真姫「バイクの免許を取ったわ」 (22)

・SS二作目です。
・前作のコメントで「次は路上編」という書き込みがあったので書いてみました。
・今回は絵里はほぼ出てきません。

前作:真姫「バイクの免許を取るわ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1461423503

真姫「はぁ…免許を取ったのに一年間は二人乗りができないなんて…」

真姫「学科でも習ったハズなのに何で覚えていないのかしら?」

真姫「きっと忘れてしまうくらい楽しみにしていたのね…にこちゃんとのタンデム…///」

真姫「まぁいいわ、楽しみは一年後までとっておくとするわ!」

真姫「それより今度エリーとツーリングをする事になったわ」

真姫「免許を取ったものの、まだ公道で走った事は無いのよね」

真姫「ツーリングが路上デビューじゃ迷惑をかけてしまうかもしれないし、ちょっと路上走行の練習でもしてみようかしら」

真姫「海未の言葉を借りるなら、そう…路上アタックです!」

真姫「練習するならそこそこ広い道路で且つ車通りが少ない場所がいいんだけど…」

真姫「この秋葉原界隈でそんな場所を探せっていう方が難しいわね」

真姫「かと言って住宅地の狭い道を走るのも…」

真姫「ここはやっぱり普通に街中を走るしか無いわね」

真姫「土日ならともかく平日の日中なら道路も空いてるハズ」

真姫「なにより天才マッキーならきっと大丈夫よ!」

真姫「さぁエストレヤ、出発よ!」

※真姫にはエストレヤが似合いそう(友人談)との事で今回はそれを採用しました。

真姫「近所の大きめの通りまで出てきたわ」

真姫「やっぱり平日はそこまで混んでないわね、今が夏休みで良かったわ」

真姫「それじゃ早速大通りに進入するわ」ブロロロロ

真姫「…後ろの車がピッタリくっついてくるわね…」

真姫「40km/hは出してるんだけど、これじゃ遅いのかしら…?」

真姫「でも教習所ではそれ以上出したこと無いし…」

真姫「いや、制限速度が60km/hの道路って事を考えたら遅いに決まってるわ」

真姫「それに『無理にとばす必要はないけど周りの流れに乗ることも大事』って学科で言われたわね」

真姫「ここはせめて50km/hは出して…」



真姫「…まだ煽られているわ…右車線が空いてるんだからさっさと追い抜きなさいよ!」

真姫「やっとさっきの車がいなくなったわ」

真姫「最初にゆっくり走っていたせいで初心者だと見抜かれていたのね」

真姫「教官も言っていたわね、初心者相手にわざと煽ってくる人もいるって」

真姫「そんな運転をする人は自分が初心者だった頃を思い出しなさい!」

真姫「だいたい煽ったところで何が楽しいのかしら?」

真姫「自分が煽ったせいで事故らせてしまったらどうするか、なんて考えていないんでしょうね」

真姫「…っと信号が赤ね、停まらなくちゃ」

真姫「ウ"ェッ、停まったと思ったらすぐに青になった!」

真姫「もう忙しいわね…あっエンストした」ガクッ

真姫「ギアを戻し忘れていたわね、後ろに車もいるしすぐにエンジンかけ直して出なくちゃ」プー!!

真姫「間違えた、こっちはクラクション!」アセアセ

真姫「あぁぁ後ろの人ごめんなさい、チョットマッテテー」

真姫「どっと疲れたわ」

真姫「後ろに車がいるってだけでこんなにも焦ってしまうなんて…」

真姫「やっぱり教習所と実際の路上とでは環境が違うものね」

真姫「少し疲れたしそこのコンビニに寄って休憩しましょ」



真姫「…クッ、ニュートラルになかなか入らない…!」

真姫「コンビニから出ようと思ったら変な駐車をしている車のせいでバイクが出しにくくなっているわ」

真姫「このまま出すのは無理ね、こうなったらバイクを押して何度か切り返さないと…」

真姫「んー、なかなか出られないわね…ってあー!」グラッ

ガシャーン!

