後輩「せんぱいせんぱいせんぱい」 先輩「うるさいうるさいうるさい」 (57)

後輩「こんにちは!」

先輩「うるせえこんにちは」

後輩「もうみんなお昼行きましたけど先輩食べに出ないんですか?」

先輩「もうちょっと仕事が片付いたら」

後輩「先輩…溜まってるんですか?」

先輩「ためて言うな」


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先輩「昼はそっちの部署の先輩たちと一緒じゃなくていいの?」

後輩「お金かかりすぎるんで今日はお弁当持参しました」

先輩「やっぱ女子会って金かかるのな」

後輩「女子って歳じゃないですけどね」

先輩「あの人たちいつもなに食ってんの?」

後輩「まあ色々ですけど、今日はフルチン…じゃなかったフレンチって言ってました」

先輩「真っ昼間からかよ。あとしっかり言い切ってから訂正するな」

後輩「でもOLがフルチン食べてたらそそるんでしょ?」

先輩「後輩 不埒 検索」

後輩「またコンビニ弁当ですか?」

先輩「そうだけど果たして間に合うか」

後輩「私のお弁当食べます?」

先輩「大丈夫。なんとかするから」

後輩「先輩それスキッパラハラですよ」

先輩「なんだその新しいハラスメントは」

後輩「空腹の先輩を思いやる後輩の優しが無碍にされたときに受ける精神的苦痛です。歌いますよ?」

先輩「歌うな歌うな訴えろ。いや、訴えんな」

後輩「えろ?」

先輩「セクハラですよそれ」

先輩「それじゃお言葉に甘えて」

後輩「どうぞどうぞ」

先輩「うまっ」

後輩「そのきんぴら処女作なんですよ」

先輩「せめて初挑戦とか言え」

後輩「どれくらいおいしいですか?」

先輩「お金払っていいくらい」

後輩「後輩をお金で買うんですね」

先輩「そういう意味じゃない」

後輩「後輩のはじめてをお金で買うんですね」

先輩「ごぼう食べただけでどうしてこんなことに」

後輩「お弁当代はケツとくんで今度お昼連れてってくださいね」

先輩「それが狙いだったか。あとケツじゃなくてツケといて」

後輩「餅の丼です」

先輩「米ばっかじゃねえか」

先輩「どれもおいしい」

後輩「デザートもありますよ」

先輩「ほんとに」

後輩「ここで問題です。私が持ってきたデザートは一体なんでしょう!」

先輩「ヒント」

後輩「よくお見舞いのときに見かけますかね」

先輩「りんご」

後輩「ぶっぶー」

先輩「メロン」

後輩「イーグルでした!」

先輩「そんなの見舞われたくない」

後輩「はい、りんごです」

先輩「ちゃんと持ってきてたのね」

後輩「あんまり綺麗にできませんでしたけど」

先輩「うさぎカットじゃん」

後輩「今日一のテンションですね」

先輩「小さい頃からうさぎりんごは好きなんだよね」

後輩「じゃあ今度からお弁当のときは絶対入れてきますね」

先輩「いいよ、手間だろうし」

後輩「拒否するなら先輩のを完全に剥きますよ?」

先輩「いやいや俺地球人だし。ほんとだし」

後輩「おいしかったですか?」

先輩「うん、おいしかった。ありがとうごちそうさま」

後輩「お粗末さまです」

先輩「ちょっとついておいで」

後輩「またお仕置きですか?」

先輩「いつもやってるみたいに言うな。飲み物買いにいくんだよ」

後輩「やったー!」

先輩「今日一のテンションだな」

先輩「どれ買う?」

後輩「先輩は?」

先輩「俺カフェオレ」

後輩「オレカフェオレ」

先輩「なんでしゃくれて言うんだよ」

後輩「会社員なのにブラック飲まないんですか?」

先輩「なにその決まり。俺苦いの苦手」

後輩「ホワイトの苦味はいけるんでしたっけ?」

先輩「君は一体何の話をしているんだ」

後輩「この話題はグレーゾーンでしたね」

先輩「いいからはよ選べ」

後輩「オレカフェオッレー」

先輩「ほら、昼休み終わるぞ」

後輩「はーい!ごちでした!」

先輩「・・・そっちの部署では楽しくやれてんの」

後輩「んー、まあ、ぼちぼちですかね」

先輩「あんまりはしゃぎすぎると引かれるぞ」

後輩「先輩も引いてます?」

先輩「俺はなんていうか、引く前に慣れてた」

後輩「そうですか、私は先輩にだけはドン惹きされたいですけどね」

先輩「なんだそれ」

後輩「それじゃ!」

数日後

先輩(あ、そういえば今日は)

