【ガルパン】みほ「大洗あんこう物語 外伝」 (160)

・あんこう物語シリーズの番外、本編以外の戦いを何試合か、上げよと思います

・細かい時系列はズレがあるかもしれませんが、ご了承下さい


第一試合

みほ「ウォーター・ウォー。硬式版」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1460901022

Zaaaa

カモメ「アー、アー」

ハンス「青い空に、青い海。夏だなー」

マイヤー「あぁ、これで白い砂浜に水着の美人でも居りゃ最高なんだけどな」

ハンス「全くだぜ」

マイヤー「せっかくなら、西住の方に行けばよかったかな。ここよりは、むさ苦しくなかっただろうからよ」

ハンス「よせよせ、サンダースの隊長が、五月蝿いぜ。なぁクルツ」

クルツ「……オエッ」

ハンス「何だ?もう酔ったのか?情けねぇな」

バウアー「こいつは揺れるからな、始めてじゃ仕方ない。そうだろ?」

ジョージ 「おう。これこそLCTの醍醐味だぜ!」

バウアー「今回は、お前らとチームを組めたのが幸運だった。戦車を揚げるのに、苦労せずに済む」

ジョージ「サンダースの物量を舐めて貰っちゃ困るぜ。それよか、西住は大丈夫なんだろうな?」

バウアー「テストも何度もした。本人も予行してたから大丈夫だとは思うが、海では始めての投入だからな。何とも言えん」

ジョージ「何かあったら、許さんねぇからな!」

サンダース船舶科「海岸線まで1分!」

ジョージ「よしゃ。エンジン始動!」

バウアー「小隊各車、エンジン始動!前進用意。」

BA-FUN

サンダース船舶科「30秒前!」

ジョージ「いいか、ランチが開いたら全速で浜へ上がれ!もたもたしたら、撃たれるぞ」

バウアー「小隊各車、聞いたとおりだ。パンターの重量では、一気に行かんと、嵌まる恐れがある。注意しろ」

BAKOM

ジョージ「うおっ。ペッ……畜生、どっからだ?」

バウアー「2時方向、海上。距離1000…二式だ」

ジョージ「知波単の奴等か。砲塔回せ!応戦だ!」

砲手「この上じゃ無理ですよ」

ZBAAAM

ジョージ「くそっ。シャーマンなら一撃なのによ…LVT-4でもありゃ……」

砲手「ですが、二式の火力ぐらいなら、なんとか……」


BAKOM

シャーマンDDクルー「な、何?!」シュパッ

ジョージ「DDが撃破されただと!?座礁じゃ無くてか?」

砲手「はいっ。確かに二式、やれたと」

ジョージ「馬鹿な。37mmじゃ側面とはいはえあの距離でシャーマンを撃ち抜くなんざ……」

海岸線

知波単男子「ハッハッハ。どうだ、驚いたか?サンダース。我が知波単の秘密兵器の威力を!」

池田「サンダースの奴等、内火艇がカミ車しか無いと思って油断したな。思い込みは重大なミスを招くぞ…命中したか。絹代の奴、試合に出して欲しいと言ってきた時はどうしようかと思ったが、中々やるな」

海上

西「突貫!」

BAKOM

ジョージ「こいつら二式じゃねえぞ!火力が違う」

バウアー「!!まさか、カチ車か」

ジョージ「火事だと?何処が燃えてんだ?!」

バウアー「馬鹿者!俺のケツを舐めろ!カチだ、特三式内火挺だ」

ジョージ「三式のだぁ?二じゃ無くてか?」

バウアー「そうだ。奴は一式ベースだ。主砲も一式と同じ47mmだ。ある程度からでも側面なら、シャーマンを抜ける」

ジョージ「何だと?」

ジョージ「くそっ。おい、もっと出せ!接近される前に揚がるんだ!」

知波単男子「奴等、大分混乱してるな」

池田「よしっ、前進用意!取り付いた所に左右から肉薄するぞ」

DRAM

知波単男子「こちら、3号車!敵です!何で、こんな所にⅣ号が、うわっ」

BAKOM シュパッ!

