【ご注文はうさぎですか】私の王子さま【千夜&あんこ】 (43)

千夜「あんこーどこー?」

 その日も千夜はカラスにさらわれてしまったあんこを探していた。

千夜「あんこー?」

 ヒュルルル

 ゴスン!!

千夜「―――!!」

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千夜「痛いわ……一体なに?」

 突然頭部を強い衝撃が襲ったが直前に千夜はあんこを確かに見た気がした。

 つまり今回も無事にあんこは帰ってきてくれたのだ。

千夜「もう、あんこったら………」

千夜「………あんこ?」

あんこ「・・・」

 そこには頭に輝く王冠を乗せた黒髪のえらいイケメンが全裸でちょこんと座り込んでいるのであった。

千夜「………」

あんこ「・・・」

 目の前を四つんばいで進む少年はどうやらあんこのようである。

 というか街中に全裸の少年少女、おっさんおばさんがうろうろしている。

 幸か不幸か千夜がそれらがこの街では珍しくも無いうさぎたちであると理解するのにそう時間はかからなかった。

千夜「なんでこんなことに………」

シャロ「あ、千夜ーやっと帰ってきた」

千夜「あらシャロちゃんどうしたの?」

シャロ「ほら、これ。借りてた―――」

あんこ「・・・」(シュタタタタタ

シャロ「いやああああああああ」

 シャロを追い回す全裸の少年あんこ。

 いつもなら微笑ましい光景なのだが、今回はいつもと状況が違う。

 だが甘兎庵へ戻るまでの道中もだが、どうやらうさぎたちが人間に見えているのは自分だけのようだった。

シャロ「たすけてええええええええええ」

あんこ「・・・」(フンスフンスフンス

 そうこうしてる内にシャロはあんこに組みふされその体中を弄られていた。

千夜「あんこダメーーー」

 千夜はシャロから強引にあんこを引き剥がす。

 千夜の腕の中で暴れるあんこ。

シャロ「ち、千夜?」

シャロ「どういう風の吹き回しか知らないけど………その………ありがとう」

 シャロは礼を言うとすぐさま自分の家へと駆け込んでしまいそのまま出てくることは無かった。

千夜「(それにしてもさっき感じたものはなんだったのだろう?)」

 絵図ら的に色々不味かったのとは別に、先ほど千夜はシャロとあんこに対し上手く表現出来ないものを感じていた。

千夜「そうだ。ココアちゃんたちに相談してみよう」

 そう思い立った千夜は急いで頼れる親友のいるラビットハウスへと向かい駆け出す。

 首輪とリードを付けたあんこを引きずりながら。

千夜「ココアちゃん。大変なの私、うさぎが―――」

チノ「へ?」

ティッピー「む?」

あんこ「ギラリ」

千夜「あ」

ティッピー「ノオオオオオオオオオオオオオオオオ」

あんこ「・・・」

 店内を駆け回る少年あんこと………

チノ「ふーまたですか」

ココア「あ、千夜ちゃん。いらっしゃーい♪」

千夜「……お爺さん?」

チノ「え?」

 そうこうしてる間に少年の姿をしたあんこは老人の姿をしたティッピーを組み伏し、いきり立つイチモツを挿入しようとしているのであった。

ココア「相変わらず二人は仲良しさんだねー」

ココア「ねえ千夜ちゃ――」

千夜「だめーーーーーー!!」

 店内に渇いた音が響き渡る。

 なんと千夜があんこに思い切りビンタをしたのである。

 静まり返る店内。

 息を呑み言葉を失うココアとチノ。

 ふるふると震えるティッピー。

 そしていつもと変わらぬが何処か信じられないという視線を向けるあんこ。

 はっとした千夜はあんこの首輪を掴むとそのまま来たときと同じように店内から駆け出してゆくのであった。

ココア「千夜ちゃんどうしちゃったんだろ?」

チノ「(たしか千夜さんはお爺さんと言っていましたがアレは……」

ティッピー「(ガクガク)」

 自室へと戻った千夜とあんこ。

 あの後、千夜とあんこはいつものように仕事についた。

 あんこは人間の姿で雄々しく看板うさぎの職務を全うした。

