ことり「えっ穂剣?」 (125)

※エロ男体化リメイク亀

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ことり「なにかあったの?」


穂乃果「……」

穂乃果「……もう、楽しくなくって」

穂乃果「……高校では海未ちゃんに無理矢理入らされただけだったし」


ことり「そう……」


穂乃果「………」

穂乃果「前から思ってたんだ」

穂乃果「もういいや、って感じ」


ことり「……」

ことり「穂乃果ちゃんは中学の頃、全国行ったよね」


穂乃果「それは昔の話」

穂乃果「今はもうダメだよ」

穂乃果「身体も大きくないし、力も周りより全然ない」


ことり「そっか……」

ことり「本当にいいの?」


穂乃果「上手くいかなきゃ、楽しくなんかないよ」


ことり「……」

ことり「そうだね」

穂乃果「……」

穂乃果「止めないの」


ことり「私は、穂乃果ちゃんがしたいようにするのがいいと思ってる」


穂乃果「ふうん……」

穂乃果「……」


ことり「?」

ことり「穂乃果ちゃん、いま何か言った?」


穂乃果「……」

穂乃果「……いや、何も」

穂乃果「それよりさ、海未ちゃんになんて言おうかな?」


ことり「難しいね……」

ことり「間違いなく反対されるよね」


穂乃果「うんうん」

穂乃果「穂乃果、口下手だからさ、サポートお願いね」


ことり「えっ」

ことり「ええ……」

ことり「ことりにできるかなぁ……」

穂乃果ちゃんはとぉーっても可愛くて明るくてカッコいい男の子です!


実家が老舗の和菓子屋さんで、私、南ことりと海未ちゃんとは幼なじみで、
運動神経がすっごく良くて剣道、球技、水泳にダンスまでできちゃう♥

背が高くなくて、頭もあまり良くなくて、声変わりもしているのかしていないのかよくわからなくて、女の子の格好をさせたら絶対に気付かれない顔立ち


そんなところを穂乃果ちゃんは気にしているんだけど、そこがまたすっごく可愛いの♥

本来動物園のような高校にしか行けない学力の穂乃果ちゃんが私達の通う音ノ木坂の生徒なのは、
穂乃果ちゃんにぞっこんの私が穂乃果ちゃんと一緒の学校へ行く! と宣言したことで、真っ青になったお母さんがこの学校を共学に変えてここへ穂乃果ちゃんを入れちゃったからで……

音ノ木が共学だってことは知る人ぞ知る事実なのです


そんなわけで、穂乃果ちゃんはこの学校の数少ない男子生徒です!


……カッコいいし可愛い穂乃果ちゃんはすっごくモテる

くっ……ライバル多し……

次の日の朝

「ぜったいにダメです!」


海未「そんなこと許しません!」

穂乃果「穂乃果はもうやりたくないの!」

海未「穂乃果のためになりません!」

ことり(ことりが24時間一緒に居たほうがためになる気がするなぁ)


穂乃果「だいたい」

穂乃果「穂乃果のため穂乃果のためって」

ことり(海未ちゃんは穂乃果のなんなのさ……かな?)


穂乃果「海未ちゃんは穂乃果のなんなのさ!」

ことり(当たってた)

ことり(保護者……だよねえ)

ことり(いつかは、私は穂乃果が悪い道に行かぬよう見守るためにいるのです! とか言ってたし)


当然、海未ちゃんは激しく反対する

二人はおでことおでこがぶつかりそうなくらいの距離で言い合い、昨日穂乃果ちゃんに頼まれたのに、やはり私ではこの応酬に入れそうにない


海未「~!」

穂乃果「~!!」


この間に混ざるのは楽しそうだ

しかしそれでは収拾がつかない


ことり「まあまあ……いったん落ち着いて、二人とも」


海未ちゃんが言葉に詰まったので、すかさず仲裁を差し込んだ

これが、私の役目なのだ

海未「いいでしょう、そこまで言うのなら」

海未「試合で決着を付けます」

穂乃果「お?」

海未「私に勝ったら」

海未「退部を認めましょう」

穂乃果「そんなことしなくても退部届出せば辞められるし」

穂乃果「穂乃果にめりっとがないよ」

海未「ぐぬぬ……なら」


海未「私に勝ったら!」

海未「なんでも言うことを聞きましょう!」

穂乃果「!」

ことり(ほわっ……!)


海未ちゃんの宣言に私と穂乃果ちゃんはぴくりと反応した


ことり(なんでも言うことを聞くって)


何でもとは宿題代行や使いっぱしりだけに留まらない

海未ちゃんが実際に許すかどうかは置いておいて、
ペットや奴隷のようなことをさせたり……えっちなお願いだってできることになる


穂乃果「へぇ……」


穂乃果ちゃんが海未ちゃんの髪、首筋、指、太ももをそれぞれちらっと見たあと、唾をごくりと飲み込んだ


きっといかがわしいことを考えているのだ


あの海未ちゃん相手なら仕方ない、私だってそうする

穂乃果ちゃんはこう思ったに違いない!


