ヤンデレ「私はヤンデレと言うものらしい」(117)

ヤンデレ「『あー、お前って枠に入れるとしたらヤンデレにもしかしたら入るかもなー』って」

ヤンデレ「男ちゃんからそう言われた…」

ヤンデレ「現代のインターネッツんを駆使して調べた所、全くもってわからなかった」

ヤンデレ「でも、ヤンデレだと何かいけないのかな?」

ヤンデレ「ん…?もしや男ちゃんはヤンデレとやらが好みなのかな」

ヤンデレ「えーと、なになに…。ヤンデレは病的に相手を愛する事、病んでデレる…。」

ヤンデレ「びょ、病的?風邪を引けばいいのかな?」

ヤンデレ「………。」

ヤンデレ「ごほっごほっ、あれれー?もしかして風邪引いちゃったのかなー」










ヤンデレ「どうかな?男ちゃん」

男「おま、そういう考え事はせめて口に出さずにしてくれよ…」

 『散髪』


男「うーむ、結構髪伸びてきたしそろそろ切りに行くかなぁ」モサッ

男「おーいヤンデレ、ちょっとこれから床屋に行ってくるわ」

ヤンデレ「待って!」

男「なんだ?」

ヤンデレ「………。」

男「………。」



男「いや何か言えよ」

ヤンデレ「私も床屋に行きたい!」

男「何でお前も行くんだ」

ヤンデレ「ふふっ…知りたい?」ニヤ

男「じゃあ行ってくるわー」スタスタ

ヤンデレ「待ってぇ聞いてくださいよっ!お願いします!」

男「はいはい…、何でヤンデレさんは床屋に一緒に行くんですか?」

ヤンデレ「そ れ は ねっ」

男「うん」

ヤンデレ「うん」

男「何でお前も相槌打つんだ」

ヤンデレ「相槌は打つもんだからね」

男「お前の頭も槌で打ったろか」

ヤンデレ「それはそれで…」


男「もう行っていいか?」

ヤンデレ「だ、だめ!」

男「何だよ、何かあるならハッキリ言ってくれ」

ヤンデレ「そのぉ…、男ちゃんの髪をどこの誰だかも知らない人に切らせるのはなぁと…。」

男「どこの誰だかもって、もう7年は通ってるんだが…」

ヤンデレ「私は知らないのっ」

男「へー、本当に?」

ヤンデレ「ほ、本当だけど?」

男「俺さ、床屋に行くといつも会う人が居るんだよなー」

ヤンデレ「へ、へー?珍しい事もあるもんだねぇ…」

男「だよなぁ、偶然にしては多すぎると言うか、その人頭がアフロなんだけどさ」

ヤンデレ「そ、そうなんだー、きっとその人も髪を切ってサッパリしたかったんだろうねぇ…」

男「にしては、毎度切ってる所見た事無い」

男「床屋のおっさんとも異常に仲が良いんだよなー」

ヤンデレ「フシギダネー」ダラダラ

男「所でお前、俺が床屋に行ってる間いつも何してた?」

ヤンデレ「わ、私?私は家でゴロゴローっと…」

男「そうか。にしては俺が店を出た後、いつも会うよな」

ヤンデレ「ぐ、偶然だよ偶然!ていうか必然?」

男「ふーん、まっ良いけど」

ヤンデレ「うんうん」












男「カツラを洗濯する時はせめて俺が居ない時に隠れてしろよ?」

ヤンデレ「ぴょわっ!?」

どじっ子ヤンデレ好き

 『休日』


男「ダルい…このままだと今日一日堕落した生活を送ってしまいそうだ…」   
ヤンデレ「一緒にだらだらしようよ!」

男「嫌だよ…お前と居るとずっとくっ着いてくるんだもん」

ヤンデレ「良いじゃん!へいへいっどうしたブラザー!」

男「お前俺の兄妹なのか」

ヤンデレ「もうー!男ちゃんっ、お姉ちゃんの言う事はちゃんと聞かないとダメだよぉ?」

男「そして俺が弟か…」

ヤンデレ「はいっじゃあまず目を閉じてみようねー?」

男「…ん、これで良いか?」

ヤンデレ「うんうんそのままそのまま…」

男「待て」グニュ

ヤンデレ「むぎゃあっ」

男「ナニをドサクサに紛れてしようとしてんだ」

ヤンデレ「き、きしゅ?」

男「お前とすると死にかけるからあんまりしたくない」

ヤンデレ「にゃ、にゃんで?あにょ、頬をちゅかむのやめて…」

男「………」パッ

ヤンデレ「はふぅ…。私の事嫌いになっちゃった…?」ウルウル

男「嫌いじゃないが窒息死させようとするのはやめてくれ」

ヤンデレ「別に殺そうとしてないもんっ」

男「『してないもんっ』とか言われても、毎度死にそうなんだけど」

男「つーかお前、肺活量凄すぎだろ」

ヤンデレ「ふふーん、中学卒業までは水泳やってたからね!」

男「ほー、だから高校の時の水泳の時間、忍者みたいだったのか」

ヤンデレ「な、なんの事でしょうー?」ダラダラ

男「いやー、水泳の時って男女共同じゃん?」

ヤンデレ「そう、だね…」

男「お前、俺を見ようとずっと潜ってたろ?」

ヤンデレ「さ、さぁ?もう忘れちゃったナー」

男「そうかー、残念だ」

ヤンデレ「残念だねー、うん残念残念っ」











男「認めないと男子トイレ入ってた事、ヤンデレの友達にバラすよ」

ヤンデレ「すみませんっっでしたぁぁぁっっっっ!!!!」

男「全く…毎回プールで消えてたから一部では、プール限定の神隠しとか言われてたんだぞ」

ヤンデレ「そのぉ…まぁ仕方ないよね」

男「何がだよ」ゲシッ

ヤンデレ「へへっなかなか良いチョップを持ってるじゃねぇか相棒…」

男「そんなに男子トイレに居た事バラされたいか」

ヤンデレ「やめて!それにあれは事情があったのぉ!」

男「どんな?」

ヤンデレ「言え、ません…」シュン

男「…そうか。まぁお前にも何かあったんだろうな、これ以上は言わんよ」

ヤンデレ「ありがとう、男ちゃん…」ウルウル









男「でも男子更衣室に入る時はもうちょっと周りを気にしろよ?」

ヤンデレ「にゅわっ!?」

 『ギャンブル』


男「なぁ、ちょっと頼みがあるんだが」

ヤンデレ「なになにっ?何でも言って!」

男「パチンコ?とやらに行くから金をくれないか」

ヤンデレ「ぱちんこ?あー、あの玉がジャラジャラ出るやつね!いくらくらいいるの?」

男「えっと…適当に、くれ」

ヤンデレ「じゃあ…とりあえず1万で良いかな?」ゴソゴソ

男「えぇ!?あぁ…すまんな」

ヤンデレ「はいっどーぞっ」

男「さ、さんきゅー。じゃあ早速行ってくるわ」

ヤンデレ「行ってらっしゃいー」フリフリ










男「(うむ…。もしギャンブルに行くと言ったらどうなるか試しただけだったんだが…)」スタスタ


男「(しかも1万もくれるのか…。)」