梓「命中、撃破確認。さすが隊長」

みほ「……誉めるのもいいけど、まだ敵は残ってるよ。車長、指示を」

梓「は、はいっ」


今回はここまで。
番外編にしようかと思ったんですが、向うがギャグ要素が強くなってしまったんで、べつにしました

遅くなって申し訳ありません。再開します

数日前 サンダース大学附属高校

クマゼミ「シャンシャンシャンー!」

ジョージ「八月も終わりだってのに、涼しくなりゃしねぇ…ったく、戦車の中にずっと居たらゆでダコになっちまうぜ」

タカシ「9月まで夏みたいなもんじゃ無いですか。それに今は母校長崎なんですから、暑いのは当たり前です」

ジョージ「だけど、最近の暑さは異常だぜ…アフリカみたいに戦車の上で目玉焼きできるんじゃねぇか?…卵持ってきて試してみるか?」

タカシ「…冗談はやめてくださいよ。卵だって最近は高いんですか…」

「隊長!」

ジョージ「どうした?」

サンダース男子「隊長、黒騎士中隊から練習試合の誘いです」

ジョージ「練習試合だと?…もう夏休みも終わりだってのになんだってまた」

タカシ「隊長達はもうじき引退ですからね。受験だ就職だで、秋以降は自主的に乗れないだろうし。乗れるときに乗りたんじゃ無いですか?」

ジョージ「そうだろうな。…もうじきおさらばか、そう考えると寂しくなるぜ…」

タカシ「…隊長」

ジョージ「…よっしゃ!時期に引退なら、その前に派手に暴れてやる。おい、その誘い受けたと、返信しとけ」

サンダース男子「了解」

ジョージ「…待てっ!…ちなみに相手は?」

サンダース男子「…えっと、知波単と…プ、プラウダです。い、意外な組み合わせだな」

タカシ「確かに、意外ですね。珍しい」

ジョージ「…知波単とプラウダか…よっしっ!夏も終わりだ、せっかくだから海行って、上陸戦形式で試合だ!バウアーにそう伝えとけ」

黒騎士中隊

生徒「皆さん、お世話になりました」

バウアー「短い間ではあったが、中隊の為によく頑張ってくれた。ご苦労だったな。途中から科目の切り替えは大変かもしらんが、硬式魂を忘れず頑張れ」

生徒「はいっ」

シュルツ「やれやれ…これで6人目ですかい。うちはよそよか厳しいところもあるかもしれんが、それにしても今年の一年は根性がねぇな」

ハンス「確かに辛いのはわかるが、少しは同じ一年のクルツを見習ってほしいぜ」

マイヤー「全くだな。そう考えると女のくせに、西住は大した肝っ玉だったな」

クルツ「大尉、サンダースから返答がきました」

バウアー「…上陸戦形式だと」

シュルツ「上陸戦とは、また珍しい試合形式をとって来たな」

クルツ「上陸戦をやるだなんて…うちには戦車を揚陸する機材なんて無いのでは?」

ハンス「よく見てみろ。その辺の揚陸艇は共闘するサンダース持ちだ」

マイヤー「さすが金持ち学校はやる事が派手だぜ」

バウアー「…シュルツ、この間見つかったあいつは引き上げたのか?」

シュルツ「池に沈んでたⅣ号なら、引き上げて整備中隊の方で1両は再整備まで終わってるはずですが。使うんですかい?」

バウアー「あいつはこういう時のための戦車だ。直してあるのならテスト運用を兼ねたデータ取りをしておいた方が今後の為にはなるが…今の編成上で回せる余剰人員は居るか?」