ことり(ん? いま何でもするって言ったよね?)


海未「ことり、急に変な顔をしてどうしたのですか」

ことり「いや何でも」


海未「それで穂乃果……どうしますか?」

穂乃果「いいよ……乗った!」

海未「よろしい」

穂乃果「いつにするの」

海未「勿論私が勝ったら部活を続けてもらいます」

穂乃果「うんわかった、それでいつにするの」

海未「え」

穂乃果「今日でいい?」

穂乃果「今日」

海未「ちょ、どうしてそんなに乗り気な……」

穂乃果「今日やろう?」

海未「は、はい……わかりました」


意外だったのか、海未ちゃんは戸惑っている

確かに、ぐいぐいくる穂乃果ちゃんというのは私達にとって珍しい


や。 ところが実はそうでもないんですよ。


──そうなのですか?

ええ。 おっしゃる通り、普段元気いっぱいの彼は、女の子が絡むと途端に奥手、ヘタレの極みになります。 今日の草食系イケメンの代表は彼でしょう。
しかし、彼も女の子を前にしてアグレッシヴな一面を見せることがあるのです。


──それはどんなときに?

極度の興奮状態に陥ったときです。 以前、彼ととあるアイドルのライブへ行ったことがあるのですが、会場は熱狂の渦でした。 当然彼の興奮も最高潮だったのだと思います。 私に見せるいつもの穏やかさはどこにもなく私は終始彼に振り回され、ついていくのが大変でした(汗)


──それは大変でしたね。 ところで『女の子』、『興奮』とくれば……

はい。 ご想像の通り、性的興奮も例外ではありません。
ですが、彼はガールズトークで登場する一般的な男や彼氏と比較して、ハメを……羽目を外しすぎることはあまり無いように感じます。 セックスの最中に受け身であることはザラ、寧ろ普通だと思います。


──普段の彼からは想像できませんね。

ええ。 その日の天気と気分で動いている感じですもんね。理性とは無縁の印象です。
ただしこれは、彼には性欲が無いということではなく実際はただ抑えつけているだけ、ということに他なりません。
私達の何かが彼のフェティシズムを強く刺激したのなら、彼は躊躇いなく私達を求めに行動するでしょう……。



ことり「本日はありがとうございました。」

花陽「いえいえ、今後も“穂乃果データベース”をよろしくお願いします。」


凛「なにこの茶番」


ことり「二人はどうする?」

ことり「ふたりの対決観に行く?」


凛「ん~、凛はあんまり興味ないからパスかな」

花陽「私も何もなかったら観に行こうかなって思ってたんだけど……」

花陽「今日はちょっと予定があって」


ことり「?」


花陽「校内探検をしようかなって思ってて」


ことり「そうなんだ、今度案内しようか?」


花陽「ううん、こういうのは自分たちだけでやるのが楽しいんだよ」

花陽「ね、凛ちゃん」


凛「う~ん、かよちんがそう言うなら」


穂乃果「……」


武道場へ行く途中、校舎の陰の中、壁にもたれ掛かっている穂乃果ちゃんを見かけた


ことり「穂乃果ちゃん」


穂乃果ちゃんは目を瞑っていた

集中していたのかもしれない、声を掛けたのはまずかっただろうか


穂乃果「……」

穂乃果「ことりちゃん」


男の子にしてはだいぶ長い肩にかかる髪をなびかせながら、目を閉じたまま身体をこちらに向けた


穂乃果ちゃんがゆっくり目を開け、私の目を見つめ、そのままこう呟いた


穂乃果「香り……匂いでわかったよ」


ことり「えっ、嘘」


慌てて袖の匂いを確かめるものの、自分ではよくわからない


ことり「嘘……だよね?」


穂乃果「ウソ」


焦った、だいぶ焦った

本当だったらどうしようかと思った

穂乃果ちゃんの気の抜けた返事を聞いて、私はへなへなと力が抜ける感覚がした


ことり「……もうっ」


ぷくーっと頬を膨らませて精一杯の抗議

そんな私の様子を見て穂乃果ちゃんはくすりと笑った


穂乃果「せーしんとういつのジャマのお返し」


う……

うぐぅ……。


ことり「もうそろそろ試合の時間だね」

穂乃果「うん」

ことり「ずっとここで集中してたの?」

穂乃果「ううん、ただぼーっとしてただけ」

ことり「……」

ことり(おいっ)


穂乃果「……」

ことり「……」

ことり「海未ちゃんへのお願い、何にするか決めた?」

ことり(自分で言っておいてなんだけど海未ちゃんがサンタみたいだこの言い方)


穂乃果「う~ん」

穂乃果「どうしようかな」

穂乃果「まだ考え中」

ことり(意外、あんなに急かしてたのに)


ことり「ことりは」

ことり「ことりは……」

ことり「穂乃果ちゃんは海未ちゃんに、えっちなこと頼むのかと思ってたな~」


穂乃果「……」

ことり「……」

ことり(……なるほど)

穂乃果「……」

ことり(なるほど……)