男「(あいつ、俺の言う事は何でもホイホイ聞きそうだし、断る事を覚えてもらわないと心配なるな)」


男「(いつ断るか、金額をじわじわ増やして試してみるか…)」

 『信用』


男「なぁ、ヤンデレ」

ヤンデレ「んーどしたの?あっもしかしてまたぱちんこ行くの?」

男「(おっとそろそろ来たか…?)」

男「そうだよ、だから金をくれないか」





ヤンデレ「ふふーんっそう言うと思って…ほらっ!ちゃんと用意してたんだよー偉いでしょっ?」

男「用意すんなよ!」

ヤンデレ「だ、だってぱちんこに行くんでしょ…?」

男「行かねーよ!ていうか断れよ!」

ヤンデレ「え、えぇ…?」

男「今日でもう一週間、毎日金額を1万ずつ上げて要求してんのに全く怒る気配が無い!」

ヤンデレ「男ちゃんの為だもん、怒らないよぉ」

男「怒れよ!あとどこからこの金は出てきてるんだ」

ヤンデレ「…貯金?」

男「何で疑問系なんだ」

ヤンデレ「いやー、だって男ちゃんの通帳から出してるからねぇ」

男「っ!?おまっ!」バッ




男「…?減ってないな」

ヤンデレ「あははっ冗談だってばっ」クスクス

ヤンデレ「出してるのは私の貯金からだよー」

ヤンデレ「もし何か大事な事があったら使えるようにしとけってお母さんから言われてて、一杯お金は貯まっているのです」フフン

男「俺がパチンコに行くって大事な事じゃないだろ…」

ヤンデレ「私にとっては大事な事だよ。男ちゃんの事は全部大事なのっ」

ヤンデレ「男ちゃんは私にとっての全てだから。それに、信じてるもん」

男「ヤンデレ…ごめんな」

ヤンデレ「わわっ、どうして謝るの!?」

男「これ…。本当はパチンコなんて行ってないんだ」スッ

ヤンデレ「あっ…。私のお金じゃ…嫌、だった…?」

男「違う、そうじゃなくて。元々俺はギャンブルなんてしない」

男「パチンコに行くってのはお前を試しただけだ」

ヤンデレ「男ちゃん…」

男「だけだ、けど…試すのは愚問だったな」

男「俺の為にここまでしてくれる人なんてヤンデレくらいだよ、ありがとな」

ヤンデレ「うん…。」














男「というわけで!この金で旅行行こうぜっひゃっほーい!」

ヤンデレ「結局使うんかい!」











男「冗談だ、でも旅行は割り勘して行こうぜ」

ヤンデレ「ふふっ、遠出は久しぶりだね!」

今日はここで終わりますありがとうございました!
短編的な感じでちまちま更新していこうかなと思っております

なんかほんわかしてていいね

期待

ヤンデレかは知らんが良いな

今のところデレデレ
だがそれがいい…

 『旅行』



ヤンデレ「おーしゃんっびゅー!」

男「ただの海だろ」

ヤンデレ「こう言うのは気持ちが大事だから!」

男「…おーしゃんびゅーっ」ボソッ

ヤンデレ「ぶふっ…ぷくくっ」

男「くそ、言うんじゃなかった」

ヤンデレ「男ちゃんは可愛いでちゅねー」

男「ヤンデレ、お前はもっと可愛いぞ。素敵だ」

ヤンデレ「あ、あう…その…ありがと…」カァァ

男「さっ、次行くぞー」

ヤンデレ「むぐぐっ!手玉に取られてる感!」

 『船』



ヤンデレ「おぷっ…」

男「お、お前…やっぱり船ダメなのか?」

ヤンデレ「そ、その…だいじょ…あんしんしてっ」

男「本当に大丈夫なのか…?」

ヤンデレ「う、ん…へーきへーき…こんなのへっちゃ―――おろろろろろ!」

男「ヤンデレー!!」










ヤンデレ「くっ…!私の中に眠る怪物‘‘モンスター’’がついに目覚めた…かっ!」ハァハァ

男「そのまんまだし単に食った物吐いただけだろ…」

ヤンデレ「ふふ…この姿は鶏と米のキメラ!」

男「昼は唐揚げ弁当食べたからな」

ヤンデレ「暴れ回る濁流、解き放たれしキメラ…私の体は一体どうなってしまうのっ!?」

男「はいはい、ちょっと横になっとけ。ほら膝貸してやるから」グイッ

ヤンデレ「あっ…ん…。ふふっ」スリスリ

男「あんまり動くなよー、くすぐったい」

ヤンデレ「ごめんね、すーはーっ!すーはーっ!」

男「匂いを吸って良いとは言っていない」ベシッ

ヤンデレ「ふべっ!?っくぅー!良い拳持ってるじゃねぇか!」

男「たまに出るそのキャラ何なんだよ…」

 『遊園地』


男「来た!遊園地!いやっっほぉぉおおぉぉー!!!」

ヤンデレ「うわ…」

男「ごめん引かないで」

ヤンデレ「男ちゃん可愛いなって」

男「ますます恥ずかしいからやめてくれ…」

ヤンデレ「『来た! 遊園地!いやっっほぉぉおおぉぉー!!!』」

男「死にたい…」

ヤンデレ「死ぬ時は私も一緒よ」

男「おっとっと、これは死ぬわけにはいかんな」

男「む?そろそろ入れそうだな」

ヤンデレ「『来た!遊園地!いやっ―――」

男「やめろおぉぉ!!!」ギュッ

ヤンデレ「むぐっ!?んーっ!」

男「そんな事を言う口は…こうだ!」

ヤンデレ「んー!んー、んー?ふへへ…」ペロペロ

男「手を舐めるんじゃない」

ヤンデレ「そこに男ちゃんの手があったら舐める、それに理由なんて要らないでしょう?」

男「山があったら登るみたいに言うなよ」

ヤンデレ「山で男ちゃんの手を舐めるのもイイね!」

男「不衛生だから止めろ…」

ヤンデレ「はいはい、お手て拭き拭きしましょうねー?」フキフキ

男「ありがとな。…いや、お前が舐めなければ拭く必要は無かったんだけども」

ヤンデレ「(このハンカチは洗えませんなー」

男「洗えよ、声に出てるぞ」

ヤンデレ「来た!遊園地!い―――」

男「もうやめてください…」

 『コーヒーカップ』



男「とりあえず体慣らす為にこれ行っとくか」

ヤンデレ「体慣らすって言い方…、男ちゃんってスポーツとかやってた?」

男「いんや、小中高全て帰宅部だよ」

ヤンデレ「そっか…、悲しいね」

男「悲しくなんかないから!悲しくなんて…ないっからぁっ!」

ヤンデレ「それで、あれに乗るの?」

男「…おう、ぐるぐる回ろうぜぇ」

ヤンデレ「来た!コーヒーカップ!いやっ―――」

男「お前は俺をイジメて楽しいか」

ヤンデレ「ヘコんでる男ちゃんも好き!」

男「そ、そうか。ぐむぅ…(素直に言われると照れる)」

ヤンデレ「でもこれに乗ると船と同じ出来事になるビジョンしか見えないねー」

男「…やめておくか」

 『観覧車』