シュルツ「今日また辞めたのがいますからね…二人ぐらいなら何とかなりますが、流石に二人じゃ厳しいですぜ」

マイヤー「その上一両じゃ、陽動がいいとこだが、2人じゃなぁ。動かすのがやっと陽動にもなりゃしねぇ」

ハンス「ゼーレーヴェ同様、計画は頓挫だな」


クルツ「…大尉、曹長にお願いするというのは?」

マイヤー「曹長?あぁ、西住か。サンダース戦で砲手車長兼任で2個小隊とやりあったあいつなら3人でもいけるな」

シュルツ「だがな、あいつは予備とはいえうちの生徒じゃ無い。毎回呼ぶわけにもいかん」

バウアー「頼みたいところだが、西住には向こうでの暮らしがあるんだ。こっちの都合で毎回呼ぶわけにもいかん」

ハンス「もったえ無い気がするが仕方ねぇな」

みほ「…あのー、私に何かありました?」

クルツ「曹長!?」

シュルツ「西住じゃねぇか。急にどうした?」

みほ「お久しぶりです皆さん」

バウアー「この間の試合以来だな。急にどうした?」

みほ「はいっ。この間の試合の件で皆さんに一言お礼が言いたくて、皆さんのところを回ってるんです」

バウアー「そうか。この暑い中、頑張るな」

今回はここまでです

みほ「皆さん、この間はありがとうございました」

バウアー「この間の試合のことか?気にするな」

シュルツ「戦友は見捨てん。それが俺たち硬式の戦車乗り精神だ」

マイヤー「気にすんな」

ハンス「そうだ。その前は試合重なってんのに来てもらったんだからよ。お互い様だ」

みほ「…大尉、皆さん。ありがとうございます」

梓「隊長ー!どこですか?隊長ー!」

みほ「あっ、澤さん。ここだよ!」

梓「はぁ、はぁ。もう、先行かないでくださいよー」

みほ「ごめんなさい」

シュルツ「ん?見ない顔だな」

バウアー「お前の副官か?」

梓「は、初めまして。大洗女子学園戦車道チーム副隊長の澤梓です!」

バウアー「黒騎士中隊のバウアーだ。西住の副官を務めるとなると相当優秀な戦車乗りなのだろうな」

梓「えっ、いやっ、優秀だなんてそんな///わ、私なんて、そんなまだ…」

みほ「澤さんは素質は十分あるよ。始めたばかりのうさぎさんチームを今まで纏めてこれたんだから。それに人一倍頑張り屋さんだしね」

梓「隊長///」

みほ「これからも期待してるからね。副隊長」

梓「は、はいっ!」

バウアー「いい部下を持ったな」

シュルツ「そうだな。前にも言ったが、いいやつほど換えがきかん。大切にしろよ」

みほ「はいっ!」

クルツ「大尉、サンダースから車両数の確認が来てます。揚陸艇の準備の関係だそうです」

バウアー「そうか。シュルツ、今の人員だと中隊何両出せる?」

シュルツ「充足足りてないんで、全部は無理ですぜ。まぁ、全部出したら勘定合わなくなりますが。万全期すなら戦車1小隊、突撃砲1小隊がいいところですかね」

バウアー「ちっ。そんなものか…名前を覚えんうちにどんどん消えていく」

みほ「あの、どうかしたんですか?」

マイヤー「…今度試合するんだが、人手がカツカツなんだよ。まぁ、硬式が人手不足なんていつもの事だけどよ」

みほ「……」

みほ「人手不足なら、私が…」

バウアー「心配いらん。お前には向こうでの予定ってもんがあるんだ、足りないなら足りないなりでうまくやる」

シュルツ「気持ちはありがいがな。毎回お前を呼ぶ訳にもいかん。お前はもう正規な生徒じゃ無いんだ」

マイヤー「そうそう。お前はもう大洗の生徒なんだからよ」

ハンス「気持ちだけ受けっとくぜ」

クルツ「大丈夫ですよ。俺たちで何とかしますから」

みほ「だ、駄目です!」

みほ「この前助けていただいのに、今回はいいなんて。それじゃあ私たちの気持ちが収まりません」

シュルツ「だが、予備扱いのお前を毎回連れ出すのもだな…」

みほ「…それに、私だって硬式の戦車乗りだったんですよ。困ってる戦友を見捨てるなんて真似できません」

シュルツ「なっ…いっちょまえに言うじゃ無いか」

バウアー「…まだ硬式の魂は残ってるようだな」

みほ「…硬式精神を持って頑張れ。それを教えたのは大尉ですよ?」

バウアー「…ふん。よろしい。今回は西住に頼むとしよう。だが、今後の事もある。今回でお前を呼ぶのは最後だ。いいな?」




みほ「…分かりました…私も毎回くる訳にも行かないですからね」

バウアー「よしっ、次はお前にとっては最後の硬式戦となるだろう。頼むぞ」

みほ「はいっ!」