穂乃果「海未ちゃん、そういうお願い聞いてくれるかな?」

ことり「ビンタされちゃうかもよ?」

穂乃果「あはは、ならよしとこう」

穂乃果「……」

穂乃果「さてと」

穂乃果「行こうかな」


そう言って私の隣に座っていた穂乃果ちゃんは立ち上がった


ことり「勝てそう?」


穂乃果「うん」

穂乃果「ぜったい負けない!」


太陽に照らされ、穂乃果ちゃんは笑顔で答えた

その笑顔を見ていれば、釣られてこちらも笑ってしまう


ことり「ふふっ」

ことり「そっか、頑張れ」

試合は穂乃果ちゃんの勝ちに終わった

試合開始すぐに穂乃果ちゃんが二本を取った

海未ちゃんいわく今までで最もキレのある動きだったという


私から見ればどれが有効なのかもわからないし、竹刀を振っててわぁなんかすごいなぁ、くらいの感想しか出てこないけど……


試合後制服に着替えた穂乃果ちゃんは海未ちゃんに何かを耳打ちして、その場から去っていった


穂乃果ちゃんに負けたときのがっくり落ち込む海未ちゃんはやはり可愛い


……じゃなくて、穂乃果ちゃんは海未ちゃんに何をお願いしたのだろう?

穂乃果に負けてしまいました

ああ、負けてしまいました

穂乃果が部活から去ってしまいます

私と穂乃果を繋げるものがなくなってしまいます

穂乃果が、穂乃果が遠くなってしまいます……


穂乃果は、私を嫌になったのでしょうか

こんな口うるさい女、嫌いになってしまったのでしょうか……


頭が上手く回りません


穂乃果の、命令はどのようなものなのでしょうか……

まさか、金輪際関わるな、とか……


穂乃果が、穂乃果が近づいてきます……


穂乃果は私に何を……

海未「こんばんは、お邪魔します」


雪穂「あ、海未さん、いらっしゃい」

雪穂「今日はうちにお泊りですか?」


海未「そうです、穂乃果のお誘いで」


雪穂「……」

雪穂「そうですか、お兄ちゃんの……」


海未「雪穂?」

雪穂「いえ……その、珍しいなって思って」


海未「そうですね、もう穂乃果からは滅多に……」

雪穂「えっとそれより、どうぞ上がって下さい」

海未「は、はい……ありがとうございます」


雪穂「お兄ちゃん二階で寝てると思います」

雪穂「私は……」

雪穂「私も今晩、お友達のおうちに行く予定なので」

雪穂「……お兄ちゃんをお願いします」

亜里沙「それでうちに来たの? 雪穂」

雪穂「うん、邪魔しちゃ悪いし」


亜里沙「いいの? お兄さん取られちゃうよ?」


雪穂「……」

雪穂「やめてよもう、そんなんじゃないって」


亜里沙「ブラコンって言うんだよね?」

雪穂「……」

亜里沙「嘘! ジョーク! 許して雪穂」


雪穂「……」

雪穂「……もー」


絵里「……」

絵里(海未が穂乃果と……?)

穂乃果「……」


海未「あぅ……」


穂乃果のお願いとは、今晩私が彼の家に泊まりに行くことでした

試合の後、様々な思いで複雑な気持ちの私をよそに穂乃果は部屋を片付ける、とさっさと帰宅

私が穂乃果の家へ到着して間もなく雪穂が外泊


なんと、なんと今日は穂乃果のご両親がいらっしゃらないそうで


つまり今夜は穂乃果と二人きりということに……


夜ご飯を菓子パンで済ませようとする穂乃果を止め、私が簡単な夕食を

その後、お風呂で穂乃果の背中を流し


今、いま二人きりで湯船に浸かっています!


海未(鼓動が……ドキドキが止まりません!)


穂乃果「……」ちゃぽん

穂乃果「……」

海未「……」

海未(……なるほど)

穂乃果「……」


海未「穂乃果……本当に辞めてしまうのですか」

海未(それにしても、穂乃果の身体……骨格、筋肉……)

穂乃果「……」

海未「貴方には才能があるのに、努力だって今まで……」

穂乃果「……」ちゃぽん

海未(穂乃果の胸板、腹筋……鎖骨、背筋……)

海未(触りたい……触ってみたいです……)

穂乃果「……」ぶくぶく


海未「……」

海未「そう、ですか……」

海未(穂乃果の……おちんちん……)

海未(脱いだとき、入ったときはかちかちに固まっていたのに、萎えてます……)

海未(つまらぬ話をしてしまったからでしょうか、反省です)

海未「……!」

海未「穂乃果ぁ……!」

海未「何をしに先に帰ったのですか!」

海未「今すぐ片付けますよ!」


穂乃果「……ごめんごめん」


海未「全く……」


教科書ノートは床に散らばり、勉強机は漫画で埋め尽くされ

脱ぎっぱなし、出しっぱなしで穂乃果の部屋はいつもと同じでした


食べっぱなしのお菓子が無いことがせめてもの救いです……

一段落ついた頃(片付いてはいない)一息ついでに私は穂乃果の部屋をきょろきょろと見渡しました

実はしばらく彼の部屋へ入っていなかったのです


といっても記憶と殆ど違わないので、どこを見るでもなく私はベッドの側の白い壁をなんとなく、ぼーっと眺めていました


穂乃果「……」

穂乃果「……」すっ


穂乃果が静かに私の隣に来て、腰を下ろしました

海未「……ッ!」どっきんどっきんばっくんばっくん


止まりません

胸が高鳴り

ええ、止まりません、ドキドキが止まりません


海未(穂乃果っ……穂乃果っ……)