男「ふー、結構乗り物乗ったなー」

ヤンデレ「ねねっ、最後はあれ乗ろうよ」

男「観覧車か、ただ回るだけだし面倒くさくね?」

ヤンデレ「あれれー?男ちゃんは怖いんだ?」

男「なっ!怖くねーし!」

ヤンデレ「じゃあ乗ろうよっ」ギュッ

男「も、もちろんだ…」






男「(精神統一、精神統一…)」

男「(ふぃー、心を無にするんだ…。大丈夫、俺はこの鋼鉄の塊に守られてるんだ…落ちたら終わりだけど)」

ヤンデレ「わーっ!綺麗だねぇ…」

男「(くそっ!まだ半分も進んでねぇ!早く…頼む…)」

ヤンデレ「ねぇねぇ、見て見て!あそこ!」グイグイ

男「(くっ引っ張って揺らすんじゃない!…敵は中にも居たか…!!)」

ヤンデレ「おーいっ聞いてる?」

男「(よし!半分切った!)」

男「にゃんだ?」

ヤンデレ「ふえっ!?」

男「(噛んだー!!しまった、緊張のあまり噛んでしまった…!)」

男「(ここは押し通すしかないっ)」

男「にゃんだ?と言ったんだ」

ヤンデレ「え、えと…。にゃんでもないでしゅ…」

男「そう、にゃんでもないか…。」




ヤンデレ「………。」

男「………。」






ヤンデレ「あの、さ…」

男「ん?」

ヤンデレ「男ちゃんは…今日、楽しかった…?」

男「まぁな、久しぶりにこうして遊んだ気もするし」

ヤンデレ「そっか、良かった…。」

男「何がだ?」

ヤンデレ「うんと、ね…男ちゃん、元気無さそうだったから…」

ヤンデレ「私と居て楽しかったのかなーって…」モジモジ

男「お前は、今日俺と居て楽しかったか?」

ヤンデレ「当たり前だよ!今日だけじゃなく毎日楽しいよっ」

男「そうか、俺もヤンデレと同じ気持ちだよ」

男「お前と付き合い始めてから毎日が楽しい」

男「退屈で寂しかった毎日を…お前が埋めてくれたからな」

ヤンデレ「男ちゃん…」

男「そういや、ヤンデレに告白されたのも観覧車の中だったなぁ」

男「つくつぐ観覧車に縁があるようだ」

ヤンデレ「…私も男ちゃんと出会えて良かったよ、本当に。」

ヤンデレ「色が無かった私の毎日に貴方が色をつけてくれたの」

ヤンデレ「この鈍感さんは何度アタックしてもぜーんぜん気づいてくれなくて苦労したよー…」

男「まさか俺に好意あるとかあの時は思えなくてなぁ」

ヤンデレ「あるよ!バリバリあるよ!」

ヤンデレ「あの日、観覧車で告白してダメだったらずっとストーキングしようって決めてたんだー」

男「そこは諦めろよ…」

ヤンデレ「諦められないよー、好きなんだもん」

男「お前高校時代、俺をストーキングしてたの?」

ヤンデレ「してたよっ!」ニコ

男「そんな満面の笑みで言われると複雑な気分だな」

ヤンデレ「あの時の男ちゃんはチョロかったなぁ」 

男「凄い爆弾発言すぎるんですけど…」

ヤンデレ「今でもチョロいけどねー」

男「なっ、俺はチョロく―――」










ヤンデレ「っん…」チュッ

男「んむっ…」





ヤンデレ「ふふっ…ね?チョロいでしょ?」ニコ

男「確かにチョロいな…」

 『就寝』


男「あー食った食った…げふっ」

ヤンデレ「一杯食べたねぇ…おぷっ」

男「吐きそうなくらい食べるなよ」

ヤンデレ「ゲロは拾ってくれよなっ!」

男「骨じゃないのか」

ヤンデレ「よぉうしっ!寝るっ!」ゴローン

男「もう寝るの?早くね?」

ヤンデレ「ほほう?男ちゃんは寝る前に私としたい事がある、と?」ニヤニヤ

男「いや別に何も無いし」

ヤンデレ「もぅ、えっちなんだからー」

男「はいはい、ゲロ吐く前にとっとと寝てくれ」

ヤンデレ「仕方ないなぁ、そう言う事にしてあげる」

男「旅館に着いた時には結構遅かったし俺も寝るか」




ヤンデレ「よっと!」ブンッ

男「ん…?おわっ!」ヒョイ

ヤンデレ「ちっ、良い勘してるじゃねぇか…!」

男「あぶねー、枕投げんなよ!」

ヤンデレ「旅館と言ったら枕投げでしょ!」

男「知らんがな」

ヤンデレ「しまった…!こっちは球切れだぜ…」

男「………」ブンッ

ヤンデレ「むぐぅ、こうなったら押入れから補給を―――ぶにゃっ!?」

男「敵に背を見せるなんて甘いな」

ヤンデレ「かーっ!この球シビレるねぇ!」

男「度々おっさん臭いよな、お前…」











男「はぁ…はぁ…もう無理だ、疲れた…」ゴローン

ヤンデレ「へへっ…おめぇ、なかなか強いじゃねぇか…」ゴローン

男「何この青春ドラマみたいな河原で喧嘩した後的な展開」

ヤンデレ「ちょっと、ほんとに疲れちゃっ…んみゅ…」スースー

男「寝るのはっや。今日一日はしゃぎまくってたし当然、か」

男「おやすみ、ヤンデレ」ナデナデ

 『出会い』



ヤンデレ「はいっという訳で自宅に帰ってきましたー!」

男「ただいまおかえり」

ヤンデレ「おかえりただいまー!」




ヤンデレ「…こほんっ」

ヤンデレ「…私達が運命の出会いをしたのはそう、高校1年の秋…」コト…

男「唐突にどうした。あ、お茶さんきゅ」

ヤンデレ「ある朝、私は遅刻しそうになり急いで走ってたの…。」

―――


ヤンデレ『あーんちこくちこくぅ!』ダダダダダ

男『ん?なんだ?』


 ドシーンッ



ヤンデレ『きゃーっ』ズテッ

男『お、おい!大丈夫か!?』

ヤンデレ『す、すみません!』

男『怪我は無いか?』

ヤンデレ『はい…。』

男『フフッ、良かった。君の美しい顔に傷がつかなくて』

男『っと、はい。ハンカチ落ちてたよ』スッ

ヤンデレ『あっ…』キュンッ


―――

ヤンデレ「こうして、私は恋に落ちてしまったの…!」

男「落ちたのはハンカチな」ズズズー

男「それと何捏造してんだ。『キュンッ』じゃねーよ」

ヤンデレ「そんなっ!私達の出会いが偽りだと言うの!?」

男「あの日、まだ遅刻まで15分も余裕あったんだぞ?」

男「あとぶつかった場所、曲がり角が無い直線の廊下だったんだがぶつかる方が不自然すぎてなぁ」

男「あれってわざとじゃねーの?」

ヤンデレ「あ、あれれー?そうだったかなぁ?ははは…」ダラダラ

男「正しくは―――」

―――


男「ふー、息抜きに風にでも当たるかー」

男「今日も風が騒がしいな…え?」



 ドドドドドドド



男「な、なんだ!?」

男「ちょ、まっ!ぶつかっ―――」



ドカッッッ!!



