上条恭介「ブルマが廃止!?」 (79)

「全国区でのブルマ廃止」今でもあの日のことは鮮明に覚えている。

僕がまだ中学在学時だったので「せめて卒業までは待ってくれ」と思ったこともあった。



見目麗しい少女達のその姿に僕達はお世話になり続けた。
だけどあの日少年たちは夢を諦めて大人になった。


僕も一番の夢を諦め大人になった。
あの事故の後遺症・・・「左手」はまだ治ってない。


プロバイオリニストになる夢を諦めた僕「上条恭介」は作曲家として活動している。

あれから15年近く経ち今は家庭を持っている。


来月には二人目が生まれる予定だ。

もうすぐ「お姉ちゃん」になる娘が僕に尋ねてきた。



何故おうちでお仕事をしているはずなのに外出が多いのかと、そして私と遊んでくれないのと

「もう姉になるんだから寂しがってばかりいては駄目だよ」と諭すつもりだったがいい機会だと思った。


あの日の事を娘に話そう。





そして僕のもう一つの「顔」の事も

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まどか☆マギカの二次創作です。

某映画を昨日(公開初日)見に行ったので勢いで書きます。


まど☆マギ+その「某映画」のパロディが主な流れです。
作品名は出しません。ネタバレになるので。


上条恭介のキャラがぶっ壊れてるかもしれません。


「ひだまりスケッチ」からも物語に関わってくるゲストキャラがいますが
「キャラを壊して」登場させるか「キャラを保ちつつ」登場させるか実際に書いてみてから決めます。


「キャラを壊して」登場させる場合はちゃんと最後で
「何故性格が違うのか」説明しますので気長にお待ちください。


以上の事に納得していただいた方のみ読んで頂くことをお勧めします。

「あのキャラとあのキャラがくっつくのはおかしい、許せない!」という方にもお勧めしません。


第一話「僕の腕は二度と動かない」


ある日僕達の街「見滝原」を襲った巨大竜巻は存在そのものがまるで無かったかのように消え去った

通り過ぎたんじゃない。消え去った。



局地に被害を留めたそれは次第に人々から忘れられ、普段の暮らしに戻っていく。
学校も再開したらしいが、僕はまだ病院から抜け出せずにいた。


相変わらず動かない左腕

あの頃と違うのは僕がその現実を受け入れつつあるという所だけだ


~見滝原中学二年教室~


ほむら「・・・」


まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「まどか・・・私のほっぺたつねってみて」



まどか「ええええ!?また!?」


ぎゅううううう




ほむら「痛い!痛い!痛い!」

まどか「ご・・・ごめん」



ほむらから手を離すまどか


ほむら「夢じゃないのね・・・」





ほむら「まどかが未契約のままワルプルギスの夜を倒し・・・仲間の魔法少女の誰一人欠ける事無く・・・」

ほむら「今・・・まどかと一緒に学園生活を過ごせる「今」は・・・夢じゃないのね」



ほむら「うれしいわまどか・・・あぁ・・・まどか暖かい」ぎゅっ


まどか「ほむらちゃんってば・・・大袈裟なんだから。ほむらちゃんのおかげなのに、こうしてわたし達が平和に暮らせるのは」



男子生徒「暁美さん、学校再開してから毎日鹿目さんに抱きついてるよな」

男子生徒「そっちの趣味持ちだったかーあー残念だったなーひそかに狙ってたのに・・・」




ほむら「でも不安なの・・・この幸せな夢がいつか覚めてしまうんじゃないかって」

まどか「大丈夫だよほむらちゃん・・・わたしはちゃんとここにいるよ」




ほむら「だからね・・・まどか」










ほむら「私の事・・・踏んでくれないかしら」




まどか「え・・・ええええええええええええええええええええええええええ!?」


ほむら「頬をつねるなんて生ぬるいわ。踏んでくれないと納得できないの」


男子生徒「ざわ・・・ざわ・・・」

女子生徒「あ・・・暁美さんってかなりぶっ飛んだ子だったのね・・・」




ほむら「さぁ踏むのよまどか!今の状況が夢かどうか確かめさせて」

まどか「そんな・・・困るよほむらちゃん、こんな所で」



ほむら「いいわ、私からひざまずくから」

まどか「ほ・・・ほむらちゃん!?」



さやか「まどかから離れろ変態いいいいいいいいいいいい!!」


バットスィング



ほむら「!!」



バキッ

とっさに身を翻すほむら



まどか「さ・・・さやかちゃん!」


さやか「まどか怖がってるじゃんかよほむら!もっとTPOをわきまえろっての!」



ほむら「この時間軸でもう一つ信じられない事象があったわ」

ほむら「美樹さやか・・・いつもは勝手に契約して自滅するあなたが未契約のままワルプルギスを越せた」




ほむら「しかも、上条恭介との仲も良好そのもの・・・最近はどうせ毎日寄るのだからと
病室に学校の用意一式を放置する始末」


ほむら「学校内ではお泊りしてるんじゃないかと噂になっているわ」



さやか「そ・・・そんな事してないってーの!勉強道具とか着替えとか置きっぱなしにしてるのは認めるけど!!」


ざわざわ・・・



男子生徒「き・・・着替え・・・だと・・・」


仁美「・・・」(白目)


ほむら「あなたは今TPOをわきまえなさいと言ったわね・・・それはすなわち
あなたと上条恭介は人の迷惑のかからないところでもっと過激なプレイをしているという解釈でいいかしら?」


さやか「ななななな!?なんでそうなんのよ!!」


仁美「う・・・うふふふふふふふふ」ドサッ


まどか「仁美ちゃん!?」

さやか「それじゃああたし、恭介の所行くから」

ほむら「今の会話のやりとりの後恥ずかしげも無くそう言えるのは流石だわ」



さやか「だーかーらー!そんなんじゃないってーの!」



ほむら(この時間軸の美樹さやかは本来より少しだけ自分の願望に素直だった)

ほむら(そして上条恭介も、そんな美樹さやかの気持ちに応えるように次第に心を開いていった)

ほむら(彼は現実を受け止め、新しい道へと歩み始めたのだ)


まどか「さやかちゃんとほむらちゃん、本当に仲が良いね」

ほむらさやか「「ど・こ・が!!」」





杏子「あたしらは街中の見回りだ。行くぞほむら」

ほむら「ほむっ!?ま・・・まどかとの楽しい下校時間は・・・?」



杏子「マミとなぎさが昨日当番だったからな、あたしらだけサボるわけにはいかないだろ」

ほむら「そんな・・・いやっ!まどか!」



まどか「ほむらちゃん、行ってらっしゃい」



杏子「・・・ったく・・・ワルプルギスを倒しても魔女自体が消えるわけじゃねーんだからな・・・
しっかりしてくれよ。ワルプルギス前夜までのあの凛々しいほむらはどこに行っちまったんだよ」