穂乃果は手を私の腰に軽く触れさせ、その後ゆっくり肩にまわしました

首が私の肩へもたれ掛かったので、彼の髪がほんのり香ります

穂乃果の息が、私の顔に当たります


海未(ほっほっ……穂乃果……っ!)


穂乃果「……」

穂乃果「ねえ」

穂乃果「もう眠いんだけど」ぼそっ

海未(はあぅ……っ!)どっきーーーーん

穂乃果「ちえ~っ」

海未「ほら、さっさと終わらせますよ!」

穂乃果「ええ~っ」


いけない、危うく忘れるところでした

私がついていながら、課題をやり損ねるなどということがあってはなりません


ええ、そうです

これが私の役目なのです!


穂乃果「わかんない」

海未「……」

海未「ちょっと、読んですらいないでしょう」


穂乃果「日本語読めない」

海未「穂乃果っ!」

穂乃果「あ~疲れた……」

海未「私の台詞です」


不規則にサボろうとする穂乃果をたしなめつつ、ようやく明日の宿題をやり終えました

いいえ、骨が折れるなんてことはありません

いつものこと、
いつものことなのです


穂乃果「さてと……」

海未「……」


少しだけ……

もう少し、ほんのちょっとだけ説得を

私の話を少しだけでもいいから……


海未「……」

海未「あの……」


穂乃果「寝よう」


海未「……」

海未「そうですね」

穂乃果は目を閉じてそう呟きました


それは私には私を遮ったかのように聞こえたのです

この先穂乃果と私の関係はどうなるのか?

拒絶される意思伝達によって、はっきり言って私は絶望しました


穂乃果は眠いのか、薄目になったりまぶたを閉じたりを繰り返していました


確かに、眠たそうにしているのにわざわざ起こしてもいいことはありません



嫌々続けてもいいことはないのかもしれません


私と一緒にいても、ためにならないのかもしれません

きっともう駄目

遅かったのだ、と


私は諦めて、寝ることに決めました


海未「明日も早いですし……」


海未「……もう寝ましょうか」

海未「……」

海未「あの」

海未「穂乃果」

海未「私の布団は……」


穂乃果「……」

穂乃果「一緒に……同じベッドでいい?」

海未「は、はい……私は構いませんけど……」

海未「穂乃果、さっきから、いや最近何だか随分……」


穂乃果「……」

穂乃果「……」



穂乃果「……」

穂乃果「……」ぱちんっ


ふっ……


海未(電気が……)

海未「あの、」



穂乃果「海未ちゃん」



「こっち、むいて」



海未「? 穂乃……」ぐいっ




ちゅっ

穂乃果「……」

海未「ん……」

海未「!?」

海未「やめっ……! 穂乃果っ……いきなり、なにをっ」ばっ

穂乃果「……」


ぐいっ!


海未「やっ……! ほの……か」ちゅうっ

穂乃果「……」がしっ

海未「んんっ……! んうぅっ……!」ぢゅっ

ちゅるるっ……ぢゅぱっ


海未「っぷはぁっ……ほの……っ!」

海未「っ……むぐぅ…っ」


じゅるるっ! ちゅっ


穂乃果「……」

海未「……ぅ」


じゅるるっ! ちゅぱっ!


