まどか「私はみんなと一緒にいたかっただけなのに」 (34)

まどか「何で…何でこんなことに…」

QB「しょうがなかったんだよ。彼女達ではワルプルギスの夜を倒しきれなかった」

まどか「……………」

QB「時期にここも荒野と化すだろう。僕はここから退散させてもらうよ」

まどか「…待ってよ」

まどか「…ねぇキュゥべえ。私は魔法少女になれる素質があるんでしょう?」

まどか「…私の願いだって、叶えてみせてよ…」

QB「…いいだろう。君はその魂を代価にして何を願うんだい?」

まどか「…私の願いはさやかちゃん、マミさん、ほむらちゃんを生き返らせること…」

QB「…まどか。残念だが、君の願いを叶えることはできないよ」

まどか「!どうして!?」

QB「君の素質はそこまで高くない。そんな君が魔法少女三人を一から創り出せるとでも思うのかい?」

まどか「…そんな…」

QB「じゃあね鹿目まどか。さよならだ」

まどか「…嫌!ねぇ、私を一人にしないでよぉ!」


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ピリリリリリ

まどか「………夢、か…」

まどか「学校…行かなきゃ…」




まどか「…おはよう」

さやか「あれ?なんだか元気ないね?」

仁美「まどかさん、大丈夫ですか?」

まどか「大丈夫だよ。…なんでもないから」

さやか「なんでもないって様子じゃ…」

まどか「さやかちゃん。遅刻しちゃうし…急ごう?」

さやか「…後で話を聞かせてよね」

和子「えー、今日はみなさんに転校生を紹介します」

まどか「……………」

和子「じゃ、暁美さん。いらっしゃい」

さやか「うお、すげー美人!」

まどか「…え?」

和子「はい、それじゃあ自己紹介いってみよう」

ほむら「…暁美ほむらです。よろしくお願いします」

まどか「…ほ、ほむらちゃん…?」

女子A「…あのさ暁美さんって、前はどこの学校だったの?」

ほむら「東京のミッション系の学校よ」

女子B「部活とかやってた?運動系?文化系?」

ほむら「やって無かったわ」

女子C「すっごいきれいな髪だよね。シャンプーは何を使ってるの?」

ほむら「えっと…」

まどか「…あ、あのさ暁美さん。休み時間は保健室で薬を飲まないといけないんだよね?」

ほむら「!え、えぇ…」

まどか「…じゃあ、保健室まで案内するね」

まどか「………知ってるかも、しれないけど…」ボソッ

まどか「えっと…ほむらちゃんって呼んでもいいかな?」

ほむら「…構わないわ」

まどか「あ、私は鹿目まどかっていうの。まどかでいいよ」

まどか「…あの、ほむらちゃんは変わりたいって思ったこと…あるかな?」

ほむら「!」

まどか「…私はね、たくさんあったの」

まどか「私ってドジでノロマだし、何の取り柄もない…」

まどか「…だから違う自分になりたかった」

まどか「でもね、変わったからって良いとは限らなかったの」

ほむら「まどか、貴女…」

まどか「…保健室、着いたよ」

さやか「まどか。あのさ、CD屋に寄ってもいい?」

まどか「…今日は忙しくて」

さやか「そっか。でも何かあったらすぐに言ってね?」

まどか「…そうだね。じゃあ私は急いで行くところがあるから」




まどか(…確かこの辺りだったはず…)

…鳴り響く銃声音とともに、白いぬいぐるみのようなものが飛んできた。

QB「きゅぷっ」

まどか「…あは、ほむらちゃん見っけ」

ほむら「ま、まどか!?なんで貴女がここに…」

まどか「…なんでだろうね?」

ほむら「質問を質問で返さないで」

まどか「…私はほむらちゃんを助けに来たの」

まどか「って言ったら信じてくれるのかな?」

ほむら「…助けに来たってどういうこと…?」

まどか「質問を質問で返さないでね」

ほむら「………ッ…」

まどか「あ、もうすぐマミさんが来ると思うから逃げた方がいいんじゃない?」

まどか「マミさんってキュゥべえのことを信頼してるみたいだし…」

まどか「…ワルプルギスの夜のために少しでも戦力が欲しいほむらちゃんにとって、争いはしたくないんじゃないのかな?」

まどか「このままいくと…またマミさんの首がなくなっちゃうよ?」

まどか「じゃあね。また学校で…」

ほむら「待ちなさい!まどか、貴女はなんでそのことを…」

まどか「…それは秘密」

まどか「ふふ…じゃあね、ほむらちゃん。死なないようにしてよね」

ほむら「…何なのよ一体…」

まどか(次はマミさんと接触しないと)

さやか「…えっと…この辺りからかな…?」

まどか「!さ、さやかちゃん!?どうしてここに…」

さやか「あ、あたしは助けてって声が聞こえてきたから…」

まどか「…そう」

さやか「まどかこそどうしてこんなところに…」

まどか「…私はここでしなきゃいけないことがあるの。さやかちゃんは帰って」

さやか「まさか聞こえてきた声について何か知ってるの?」

まどか「…さやかちゃんが来たところで何も変わらないよ」

さやか「でもあたしは…困っている人がいるのに知らんぷりなんてできない」

さやか「ひょっとしたら、あたしに出来ることがあるかもしれない」

さやか「…だからほっとくなんてできないよ」

まどか「…そんな中途半端な正義じゃ駄目なんだよ…」ボソッ

グニャリ

まどか(!魔女の結界!)