後輩「うるさいうるさいうるさい」

先輩「俺のセリフを先行するな」

後輩「ご飯行きましょう!この間の約束です!」

先輩「あと5分まって」

後輩「わかりました」

先輩「タイムタイムタイム。落ち着け。舞ってじゃなくて待って。一旦とまれ。おい」

後輩「御意」

面白い

先輩「ねえ」

後輩「なんですか。ちゃんと待ってますけど」

先輩「真後ろで待つのやめて。すごい圧を感じる」

後輩「背中に熱視線です。穴が空くかもしれません」

先輩「勘弁してよ」

後輩「あ、空いた」

先輩「言わんこっちゃない」

後輩「先輩ここハゲてますよ」

先輩「マジ!?」

後輩「ぐるぐるにはげてます」

先輩「つむじかよ。びびらせるなよ」

後輩「つむつむ」

先輩「おいおい消すな消すな。デリケートな歳なんだから」

後輩「何食べます!蕎麦ですか!」

先輩「蕎麦がいいのね」

後輩「国道沿いにある定食屋の蕎麦がおいしいです。歩いて5分20秒くらいです」

先輩「細かっ。まあいいやそこ行くか」

後輩「そばにいぃ~たいよぉ~」

会社の先輩後輩のSS昔読んだなぁ、名作だった
これも期待

乙。
いいね、期待

こういうの書く人は、何て言うか頭の回転が速いんだろうね

先輩「で、結局ハンバーグ定食食うのか」

後輩「いや…向こうの席で食べてる人のがおいしそうでつい…」

先輩「とは言え確かにここの蕎麦うまいな」

後輩「でしょでしょ」

先輩「うまうま」

後輩「先輩食べるの早いです。早漏です。ちょっと待ってください」

先輩「漏れなく食べとるわ。っていうか別に急がなくっていいから」

後輩「急いでうまうま」

先輩「後輩って入社当初から思ってたけど食べ方綺麗だよな」

後輩「そうですか?」

先輩「なんていうか上品。食べ方はな。あと見た目。他は下品」

後輩「後輩ちゃんファンクラブの人たちが聞いたら顰蹙ものですよ」

先輩「なんだその残念な集まりは」

後輩「先輩は名誉会員ですけど」

先輩「マジかよ」

後輩「待たせてすみません」

先輩「いいって」

後輩「歯に何かつまってないですよね?」

先輩「手鏡くらい持ちなさい。にしても歯並びもめちゃくちゃ綺麗だな。あとは下品だけど」

後輩「最後の一言で見ての通りジト目です」

後輩「お金です」

先輩「奢る奢る」

後輩「ダメです。これは私の分です」

先輩「奢るって約束したじゃん」

後輩「怒りますよ」

先輩「なんでだよ」

後輩「奢るのはまた今度でお願いします。次は2人とも知らないとこに行きます」

先輩「そこまでいうなら次でいいけど。でもここら辺の店って俺大概行ったぞ?」

後輩「もっと遠くに行けばいいのです」

先輩「それじゃあ昼休みのうちに帰ってこれない」

後輩「昼が無理なら夜に行けばいいのです」

先輩「・・・さいですか」

先輩「ポイントカード作ってもらった」

後輩「通いつめないといけないですね」

先輩「ここ結構還元率がいいな」

後輩「2人でポイント貯めて私が使います」

先輩「え、俺は」

先輩「ああ眠たい」

後輩「脳に糖分が足りてませんね」

先輩「とりあえずカフェオレ飲んどこ」

後輩「私も買おーっと」

先輩「はいはい」

後輩「私のは私が」

先輩「いいよいいよ。じゃ、俺午後始まるまでデスクで寝るから」

後輩「…また買ってもらっちゃった」

先輩「ん?」


先輩「えー、俺はいいや」


先輩「大勢は苦手なんだよ」


先輩「隅っこでいいと言われても」


先輩「わかった、わかった。そこまで誘われたら断れん。了解」


先輩「男だけ高っ。男女平等社会じゃないのかよ」

後輩「ん?」


後輩「んー、飲み会かあ」


後輩「いや、もう長いこといないけど」


後輩「え、それって先輩がいる部署と?」


後輩「わかった!予定確認しとくね」

後輩『 (´◉◞⊖◟◉`) 』

先輩『目上の人への社用携帯での顔文字使用は控えましょう」

後輩『 ( ´థ౪థ) 』

先輩『おいこら』

後輩『 ( ━☞´◔‿ゝ◔`)━☞ 』

先輩『ちょっと待てそれどうやって出すんだ』

後輩『 (´⊙◞⊱◟⊙`) 』

先輩『おいこら』

後輩『先輩の部署との合同飲み会に誘われましたけど先輩はどうします?』

先輩『俺はほぼ強制参加となった』

後輩『じゃあ私も行きます』

かわいい

先輩「すまん、だいぶ遅れた。仕事仕事。ほんと」


先輩「俺はカンパリオレンジで」


先輩「うるせえ俺はこれが好きなんだ」


先輩「あ、お前らも来てたのね。久しぶり。元気してた?」


先輩「へえ、すごいじゃん。俺も追い越されちゃったな。いやいや謙遜じゃないよ」


先輩「あ、こいつ泥酔するとこうなるんだよ。ほっといていいよ」

先輩「いいのいいの、これは遅刻料で取っといて。うん」


先輩「あー、こいつは・・・どうしようかな」


先輩「揃ってニヤニヤすんな。並んでお前もニコニコすんな」


先輩「了解了解。こいつ会社の寮だから俺が送る」


先輩「手を出せっておかしいだろ。そんでお前はニコニコしてないではよ歩け」

先輩「歩きながら寝るなよ」


先輩「酔うと無言になってひたすらニコニコしだすって、酒強いのか弱いのかよくわかんないな」


先輩「それ、勘違いされるぞ。ほんと」


先輩「わかったから前向いて歩きなって。うんうん、わかったから」

先輩「すいません、こいつお願いします」


先輩「いや、さすがに女性の社員寮に入るわけには」


先輩「え、そういう問題じゃないです。俺ただの先輩なんで」


先輩「おいこらそこに座るな。寝るな」


先輩「・・・わかりました。部屋までは運びます。部屋までは」

先輩「うわ、なんかすごい女の子な匂いだな。匂いが甘い」


先輩「それじゃ俺帰るから。ちゃんと化粧くらいは落として寝ろよ」


先輩「タイムタイムタイム、風呂場はあっち。おい」


先輩「そういうのは、そういうときにとっとけ。じゃあな」

素晴らしい

翌日

後輩「昨日先輩が女子寮に入ってったって情報を得たのですが」

先輩「よう、発信源」

後輩「昨日は本当にすみませんでした」

先輩「いやいいけど別に。お前酔ったほうがむしろ大人しいし」

後輩「そして私たちは大人になったんでしょうか?」

先輩「なっとらんわい」

後輩「うっ、気持ち悪い。出来たかもしれません」

先輩「安心しろ、ただの二日酔いだ」

後輩「それにしてもこの場所は陽が当たって気持ちいいですねえ」

先輩「しかもこのフロアは部署入ってないから人も少なくて静かでいい」

後輩「つまり人気が少ない…とどのつまり人目を気にしなくていいということですね」

先輩「なんか知らんが興奮しだすな」

後輩「私の中では先輩は人気ですよ」

先輩「恐縮の至り」

後輩「今日はずっとここにいるんですか」

先輩「そんなわけあるか。取引先が来るまで30分くらい空いたんだよ」

後輩「そうなんですか。私にも紹介してくださいよ」

先輩「友達かよ。そういうお前はサボってていいのか」

後輩「・・・多分大丈夫でしょう」

先輩「ほんとにサボってたのかよ」

後輩「あ、先輩。この間の約束の件なんですけど」

先輩「うん」

後輩「来週の土曜の夜とかどうです?」

先輩「いいよ」

後輩「仕事はいれないでくださいよ」

先輩「了解了解」

後輩「当日私の服装に何か希望はありますか?」

先輩「猫耳」

後輩「わかりました」

先輩「言ってみるもんだなおい」

数日後

後輩「こんばんは!待ってはないです!でもテンション上がって3時間前からいました!」


後輩「あ、これですか!髪の毛で猫耳作りました!触っていいですよ」


後輩「え、香水は特につけてないですけど」


後輩「なんか先輩の着こなしはシンプルですね。ユニクロのモデルみたい」


後輩「休みの日はメガネかけるんですね。5ポイントあげます。たくさん集めると膝のお皿がもらえます」


後輩「まずは私の勝負下着を買いにいきましょうか」

先輩「本気で下着売り場連れてかれるかと思ってヒヤヒヤしたぞ」


先輩「おお、上着一つでそこまで印象変わるもんなんだな」