~病室~


ガチャッ


恭介「さやか!」



中沢「残念、俺でした!」



恭介「・・・」



中沢「俺が現れるまですっげー嬉しそうな顔してだぞ」

恭介「してない」



中沢「俺の顔見てからすっげーがっかりした顔した」

恭介「それは認める」



中沢「・・・」

中沢「・・・」

あたりを見渡す中沢。


美樹さやかの教科書や着替えが入っている専用のタンスまで置いてある


中沢「やっぱりお前・・・美樹と同棲してるの?」


恭介「ぶはっ!ななな、何を言い出すんだいきなり!」

中沢「だって・・・あまりにも私物が多すぎるだろ」



恭介「さやかは毎日僕のお世話をしてくれているからね」

恭介「家、学校、病室と行き来してる間に少しずつ私物を置いてくうちに気がつけばこうなっていたんだ」



中沢「お・・・お世話だと・・・!?」ゴクリ

恭介「多分、君が考えてるそのお世話とは違うよ」



中沢「嘘だろ!?美樹のエロい体を好きに出来る立場でありながら」

恭介「君は・・・さやかをどんな目で見ているんだ」



中沢「俺だけじゃないぞ、クラスの男子の想像中で美樹は毎晩」

恭介「う・・・嘘だろ!?」



中沢「平均以上の胸、それでいてくびれた腰、元気な赤ちゃん産めそうなむっちり下半身」

中沢「自分が可愛いと自覚してないおバカワ思考、だからやらかしちゃう無意識のサービス」



中沢「ふとももやおパンツ、おへそ程度のチラチラは時々やらかしちゃってるし」

中沢「そんな美樹のお世話にならない中学生男子なんていない!みんなお前を羨ましがっていたぞ」



恭介「お、おパンツだって!?」

恭介「さやかは学校でどれだけ無防備なんだ!答えろ中沢!見たのか!?さやかのぱんつを見たのか!?」



中沢「その動揺は彼女の恥ずかしい姿を他の男には見せたくない彼氏の気持ちと捉えて良いのか」

恭介「・・・!!」




恭介「娘だ」

中沢「は?」




恭介「彼女じゃない、娘だ・・・
僕は長い間さやかと一緒にいたから家族の一員としてそういう感情を持っているといっても過言じゃない」



恭介「娘の恥ずかしい姿を赤の他人に見せるわけにはいかないからね。今日さやかに会ったらきっちり注意しなきゃ」


中沢「娘さんを僕に」

恭介「やらん」

中沢「クラス内ではお前が美樹にあんな事やこんな事を求めてるんじゃないかって噂がだな」

恭介「流したのはお前だろ」


中沢「美樹はそういう欲求を全部かなえちゃうんだろうなって」

恭介「本当に僕とさやかはそういうのじゃ無いんだよ」


中沢「そして羨ましがるだけの俺達一般男子生徒」



恭介「わかったわかった。さやかが実はモテる子だって事だけは肝に銘じておく」

恭介「そしてそんな子に看護してもらえる自分は幸せだと感謝しつつ、無防備な所を諌める必要がある事もね」



中沢「勝ち誇っているな上条!しかし!俺達登校組が看護組のお前に一つだけ勝っている所がある!」



中沢「それは・・・美樹のブルマ姿を拝めるという点でだ!!」じゃーん




恭介「な・・・なんだと!?」

中沢「美樹だけではない!!暁美さん、鹿目さん、佐倉さん、志筑さん、その他大勢の見目麗しいふともも達!」



中沢「現役女子中学生のブルマ姿を見られるのは学校に行っている俺達一般男子なのだ!!」


中沢「さあ悔しいか上条!ブルマの女子を正々堂々と眺められる俺達登校組が!」




恭介「く、悔しい!入院前は当然の権利だったからありがたみが無かったけど・・・
しょ・・・正直今の僕にとっては羨ましいかも」


恭介「ハッ!ぼ・・・僕は一体ナニを口走って・・・!?」


恭介「僕も所詮は健全な男子中学生だったと言う事なのか!?」



中沢「なら美樹に着てもらえばいいじゃん」

恭介「え!?」



中沢「そして認めるんだ上条!自分が美樹を異性として求めてることに」


恭介「ち・・・違う!僕はただ娘の発育を確認する意味で興味があると・・・」


恭介「ハッ!こ、これじゃあ父親としても変態じゃないか!」



中沢「まぁ今日はこの辺で許してやる。見舞いの品、持ってきてやったぞ」

恭介「話の流れ的にエロ本とか入ってそうなんだけど」


中沢「世界バイオリン図鑑」

恭介「僕にとっては十分すぎる」


中沢「マジかよ・・・」


恭介「結局君は何しに来たんだい」

中沢「男子代表として美樹に毎日看病されてる羨ましいお前にちょっかいかけにきた」


中沢「おっと、そろそろ美樹が来るな。邪魔者の俺は窓から退散するぜ」

恭介「ここ何階だと思ってるんだ・・・死ぬぞ」




~~~

ガチャ


恭介「さやか」

さやか「ただいまー・・・じゃなかったー!昨日ぶりー、恭介」


さやか「毎日来てるから家と間違っちゃったよーなんつって」


恭介「おかえりさやか」

さやか「あ・・・うん///」




さやか「中沢とすれ違ったんだけど」

恭介「見舞いに来てくれたんだよ」



さやか「あたしHR終わってすぐ来たのに中沢の方が早いなんて・・・
ん?あいつHR出席してたっけ?」



恭介(サボリか・・・)

恭介(後日早乙女先生にたっぷり搾られるだろうな・・・まぁあいつは先生と仲良くしてればいいから)



恭介(・・・!?)

恭介(な・・・なんだこの思考は!?
まるで今から僕がさやかと仲良くイチャイチャするみたいな言い方じゃないか!)




恭介(中沢の奴・・・とんでもない考え方を僕に植え付けてくれたな・・・変にさやかの事を意識しちゃうじゃないか・・・)



恭介(確かにさやかは可愛いし、スタイルいいし、面倒見がいいし・・・って完璧美人!?)

恭介(あ・・・抜けてるところがあるけど・・・これはもう可愛い要素に含まれちゃうよね)




さやか「りんごを剥いてあげよう!あたし上手くなったんだよ」



カラン


さやか「あれ?ベッドの下にナイフ落としちゃった」

さやか「ちょっとごめんね恭介、ベッドの下、手入れるね」



恭介「な・・・!?」

恭介(床に落ちたものを拾うため奥に手を伸ばそうとするさやかの姿勢・・・こ、これエロすぎ無いか!?)

恭介(ひざはついたままお尻を突き出して・・・猫のようにベッドの下に手を伸ばすさやか)

恭介(引き締まったくびれがさやかのむちむちお尻を強調させて)


恭介(ああ・・・出きることなら小人になってさやかのお尻をすべり台に)


恭介(って変態じゃないか!そうじゃなくて)



さやか「あった!」

さやか「ちょっと待っててね恭介。今洗ってくるから」


恭介「さやか」



さやか「・・・?どうしたの?怖い顔して」



恭介「さやかは・・・学校でもそんなに無防備なのかい?」

さやか「へ?」



恭介「まずスカートが短すぎるんだよね太ももチラチラさせて」

さやか「規定の長さだよ!これで短いなら校則がおかしいんだよ!」



恭介「さやかはむちむちしてるからもっと長めに面積をとるべきじゃないか」


さやか「ひ、ひっどーい!あたしが太ってるって言いたいの!?」


恭介(無自覚すぎる・・・)



恭介「今のナイフを拾う姿勢にしたってそうだよ!
僕が怪我人だったから良いけど、周りの男子がちょっと屈むだけで見えちゃう状況だよ!」


恭介「後、胸元も!ピッタリサイズの制服じゃなくて大きめのを着るべきだよ!」

恭介「強調したいのかい?見せびらかしたいのかい?僕はさやかをそんな子に育てた覚えは無いよ!」



さやか「そ・・・育て!?なんで急に怒るのよ!恭介の言ってる事全然分からないよ!」






恭介「さやかは性的だから男の目をもっと気にしてよって言ってるんだよ!」




さやか「え!?」


さやか「えええええええええええええええええええええ!?」



さやか「なななな・・・ナニ言い出してんのよ恭介!あたしが・・・その・・・えええええ!?」



恭介「ふぅ・・・やっぱり自覚してなかったんだね」

恭介「はしたない格好や無防備な姿勢はやめてくれ。男子が注目する」

さやか「あ、あたしが!?なわけ無いじゃん!男子がいつもチラチラ見てるのは仁美やほむらだよ!」




恭介「「僕」が目のやり場に困るんだよ」


さやか「え・・・ええええええええええええ!?」



恭介「僕だってその・・・一般男子中学生なんだから」

恭介「頼むからねさやか。幼馴染である前に男と女なんだから」




恭介「無自覚な誘惑はやめてくれないかな・・・」

さやか「あ・・・う、うん、ごめん・・・・」



恭介「・・・」
さやか「・・・」




さやか(黙っちゃったよ・・・ああああどうしようあたし!)

さやか(別に恭介になら見られても良いって言っちゃえば・・・ってそれほとんど告白と一緒だし)



さやか(ううう・・・恭介があたしの身体に興味を持ってくれるのは恥ずかしいけどなんか嬉しくて・・・
顔や身体が熱くなって・・・あ、あたしえっちな子だよお)


さやか(話題を変えないと・・・)


さやか「恭介、その本は?」


恭介「こっこれは、ち・・・違うんだ!!」


さやか(え、何このエロ本を親に見つかったときのリアクション)



さやか「怒らないから見せて」

さやか「なんだ・・・バイオリン図鑑か」




恭介(・・・良かった・・・この本の使い方はバレてない)


さやか「ってこれ・・・中沢が持ってきたの?」


さやか「あいつ・・・今度注意しないと」



さやか(バイオリンが弾けなくなった恭介に・・・こんなモノ見せるなんて)


恭介「さやか・・・?」



恭介「さやかは優しいね・・・でももう・・・気を使わなくていいから」


さやか「え?」

恭介「二度とバイオリンを弾けないと宣告されたあの日、さやかに迷惑かけたね」

恭介「僕の腕は二度と動かない」


恭介「でももう大丈夫だから・・・僕は少しずつ現実と向き合っていくからね」

恭介「僕からバイオリンを遠ざけたりしなくていい。気を使わなくても大丈夫なんだよ」



さやか「恭介?無理してない?」


恭介「だからこっちに来てよさやか、また二人で音楽を聴こうよ」



さやか「え///」


さやか「じゃ、じゃあ隣に座らないとね・・・」


恭介(本当に無防備だなあ・・・)




~~~
さやか「じゃあね恭介。また明日来てあげるから」


恭介「明日の時間割またここで準備するのかい?」



さやか「うん。明日の授業で使わないから、今日使った体操服置いていくね」



恭介(・・・!!)


