李衣菜「属性更新ですか・・・」 (37)

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~事務所 応接室~

李衣菜P(以下、P)「李衣菜、今日お前を呼んだ理由は分かるよな?」

李衣菜「だいたい分かりますよ」

李衣菜「所属属性の更新ですよね?」

P「そう、毎年恒例の属性更新の話だ」

李衣菜「はい、でもなんで改まった形なんですか?去年までは口頭でしたよね?」

P「まぁな・・・普通はそれでいいんだけどさ、ちょっと問題があってな」

李衣菜「なにかあったんですか?」

P「・・・」


P「【多田李衣菜は本当にCo属性なのか?】」


李衣菜「・・・はい?」

P「先日会議があった時に、李衣菜の属性のことで言われたんだよ。『多田さんの属性って何だっけ?』って」

李衣菜「な、なに言ってるんですか!?私はどっからどう見てもCoですよ!!」

P「周りからはそうに見られてないんだよ、だから今年は改めて話をしようと思ったんだ」

李衣菜「そんなぁ~」

P「なにもCoを止めろと言ってるんじゃない、ただそう見られているということを今後のためにも知ってもらいたいんだよ」

李衣菜「・・・じゃあ逆に聞きますけど、私がCuかPaに見えますか?」

P「・・・」

P「・・・すまん」

李衣菜「ちょっと!謝らないでくださいよ!?」

P「だってさ、初めの属性申請の時に―――」

――――――――――――――
―数年前―
~応接室~

P『多田さんはCu,Co,Paの中から所属したい所の希望はある?』

李衣菜『もちろんですよ!オーディションの時にも話しましたが、私はロックなアイドル目指してるんで・・・Coでヨロシク♪』ウィンク

P『・・・』

P『属性はCuかPa・・・っと』カキカキ・・・

李衣菜『待って待って!』

――――――――――――――

P「正直Coではないな、と思った」

李衣菜「それだけで判断しないで下さいっ!!」

P「他にもあるぞ」

李衣菜「うぇぇ!?もういいですって!」

P「いいや、聞いてもらうぞ。これは李衣菜のためでもあるからな」

P「まずはこの前ゲスト参加した、木村さんのライブだ」

李衣菜「あぁ、なつきちのソロライブですね」

P「俺は観客席から観ていたんだが―――」

――――――――――――――――――
~ライブ会場~

夏樹「はぁ、はぁ・・・サンキュー!!」


「うぉぉぉぉ!!夏樹ちゃーん!!」
「キャー!夏樹様ー!!」
「夏樹様―!愛してるぅーー!」
「なつきち最高だぜーー!!」

P(さすが木村さん、これこそがロックなアイドルって言うんだろうな)

夏樹「さて、じゃあ次の曲に・・・と行きたいところだけど」

夏樹「今日アタシのライブに来てくれた特別なゲストがいるんだ!」

「「「だれー!?」」」

夏樹「アタシの親友でありながら、共に競い合うライバルでもあるやつだぁ!!じゃあ、出てきてもらうぜ!!」

観客A「誰だ・・・?」ボソボソ・・・
観客B「拓海ちゃんとか・・・?」コソコソ・・・

P(ロックなアイドルは登場の仕方も大事なんだぞ・・・頼む李衣菜!!)

夏樹「カモン!!だりぃー!!」

李衣菜「イェーイ!!みんな乗ってるかーい!?」ピョコーン♪

P(あぁ・・・なんか違っ・・・あぁ・・・・)

「だりーーー!!」
「キャー!!李衣菜ちゃーん!!」

李衣菜「センキュー、センキュー!!」ブイ!

夏樹「だりー、わざわざ応援に来てくれてありがとな!」

李衣菜「なつきちのためならどこにだって行くよ!」

「「「キャーーーー!!」」」

P(・・・まぁ、盛り上がってるし良しとするか)