男「ぐほぉっ!」ズザザザザ

ヤンデレ「あっ強すぎた…」ボソッ

男「いてぇ…何なんだよ、お前はっ」

ヤンデレ「すみません!つい強くタックルしすぎて!」

男「何でタックルするんだよ!」

ヤンデレ「その、えと…。そぉいっっ!」ドカッ

男「おふっ!」

ヤンデレ「そにょ!しゅみましぇんでしたぁっ!!」タッタッタッ

男「何だったんだ、一体…ん?」

男「これは、ハンカチ…。さっきのタックル女が落としていったのかな…」

男「クラスどこかもわからんしなぁ…」

男「まぁ、この学校の生徒ならどこかで会うだろうしいいや」ゴソゴソ

―――



男「俺の記憶が正しければこうだったはずだが?」

ヤンデレ「ひょ、ひょえー。こんなに詳しく覚えててくれるなんて嬉しいなぁ」テレ

男「やっぱり捏造だったんじゃねーか!」

ヤンデレ「あの時は男ちゃんとキッカケが欲しくて…ごめんね?」

男「ま、まさか…ハンカチもわざと…?」

ヤンデレ「ま、まぁね!私の作戦通りよっ」フフン

男「(嘘だな)」

男「(嘘だな)」

ヤンデレ「あのハンカチ、男ちゃんの匂いがしてずっと嗅いでたのん」フフッ

ヤンデレ「思い出箱の中にまだあるよー」

男「洗えよ…」

ヤンデレ「洗ったら柔軟剤の匂いになるじゃん!」

男「そんな当たり前の事言われましても…」

ヤンデレ「あの後結局、私をずっと探し回ってくれたんでしょ?」

男「…あれはたまたま会っただけだよ」

ヤンデレ「ふふっ、ありがとう」ギュッ

男「…どういたしまして…。」

 『観察』



ヤンデレ「ほうほう…。男くんは歴史の本が好きっと…」カキカキ


ヤンデレ「ん…?はわわっ!あんな本まで!?これはメモらなきゃ!」カキカキ


ヤンデレ「(真剣に本を吟味してる男くんもカッコいい…)」


ヤンデレ「おろ…?あれは図書委員さん…」


ヤンデレ「むぐぐっ楽しそうに話してて羨ましい…」ジー

――

男「(冬休みの課題で読書感想文あるんだよなぁ面倒くせぇ…)」

男「(んー、適当に歴史の本でも借りとくか)」

男「(はぁ…ったく、誰だよ歴史の段に保健体育関連の本置いた奴は…)」ゴソゴソ

男「(しっかし歴史は難しいのばかりだな)」

男「(興味無い奴でも読めそうなの無いかなぁ)」

男「(ちょっと図書委員に聞いてみるか)」スタスタ

―――


ヤンデレ「(冬休みの課題用に私も本借りようかなぁ)」チラッ

ヤンデレ「あ、あれ!?まずい男くんを見失ってしまった…」キョロキョロ

ヤンデレ「えと、あれれ…どこ行ったのぉ…」


ドンッ

男「おっとすまん…て、ヤンデレか?」

ヤンデレ「あわわわっ、その…人違いでしょうな!」

男「何だよその喋り方は。ヤンデレだろ?」

ヤンデレ「多分人違いでしょうなっ、髪型とかも違うでしょう?」

男「(ウィッグだけじゃ流石に無理あるんじゃ…)」

ヤンデレ「で、では!わわわ私はこれで!」スタスタ

男「???」








ヤンデレ「ふー…ふー…勢いで教室まで走ってきちゃった…」ゼーハー

ヤンデレ「(わっー!わー!男くんと話しちゃったっ!ふふふっ…)」ニヘラ

ヤンデレ「(むふふっ…しかし私の変装は完璧ね…!男くんも全く気づいて無かったわっ)」キリッ

ヤン友「アンタの顔芸面白すぎるんですけど」

今日はここで終わりますありがとうございました

三点リーダを多用しているんですけど、読みにくいかもしれなくて不安です


あんま病んでないけどこれはこれで

 『友人』


ヤン友「(私の友人は少し…というかかなり変わってる子が居る)」

ヤン友「(その変化に気づいたのは丁度高校に入った頃くらい?だったかなぁ)」

ヤン友「(ヤンデレとは中学からの付き合いだけど、あの頃はまだおとなしい普通の女の子だったんだよねー)」






 ―食堂―


ヤン友「ねぇヤンデレ、ちょっと買って来るから席取って待っててくれる?」

ヤンデレ「今日の男くんのお昼は唐揚げ定食なのね…唐揚げ好きなのかしら?あっりょーかいっ!」カキカキ

ヤン友「唐揚げ定食か…じゃ、私もそれに―――」

ヤンデレ「ダメ!」

ヤン友「何で!?」

ヤンデレ「男くんのと一緒なのは私が許さないからっ!」

ヤン友「唐揚げ定食頼んでる奴なんて他に一杯いるじゃん!?」

ヤンデレ「もー、ヤン友はわがままだなぁ」コノコノッ

ヤンデレ「仕方ない、私の顔に免じて唐揚げ定食を食べる事を許可しよう!」

ヤン友「へいへい、ありがとーごぜーますよ…」










ヤン友「お待たー」

ヤンデレ「ほはえりー」モグモグ

ヤン友「(ハムスターみたいだな…)」

ヤン友「それで?そろそろ秋になるけどそのノートは何冊目なの?」

ヤンデレ「ふふん!これで5冊目よ!」ドヤッ

ヤン友「アンタがしてる事はそんなドヤ顔で言えるものじゃないからね…?」

ヤンデレ「ヤン友のスリーサイズを廊下の掲示版に貼ろうか?」ニコ

ヤン友「何で知ってんのよ…やめてよね」

ヤンデレ「最近夜食とか食べてる?」

ヤン友「ん?そうだなー、たまにお腹すくからその時に…」

ヤンデレ「最近お腹周りがちょっと出てきたねぇ…?気をつけないとダメだよー?」

ヤン友「本人しか気づけないレベルの変化を何故…」

ヤンデレ「ふふっ、私の特殊能力なのです!」

ヤン友「その特殊能力、もうちょっと違う事に使ってくんないかなー」











ヤン友「(私の友人はちょっと…いやかなり変わってしまったけど、別に嫌なわけではない)」


ヤン友「(むしろ、昔より生き生きしてる彼女の方が私は好きだ。もちろん友人としての好きだけども)」

 
ヤン友「(あの男子には残酷だが贄になってもらおう…)」


ヤン友「(幸い、ヤンデレは容姿は多分悪くない、はずだし…)」


ヤン友「(ちょっと抜けてる部分もあるけど、そんな友人をこれからも私は傍で見守っていきたい)」

 『本当は』


―――


―高校入学式―



ヤンデレ「(ヤバイ!本格的に遅刻しそうなんですけど!冗談抜きで!!)」ダダダダダ

ヤンデレ「ふぅ…ふぅー、着いたっ!」

ヤンデレ「えっと、えっと…はぁ…はぁ…」キョロキョロ

ヤンデレ「(クラス表どこだったっけ!?ド忘れしちゃったよ…)」

ヤンデレ「(体育館も道わかんないし…どどどどどどうしよう!?)」ガグガク

ヤンデレ「あぅぅ…流石に初日から遅刻はやだよぉ…」

「あれ?お前も遅刻か?」

ヤンデレ「誰かは知りませんけどっまだ遅刻してませんから!」

「ぷくくっ…そうかい。クラス表ならあそこに貼り出されてるよ、ついでに色んな場所もわかると思うぞ」ユビサシ

ヤンデレ「貴方も急いだ方が良いですよ!」

「いやー、もう遅刻するし今更感あるよね。ほら、風も泣いてるし」

ヤンデレ「まだ間に合います!というか間に合わせます!!あと今は無風です!」

「まぁまぁ、お前もそんな汗だくで入学式に行ったら可愛い顔が台無しだぞ」

ヤンデレ「のわっ!?か、かかかかっ」カァァ

「あらら、余計に汗をかかせちゃったか」

「じゃ、そろそろ俺も行くわ。じゃあな…。風の赴くままに…」キリッ




ヤンデレ「あ、あのっ!あぁ…行っちゃった。だから今無風なのに」

ヤンデレ「名前…聞き忘れたなぁ。お礼も言えなかったし…。」

ヤンデレ「あの人のおかげで緊張してたの、ちょっと和らいだな……」

ヤンデレ「おとと、私も急がなきゃっ」







ヤンデレ「ふふっ…また会いたいなぁ」タッタッタッ

















ヤン友「おーい、遅かったじゃん大丈夫?」

ヤンデレ「だ、大丈夫じゃ…ない…」

ヤンデレ「結局入学式始まってた…おっぷ…」


 『同棲』



男「(俺とヤンデレとヤン友は今、大学生だ)」