恭介(さやかの・・・使用済み体操服だと・・・!?)



さやか「あ、でもどうしよっか・・・一度洗ったほうが良いかな」


恭介「いいや大丈夫だ!置いておこう!ま、まだ綺麗じゃないか!洗濯するのはもう一日使ってからでも!」



さやか「恭介?」

恭介(・・・!?ぼ、僕は何故こんなに必死になっているんだ!?)



さやか「面倒くさいし良っか、ここ置かせてもらうね。恭介」



恭介(・・・!?)


(僕のベッドの横・・・僕がすぐに手を伸ばせば届く位置・・・だと!?)




恭介(次に体育があるのは・・・あさって・・・つまり丸一日はさやかの体操着を・・・)

恭介(な、なんだこの思考は!?落ち着け恭介!それじゃあただの・・・)


翌日

中沢「おはよ、美樹」


さやか「ひっ!?お、おはよう!」ビクッ

男子生徒(金持ちナルシスト)「美樹さん、おはようございます」


さやか「は、はいっ」


まどか「なんだかさやかちゃんが愉快な動きをしているよ」

ほむら「発情期かしら、いつもの事ね」


さやか「まどか、ちょっと聞きたいんだけど」



さやか「あたしみたいな子は仁美やまどかと違うから気のせいだと思うんだけど・・・」

さやか「・・・結構男子に見られてたり・・・する?」



まどか「・・・」

ほむら「・・・」




さやか「あれ?なに言ってるのこの子みたいなリアクション?やっぱり気のせいかー」

まどか「さやかちゃんはよく見られてるよ」


さやか「え」

ほむら「だってあなたエロいもの」



さやか「えええええええ!?」ガタッ


まどか「さやかちゃん!そういう動作もパンツ見えそうになってる原因だよ!」


杏子「こっちが恥ずかしくなるくらいいつもふとももとパンティスレスレでチラチラしてるぞ、お前」



仁美「その度に注目を集めてしまう私達の身にもなって欲しいですわ」



さやか「嘘!?あ、あたしてっきり仁美やまどかが見られてるものだと」


杏子「エロいもん」

仁美「破廉恥ですわ」

ほむら「エロエロよ」



さやか「可愛いって言葉は無いんかい!ま、まどかなら」


まどか「うーん・・・」


まどか「さやかちゃんはどっちかって言えば・・・やっぱりエロいかな」



さやか「まどかああああああああああ!?」

さやか「マ、マミさんの方がエロいし!」

ほむら「胸の大きさだけがエロさじゃないわ」


まどか「それでもクラスで一番大きいんじゃないの?将来はマミさんみたいになるかもよ」

仁美(あれを毎日見ている上条君を私は落とせるのでしょうか)



ほむら「魔法少女服もエロいわ。色々な所を強調、露出していて上条恭介に見て欲しいって感情がモロに出てたわ」

さやか「契約してねーし!」



ほむら「私は見たことあるのよ」




さやか「うう・・・複雑な気分だよぉ・・・注目集めてたなんて知らなかったよ・・・もう一歩も動けないかも」


まどか(胸を隠してその場にしゃがむさやかちゃんって新鮮)


仁美「でもさやかさん、どうして今になってそんな話を」




さやか「いやー恭介がさー」

仁美「・・・」ピクッ





ほむら(修羅場ね・・・)

さやか「あたしみたいな可愛くてスタイル良くて性格の良い子が傍に居ると僕も男だから我慢できなくなっちゃうかもよ
みたいな事言ってきちゃってさー」


まどか「さやかちゃん・・・」


杏子(盛ったな)

ほむら(盛ったわね)



仁美「うふふさやかさんったら」ゴゴゴ


さやか「あたしの胸とかふとももとかを僕だけのものにしたいから他の男に見せるなってー!まいっちゃうよねー!」


まどか「もういい・・・もういいんだよさやかちゃん」



杏子「なんだ、ただのノロケ話か」

ほむら「杏子、今日の見回りの打ち合わせをしましょう」



さやか「ちょっとー!!」

まどか「さやかちゃんは構ってあげるとすぐ調子にのりだすからね。しょうがないね」




ほむら「まぁ一つだけ褒めてあげるとすれば・・・あなたはよくやったと思うわ」

さやか「え?」



ほむら「バイオリンが弾けなくなって自暴自棄になり、自殺まで考えていた彼をよく立ち直らせたという意味ではね」


さやか「どうしてそれを・・・やっぱり・・・あの時恭介を助けてくれたのは」

杏子「あたしも手伝ったけどな。
上条恭介を助けるためにさやかが契約してさやかを助けるためにまどかが契約してって悪循環を断ち切りたいって」



ほむら「たったの一回よ。本当に自殺を決行したあの時助けただけ」

ほむら「あなたも上条恭介の事を茶化されてもごまかさなくなった」


ほむら「他人の前で彼が好きという気持ちを堂々と出せるのは成長だと思う。だから
今彼の気持ちがあなたに傾いているならそれはあなたが日々積み重ねた成果よ」



ほむら「堂々と幸せを掴めばいいわ。あなたは頑張ったのだから」



さやか「お、おぅ・・・」

まどか「やっぱりほむらちゃん・・・さやかちゃんの事好きすぎるよね」




ほむら「ほむっ!?」

さやか「えー!?まいったなー!モテ期きちゃったかー?ほむらの本命はまどかじゃなくってあ・た・し?」


ほむら「ち、違うのよまどか」

さやか「ごめんなさい好きな人が居ます」


杏子「知ってる」
まどか「クラス中が知ってる」

ほむら(確かに良い結末を迎えられた訳だけど・・・疎外感を感じている子もいるわね)

仁美「・・・」


ほむら(彼女にもケアが必要ね。また魔女に魅入られたりしたら大変だもの)


ほむら「そして忠告が一つよ。上条恭介が女性に興味を持ち始めたのは構わないけどエサを与えすぎないことね」



さやか「エ、エサ!?」

ほむら「ただしい手順でちゃんとした性教育をあなたが手取り足取り教えるのよ。
じゃないと歪んだ趣味が目覚めちゃうかもしれないから」



さやか「恭介に遅れた勉強を教えてあげろって話?あたし恭介に勝てるの保健体育くらいだよ」


まどか(手取り足取りをスルーしちゃったよ)

杏子(変なところは純情なんだな)


ほむら「特にあなたの匂いが染み付いた衣服を放置している現状は危険だわ」





ほむら「ちょっとした好奇心で歪んだ趣味に目覚めてしまうかも」



さやか「いやー一般男子並みにえっちな子になる事はあってもそれは無いでしょ、恭介に限って」


さやか「体操服とか置きっぱなしにしてるけど、そんな間違いは今まで無かったし」



ほむら「体操服!?」ほむっ



まどか「さやかちゃん・・・」




ほむら「手遅れね。彼」

杏子「すごい説得力だな」



ほむら「説得力など帯びてないわ」

まどか「最近下着が良く無くなるんだよね」



ほむら「ほむ!?私じゃないわ!」





病室


恭介「昨日はバイオリンとバイオリン図鑑とさやかの体操服を単独で楽しみました」



恭介「今日はトリプルに挑戦してみたいと思う」


恭介「どういう事かと説明すれば」



恭介「バイオリンを抱えながらさやかのブルマを頭に被り、バイオリン図鑑を眺める」

恭介「まさに一人の時間の究極系だ。素晴らしい」




恭介「今日さやかが訪れる夕刻までに実行しなければ」


恭介「明日はさやかが授業で体操服を持ち出してしまうからね」





すちゃっ(ブルマ)

ぎゅっ(バイオリン)


くぱぁ(バイオリン図鑑)