夏樹「次の曲では、だりーも一緒にギターを弾いてくれるんだろ?」

「「「おぉぉぉぉ!!」」」

李衣菜「もちろんっ!」

「「「イェェェェェェイ!!」」」

「李衣菜ちゃんはどんなギターとか使ってるのーー!?」

李衣菜「私が使ってるのはストラトだよ!!」

「フェンダーがー好きなのぉーー!?」

李衣菜「ふぇ・・ふぇんだー?・・・うん、そうそう!!」

夏樹「お、おいおい・・・自分の使ってるギターのメーカーくらい知っておこうぜ・・・」

李衣菜「え、ストラトがメーカーの名前じゃないの!?」

夏樹「メーカーはフェンダーで、だりーが使ってるギターはフェンダーのストラトキャスターって言うんだよ」

「「「アハハハ!!」」」
「李衣菜ちゃんカワイイー!!」
「だりーカワイイよ!!だりー!!」
「俺が色々と教えてあげてぇーー!!」

李衣菜「あはは・・・///」

観客A「出た!Cuだりー!!」
観客B「にわカワイイ頂きましたっ!!」

P(あぁ~・・・)アタマカカエ

――――――――――――――

李衣菜「あはは・・・あの時は、えっと・・・」

P「ついでにアンケートも取ってきた」

李衣菜「え、なんのですか?」

P「これ」

【今回のライブを通して、多田李衣菜の属性はどっちだと思いましたか?】

李衣菜「なんてことしてるんですかっ!!」

P「それで結果はこれな」

【Co:20%  Cu:68%  Pa:12%】

李衣菜「」

P「ちなみに更に細分化すると・・・」

【Co:11%  Cu:29%  Pa:9%  李衣菜に属性はない:51%】

李衣菜「属性がないってどういうこと!?」

P「そういうことだろ」

李衣菜「あぁ、もうっ!・・・じゃあ、Cuを兼ね備えたCoアイドルってことでいいですよ!」

P「Cuだってことは認めるのか?」

李衣菜「ファンが言うんだから仕方ないじゃないですか・・・」

P「李衣菜・・・」

P「それで次なんだけど・・・」

李衣菜「まだあるんですか!?」

P「あるよ?」

李衣菜「いやいや!私落ち込んでるんですけど、普通やります!?」

P「先月、温泉地でやったソロライブの時なんだけどな――――」

李衣菜「あぁ、始まっちゃった!!」

――――――――――――――
~ライブ会場~
李衣菜「みんなーー!!盛り上がってるーー!?」

「李衣菜ちゃーん!!」
「りーな!りーな!!」

李衣菜「みんなはもう温泉は入ったぁ!?」

「「「入ったー!!」」」
「「「まだーー!!」」」

李衣菜「まだ入ってない人は後で入ってよ!!源泉かけ流しなんだってさ!!」

李衣菜「源泉かけ流しって原曲のまま、みたいな感じでロックだよね!!」

「「「??」」」」
「「「ロックだぜーー!!」」」

P(なにいってんだ・・・)

李衣菜「私思うんだ、あの熱い温泉って山のソウルなんじゃないかって・・・あれ、自分でも何言ってるか分からなくなってきた」アハハ

「李衣菜ちゃん、そりゃないよ!!」
「「「アハハハハハハ!!」」」


李衣菜「みんなノリノリだねー!!」

観客A「?」
観客B「今日はPaの日みたいだな」

P(い、胃が・・・)キリキリ

――――――――――――――

李衣菜「いやぁ~・・・あの時は私もテンションが上がってたんで」

P「ちなみにアンケートの・・・」

李衣菜「出さなくていいです!どうせPaが多いんでしょ!?」

P「まぁな」

李衣菜「はぁ・・・私ってロックなアイドルになれないのかな・・・・」

P「・・・」

李衣菜「ファンや周りからも、にわかロックって言われるし・・・」

李衣菜「私にロックは合わないのかな・・・」

P「・・・」

P「そんな弱気でどうする!!」

李衣菜「え?」

P「今回の事を踏まえてロックなアイドルになればいいじゃないかっ!!」バン!

李衣菜「プロデューサーさん・・・」

P「一緒にロックなアイドル目指そうぜ!!」グッ!

李衣菜「ぐすっ・・・・はい!!」

P「よし!・・・ではロックなアイドルになるために幾つかの課題を出す!!」

李衣菜「お願いします!!」

P「まずはロックなアイドルを観察して学ぶこと!!」

李衣菜「はいっ!!」

P「そしてギターの練習、これをできるだけ毎日やるように心がけよう!!」

李衣菜「はいっ!!」

P「あとはロックの知識を増やすこと!!」

李衣菜「はいっ!!」

P「最後に、当分は俺の家でイチャイチャしないこと!!」


李衣菜「それはイヤです」

P「え?」

李衣菜「・・・それだけはイヤです」

P「え・・あ、そう?・・・・・・じゃあそれは無しで!!」

李衣菜「はいっ!!」

P「えっと、じゃあ・・・あ!毎週末のデートは当分n・・李衣菜「無理です」

P「・・・」

P「じゃあこれも無しかな!」アハハ!

李衣菜「えへへ///」

P「今日はどうする?」

李衣菜「・・・行きたいです///」モジモジ

P「しょうがないなぁ!!」

アハハ! アハハハハ!!



社長「オイ」

終り

以上です!
最後まで読んで頂きましてありがとうございました!

今見直したら回想シーンの「」と『』が混ざってました
申し訳ございませんでした

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