かな子「Pさん…私のお腹をムニムニしなか?らお仕事するのはやめてくた?さい…」 (32)


P「……」カタカタムニムニ

かな子「…あの…」

P「……」カタムニカタムニ

かな子「…私を膝に乗せて左腕を私の腰から前に回してお腹をムニムニしながら右手で書類を作るのはやめてください…」

P「……」カタムニムニカタムニムニ

かな子「……Pさん…?」

P「…かな子」ムニムニ

かな子「! は、はいっ」

P「今、報告書を作ってるから…静かにしててくれるか?」ムニムニムニ

かな子「はぇ?! い、いえっ、あのっ」

P「頼む」ムニ…

かな子「あ…はい…」

P「悪いな」モミモミ

かな子「いえ…」

P「……」ムニムニカタカタ

かな子「……」


かな子(…ど、どうしよう…。すごく率直にわけのわからないお願いをされたから、思わず『はい』って言っちゃった…)

P「……」モニュモニュ

かな子(…1回許容しちゃったから…改めて拒絶はしづらいよぅ…)

P「……」ムニョンムニョン

かな子(うぅ…軽く手で持ち上げたり離したりして重さを感じながらお腹のお肉をもてあそばれてる…)

P「……」ムニュウウゥゥ…

かな子(少し強めにお腹のお肉を掴んで柔らかさを確認して…)

P「……」ポヨン

かな子(一気に力を抜いて加えた力が跳ね返されることでお肉の弾力を楽しんでる…)

P「……」ムニポヨムニポヨ

かな子(うぅ…)

P「……」パヨエーンパヨエーン

かな子(攻め方を変えていろいろな方向から楽しまれてる…)

かな子(!! そうだ、私も真正面からじゃなくて別の方向から…)


かな子「Pさん…私、お茶でも淹れてきますよ?」

かな子(お茶を淹れて、Pさんに渡して、そして捕縛される前に素早くPさんの手の届かないところに移動すれば…これならムニムニしないでくださいって言わなくても、ムニムニされなくなる…!)

P「…いや、今喉渇いてないから」パミュパミュ

かな子「そ、そうですか…」

かな子(Pさんが喉が渇いてる前提で考えちゃってた…。そもそもPさんがお茶を飲みたがらないとこの作戦は成功しないよね…)

かな子(うぅ…この方向からの攻め方でもダメならどうしたら…)

かな子(!! そうだ…)

かな子「…Pさん…せめて…膝から降ろしてもらえませんか…?」

P「……」フニフニ

かな子(私が、Pさんのムニムニから逃れられないのは…膝の上に乗せられて、さらに左腕に回り込まれていて機動力を奪われているから…)

かな子(私がPさんの膝の上から解放されれば、Pさんの腕の長さ的に腕を回り込ませることは不可能…。別に私のウエストが太いとかじゃなくて人間の腕の長さ的に不可能…)


P「……」ブニブニ

かな子(それに…Pさんにはさっき私のお願いを拒否されてる…。その拒否されたお願いから少し軽いのお願いをする…これは心理学の世界でも正式に認められてるドア・イン・ザ・フェイスって呼ばれてる交渉術の1つ…)

かな子(そして…)

かな子「あの…そろそろ事務所に誰かが戻ってくるかもしれないですし…」

かな子(Pさんにとって不利になる状況が押し迫っていて時間的余裕が無いことをアピールすることで、冷静な判断をさせないようにして私の誘導に乗りやすくする…)

かな子「誰かにこんなところを見られたら…大変ですよ?」



かな子「ほら、たとえばまゆちゃんとかが…」クルッ

まゆ「……」

かな子「」

まゆ「……」ニコッ

かな子「」



かな子「」


かな子(ま…ままままままゆちゃん!!)

かな子(な、なんで…いつの間に…!!)

かな子(大変…私がPさんの膝の上に乗って腕を回されて抱きかかえられてお腹をムニムニされてるところを見られちゃった…!!)

かな子(きっと、まゆちゃんは勘違いをしてる…)

かな子(その証拠に、さっきの笑顔…。あの笑顔は…幻の『怒りを通り超した笑顔』…!!)

