未央「誰?この子…」P「だから私ですって」 (43)

凛「…いや誰?」

P「だからPですって」プクー

卯月「…いやぁ、ただの女子小学生じゃないですか」

P「…はぁ、ほんと疲れますよ」トホホ

未央「…やっぱり小学生に敬語は難しいんじゃないかな?」

P「…いやだからさ、気づいてもらおうと敬語使ったらなんで逆効果なんですかね?」

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凛「…で、なんでここに入って来れたの?」

P「いやいやいや!Pですって!」ジタバタ

未央「…なるほど、Pのカードキーを拾ったなんかして入った…と」

卯月「…そろそろお家に帰らないと親御さんが心配してますよ?」

P「…あのねぇ」ハァ

P「…私の保険証もありますし、そもそもこのダボダボな服を見て違和感ないんですか」

凛「…ないね、こういう年頃は父親と仲いいし不思議じゃない」

P「おい凛、お前いつからボケに回ったんだ」

P「…ほら保険証」

未央「…Pのだ…これも拾った感じ?」

P「いや違うから」

卯月「…とりあえず親御さんに電話入れときましょう」

P「…はぁ」タメイキ

凛「…もしかして家出してきたとか?」

P「…家出とか小学生ですか…」

未央「小学生じゃん?」

P「…家出はしてませんし、一人暮らしですからね?」


ーーー

卯月「…凛ちゃんこれ虐待されてるorされてたパターンじゃないですか?」ボソッ

凛「…なるほど、親御さんにそう言えと脅されて…」ボソッ

未央「…じゃあ今日は遅いし泊まらせてあげようよ!」ボソッ

ーーー


未央「…仕方ないから今日は事務所に泊めてあげよう!」

P「…いつになったら信じてもらえるんだ?」

卯月「じゃあ毛布持ってきますね」

P「…スルーかよ」

凛「…普通に考えてありえないからね。絵本のお話と混ざっちゃったんじゃないかな?」

P(凛が俺のために分かりやすく喋ってくれるのが腹たつ、Pなんだって)

P「いやいや、それはない。もしあったらこの人格は誰なんだよ」

未央「…はいはい絵本はないけど良い子は寝ましょうね〜」

P「寝るわけないだろこんな時間に…」ハァ





P「……zzZ…」スヤスヤ

凛「…寝ちゃったよ」

卯月「やっぱり小学生ですからね、この時間はもう眠いんでしょう」クスッ

未央「…もしも本当にPだったらどうする?」

卯月「…着せ替えして楽しみますかね」

未央「…いいねぇ明日やろうよ」

凛「…元に戻す方法を探すかな」

未央「…しぶりんも純愛だねぇ」ニヤニヤ

凛「…そんなんじゃないから!」カァァ




凛「…もう寝る」

未央「…じゃあみんなで寝ますか」

卯月「…明日、あの子はどうなるんでしょうかね?」

凛「…親に引き取られて…そして」

未央「…もう、今日は寝ようか」

翌朝。

P(戻ってない…)

P(本当にどうすんだよこれ)

P(他のやつもあいつらみたいな反応しそうだしなぁ…)

P(第一あいつらをプロデュースすることが出来ないしどうやって生きるんだ?)

P(…悩んでても仕方ない、とりあえず朝ごはん作るか)

P(…身長が低くてシンクが見づらい)

P(…そしてキッチンの奥に掛けてある包丁取れない)ピョンピョン

P(…駄目だこりゃ)



凛「…朝、早いんだね」フワァ

P「…あ、丁度良かった、包丁とって」

凛「…いいよ、朝ごはん私が作るから」

未央「おっはよー!」

卯月「…おはようございます」フワァ

P「…身長高いって大事だったんだなぁ」

朝食後。

未央「ところでこの子どうしよう…」

卯月「…やっぱり交番に…」

P「だからPって言ってるじゃないですかー」プクー

凛「…仕草とか絶望的に違うからね」

P「…これはあれだ、無意識に出てしまう系の奴だ」

未央「…とにかく女の子向けの服着ないと親御さんに申し訳ないし買いに行こうよ!」

卯月「…ですね!」

凛(…絶対楽しみたいだけだよね)

P「………」ウツムキ

凛「…ほらいじけちゃった」

P「…いや、恥ずかしいだけだから…」

未央「…似合ってるよ?」

P「…フワフワの服とか…スカートとか…ニーソックスとか…精神がボロボロです…」



凛「まあアイドルの衣装より落ち着いてるから大丈夫…」フラッ

P「凛!」バッ

ーーー
ーー

凛(…あれ、ここは)

凛(病院?)