恭介「すばらしい」



恭介「今回はバイオリンの比率が高いから、日によっては開くのは
幼い頃のさやかの写真とかでもいいかもね」



ピクッ


恭介「な・・・なんだ!?動かなくなったはずの左手が・・・!?」



恭介「感覚が戻っている・・・!?一体どうして!?」



恭介「だ・・・駄目だ・・・頭に被ってるだけじゃ物足りない・・・
ほ、本能がさやかのブルマを顔に被るように誘ってくる・・・」





恭介「さやかのブルマを鼻に直に触れられる・・・この位置・・・!!」



恭介「フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」





しゅうう・・・

恭介「な・・・なんだこの充実感は・・・!?」

恭介「左手が・・・事故で動かなくなった左手が・・・う、動くぞ!!」

恭介「バイオリン・・・今なら弾けるかも!?」

♪~♪~♪

恭介「弾ける・・・弾けるぞ!」


恭介「不思議だ・・・さやかのブルマを被ってるだけなのに・・・」


さやか「あれ・・・?病室からバイオリンの音が」


コンコン
さやか「恭介ー?いるの?」



恭介「さ、さやか!?」ササッ



さやか「恭介・・・?今のバイオリンの音は?CD?」



恭介「弾ける・・・弾けるんだよさやか」


さやか「え」




恭介「バイオリンが弾けるようになったんだよ!」

さやか「恭介、お、落ち着いて」



恭介「今聞かせてあげるよ、ちょっと待ってて」


ガタンッ



恭介「あれ・・・?落としちゃった・・・おかしいな・・・」



さやか「恭介・・・」


恭介「もう少し待ってて・・・確かに今弾けたんだ」



さやか(恭介・・・やっぱりバイオリンに未練が・・・)





恭介(なんで・・・なんで弾けなくなってるんだ)

恭介(ブルマを被ってる間しか・・・左手は動かないのか・・・!?)




恭介(でも限定的とは言え弾けるんだ!これからは存分に練習できる!)



恭介「弾けるんださやか・・・君のおかげで」



さやか「恭介・・・もういいよ」


ぎゅっ

恭介「ささ・・・さやか!?」

さやか「ごめんね恭介・・・あたしにはどうにも出来なくて・・・」

さやか「あたしに聞かせようとしてくれたんだよね・・・ありがとう」

さやか「でもね・・・例えバイオリンが弾けなくても恭介は恭介だから」


さやか「あたしは恭介を嫌いになんてならないから・・・ゆっくりでいいんだよ」




恭介(な・・・なんか勘違いされてる!?あ、でもおっぱい当たって気持ちいい)

恭介(ああああもう!甘い匂いもするし献身的だし・・・なんだかもうわけわからなくて)






恭介「結婚してください」








さやか「え」


恭介「なななななな!?なんだこれ!?い、今僕は何って口走ったんだ!?」




さやか「きょきょきょ恭介!?え、えええええええええええ!?」



恭介「困惑してる、当然だよね。ぼぼぼぼぼ僕自身も自分がわからないよ」



恭介「ま、まずはその・・・えっとこ、交際から始めなきゃだよね」


恭介「上手くいえないけど・・・はっきりした事が一つだけ」






恭介「僕は・・・さやかが好きだ・・・今やっと気づけた」






恭介「好きになるしか無いじゃないか・・・
毎日毎日、可愛くて尽くしてくれて、いい匂いさせて・・・無防備で・・・エロくて(小声)」



恭介「さやかが・・・僕をこうさせたんだ」



恭介「・・・自分がもう・・・わからないよ」



恭介「・・・」

さやか「・・・」



ぎゅうううううううう

恭介「さ・・・さや・・・」

さやか「えへへ・・・あたしの勝ちー!きゃああああ言わせちゃったー!やったー!」

恭介「え?え?」

さやか「好きでも無い人にここまで尽くさないもん・・・無防備にならないもん」


恭介「じゃ、じゃあ」

さやか「えへへ・・・これが返事だよー」



さやか「いつかあたしが言わなきゃ駄目かなって思ってたから・・・恭介から言われるのって凄い嬉しい」

さやか「えへへ・・・さやかちゃん粘り勝ちー!きょうすけきょうすけえ、うーん、あたしも好きー!」スリスリ



恭介「これからその・・・早目に退院して・・・」

恭介「さやかとまた・・・学生生活を送りたいな」




恭介「デートにも連れて行きたい」

さやか「あたし、水族館がいいなー・・・子供の頃一緒に行ったあそこー!」



恭介「僕はやっぱり・・・オーケストラコンサートかな」


さやか「コンサート・・・」ピクッ





恭介「さやか」



恭介「本当に・・・僕は大丈夫だから・・・気を使わなくてもいい」

恭介「バイオリンの話も・・・音楽の話も・・・大丈夫だから」




恭介「チケット予約するよ。だから一緒に」




さやか「あ、明日の時間割しなきゃ!」


恭介(・・・顔が真っ赤じゃないか・・・OKって答えが隠しきれてないよさやか)



さやか「・・・」


恭介「・・・」






さやか「帰りたくないよぉ」

恭介「え!?あ、えええっと・・・」



さやか(泊まっていく?って言ってくれればそうするのに・・・まぁそこも恭介の良い所でもあるんだけど・・・)


恭介(バイオリンが弾けるって考えたらまた余計な欲が出てきたかも・・・早くさやかを帰して練習したい・・・)

翌日


さやか「・・・」

まどか「さやかちゃん?」




さやか「まどか・・・あたしを思いっきりつねってみて」

まどか「えええええ!?ほむらちゃんに続いてさやかちゃんも!?」



ほむら「目覚めてしまったのね」



ぎゅうううううう
さやか「えへへ・・・痛くない・・・幸せになれば痛みなんて完全に消せちゃうんだぁ」


さやか「痛くないけど夢じゃないのーきょうすけーえへへー」



まどか「さやかちゃんいつもにも増して可愛い(ウザい)ね」

ほむら「ウザいわね」




仁美「さやかさん・・・もしかして」

さやか「恭介からーOKもらっちゃったーえへへ」




仁美「・・・」ズキッ

ほむら(無意識に抉っている・・・志筑仁美の気持ちは気づいてないのかしら)




仁美「おめでとうございます」

さやか「ありがとー」




ほむら「志筑さん、ちょっと来てもらえるかしら」






杏子「浮かれて足元救われるんじゃねーぞ、一現目の体育は期待してるからな」


さやか「そっか、バスケのクラス対抗試合だっけ」




さやか「・・・!?」


まどか「どうしたの、さやかちゃん?」




さやか「ブルマが・・・ブルマが無い!!」


杏子「な、なんだって!?」

病室


恭介「さやかのブルマ握りっぱなしだった・・・今日体育あるって言ってなかったっけ」




教室

さやか「体操服用バッグに入れてたはずなのに・・・」

まどか「もしかして盗まれたんじゃ・・・」



杏子「最後に見たのいつだよ」



さやか「授業終わってからまとめて恭介の病室に置いたと思ったのに・・・
もしかして家に置いたのかな・・・あたしの勘違いかな」



まどか「盗まれてるね」
杏子「盗まれてるな」




さやか「一体誰が!?」

中沢「いや・・・状況的に上条しかいないだろ」





さやか「恭介は変態じゃないいいい!」



生徒会「クラス対抗試合運営委員会です、バスケット選択者は至急体育館に集合するように」



さやか「あたし・・・欠場!?い、いや!誰かに借りれば」


杏子「さやかはけつもデカいからな。サイズが同じヤツいたっけ?」




生徒会「出来ません」

さやか「え!?な、なにがよ!?」




生徒会「対抗試合では第三者のブルマを借りることは許可されてません。
ブルマがその参加生徒の身分証明書を兼ねているのです」


生徒会「残念ですが美樹さやかさんは出場権無しと判断され欠場となります」

さやか「そ・・・そんな」



生徒会「ただし、試合途中で美樹さんのブルマが戻ってきた場合はこの限りではありません」



さやか「と、途中からでも・・・ブ・・・ブルマを取り戻さなきゃ」



生徒会「と、言うかこれぜんぶ規約に書いてますよ。もう一枚差し上げますのでちゃんと目を通してくださいよ」

さやか「ご・・・ごめんなさい」

種目別クラス対抗球技大会概要(女子の部)