シュルツ「頼むぞ、西住。お前の一足先の引退試合みたいなもんだな」

みほ「引退試合、そう聞くと寂しいですね」

梓「……あ、あの!」

みほ「澤さん、どうしたの?」

梓「部外者の私がこんな事言うのも、厚かましいのかもしれませんけど…わ、私もその試合に出させてもらうことってできないですか?」

バウアー「何っ?お前がか?」

みほ「えっ?澤さん、本気なの!?」

梓「はいっ!お願いします」

今回はここまでです

みほ「本当にいいの?硬式は女子と違っていろいろ大変だよ?」

梓「…はいっ。お願いします!」

みほ「…本気なんだね?」

梓「…私、副隊長としてチームの為にも隊長の為にも、もっと力になりたいんです。だから、お願いします!」

みほ「…澤さん」

バウアー「…いい目だな。いいだろう、参加の件はこちらで何とかしてやる」

梓「ありがとうございます!」

バウアー「だが、硬式戦は女子より過酷だ。俺も西住のように甘くはなれん。覚悟しろ!」

梓「は、はいっ!」

みほ「大尉、ありがとうございます」

バウアー「正直こっちも人手不足だ。戦友は多いに越した事は無い。だが、途中で逃げるような真似したら懲罰大隊送りも覚悟しておけ」

梓「…えっ」

みほ「懲罰大隊…大尉、いくら何でもそれは…」

バウアー「物の例えだ。だがな、まだ頑張っている仲間を見捨てて自分だけは逃げるんだ。それなりの罰則を受ける。やるからにはその位の気持ちをもって望んでもらいたい」

梓「はいっ、もう逃げて先輩たちに迷惑かけるなんて…あんな思いはしたくありません!だがら、最後まであきらめません」

バウアー「…覚悟は変わらんようだな。よしっ、お前らこっちへ来い。乗ってもらう戦車に案内する」

梓&みほ「はいっ」

整備中隊

バウアー「黒騎士中隊だ。例の馬車馬を引き取りに来た」

整備中隊「そこにおいてある。勝手に持ってけ」

梓「あっ、Ⅳ号。でも、砲身が短いから私たちのマークⅣスペシャルじゃ無い…D型ですか?」

みほ「確かにD型だけど、少し違う。これは、Ⅳ号の潜水仕様」

シュルツ「そうだ」

梓「えっ?潜水って潜れるんですか!?戦車なのに?」

シュルツ「そうだ。こいつはD型をベースに水の中でも動けるよう改造してある。水深15mまでは潜れるようになってる」

梓「へぇー」

マイヤー「まさしく、今回の試合にはもってこいの戦車だな」

ハンス「元々ゼーレーヴェ用だからな。本領発揮よ」

みほ「確かに。あっ、でもあんまり使い道ないですね」

シュルツ「それを言うな」

みほ「す、すいません!…でも、私がいたと時には無かった気が…それに前にエンジンの件で伺ったときにこれがあったなら何も貴重なパンターを…」

シュルツ「あぁ、あん時か。こいつは最近見つかった奴だらな」

クルツ「はいっ。校内の池で鯉や亀一緒に沈んでました」

みほ「沈んでたんだ…」

梓「カバさんチームの戦車と一緒ですね」

みほ「へぇー。カバさんチームのⅢ突もそうなんだ」

「…突撃砲がどうかしたのか?」

みほ「えっ?貴方は…」

バウアー「来たか。わざわざすまんな。紹介しよう、今回お前らと一緒の戦車に乗ってもらうクルーだ」

ハーゲン「戦車猟兵科のハーゲンだよろしく頼む。こっちは俺の部下だ」

みほ「大洗女子学園の西住みほです。前は黒騎士中隊に所属していました。よろしくお願いします」

梓「同じく大洗女子学園の澤梓です。今回特別に参加させていただく事になりました!お願いします」

ハーゲン「…まさか本当に女子と組むとはな」

ブルーノ(部下)「少尉、これはおかど違いって奴ですぜ」

梓「……」

ハーゲン「俺も学園長にそう言ったさ。ケツを蹴飛ばされないうちにささっと終わらせよう。それにzbvのゴロツキ共と組ませるのもかわいそうだ」

みほ「ありがとうございます」

ハーゲン「だが、俺たちは本来突撃砲乗りだ。基本は同じだろうが戦車の扱いはそれほど上手いわけじゃないが、よろしく頼む」

みほ「はいっ、よろしくお願いします」

バウアー「戦車も突撃砲ほ差ほど変わらんだろ。それに西住の腕は確かだ、もう一人は硬式は始めただが西住の部下だ、上手くやろうだろう。頼むぞ」

ハーゲン「ヤーッ」

梓「よろしくお願いします」

みほ「お願いします、少尉」

演習場

梓「…て、停止!」

ギャッ

梓「正面の的、う、撃て!」

みほ「フォイア!」

BARM BAKOM