卯月「…あ、起きたよ凛ちゃん」

未央「ただの貧血だってさ」

凛「…あの子は?」

卯月「あの子も頭打って別の病室に…」

未央「…しぶりんを助けようとしてそのまま二人で倒れてあの子が下敷きに」

凛「………」

凛「…あの子の病室覗いてくる」

凛「…入るよ」ガラッ

P「…凛か」

凛「…少し無茶だったけど庇ってくれてありがと」



P「…大事なアイドルだしな、それよりも人として当然だろ」

凛「…まさかP?」

P「…だから言ってるだろ」

P「…早く戻りたい」

凛「…きっと戻れるよ」

凛「…みんなには私から言っておくよ」

P「…ありがとう」

凛「…じゃ、また」ガラッ









P「…凛には伝わって良かったなぁ」

P「…よし、俺も元に戻る方法探そう!」

看護師「Pさん、お薬の時間ですよ〜」

P「飲み薬って外傷に効くのか?」ゴクン




P「…眠くなってきた、昼寝しよう」ウトウト







P「………」スヤスヤ

看護師「…効くとしたら頭にですかね〜」ニッコリ

凛「…ということなんだ」

未央「へぇー、確かに小学生としてはおかしかったけど…」

凛「…とにかく事務所の人にも連絡しておいた」

未央「…じゃあ私も覗いてみよっかなぁー」



卯月「…なんの話ですか?」ハァハァ

凛「走って来たの?」

卯月「…なんか走らないといけない話かな〜って」エヘヘ


未央「…じゃPのお見舞い行ってきます!」ガラッ

凛「…じゃ私はさっきの話するね」

卯月「はい!」

未央「入るよ?」ガラッ

P「………」

未央「…?」

P「…あの」

未央「…どうしたの?」

P「…ここ、どこですかね?」

未央「び、病院だけど…」

P「…そ、そうですか…」

未央「………」

P「………」

未央(すごく気まずいんですが)






P「…あの」

未央「…なに?」










P「…私の名前ってなんですかね?」

未央「…へ?」

P「…なんか起きた時から何も思い出せなくて…」

未央「…いやいやご冗談を」

P「………」

未央「…ええっ!?」





未央「…記憶喪失ですかいお嬢さん?」キリッ

P「…この人気持ち悪い…」ガクブル

未央「」

未央「…ひとまずみんな呼んでくるね」

P「……?」






ーーー

凛「…P、私のことがわかる?」

P「…ごめんなさい」

卯月「…そんな〜まさか記憶喪失なんですか?」

P「…そうみたいです」

未央「…なんで記憶なくなっちゃったんだろ?」

凛「…そもそも女の子になったのもおかしい」

P「……?」

卯月「…つまり誰かが意図的にPさんをこうさせたと!」





凛「…卯月、あんたじゃないの?

凛「…さっきも息切らしてたし何かやったんじゃ…!」

卯月「ちょっと待ってよ凛ちゃん!息切らしてただけで犯人にされちゃ困るよ!?証拠はないよね!?」

凛「ぐっ…」

凛「…じゃあ一体誰が…」

未央「…そもそも犯人がいないかもしれないよ?」

未央「突然変異でこうなったかもしれないし、もちろん誰かがやったかもしれない」






未央「…でもそれで人を疑うのは駄目だと思うよしぶりん?」キリッ

凛「…ごめん、ちょっと動揺してたあと………」





凛「良いこと言ってるんだからボケないでよ、ツッコむの面倒なんだから」

未央「………」キリッ

凛「おい」

未央「すいやせん」

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