①本大会は何日にも渡って開催される。
故に保健体育の授業枠を使い試合は消化されるものとする


②女子の部においては参加登録生徒の身分をブルマにおいて証明するものとする

③ここでいうブルマとは参加登録時に所持していた物と同一である必要性がある。
不意の紛失、破損した場合、試合日の2日前までに新しいブルマを購入、再登録しなければならない物とする
(故にさやかが今すぐブルマを新しく購入しても参加権は無い※このテキストは本紙には書かれていない)


④試合当日に登録時のブルマを所持していない場合、欠場となる。
ただし試合時間がまだ残っている場合かつ登録時のブルマを用意できる場合はこの限りではない


⑤総合成績一位のクラスには年間行事の他にもう一度二泊三日の修学旅行の権利が与えられる



選択種目 男子:サッカーまたはバスケットボール 女子:バレーまたはバスケットボール



さやか「⑤が魅力的過ぎるってそれ一番言われてるから」


さやか「あ、あたしが唯一クラスに貢献できる機会なのにいいい修学旅行行きたいよおおおおお」

さやか(こ、恋人同士になった恭介と・・・はじめてのりょ・こ・うえ、えへへへへ・・・)



杏子「下心隠しきれてないぞ」

まどか「さやかちゃんのえっち」




杏子「総合成績だから一試合くらい落としてもって油断が負けに繋がるからな」

まどか「優勝のご褒美がご褒美だから他のクラスも全力を出してくるんだよね」




まどか「そういえばほむらちゃんと仁美ちゃんは?」


杏子「・・・!?」




杏子「さやかだけでなく・・・あいつらまで欠場なのか!?」


杏子「バスケには自信があるけど・・・さすがにあたし一人じゃどうにもなんねーぞ!」



さやか「あ、あたし家に戻る!ブルマを見つけて絶対試合に間に合わせる!」ダッ




病室



恭介「さやか・・・困ってるだろうな・・・」


恭介「やっぱりバイオリンは諦めよう・・・一時の夢だったんだ・・・」


恭介「僕にはさやかがいつも傍にいてくれる。それで十分じゃないか」

恭介「今からでもさやかにブルマを返しに行こう」




恭介「・・・」チラッチラッ



恭介「最後に・・・一回だけ・・・」










恭介「フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」





恭介「待っててよさやか!今僕がブルマを届けてあげるからね!!」

恭介「でもブルマを被っているのが僕だとバレたくない・・・この服装じゃすぐ判っちゃうだろうな・・・」

恭介「そうだ!脱いでしまえばいいんだ!」




恭介「ふぅ・・・これでなんの問題も無いね」






学校

廊下を駆けるさやか

さやか「あれだけ頑張って練習したのに・・・まどかもすごい早さで上達したのに・・・」


さやか「これであたしが出場できなくて負けたら・・・きっと一生後悔する」



さやか「どこにあるの!?あたしのブルマは!?」




勢いあまって転ぶさやか

さやか「きゃあっ!」ドサッ




さやか「痛て・・・」


さやか「ごめんね・・・皆・・・あたしが注意深くないばっかりに・・・」ポロポロ



♪~♪~♪~♪



さやか「・・・!?」

さやか「バイオリンの音色・・・?こ・・・この曲は」




さやか「アニメ版スラムダンクのOP!?」


恭介「今・・・この曲名と同じ気持ちを君に対して抱いている」


さやか「恭介・・・?恭介なの!?」



恭介「試合に出たいんだねさやか」




さやか「バスケが・・・バスケがしたいです!」振り向き



さやか「!?」

さやか(きょ・・・恭介じゃない!?ああああ、あたしのブルマを顔に被った・・・パンツ一丁の男!?)


恭介「バスケットボールではない」

恭介「それは・・・私のゴールデンボールだ」


     続く

あとがき

初めましての方は初めまして。知っていると言う方は「またこの設定か」と思われるかもしれません
前の話が「魔女退治」に仮面を被った恭介君が絡んでくる話に対して
今回は「学校行事」や「日常イベント」に重点を置いた話になるので差別化は出来ると思います



変態仮面の新作映画を公開初日に見に行ったのでその勢いで思いついた話です



筆者はバスケ経験者ですが試合描写に活かせるかどうかはわかりません。



気まぐれに更新するので「今日はここまで」宣言は出来ないと思います

第二話「まるで時が止まったかのように」



ほむら「志筑さん・・・ごめんなさいね。大切な試合中に呼び出して」

仁美「ご用件は?」



ほむら「美樹さやかと上条恭介との新しい関係・・・あなたは受け入れられるの?」




仁美「気づいてらしたんですね・・・私が上条君の事をお慕いしてる事・・・」

仁美「本当に不思議なお方ですわ暁美さんは・・・」





仁美「上条君本人がさやかさんを選んだというのならもう何も言いません」

仁美「一番駄目なのは・・・
私が告白して「ただなんとなく」で上条君がOKしてしまう展開だと思いますから・・・」




ほむら「強いわね貴方」




ほむら(今まで何度もその展開を私は見てきたのよ)


ほむら(そして・・・美樹さやかも上条恭介も貴方も・・・全員が傷つく所を見てきた)




ほむら「首筋を見せてもらえるかしら」


仁美「あ・・・暁美さん!?///」

ほむら(魔女の口付けはないわね・・・)


仁美(あ・・・暁美さんの顔がこんな近くに・・・長くて綺麗な髪が・・・///)



ほむら(こういう時・・・十中八九この子は魔女か何かを引き寄せるのだけれど・・・)

ほむら(4人も魔法少女がいるこの街の治安体制のおかげで魔女は人間に大きな被害を出していない)




ほむら(新たな敵が現れるとしたら・・・魔女でも魔法少女でも無いナニかかしら・・・)




ほむら(考えすぎよほむら・・・今の平和を疑うのではなく・・・満喫しなさい)




ほむら「行きましょう志筑さん。まどか達が待っているわ」

仁美「は・・はい///心配してくださり・・・その・・・ありがとうございます」



「ギャアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああ!!!」


二人「「い・・・今の声は!?」」

さやか「そ、それあたしのブルマ!あ、アンタそんなもん被ってナニしてんのよ!!」



恭介「ブルマを届けに来たのだ」

さやか「ってことは・・・アンタがブルマを盗んだ犯人!?ど・・・どこの誰なのよ!変態!変態!!変態!!!」




恭介「はうっ・・・」ビクンッ

さやか「は?」





恭介「あ・・・ありがとう!!」



さやか「誰かああああああああああああああああああ!!助けてえええええええええええええええええええ!!!!」










恭介(バイオリン仮面とでも・・・名乗っておくか)

バイオリン仮面「私の名前はバイオリン仮面!青春を一生懸命駆け抜けるうら若き乙女達の味方!」



バイオリン仮面「主な任務は乙女達を元気付けるためバイオリンの音色を届けること!」

バイオリン仮面「元気が出たかい?さやか」



さやか「殺意しか沸いてこないわよ!!か・・・顔にぴったりブルマ貼り付けて・・・!!
も・・・もう履けないじゃない!!」


バイオリン仮面「しかし君は履くしかない。試合に出るために」



バイオリン仮面「さあ!私の顔からブルマを剥ぎ取るのだ!
そして私の顔に先ほどまで張り付いていたブルマを恥らいながら履くのだ!!」



さやか「だ・・・誰がするか!!」



さやか「・・・って言えないよお・・・し、試合にどうしても出なきゃいけないのに・・・」



バイオリン仮面「さあ!さあ!」


恭介(さ・・・さやかに変態だとバレるのも悪くないな・・・)


恭介(いっそ全部バラして罵詈雑言の嵐を浴びせられるのも・・・良い!)




