【ガルパン】まほ「安価でみほエリSSを書くぞ」 (115)


まほの部屋


まほ「さて、今日は久々のオフだ」

カタカタ

まほ「はあ、みほ可愛いエリカ可愛い……SS書かないと」

まほ「まずは時代設定だな……みほエリSSは時代設定が肝といっても過言ではない」

まほ「ベタだけど美味しい過去設定か、ここはスマートに現在設定でいくか、それとも創造的に未来設定でいくか」

まほ「>>3でいくとしよう」


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過去


まほ「よし、今回は過去設定にしよう。みほエリの原点は過去にあり」

まほ「そうだな、黒森峰に2人が入学した時の出会いから始めるか」

カタカタ

まほ「そうだ、肝心なことを忘れていた。主題はみほエリとはいえ主人公を一応決めておかないとな」

まほ「>>5を主人公にして」

まほ「それと出会い方を考えよう。>>7な出会い方だ。抽象的でも具体的でも良い」

まほ「ちなみに安価先が無効だった場合は自動的に安価下にするぞ」

みほ

みほが転びそうな所をエリカが助ける


まほ「やはり主人公といえばみほだろう。さすが我が妹だ」ニッコリ

まほ「出会い方は、みほが転びそうな所をエリカが助ける、と……」

まほ「おお……なんかもうみほエリらしくてワクワクしてきたぞ」

まほ「早速書き始めるとしよう」




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春。黒森峰女学園に入学した私は、早速迷子になってふらふらしていました。


みほ「機甲科のオリエンテーション、どの教室でやるんだっけ……」 

周りをキョロキョロしていたので、足元の段差に気が付きませんでした。
がっと躓き、気がついた時にはもう、あ、転ぶなって思いました。

みほ「……?」

だけど、一向に予想していた衝撃は襲ってきません。恐る恐る目を開けると……

エリカ「大丈夫?」

女の子に体を支えられていました。綺麗な人でした。



みほ「……」

私は体を支えられながら、ついその人に見とれてしましました。

エリカ「ちょっと、聞いてる?」

みほ「あっ、ご、ごめんなさ、じゃなくて、ありがとうございました」

慌てて体を離してお礼を言うと、その人はやれやれと言った表情をしました。

エリカ「じゃあ、急いでるから」

歩いて行こうとするその人が手元に持っていた書類をちらりと見ると、
私が貰ったものと同じようでした。
つまり、その人も機甲科の新入生だったのです。

みほ「あ、あ、あの?」

エリカ「何?」

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まほ「んん~、二人ともなんて可愛いんだ」

まほ「さて、この後の会話は……よし」

まほ「みほはエリカに、>>13と言う」

まほ「それに対するエリカの返答は、>>16だ」

まほ「おっと、こんな時間か。夕飯の用意をしなければ。少し時間を開けてから再開するとしよう」

お友達になってくれませんか?

あなたもの好きね

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みほ「お、お友達になってくれませんかっ?」

エリカ「は?」

やってしまいました。
友達になってほしいのは本心だけど、もっと先に自己紹介とか色々ステップがあったはずです。
だけど私はつい、抑えきれずに言ってしまったのでした。

エリカ「……ふっ」

鼻で笑われた!?

エリカ「あなた、もの好きね」

みほ「も、もの好き」


エリカ「その書類。あなたも機甲科ね。新入生なら、普通周りにライバル意識をもってピリピリするもんでしょ」

みほ「そうなの、かな?」

エリカ「そうなの。友達だなんて、変よ」

うう……
変な子って思われてしまいました。
これじゃあ友達どころか、引かれちゃったかもしれません。

エリカ「だけどまあ、これから一緒のチームなわけだし。自己紹介くらいしておくわ。
私は逸見エリカ。よろしく」

みほ「わ、私っ、西住みほです。よろしくお願いします」

良かった。名前は教えてくれました。逸見エリカさん。素敵な名前です。
ぺこりと頭を下げて私の名前を言うと、逸見さんは少し驚いたような顔をしました。

エリカ「西住って、もしかしてあの西住?」

みほ「たぶん、その西住です」

エリカ「ということはあなた、西住まほさんの妹なの!?
あの西住流の後継者にして体現者、高校1年で黒森峰の9連覇の立役者として隊長に抜擢された、
強くてかっこ良くて素敵で私が憧れて尊敬して大好きな西住まほさんの妹なのね?」