かな子(まゆちゃんは…私のことを『ハム』にする気なんだ…!!)

かな子(ど、どうしよう…なんとかしてまゆちゃんにこの状況の説明をして誤解を解かないと…)

まゆ「……」サラサラ

かな子(? まゆちゃん、スケッチブックを取り出して…何か書いてる…?)

まゆ「……」スッ

スケッチブック『ずいぶん、仲が良いんですねぇ』

かな子「」


かな子(ミ、ミンチにされちゃう…!!)ガタガタ

かな子(肉挽き機にかけられて腸詰めにされてボイルされて燻製されてバンズに千切りのキャベツと一緒に挟まれてケチャップとマスタードを付けておいしくいただかれちゃう…!!)

かな子(こんな分かりやすい敵意を感じたのは初めてだよ…!)

かな子(あんなに細くて小さくて…華奢って言葉が似合いすぎるくらいな可愛い女の子なのに…)

かな子(今の私には鬼にしか見えない!悪魔にしか見えないよ!鬼!悪魔!まゆちゃん!!!!!)

かな子(今、この状態のまゆちゃんには何をどんな説明をしても…きっとぬかに釘…のれんに腕押し…ペロに小判…ブリッツェンの耳に念仏…!)

かな子(まゆちゃんを落ち着かせるためにも、Pさんの膝の上から降りなきゃ…)

かな子(でも…腰が抜けて、足に力が入らないぃ〜…!)プルプル

かな子(誰か…助けて…!)


まゆ「……」サラサラ

かな子(! またまゆちゃんが何か書いてる…)

まゆ「……」スッ



スケッチブック『邪魔者は消え去るのみ、ですね』

かな子「」



かな子(け、消される…!)プルプル

かな子(邪魔者の私が消される…!この街に住んでいた記録ごと消される…!この国に生まれた証拠ごと消される…!この世界に生きていた痕跡ごと消される…!)プルプル

まゆ「……」クルッ スタスタ…

かな子(! まゆちゃんがどこかに行こうとしてる…まさか…)

かな子(人生最後の時間をせめてPさんと2人きりで幸せに過ごさせてあげようっていう、武士の情け…!?切腹でいうところの介錯!?)

かな子(大変!Pさんに遠慮してムニムニしてる手を払い退けないでいる場合じゃない…!)

かな子「えぇーい!」ポイッ

P「!?」

かな子「すいませんPさん!わ、私っ…まゆちゃんのところに行かないと!まゆちゃああああぁぁぁん!!!!!」ヨタヨタ



P「……かな子はまゆのことが好きだったのか…」



ーー
ーーー

《数分前 まゆ》

まゆ「ふぅ…」

まゆ(撮影が終わって、やっと事務所に戻ってこれました…)

まゆ(今日はPさんは事務所にいる予定のはず…うふふ、早くPさんの顔が見たいです…早く、早く…うふふふふ…)

まゆ(ん…?事務所から話し声が…かな子ちゃん…?)

まゆ(どんな話をしてるんですかね…気になります)コソコソ

まゆ(!! かな子ちゃん…Pさんの膝の上に…!腕を回されて抱きかかえられて…!)

まゆ(そんな…私は…私がお願いしても、Pさんの膝の上に乗せてもらえなかったのにっ…!)

まゆ(やっぱり…Pさんはかな子ちゃんみたいな子が好きなんですね…)

まゆ(でも、それなら…仕方ありません)

まゆ(まゆは…Pさんの幸せが1番です。Pさんが幸せならまゆも幸せ…。たとえ、かな子ちゃんと結婚しても…)

まゆ(だから…まゆはお2人の仲を応援しないと…!)グッ


かな子「ほら、たとえばまゆちゃんとかが…」クルッ

まゆ(あっ、気づかれてしまいました…)

まゆ(相手は将来Pさんのお嫁さんになるかもしれない人…。まゆがPさんの結婚後でも友好な関係を営むためには、悪い印象を与えないように笑顔で対応しないといけませんねぇ…)