仁美「さやかさん?」

ほむら「美樹さやか・・・」


バイオリン仮面「!?」

さやか「あっ!男子トイレに逃げた!!」


ほむら「美樹さやか・・・今の半裸の男は誰なの?」

さやか「あたしのブルマを盗んだ犯人だよ!!」



仁美「バイオリンを抱えてましたけど・・・か、上条君では?」


さやか「ありえないよ!!恭介があたしのブルマ被りながら服を脱ぐ必要性が無いよ!」

さやか「それに・・・恭介の腕はもう・・・あ、あいつはバイオリンを弾けてたし・・・」



男子トイレ個室前

さやか「出て来い!バイオリン仮面!!」ドンドン

さやか「なんで急に逃げ出したのよ」



バイオリン仮面「4Pは私の主義じゃない」


さやか「は!?」



仁美「バスケを観戦している生徒から連絡が来てますわ」

仁美「私達のクラス・・・0得点・・・敵チーム38点」


さやか「・・・」




さやか「あたしのブルマ・・・返してよ」



さやか「もうなりふり構ってられないわよ!アンタが顔に被ったそのブルマを返してって言ってるのよ!」



バイオリン仮面「・・・!」

バイオリン仮面「は・・・履いてくれるのかい?」ドキドキ



バイオリン仮面「君が履いた後・・・つまり試合終了後また私に返してくれるかい?」

さやか「な・・・なんでそんな事しなくちゃいけないのよ!!」



バイオリン仮面「ブルマは私の原動力なんだ」


バイオリン仮面「君が運動してより匂いを帯びたそれを私が被る」

バイオリン仮面「そうする事でより長く・・・またバイオリンを弾ける身体になれる」


ほむら「・・・!」



さやか「だ・・・誰が渡すもんか!!い、一回返してもらったらもう二度と渡さないわよ!」


バイオリン仮面「君は・・・約束を破るような子じゃないよね」

さやか「な・・・!?」

バイオリン仮面「約束してくれるかい?私にまたブルマを渡してくれると」

さやか「・・・」

PG…まどか
SG…控え選手
SF…杏子
PF…控え
C…控え

敵チーム
PG…上手い人
SG…強い人
SF…出来る人
PF…向上心がある人
C…基礎から積み上げてきた人


ポジション簡易解説
PG…ポイントガード
ボール運び、パス回しなどチームの司令塔

ドリブルが上手い人が選ばれる
背が低い人がこの素質を持ってる場合が多いが必ずしもこの限りでは無い

SG…シューティングガード
外からのシュートを任される


SF…スモールフォワード
万能選手

PF…パワーフォワード
リバウンド(外したシュートボールを拾う事)して
パス、または自分でインサイドプレイ

C…センター
チームの大黒柱、ゴール下での競り合いに勝てる選手


杏子(初戦相手が優勝候補のクラスだからとはいえ・・・
こ、こんなに点差が開くとはな・・・)


杏子(現役女子バスケ部員5人に・・・女子バスケ部顧問が担任って・・・もう球技大会のためだけのクラスだろ)


女子バス顧問(やはり素人集団・・・初戦は軽く勝たせてもらうわよ)



まどか「はぁはぁ・・・」ドリブル中



顧問(あのPGは背の低さだけで選ばれた生徒ね・・・)

顧問(少ない日数でドリブルだけを
きっちり仕込んでボール回しの役割だけに特化させた事は認めるけど・・・本当にそれだけ)



杏子(やはり・・・読まれてる)



敵PG「・・・」




杏子(敵がまどかとの距離をつめてこない・・・
まどかが遠い位置からのシュートが入らない事を)


まどか「杏子ちゃん!」


顧問「-だけを抑えれば問題ない」



杏子(ま・・・まただ!アタシに4人マーク!こっちのまともな得点源がアタシだけだってバレてる!)

顧問「仕方なくおチビちゃんがシュートを放つ」

まどか「ウェッ」シュート

顧問「もちろんリバウンドは取らせてもらう」

ガンッ!

杏子「外した!」



パシッ(敵チームリバウンド)


敵チーム、一直線に自陣プレイヤーにパス



杏子「ちっ!」


杏子、敵プレイヤーに全速力



敵チームレイアップシュート同時に飛び上がる杏子



ピィッ!(審判の笛)

杏子「なに!?」



マミ(審判)「ディフェンスチャージング!」


スパアッ



杏子(し、しかもシュートを決めやがった!)


マミ「バスケットカウント!ワンスロー!」



マミ「5ファウルよ佐倉さん・・・残念だけど退場ね」



杏子「い、今のがどこがファウルだよマミ!アンタは誰の味方なんだよ!?」

マミ「どちらの味方でも無いわ」



マミ「今の私は厳正なジャッジ。たとえ仲間や可愛い後輩でもファウルは見逃さないわ」ドヤ



3年生徒「見て、巴さんが輝いてる」

三年生徒「こんな適正があったのね」



マミ(う・・・うふふふ)キラキラ


杏子(マミが審判じゃあ魔法を使ってズルもできねー・・・さやかに怒られるから元々やるつもり無かったけど・・・)


マミ「さあ、控えの選手を出して」

杏子「・・・今の5人が全員だ」



マミ「えっ」


なぎさ(副審)「控えの選手が居なければフリースロー打つまでも無くまどか達の負けなのです」

まどか「そ・・・そんな」


外野「おい、女子小学生が紛れ込んでるぞ」

杏子「ここまでなのか・・・」


マミ「参加可能選手不足により佐倉さんチームの負―」


さやか「マミさん!待って!!」




敵チーム「・・・!?」


ほむら「控えならここにいるわ」

仁美「皆さんお待たせして申し訳ありませんでした」




まどか「さやかちゃん、そのブルマ・・・」


さやか「正真正銘あたし本人のブルマよ!これで文句無いでしょ!」



さやか「杏子お疲れ、無理させてごめんね。後はあたし達に任せて!」


杏子「ちっ・・・遅えよ・・・バカ」


杏子「奴ら強いぞ」



顧問(流れが一瞬揺らいだ!?いや・・・この点差は覆らない、流れは変わらない!)



PG:鹿目まどか
SG:暁美ほむら
SF:佐倉杏子(退場)→美樹さやか
PF:モブ
C:志筑仁美

得点差


0-40


相手フリースローからスタート



さやか「まどか、リバウンド取ったらすぐパス出すから立ち直りしっかりね」


まどか「む・・・無理だよさやかちゃん・・・相手は今までフリースローを確実に決めてるんだよ」




ガコンッ


まどか「うぇ!?外した!?」



さやか「リバンッ!」



ほむら「任せて」パシッ



敵生徒「オッケー!切り替えていこう!一本止めるわよ!」

ほむら「あなた・・・集中力が切れてるわね」

敵生徒「え?」



ほむら「点数にしてみれば・・・たったの一点だと思って油断したわね」

ほむら「今のは決めなくてはいけなかった一点よ・・・本当に流れがあなた達に残っているのなら
決まって然るべき一投だったわ」



ほむら「もうこの点差が覆らないと思っているのなら・・・あなた達」




ほむら「すでに負けてるわ」




ほむら、まどかにパス、

まどか、自陣までボールを運ぶ



ほむら、右3pラインへ走行



ほむら「まどか!」


まどか「ほむらちゃん!」


ほむらへパスが通る



サッ



敵生徒「・・・!!シュートモーションが速い!」



シュッ(3Pシュート)




スパッ





顧問「・・・!な、なんだと!?」





ワアアアッ

マミ「3P!」



マミ(パスからシュートまで・・・恐ろしく早い切り替えだったけど・・・魔法は使ってないみたいね)


敵生徒「ま、まぐれよ!今更3点返したからってなんなのよ!」

顧問(いや、あの子は上手い・・・それにうちの子が気づいてないのなら・・・マズいわね・・・)


まどか「ほむらちゃん、やったあ!」

ほむら「まどかのパスが良かったのよ」

敵生徒「控え選手は今の子だけが得点源よ!さっきみたいに複数で付けば問題ない!」


さやか「それはどうかな?」



さやか「まどか!次はあたしに!」

パシッ



さやか「コート上の人魚姫さやかちゃん参上!」


さやか、自分でインサイドに入ってシュートを決める




顧問「・・・!!」


顧問(あの子も上手い・・・!)