男「(高校の時、ヤンデレが絡んで来てなんやかんやあってヤン友とも知り合った)」


男「(友人は他にも居るが今は面倒なのでまた今度だな)」


男「(…思い返してみれば、ヤンデレと出会ってから‘‘なんやかんや’’な展開が結構多いな…)」


男「(大学もアイツ俺に引っ付いて来たし、そうこうしてるうちに同棲までしてしまっている)」


男「(アイツの適応力というか馴染む早さは半端ない)」


男「(だけど…)」



 ガチャッ



男「ただいまー」

ヤンデレ「あっお帰りー!」ニコ

ヤンデレ「ねーねー、今日の夕御飯なにが良いー?」

男「そうだなー―――」












男「(家に出迎えてくれる人が居るってのは、良いもんだな)」



パタン


 『バイト』



ヤンデレ「えぇ!?男ちゃんバイトするの!?」

男「うん。高校の時してた分の貯金がそろそろ底を尽きそうでな」

ヤンデレ「お、お金なら私がっ…!」

男「流石にお前にばかり払わせるわけにもいけないし、これを機に始めようかな、と…。」

ヤンデレ「ぐむむ…。それなら私が働くから!」

男「お前が働いたら意味無いだろ…」

ヤンデレ「(くぅ…!このままだと他の女の子と知り合う事に!!)」

男「今後の為に貯金を増やして―――って聞いてる?」

ヤンデレ「(男ちゃん人が良いから、きっと女の子とかに誘われたら断われないし…)」

男「おーい、ヤンデレー?」

ヤンデレ「(その子と会ううちにだんだんと私から離れて…)」

男「だいじょ―――」

ヤンデレ「ダメっーー!!」

男「!?」

ヤンデレ「バイト!ダメ!ゼッタイ!」

男「急にカタコトになったな」

男「ダメって言われてもなぁ、将来はどうせ働く事になるんだぞ?」

ヤンデレ「しょ、将来?」

男「あれ?お前俺とずっと一緒に居てくれねーの?」

ヤンデレ「ず、ずっと一緒…」


ヤンデレ「それって…け、けけけ結婚!?はわわっ…」カァァ

男「まぁそんなわけで、働く癖付けといた方が良いしな」

ヤンデレ「ふみゅ…」

男「というか、実はもうバイト受かったんだよな」

ヤンデレ「なんですと!?」

男「ちなみに明日からだ」

ヤンデレ「なんですとぉっ!!?」

ヤンデレ「ど、どどどどんなお店なの!」

男「喫茶店だよ」

ヤンデレ「喫茶店、かぁ…。不安だ」

男「おいおい、高校の時は一緒に働いてたんだし、俺がどのくらい出来るかお前もわかるだろ?」

ヤンデレ「ミスばかりしてたから説得力無いなー」

男「むむっ!そこまで言われたら俄然やる気が出てくるな」

ヤンデレ「(しまったぁ…やる気を出させてしまった)」

ヤンデレ「あ、あんまりやる気を出さなくても…」

男「さてと、んじゃあ明日に備えて今日は早めに寝るわ!おやすみー」スタスタ

ヤンデレ「あっ…うん。おや、すみなさい…」


 『喫茶店』



男「いらっしゃいませー」

男「何名様ですか?でしたらこちらの―――」






ヤンデレ「(来てしまった…!否!来るしかないでしょ!)」

ヤンデレ「(安心できる職場か私が見極めなければ!!)」

ヤンデレ「(ふふっ、変装も完璧ね…!我ながら素晴らしいわ!)」

ヤンデレ「いざ…出陣っ!」スタスタ



カランコロン

男「いらっしゃいま―――ヤンデレ!?」

ヤンデレ「ぴゅわっ!?」

ヤンデレ「あのあの!人違いでは無いですかなっ…?」

男「う、うーん…?(アフロに付け髭は無理がある気がするんだがなぁ)」

ヤンデレ「(何で…何でバレたの!?もしやこれが愛の力だと言うのっ!?)」キュンッ

男「えーと、一人…だよな?」

ヤンデレ「そうですな!一人ですぞ」

ヤンデレ「(お、押し通すしかないっ!)」

男「(何だその喋り方…)喫煙はしないし…禁煙の方だな、こちらへどうぞー」スタスタ

ヤンデレ「ふむ!よくお知りですなっ」

男「(そりゃ知ってるだろ)」



男「じゃあその、それ。注文決まったらそれ押してくれ」

ヤンデレ「はーいっ」


ヤンデレ「(潜入成功…あっけないわね)」フフフ



 フフフフフフフ…  



客「(何だあの人…アフロ付けて不気味に笑ってるぞ…)」ズズ…ポタタタ…

客2「(何だあの客…アフロの客見つめながらコーヒー零してるぞ…)」






ヤンデレ「さてっと!んー…とりあえず注文でもしようかな」ピンポーン

男「おう、注文決まった―――じゃなくて、ご注文をお聞きします」

ヤンデレ「んとねー、メロンソーダとぉ…オムライスくださいっ」

男「え、お前朝ごはん食べたよな」

ヤンデレ「いいのっ!オムライスプリーズ!」

男「…畏まりました、少々お待ちください」

ヤンデレ「はーい!」

男「(こいつキャラブレまくってるな…)」





ヤンデレ「さてさて、来るまでにちょいと観察しときますかー」ゴソゴソ

ヤンデレ「ふむ…。ん?あの人なかなか綺麗だなぁ」

ヤンデレ「従業員はざっと見たところ、女一人と男ちゃんだけの様ね…」

ヤンデレ「どこかにテンチョーさんが居るとして、厨房にもう一人くらい居るはずだから…」カキカキ

ヤンデレ「厨房の人はとりあえず後回しで、先にあの��の従業員を確認しなきゃね」

ヤンデレ「おっとと、男ちゃんが来た来た。隠さなきゃ…」ゴソゴソ





男「お待たせしましたー、こちらがご注文のメロンソーダとオムライスでございます」コト…コト

ヤンデレ「どうもどうもー、んんーっ良い匂い!」

男「ごゆっくりどうぞー」スタスタ

>>ヤンデレ「厨房の人はとりあえず後回しで、先にあの女の従業員を確認しなきゃね」

ヤンデレ「はむっ、むぐむぐ…ここのオムライスなかなか美味しいわね」モグモグ

ヤンデレ「厨房に居る人が女だったらカナリ強敵ね…」モグモグ

ヤンデレ「あむっ…(そろそろあの女の人に接触しておこうかしら)」モグモグ

ヤンデレ「んぐんぐ…ぷはーっ!くぅーッ染みるわーっ!!」

ヤンデレ「メロンソーダはやはり最強ね」

ヤンデレ「すみませーん」ピピピピンポン

男「はいはい、連打すんな。どうした?」

ヤンデレ「違う今は男ちゃんじゃないの!」

男「はぁ!?意味が全くわからん」

ヤンデレ「あのー、ほらあそこの人!あの人呼んできて」

男「わ、わかった…」スタスタ























「男様に呼ばれて参りましたわ、ワタクシに何か御用でしょうか?」

ヤンデレ「(ちくしょぅ……強烈なの来ちゃったよ……)」


 『お嬢様』



お嬢「私に何か御用があるとお聞きしましたのですが、何でしょう?」

ヤンデレ「えっと、あの…ああアイシュティーくだしゃい…」

お嬢「わかりましたわ。少し待っていてくださいな」




ヤンデレ「(喋り方から察するに、もしかしてもしかしなくても、あの人ってどこかのお嬢様…?)」

ヤンデレ「(だとしたら違う意味で強敵だワー…まさか喫茶店にお嬢様が居るなんて予想外すぎるよ!)」

ヤンデレ「(願わくば、何かのキャラ設定的なやつなのを祈るしか…)」

お嬢「お待たせいたしましたわ。当店オリジナルのアイスティーですわよっ」ドヤッ

ヤンデレ「は、はぁ…。ありがとうございます」

お嬢「ではごゆっくりしていってくださいまし」

ヤンデレ「はい…」


ヤンデレ「(なんかもう厨房の人も嫌な予感しかしない…)」ズズズ…

ヤンデレ「(でもここまで来たんだし見ないわけには…)」

ヤンデレ「(覚悟を決めるのよ!私っ!)」スクッ




男「ん?もう行くのか?」

ヤンデレ「ううん、ちょっとお手洗いにね」

男「おっと悪いな、聞いてしまって」

ヤンデレ「気にしないでっ、じゃあ行ってくるね」

男「おう、そこの左側が女性用だ」

ヤンデレ「ありがとっ」


 『男装』


ヤンデレ「(…行ったわね、よし…)」