梓「命中確認。さすが、隊長…」

ハーゲン「おいっ、的はひとつだけじゃ無いだろ?」

梓「あっ、次弾装填!」

バーゲン「あいよ。装填完了!もっと落ち着け」

みほ「私や知らない人に命令するから緊張するのはわかるけど、いつも通りにやれば大丈夫だから自信を持って」

ハーゲン「ここに居る全員、君が車長になった事に異論は無いんだ。どんな命令にはしっかりと従うさ」

ブルーノ「車長ならドンと構えとけよ。そんなんじゃこっちが心配になっちまう」

梓「はいっ!…ふーっ…目標左の的。撃ったら全速で後退します」

一同「ヤボール」


ブルーノ「しかし、よかったんですかい?女子に車長やらせて?」

ハーゲン「まぁ、あそこまでお願いされたんじゃな。まぁ、俺たちは戦車はあんまり扱いなれてない。女子とはいえ普段から戦車に乗りなれてる奴の方がいいだろう。それに」

ブルーノ「何です?」

ハーゲン「俺車長じゃ無い方が、奴に追っかけられずに済む」

梓「少尉、装填急いでください」

ハーゲン「おっと。すまん」

試合当日 洋上

バウアー「いよいよだ。いいか、俺たち主力はサンダース連中と一緒に洋上から舟艇での上陸なる。お前らはここの辺りに海中から上陸しろ。この辺は岩がゴロゴロしてるが上陸できない地形ではない。それに、砂浜からは岩などが影となって見えん。側面から敵を奇襲するにはもってこいだ」

梓「わかりました」

みほ「はいっ」

シュルツ「いいか、お前らが普段乗りなれているⅣ号よりは火力も装甲も劣る。無茶はするな。それから、水中で異常があったらすぐに報告しろ。いいな」

梓「はいっ!」

ジョージ「大丈夫か?に西住?明日は魚のえさなんてのは御免だぞ」

みほ「そんな、大げさですよ」

タカシ「西住と同じ戦車なんだってな?変な事したら承知しないぞ?」

ハーゲン「俺のケツをなめろ。試合中にそんな事するか馬鹿」

バウアー「貴様ら、いい加減にせんか!そろそろ出撃だぞ」

「いいか、降ろすぞ」

UEEEEN

梓「いよいよ始まる」

みほ「落ち着いてね」

梓「はいっ」

「そのまま、そのまま、海中に入るぞ」

ザバーッ

梓「…水の中に沈んだ…大丈夫かな?」

ハーゲン「沈むなんて縁起悪い。こういうのは潜行って言うんだ」

みほ「潜水艦でよく聞くきゅーうそくせんこーって奴ですね」

ハーゲン「そんなとこだな。急速ではないが…」

梓「隊長、今の…」

みほ「ん?どうしたの?」

梓「い、いえっ、何でもありません…」

ザッ

ブルーノ「おっ、海底に着いたようだな」

梓「よしっ、いきます。パンツァーフォー!」

今回はここまでです

VOOOOO

梓「…進んでるんですか?」

ハーゲン「こいつは水中では出せて5kmだからな。そう感じるのも無理はない」

BARM BARM

梓「!?な、何の音!?」

みほ「洋上では戦いは始まってるみたい…」

ブルーノ「もうすぐ浜だぜ。おい、ペリスコープ覗いてみな。敵は居るかい?」

梓「…えっとー、周囲に戦車は見えません。このまま進んでください」

VOOOO

梓「あっ、敵発見!えっと2時方向。97式です」

ハーゲン「徹甲弾装填よしっ」

みほ「…照準よし」

梓「うてっ!」

BARM BAKKOM

梓「命中、撃破確認。さすが隊長」

みほ「……誉めるのもいいけど、まだ敵は残ってるよ。車長、指示を」

梓「は、はいっ」


梓「…次今の左の…あっ、右の方が長砲身…先に長砲身を片付けます。右の車両!うてっ」

みほ「フォイア!」

BARM BAKOOM シュパッ

梓「よしっ、次です!」

知波単男子「くそっ…うわっ…ば、馬鹿な…何で、こんなところに敵が…」

梓「ふ、ふうっ…」

池田「右翼の隊がやられただと!?何がどうなってるんだ!?」


ハーゲン「いい腕だ。さすがバウアーが認めただけはあるな」

みほ「ありがとうございます」

ハーゲン「ふっ、連中今頃魔女の婆さんの呪いだと大騒ぎだろうな」

ブルーノ「少尉、連中は知波単ですぜ。魔女は騒がんでしょ。まぁ、あいつが怒ってるのは目に浮かびますがな」

梓「あ、あのー」

ハーゲン「どうした?」

梓「何で冷泉先輩のお婆さんが関係あるんですか?」

ハーゲン「冷泉先輩?誰だそれは?」

みほ「違うよ。麻子じゃなくて魔女だよ、魔女の婆さん」

梓「えっ…うぅ…恥ずかしい///」

みほ(でも、確かに麻子さんのお婆さんもちょっと怖いけど…)