まどか「さやかちゃん!」

さやか「やっとあたしらしさが出てきた感じ?ほむらにパスが通しづらい場合はあたしに任せてね!」



ほむら「ちなみに美樹さやか」



ほむら「人魚姫は水中競技で活躍できる選手の比喩よ。地上競技のそれじゃない」


さやか「いやいや、美しさの比喩だよ」

ほむら「ならなおさら無縁ね」



さやか「な、なんだとー!!」




顧問(・・・)


顧問(ハマってしまったわね・・・沼に)




敵生徒、今度は二人ずつさやかとほむらに付く



顧問(すると・・・センターががら空きになる)



まどか「仁美ちゃん!」


仁美「はい!」パシッ



敵チーム、ゴール下へと戻る



顧問(うちのチームの戻りが一手遅れる)


顧問(素人相手ならそれでもセンター同士の競り合いに勝てるが・・・おそらくあの子も・・・)

仁美「それっ」


パスッ

仁美、相手センターの体制が整う前にゴール下シュートを確実に決める


敵生徒「な・・・!?」




仁美「部活に所属していないだけで私、有名所の球技は一通り基礎を叩き込まれてますのよ」



顧問(やはり・・・普通以上に上手い生徒だったか・・・)




もちろん敵チームにもオフェンスは回ってくる。しかし集中力が途切れているのか
大差をつけることは叶わなかった。



ディフェンスが偏れば3人の得点源のさやか、ほむら、仁美のいずれかがフリーになる。



敵チームに得点を許しながらもその点差は次第に縮まっていった



第3クォーター終了。

27-敵チーム46



さやか「こ・・・このペースなら勝てる!逆転も夢じゃないよ!」

ほむら「やはりあの1点差が効いたわね・・・20点差と19点差じゃぜんぜん違うわ。精神的に」



顧問「皆、お疲れ。集中力が途切れた事には咎めないわ。あの点差じゃ気が緩むのも当然だもの」

顧問「これが最終クォーターでなくて良かった。流れを持っていかれて一気に逆転していたかもしれないから」



顧問「だから最終クォーターでは集中力のリセットを計ると同時に徹底的なマンツーマンディフェンスに切り替える」


顧問「彼女達を初心者と思わないほうが良い。全国大会決勝のつもりで挑みなさい」


敵チーム「「はい!!」」



顧問「点差がまだあるという事はこちらから攻め無くても守れば勝てるという事」

顧問「残りは全て防御だけに」




顧問「オフェンスは時間いっぱい使ってボールを持つのよ。確実に勝ちたいなら」



ブザー音が鳴り響き、第4クォーター開始


ジャンプボールは仁美が制し、まどかのボールに

さやか「な・・・!?」

ほむら「こ・・・これは!?」

オールコートマンツーマンディフェンス!?


杏子「まずいな・・・」


なぎさ(審判に飽きて普通に応援席へ)「なにがマズいのです、杏子?」



杏子「あいつら・・・こっちの攻め手が数人居る事を理解してディフェンスを偏らせる事を放棄した」

杏子「あれだけ一人一人に密着しているとフリーになる選手がでにくい」



杏子「なにより・・・ボール運び役のまどかが・・・」



まどか「ひ、一人一人に敵チームがぴったり張り付いてる・・・これじゃあ誰にパスを出せばいいかわからないよお」



ほむら「私に任せて」

さやか「まどか!こっちよ!」

仁美「私が、ゴール下で勝負いたしますわ!」




杏子「本来ポイントガードはこういう時の判断力が試されるポジションなんだ」

杏子「さっきまではフリーになったメンバーにパスを回せばいいだけだった。でも今は違う」



杏子「本当なら運動神経もあって度胸もあるさやかかあたしがやるべきポジションだけど・・・
まどかがやる気になってたからあたし達は得点源としてフォワードを選んだ。控えが薄かったからってのもあるけど」


杏子「まどかにはドリブルの基礎をきっちり仕込みはしたけど・・・こういう時の判断力を鍛える練習は出来なかった。
まぁこれが初めての実践だから無理もないんだけどな」



さやか(まどかが・・・誰にパスを回せばいいかわからなくて震えてる・・・)

さやか(ま・・・まずい!このままじゃまどかにプレッシャーがかかって・・・!)



パシッ

相手にドリブル中のボールをスティールされるまどか


まどか「きゃっ!」


さやか「まどか!!」




すぐさまシュートに向かう敵生徒、追いかけるさやか



さやか「この!」パシン!

さやか、敵の手の平をはじく勢いの激しいスティールでボールを奪い返す



外野「ファ・・・ファウルだ!!」


マミ「・・・」



外野「笛は鳴らない!?ノーファウルだ!!」

さやか「ふぅ・・・」


まどか「さ、さやかちゃんありがとう」

さやか「オッケーまどか、落ち着いていこう!」



さやか(だけど・・・どうすればいいの?こ・・・これじゃあシュートにいけない・・・)


さやか「あ・・・あんっ!」ピクッ

杏子「え」



さやか(な・・・なに!?今・・・ブルマが震えた!?)



バイオリン仮面「困っているようだね・・・さやか」


さやか(こ・・・この声・・・バイオリン仮面!?い、一体どこから話しかけてんのよ!!)



バイオリン仮面「君のブルマからさ」

さやか(は、はああああああああああああ!?)



バイオリン仮面「そのブルマはもう私の一部・・・一心同体も同然」

バイオリン仮面「したがってそれを履いている君とも一心同体という事になり、私と通話できるという事になるのだ!」



さやか(い・・・意味わかんないんですけど!!なんでもいいけど話しかけないで!大事なところなのよ!!)

さやか(そ・・・それにそんな所から話しかけられると・・・プライベートな所に音が響いて・・・)




バイオリン仮面「アドバイスさせてくれ。今鹿目さんは判断力を求められて平静さを失いつつある」

バイオリン仮面「判断力を身につけることは一朝一夕で出来ることじゃない・・・だから君が
鹿目さんの思考の役割を補佐するんだ」



バイオリン仮面「私の言う通り・・・攻めパターンを変えてみてはくれないか?」


さやか「・・・」

さやか「まどか!」

まどか「さやかちゃん!」パスッ


バイオリン仮面「鹿目さんから最初にパスをもらうのはさやか、君だ」

バイオリン仮面「パスをもらったら君はゴールを狙って中に入っていく」


バイオリン仮面「君が上手いことを相手は知っている。当然中をふさいでくる」


バイオリン仮面「相手が甘く見てふさぎに来ないのなら自分で勝負すればいい」


バイオリン仮面「君を塞ごうと相手が中に寄ってくる時、暁美さんか志筑さんがフリーになる」



さやか「仁美!」

パスッ



仁美「任せてください」


シュパッ



さやか「やったああああ!仁美、ナイス!」



バイオリン仮面「鹿目さんからパスをもらった相手が即シュートで無く、もう一度パスを回すパターンもあると相手に思い込ませる」


バイオリン仮面「そうすれば前者のパターンも付け入る隙が生まれる」



ほむら「・・・」ほむっ


シュパァッ


ワアアアアアアッ
外野「また決めたーっ!!3Pだ!!」




バイオリン仮面「君が判断するんだ。誰で得点を狙いに行くかを」



まどか「もしかして・・・わたしいらない子じゃ・・・」

さやか「違うよまどか!まどかには役割があるんだ」



敵生徒「あ、あの子が実質的な司令塔よ!美樹さやかを抑えて!!」

バイオリン仮面「君に警戒が集まると今度は鹿目さんがフリーになる」


さやか「まどか!今度は自分で行って!」

パスッ


まどか「うぇ!?」



まどか、慣れない手つきでレイアップを狙う

敵生徒「入らない!その子は初心者だ!基本的なレイアップシュートさえ入るものか!!」

ほむら「まどかが入れる必要は無いわ」

ガコッ

ほむら「まどかのプレイを無駄にさせない。そのために私がいるもの」


ほむら、まどかが外したボールをタップしてリングに押し戻す



シュパッ


ワアアアアアアッ!!


まどか「ほ・・・ほむらちゃん」

ほむら「まどか、あなたもゴールを狙ってかまわないわ」



ほむら「外したボールは全て私が修整する・・・あなたは放り投げるだけでいいのよ」



バイオリン仮面「ボール運び、パスだけでなく自分もシュートを打っていい。
そう信頼される事で鹿目さんは平静さを取り戻させる」

バイオリン仮面「今度は緊張せずにプレイできる。そして本来のポイントガードとしての役割を全うできる」



バイオリン仮面「自分のポジションに集中できるようになった君が外からも積極的に狙う」

ガコンッ


さやか「外した!」


仁美「任せて!!」


パシッ(仁美リバウンド)




仁美「さやかさん!もう一度!!」

さやか「うん!」



シュパッ


さやか「やった!入った!!」


バイオリン仮面「リバウンドは志筑さんに任せて構わない。身長もあるし、おそらく彼女はバスケ部より上手い」



敵生徒「なんでよ・・・」

敵生徒「相手がいくら上手いっていっても・・・あの3人だけじゃない!
こっちは全員がバスケ部・・・実質5対3に近い状況でなんで追い詰められてるのよ!」



顧問(それはおそらくチームワーク・・・)

顧問(もちろんうちのチームにもそれはある。だけど彼女達はナニかを共有している!?)