海未「ん……」


ちゅっちゅっ……じゅっ……ぢゅっ


海未「……」だらん



ぢゅっ……ちゅっ……ちゅっ……ちゅっ

私が言葉を終える前に、不意に穂乃果は明かりを消しました


突然の消灯に戸惑う私に対し穂乃果はそっと名前を呼びかけ

力の込められた腕で私を抱き寄せ

軽く、ほんの触れるような口づけをしました


それは消灯に次いでまたも突然に起こった出来事でした


慌てて距離を取ろうとする私を、穂乃果は私の身体に彼の左手の指が食い込み、私の頭には彼の右手が食い込むほどに強く抱きしめて、再びキスをするのです

今度は先ほどと違ってディープなキスをされました

穂乃果の舌が私の唇を突き抜け歯を、舌を舐め回していきました

反射的に私の身体がなした、ひっくり返すことのない非力な抵抗も、言葉とならない「待った」の乞いも、すべて穂乃果の行動をいっそう、ますます激しくさせるだけでした

極まって食い込む指の拘束は私達の裸の胸と胸の隔たりをほんの数mmにしてしまい体温どころか鼓動までも共有させます

そんな状況に加え、なによりの痣の残るくらいの指の枷の心地良さに私はいつの間にか快楽を覚えてしまっていたのです

それゆえ、自分の力では立っていられない程全身の力が抜けていることに気が付いたのは時間がある程度経ってからでした

海未「……」

穂乃果「ちゅぱっ……」

穂乃果「じゅちゅるっ……」


海未「……ん」

海未「……」

海未「……」

海未「ん……れろ」

海未「……」

海未「……」

海未「ちゅっ……ちゅるっ……」

海未「……」

海未「……ぷはっ」

海未「ん……んんっ」

海未「ちゅ……じゅるっ……」

とうに無抵抗となった私をなおも強く抱き締め続けます

何十回と唇をつつき、舌を絡ませ、口内を愛撫し、唾液を送っては飲み込ませ、また唾液を吸っては、飲み込むキスの中断は私をしばらく放心させました

そしてこの間に衣服を剥ぎ取られていたようです

乳頭が直接穂乃果の手の平に触れているのをぴくりと感じ、乳房全体を握り、揉まれる感触を痛みを伴って覚えたので、私は自分が既に何もかも剥かれ完全な裸体となって穂乃果のベッドの上に押し倒されているのだと分かりました


もう逃げられない


それは穂乃果の唇が私の唇の上に重ねられたこと、穂乃果の腕ではなく私の腕が穂乃果の背中に回っていて、指を組んでいたことから明白でした

----

ことり「むーーーー」


宿題は冊子の後ろの答えをそのまま書き写した

ただの計算問題なのに、まるで問題の式が頭に入ってこなかったからだ


ことり「うーー」


ことりは気の抜けるような唸り声をあげてベッドへ倒れ込んだ


ことり「……」ぼふん

ことり「……」じたばたじたばた

こうも気が落ち着かぬわけにはあの二人にあった

最愛の男と女、穂乃果と海未が気になって気になって辛抱ならないのである!


ことり「……」

ことり「……」ついついつい


メッセージの返信は未だ来ない


ことり「……」

ことり「むーーーー!!」

どうも複雑な感情だった

とは言っても葛藤やジレンマの類いではなかった

自分が最も愛する女の子が奪われ違う色へ染め上げられてゆき
その女子を愛でているこれまた自分が最も愛している男の子の元への先を越される感覚

彼のことを羨ましいと思い、同時に彼女を羨ましいと思うのだ

そして、そのうちの片方の不満足と同時に湧き上がるかすかな後悔があった


ことり「……」

ことり「チャンスはいくらでもあったのにねー」

自分を嘲るように先の呟きを鼻で笑うも、実際はそれほど深刻な心持ちではなかった

かつての機会をふいにしてしまったことを、正直なところあまり気にしていないのである

その理由はいくつかあるのだが、おおよそは愛の重さにあった

穂乃果ちゃんという存在が自分の中のこれほど大きな部分を占めているのだからすれ違うはずがない、という理屈である

それは赤い糸のようなハサミ一つで切れてしまうものではない

片方に首輪を着け、鎖を手繰り寄せて行くような
結ばれることを強いられる
愛する人を二人同時に奪われながらも頬を膨らませるだけに留まっているのは、そのような運命を、未来を確信しているからなのである

ことり「……」

ことり「未来、かぁ」


未来、と言えば
私はこんな話を絵里ちゃんから聞いたことがある

恋や愛が魔法になる、と

絵里ちゃん自身はお友達から聞いたらしい


「想いの力が、精神の力が物理法則を飛び越えて、大好きな人へ、愛する人へと作用する」


にわかには信じがたい話だけど


ことり「……」


私にはそう非科学的とばっさりと切り捨てられなかった

思い出すことの出来ないほど薄れてしまった記憶の片隅が、否定することに抵抗する

本当は怖いのです


その理由は私に知識がないから、ということもあるのですが


一番の理由は

このように私がまるで知らなかった世界をあなたがすでに知っているから

ずっと見つめていたはずのあなたが私の知らないことを何もかもすでに体験して
知識だけでは行けない遠い世界に私だけを置き去りにしてしまっているから


私は少々後悔しているのです

あの頃に何もせずここからただ眺めていただけだったことを悔やんでいるのです


どうしてあの頃、あなたと一緒に私は行かなかったのでしょうか


そうすれば


穂乃果とことりの背中をこうも気後れして見つめることもなかったのに

私がなにも知らないから

あなたがそれを当然のようにするから

きっと私はなにをされても

どんなことでも受け入れてしまう


海未「穂乃……か」

ぐいぐい

海未「や……」

海未「いや……んぐぅっ!」

海未「むぐ……うっ……」


穂乃果「海未ちゃん、歯立てないで」


海未「……」

海未「…………」


穂乃果「そうそう、上手、気持ちいいよ」

海未「……」


.


.