みほ「うん。そうだよ」

私は少しだけ寂しくなりました。黒森峰の機甲科に入るくらいなら、たぶん当然の反応です。
お姉ちゃんは確かに有名人で、私も小さい頃からいつも頼ってて、かっこ良くて大好きで抱きしめたいくらい愛してるんだけど……
やっぱり、逸見さんも私を西住みほの妹として見ちゃうのかなって、そんな風に思ってしまいました。

エリカ「ふん、だからってあなたには負けないから。覚悟しなさい」

みほ「は、はい」

エリカ「って、もうこんな時間!?オリエンテーション始まっちゃうじゃない!
何ぼーっとしてるの!?急ぐわよ!」

みほ「あ、待って……」

そんなわけで、私はこの日、逸見エリカさんと出会ったのでした。

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まほ「いやー、我ながら良いプロローグだな」フフン

まほ「過去編を書く以上は、あの事件までしっかり書かなきゃいけないな」

まほ「できればその辺りを乗り越えてハッピーエンドにしたいところだが。2人には幸せになって欲しいし」

まほ「それは後々考えるとして、いきなり大会まで飛ばすのでは味気ない。
いくつか日常的なエピソードを挟むとしよう」

まほ「そうだな>>25とか >>26とか >>27とか」

コンビニでの一幕

一緒にボコ視聴

エリカのハンバーグ教室


まほ「ここはお互いの好きなモノをお互いが知る、という展開にしよう」

まほ「みほの好きなコンビニとボコを出して……」

まほ「エリカは、まあハンバーグでいいか。ハンバーグ大好きだからなあいつは。ハンバーグ出しとけば喜ぶだろう」


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オリエンテーションが終わり、今日は午前中で下校になりました。
明日からはいよいよ授業、それに戦車道の訓練も始まります。
しっかり休んで明日の準備をしなきゃいけません。だけど……