顧問(それが・・・うちよりも強いチームワークの根源となっているとしたら)



ほむら(それがあるとすれば・・・ワルプルギスの夜を共に越えた仲だから・・・とでも言えるのかしら・・・)

ほむら(このメンバーで一つの目標に向かって努力するのは・・・悪く無いとさえ思っている)

試合残り時間:4秒

点差 55-敵57


仁美「暁美さん!お願いします!!」


ほむら「・・・」パスッ



ほむら(私がシューターを立候補したのは・・・まどか以外の人間に触れられる可能性があるインサイドプレイを避けたかったから)

ほむら(不正があるとすれば・・・私だけ時間を止めて人一倍練習したという所かしらね)



ほむら(3Pシュート・・・ほぼノータイムで打てるようになったわ)




シュッ



顧問(・・・)



その瞬間、すでに相手チームの監督は負けを確信していたと後に語る




顧問(まるで時が止まったかのようにその一瞬静かになった気がした)


顧問「なんて綺麗なフォームなの・・・」






シュパッ



外野「・・・」

ほむら「・・・」


さやか「・・・」


仁美「・・・」


まどか「・・・」




マミ「・・・」

マミ、3本の指を下に下ろす



ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!


外野「き・・・決まったあああああああああああああああああああああ!!!」

外野「3P!!ぎゃ・・・逆転だああああああああああああああああ」



58-敵57

(試合終了ブザー音)
「ありがとうございました!!」

さやか「やった・・・やったああああああああああ!!」


仁美「勝ったんですわよね・・・私達・・・優勝候補のあのクラスに・・・」



トイレの個室、歓声を遠くから聞き、微笑む恭介(パンツ一丁)


恭介「おめでとう、さやか」





~~~

再び男子トイレ前に集まるさやか、ほむら、仁美


さやか「その・・・試合勝てたよ・・・複雑だけど・・・あんたのおかげかも・・・」



さやか「ありがとう」




恭介「君たちが頑張った結果だよ」

恭介「さぁ・・・そろそろブルマを返して欲しいんだけど・・・」



さやか「う・・・確かに約束したもんね・・・」


さやか「あのさ・・・」

さやか「このブルマがあるから・・・アンタとあたしは通話できたんだよね・・・?」



恭介「さやか?」



さやか「ブルマ渡しちゃうと・・・お話出来なくなるんだよね・・・」

仁美「え」

ほむら「美樹さやか・・・まさかあなた」



さやか「良かったら、ブルマじゃなくて・・・ちゃんと連絡先交換しない?」


恭介「な!?」




さやか「駄目かな?アンタは変態だけどその・・・友達になれそうな気がするんだけど・・・」

さやか「改めてお礼とかしたいし・・・」



恭介「いやその・・・あの・・・」


恭介(まずいよ!!僕の電話番号はもちろんさやかは知ってる!)

恭介(ぼ・・・僕がバイオリン仮面と同一人物だってバレちゃうじゃないか!)



恭介「ならばこうしよう。今私が履いているパンツと、今日君が履いたそのブルマを交換するのだ」



さやか「は?」

恭介「ブルマを通じて電話できたということは私のぱんつでも問題ないはずなんだ」

恭介「君が私のぱんつに話かければブルマの時と同じように、通話が可能なはずなんだ」



さやか「いやいやいやいや!意味わかんない!!男の下着に話しかけるとか!!あ、あたしまるっきり変態じゃん!!」


恭介「申し訳ないが私にはこれしか連絡手段が無いのだ」




さやか「ううう・・・」


ほむら「気にすることないわ美樹さやか・・・何もこんな男にお礼する必要ないもの」


さやか「わ・・・わかったよ」

ほむら「ほむっ!?」


仁美「さやかさん!?」




さやか「あんたのぱんつ・・・受け取るわよ」

さやか「お礼しないって訳にはいかないよ・・・だって助けてもらったのも事実だし」


さやか「こいつのアドバイスが無かったら・・・5人が万全な状態でも負けてたかもしれない。それほど強い相手だったんだから」



恭介(本当に良い子だなぁさやかは・・・)



さやか「その代わり、ちゃんと電話でてよね。本当にあたし感謝してるからさ」

さやか「恩返ししないと・・・気がすまないから」



~交換終了~
(トイレの隙間からお互いの顔は見せずに現物交換)



さやか「ふぅ・・・ものすごい奇妙な光景だけど付き合わせてごめんね仁美、ほむら。
さ、教室に戻ろ」



仁美「まさか最初にぱんつを脱がす相手が上条君じゃない男性でしたとはね」

さやか「そうそう、あたしがぱんつを脱がせる相手は恭介だけ・・・
っておーい!仁美のえっちー!!」


さやか「まぁ気にしないよ!このぱんつは恭介のぱんつのつもりで大切に保管しとくよ」



ほむら「・・・」

さやか「どうしたの?ほむら」



ほむら「先に帰ってなさい。私もこの男に興味を持ったわ」

ほむら「もう少しお話をさせてもらいたいの」


恭介「え」


さやか「へー、そうなんだ。じゃ行こうか、仁美」

ほむら「・・・」

恭介「・・・」




ほむら「下半身丸出しのまま・・・病室に戻るつもりかしら?上条恭介君」


恭介「え?えええええええええええええええええええええええええええ!?」





恭介「な・・・何故バレたんだ!?ぼ、僕の変装は完璧だったはずだ!!」


ほむら「バイオリン仮面「そうする事でより長く・・・またバイオリンを弾ける身体になれる」 このセリフよ」



ほむら「「また」バイオリンを弾けるようになる・・・つまり弾けない身体である誰かの事」


ほむら「美樹さやかの周辺でそんな人物・・・あなただけだもの」




恭介「うう・・・完全に見破られた・・・」

ほむら(本当はバイオリンの時点で確定なんだけど・・・
イケメンの上条恭介のイメージしか持っていないあの二人は否定するでしょうね)



ほむら「大丈夫よ上条君。好きな子の衣服を被りたいと思うことは正常な欲求だから」


恭介「す・・・すごい説得力だ!!」

ほむら「説得力など帯びてない」




恭介「さやかのブルマを被ったとき奇跡が起きたんだ」

恭介「動かないはずの僕の左手が動いた・・・またバイオリンが弾けるようになったんだ」



ほむら(誰かが契約で願いをかなえたわけでは無いのね・・・)


ほむら「本題に戻るわ。あなた・・・その格好で病室まで戻るつもりなの?」


恭介「ここにくるまでパンツ一丁だったし・・・あまり変わらないかと」

ほむら「全裸とパンツ一丁じゃ全然違うわ」



ほむら「こちらの事情でね・・・あなたと美樹さやかがいつまでもラブラブで無いと何かと不都合なのよ」

ほむら(じゃないとあの子・・・あなたがらみの問題で契約しかねないし)



ほむら「変態だとあの子にバレるのは嫌でしょう?正体隠しに協力してあげるわ」

恭介「ほ・・・本当ですか!?」



ほむら「ついでに・・・そこから出られるように服も用意してあげる」


恭介「あ・・・ありがとうございます!!」

恭介「ってこれ、女子の制服じゃないか!!ご丁寧にウィッグまで用意して!!」

ほむら「なぜ完全武装するまで気づかなかったのかしら」

パシャッ パシャッ パシャッ



恭介「なぜ写真をとるんだい?」

ほむら「何かあったときにあなたの協力を得たいからよ」

ほむら「この写真をネタに私のために働いてもらうわ」




恭介「脅すつもりか!?」



ほむら「上条恭介、暁美ほむらの制服を奪って女装」

ほむら「あの子が知ったらどうなるでしょうね」



恭介「えええ!?これ、暁美さんの制服なの!?」


ほむら「(う、嬉しそう?)・・・だからといって・・・匂いはかがないで頂戴ね」

ほむら「予備の制服があるからそれは貴方にあげる」



ほむら「その代わり・・・いつか私のために働いてもらう時が来るかも」



恭介「しゅ・・・主従関係・・・」ゴクリ



ほむら「・・・」目線下

ほむら「何故テントが張ってるのかしら」



恭介「こ・・・これは!?ち・・・ちがっ」



ほむら「こうしてみると・・・あの二人が何故あなたに興味を持ったかわかる気がしてきたわ」

恭介「え」



ほむら「可愛い・・・」


恭介「ええええええええええええええええええええええええええ!?」

ほむら「女子でないのが残念なくらい似合ってるわよ・・・」



恭介「ちょ・・・暁美さん!?」


恭介「そ・・・それじゃあ僕はこれで!!服のお礼は改めて!!」



バタン!


ほむら「ほむ・・・冗談だったのに」


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