ほら、ね


穂乃果「うん、上手」なでなで


海未「……」


穂乃果「ベロ使ってみて」


海未「……」


穂乃果「お願い」


海未「……」

海未「……」


穂乃果「そうそう、そんな感じ」

穂乃果「あっ……」

穂乃果「いいね、すごい上手」なでなで


海未「……」


穂乃果「……苦しい?」


海未「……」

海未「……」ふるふる


穂乃果「顎疲れてない?」


海未「……」

海未「……」ふるふる


穂乃果「……」なでなで

海未「けほっ!げほっ!」


喉の奥まで入れられるのは苦しいです


穂乃果「はぁはぁ……」


私の口から抜き、咳き込む私をよそに穂乃果はそのまま私の身体へ倒れこみました


海未「穂乃果……」


穂乃果「……」


先とは異なり私の胸にある穂乃果の頭に手を回し、優しく撫でてみました


海未「……んっ」


同時に小さな電流が身体を走るような感覚を覚えました


海未「ほの……」


下腹部をさする穂乃果の手があったことに気が付き、私はここで初めて察したのです


海未「あ……」どきどき

そうか


そうだ


穂乃果の頭が私の口元になく、あんな位置にあったのは


どくん

どくんどくん


海未「いや…」


ばっくんばっくん


海未「やめ…」


穂乃果「……」


私の口先の抵抗をようやくくれた穂乃果のそっと触れるようなキスで遮られました

この一瞬の口づけは、私を安心させるためなのか、私を黙らせるためなのか



そして、そのまま穂乃果は何の躊躇いもなく

幼いころから私にとって、穂乃果とは可愛い存在でした

お馬鹿で、だらしがなくて、よく泣いて……


そんなところまで、どこまでも可愛い穂乃果のそばでずっと過ごしていたのなら

私たちの庇護欲が増大してしまうのはもはや必然です


とりわけ私は、僭越ながらも穂乃果の母親あるいは姉のように接していた自覚があります

いたずらをすれば叱りましたし、苦手な宿題をやり終えたら誉めたりもしました

もちろん私は幼稚園の頃から穂乃果を異性として意識していましたし
バレンタインのチョコレートも毎年本命です

先に述べた通り実際の行動に移せませんでしたが、本当は告白しようとしたことも一度や二度ではありません


穂乃果に恋人ができたとき、ことりと涙を流して悲しみましたし、別れたと聞いたときには二人で飛び上がって喜びました

遅れをとった分野もありました


しかし、変わらず穂乃果に説教をして、面倒を見るにあたり


私が穂乃果を育てている

そんな関係を少し、気取っていたのです

ですから


海未「穂乃……果」


いつも通りの、日常の関係の上下がひっくり返った


穂乃果「……」


ぐいっ


愛する弟子に反逆され、その身体を蹂躙される


海未「やめて……ね?」


海未「痛い……」

海未「痛いの……」ぽろぽろ


穂乃果「……」ぐぐっ


今宵の、この状況は


穂乃果「……」ぐいっ!


海未「っ……! ああっ!」



ずぶり



私に過去最高の興奮を与えるになんの造作もないことでした!



.



海未「~ッ!!!!」ぞくぞくぞくぞく

恥ずかしい話ですが、

姦通の痛みで絶頂に達してしまいました


というのも、性的な関心を持つ頃、すでにこのシチュエーションがもっとも興奮することを知っていたから


いままでの私の自慰はすべて、そのような妄想で処理してきたのです


穂乃果に犯され、

それも道具のように、ぼろぼろに


処女膜を乱暴に破られる妄想など、いつでもどこでも鮮明にイメージできるくらいです


.



これは私の夢だったのです

ずっずっずっ


穂乃果が腰を打ち付けるたびに裂けるような痛みが私を襲います


海未「穂乃果ぁ、痛い……痛いのっ……」ぽろぽろ


涙は止まりません


しかし心中では

至上の機会と悦びを与えて下さった神様に感謝し祈りを捧げ
穂乃果の力強い肉棒の与える痛みと快楽とを堪能しているのでありました……


海未(私は幸せですっ……)ぽろぽろ

海未(生きてて良かった……!)ぽろぽろ


穂乃果「……ふっ……ふっ……」ぱんぱん


海未「やめて……お願い……痛いよ……」ぽろぽろ


海未(もっと……)

海未(もっと激しく……私を)

海未(私を壊してください……っ!)


.


.


暗くて良かったです


いやよいやよと口走りながら、エクスタシーによる恍惚の境地

いったいどんな奇妙な表情なのか、自分でもとうてい想像できません

http://i.imgur.com/zozliOc.jpg

善子「さあ観念して……」

果南「よーしーこー!」ダキッ

善子「ひゃっ///」

果南「あー、ヨハネに魅了されちゃった~。どうしよ~、血を吸われちゃうよ~♡」スリスリ

善子「へぁ……///」

善子(こ……こんなタイミングで急に乗ってくるとかぁ……///)

善子「ずるいっ!///」

果南「ずるくていいもーん♪」

善子「だーかーらー! 確かにとっても爽やかで気持ちの良い朝だけど、とりあえず何か着てよ!」

果南「えー、ダメ? ちゃんと下着は着てるじゃん」

善子「そういう問題じゃなくて!」

果南「いいじゃん、ここには私と善子しかいないんだし、それにこの方が爽やかで気持ちいいよ♪」

善子「いや、常識ってもんがあるでしょ!?」

果南「んー? 堕天使のくせに常識に囚われるなんて、おかしなこと言うね?」

善子「うぐっ! そ、それに、お湯とか油が跳ねちゃったら危ないでしょ!?」

果南「大丈夫、私皮膚強いから♪」

善子「はぁ……もうダメだこの人……」

◯服

善子(私の恋人はとても陽気である)