 誰もあんこに対して騒がぬことからやはり自分以外にはあんこはいつも通りに見えているのだと実感させられた。

 だが千夜はあんこが気になりミスを連発。

 結果千夜とついでにあんこは早いがあがっていいと言われてしまった。

あんこ「・・・」

千夜「なんなの?この気持ち?」

 戸惑う千夜。

 そしてその旨に去来するあんことの思い出。

千夜「………」

 あんこはティッピーを模したぬいぐるみと戯れている。

 まただ。

 また胸を何とも言えないモヤモヤが支配してゆく。

千夜「なんでなの?」

千夜「あんこはなんで私を見てくれないの?」

 千夜は気づいた。

 初めて彼を見たときから自分は彼に惚れていたのだと。

あんこ「(ブルブルブル)」

 あんこが絶頂に体を震わせていた。

千夜「……あんこ」

千夜「あんこ。あんこ。あんこのバカー」

 全裸となった千夜は愛するあんこへと抱きつく。

 興奮さめぬあんこを刺激するには十分であった。

千夜「」

 その後、千夜とあんこは本能のおもむくままにまぐわりつづけるのであった。

千夜「あんこ……大好き……。」

 そう言いながら、彼女の小さな手の平ですっぽり覆う事の出来るあんこの頭を優しく撫でるのであった。

あんこ「・・・」(クー

 疲れ果て眠りについているあんこ。

 それを優しく見つめる千夜。

 やがて千夜も心地良いまどろみが包まれてゆく。

シャロ「ちょっとワイルドギース待ちなさいよ」

 廊下からシャロの声と小さな足音が聞こえた気がしたがかまわない。

 今はこの心地良い泥のような眠気に身を任せよう。

 そう思いながら千夜は目を閉じた。
 
 目を閉じる瞬間に、視界の端に灰色の小さな物体が映った気がしたが、きっとシャロちゃんなら分かってくれるだろうと思いながら。


~Fin~

あんこを苛めずに誰も傷つけずみんなが幸せになる話を書いてみた。


ご意見・ご感想・苦情をお待ちしています。

次回

千夜「あんこは人間なのよ。何で分かってくれないの?」

ココア「千夜ちゃん……」


ココア「ねえチノちゃん。千夜ちゃんはうさぎになれたら幸せなんじゃないかな?」

チノ「そうですね」


シャロ「千夜とあんこが消えた?」

あんこ「(フンスフンスフンス)」


リゼ「なあ、あのうさぎって千夜とあんこにどこか似て無いか?」

ココア「ほんとだー」

シャロ「千夜……ご飯よ」

千夜「あ・・・シャロちゃん」

シャロ「これ。ココアが作ってくれたあんパン、それにチノちゃんからも和風コーヒーゼリーだって」

千夜「ありがとー二人とも元気だった?」

シャロ「ええ。二人もリゼ先輩もマヤちゃんとメグちゃんも………みんな千夜に会いたがってる」

千夜「そーかーうふふ」

シャロ「………」

千夜「でもシャロちゃん。ちょっと待っててねぇ。もうすぐあんこは満足して出し終わるからぁ」

あんこ「・・・」(カクカクカクカクカク

シャロ「……なんでこんなことに」

2部でス。


 あの日から千夜はシャロにより隔離されていた。

 もうこの千夜は以前の千夜ではない。

 だが親友として見捨てるわけにはいかない。

 なんとかしなければ。

 このことを皆にも教えるべきか否か……悩みに悩んだ彼女は

 皆を信じ千夜のことを打ち明けることにしたのであった―――。

一同「千夜・・・ちゃん・・・」

千夜「みんな、久しぶりね」

千夜「ほら、あんこも」

あんこ「ピュッピュ」

千夜「こら。私以外に浮気しちゃメっでしょ」

リゼ「酷いな」

ココア「どうしてこんな」

チノ「おじいちゃんが言っていました。コーヒーの味は目で見ただけではわからない……と」

ティッピー「(言ったかのお?)」

チノ「つまりこれも愛なんです」

チノ「なので愛などわからない私は代わりに千夜さんを観察することで愛を知ろうと思います」

観察1日目

千夜さんは一日中あんこと交尾をしていた。
もう彼女は人間を辞めてるんじゃないでしょうか?


