オタク「異世界にやってきたぞ!」 (20)


オタク「異世界にやってきたぞ!」

オタク「現代日本の知識で無双してやる! 美少女と知り合ってハーレム作ってやるぅぅぅ!」



ブス「あら、いらっしゃい」



オタク「!?」


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オタク(死んだ魚みたいな目で、ニキビまみれで、鼻の穴はでかいわ、唇はぶ厚いわ……)

オタク「なんだお前は!? 女か!? ていうか人間か!?」

ブス「あらひどい言い草ね。私、この世界唯一の女なのに」

オタク「唯一!?」

ブス「それにほら、この世界で他の生き物っていったら――」


ゲテモノ「……」グチャグチョ

キワモノ「キシャァァァァァァァ!」

イロモノ「#$%&#$%&#$%&」



ブス「こんな奴らしかいないわ。しかも友好的感情なんてもちろんなくって、すぐ襲いかかってくるし」

オタク「ひいいいいい!」


オタク「こんなところにいられるか! ボクは元の世界に帰る!」スタスタ

ブス「無駄よ」

オタク「なんで!? 歩いてれば、いつかは元の世界に戻れるだろ」

ブス「この世界に歩ける場所なんてほとんどないわ」

オタク「なにぃ!?」


ブス「東には猛毒の海が水平線のかなたまで広がっていて……」

ブス「西には雷雲の平原、巨大な雷が絶えず隙間なく落ちまくってるわ」

ブス「南に歩いたとしても、グツグツでドロドロの溶岩まみれだし」

ブス「北へ向かえば絶対零度の雪原がお待ちかねよ」

オタク「過酷すぎる……」

オタク「そうだ! だったら空は!?」


ブス「天空は暗黒大魔王が支配してるわ」

ブス「ちょっとでも近づいたら最後、分子レベルで永遠の闇に葬られるわ」

ブス「ちょっとでも近づくってことはつまり、ジャンプしたら駄目ってことよ」

オタク「ひえええ……」


ブス「アンタがどんな世界からやってきたかは知らないけど」

ブス「ここより地獄ってことはないでしょうね」

オタク「そのとおりだよ……。異世界に行きたいなんて願わなきゃよかった……」

オタク「ボクはどうすればいいんだ……」

ブス「ここで生きてくしかないわね。同情くらいはしてあげるわ。ご愁傷さま」


ブス「さっそくだけど、楽しみましょ」

ブス「ねえ、ダーリン? せっかく二人きりなんだし……」ムフフッ




オタク「いやだぁぁっ! だれかっ! だれか助けてくれぇぇぇっ!」


……

………

…………



オタク「あれからどれだけ経ったか……数える余裕もねえから忘れちまった」

オタク「ま、住めば都とはよく言ったもんで……」


オタク「おう、ゲテモノ! 肩揉めや!」

ゲテモノ「……」グチャモミグチョモミ

オタク「キワモノ、なんか歌え!」

キワモノ「キシャシャッ! シャッ、シャッ、シャーッ! シャーシャーッ!」

オタク「イロモノ、ハラ減ったからメシ作れ!」

イロモノ「#$%&#$%&#$%&」グツグツコトコト…

オタク「暗黒大魔王! おめーはオレの靴でも舐めてろ!」

暗黒大魔王「へい、旦那!」ペロペロ


オタク「メシ食ったら、雷浴びて、猛毒の海でパーッと海水浴とでもしゃれこむかぁ」

オタク「たっぷりクロール泳いだら……ブス、おめーとベッドインしてやるぜ」

ブス「ダーリン……」

オタク「愛してるぜ……ブス」ブチュッ





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