善子(朝目が覚めると、朝が弱い私のために、鼻歌まじりでごはんを作ってくれる)

善子(しかし、彼女の行動には一つ致命的な欠陥があり……)



果南「ふんふんふふ~ん。ふふっ、昨日とっても楽しい夢を見たんだ♪ いいでしょ?」

善子(果南さんまたアロエに話しかけてる……)

善子「果南さんおはよー……。何か着てよ」

果南「おっ、善子おはよう!朝ご飯もうちょっとで出来るから、待っててね♪」

善子「ありがとう、果南さん。その、朝ごはんは有り難いんだけど、何か着て?」

果南「んー、今日も太陽キラキラ、いい天気だなぁ♪」ノビー

善子「全く、果南さんってどっかズレてるんだから……」パクパク

果南「あんなこと言って、結局食べてくれるんだ」

善子「えっ? そ、それは、果南さんの手料r……じゃなくて、えと、食べ物を残すのはいけない……じゃなくて! お、美味しいの! 意外と美味しいから食べてるだけ! 悪い!?」ガツガツ

果南「善子……」ズキズキ

果南(次からはちゃんと本を見て作ろう……)ズキズキ

善子「当然よ!悪魔翌料理人が罪ある人間の目玉をくり抜いて、悪魔たちの宴で様々な目玉料理を振る舞、って……!」サーッ

善子「ヒィィィィッ!何想像させんのよ!バカバカバカッ!」ブンブン

果南「いや、善子が自分で言ったんじゃん!私のせいじゃないよ?」

善子「うるさーい!一人前のリトルデーモンなら、私が怖い思いする前が止めてくれないとダメなの!」

果南「あはは、何それ~?」

チュンチュン

にこ「ことりがないてるちゅん」

ことり「泣いてないよ?」

にこ「あ、ごめんにこ。電線の上にとまってる方にこ」

ことり「そっち? 紛らわしいなぁ」

にこ「『ことりは私ですが』とか言わないにこ?」

ことり「言わないよ! ンミチャンだけだよそんなの」

にこ「それもそうにこ」

ことり「そう言えば昨日のお菓子……」

にこ「その話はやめるにこ。思い出したくないにこ」

ことり「えっ、あ……そうなんだ」

ことり(お礼を言いたかっただけなんだけどな……)

にこ「はぁ……」

ことり「朝から大きなため息だね……」

にこ「よし、気合を入れて今日も頑張るにこ!」

ことり「? 変なにこちゃん」

にこ「そう言えば今朝は朝ごはんがまだだったにこ」グゥ

ことり「え? でもまだ購買開いてないよ?」

にこ「大丈夫にこ。おにぎりを持ってきたにこ」サッ

ことり「塩おにぎり……花陽ちゃんみたい」

にこ「花陽はこれより二回り大きいにこ。朝からそんなに食べられないにこ」パクッ

ことり「そうだねぇ。私も朝はあんまり食べられないかも……」

にこ「はむっ……。今日の塩加減はまあまあにこ」モグモグ

ことり「わ、私もお腹空いてきちゃった」グゥ

にこ「仕方ないにこ。二つあるから一つあげるにこ」

ことり「えへへ、嬉しいなぁ」パクッ

にこ「その代わりお弁当半分よこすにこ」

ことり「ごほっ! えっ、まさかお昼と一緒なの?」


おにぎり二つなんて……ダイエット中なのかなぁ

穂乃果「わっ、また台風来るの?」

にこ「そうみたいにこ」

穂乃果「うっ……また練習できないじゃん」

にこ「部屋の中でもできることをするにこ」

穂乃果「最近そればっかりだよ? やっぱり外で踊らないとだめだと思うんだよね」

にこ「とか言いつつ部室でお菓子食べてるじゃない」

穂乃果「それは仕方なく……ってまだ次の曲のダンスが合ってないのは本当のことでしょ?」

にこ「うーん、何とか部屋の中でも練習できたらいいにこ」

穂乃果「空き教室を借りるのは……無理なんだよね何故か」

にこ「こうなったら廊下でやるにこ。廊下なら許可はいらないにこ」

穂乃果「通行人の邪魔じゃないかな?」

にこ「ゲリラライブだと思えば平気にこ」

穂乃果「なるほど……にこちゃん天才だね!」

にこ「……まあ、海未あたりにだめって言われるのがオチにこ」

穂乃果「むむ……敵は台風でも練習場所でもなく海未ちゃんだったか」

にこ「いや台風にこ」

穂乃果「そうと決まれば説得しなきゃ! よーし!」

にこ「気合が入るとこおかしいにこ」

穂乃果「だめって言われたら代わりにお菓子食べようっと」

にこ「そっちが目的にこ!?」


穂乃果にしては真面目だと思ったにこ

◯ヨハネの得意なゲームをやるヨハかな(1/3)