真姫「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

真姫「わ、私の…私のエストレヤが…エストレヤに傷が…」ウルッ

真姫「…泣かない、泣かないんだから」

真姫「傷なんて遅かれ早かれつくものよ」

真姫「それに前向きに考えれば周りの車を傷つけず自損で済んで良かったわ」

真姫「さぁ、気を取り直して出発よ!」





真姫「私のエストレヤ…」グスッ

真姫「目の前を大きなトラックが走っているわ」

真姫「風よけになってくれてるから少しはありがたいんだけど…」

真姫「それ以上に排気ガスがキツいし、何より前方がよく見えないのが怖いわね」

真姫「信号で停まった時に左からすり抜けて前に出ようかしら?」

真姫「…いや、怖いからやめておきましょう」

真姫「ここは車間距離をあけて走るのが得策ね」

真姫「トラックがいなくなって前がすごく見やすくなったわ」

真姫「これでしばらくは快適に進める…と思ったら前の車がタバコを吸いながら運転しているわね」

真姫「灰を窓から外に捨ててるしなんてマナーの悪いドライバーなのかしら」

前の車「」タバコ ポイー

真姫「ひっ」ビクッ

真姫「あ、危なっ!走りながらタバコを捨てるんじゃないわよ!」

真姫「火のついたタバコが私に向かってきたじゃない!」

真姫「あんな人がいるから喫煙者の肩身が狭くなってしまうのよ」

真姫「私のことを追い抜く時に結構スレスレを通る車が多いわね」

真姫「二車線以上ある道路なら車線変更をしてから追い抜いてほしいわ」

真姫「風でちょっと車体が煽られるし、何より車がギリギリを通るなんて怖すぎるわよ!」

真姫「オウチカエリタイ…」

真姫「…いや、ここで諦めちゃだめよ」

真姫「エリーとのツーリングの為、そしてにこちゃんとのタンデムの為にも頑張らなくちゃ」

真姫「恐怖に勝つ、恐怖している自分に克つわ!」

真姫「バイクに乗ってる人を結構見かけたけど、信号待ちの時はニュートラルにしている人が多いわね」

真姫「確かに長い信号待ちだとずっとクラッチを握ってるのも疲れるし、ニュートラルにした方が効率的かもしれないわ」

真姫「って事で早速やってるんだけど…楽ね…」

真姫「平地ならリアブレーキだけでも大丈夫だし両手が休めるわね」

真姫「信号が青になった、じゃあ発進よ!」

ブオォォォォォォォ!!

真姫「あ、ローギアにしなくちゃ」アセアセ

真姫「こうして路上に出てみてわかったけど、右折が結構怖いわね」

真姫「右折専用の矢印が出ても進んでくる車がいるから油断ならないわ」

真姫「そして車だけじゃなくて人にも注意が必要ね」

真姫「歩行者用信号が赤になっても平気な顔で横断する人が結構いるわ」

真姫「確実に曲がれるタイミングになったとしても慎重に進まないとね」

真姫「色々あったけどようやく家に帰ってきたわ」

真姫「ガレージに駐車を…あら、パパの車が絶妙に微妙な位置に停まっているせいでエストレヤが停めにくいわ」

真姫「でもエストレヤの車幅ならなんとか通れ…たわね」

真姫「よし、部屋に戻りましょう」

ガシャーン!

真姫「…サイドスタンドを出し忘れたのね…」

真姫「家についた安心感からか油断したようね」

真姫「公道デビューで色々と大変な目にあったものね」

真姫「でもおかげで気をつけなくちゃいけない事はたくさん学べたわ」

真姫「学科でも色々な例を出されたけど、やっぱり実践したほうが勉強になるわね」

真姫「ツーリングの日までにもっと路上運転に慣れてエリーの足を引っ張らないようにしなくちゃ」フンス!!

(ケータイ)Prrr

真姫「LINE…エリーからだわ、ツーリングの日程が決まったのかしら?」

KKE:公道は怖いチカ(;´・ω・`)

真姫「」



おわり

以上です、お付き合いありがとうございました。

冒頭でも書きましたが前作のコメントを参考に書き始めました。
ミスったり危険な目に遭ったりしてアタフタする真姫を書くつもりでしたが、幸か不幸か自分はそういう経験が少ないんですよね。
なので知人やネットから情報を得て書いてみたのですが、おかげでリアリティに欠けたような気もします。

ツーリング編は未定です。
知人と今度してくるのでそれで話が浮かんだら書いてみます。

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