まゆ(でも、私に気がついているのはかな子ちゃんだけ…。2人だけの世界をお邪魔する訳にはいきません…声はかけずに、かな子ちゃんにだけ挨拶をしましょう)

まゆ「……」ニコッ

かな子「」

まゆ(失恋のショックで、少し笑顔が硬くなってしまったかもしれませんが…かな子ちゃんへの挨拶は成功しました)

まゆ(でも、やっぱり笑顔だけでは失礼かもしれません)

まゆ(喋ってしまうとPさんにバレてしまうので、言葉を発さずにかな子ちゃんへ友好の意を伝えましょう)

まゆ(ちょうど手元にスケッチブックがあるので、これで…)サラサラ


まゆ「……」スッ

スケッチブック『ずいぶん、仲が良いんですねぇ』

かな子「」

まゆ(やっぱりショックで、少し手が震えて字が歪んでしまいましたが…これでまた1つかな子ちゃんの恋心を応援できましたねぇ)

まゆ(かな子ちゃんも喜びのあまり震えてます)

まゆ(それにしても…かな子ちゃんの視線がすこし痛いです…)

まゆ(やっぱり、事務所に2人きりの状況をお邪魔してしまったのが悪かったですかねぇ…) 

まゆ(人の恋路を邪魔するヤツは馬に蹴られてなんとやらと言いますし…)

まゆ(私の精一杯の応援を受けたかな子ちゃんもPさんと2人きりで話したいこともあるでしょうし…)

まゆ(過去の女に成り下がった、邪魔者のまゆは…ただ消え去るのみ…ですねぇ…)

まゆ(でも、無言で立ち去るのはやっぱり失礼です。かな子ちゃんだけにでもひと言だけことわって帰りましょう)サラサラ


まゆ「……」スッ

スケッチブック『邪魔者は消え去るのみ、ですね』

かな子「」

まゆ(さて、まゆに出来ることはもうありません…)クルッ スタスタ…

まゆ(今まゆに出来ることは過去の失恋に縛られず、前を向いて…未来に向かって生きること…)

まゆ(…未来…そう…)



まゆ(いつか、Pさんとかな子ちゃんの間に男の子が生まれた時にまゆと結婚してもらえるように努力すること…!)グッ



まゆ(そうすれば、Pさんがお父さんでPさんの息子さんがまゆの旦那様…)

まゆ(Pさんを『お義父様』と呼べるその日まで…)

まゆ(そのためには、まずはアンチエイジングですねぇ)

まゆ(今まではPさんとお似合いになれるように大人なまゆを目指してましたけど、これからはひと回り下のPさんの息子さんとお似合いになれる美魔女まゆを目指します…!)


まゆ(今この瞬間から…まゆは1歳たりとも歳をとることは許されません…)

まゆ(さっそくちひろさんにアンチエイジングドリンクを作ってもらったり、晶葉ちゃんにコールドスリープマシンを造ってもらったりしないといけないですねぇ…)ポパピプペ


< マユチャアアアアァァァン


まゆ「? かな子ちゃん…?」

かな子「ま、まゆちゃん…!待って…!」ヨタヨタ

まゆ「どうしたんですかぁ?せっかくPさんと2人きりに…」

かな子「まゆちゃんっ!!」ガシッ

まゆ「はぇっ!?」ビクッ

かな子「わ、私っ…まゆちゃんのこと大好きだから!」

まゆ「えっ…」

まゆ(それってつまり…息子さんを私の許嫁に…)

かな子「だからっ…(私のことを殺さないで)ずっと一緒にいようね!」

まゆ「はい!かな子ちゃんっ!」ギュッ

かな子「まゆちゃんっ!」ギュッ




智絵里(事務所に帰ろうと思ったら、かな子ちゃんがまゆちゃんに告白して抱き合ってた…)

智絵里(2人ってそういう関係だったんだ…)ドキドキ

智絵里(同じ事務所の仲間として…応援してあげなきゃ…!)グッ

     ー 完 ー


ままゆポンコツ注意を書くのを忘れてました、すいません…

かな子をあんまりムニムニしてないですが、脳内で思う存分に補完お願いします

スレタイは濁点の補完もお願いします


読んでくださってありがとうございました

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