……

久子「何だい!魔女みたいだなんて、失礼しちゃうね!私はまだ人間だよ!」

バウアー「西住達は無事に上がったようだな」

ジョージ「右からの脅威は無くなったな。これで敵の防衛ラインは混乱したな。今のうちに上がっちまうぞ!」

サンダース船舶科「ハッチ開きます!グッドラック」

ガタッ

浜辺

セルゲイ「…来るぞ。砲撃用意」

プラウダ男子「ん!?な、何だありゃ…」

ジョージ「行くぞ。今日の晩飯は貝尽くしだぜ」

VOOOOOOOOO

プラウダ男子「な、何だありゃ。くそっ、視界が悪い」

ジョージ「どうだ。連中よく見えないだろう」

タカシ「シャーマンクラブをこんな風に使うとは、考えましたね」

ジョージ「乾いた浜なら砂巻き上げるだけで自然の煙幕になるからな」

セルゲイ「構わん、撃て!」

BARM KAN

セルゲイ「な、なにっ!?」

ジョージ「しかも、今回はシャーマンジャンボに半ば強引だがポン付けした特注仕様だ。そう簡単には抜けねぇぞ」

BARM KAN

プラウダ生徒「ちっ、76mmじゃ無理だ」

ジョージ「今のうちに全部上がれ」

VOOOO

セルゲイ「くそっ、このままじゃ全部上陸されちまう」

「ちっ、おい、全速前進だ!突っ込め」


VOOOO

セルゲイ「なっ、待て軍曹!勝手な行動をとるな」

今回はここまでです

BARM BAKKOM シュパッ!

シャーマンクラブクルー「くそっ、やられた!?」

ジョージ「あん!?」

池田「おっ、プラウダが先陣を切って突っ込んだか。続くぞ、全車突撃!」

VOOOO

バウアー「砲塔回せ!3時方向、突っ込ん来るぞ」

UEEEN

セルゲイ「ちっ、馬鹿どもが。撃てっ、援護しろ」

BARM DOM

ジョージ「くそったれが!えぇーい、側面をぶったたけ。上陸は終わって無いんだぞ。まごまごしてたら内火艇にも挟まれちまう」

BARM シュパッ!

知葉単男子「くそっ、やられた!」

池田「怯むな。近づけ。そうすれば勝機はある」

VOOOO

バウアー「あのチハ…ちっ、爆薬付けて突っ込んできやがる。あんな物くらったらパンターでももたん。先にチハから片付けろ」

クルツ「ですが、火力的にはあの突っ込んでくるT-34/85の方が脅威では?」

バウアー「あいつは…西住達に任す」

クルツ「えっ?」

バウアー「ハンス、あいつらに通信を繋げ」

ハンス「了解」

梓「えっ、はっ、はいっ」

みほ「…どうしたの?」

梓「バウアー大尉から、通信なんですが…そちらの状況をコードネーム付きで教えてくれと。さっき報告したばかりなのに」

みほ「??」

ハーゲン「…そうか。俺が報告する。変わってくれ」

梓「えっ?」

ハーゲン「フェンリアより黒騎士1へ。上陸成功、右翼の敵部隊の攪乱に成功、指示を待つ」

「軍曹、相手の通信を傍受しました。フェンリアが居ます」

ゴロドク「フェンリア!奴か、おい、奴はどこに居る!?」

VOOOOO

バウアー「!! 黒騎士1、了解。こっちは手一杯だ、ウエイターを回す余裕は無い。客はそっちで対応されたし、以上」

梓「お客さん、ですか?」

ハーゲン「車長、恐らく、こいつの短砲身75mmでT-34とぶつかる事になる。忙しくなるぞ」

梓「えっ?」

みほ「T-34…。この75mmじゃ正面切っての撃ち合いは少し厳しい。澤さん、こちらが優位になるように的確な指示、お願いね」

梓「は、はいっ!」

今回はここまでです

梓「T-34…正面を抜くってなったら、接近が必要だけど、こっちの有効射程外から打ち抜かれるちゃうし…待ち伏せして側面を狙うべき…でもこの辺は岩場かつ海岸線…隠れるところが少ないし…機動戦もT-34には自殺行為だし…」

みほ「……」

ハーゲン「早くしないと奴が来ちまうぞ」

梓「…うーん、ゴツゴツした岩なら相手も機動力下がるかもしれないし…こっちも一緒……岩場じゃなきゃ少しは…岩!そうだ!」

みほ「何か策を思いついた?」

梓「はいっ。上手くやれるか分からないんですけど。前に勉強してるときに本で読んだんですけど…」

ハーゲン「本気か!?確かに、訓練でやってみたという実例は聞いた事あるが…」

みほ「…本気なの?」

梓「…確かに上手くいくかなんて分からないですけど、戦車の性能では相手の方が有利ですから、長引けば不利になると思うんです…だから、仕留めれる可能性があるなら、それに賭けてみたいんです」