みほ「ここのコンビニ、どんな感じかな?」

ちょっとだけ、ちょっとだけだから。
そう自分に言い聞かせながら、通学路にあるコンビニに入店します。
いえ、本当にちょっとだけ見るつもりですから。本当です。

みほ「わあ、ビールがこんなにたくさん」

まず最初に目を引いたのは、ビールの品揃えの多さでした。
普通のビールはもちろん、学生用のノンアルコールビールだけでもかなりの種類があります。

みほ「さすが黒森峰だなぁ」

エリカ「何やってんのよ」

みほ「わぁっ!?」

いつの間にか私の後ろには逸見さんが立っていました。


エリカ「ビールのコーナーをじっと見てたけど、まさかあなた普通のビールを買うつもりじゃないでしょうね?」

みほ「ちっ違います!ちょっと見てただけです」

エリカ「随分じろじろ見てたけど……ウチの生徒が飲酒だなんて勘弁してよ?バレたら皆に迷惑かかるんだから」

みほ「私、コンビニに並んでる商品を見るのが好きなだけだから」

エリカ「はあ……変な趣味ね。まあ人の趣味に口出しするつもりはないけど。勘違いならいいわ」

そういえば私、偶然とはいえ下校中に逸見さんと自然に会話出来てる。
まるで、友達みたいです。

エリカ「……」

みほ「えっ、なっ」

逸見さんが私の顔をじーっと見つめていました。
自分の顔が熱いです。たぶん真っ赤になってます。

エリカ「あたふたりニヤニヤしたりボーっとしたり、ほんと、変な子」

みほ「えええっ」

ニヤニヤって。逸見さんと話せて嬉しいのが顔に出てたみたいです。
さらに顔が熱くなりました。


そういえば、逸見さんがこのコンビニに寄ってるってことは、
逸見さんもここが帰り道なのでしょうか?
なら……

みほ「あ、あの」

エリカ「何よ?」

みほ「良ければ一緒に帰りませんか!」

言えました。勇気を振り絞って言うことが出来ました。
きっとこれは、逸見さんと仲良くなるチャンスです。

エリカ「はあ?まあ別に……断る理由はないけど」

みほ「ありがとう!」

エリカ「ったく、調子狂うわね」



こうして、逸見さんと一緒に帰ることに成功したのですが……
私はもともと口下手で、自分から話すのが得意じゃありません。

みほ「……」

エリカ「……」

逸見さんもクールな雰囲気の通り、お喋りな感じでは無かったので、
お互い会話が無いまますたすたと歩いていました。

このままじゃせっかくの機会が無駄になってしまいます。
私はまだ、逸見さんのことを何も知りませんから。
逸見さんのことを聞こうと、口を開きました。

みほ「あの、逸見さん」

エリカ「何?」

みほ「えっと、す、好きな食べものは何ですか?」

エリカ「……」


ちょっと質問が唐突だったのでしょうか。
逸見さんは答えてくれません。自然な会話って難しいです。

エリカ「……ーグ」

みほ「え?」

エリカ「ハンバーグ」

みほ「ぷふっ」

エリカ「な!?笑ったわね!?」

みほ「あ、違うんです、つい」

エリカ「ついって何よ!?」

だって、予想外だったから。
綺麗でかっこいいタイプの逸見さんがハンバーグが好きだなんて……
なんだか可愛くて、胸がキュンとしました。

エリカ「ふん!もういい!」

逸見さんは顔を赤くして照れていました。可愛いです。
だけど怒ってしまったみたいでずかずかと早足で先に行ってしまいます。
私は慌てて追いかけました。


みほ「ご、ごめんなさい!待って……!逸見さんの好きなものを知りたかっただけなんです」

エリカ「それで答えたら笑うなんて、失礼すぎるでしょうが」

みほ「あ、じゃあ私の好きなものも教えるから」

エリカ「興味ないわ。じゃあね」

みほ「ボコられグマのボコって言って、あっ」

私の話も聞かずに逸見さんはどんどん歩いて行きます。
あれ?と私はこの辺りで不思議に思い始めました。
一向に、私と帰り道が別れないのです。もしかして……


私の話も聞かずに逸見さんはどんどん歩いて行きます。
あれ?と私はこの辺りで不思議に思い始めました。
一向に、私と帰り道が別れないのです。もしかして……

エリカ「ちょっと、なんで付いて来てんのよ!」

みほ「だ、だって私の寮ここだから」

エリカ「……この広い学園艦であなたと寮が同じなんてね」

みほ「あはは……偶然だね」

そんな偶然は、もっと続きました。
私と逸見さんの帰り道がやっとわかれたのは、自分たちの部屋の前についた時でした。

エリカ「まさか……」

みほ「お隣さんだったんだ……」

私と逸見さんは、同じ寮の隣同士の部屋に住んでいたのでした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

まほ「ふうううううう、なかなか盛り上がってきたぞ!」

カタカタ

まほ「これは我ながら先が楽しみだ……自分で書くんだが」

まほ「あとは残りのテーマを消化して、2人の親密度を上げていくぞ」

まほ「っと、もうこんな時間か。今日はもうここまでにしておこう」ノビー

まほ「みほエリの夢を見ながら眠るとしよう」

スヤァ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これは運命かもしれません。
友達になりたいと思っていた逸見さんと隣の部屋なんて。
私の中に刻まれた西住流の精神が、今だ攻めろと囁いてきます。

みほ「あのっ」

エリカ「まだ何か?」

西住みほ、攻めます!