先輩「え。まあ、そっちの淡くて爽やか目の方が似合うんじゃないの。決めたら、もってきて」


先輩「カードで。はい。あと今着てる服入れる袋もらえますか」


先輩「いいのいいの。すげえ似合ってたからな」

後輩「そういえばこの近く評判のいい革製店がありますよ」

先輩「革?」

後輩「この間ベルトを新調したいって言ってませんでしたっけ?」

先輩「あ、ああ。そうだった。よく覚えてんな」

後輩「先輩の皮のことはなんでも知ってます」

先輩「そんなことは教えていない」

後輩「先輩ここにはよく来るんですか?」

先輩「学生のときから結構通ってる。カフェラテがうまい」

後輩「へえ、そうなんですか」

先輩「当時バイトしてるお姉さんがすごい美人だったなあ」

後輩「あーあーあー」

先輩「なにしてんの」

後輩「猫耳を手でふさいでるだけです」

先輩「そっちをふさぐのね」

先輩「後輩はバイト経験あんの」

後輩「映画館でバイトしてました」

先輩「スナックの販売員とか、チケットもぎり?」

後輩「映画が泥棒されないように踊ってました」

先輩「あれお前だったのか」

先輩「そろそろ飯いくか」

後輩「メインイベントです!」

先輩「鍋行くぞ鍋」

後輩「いいですねえ」

先輩「もつ鍋でいい?」

後輩「もつの丼です!」

先輩「うまいなあ」

後輩「おいしいですねえ」

先輩「あ、サンキュー。さっきからずっと注いでもらって悪いな」

後輩「いえいえ」

先輩「お前は飲みすぎるなよ」

後輩「酔わせて淫乱にさせなくていいんですか?」

先輩「淫乱にはならんでいい。お前と喋ってるのは楽しいからな」

後輩「お…」

先輩「黙るなよなー。なんかすげえ恥ずかしいこと言ったみたいじゃん」

後輩「すすすみません」

先輩「顔赤っ。言ってるそばから酔ってるじゃん」

後輩「ちょっと抱きついていいですか」

先輩「落ちつけ落ちつけ」

後輩「私は、よかったです」

先輩「ん?」

後輩「先輩が最初の上司で」

先輩「ん、まー、そういってもらえるのは、素直に嬉しいな」

後輩「今の部署が楽しくないわけではないですけど」

先輩「うん」

後輩「先輩の下でもっと働きたかったです」

先輩「4年目で今の部署に行けるやつはそういないんだぞ」

後輩「運がよかっただけです」

先輩「お前のことは、誇りに思うし尊敬してるぞ」

後輩「私なんてまだまだです」

先輩「あんまり会社でコソコソ俺のとこばっかり来ても仕方ないぞ」

後輩「そんな」

先輩「もう立派に独り立ちしたんだ。しっかり腰を据えてないと」

後輩「だからプライベートで一緒にいような?いずれ永久就職の面接受けに来いよ!ってことですか?」

先輩「どうして俺のセリフの概要を先行するの」

先輩「腕の血流がとまる」

後輩「そこまで絡めてませんけど」

先輩「お前はなんか猫というより犬だな」

後輩「先輩はネコですか?舘ひろしですか?」

先輩「どっちでもねえよ」

後輩「死期の日取りはどうしましょうかね」

先輩「ドレス粧すとごろか天に召されてるぞ」

後輩「式も死期もずっと一緒がいいですね」

先輩「どっちもちゃんと迎えられるように、これから仲良くしていこうな」

後輩「もちのろんです!」

後輩「せんぱいせんぱいせんぱい」

先輩「うるさいうるさいうるさい」

後輩「こんにちは!」

先輩「うるせえこんにちは」

後輩「お昼作りにきましたよ!」

先輩「部屋片付いてなくて悪いな」

後輩「どうせ後で…乱れるんで大丈夫です」

先輩「舌なめずりしながら言うな」


fin


ネコひろしと舘ひろしかけてるとか一瞬わかんなかった


Thank you for reading!!( ・`ω・´)

prprprprprpr

英語で気取ってんじゃねえ謝れ


よかった

素晴らしかった

面白かった

地球人を理解するのに一瞬かかった
末永く爆発しろ乙

乙!
よかったよ

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