ヤンデレ「えーと、こっちかしら…?」ササッ



ジューートントントンッ ジャー…



ヤンデレ「すんすんっ…いい匂いね、間違いないわ!」




マスター「うん?君、ここは従業員以外立ち入り禁止だよ?」

ヤンデレ「うひゃあっ!?」

ヤンデレ「どどどどちら様!?」

マスター「一応この喫茶店の店長をやらせてもらってます、マスターと申します」ペコリ

ヤンデレ「あっ、これはこれはご丁寧にありがとうございます」ペコリ

マスター「それで…君は?」

ヤンデレ「えと…、今日からここで働く事になりましたヤン子とイイマス!」

マスター「あれ?新しい子は一人だったはずなんだけど…」

ヤンデレ「そうでしたっけ…?あはは…」

マスター「ふむ…。ふふっ、どこかに行こうとしてたけど、大丈夫かい?」

ヤンデレ「あの…厨房を少し見たいなーと…」

マスター「わかった。厨房はこっちだよ、おいで」

ヤンデレ「あ、はいっ」









マスター「ここが厨房だよ」

ヤンデレ「わぁ…凄い」

「ん?マスター、その子は?」

マスター「あぁ、ちょっとここを見学させてあげても良いかな?」

「あぁ、それは良いけど、オレの邪魔はするなよ?」

マスター「それはモチのロンさ、ははは」

ヤンデレ「(服装は…オーバーオールで髪は短め、胸は…無さそうだし口調的にこれは男ね!やったわ!)」

ヤンデレ「その服装、カッコイイですね!」

「そうか?男物の服は結構楽でな、この服の他にもよく着るんだ」

「見学っつーことは、アンタもここで働くのか?」

ヤンデレ「そ、そうですね…働けると嬉しいですねー」

マスター「厨房は人が足りてないから、働いてくれるなら私も助かるんだけどねぇ」

≪≪http://qq4q.biz/tA74≫≫

「そうだな、今はマスターとオレが交代でしてるが、マスターは大変だろう」

マスター「今日から男君が入ってくれたからあっちの方は人手は足りてるんだけどねぇ…」

「ふん、まだ新人のひよっこさ。ちょ、ちょっとは役にたってるけどなっ!」

マスター「素直じゃないんだから…」

マスター「ふふ。もし良かったらここで試しに働いてみるかい?気に入らなければいつでも辞めてもらっても大丈夫だから」

ヤンデレ「そうですねぇ…」

マスター「それに、��君も同性の子が増えると嬉しいと思うし」

>>マスター「それに、女君も同性の子が増えると嬉しいと思うし」



















ヤンデレ「…は?」

ヤンデレ「今、何と…?」

マスター「うん?言ってなかったかな、女君は君と同じ女性だよ」

女「もし働くならよろしくな」

ヤンデレ「あ、あああああぁぁ……」ガクガク

ヤンデレ「(変人の総合デパートッ!)」

確かに病ん要素があまり無い気がしますね…

ライトヤンデレでいいんじゃね。覚醒してないヤンデレとも取れるし

いつの間にかがっつり更新されてる!
もしかしてずっとsageで更新されてたのか…


 『ゲーム』



ヤンデレ「はいお茶どーぞっ」コト

男「お、さんきゅー」

ヤンデレ「べっ別に男ちゃんの為なんかじゃないんだからね!」

男「どうした!?」

ヤンデレ「か、勘違いしないでよねっ」

男「一体うちの子に何があったというの…」

ヤンデレ「あ、あれ…?こういうの好きなんじゃないの…?」モジモジ

男「えーと、どこからその情報を?」

ヤンデレ「これ」つ

男「お、おま…それは某農業戦闘RPGッ!勝手にプレイすんなよ!」

ヤンデレ「このね、えと…これこれ」

ヤンデレ「このドルチェって子の好感度が100超えてたの」

ヤンデレ「調べた所、どうやらツンデレ?ってキャラらしいの」

男「いや…そのぉ…」

ヤンデレ「でも結婚してるのは、このマーガレットって子なの」

男「うん…」

ヤンデレ「もしかして…」

男「………。」



ヤンデレ「男ちゃんは浮気するの?」

男「のわーっ!違う!違うんだぁ!そうじゃないんだっ!」

ヤンデレ「でもでも、この二人以外のキャラにも複数手を出したような形跡があるんだぁ」

男「ちゃっかり楽しんでんな」

ヤンデレ「男ちゃんは一杯女の子に手を出すの…?」

男「違っ…くないけど!仕方ないんだ!仕方、ないんだ…」

男「どの子も魅力的過ぎるからいけないんだ…」ガクッ

ヤンデレ「ふーん」





ヤンデレ「男ちゃん、私以外の女の子にも手を出してるの…?」

男「それは無い!!」

ヤンデレ「本当に?」

男「本当に!」

ヤンデレ「命賭ける?」

男「命!?か、かけ…賭けるっ!」

ヤンデレ「ふふっ、良かった。もし迷ってたら腹パンしてた所だったよー」

男「(あぶねー…)」









ヤンデレ「それで?」

男「はい?」

ヤンデレ「誰が本命なの?」

男「う、うーん…。ドルチェも良いがやはりメグかなぁ?しかしコハクの可愛さもさることながら、意外とクローリカも捨てがたい…」

ヤンデレ「そこは私って言う所でしょうがぁぁぁー!!」ドスッッ

男「ごふっ」

次の更新までもしかしたら間が空くかもしれないので↑のボツ案置いときます…

普通にただのデレデレだけどこれはこれで素晴らしい
もっとくれ

 『本』


男「ふぅ…やっぱりヒルダは可愛いなぁ。でもポポの個別ENDもまた素晴らしい…」

男「さて、と。全員レベル60にしたし次のゲームするかー」ゴソゴソ

ヤンデレ「そうやって放ったらかしにされた私は寂しさを埋める為に夜の街へ…」

ヤンデレ「いつまでも灯る明かり…明けない夜、私はそこで一人の男性と出会うの」

ヤンデレ「そしてそのまま絶望の深みへとハマっていくの…そう」





ヤンデレ「えっちな薄い本の様にっ!!」

男「おいちょっと待て」

ヤンデレ「何!?構ってくれない男ちゃん!」

男「後で構ってやるから、さっきのアレ誰から知ったのか教えてくれ」

ヤンデレ「友くん」

男「あんのっ野朗ぉ!!」ダッ

 『友人・2』



友「(オレには‘‘男’’っていう友人が居る)」


友「(あいつとは小学生からの付き合いだ。いわゆる幼馴染って奴だな)」


友「(中学卒業する少し前までは、やれ秘められた力がどうとか、風がどうとかよくオレの頭を悩ませる事ばかり言っていた)」


友「(中学の時の授業中、ノートを覗いてみると読解できない文を書いてたのを今でも思い出す。それは何だと聞いたら…)」


友「(『は?お前には聞こえねーの?天界からの交信』とか言われた時は思わず椅子から転げ落ちたね)」


友「(そんなあいつにも、何とも一途な彼女が出来てオレは嬉しい)」


友「(出来る前までは、『この先、守りきれる自信は無い…だから背負いたくないんだ』とか言って、背負えないなら彼女を作らなければいいって言ってたのに)」

友「(いざ出来てみるとデレデレだもんな)」


友「(そういや、ヤンデレからは男と付き合う前からよく相談をされていたなー)」


友「(今もたまに相談されるので僭越ながらアドバイスをさせて貰ってるが…)」


ピーロンッ


友「(おっと、噂をすれば男からFINEが…)」

友「なになに…?『お前ちょっとぶん殴るから家に居ろよッッ』…か。」












友「やべぇ逃げなきゃ!!」ダッ

ドヒューンッ

 『逃走中』


友「ふぃーっ、走ったら疲れた…ちょっと水分補給をっと」チャリン

友「んくっんくっんくっ…はっー!運動した後のジュースは最高だぜ!」

友「この勢いなら全部飲めるな…んくっんくっ……」







男「そうだな、確かにそれは最高だ」

友「」ブーーッ

男「で?何で運動する必要があったのかなぁ?んー?」

友「いやーほら?たまに走りたくなる時もあるじゃん?昔のお前みたいに…。」

男「それを言われると痛いが、俺は家に居ろって言ったよなぁ?」

友「何故だが身の危険を感じまして…」

男「それはお前が疚しい事をしたっていう自覚があるってことだよな?」

友「そのぉ…相談の件でしょうか…?」

男「よーくわかってるじゃねぇか」

男「まっ、そこのファミレスでゆっくり話そうや?兄ちゃん」トンッ

友「ハイ…」





カランコロン
  ッシャーマセー





男「で、だ。お前は何てことをしてくれたんだ」

友「先日、ヤンデレ様から男様が最近ハマっているものは何んだと聞かれまして…」

男「それで?」

友「そのぉ…『あぁそれなら、こんなエロ本とかどうだ?こっちは同人―――ちょっと薄い本だ』」

友「『あいつの好みは、そうだな…意外と胸が好きだったりするぞ。あとは眼鏡とか―――』」

友「みたいな感じで性癖をお話をさせて頂きました」

男「そこで何で性癖を話すんだよ!」

男「まぁいい、で?言うことはそれだけか」

友「男様の秘密を暴露してしまい本当に申し訳ありませんでした」

男「謝ることなら誰だってタダでできるなぁ?」ピンポーン

友「ぐぬぬ…ここは私めに奢らせては貰えないでしょうか?」

男「よく言った、見直したぜ。あ、DXパフェとメロンソーダお願います」

店員「かしこまりー、少々お待ちくださー」

男「その相談の後、ヤンデレはどうなったと思う?」

友「どうなったんでございましょうか?」

男「伊達メガネかけて裸Yシャツにニーソ履いてきたんだぞ」

友「最高じゃん!」

男「だよなぁっ!―――ってそうじゃねぇよ!」ドンッ





店員「お待たせしましたー、こちらがDXパフェとメロンソーダでございー」コト…コト…

男「あ、どうもー」

男「で、だ」モグモグ

男「相談に乗るのは良いが、これ以上ヤンデレに余計な知識を与えないでくれ」

男「アイツは澄みきった水だ。不純な物を入れると直ぐにそれに染まってしまう」

男「アイツにはずっと綺麗なままでいて欲しいんだよ…」ゴクゴク

友「その、すまん。てかお前そんなに食ってるけど腹減ってんのか」

友「でも、さ…。ヤンデレもお前の事色々ともっと知りたいって言ってたし、どの道、遅かれ早かれ知る事になると思うぞ?」

男「はぁ、だよなー…おかわり良い?」

友「ダメ。それに良い機会じゃないか。これを機にもっとお互いの事踏み込んで知れば良いとオレは思う」

友「ヤンデレはお前にとって最高のパートナーだ。絶対に離すんじゃないぞ」

男「うるせっ、彼女居ないお前に言われなくてもそうするっつーの」

友「しっかし己の性癖の要望に答えてくれる彼女なんて羨ましい限りだ」

男「まぁそれほどでもあるな!」

友「くぅー、俺はロリッ子な彼女が欲しい…」

男「んー、ロリと言えば…ヤン友は割りと当てはまってるんじゃないか?」

友「ヤン友がオレの彼女?ハハッ無い無い」

男「そうか?お似合いだと俺は思うんだが…」

友「いやー、ヤン友は友達としか思った事ないなー」

男「うーん?ヤン友、お前と居ると楽しいと言ってたし脈はあるんじゃないか?」

友「…マジで?」

男「まじまじ…おっと、ヤンデレからFINEが」ピーロンッ

友「なんて?」

男「どこ居るのかと大丈夫かどうかを知らせて欲しいって…」

友「そうか。じゃあとっとと帰った方が良いんじゃないか?」

男「そうだな、んじゃ今日は帰るわ」

友「おう。じゃあな」




友「さてと、オレも帰るとするか」


アリガトーゴゼーマシター





友「ふぅ…。風が泣いてるどころかオレのサイフが泣いちゃってるよ…ハハッ…」

友「…ヤン友、かぁ」

友「いかんいかん、男のせいで意識してしまう、くそぅ!」

 『予定』



友「(無料通話アプリ‘‘FINE’’…。それのグループ会話をオレは今見ている)」



ピーロンッ ピーロンッ




『なぁ、今度全員の予定が合ったらどこか遊びに行かないか?』

ヤンデレ
『良いね!行こ行こっ』

ヤン友
『んー、どうしようかなぁ。私が行ったら男とヤンデレの邪魔になるんじゃないの?w』


『別に邪魔じゃねーよ、お前ら居てもイチャつくし!』

ヤンデレ
『ねーっ!』

ヤン友
『うえー…』




友「くっそ…こいつらグループチャットですらイチャつきおって…!」

友「『イチャついてんじゃねっぞ!性癖バラすぞ男ぉ!』っと」ササッ




『イチャついてんじゃねっぞ!性癖バラすぞ男ぉ!』


『は?その時はこの世にお前は居ないと思え』


『そして消し去った後、お前の性癖をバラす』


『すみません調子に乗りましたorz』

ヤン友
『友の性癖気になるw』

ヤンデレ
『私が本気になれば余裕よ!ヤン友、後で友くんの性癖調べとくねっ』


『ヤンデレさんマジで勘弁してください』

ピーロンッ

ヤン友
『それで、友はどうするの?』

友「うーむ、どうしよう…。『予定が合えば行きたいですなぁ!』っと…」サササッ


『予定が合えば行きたいですなぁ!』


『なんだその喋り方、変なもん食ったか?w』

ヤンデレ
『友くんがオカシイのはいつもの事だよ!』


『それもそうか。すまんな友』

ヤン友
『予定が合えばかぁ…。じゃあ私も友が行くなら行こうかな』

ヤン友
『流石にこの二人がイチャついてるのを一人で耐えれる自信が無いw』


『だってよ。来いよ友』

ヤンデレ
『友くん行こうよー』






友「…待てよ…。この二人がイチャつくとなれば必然的にヤン友と二人になれ―――って何考えてんだオレ!」

友「あーくそ、ヤン友の事が頭から離れん」

友「ずっと友人と思ってたのに男のせいで変に気になっちまう…」ハァ

友「よ、予定聞くのは遊びに行きたいだけだ、うん。決してヤン友と二人きりになりたいわけではないホントに」

友「『で?予定日はいつなんだ?』っと」ササッ


『で?予定日はいつなんだ?』


『迫りし時が来たら…かな』

ヤンデレ
『今週の土日に一泊二日で行こうかなって計画してるよー』

ヤン友
『一泊二日!?思い切ったわね…』


『あんまり大きな金額は出せんぞ?』


『大丈夫だ安心しろ、宿も格安な所を取った』


『つーか散財し過ぎるとヤンデレに殺される』


『なるほど、さんきゅーな…ってもう取ったのかよ!』


『今週の土日かー、ヤン友は空いてんの?』

ヤン友
『私は、空いてる…かな?』


『何で疑問系なんだ』

ヤン友
『えっと…空いてる、空いてるよ!』


『よし、じゃあ全員行けるって事で』

ヤンデレ
『楽しみだねー!』


『ちょ、オレの予定は聞かないのかよ!?』











友『まぁ行くけどな!』

 『コミュ力』


ヤンデレ「…………」

男「…………」ポケー

ヤンデレ「…………」

男「…………」

ヤンデレ「うにゃーーー!!!」

男「おっふ、ビックリしたぁ……」

ヤンデレ「男ちゃんは何でいつも無言なの!?」

男「えぇ!?」

ヤンデレ「今日!お互い休日!朝!」

男「そうだな、寝ていい?」

ヤンデレ「ダメだよ!自由すぎ!」

男「でも何もする事無くね?」

ヤンデレ「こういう時こそ愛を囁くんでしょうが!」

男「よく恥ずかしげもなく言えるよな」

ヤンデレ「まぁね!」フフン

男「そんな事でドヤ顔すんなよ」

男「それに、無言なのはお前と居て楽だからだ」

ヤンデレ「どういう事……?」

男「お前は気を遣わないで良い相手って事」

男「ヤンデレと居る時は無言でも苦にならないからな。だからずっと一緒に居て欲しい相手ってこった」

ヤンデレ「なんか誤魔化されてる気がするんですけど!でもありがとう!」

男「ま。コミュ障なのは事実だがな」

ヤンデレ「私を口説き落としたくせに?」

男「ほぼお前が一方的に落ちて行っただけだろ」