みほ「せ、せっかくなので私の部屋で一緒にお昼とか……どう、かな」

言いました。言えました。

エリカ「……」

逸見さんはまた私をじっと見つめていました。
やっぱり照れてしまいます。
すると、逸見さんの視線が下に動きました。

エリカ「昼、何食べる気?」


みほ「あ、さっきのコンビニで買ったお弁当だけど……」

エリカ「はぁ~、人を誘うんならもっとまともな昼食用意しなさいよ」

みほ「え、逸見さんもコンビニでお弁当買ったんじゃないの?」

エリカ「私は何も買ってないわ。昼の材料は一旦部屋に帰ってからスーパーに買い出しに行く予定だったから」

みほ「じゃあ、なんでコンビニに……」

エリカ「それは、あなたの姿が見え……」

みほ「え?」

エリカ「なんでも良いでしょ!!」

みほ「ええー?」

エリカ「しょうがないわね。一人でコンビニ弁当食べさせるのもなーんか後味悪いし?
私が何か作ってあげるわ。買い出し、付き合いなさい」

みほ「は、はい!」

出会ったばかりで逸見さんの料理を食べれるなんて。私、こんなに幸せでいいんでしょうか。



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まほ「うんうん、良いんだよみほ。幸せを謳歌すると良い」

まほ「さて、ここからエリカのハンバーグ教室が始まるわけだが」

まほ「大変だ。そういえば私はハンバーグの作り方を全く知らないぞ……。
だが西住流に逃げるという選択肢は無い。決めた以上は書かなければ」

まほ「どうにか上手いこと誤魔化すか。苦手をどう誤魔化すかがSS書きの実力の見せ所だ」


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逸見さんと一緒にスーパーに来た私ですが、逸見さんの買い物の手際の良さに驚きました。
色々な材料をサッと選んで買い物かごに入れていきます。
ちなみに作る料理はハンバーグにきまりました。
私が何を食べたいか聞かれて、逸見さんの好きなハンバーグが良いと答えたからです。

エリカ「せっかくだから、あなたも作り方覚えなさい。簡単だから」

みほ「私に出来るかな?」

エリカ「さあ?」

そんなわけで買い出しを終え、二人で私の部屋に戻ってきました。
なんだか新婚さんみたいとふと頭によぎりましたが、心臓が爆発しそうになったので考えないことにしました。


エリカ「こんな感じで、こうやってこうするのよ」

みほ「こうですか?」

エリカ「違う、こうじゃないわ、こう」

みほ「こうかな?」

エリカ「違うわよ!こうだって言ってるでしょ」

みほ「こう?」

エリカ「こうじゃなくって、あーもう、いいわ。教えるのはまた今度。今日は私が作るからおとなしくしてなさい」

私の手際の悪さに、ハンバーグ教室はすぐに終わってしまいました。
だけど私はとっても嬉しかったんです。だって、逸見さんが「また今度」って言ってくれたから。

さて、逸見さん特製ハンバーグを食べ終え、満腹感に包まれました。
とても美味しかったので何回も何回も褒めたら、逸見さんは照れて怒ってしまいました。

エリカ「もう帰るわ」

逸見さんが部屋から立ち去ろうとしますが、時間はまだ2時前。
解散するには早過ぎます。それに、せっかく逸見さんの好きなハンバーグを一緒に食べたのです。
私は、せっかくだから私の好きなボコのアニメ映画を一緒に見たいと考えました。

みほ「あの、面白い映画があるんだけど、一緒に観ませんか?」

エリカ「あのね、明日から戦車道の訓練も始まるのよ。予習とかはいいの?」

みほ「最初は基礎的なことだと思うから、大丈夫」

エリカ「ぐっ……これが西住流の余裕ってやつ?いいわ、なら私だって大丈夫よ」

みほ「じゃあ、観てくれるんですね!」

エリカ「暇つぶしよ。暇つぶし!」


こうして、私のとっておきのボコ映画三部作を逸見さんに観てもらいました。
楽しかったです。
逸見さんは感動して言葉も出ないようで、

エリカ「……帰る」

と、一言だけ残して帰りました。
特典映像も観てもらいたかったのですが、もう夜の8時だったので、また今度にしましょう。

入学1日目。私は思いがけない素敵な出会いに、とっても興奮していました。
逸見さんと、これから楽しい高校生活を送れると、そう思っていました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

まほ「ふう、書いた書いた。なんだかんだで1日目に全部のエピソードを詰め込んでしまったな」

まほ「戦車道も始まってないし、ここからさらに盛り上げていきたい」

まほ「次のエピソードは……>>54 とか>>55 を書いてみるか」


みほ風呂回想

紅白戦


まほ「そろそろ大きな展開がほしいな。二人の関係と戦車道は切っても切れない。
ここはガルパンSSらしく定番の紅白戦でも書いてメリハリを付けるか」

まほ「かといって戦車で戦うだけでは主題がぶれてしまう。
うん、二人の関係ももう一段階進めるとしよう。
名前でお互いを呼び合うまでのエピソードを入れればみほエリ的にもかなり美味しいぞ」

まほ「中盤戦だな。よし、構想も決まったし、今日はここまでだ。明日も頑張ろう」

まほ「さて、みほとエリカの写真を枕元にセットして。と」

ゴソゴソ

まほ「昨日はカレーの海に落とされる夢を見てしまったからな。今日こそはみほエリの夢を見るぞ」

スヤァ

まほ「!!??」ガバッ

まほ「……」カタカタ

まほ「嫌な予感がしたから見なおしてみたら、私としたことがすっかり忘れていた」

まほ「風呂のシーンは大事だろう!風呂は!風呂は書かないと!みほエリのお風呂!!」


まほ「うむ、しかしこれだとエピソードが3つになってしまうな。名前を呼ぶようになるまでは削るか?」

まほ「いや、西住流に後退の文字はない。勘違いとはいえ一度決めた以上3つとも書くぞ!」

まほ「初心忘れるべからずだな。ちゃんと文章は見直すようにしよう」

ゴソゴソ

まほ「では今度こそ寝るぞ。おやすみみほ。おやすみエリカ」

スヤァ……


第2話 ドキドキ☆初めてのお風呂


逸見さんと出会ってから数週間。
私達はお互いの部屋に入り浸るようになりました。

自分で言うのもあれですが、私と逸見さんは実力的に1年の中では抜きん出ていました。
もちろん強くてかっこいいお姉ちゃんには敵いませんが。
逸見さんは上級生に対して強い対抗心を持っていて、私は作戦会議に付き合わされていました。

それに、なんといっても部屋は隣同士。これはもう、あれです。

エリカ「ああ、もうこんな時間」

みほ「そうだね」

今日も2人で作戦会議(と雑談)をしていたら夜遅くになってしまいました。


私は、こんなときとっても楽しみなことがあるんです。
話が盛り上がると、逸見さんはどうしても話の続きがしたくて自然に私を誘ってくるんです。

エリカ「続きはお風呂入りながらしましょ」

みほ「うん!」

逸見さんの性格的に、普通はこういうことは恥ずかしがると思いますが、
話に夢中になってると見えなくなるみたいです。

ちなみに私はばっちりお風呂で逸見さんを見ています。

綺麗な銀色の髪から滴り落ちる雫が白い肌を


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


まほ「ふう」

まほ「やっと続きが書けた」

まほ「最近忙しかったからな。決して面倒になったわけではない」

まほ「おやすみぽりん」


みほ「紅白戦?」

エリカ「ええ、私とあなたで2チームに分かれて戦って、勝った方を副隊長にするそうよ」

みほ「そんな」

逸見さんから聞かされた言葉は、とても以外なものでした。
次の副隊長は、てっきり逸見さんだと思ってたから。

エリカ「丁度いい機会よ。あなたに勝って、敬愛する素敵で大好きな西住まほ隊長の側には私が!」

みほ「わ、私も負けません。小さい頃からずっとずっとお姉ちゃんの側にいたんだもん。お姉ちゃんは私のものです!」


お姉ちゃんを想う気持ちは誰にも負けません。
二人の気持ちが高ぶってきたところで、逸見さんから提案がありました。

エリカ「そうだ、負けたほうが勝った方の言うことをひとつなんでも聞くっていうのはどう?」

みほ「受けて立ちます!」

これはチャンスです。私は、逸見さんとずっとやりたいことがあったんです。

みほ「じゃあ私が勝ったら、名前で呼び合ってください!」

逸見さんのこと、エリカさんって呼びたい!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


まほ「んん~~~みほエリだぁ」

まほ「呼び方問題はみほエリの王道だな!」

まほ「うむ!それにしても二とも私のことがそんなに好きか。困ってしまうな」

まほ「私の事をお姉ちゃんと呼んでもいいんだぞ、エリカ」

まほ「おやすみ」

マホスヤァ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


第4話  我が名は西住


第3話までのあらすじ

色々会って紅白戦で勝利した私は約束通り逸見さんと名前で呼び合う権利を得ました。
(あと副隊長に就任しました)


みほ「おはよう、エリカさん!昨日はお疲れ様」

エリカ「おはよう」

みほ「奇遇だね!」

エリカ「あなたから私の部屋に来ておいて奇遇も何もないでしょ?」

みほ「えへへ、そうかなあ?」ソワソワ

みほ「ねえ、エリカさん」

エリカ「何?」

みほ「ふふ、呼んでみただけ」ニコニコ


早速名前で呼んでみました。恥ずかしいけど嬉しいです。
だけど、逸見さん……いえエリカさんはいつになったら私の名前を呼んでくれるんだろう?

みほ「……」ソワソワ チラッチラ

エリカ「何してんの。早く行かないと遅刻するわよ」

みほ「う、うん」

あれ?このままスルーされる?そんなわけにはいきません!

みほ「あの!約束通り!約束!私のこと呼んでみて!」

エリカ「副隊長」

みほ「そっちじゃなくて!」


エリカ「仕方ないわね……み、み」

みほ「頑張って!」

エリカ「み、みほ……」

みほ「!!」パァア

エリカ「みほ副隊長」

みほ「う、それは」

エリカ「セーフでしょ」

セーフなのかな?まあ名前を呼んでくれてはいるからセーフということにします。



そんなこんなで、私とエリカさんはお互いに切磋琢磨しながら戦車道を続けました。
強くてかっこいい大好きなお姉ちゃんの指導のもと、黒森峰は万全の状態で大会に望みました。

けれど、起きてしまったのです。あの事件が……

私がフラッグ車の指揮を投げ出したせいで、私達は優勝を逃してしまったのです。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

まほ「ついにここまで来たな。みほエリの最大の障害にしてターニングポイント」

まほ「このSSではとりあえず負けるところまでは史実通りにした。負けた後の2人を描きつつ、最終回としよう」

まほ「さて、どんなエンドにするか……」

まほ「最終話のタイトルは

>>83 だ」

ksk

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最終話  また一緒に、戦車道を



もう学校を休んで、何日たつんだろう。
数えるのも億劫です。
私にとっての戦車道って、何なのかな……


ピンポーン ピンポーン


誰かが来たみたいです。
お姉ちゃんかな?お姉ちゃんのカレーかな?

エリカ『いるんでしょ。みほ副隊長』

みほ「!!」


ガチャ

エリカ「やっぱり。いるんならさっさと開けなさい」

みほ「エリカさん……来てくれたんだ」

エリカ「副隊長不在でみんな迷惑してんのよ。
それに、いくら素敵でかっこよくて万能で誰からも好かれて特に私が大好きな隊長とはいえ、あなたの支えがないと大変そうよ」

みほ「ごめんなさい……」

エリカ「>>87

ほらそんな落ち込んでいないで顔洗ってシャキっとする!


