秋月「提督からユーフォニアムを頂きました」 (37)

オーケストラネタ
独自設定と妄想がちょっとあるよ

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秋月「…」



「いらっしゃっせー。こちら楽器買取屋です」

「…はい、ユーフォニアムですね。おお、これはなかなかの美品…そして最高級モデル…」

「…ってかこれ買い取っていいんですか?それでも売るなら40万円で買い取らせて頂きますが…」



秋月「お金を手に入れました」チャリーン

秋月「よくわからないけど、提督から楽器をプレゼントされました…」

秋月「でも私は楽器を演奏するような趣味はないのでお店に売っちゃいました」

秋月「別にいいよね…。提督から貰ったものを売るのは気が引けるけど、高く売れたし…」

秋月「このお金は実家にでも送って、家族に使ってもらいましょう」

秋月「提督、本当に感謝します!」

照月「秋月姉ー」

初月「やぁ姉さん」

秋月「あっ、照月に初月」

照月「ねぇねぇ、秋月姉も楽器貰った?」

初月「僕はホルン、照月はチューバを貰ったんだ。姉さんはどうだった?」

秋月「へっ?2人とも楽器を貰ったの?」

初月「ああ。噂によるとどうやら他にも大和や長門、そして他の皆にも配られているらしい」

照月「そう言えばこの後楽器を貰ったメンバーはガンルームに集合だって掲示板にも書いてあったし、もしかして楽器を使った任務をしなくちゃいけないのかな?」

初月「まさか演奏会とか?それならちょっと楽しそうだ」

秋月「…」

【ガンルーム】

提督「本日、お前たちに楽器を与え、そして集合して貰ったのは他でもない」

提督「お前たちには今から約1ヶ月後、コンサートを開いてもらう」

秋月「」ドキーッ

提督「これはいわゆる軍開催のイベントというものだ。民衆から良い印象を集めるためのイベントだから、真面目に練習してくれよな」

提督「さてこれが楽譜だ。諸君の健闘を祈る」



照月「ふわぁ、やっぱり演奏会!照月も楽しみ!」

初月「たまには戦いを離れ、こういうのも悪くないだろう。僕も楽器には少し興味があったんだ」

初月「当日に向けて皆で頑張ろう!姉さん!」

初月「…姉さん?」

秋月「………」カオマッサオ

照月「あらら、緊張してるんだね」

初月「はは、姉さんらしいな」

提督「それじゃ、今日の報告はこれで終わりだ。解散」



秋月「たたた、大変なことになっちゃった…!」

秋月「はやくお店に戻って、あの大きなラッパを買い戻さないと…!」

秋月「お店に着いた…!私の売ったアレは…」

秋月「…150万円!?な、なんで!?」

秋月「売るときはもっと安かったはずなのに…!これじゃ買えないよ…」

秋月「ど…どうしよう…」

秋月(…店員さんにも掛け合ってみたけど…)

秋月(結局ダメだった…私、もうダメなのかな…)トボトボ

照月「あ!秋月姉!」

初月「姉さん、さっそく練習をしよう。まずは吹き方から覚えないと」

照月「提督から聞いたよー!秋月姉がユーフォニアムで、私がチューバで、初月がホルンだって!」

初月「秋月型ラッパ姉妹という訳だな。私たちが力を合わせれば、きっと素晴らしい音色が出るだろう!」

秋月「!」

秋月「…」

初月「姉さん?どうした?」

秋月「…ごめん…私、今日はちょっと体調悪いから…パスで…」

照月「ええ!?大丈夫?」

初月「なら仕方ない。姉さんは今日はもう休め」

初月「照月姉さん、とりあえずは2人で練習しよう」

照月「うん」

秋月「ごめんね…私、部屋に戻る…」フラフラ

秋月「どうしよう…どうしよう…」

秋月「あれから5時間悩んだけど、何の打開策も生まれない…!」

照月「練習終わったー」

初月「姉さん、見舞いにきたぞ」

秋月「!」ビクッ

照月「秋月姉、顔色悪いよ?本当に大丈夫?」

初月「風邪か?辛いなら早く提督に相談した方がいいぞ」

照月「秋月姉、今日はもう布団に入って…。早く寝よ?身体は大切だよ?」

初月「布団を敷いた。さぁ姉さん、ゆっくりしてくれ」

秋月「…うん、ありがと」モゾモゾ

初月「おやすみ、姉さん」

照月「治ったら一緒に練習しようね!」

秋月「…うん」

秋月「…」グスン



(初月『辛いなら早く提督に相談した方がいいぞ』)



秋月「………」

~翌日~

提督「…」

秋月「…」ビクビク

提督「…なるほど、な。ユーフォニアムが40万円になったという事情はよくわかった」

秋月「…」ビクビク

提督「ああ。もう正直、怒る気にすらなれない」

提督「いくら家庭のためとは言え、なぜ俺がお前たちに楽器を与えたのかという判断くらいはつけて欲しかったものだがな」

秋月「本当に…ごめんなさいっ…」

提督「…秋月、謝ってどうすると言うんだ」

提督「謝ったって、急に大金は出せないし、ユーフォニアムは返ってこないんだぞ」

秋月「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」

提督「…はぁ」

提督「とりあえず、過ぎたことは仕方ないだろう」

提督「その40万円で、買えるユーフォニアムを早く買ってきなさい」

秋月「…はい」

秋月(なんとか買える値段のユーフォニアムを買えました…)

秋月(照月と初月にもバレずにできたので大事になるのは避けられましたが…)

秋月(それでもやっぱり、罪悪感が…)グスッ



照月「秋月姉!練習しよう!」

初月「姉さん、もう風邪は大丈夫なのか?無理はしない方がいい」

秋月「あっ…2人とも…」

秋月「…うん、大丈夫。私も今日から練習するよ」

照月「えへへ!がんばろ、秋月姉!」

初月「うんうん。やはり姉さんがいなくては調子が出ないからな!共によろしく頼む!」

秋月「あはは…」

秋月「はは…は…」

♪~
♪~

照月「うん!いい感じ!」

初月「かなり音が出せるようになってきたな。これは本番の成功間違いなしだ!」

照月「ねっ!秋月姉!」

秋月「…」

照月「秋月姉?」

秋月(…やっぱり、このユーフォニアム、40万もしたけど150万のと比べると安物なんだ)

秋月(照月のチューバや初月のホルンと比べると割れるような音がするし、見た目もちょっとボロボロだし…)

秋月(まだ2人は気付いてないみたいだけど、こんなの他の人からしたらすぐバレちゃう…)

秋月(これ、きっと本番にも影響するよね…1人だけ音が変だからって…)

秋月(駄目だな私…あの時はなんであんなことしたのかな…)グスッ

秋月「…っ」ポロポロ

照月「わわ!なんで泣いてるの、秋月姉!?」

初月「どうした!?僕たち、何かミスでもしたか!?」オロオロ

秋月「ごめん…ごめんね…照月、初月…」ポロポロ

提督「…」コソッ



提督「…ふーむ」

提督「よう、練習は捗ってるか?」ヌッ

初月「ん?おっと、提督か」

照月「こんにちは!提督!」

秋月「あっ…」ビクッ

初月「提督。僕たちはしっかりやっている。今のところは何の問題もないぞ」

照月「うん!みんな上手くてね、凄いですよ!ねー、秋月姉!」

秋月「…はい」ビクビク

提督「そうか。ならいい」

提督「では、ちょっと俺にお前たちの楽器を見せてくれないか?」

初月「何?楽器を?」

提督「メンテのチェックだ。お前たちが楽器をしっかり点検しているかどうか抜き打ちテストするぞ」

照月「わかりました、いいですよ!どうぞ」スッ

秋月「…」

提督「チューバ…ふむ…」

提督「金色が眩しいな。よく手入れされており、状態も良い」

照月「えへへー」

初月「提督、僕のも見るか?」スッ

提督「ふむ、初月のホルンは…」

提督「これまた丁寧なメンテがされているな。ホルンは手入れが面倒くさいことで有名だが、よくやっている」

初月「ふふっ、そうかそうか」

秋月「…」

提督「最後、秋月も」

秋月「えっ!?」ビクッ

秋月「あっあの…どうぞ…」スッ

提督「どれ、秋月のユーフォニアムは…」

提督「…」

提督「…おっと、手が」ツルッ

秋月「!」

初月「ああっ!?」

ガチャーン!

提督「しまった、やってしまった!」

照月「あ…ちょっと!提督!?」

初月「お前は何をやっているんだ!せっかく姉さんが一所懸命練習したのに!ユーフォニアムをこんなにして!」

秋月「えっ、えっ」オロオロ

提督「ああっ…どうやら落とした衝撃で壊れてしまったか」

提督「このユーフォニアムはもうダメみたいだ。音はもう出ないだろう…」

提督「すまない秋月!もう高級な楽器を取り寄せる時間も無いから、残った代わりの楽器で我慢してくれないか?」

秋月「!」

照月「そ、そんなので許されると思ってるの!?」

初月「そうだ提督!姉さんはユーフォニアムを提督に任されたからあんなに頑張っていたのに…!」

秋月「…わかりました。代わりでいいです」

照月「え!?」

初月「い、いいのか姉さん!」

提督「すまんな秋月。では渡すから司令室までついてきてくれ」スタスタ

秋月「は、はい…」

照月「秋月姉…怒りもしないで…」

初月「流石姉さんだ、大人だな…僕も見習わないと」

~司令室~

秋月「あの…本当に申し訳ありません」

提督「謝るのはこっちの方だ。こっちこそ意地悪をしてすまなかった」

提督「安物の楽器で妥協すればいいだろうと思っていたが…お前がそこまで追い詰められるとは思っていなかった」

秋月「そ、そんなことは…」

提督「隠す必要はない。態度に出ていたぞ。バレバレにも程がある」

提督「理由もないのに泣きながら演奏する奴が、一体どこにいると言うんだ」

秋月「…ごめんなさい」

提督「では、お前に与える楽器だが…」

提督「ほら秋月。これがオーボエだ」スッ

秋月「オーボエ…?」

提督「オーボエは扱いが至難を極めるが、その音色は楽団の中枢となりうる、非常に重要な楽器なんだ」

提督「その姿は繊細な動作と行動をを求められながらも重要な役割を任されている防空駆逐艦によく似ている。お前にピッタリの楽器だろう」

秋月「!」

提督「まぁこれはラッパ系じゃないから姉妹とお揃いじゃないのが残念かもしれないが…」

提督「とにかくこのオーボエをお前に任せる。今度こそ、皆と一緒に頑張ってくれよ」

秋月「…色々とすみません!提督!」

秋月「ありがとうございます!秋月、絶対にこの任務を成功させてみせます!」

提督「ああ。期待している」

ガチャ
バタン

提督「…行ったか」

大和「提督」ガチャ

提督「む。聞いてたのか、大和」

大和「はい。最初から最後までバッチリと」

提督「…お前は今回の件について、どう思った?」

大和「素直に言わせてもらうと、秋月さんの最初の行動は問題でしたが、提督のフォローは見事でしたね」

大和「これで秋月さんも心置きなくオーケストラに参加できるでしょう。無事に成功できると信じています」

提督「はは、秋月の生まれと育ちはは少々複雑なとこがあるからな…」

提督「貧乏絡みのことをこちらもあまり強くは言えない。奴のことを考えればこれくらい安いもんだろう」

提督「秋月もまだまだ心も身体も成長途中の小娘だ。失敗はフォローできるやつがフォローしてやらんとな」

大和「ふふ、子供には提督も甘いのですね」クス

大和「ところで、よくオーボエなんか残ってましたね」

提督「あー、まぁな」

大和「もしかして実は誰かあと1人、オーケストラに参加者がいたのですか?」

大和「あっ!まさか元々は提督がオーボエで参加予定だったり…」

提督「ちがうちがう。そんなことしたらオーボエで間接キスになってしまうだろう」

大和「え?では…」

提督「ほら、絵師つながりの…」

大和「?」

あの…オーケストラにユーフォニアムは使わないというツッコミはしてもいいですか…

防空棲姫「…」


防空棲姫「オーケストラ…出たかった…」ガクッ


おしまい

楽器には詳しくないのです…
知識不足でごめんなのです…
実はオーボエとクラリネットの違いもわからなかったけど、秋月だけラッパを持ってなかったことと防空棲姫がいなかった妄想をぶちまけたかっただけなのです…

マジですか
>>1の無能っぷりがバレる!

調べてきました
ユーフォニアムは新しい楽器でオーケストラには組み込めないんですね…
どっかのまとめサイトで照月の持ってるのはチューバかユーフォニアムかとか書いてあったので適当にssにしたらこの始末…
恥ずかしいので依頼だしてきます

おしておいてあげるけどユーフォニアムはホルンの先祖からの分岐で歴史が他の楽器と比べるとめちゃくちゃ浅いからオーケストラにないんだよ
だからほぼ吹奏楽限定の楽器でなおかつ素人目にはチューバとの区別がつかないから無名な楽器なの

そもそもの大前提に海軍が演奏するのはマーチングとか吹奏楽であってオーケストラでは無い

後自演バレてるぞ

まぁ流石にある程度専門的なSS書くのに全く知識無いのはな
艦これ全くやったことなくてSSでしか知らないやつが艦これSS書くようなもんだし

>>28
自演ではなくて>>21への返答のつもりだったのですが…

>>30
確かにそうですよね…音楽好きの皆さん、本当に申し訳ありません

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