ヤンデレ「うーん?そうなのかな」

男「あぁ、俺人見知りだしな」

男「だからこの雰囲気は凄く楽だし理想的だ」

ヤンデレ「え、結婚したら子供4人欲しいって?」

男「すまん、たまにあるそういうノリにはついて行けない……」

 『チャラ男』


【男ちゃん】


ヤンデレ
『今日の晩ご飯、何かリクエストとかある?』


『無い。ヤンデレの好きな物を作ってくれて大丈夫』

ヤンデレ
『えぇ……本当に良いの?』


『うん、任せる』

ヤンデレ
『うーん、何にしようかなぁ』


『どこに買い物に行くんだ?』

ヤンデレ
『んー?いつもの所だよー』


『なるほど。じゃあやっぱりヤンデレの好きな物で良いよ』

ヤンデレ「うーん、そうだ今日の晩ご飯は闇鍋にしよう……」テクテク

チャラ男「こんにちは、君今からどこか行くの?」

ヤンデレ「えっと…買い物に、すみません失礼します……」

チャラ男「まぁまぁ、そう急ぐ事無いって」ズイッ

チャラ男「これからどこか遊びに行かない?」

ヤンデレ「いえ…これから用事があるので……」

チャラ男「そう言わずに、さっ」ガシッ

ヤンデレ「や、やめてください……」








『どうした?何かあったか?』


『おーい』


『気づいたら返事をくれ』

 『チャラ男・2』


男「おかしい……いつもFINEのやり取りはヤンデレの言葉で終わるはずなんだが」

男「……返事が帰ってこない」

男「…………」

男「急用でも一言入れるアイツの事だし、返事が来ないと不安になるな」

男「いつものスーパーだっけか……」

男「ちょっと様子見に行くか」スタスタ



  ガチャッ
 
バタンッカチッ

男「よし、鍵はかけたっと」



男「……何も無いならそれで良いんだが」スタスタ





男「……流石に心配しすぎ、か…?」スタッスタッ






男「ま、さっきも言ったが何も無ければそれで良いし……」タッタッタッ







男「…………何も起こってくれるなよ……」ダッダッダッ



ヤンデレ「あの、やめてください……」

チャラ男「まぁいいじゃん、君彼氏とかいるの?」

ヤンデレ「い、居ますけど……」

チャラ男「こんなに可愛い君を放っておくなんて酷い彼氏だ」

ヤンデレ「べ、別に放っておかれてるわけではないです!」

チャラ男「そんな彼氏こっちが放っておいて遊びに行こうよ」

ヤンデレ「わ、私は用事があるんです!」

チャラ男「じゃあその用事が終わってからで良いからさぁ」








男「ほぉ、じゃあ俺も一緒にその遊びとやらに同行させてもらおうかな」

ヤンデレ「男ちゃん…!」

チャラ男「誰、アンタ?」

男「お前が誘ってるそこの女の彼氏だ」

チャラ男「げー」

男「…………」スタスタ

チャラ男「な、なんだよ…!やろうってのか?」スッ










男「すまん、ちょっと触るぞ」モミ

チャラ男「あんっ……て、何すんだよ!」

男「お前、なかなかスタイル良いな」

チャラ男「へ?そ、そりゃどうも」

男「モデルとかやってたの?」

チャラ男「はぁ?そんな事やるわけねーだろ」

男「惜しい人材だなぁ」

チャラ男「は?」

男「まぁまぁ、ちょっとそこで話さないか」グイッ

チャラ男「いや、俺は……ちょっ引っ張るなって!わかったから!」

男「あーヤンデレ、もう行っていいぞ」ボソッ

ヤンデレ「う、うん……」










男「で?何でナンパなんかしてたんだ?」

チャラ男「はぁ?そんなの女と遊びたいからに決まってるだろ」

男「それはわかってんだよ、何でウチの彼女を狙ったか聞いてるんだ」

チャラ男「それは、その……なかなか素晴らしい体をしていたので……」

男「もっと詳しく」

チャラ男「??……その、胸も良い感じに大きく出る所でて、でも体のラインは細くて顔も可愛くて好みだったから…?」

男「だよなぁ!お前わかってるじゃん!」

チャラ男「その、どうも……」

男「でもあの口説き方だと強引だし誰も遊んでくれないと思うぞ」

チャラ男「それは、どうしてっすかね…?」

男「つーか、口説き方以前にまずその服装がダメだな。スタイルは良いのにゴミみたいなセンスした服装が全てを台無しにしてる」

チャラ男「ご、ゴミ…。でも俺…こんな格好じゃないと、その……」

男「なんだ、ハッキリ言え」

チャラ男「俺、実は、気が小さくて……。こんな派手な格好してないととてもじゃないけど女の子に言葉なんてかけれない、んです……」カァァ

男「別に恥じる事無いぞ。俺も昔はそうだったしな」

チャラ男「その、どうやって克服されたんですか…?」

男「ん?あぁ、さっきの女…俺の彼女なんだが、アイツがくっついてくるもんだから自然と耐性が付いた感じだな」

チャラ男「なる、ほど……」

男「お前のそのチャラチャラした喋り方と服装を何とかして、更に手順を踏んで口説くと意外と行けそうなんだけどなぁ」

チャラ男「あっ!行けそうってさっきの女性の事っすかね!?」

男「何言ってんだシバくぞ」

チャラ男「すみません……」

男「じゃ、俺はそろそろ行くわ」

チャラ男「ま、待ってください!」

男「なんだ?」

チャラ男「お、俺…!昔から気が小さくて……でも��の子と一度でいいから遊んでみたくてっ…!」

チャラ男「だから…だから……!」






チャラ男「さっきの彼女さんをください!!」

男「だからお前は何言ってんだ、いい加減張っ倒すぞ」

チャラ男「えぇ……何でダメなんすか!?」

男「逆に聞くが何で良い思ったんだ!?」

チャラ男「流れ的に?」

男「何の流れだ、琵琶湖に流すぞコラ」

チャラ男「どんぶらこーどんぶらこー」

男「殴っていい?」

チャラ男「すみません!ここまでは冗談です!ここからも冗談を言います!!」

男「もう俺帰るぞ」

チャラ男「あの!あのあの……、服装ってどんな感じがいいんすかね?」

男「はぁ?んなもん知るかよ、お前の為に頭を使いたくない」

チャラ男「お、お願いします!どうか…!どうか!」ドゲザ

男「わ、わかった!わかったから頭を上げろ!」

チャラ男「いやっほう!アンタちょろいっすね!」

男「死ね、マジで死ね」ドスッ

チャラ男「ごっふぅ……。なかなか良いパンチ持ってますねえ」

男「なんで俺の周りにはこんなノリの奴しか居ないの」

チャラ男「アンタの名前何すか?俺、チャラ男って言います」

男「……男だよ」

チャラ男「さっきまでの無礼、すみませんでした。男さん、これからよろしくお願いします」ペコッ

男「急に真面目になるなよ、こっちはどう反応していいのかわからんぞ……」











ササッ

ヤンデレ「(男ちゃんコミュ障って言ってたけど……)」ジー

ヤンデレ「(コミュ力53万くらいあるんですけどぉ!!)」

今日はここで終わりますありがとうございました!
>>111の文字化けしてる文字は『��』です
山無し谷無しオチ無しで今の雰囲気のままダラダラ続きそうな予感しかしないのであと数回の更新で終わろうかな、なんて考えております

しまったまた文字化けしてる…
すみません、予測変換の確認

�� 女

琵琶湖は死体遺棄所じゃないぞと滋賀県民
極稀に死体が発見されるけど

5月で止まってるのかこのスレ……
いい雰囲気のスレだから>>1戻ってこないかな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年06月29日 (水) 21:38:57   ID: hNbrtmQW

ルーンファクトリーネタ!
自分はコハクが好きです♪
た続き待ってます!

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