さやか「な、何よここ。どんどん道が変わっていって…」

まどか「さやかちゃんは下がってて!」

さやか「まどか…?」

まどか(…いつもなら、ここで…!)




さやか「!」

マミ「危なかったわね。でももう大丈夫よ」

まどか「……………」

マミ「あら?その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね…。2年生?」

さやか「あ、あなたは?」

マミ「そうそう。自己紹介しないとね」

マミ「でもその前に、ちょっと一仕事…片付けちゃっていいかしら!」

マミ「…こんなものかしら」

さやか「す、すごい…」

まどか(…今度こそ、うまくやらなきゃ…)

カチッ

まどか「…マミさん。少しいいですか?」

マミ「!こ、これは…」

まどか「私の魔法です。実は私、未来から来たんです…」

まどか「…私達はワルプルギスの夜に敗れてしまい、私はこんな未来を変えたいと思って過去に戻ったんです…」

カチッ

マミ「……………」

さやか「あ、あれ?さっきあたしの隣にいたはずじゃあ…」

まどか「…信じてもらえますか?」

マミ「いきなりそんなことを言われて、信じられるわけないじゃない…」

まどか「それでもいいんです。ワルプルギスの夜を倒すことさえできれば…」

マミ「…それが本当だっていう証拠はあるのかしら?」

まどか「…ワルプルギスの夜が来たら本当だっていう証拠になります」

マミ「はぁ…。悪いけど私、あなたのことを信じられないわ」

まどか「………ッ…」タタタッ

さやか「ま、まどか?」

マミ「ほっといていいわよ。…ところで、あなたは魔法少女じゃないみたいね」

マミ「よかったら私がさっきのことや魔法少女について教えてあげるわ」

マミ「…それとも、さっきの桃髪の子からすでに聞いているのかしら?」

さやか「え、えっと…イマイチ状況がよく分からないんですけど…」

さやか「…あたしは頭の中に助けてって声が聞こえたから…」

QB「それは僕が呼んだんだよ」

さやか「ね、猫が喋った…?」

QB「僕は猫じゃないよ。…僕の名前はキュゥべえ」

QB「美樹さやか。君にお願いがあるんだ」

さやか「…お願いって?」

QB「僕と契約して、魔法少女になって欲しいんだ」

マミ「美樹さん。よければ家に来ない?」

さやか「え、えっと…」

マミ「さっき桃髪の子が話していたワルプルギスの夜についても教えてあげる」

さやか「!あ、あなたは知ってるんですか…?」

マミ「えぇ。彼女もきっと私と同じ魔法少女でしょうから」







さやか「素敵な部屋ですね…」

マミ「独り暮らしだから遠慮しないで」

マミ「あっ、このケーキとっても美味しいのよ」

さやか「じゃ、じゃあいただきます…」

マミ「どうかしら?」

さやか「んー、めっちゃうまっすよ」

マミ「ふふ…ありがとう」

マミ「…それじゃあ、魔法少女について話すわね」

マミ「…………ざっとこんな感じだけれど、質問とかはあるかしら?」

さやか「いえ、大丈夫です」

マミ「そう?私が言うのもなんだけれど……契約はよく考えてした方がいいわよ」

さやか「はい。じゃあ、そろそろ……」

マミ「あっ、そうね。辺りも暗くなり始めてるし……ご両親が心配しちゃうものね」

さやか「…ケーキ美味しかったです」

さやか「それじゃ、お邪魔しました」








マミ「……ねぇ、キュゥべえ。少しいいかしら?」

QB「なんだい?」

マミ「美樹さんと一緒にいた桃髪の子について、何か知ってる?」

QB「鹿目まどかのことかい?彼女はとびっきりのイレギュラーだ」

マミ「イレギュラー?」

QB「僕が契約した覚えのない魔法少女なんだ」

マミ「ふぅん」

QB「……そして後もう一人、イレギュラーがいるんだが……」

マミ「もう一人?」

QB「暁美ほむらだ。彼女もまた、僕が契約した覚えのない魔法少女だ」

QB「そして何故か彼女は僕に対して敵意を抱いているようでね……」

マミ「そう」

マミ(……暁美さんも佐倉さんみたいにグリーフシードを独り占めしたいからキュゥべえを狙ったのかしら?)

マミ(暁美さんはともかく、鹿目さんは私に敵意を抱いている感じではなかったし……)

マミ「……とりあえず鹿目さんから、もう少し話を聞いてみないとね……」

さやか「おはよう、まどか!仁美!」

仁美「おはようございます」

まどか「お、おはよう。朝から元気だね」

さやか「えへへ、ちょっとね」

まどか(契約は……してないみたいだね)

まどか「何か良いことあったの?」

さやか「まぁね」

まどか「あ、ひょっとして……上条くん絡み?」

さやか「ちっ、違うよ!恭介は関係ないってば!」

まどか(?それなら尚更何が……?)






マミ(……鹿目さんはここのクラスよね?)

マミ「か、鹿目さんって人を呼んでもらえるかしら」

女子A「あ、はい……」

女子A「えっと、鹿目さん。なんか呼ばれてるけど……」

まどか「!」

まどか(何でマミさんが私に……?)

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