みほ「…車長である澤さんがそう言うなら賭けて見ましょう」

ハーゲン「…大したもんだ。だが、やれるのか?」

みほ「…もちろんです」

VOOOOO

ゴロドク「…見つけたぞ、フェンリアだ!」

梓「…来たっ」

ゴロドク「ハーゲンめ!覚悟しやがれ。撃てっ!」

BARM BOKKAM

梓「…きゃっ」

ゴロドク「ヘタクソが!どこ狙ってやがる」

砲手「この時代の戦車で走行間射撃だなんて、そう簡単には当たりゃしませんよ」

ゴロドク「弱音吐きやがって、敗北主義者か、テメェは!?止まってやられたらどうすんだ!?」

砲手「すぐこれだよ…」

操縦手「だけど、相手のⅣ号は短砲身75mmこの距離なら正面は抜けないんじゃ?」

ゴロドク「ん?…本当だ、短砲身のⅣ号じゃねぇか。止めろ!」

ギャッ

梓「…相手が止まった…下には…よしっ、岩もゴロゴロしてる。隊長、今です!」

みほ「…この位の角度なら…照準よしっ」

梓「撃てっ!」

ゴロドク「喰らえ、ハーゲン!」

BARM DOM

ゴロドク「へっ、手前とかどこ狙って…」

BAKKOM シュパッ!

ゴロドク「な、何だと!?」

梓「命中!撃破した!?」

みほ「…どうやら、あの話、本当にやれる見たいね」

梓「やった…隊長、やりました!」

ブルーノ「マジですかい?まさか、本当に成功させるとは」

ハーゲン「手前の地面に着弾させて跳弾で底面を打ち抜く…あの61式戦車の話をマジでやってのけるとは、本当に大した奴だぜ」

梓「…硬式の弾が重い分、装薬が多かったのと、隊長の腕のおかげです。別に私はそんな大したこと…」

みほ「そんな事ないよ。こんなやり方、私だって言われるまで記憶の片隅に埋もれてたもの。確かに上手く行くか分からないやり方だったけど、車長としてしっかりと決断して成し遂げたんだから」

梓「隊長…」

ゴロドク「くそったれ、こんなのありか!?」

砲手「魔女の婆さんの呪いだ。今日は厄日だぜ」

梓「あっ、相手が戦車から出てきました…えっと、こういう時は硬式ルールだと撃つべきなんですか」

ハーゲン「…乗員も戦闘不能にさせる必要があるからな。本来はそうだが、あいつは俺に任せておけ



短いですが、今回はここまでです

ハーゲン「ゴロドク!」

ゴロドク「!!」

ハーゲン「今回は俺の勝ちだ。おとなしく降伏しろ」

ゴロドク「うおぉぉぉぉ」

BLAM

ゴロドク「ふざけやがって。俺はまだ死亡扱いじゃねぇぞ!」

梓「…えっ?」

DOKA BAKI

梓「…あんなのありなんですか?」

みほ「硬式戦は、乗員含めて戦闘不能にするのがルールだから…生身でも戦わないといけない場合もあるから」

ゴロドク「俺様の勝ちだ!」

ハーゲン「ふざけやがって!」

BAKI DOKA

梓「…うわぁ…」

プラウダ生徒「……」


みほ「!!隠れて」

梓「えっ!?」

PAM PAM

梓「きゃあっ」

ビーっ!

梓「…な、何!?私やらちゃったの?」

プラウダ生徒「…ちっ」

みほ「…ふうっ」(砲塔横のハッチから身を乗り出すみほ、右手にはワルサー)

梓「今の、隊長が?」

みほ「危ない所だった。試合中に下手に気を抜いちゃ駄目だよ。普通の試合でもそうだけど、気の緩みが重大なミスにつながることだってあるんだらね。特に車長の判断は。他のクルーを率いなきゃならないんだから」