エリカ「ほらそんな落ち込んでいないで顔洗ってシャキっとする!」

みほ「え、えっ」

グイ

エリカ「鏡見てみなさい。ひどい顔してるから」

エリカさんに腕を掴まれ洗面所に強引に連れてこられ、顔を洗いました。
じゃぶじゃぶ。

エリカ「ほら、歯も磨いて、髪もちゃんと」

みほ「わ、わかったよ。自分でやるから」

エリカ「ったく、ちょっと目を離すとすぐこれなんだから」

みほ「あはは……」

いつものエリカさんで、私は少し安心しました。
だけど、怖かったのです。
大会のことを責めにきたんじゃないかと。
私を非難しに来たんじゃないかと。

みほ「あの、エリカさん」

だから、言われてしまう前に、先に聞いてみることにしました。

みほ「……何しに来たの?」

エリカ「そんなの、決まってるじゃない」

エリカ「>>90

友達だから


エリカ「友達だから」

みほ「え?」

今、エリカさんが、私のことを友達って……

みほ「私、何しに来たって聞いたんだけど」

エリカ「う、う、うるさいわね!!友達の家に来るのに理由がいるの!?」

みほ「ううん!いらないよ、友達……ぐすっ、だがら゛ぁ~」ポロポロ

エリカ「な!?泣かないでよちょっと!」

みほ「う、う゛ぇぇ」グスッグスッ

エリカ「ああもう!」


泣いたのなんて、いつ以来でしょうか。
私はエリカさんの前で、大泣きしました。
エリカさんは泣くまでずっと待っててくれました。

みほ「ひっく」

エリカ「ったく、やっと泣き止んだわね」

みほ「ありがとうエリカさん」

エリカ「何がよ」

みほ「えへへ、あのね、実は私、転校しようと思ってるんだ。
戦車道のない、普通の学校に」

エリカ「……そう」

みほ「止めないの?」

エリカ「止めてほしいの?」


みほ「ううん。もう、決めたことだから」

エリカ「でしょうね。私も止めるだけ無駄だってわかってるから」

みほ「やっぱり、エリカさんには敵わないね」

エリカ「嫌味かしら?私があなたに勝ってるって思ったこと、一度もないわよ」

みほ「エリカさんとはもう、勝ち負けとか関係なく、ただの友達になれたらいいなって、思うんだ」

エリカ「好きにしなさい。引っ越しはいつなの?」

みほ「来週には寮から実家に戻って、それからすぐに」

エリカ「荷造りくらいは手伝ってあげる」

みほ「ありがとう」


エリカ「じゃ、私は学校行くから。それと、転向する前にチームに一回くらい顔出しなさいよ」

みほ「うん」

エリカ「本当は、また一緒に、戦車道を……」

みほ「えっ?」

エリカ「!!なんでもないわ!じゃあね!」

エリカさんはそう言って去って行きました。
本当は聞こえてました。エリカさんの最後の言葉。
だけどずるい私は、聞こえなかったことにしたのです。

ありがとうエリカさん。

もう、戦車道で会うことはないと思うけど。
これからも、友達でいてね。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


まほ「ほあー、終わったぞ!」コキコキ

まほ「結構時間がかかったが、これはなかなかの力作だぞ」

まほ「ふふ、この傑作みほエリSS、誰かに見せたいな」

まほ「そうだ、>>96に見せよう」

エリカ


まほ「エリカー!エリカー!」

ドンドンドンドン ピンポンピンポン

エリカ「うるさいわね!!誰よこんな時間に!!!」

ガチャ

エリカ「って、隊長!?」

まほ「詳しい話はあとだ。このSSを読んでくれ」

ペラッ

エリカ「ええ……SSを印刷してきたんですか」

まほ「ほら、早く!」

エリカ「読みますからちょっと座っててください」

エリカ「……」フムフム

エリカ「読み終わりました」

まほ「どうだった?感想を頼む」

エリカ「>>98

エリカ「>>100

盗撮でもしてたんですか


エリカ「盗撮でもしてたんですか」

まほ「へ?」

エリカ「なんで私とあの子の昔の話、隊長が全部知ってるんですか!!」

まほ「ええっ!!」

エリカ「ひょっとしてあの子の部屋とか鞄に監視カメラやら盗聴器やら仕掛けてたんじゃないでしょうね!?」

まほ「ち、違うんだエリカ!これはあくまで私の妄想のSSで!」


エリカ「そんな偶然があるわけないでしょ!」

まほ「本当に偶然なんだよ!信じてくれ!」

エリカ「そんなこと言ったって、ここまで一致してると……いや」

エリカ「すいませんでした隊長。やっぱり偶然だったみたいです」

まほ「え?」

エリカ「だって、私もあの子も、隊長のことあんなに褒めてませんから」

まほ「」



本当に終わり
長期間ありがとうございました

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