観察2日目

あんこは今日も一日中千夜さんに腰を振っていたい。
油断するとティッピーにも襲い掛かる。
これだから男は不潔です。


観察28日目
なんだか千夜さんのお腹が膨らんできたような?
ココアさんに聞いたら愛の結晶とか言っていました。

観察28週後
気づいたらあんこが千夜さんの中へ入っていました。

千夜「もうあんこったらとっても大胆なのよ」

ココア「凄いねー」

チノ「はい。なんで死なないんだろ?」

千夜「愛なの私たちは愛に生きてるの」

あんこ「カクカクカクカクカクカク」

シャロ「………」

リゼ「もう彼女は以前の彼女とは違うんだ」

シャロ「だからこそよ」

男店員「何度来ても同じだ。お前に売る物はない。さっさと失せてくれ」

千夜「そんな」

 別の店へと向かう千夜。

千夜「お金ならちゃんと払いますだから」

女店員「ニコニコ」

千夜「ほっ」

店員「(バキッ)」

千夜「!?」(ドクドク

女店員「この魔女め。さっさと消えとくれ」

観察28ヵ月後

今では千夜とあんこの事は街中に知れ渡っていた。

千夜は街を歩けば蔑まれ石を投げられる存在となってしまった。

あんこもまた街中の人間たちに命を狙われる身である。

二人の思い出の場所である甘兎庵も今では廃屋寸前の有様である。

それでもこの二人がまだ無事なのはシャロさんが身を挺して二人を庇ってくれているからであった。

また今では極道のてっぺんに上り詰めたリゼさんとココアさんの後ろ盾も大きいのであろう。

だが……それでも果たしていつまで二人はこの街で暮らしていけるのであろうか?

つい先日も襲われる二人ととばっちりを受けた青山さんを助けたために……タメに……父は火炙りにされてしまった。

おr……私ははこれを絶対に許さないです。

シュタタタタタ

店員「待てこの泥棒うさぎが」

千夜「待ってください。彼に、あんこに悪気はないんです」

千夜「だから、だからどうか……」

店員「ふざけるな。この変態が」

 ドガッ

千夜「あぐっ」

 蹴り飛ばされた千夜は地面に這いつくばってしまう。

あんこ「・・・」

千夜「あ…んこ……早く逃げ……」

 倒れこむ千夜へ男が手を伸ばしてきた。

 その時である。

あんこ「・・・」

 シュッバ

店員「うお、なんだコイツ」

 なんとあんこは店員の手に噛み付いたのであった。

千夜「……あんこ」

あんこ「(カプカプカプ)」

店員「ふん」

 ビタン!!