梓「す、すいませんでした、隊長」

みほ「今のでわかったと思うけど、次から気をつけてね」

梓「は、はいっ」

BLAM BAKI

梓「…えーっと、あれはどうしたら…」

みほ「うーん…そうだね…」

ハーゲン「!!」

ゴロドク「!!」

みほ「伏せて」

BAKOM

梓「えっ!?な、何?」

みほ「…あれは、内火艇。こっちを仕留めに来た?!」

今回はここまでです

今回はここまでです

申し訳ありません。
もうしばらく更新できそうにありません。お待ちいただいてる方も居るかとは思いますが、もうしばらくお待ち下さい

梓「た、隊長。5両います」

みほ「5対1…」

ブルーノ「どうすんだ?このままいたらやられちまうぞ」

みほ「軍曹は…」

ハーゲン「ちっ、こんなときに」

ゴロドク「待ちやがれ、てめぇの相手は俺だ!」

BLAM BLAM

みほ「…駄目、そんな状況に無いか…」

梓(…短い75mmなら、何とか…)

梓「車体を正面に向けてください、隊長は砲撃用意」

ブルーノ「あいよ」

みほ「了解。だけど、装てんはどうするの?」

梓「わ、私がやります!」

みほ「大丈夫?それに、指揮官があまり他を兼任するのは…」

梓「やって見なきゃわからないですけど、私しか出来ないから…私やります。周りを見れなくなるのも困るから、出来るだけ急いで込めるので、隊長お願いします」

みほ「…任せておいて。この距離なら確実に一撃でしとめれるから。大変かも知れないけど5秒で込めて」

梓「は、はいっ!」

梓「鉄甲弾は…思ったより重い…だけど、えぇーい!」

GASYA

梓「装填完了」

みほ「…照準よし、フォイア!」

BARM BAKKOM

みほ「よしっ、命中」

知波単生徒「やれれた!?撃てぇー」

BARM BAKKOM

梓「わっ…」

みほ「大丈夫、こっちと違って向こうは海の上、波立ってる状態での砲撃なんて、私やノンナさんクラスの人でも確実に当てるのなんて厳しいから、早々あたるものじゃないから」

梓「…はいっ、隊長お願いします」

みほ「…任せて。もう少し急げればなお良いかな。発射」

BAKKOM シュパッ!

みほ「…次っ!」

梓「…はぁ、はぁ…えぇーい」

GSYA

BARM BAKKOM

西「あいたぁー」

知波単生徒「隊長車が…えぇーい、許さん」

BARM 

みほ「…これで最後」

BARM BAKKOM 

知波単生徒「うわぁっ」(シュパッ!)

ガチャっ

梓「…はぁ、はぁ…内火艇部隊から白旗を確認しました…相手部隊撃破です。周囲に敵無し、とりあえず助かったみたいです」(双眼鏡片手に)

みほ「…ふうっ」

短いですがここまで
なかなか更新出来ずすいませんでした

みほ「…皆さん、怪我は無いですか?」

梓「えっ?わ、私は大丈夫です」

ブルーノ「ぴんぴんしてるぜ。ハーゲンのやつは知らんがな」

ハーゲン「いい加減負けを認めろ」

BAKI

ゴロドク「るうせぇ。今度も俺の勝ちだ!」

BARM

梓「あれは、ほっておいていいんですか?」

ブルーノ「ありゃ、いつものことだ。俺らにはどうしようもできん」

みほ「……」

UEEEN

梓「えっ!?た、隊長?」

BARM

一同「!!」

みほ「…安心してください、空砲です…だけど、これ以上ふざけるのであれば撃ちます」

ハーゲン「……」

ゴロドク「……」

ブルーノ「…やるねぇ。母は強しってか」

梓「…えった、隊長に子供が!?」

みほ「ふぇ!?」

バウアー「お前、身ごもった体で戦車に乗ってたんのか!?無茶をするな、今すぐ降りろ」

ジョージ「おい、西住!どういう事だ!?」

みほ「ふえっ!?」

梓「あっ、マイクのスイッチ入りっぱなし…」

ジョージ「相手は誰だ?!バウアーか!?」

バウアー「馬鹿者!俺のケツを舐めろ!後輩、ましてや元部下に手を出すまねなどするか!」

ジョージ「じゃあ誰だ?…まさか、タカシのやつ抜け駆けか!?」

サンダース付属

アリサ「!?」(通信傍受中)

みほ「ち、違います違いますから!身ごもってなんかいませんから!」

短いですがここまでです

お久しぶりです>>1です。
放浪記のほうはボチボチと更新はしてきましたが、外伝は放置気味で申し訳ありません。
実はこの先どうするか、少し悩んでおりまして、またBDでゆっくりと見返せる今、あの当時勢いで書いてしまったⅢ、Ⅳを改めて書き直したいという思いもありまして、誠に身勝手ではありますが、あんこう物語のほうはもう少し時間がかかると思います、待っている方もいるかと思いますが、申し訳ありません

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom