援交少女『ホ別、2、ゴム有』 (47)


少女「…………」

男「……一人?」

少女「……」コクン

男「…………君だよね。掲示板に書いてた……」

少女「……」コクン

男「じゃあまず、撮影と、生脱ぎで……この値段だったよね」

少女「あ、あの……」

男「ん……?」

少女「ここで……ですか?」

男「……いやー、それは…………」

少女「…………」

男「……うーん。……まぁもういいか。言質は取れたし」

少女「……?」

男「…………実はね、えーと、……おじさんはね、警察官なんだ」

少女「えっ……?」

男「いやね、警官の不祥事とかじゃなくて、お仕事ね、これお仕事。えーと……」


男2「あれ? もういいの?」

男「いいのいいの。この子初めてっぽいし。あんまり時間かけても、常連客とか聞きだせそうにないし」

男2「あー、そりゃ損だね。逮捕に繋がらないと、点数にね」

少女「あ……あの……」

男「ん? あーあー怖がんなくていーから。もう大丈夫だから」

少女「はぁ」

男「これね。補導ってやつ。補導ね。逮捕じゃないから、大丈夫だよ」

男2「そうそう、別に囮捜査には当たらないからね」

少女「はぁ、……そうですか」

男「君ね、えーと……こういうことは危険だから、今後しないように」

少女「あ、はい……」

男2「まぁこれ補導だから、硬くならないでいいからね」

少女「……はぁ」




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男「君、いい子そうだから大丈夫だろうけど、これからは、こんなことやめて、真面目に、」

男2「そうそう、真面目にね」

少女「……はい」

男「初めてでしょ?」

少女「……はい」

男「やっぱりね、初々しかったもん。ほんとは怖かったんでしょ?」

少女「……はい」

男2「全然スレてないよね。君みたいな清純派なんて、いいカモだからね。男にとっては」

男「そうそう、撮られた写真バラまくぞとか脅されたらどうすんの? 危ないでしょ?」

少女「はぁ……」

男2「撮影だけの約束でも、変なクスリ飲まされて、無理矢理ヤられちゃったりね」

男「ヤってるとこ撮影されて、それネットに流れたりするよ? どーすんの?」

少女「……はぁ」

男「裸とか喘ぎ声とか知らないたくさんの人に見られんの。嫌でしょ」

男2「たつさん、それアウト」

男「あれ? アウト? これだめ?」

男2「セクハラだよね、今のは」

男「いやいや、このぐらい言わないと、この危険さや怖さは伝わらないって」

男2「言い方だよ」

男「もっと危険なことだっていっぱいある。ゴムつけてもらえなくて、妊娠しちゃったら?」

男2「だから言い方だよ。たつさんは。同じこと言うでも表現がまずいの」

男「なにが表現だよ。自由だろ? 表現は」

少女「あの……」

男「ん? どうした?」

少女「私、もう帰っても……」

男「あーいや、ちょっと待ってね。あとちょっと」

少女「はぁ……」

男2「書き込みは偽名だよね。名前は? 身分証とか、」

少女「あ……はい」ゴソゴソ

男「……あ、生徒手帳だよ」

男2「あーあ、まずいねこりゃ」

男「だから言ってんでしょ、危ないよってさ。これ相手に見られたら名前も住所もモロバレじゃない。ストーカーとかになったらどーすんの」

男2「クローゼットから飛び出してきてナイフでグサリだよね」

男「それは特殊な例だけど」

男2「車に乗ってたら拳銃で頭ズドンよ」

男「それも滅多にないけど。……まぁけど絶対ないとは言いきれないから。相手が眠剤とかだけじゃなくって、ハーブとか、飛んじゃう系持ってたらヤクザ屋さんと繋がってるって可能性もあるから」

少女「……はぁ」



男2「とにかく危険ってことだからね。いい?」

少女「……はい」

男「じゃあ、家まで送るから」

少女「えっ……」

男2「近くに車停めてあるからね。パトカー」

男「あれ? 駐禁?」

男2「ちゃんと駐車場に入れてる」

男「あー、それで遅かったの」

男2「んで、あとは学校とご家庭に」

少女「えっ」

男「ご連絡ね」

少女「あ、あのっ」

男2「ちゃんと、先生とか、ご両親とかと、話し合って」

少女「それはちょっと!」

男「いやこれ補導だからさ。ちゃんと伝えないといけないわけ」

少女「でもっ、あのっ」

男「大丈夫だから。別に逮捕じゃないから」

男2「そうそう、別に前科一犯じゃないよ。つかないからね、補導で前科は」

男「罰金もないし。刑罰がないから」

男2「逮捕じゃないからね」

少女「やめて下さい! お願いします!」

男「いやだから大丈夫だから」

男2「ね、よく話し合って。今後こういうことしないように」

男「我々から伝えておくから。大丈夫だから。じゃ、行こうか」

少女「そんな……」



バシィッ!


母親「なに考えてるの!」

少女「っ……」

母親「こっち見なさい! るみ!」

少女「……」

母親「なんなのあんた。なんなのその目は!」ブンッ


ガシッ

父親「もういいだろ」

母親「なにもよくないでしょ!」

父親「それ以上叩いたら、明日学校で」

母親「学校!? 学校がなに? 先生方にも知られたのよ! それで学校がなに!? どんな顔で学校に行かせる気なの!?」

父親「……声を落とせ。近所迷惑だ」

母親「近所!? なに言ってんの? 近所に恥かかされたのはこっちよ! 家の目の前にパトカー止まって! 中からうちの娘が出てきたとこ! 隣や向かいの奥さんに見られてんのよ! なんて説明すればいいわけ! うちの娘が売春婦でしたって!」

父親「……落ち着きなさい」

母親「ふざけないで! なんなのよ! 私達にこんな恥かかせて! 塾に行ってる時間だったでしょ! お勉強はどうしたの! 何のために塾に通ってるの!? 体売るため!? 何のために習い事いっぱいしてお勉強いっぱいして、……全部、全部台無しにして!!そんなことするために育ってきたの!? そんなことするために生まれてきたの!?」

父親「もうよせって」

母親「あんたのせいで全部台無しよ! こんなことで人生棒に振って! もう滅茶苦茶よ!  なんなのあんた!! なに考えてんのよあんた! 答えなさいよ!!」

少女「…………やめて」

母親「ふざけんじゃないわよ! どれだけかかってると思ってんの!? あんたの人生に! もう終わりよ! 人生終わりよあんた! 汚らしい! 汚らしい体になって!!」

少女「……るさい」

母親「私の娘が売春なんて! 汚らしい! 気持ち悪い!!」

少女「うるさい!!」



母親「あんたねぇ! あんたがこんなっ」

少女「うるさい! うるさいうるさい! お前のために生きてきたわけじゃない! お前のために生まれてきたわけじゃない!」

母親「あんたなんて産まなきゃよかった!」

少女「うるさいクソババア! 人生終わりならお前が死ね! 私の人生は私のだ! 終わったんならお前一人で死ね! 死ね!」

母親「なんっ、なんてことっ」

少女「汚らしい! そうだよ汚らしい! 男と女が陰部を擦り付けあうのは汚らしいなぁ! お前のその汚らしい股から私は産まれてきたんだよ! お前が散々汚らしいことをして生まれてきたのが私だ! そりゃ汚らしい! 汚らしい穴から出てきてるんだ!!」

父親「るみ、」

少女「汚らしいのはお前だ! お前が死ね! お前が死ねよ!!」

父親「るみ、落ち着いて」

少女「うるさいっ……黙っててよ! 父さんはどうせ何もできないんだから!」

母親「あ、あんたっ、あんたねぇっ……」

少女「死ねクソババア! 死ね! 死ね! お前が私を産んだんだろ! そうだよお前が私を育てたんだ! お前のせいだろ!! ならお前が死ね!」

父親「るみ、」

少女「うるさい! 私に話しかけるな! 私が苦しいときに何もしてくれなかったくせに!!今更なにがいくらかかってだ! 知るか! 誰も頼んでない! 私はもう嫌だ! 私はお前のおもちゃじゃない!! 私の体をどうしようが私の勝手だ!!」

ダッ


父親「るみっ!」

母親「……うっ、ぅ、うっ」ガクッ


母親「ぁ、あんな、あんなぁっ」


母親「おかしいっ、こんなのおかしいわよっ、なんでっ、なんでぇっ」

父親「……落ち着け。すぐ戻ってくる」

母親「いや! いやぁ! 違う! あんなの私の娘じゃない!」

父親「お前の娘だよ。るみあはお前の娘だ」

母親「いやぁ! いやぁあ!!」

父親「……」



女1「……だってさ、そうらしいよ」

女2「えーマジ?」

女1「マジマジ。先生が話してるのホノカが聞いたって」

女3「あいつお嬢さまじゃん、今どーしてんの」

女1「なんか男のとこに寝泊りしてるって」

女2「うっそ」

女3「それ噂でしょ?」

女1「そーだけどさ」



スタスタ……

少女「……」



女3「うわっ、なんか男くさい匂いする」

女2「えー?」

女3「いやお前も嗅いでみなって」

女2「いいって!」

女1「あの顔で売りとか」

女3「うけるわ、下と乳首真っ黒なんじゃね?」

女2「脱がしてみる?」

女1「それイジメじゃん」

女2「ジョーダンだし」

女3「あーあ、行っちゃった」

女1「あーつまんね」

女2「つか学校来るんだね」

女1「退学じゃね?」

女3「いや停学くらいじゃん?」

女1「ばか本人が退学届け出すってこと」

女2「あー」

女3「ついてってみよ」

女2「やめなって」

女1「いいから」



少女「……」

スタスタスタ……



スタスタ……


不良娘「…………よう」

少女「……なに」

不良娘「お前、エンコーしたってな」

少女「…………だから?」

不良娘「もう噂になってる」

少女「だからなに?」

不良娘「お前、それじゃイジメられんぞ」

少女「……はぁ?」

不良娘「グレるんならもっと思い切りよくしろよ。なにそのスカート丈、長っ」

少女「うっさい。常時パンツオープンなあなたよりマシ」

不良娘「パンツオープンじゃ中身が見えてるみてーじゃん! つか重ね穿きしてるからパンツ見えないし」

少女「それだけ?」

不良娘「いや、それだけじゃなくてもっと、髪も染めるとかさ」

少女「あなたも黒髪じゃない。っていうか、そういうことじゃなくて」

不良娘「じゃーアクセだよアクセ。ピアスとか、腕にシルバー巻くとかさ」

少女「……そうじゃなくて、用はそれだけかって。ドキュンファッションチェック?」

不良娘「変なカタカナ語つけんな。DQNじゃねーし」

少女「で……それだけ?」

不良娘「いや、違ぇし」

少女「それで、なに?」

不良娘「……ちょっと面かせや」

少女「便所の裏?」

不良娘「違ぇよ! いいから来い」

少女「カツアゲなら無理。お金ないから」

不良娘「知ってるよ。サツに邪魔されて、結局してねーんだろ?」

少女「……まぁ」

不良娘「ウチもついこないだ補導されてさ、ウゼーよな。呼び出し食らって反省文。あと長々とお説教。自分を大事にだの人生がどーのだの、決まりきった文句でな」

少女「……愚痴を言い合いたいの?」

不良娘「それもいーけどそうじゃねぇよ。つかいいから来いっての!」

グイッ

少女「ちょっと!」

不良娘「とって食いやしねーから。とりあえず一緒に来い」


スタスタ……




不良娘(以下不良)「…………よう」

眼鏡娘(以下眼鏡)「……なに?」

不良「お前もエンコーしてんだろ?」

眼鏡「してない」

不良「あ? お前に聞けばいい方法教えてもらえる、って聞いたんだけど?」

少女「方法?」

不良「めんどくせぇ補導に遭わなくてすむ方法」

少女「援助交際の?」

眼鏡「リスクが低く、ハイリターンな方法を……ってことでしょ」

不良「そ、リス食いながらリターンマッチ」

少女「リス食べないで」

眼鏡「……そのぐらい、自分で考えたら?」

不良「めんどくせーじゃん」

眼鏡「…………呆れた」

不良「んで、どーやんだよ。なんかその……サイなんちゃら補導を」

少女「サイバーでしょ……」

不良「そうそのサイバーなんちゃらを、」

眼鏡「ふ、……ははははっ」

不良「な、なんだよ」

眼鏡「サイバー? なにが? なにがサイバー? あははははははっ! プログラム組むでもハッキング技術を駆使するでもなし。ただネットぺらぺらめくって書き込みして、それで『サイバー』。ははは! お笑い種」

不良「お、おう」

眼鏡「そんなエセサイバーに見つからないやり口なんていくらでもある。どうせあなたたちは分かりやすーく『生パン、2で』とか『本番あり、5から』とか書き込んだんでしょ。それも援交掲示板とか家出支援とかこれ見よがしなサイトに」

不良「なんだよ、それじゃいけねーってのか」

眼鏡「いけないから聞きに来たんでしょ。その方法を」

不良「……そっか。そうだった。てへぺろ」

眼鏡「やめてむかつくから」



少女「……じゃあどうすれば……?」

眼鏡「隠語なんてもっとうまく使えるし、SNS上で個別メッセージのやりとりなら他人からは見えないし。……っていうか、あんたバカしたね」

少女「えっ……」

眼鏡「初めっからうまいことやっとけば、誰にもバレずに、平穏な学校生活を送れたろうに」

少女「……そうだね」

眼鏡「将来を考えるなら、転校でもしてやり直した方がいいんじゃない? そっちのDQNと違って、あなたはいい学校に行っていい会社に入って、そういうコースが用意されてるんじゃないの?」

少女「……関係ない。将来なんて関係ない。私は今お金が欲しい」

眼鏡「ふぅん……そっちのあなたは?」

不良「同じだよ。言うまでもなく」

眼鏡「教えてもいいけど…………あなたたち、一度、補導されたんでしょ?」

不良「それが何だよ」

眼鏡「…………それで目覚めなかったの? 改心というか、悔い改めるというか。あなたたちを保護してくれた警察官の有り難いお言葉で、まっとうに生きようって、売春なんてやめようって気にはならなかった?」

少女「そんなの……」

不良「……ああ? なにぬかしてんだタコ……!」

グイッ

眼鏡「っ!」

不良「あいつらはウチを騙したんだっ! 嘘ついて近付いてきて! 嘘をぺらぺらと喋くっておきながら! 正義面して吐く言葉なんて聞いてられるか!」

眼鏡「……あなたは?」

少女「…………私も、かなり苛立ちました。いったい何様なんだって」

眼鏡「そう。……なら仕方ないな」




スッ


不良「……なんだよ」

眼鏡「取引相手とは、まず挨拶。……願い出る側から」

不良「……ちっ、…………樫崖 夕子(かしがけ ゆうこ)。夕日の夕に、子供の子」

少女「……鳥井 るみあ。流れる、美しい、泡で、るみあ」

不良「なんだよドキュンネームじゃん」

少女「うっさい」

眼鏡「……私は、聞巻 喜々(ききまき きき)。喜ぶ二つでキキ」

不良「き、ばっかじゃん」

眼鏡「そう、バカみたいでしょ」

不良「いやバカにしたわけじゃ……」

眼鏡「とにかく、よろしく」

不良「ん、よろしく」

少女「……よろしく」

眼鏡「じゃあ放課後に私の家に集合。親はいないから安心して」

少女「えっ……」

眼鏡「ここじゃなんでしょ。人の目もあるし」

不良「もったいぶるのかよ」

眼鏡「……あなたはいいけど、るみあさんは可愛そうじゃない。噂がさらに大げさになってっちゃうでしょ」

不良「手遅れって気もするけど」

少女「私は別に……」

眼鏡「……じゃあはっきり言うけど、私が嫌なの。あなたたちとお友達だと思われるのがね」

不良「んだと……」

眼鏡「私は飽くまで、DQNに絡まれた真面目な一般生徒。……私に協力してほしいのなら、こっちの条件に従うこと。いい?」

不良「……分かった。んじゃ放課後。……ほら行くぞ」グイッ

少女「え……あ、ちょっ」



眼鏡「……ふぅ」

眼鏡「…………おかしな子達」




……



男「いやー、ずいぶん減ったな」

男2「書き込みもそうだけど、サイトや掲示板自体も減ってきたんじゃない?」

男「なくなられても困るんだが」

男2「手軽な点数だからね」

男「街中を巡回するよりはな。楽だし効率的だし」

男2「なにより、これで多くの少女が救われたからね」

男「全く全く。子供達を守ってやれる実感がある」

男2「多くの幼い女子の未来をね、守ったわけだ。我々が」

男「将来結婚する旦那さんが、ガバマンの中古女掴まされず済んだってこと」

男2「昨今は、結婚するまで操を守る女なんていないよ」

男「だめだね。そりゃー問題だ」

男2「まぁね」

男「あんな若いうちに体を汚しちゃうなんて。ちゃんと食べごろまで未使用のままとっといてもらわんと」

男2「それ、アウトね」

男「うそー」

男2「言い方だよ、言い方」

男「ちょっとした軽口。ジョーク。男同士の下ネタじゃない」

男2「普段それだから、女性の前でも出るんだよ」

男「今はいいじゃない」

男2「まぁ」

男「うちの嫁なんてさ、処女のふりして、いざ結婚したら中古なの。もう詐欺だよね」

男2「処女のふり?」

男「いかにも未開通ですって顔してさ。問い質したら学生時代に先輩とだって。もう嫌んなっちゃうよ」

男2「そりゃ嫌だね。んで、だいたい頭の悪そうな不良男に、」

男「そう! 可愛い子はだいたいね。だから女はバカなんだよ。体力もない理論的な思考もできない。それで自分の価値は体だけだってのに、その唯一の価値を簡単に落としめちゃうから救いようがない!」

男2「いやあるでしょ救いよう。だから今救ってるんでしょ僕らが」

男「そうでした、と」



男2「そろそろ休憩終わり?」

男「あれ? 今休憩?」

男2「今仕事してた?」

男「いや」

男2「じゃあ仕事再開しよ」

男「……そうだな」

男2「…………何見てた?」

男「え?」

男2「ケータイ、ずっといじってたじゃない」

男「……エロ動画サイト」

男2「あー」

男「いやこれも仕事。パトロールだから。こう……年端もいかない少女が、いたいけな少女がバンバンヤられちゃってる、犯罪の証拠が落ちてないか」

男2「仕事してんじゃない」

男「ほんとだ。……でね、こう、儚げな少女が、」

男2「レイプとかね」

男「そう! レイプとか! 許せないね。股間に血がのぼるよ」

男2「アウトね」

男「AVもレイプとか痴漢とか、騙して、とか、時間を止めてとか、色々あるけどさ、あれ、ほとんど犯罪じゃない」

男2「いや、全部フィクションだから」

男「フィクションだけど。現実では犯罪な行為を見て、みんな興奮するわけでしょ」

男2「まぁ、純愛もののAVなんてないね。あ、カップル盗撮ものは?」

男「盗撮が犯罪じゃない」

男2「そりゃそうだ」

男「でも所詮さ、本物には及ばないわけよ。証拠押収してさ、レイプハメ撮りとか。作りものにはない臨場感があるね。だから見分けがつくわけ。俺がこうしてエロ動画サイトを見回ることで。凶悪犯罪の証拠を掴むの」

男2「はいはい」

男「これどう思う? 18以下じゃない?」

男2「いや若作りだね。背が低いだけだよ」

男「いやでも胸もないし毛も生えてないし、」

男2「いやいや剃ってるんだよこれ、そもそも大人でも生えない人だってね、……」



……



ガチャッ


不良「おじゃましまーっすと」

少女「ぁ、ぉ、おじゃ」

眼鏡「そういうのいいから。私しかいないって言ったでしょ」

不良「ここがお前の部屋? 味気ねぇー」

眼鏡「ほっといて。とりあえず座布団」

不良「よっこらせっくす。あー喉渇いた」

眼鏡「ベッドに座らないで」

不良「喉渇いたんだけど。飲み物出して」

眼鏡「……」

ガチャッ


不良「さーてと、なんかないかなー」

少女「ぇ、ちょっと」

不良「うわっ、おベンキョーの本ばっかかよ。じゃークローゼットをー」

ガサゴソ


不良「お、なんだこれ」


ガチャッ

眼鏡「……なにしてんの、あんた」

不良「おまっ、お前、こんなフリフリの服着んのかぁ? なにこれゴスロリってやつ? うけるー」

眼鏡「ゴシックじゃない普通のロリータ。……なにしてんのかって聞いたんだけど」

少女「……ドキュンファッションチェック?」

眼鏡「なにそれ」

不良「こっちはシースルーじゃん。うひょー、えっろ! えろいなこれ! いつ着んだよ」

眼鏡「ほっといて。それと、勝手に開けないでくれる?」

不良「いーじゃんかちょっとぐらい」

眼鏡「飲み物」

ゴト

不良「おっ、サンキュー」ゴクッ

眼鏡「口をつけて飲まないで。紙コップあるでしょ」

不良「はぁ? いーじゃんめんどくせー、つーか、ポテチは?」

眼鏡「は?」

不良「人が遊びに来たらポテチぐらい出せよなー」

少女「遊びに来たの……?」

眼鏡「違うと思うけど。お菓子用意するから、おとなしくしてて」

不良「はーい」




不良「お前も飲む?」

少女「……うん」

スッ


不良「なにしてんだ? 紙コップなんか差し出して」

少女「え?」

不良「……ついでほしいのか。はーいお茶。よっとっと……」


コポコポ……


少女「……どうも」

不良「ウチさー、お茶を紙コップで飲むの嫌いなんだよねー、検尿みたいで」

少女「ぶっ」

不良「わっ汚ね」

少女「……飲んでるときに、」

不良「つーかコーラかジュースねーの?」


ガチャッ

眼鏡「ない。少なくとも床にお茶を撒くような人には」

不良「いやそれこいつ」

眼鏡「……そうなの?」

少女「……ごめん」

不良「尿飲んでるときにお茶の話すんなってさ」

少女「逆」

眼鏡「はい布巾。自分で拭いて」

少女「……うん」

不良「あっ、なんだよポテチじゃねーじゃん!」

眼鏡「あなた絶対ぼろぼろ溢して汚すでしょ」

不良「いやいやキレーに食べるって。欠片すら残さねーよ。もう皿までべろべろ舐めて」

眼鏡「それはかえって汚いからやめて」

不良「いっただきまーす」

少女「布巾……」

眼鏡「そこ置いといて、どうせまた汚れるし」

不良「ほらお前も食えよ。はいあーん」

少女「……やめて」



不良「なんだよお前、かたいな。借りてきた猫みたいじゃん。リラックスしろよ、自分の家だと思ってさ」

眼鏡「あなたが言うことじゃないでしょ」

少女「……友達の家に上がるのとか、あんまりなかったから」

不良「はー? お前人ん家遊びに行ったことないの? どんな生活してんだよ」

眼鏡「友達でもないし遊びでもないんだけど」

不良「ウチらしかいないんだから、女子会じゃん。楽にしろよ」

少女「……うん」

眼鏡「あなたはお気楽すぎ」

不良「あれ? んで今日はなんだっけ」

少女「……援助交際の」

眼鏡「ノーリスクハイリターンな方法ね」

不良「ノリスケさんハーイチャーン」

眼鏡「無理にボケないで。……じゃ、まず二人がとった手法を聞きたいんだけど」

不良「バブー……ウチはこのサイトに書き込んだ」

眼鏡「有名どこね。そっちは」

少女「……私はこれ」

眼鏡「家出のほうか。一回目で補導なんて、運がなかったね。あなたは何回目?」

不良「覚えてねーよそんなん」

眼鏡「お前は、今までに売ったパンツの枚数を覚えているのか?」

不良「は?」

眼鏡「なんでもない。……でも二人とも、一度補導されて周りに知られた以上、二度でも三度でも同じなんじゃないの?」

少女「それは……」

不良「ポリ公の顔なんて二度と見たくねんだよ。もう一回となれば余計にしつこくお説教かまされるだろーしな。くそめんどくせぇ」

眼鏡「そう。それと、そのポリ公とのやりとり、残ってる?」

少女「ぁ、うん……これ」

眼鏡「ふぅん……典型的」スッスッ

不良「ウチはもう消しちゃったぞ」

眼鏡「まぁ、どうせ同じような感じでしょ」

不良「そだな」



眼鏡「ふぅ……とりあえず、基本的な話から。隠語を使ってやりとりする、捨てアドを使って連絡とるっていうのは、二人ともしてるだろうけど、」

少女「捨てアド……」

眼鏡「使い捨てのメールアドレスとか、偽名でSNSのサブアカウントを取得して……って、あなたまさか、」

不良「自分のアドレスそんままでやりとりしたのかぁ?」

少女「……そうだけど」

不良「ばっかウチでもそんくらいは気ぃつけてたぞ」

眼鏡「……どうやら基礎の基礎から必要みたいだね。個人情報の取り扱いに気をつけましょうなんて、おばあちゃんのパソコン教室でも始めた気分」

不良「コンピューターおばあちゃん~」

眼鏡「リスクを減らす基本は、こちらの情報をいかに守るか。だからアドレスやアカウントは使い捨てで、頻繁に変更する。書き込むサイトやSNSもどんどん変える。同じ場所で書き込み続けない。……これだけで、目をつけられる危険性はだいぶ軽減できる」

不良「いちいち変えんの? めんどくね?」

眼鏡「一回ごととは言わないけど。いい? 詐欺でもそうだけど、プロは手を変え品を変えってやってくから捕まらないの。味を占めて同じこと続けるからダメ」

不良「へーい」

眼鏡「取引相手もそう。同じ相手と会うのは、せいぜい二、三回まで。捕まるリスクって意味でもだけど、何回も会うと要求がエスカレートしがちだから、貰うだけ貰ったらスパッと縁を切ること。そのためにも、」

不良「捨てアドやサブアカな」

眼鏡「そう。分かった?」

少女「……うん」

眼鏡「比較的新しいサイトやSNSのほうが、チェックも行き届かないから活動しやすいし、買う方も売る方も」

不良「それでも捕まることはあるだろ、こいつなんて一回目だったんだぞ」

眼鏡「そう。だから本題はここから。……めんどうな補導に出くわさないためのポイントは、主に二つ。一つは、こちらから動く」

不良「今でもこっちから書き込みしてるけど」

眼鏡「それ、不特定多数の人から見れるでしょ? だから警察にも見られちゃう。それが取引相手を効率良く見つける仕組みなわけだけど……でもいくら隠語で誤魔化しても、ターゲット層以外からも見れるのは、リスクの拡大に繋がる」

少女「じゃあ、どうしたら……」

眼鏡「個別のメッセージや、メールで直接やりとりすれば、その中身を検閲するのは通常できない。こちらから動くっていうのはそういうこと」


不良「書き込みせずに、いきなり直接やりとりすんの? んなことできんのかよ?」

眼鏡「男性側から募集してるのにまんまと乗っかるのも手だし、SNSだののアカウントで、こいつ取引できそうだなーってやつにピンポイントで連絡する手もある」

少女「そんなのどうやって見つけるの?」

眼鏡「もちろん、簡単に見つける方法がある。援助交際に手を出す変態ロリコン野郎を、ね。ただ、話には順序があるから。これはまた後で」

不良「んだよもったいぶって」

眼鏡「もう一つのポイントは、やりとりするメールで、相手がどこの誰だか見極めること」

少女「ぇ、それって、相手の個人情報を?」

不良「探り入れろってか?」

眼鏡「いえ、向こうだって、こっちよりも捕まった場合のリスクが高い以上、個人情報をむざむざ晒すことはないでしょ。これはもう、システムとかプログラムとか、そういう話」

不良「てことは、ウイルスとかハッキングとか、そういう話ぃ?」

眼鏡「そういうこと」

不良「むりむりむりむり! ウチにそんなんできるはずないし!」

少女「私も、そんな技術や知識ないんだけど……」

眼鏡「知ってる。あなたたちにハッカーの素養なんて求めてないよ」

不良「んじゃあ」

眼鏡「そこはこっちの領分ってこと」

少女「え……」

眼鏡「私が、相手の個人情報を抜き取って、どこからアクセスしてるとか、どんなデータを持ってるかとか、調べてあげる。それなら警察の補導をラクラク見分けられるし、ハードなSMだのヤバイ趣味もってるやつも回避できる」

不良「おぉ! そりゃいいじゃん!」

少女「できるの?」

眼鏡「もちろん」

不良「ついでにいけ好かねぇポリ公どものパソコンにウイルスでも流し込んでくれよ!」

眼鏡「それはダメ」

不良「んでだよ」

眼鏡「相手がいくらエセサイバーでも、無駄なリスクを背負う気はないから。そんな余計なことから足がつくなんて、ばからしいでしょ」

不良「ちぇっ」

眼鏡「こっちでチェックできるようにするから、一度端末を預けてもらえる?」

少女「ぁ、……うん」




眼鏡「それから……るみあさん、だったよね」

少女「ぇ、うん……」

眼鏡「私とエッチして」

少女「…………え?」

不良「なに言ってんだお前」

眼鏡「なに? まさかタダでそこまでしてもらえるとは思ってないでしょ。交換条件」

不良「だから、なんでそれが」

眼鏡「したいから」

不良「おま……そういう」

眼鏡「さ、ベッドに来て」

少女「えっ、あ、や、条件っ儲けの何割かを渡すとかはっ」

眼鏡「ダメ」


ドンッ


ギシッ

少女「ぇ……や、ぁ」

眼鏡「私の手を借りたいなら……素直に犯されなよ」サス…

少女「んぅ、やっ……」

眼鏡「脱げとは言わない。私が脱がしてあげるから。けど……あんまり抵抗すると、痛くしちゃうよ」

少女「ぃっ……や! やだ! やめて!」

眼鏡「……はぁ、あなた、そんなんでほんとに大丈夫?」

少女「ぇ……?」

眼鏡「あなたこれから、見ず知らずの汚いおやじに、身体じゅうなめ回されて……ここに陰茎をぶち込まれるんだよ」ポンポン

少女「っ……」

眼鏡「これくらいで音を上げて、エンコーなんてできる?」

不良「おい、」

眼鏡「黙ってて。……いい? あなたの身体、知らないおっさんの手で好き勝手に弄ばれるの。べたべたの液体まみれにされて、縄できつく縛られて、無理矢理口にブツを突っ込まれたりする。喉の奥まで押し込まれて、精液を飲まされるの。変なカタチしたオモチャをお尻に入れられて、身体の中で振動するのを感じながら乳首をつままれたり……ねぇ、あなた、それができるの?」

少女「ぁ……や、」

眼鏡「できる? できない?」

少女「……わたし、は」



眼鏡「試してあげる。」

グイッ

少女「やっ! だめ!」

眼鏡「……キスなんて大事にして、どうすんの。……援助交際で大事なのはね、下の口なんだから」

少女「っ……」

眼鏡「安心して。膜は破んないであげる。一発目だけとはいえ、処女だったら値段を吊り上げれるもんね、身体の価値を下げるような傷、つけないから……ね」

少女「んぁっ……あ! や、ゃめ」

眼鏡「ここがいいの? そう、じゃあ」

不良「おい、てめぇ」

眼鏡「っ、なにすん……んっ!」



眼鏡「ぷはっ…………な、あなた」

不良「もういいだろ。そんなに溜まってんならウチが相手してやるよ」

眼鏡「……分かってないな。この初々しい反応がいいの。あなたみたいなアバズレ」

不良「処女がそんなに大事かね。経験が浅いと下手くそだろ」

眼鏡「……非処女でもいいって男はいても、非処女がいいって男はいない。それは妥協でしかないよ所詮」

不良「どうしてそう思うんだ? てめーが何人の男知ってるってんだよ」

眼鏡「男はみんな、中古女でも、仕方なく抱くの。本当はまっさらな新品がいい、他人の手垢やら精液やらのついてない子がいいけど、可愛い子ほど、早々に誰かとやっちゃってるから、仕方なく抱く」

不良「……仕方なくじゃないセックスならいいのか?」

眼鏡「は? なに?」

不良「お前ちょっとそこどけ」

少女「え?」

不良「よっ……とぉ!」

ドサッ

眼鏡「きゃぁ!」

不良「きゃあだって、かわいー声出すじゃん?」

眼鏡「なにして」

不良「言ったろ。仕方なくじゃなく、抱いてやんの」

眼鏡「ちょっ、ちがっ私はっ」


不良「ほーれほれ、ここがいいのかー? ん? ここかぁ?」

眼鏡「あははっ! や、やだくすぐったい! あっ!」

不良「お、今いい声出たな。……どこが気持ちいいんだ? ウチに教えてくれよ」

眼鏡「あ、あなたね……」

不良「大丈夫……気持ちよくしてやるって」

眼鏡「ぅっ……私は、犯されたいわけじゃない……」

不良「やられる側は、いやか?」

眼鏡「……いや」

不良「おめー、男が嫌いってより」

眼鏡「男は嫌い。君だけだよとか愛してるとか、全部セックスしたくて言ってるだけ。プレゼントもデートもキスも、セックスのために仕方なくやってるだけでしょ?」

不良「そんだけの手間暇かけてでもセックスしたいって思ってくれるなら、いいじゃねぇか。求められてるってことだろ」

眼鏡「相手のことを求めてるんならね。でも男が求めてるのは性行為そのものだけ。相手のことが好きだからじゃない……可愛い子だったら誰でもいいし、魅力的だっらら誰とでもセックスしたい。ほんとはみんな、たくさんの女を犯したいって思ってる」

不良「そうかぁ?」

眼鏡「援助交際したいって男、実際にしなくても、したいってちょっとでも思った男はみんなそうでしょ」

不良「だからって男の全部がそうか?」

眼鏡「……ほとんどの男が、彼女がいてもAVが必要だって話に、頷くでしょ。それって」

不良「そりゃ、ナニをするために」

眼鏡「自慰行為するのに、好きでもない女がセックスしてる映像を見る。いろんな女がアンアン言ってるの見て陰茎こすってんだよ? 彼女だけじゃ満足できずに。いろんな女とやりたいの。それが本能。違う?」

不良「……だったら何だよ。そんな嫌悪するよーなことか。」

眼鏡「なにが言いたいの」

不良「それが本能だったとして、それを我慢してでも一緒にいてくれるんなら、それが愛じゃねぇか」

眼鏡「…………ぷっ、なに、真顔で」

不良「真剣だからな。真顔だよ。……これから愛されかたを教えてやる」

眼鏡「んっ……! こらっ、なに言って……んぐっ」

不良「おめー、女が嫌なんだろ。女になりたくねーんだろ。男の愛を受け入れるような女に、なるのが怖いんだろ?」


眼鏡「ぁっ……別に、そんなんじゃ」

不良「やられる側の悦び、疑似体験させてやるって」

眼鏡「そっ、そんなの、い、いいっ」

不良「ん? ここがいいって?」

眼鏡「ぅっく! そんなことっ、いってないっ」

不良「そうかそーか。じゃあもっぺんキスしよーか」

眼鏡「なんでそうっ……んぅう!」

不良「……ふぅ、どうだった? 愛のあるキスは、……甘いだろ?」

眼鏡「それはあなたがお菓子食べてたから……あっ」

不良「な、感じてきたんじゃねぇの?」

眼鏡「ん……ん、ぅ、……そこ、」

不良「ふぅん、ここが……あひゃん!」

眼鏡「え……?」

不良「なっ、なにすんだてめぇ!」


少女「……暇だったから」

不良「は……」

少女「……やる側だったらいいかなって」

不良「はぁ? おめ……あっ、お、おい! まてっ! まてっての! あっ、てめーもなにしがみついてっ」

眼鏡「私に教えてくれるんでしょ……? あ、い」

不良「ぅ、く、くそっ……ぅ、」

少女「うわ……ここ、すごい」

不良「見るなばか! やめろよ!」

眼鏡「ん、こっちがお留守だよ」

不良「んぁあ! ぁ、ぐ……ったく、こうなりゃヤケだ! どうとでもなれ!」

眼鏡「あぁっ! ゆーこさん……」

不良「なれなれしいっ、ての」

少女「きぃちゃん……」

眼鏡「あぅうっこっち触っちゃだめぇ!」

少女「きぃちゃんのもすごい……」

眼鏡「るみあさんっ」

不良「んっ、ん……はっ、ぁ」

眼鏡「はぁ……はぁ、あ、」



……


……



不良「……なーんか、」

眼鏡「なに?」

不良「いいように流された気がする」

眼鏡「でも、よかったでしょ?」

不良「まぁ……」

少女「ゆーちゃん、すごかった……」

不良「だぁれがゆーちゃんだ、るみあちゃーん。」

少女「これで取引成立、だよね」

眼鏡「……そうだね」

不良「これでクソポリ公に見つかる心配なく、心置きなくエンコーできるってわけだ」

眼鏡「とはいえ相手とホテル入るとことか、直接見つかったら意味ないし、気を抜いていいってわけじゃないから」

少女「……うん」

不良「……なぁ、お前、エンコーしたことねぇっつってたよな」

眼鏡「私?」

不良「そーだよ」

眼鏡「あるわけないでしょ」

不良「じゃ、なーんでんなに詳しいんだ?」

少女「ネットからとか……」

不良「知識だけの耳年増ってか? それにしちゃー嫌に実感こもってんだよな」

眼鏡「……友達が、」

不良「あぁ! 友達がエンコーしてたって」

眼鏡「違う。ちゃんと聞いて」

不良「じゃなんだよ」

眼鏡「……友達がね、個人撮影のモデル? まー、カメラ小僧相手に、いろんな服を着たり、着なかったりで写真撮られるの。そういうこと、趣味と小遣い稼ぎにやっててね」

不良「ハメ撮り?」

少女「エンコーじゃないって。最後まで聞こ?」

眼鏡「うん、まぁ、エンコーじゃないよ。なんか、下心は見え見えで、余計気持ち悪いけど」

少女「そうなの?」

眼鏡「そう。お触りなしってだけで、レンズ越しにやらしー気持ち垂れ流してんの」



不良「おめーはやんなかったのか?」

眼鏡「やるわけない。……そんな下卑たこと」

不良「友達に随分な言い様だなぁ」

眼鏡「撮影所で、第三者がいる中ならまだしも、その子は撮影者と一対一で、しかもスタジオや屋外だけじゃなく、ホテルなんかにも付いていってたの」

不良「あーそりゃダメだね」

少女「ダメなの?」

不良「ホテルって、ラブホだろ? やるための場所だもん。自分から付いてったら、何されても文句言えねぇよ」

少女「……そっか」

眼鏡「案の定、その子、レイプまがいのことされてね。栄養剤だとか言われて変な薬飲まされて、前後不覚のまま犯された」

不良「処女か?」

眼鏡「違う。けど、相当ショックだったみたいでね。自分が迂闊なことしたくせに、被害者ぶって一日中わんわん泣くの」

不良「一日中って……」

眼鏡「言い過ぎた。訂正。私のいる前だとずっと泣いてるの。家に帰りたくないって、しばらくここにいたから」

少女「その子……どうしたの?」

眼鏡「……私は、その子を犯したやつを、探した。メールの履歴とか、思い出したくないとか言って考えなしに消しちゃってたし、自業自得な面もあって恥ずかしいから、警察には行きたくないとか言ってたし。私は……あちこちの援助交際掲示板とか、家出掲示板、SNSを探し回った。自分自身も書き込みしたり、援助交際してる子と会って情報を貰ったりしてね。それで……」

不良「……見つかったのか?」

眼鏡「……見つかった」

不良「…………どうした?」

眼鏡「たま潰してやった」

不良「ははっ、そりゃいいや」

少女「その子、」

不良「え?」

少女「その子は……今、」



眼鏡「死んだ」

少女「ぇ……」



眼鏡「いくら私刑を果たしてもね、ネット上に、やられてる映像がモザイクもかけずに出回ってた。……私も全力を尽くして削除に努めたけど……無理だった。いくら技能があっても個人の力には限界があって。……事故死だって。踏切で撥ねられたって」

不良「……ふぅん」

眼鏡「でも一番はさ、やっぱり……私が、ね、言っちゃったの。汚いって。……気持ち悪い、って。……だってネット上のあちこちに散乱したあの子の画像や映像を削除するためには、それを探して見つけ出さなきゃいけない。でもそしたら、目に入ってくるじゃないあの子がやられてる姿が。ブタみたいなクソジジイに喘いでる姿がさ。音消したって分かるくらいはっきり映ってんだよ。それ何度も何度も見せられんの。耐えられる?」

不良「ラリってたんだろ。錯乱状態だったら、」

眼鏡「分かってるよ! でも仕方ないじゃん! 好きな子がブタに犯される姿延々見せられてまともでいろっての? 無理だよ。私には」

少女「……ごめん」

眼鏡「……なんの話だっけ。……そっか、そう、だから私は、そん時とった杵柄で、援助交際のこと色々知ってるの。散々調べまわったからね」

不良「おめーもいろいろあったんだな」

少女「いろいろって……」

不良「そりゃそーだよな。生きてりゃいろいろあるよな」

眼鏡「あなた達は……なんで援助交際するの」

不良「単純だよ。お金のため」

眼鏡「単純明快だね」

少女「お金、なんに使うの?」

不良「あ? そりゃー……いろいろだろ」

少女「いろいろ?」

不良「だって生きてりゃ、何するにも金がいるだろ? メシ食うにも服着るにも金がいるんだからな。稼ぐしかねーじゃん」

眼鏡「そんな基本的な部分で足りてなかったの? ネグレクト?」

不良「は?」

眼鏡「育児放棄か、って」

不良「あぁ、まーな。つーか、パチンコ漬けの借金まみれってやつ。給食費も払えなかったし小さいころから服はぼろいわ身体は臭いわで、そりゃーたいそうイジメられたよ」

少女「イジメ……られる側だったの?」

不良「いやぁ、イジメてきたやつら、全員ボコって返り討ちにしてやったけどな」

少女「それ、イジメって言う……?」


不良「そりゃイジメだったさ。この世でイジメと言われてる事柄は大概経験したね。いやー、女子のイジメは陰湿ってほんとよ。男なんてワンパン食らわせりゃあビビってもうなんもしてこねーけど」

眼鏡「相談所とか、誰かに引き取ってもらったりとか、できなかったの?」

不良「そんな知識一切なかったし。あってもどうかな。怖くて逃げ出せなかったんじゃないかな、当時のウチは」

眼鏡「怖くてって、DVでも受けてた?」

少女「傷とかは、どこにもなかったけど」

不良「暴力受けてたのはウチじゃなくて母さんでな。で、母さんがウチにやつ当たりすると。こっちは言葉の暴力だから身体に傷は残らないね」

眼鏡「今はどうしてるの?」

不良「親父がなんか事件起こしてムショ行きになって。それでちょっとは落ち着いたさ。けどまードビンボーなのは変わらないから、ウチはウチで金稼がねーと、人並みの生活はできないってわけ」

少女「人並みの……」

不良「DQNと言われる程度には派手なお洒落ができるよーになって、イジメられることはなくなったし。なによりさ、まーつまんないこと言うけど、エンコーでウチを買ってくれる人達はさ、こんなウチと、金出してまでセックスしたいって思ってくれてんだ。身体だけじゃんとか言われてもさ、その身体だけですら、必要とされたのは初めてだったから、まぁ……嬉しいんだよ。単純に」

眼鏡「まぁ不潔」

不良「だよな。けど仕方ないんだ。金があれば全部使い込んじまうって点では、母さんも親父と変わんねーし。ウチは自分の力で生きてかなきゃなんねーんだ」

少女「……そう思うんだったら、勉強も頑張ったら?」

不良「はぁ?」

少女「勉強を頑張れば、いい仕事につきやすいし、大人になってから、生きていきやすいんじゃないの?」

不良「お前さ、」

眼鏡「ばか。生活する金がないのに、どうやって進学するの?」

少女「え……だって、奨学金とか、」

眼鏡「それって全額出してもらえるわけじゃないんだよ? そもそも、貰えるっていうか借金だしね。利子付で返さなきゃいけない」

不良「借金はやだなぁ」


少女「でも、先のことを考えたら……」

不良「今で精一杯なのに、そんなの考えらんねーよ」

眼鏡「もし稼いだお金を必死に溜め込んで、奨学金やら進学ローンやらで補って、いい学校に潜り込んだってね、」

不良「潜り込むっておま」

眼鏡「就職は、所詮コネが大事だし、生まれも育ちも悪くて、父親は犯罪者、そんな人間が、いい企業に雇ってもらえると思う?」

少女「それは……」

不良「容赦ないなお前」

眼鏡「別に絶対無理とは言わないけどね、でも圧倒的に不利だよ。間違いなく。どれだけ頑張っても、報われる可能性が人よりずっと低いんじゃ、頑張れなんて言われても、素直にはい頑張りますなんて、」

不良「分ーった分ーった。難しい話を代弁してくれてあんがとさん」

眼鏡「……代弁っていうか、私も他人事じゃないから」

不良「なんだよお前、優等生で通ってんだろ? 学校では」

眼鏡「だからこそね、こんなことしても無意味なんじゃないかって、考えちゃうの。私もあんまりいい親はもって生まれてこなかったから」

少女「……そんなの」

不良「まー難しい御託なんだかんだ言ってもさ、ウチはただ、おベンキョーが嫌いなだけなんだよ」

眼鏡「だろうね」

少女「どうして?」

不良「どうしてって……めんどくせーしかったるいし、なんも楽しくねーし、……あれだな、学校のおベンキョーはよ、ウゼーんだよ、やっぱし」

少女「うざい?」

不良「あぁ、すげーウザったい。なんつーかさー、根っこのとこにあるのが、人間はこんなに素晴らしいんですよー、人生はこんなに素敵なんですよーって、気味の悪ぃ前提があって作られてる感じがしてさ」

眼鏡「それは分かる。知識と発見がーとか、人類の進歩と歴史がーとか、なんかいい方へいい方へと解釈してて。気味悪い」

不良「そーいう風に思わせようっていうあの空気が気に食わねぇんだよ。あの教室のさぁー、おててつないでちーぱっぱって、やらせよーとする空気がさ!」

眼鏡「分かる」


不良「人間はクズだし、人生はクソだ! それでも生きろ。って、そう教えるべきなんじゃねーのかよ。そのほうが、変に夢見がちなやつ、作らないですむだろ」

少女「そうかな……」

不良「そうだって!」

眼鏡「教師にでもなったら?」

不良「やだよあんなクズの巣窟みたいなとこ」

眼鏡「家庭科の女教師ってさ、」

不良「ん?」

眼鏡「みんなブスでヒステリックだよね」

不良「あーあー『なな、なんでわ、わたしの授業まじめに受けてくれないのぉー!』って」

少女「ぷっ」

眼鏡「そうそう、どこでもそうなのかな」

不良「きっとそうだよ。けどそれ言うなら理系科目の女教師もけっこうヒデーだろ?」

眼鏡「私が正しいのに、なんでみんな分からないのーみたいな」

少女「あはは! 私は体育の先生が嫌い。すっごい贔屓するんだもん」

眼鏡「あのクソブサイクね」

不良「ハゲデブチビな」

眼鏡「あれは確かに。すぐ怒るし、怒りかたも理不尽だし」

少女「それでいてお気に入りの子だけには甘いんだよ。やんなっちゃう」

不良「おめー運動できなそーだもんな」

少女「頑張ってるのにみんなの前で罵倒するんだもん」

不良「そりゃひどい」

眼鏡「よしよし」

少女「グループ作れとか言い出して、余ってるからどこか入れてやってくれーとか、そんなのもはやイジメの首謀者でしょ!」

不良「お前ぼっちだったのか」

少女「ちょっと友達がいないだけです」

眼鏡「ラノベの主人公になれそう」

少女「へ?」

眼鏡「なんでもない」

不良「でもヒイキってか、横暴さでは小学校の教師のが酷かったよな」

眼鏡「怒鳴るし、拗ねるし、価値観は押し付けるし、ロリコンだし」

少女「そうだねー、なんでだろ」

眼鏡「王様気分なんじゃない? ろくに社会経験もなく、一方的な授業形式でガキ従わせて、猿山の大将になってるの」

不良「性質悪ぃな」



眼鏡「授業以外にも部活や採点で激務だとかモンスターペアレンツからのクレームだとか言うけどさぁ」

少女「そんな大変そうに見えないだらだらしてる人、多くない?」

不良「やる気のねぇデモシカ教師ばっかだよな」

眼鏡「公務員の中ではなりやすかったからね。とりあえずでなっちゃったクズみたいなやつが多いんでしょ。っていうか、真面目で熱心な人ほど、うつになったとか自殺したとか」

不良「いい教師は死んだ教師だけだ、ってか」

眼鏡「そうでしょ」

少女「そっかぁ……」

不良「つーか話めっちゃ逸れたけどさ、」

少女「え?」

眼鏡「なに?」

不良「お前はなんでエンコーすんの?」

少女「え……」

眼鏡「あぁ、そういえば」

不良「聞いてなかったなって」

少女「私は……」


ピンポーン


不良「あ?」

眼鏡「私が出るから」

ガチャッ


少女「なんだろ……」

不良「服着ろ服、親御さんだったらどーすんだ」

少女「ぅ、うん」






女1「ちーす」

女3「こんちゃー」

眼鏡「……なんの用?」

女2「喜々さんから、教えてもらえるって聞いて」

眼鏡「勉強だったら家庭教師でも雇って。あいにく今忙しいの」

女3「いやいや、エンコーの話。うまい方法があるって聞いたんだけど」

眼鏡「ない。帰って」

女1「うわひっどー」

女3「いーじゃんケチケチしないでさー」

眼鏡「あなた達を家に呼んだ覚えはないの。アポなしで来られても迷惑だし。帰って」

女2「アポってなに?」

女3「知らなーい。いいから私達にも教えてよ。最近補導とか多くて面倒らしいじゃん」

女1「そーそー、楽に稼ぎたいじゃん」

眼鏡「……じゃあ聞くけど、あなた達は、なんでそんなに金が欲しいの」

女2「えー?」

女3「そんなにってんじゃないけど、ねぇ?」

女1「ライブのチケット代とか高くってさー」

女3「小遣いじゃ全然行けないもんね」

女2「私は彼氏にプレゼント買うんだー」

女1「プレゼント代なくなったのはライブでグッズ買いすぎたせーじゃんか!」

女2「だってしーくんがかっこいいんだもーん」

女3「彼氏どーした」

女2「リアルの彼氏としーくんは別」

女1「ひっどー」

眼鏡「……帰って」

女3「はぁ?」

眼鏡「あなた達なんて、エンコーでも性奴隷でも勝手にやって、性病もらって死んだり妊娠して堕胎したりすればいいよ」

女2「なにそれ」

女1「なんなん、うっざ」



眼鏡「帰って」

女3「あのさぁ? あんた何様? 何が言いたいのか知らないけどさぁ」



バンッ

不良「てめーらみてぇはカスは失せろって言ってんだ。タコ」

女2「えっ、なに?」

女1「そいつもエンコーしてんでしょ。なんでそいつには教えれて私達にはダメなわけ?」

不良「一緒にすんじゃねぇ! てめーらのクソ下らねぇ理由とっ」

女3「うわっうざ」

女1「やってることは同じじゃん。どんな理由だろーとさぁ、身体を売ってる売春婦には違いないわけでしょー?」

不良「あぁ、そーだよ。ウチは身体を売ってる汚ぇ女だ。けどてめーらとは違う。ウチはな、てめーらボコって簀巻きにして、その筋のやつに売り飛ばすことだって出来んだよ」

女2「なっ、なにそれ」

不良「ぶっ殺されたくなけりゃ消えな! 甘ったれのチンカスどもが!」

女1「なにあれこっわ」

女3「やばすぎ、行こ行こ」


タッタッタッタ……



眼鏡「……あなたね、」

不良「悪ぃ、つい出しゃばっちまった」

眼鏡「……もう」

少女「大丈夫だった……?」

不良「おぅ、もちのろんよ。一発かましてやったら、あのざまさ」

眼鏡「あのざまじゃないでしょ。私までやばい人と思われたら」

不良「いや、だってよぉ」

少女「部屋、戻ろ」



……


……


眼鏡「……さて、とはいえそろそろ、私達もお開きにして、二人には帰ってもらわなきゃね」

不良「もうか?」

眼鏡「私はおベンキョーもしなきゃだし」

不良「そっか」

眼鏡「最後に、あなたには改めて注意しておくけど、」

少女「わたし?」

眼鏡「そう。……男の差し出す飲み物に、安易に口をつけない。写真や映像をとらせない」

少女「……うん」

眼鏡「それから……これ」

少女「これ?」

眼鏡「ピル」

不良「あぁ、」

少女「なんで……?」

不良「なんでってお前」

眼鏡「相手が必ず避妊してくれるとは限らないし、挿入させるつもりなくても強引にやられたりするし」

不良「ゴムつけてても絶対できないってわけじゃねーからな」

眼鏡「そう。だから少しでもリスク軽減するために、必ず飲んどきなさい」

少女「でも……」

不良「なんだよ」

少女「ちょっと、怖いっていうか、」

不良「なにがだよ」

少女「副作用とか、あるんでしょ?」

眼鏡「あるけどね、そりゃ。まー援助交際とかしない人なら、副作用とか、コスト面のこととかも考慮した上で、だけど」

不良「エンコーしようと思ったら、できちまった場合のリスクのがでかいだろ」

眼鏡「そういうこと」

少女「……うん」

不良「芳しくねぇなぁ、これ飲むと生理前のイライラとかも軽減されるんだぞ?」

眼鏡「月経前症候群とか、月経困難症の話? あなた、ひどいの?」

不良「まーな。生理事体もけっこー重いし。これでだいぶ楽してるよ」

眼鏡「そりゃ結構。あたられず済むなら周りも助かる」


少女「でも……それは、自分のせいじゃないんじゃ……」

不良「……あのなぁ、別に、外からウイルスが来て悪さしてるってんじゃねーんだ。自分の中から出る性質だろ?」

眼鏡「まぁ、病気とは違うけど」

不良「あーあれあれ、男のセックスに対する本能と一緒だよ。いろんな女とセックスしたいってのが性質だからって、好き勝手に女襲っていいか?」

少女「どういうこと……?」

不良「……だからさ、生理前にイライラするのが性質だからって、そのイライラを周囲に向けていい理由にはならないってこと」

眼鏡「あら、至極まっとうなことを」

不良「仕方ないってのは、だからその性質に振り回されていいってことじゃなくて、……ええとだな、その性質だってことを認めて、ならどう対処するのかってちゃんと考えることを言うんだ」

眼鏡「あなた、ほんとに教師向いてるんじゃないの?」

不良「ごめんこれ受け売り」

眼鏡「感心して損した」

少女「仕方ないは、ちゃんと考えること……」

眼鏡「ほら、哀れな子羊が真に受けちゃってる」



不良「いや別にテキトー言ったわけじゃねぇし」

少女「……うん。わかった。……もらっとく」

眼鏡「はいどうぞ」

少女「……ありがとう」

眼鏡「どういたしまして」

不良「んじゃ、ウチらは、」

眼鏡「そう、」

不良「お菓子食い終わったら帰るわ」

眼鏡「おい」

少女「……もうちょっと、いちゃだめ?」

眼鏡「……ま、じゃあその間に、こっちの作業終わらせちゃうから。二人とも、くれぐれも、おとなしくしてて」

少女「うんっ」

不良「はーい」


不良「…………そうだ、お前のエンコーの理由」

少女「あ……」

不良「別に言いたくなきゃいーんだけど」

少女「私……たいしたことじゃなくて……」

不良「ふぅん、じゃあいいや」

少女「えぇっ」

不良「聞いても面白くなさそーだし。どうせならもっと聞きがいのあることを、」

少女「聞きがいって……」

眼鏡「てめぇらの乳首は何色だーっ……とか」

不良「は? てかそれさっき見たし。……おめーの乳首はさ」

眼鏡「黙れ」

不良「いやおま」

眼鏡「だまれだまれだまれー」

少女「でもゆーちゃんのは」

不良「やめろよこら」

眼鏡「おとなしくしててって言ったのを」

不良「やーめーろって」

少女「えいっ」



ウフフ

キャッキャ


……





少女「……」



??「あの、連絡くれたの、キミ?」


少女「…………わたしは」










おわり。




ここまで読んで下さった方は、本当にありがとうございます。


幼女「クズでヘタレのヘンタイロリコン野郎!!」男「は?」

もよろしく。

では。

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