 あんこは壁に叩きつけられると、そのまま力なく男の手から放れ地面へとゆっくりと落下してしまう。

 以前の彼なら同ということは無かったかもしれない。

 しかしあんこは動かない。

 そう……本来うさぎはそれほどに脆いのである。

店員「悪魔どもめ」

町の人々「いたぞ。悪魔と魔女がいたぞ」

 コ ロ セ

ココア「どういうこと!チノちゃん」

リゼ「考え直せ」

チノ「お二人が何を言っても無駄です」

チノ「私の決意は変わりません」

ココア「だって……千夜ちゃんとあんこは私たちの大事な友達だよ?」

リゼ「チノ。どうして……」

チノ「どうして?決まっています。あの二人さえいなければ……父は……」

チノ「それに見てくださいコレを」

 チノが軽く指を鳴らすとガチャリと扉が開きシャロが何かを抱えながら部屋へと入ってきた。

 シャロが抱えている籠をテーブルへと置き被されていた布を取る。

 そこには無数のあんことティッピー似の仔うさぎが蠢いていた。

チノ「おぞましい」

 一瞥し吐き捨てるようにそう言いながら視線をココアとリゼへと戻し

チノ「わかりましたか?あんこはティッピーをレイプしたんです」

チノ「そしてティッピーは千夜さんに殺されました。この泥棒うさぎなどと言われながら」

チノ「私にはあの二人を裁く義務があるのです」

ココア・リゼ「………」

チノ「もし邪魔をすると言うのなら……お二人が相手といえど容赦などしないですよ」

千夜「あ、あ……んこ」

住民「あんこが逃げたぞ。追え。逃がすな」

 千夜は最後の力を振り絞りあんこを男から奪い取り地面へと放した。

 さっきまで気を失っていたあんこだったがいつから気づいていたのか、千夜の手から放れるとその場から一目散に逃げてゆく。

住民「オイ。こいつはどうする?」

住民「火あぶりだ。穢れた魔女は浄化するんだ。」

 磔にされる千夜。

 侮蔑の視線を、人々の怒声と嘲笑一身に浴びながら、もはや処刑の時を待つだけであった。

住民「火を放て」

 そしてついに火が放たれようとした時であった。

住民「ぐあ」

住民「な、なんだ?」

 突如住民の一人が悲鳴をあげ手に持っていた松明を落とす。

千夜「あんこ!!」

 倒れ込んだ男の上にちょこんと座る小さな黒い塊。

 そこには逃げたと思ったあんこがいたのであった。

 あんこはかつての看板うさぎであった頃の威風堂々とした凛とした佇まいで千夜を見つめながら

――もう大丈夫だよ

 その黒々とした瞳は千夜にそう告げていた。

あんこ「・・・」

千夜「あんこ。ありがとう。やっぱり貴方は私の王子様よ」

 あんこに助けられた千夜はあんこを優しく抱きしめるのであった。

チノ「どこへいくつもりですか?」

あんこ「!!」

 あんこの前に突如として現れたチノ。

 背後に迫る男たちにより絶体絶命であったあんこにとってこれはまさに救世主であった。

 しかも胸にはティッピーを抱えているではないか。

あんこ「―――」

 そしてあんこは勢いよくチノとティッピーへと飛びつくであった

チノ「捕まえました」

 あんこを抱きとめたチノは、そのまま優しくあんこを抱きしめる。

あんこ「・・・」

 どこか安堵した表情を浮かべながらチノの胸に顔を埋めるあんこであったが、突如背中に悪寒が走る。

チノ「さあ一緒に千夜さんのもとへ行きましょうね」

 夜のラビットハウスにはいかなる怪我も難病も治し、若返りの効果すらあると言われるカクテルが存在した。

 月にわずか数杯しか提供されないメニューであるが、その人気は絶大であった。

チノ「シャロさん。すみませんがアレの様子を見てきてくれませんか?」

シャロ「うん」

ココア「チノちゃん……」

リゼ「チノ」

チノ「なんですか?お二人のご希望通りあの二人の面倒はちゃんと見ていますよ?」

シャロ「………」

 地下室へと降りたシャロは室内の奥に安置された大小2つの樽の前に立つとバスケットからいくつかの小瓶を取り出した。

シャロ「ほら。しっかり飲みなさい」

 そしてまずそれを小さな樽の上に置かれた重石へ瓶を押し付け中身を垂れ流してゆく。

シャロ「もったいないでしょ?こぼしちゃダメよ?」

??「ケプケプ」

シャロ「ふふ。良かったまだ「生きてる」のね」

ココア「でもこんなの酷いよ」

チノ「?」

チノ「なにがですか?」

チノ「今あのお二人いつまでも一緒にいられる空間にいるんです」

チノ「そしてこれは働かざる者食うべからずなんです」

チノ「おかげでおじいちゃんもお父さんもいなくなってしまったこのお店も盛り返すことが出来ました」

チノ「シャロさんもご自分の育てたハーブが千夜さんのためになってると喜んでいます」

シャロ「それじゃしっかり働いてね」

シャロ「そろそろまた貴方たちの愛の結晶が必要になるんだから♪」

 仕事を済ませシャロは部屋を後にする。

 締め切られ静寂が支配する真っ暗な室内のハズだが耳をすませば何やらブツブツと呟くような声が聞こえてくるではないか?

??「うふふあんこあんこあんこ。私の王子様。見てみて~みんなよろこんでるでしょー?」

??「・・・ココアちゃーん・・・シャロちゃーん・・・たすけてー」

~END~

終わりです。
今度はあんこが幸せになるためのSSを予定しています。
ちなみに↓とはまた別です。
【ごちうさ】うさぎヘルパー~あんこを躾はお任せください~
【ごちうさ】うさぎヘルパー~あんこを躾はお任せください~ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1468330974/)

今後は初心に返りあんこを徹底的に愛でていこうと思います。

チノ「そうですか。では残念ですがもうこのカクテルはお終いですね」

チノ「では、あんこには最後のお仕事をしてもらいます」

 滋養強壮、精力増強、またどんな病気や怪我もたちどころに治る神秘のお酒。

 あんこ酒(オークションに出品決定)

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