果南「えいっ! えいっ! あ~、またやられちゃったよ~」

善子「ぷぷっ、果南さんったらヘタクソ!」

果南「むぅ……。だって分かんないだもん!善子がちゃんと教えてくれたら出来るはずなんだけどなぁ……」

善子「貸しなさい!いい? まずこれはこうやって避ける! するとここに隙が出来るから、そこをこう! これを何回も繰り返せば楽勝ってスンポーよ!」

果南「ああ、そんなやり方があったんだ!ほんとだ、これなら倒せそう!」

善子「ふふーん!果南さんだけじゃ一生クリア出来なかったわね!ヨハネ様に感謝しなさい!」

果南「ふふ、ありがと♡ 善子は何でも知ってて凄いなぁ♪」


てす

海未「う……くっ」

穂乃果「……」

海未「……うっ……」

穂乃果「……」

海未「あっ……、くうっ……」

海未「う……っ」

「あっ……♥」

穂乃果「……っ」

痛みに耐える吐息の中に、ときおり嬌声が混ざります

一定の間隔で腰を動かし打ち付ける穂乃果の、少し荒い息づかいに隠れることなく漏れてしまうその声が
自分の喘ぎ声だと認識するたびに、恥ずかしさで私の頭はいっぱいになるのです


海未「……や……」

海未「やだ……っ」

海未「あ……あっ♥」

穂乃果「……ッ」


でも、またそのたびに、穂乃果の指が強く私の身体を掴み、より強く私に腰を打ち付けます

その間隔も同時に早まっていくような気がして、股の痛みもいっそう強く、全体に響くような痛みへ変わりました


海未「……っ♥」

海未「あっ♥」


身体を貫かれる感覚というのが、こうも堪らないものだったとは


今まで想像でしか考えることのなかった私には、思いもよりませんでした

海未「はぁ……っ……♥」

穂乃果「……はぁっ……はぁ」


穂乃果が動きを止めたので、目を薄く開け
うつろな眼差しで私は穂乃果の様子をぼんやり見つめました

私と同じように穂乃果は荒い呼吸をしており、ぽたりぽたりと汗が私の胸へ零れ落ちていきます


海未「はぁ、はぁ……、けほっ」

穂乃果「……」

海未「ふう…っ……ん……」


穂乃果は左手で私の胸を引っ張るように掴んで、
何度か揉み、もう一方の胸にキスをし、乳輪を円を描くように舐め、ついばみ
そして、そっと吸い上げました

海未「……」


私の視線に気が付くと、穂乃果はばつが悪そうに顔を下へ背け、私の身体を押すように抱えました


海未「……」


そして、半分ほど挿入され繋がったままのものを数回ゆっくりピストンし
最後にぐっと亀頭を奥に押し付けたあと、私の身体から引き抜きました
 

穂乃果「……ふう」


私は穂乃果の手に促されるまま、うつ伏せの体制にさせられました

下腹部をゆっくりと持ち上げられ、膝で立たされ、でも首はベッドに押さえつけられて


穂乃果「……」

海未「あっ……」


初めは穂乃果の指が1本、2本と順に入ってゆき、膣壁をなぞるように、引っ?くようにうごめきます

ぴちゃ……くちゃ……ぴちゃぴちゃっ

緩急のある指の動きに、水を跳ね回るような音が部屋に響き、視界がぼやけ、身体も濡れてゆきます


海未「……♥……っ♥」くちゅ……くちゅ


無音の部屋に響く水音はきっとよく通ったことでしょう


それなのに必死で押し殺している、私の羞恥と興奮の喘ぎ声は

淫らな水音にも打ち消されずに私の耳へ、穂乃果の耳へ届いてしまうのです

穂乃果「……」


2本の指が引き抜かれたその次は
薬指が入るのではなく、もっと太く、熱いものが入り口にあてがわれました


海未「……っ」

穂乃果「……」ずぷっ


穂乃果の片手が私の腰に回り、あっさりと挿入されたので、
ふたたび身体が熱を帯び力が抜け、動けなくなりました


海未「あっ……♥」

穂乃果「……」ぱんっ

穂乃果「……っ……ふっ……」

海未「……っ」ぱんぱんっ

海未「あ……う……」

海未「……っ♥」ぞくぞくっ


初めて体験するこのバックという体位は動物の交尾のような体位で、

穂乃果が素早く腰を打ち付けては、鈍い痛みと快感が私の全身をめぐります


穂乃果「ふうっ……はぁ……っ」ぱんぱんっ

海未「……っ♥……っ♥……っ♥」

穂乃果「っ……! はっ……」

海未「ん……っ……あっ♥」びくんっ

片手で首をベッドに押し付けられていたため
バックのはじめは私はお尻を突き出すような体勢で突かれていました


海未「……」

穂乃果「……」すっ

穂乃果「……」ぱんっ!

海未「あっ……っ♥」びくっ

穂乃果「……」ぱんぱんぱんっ

海未「~ッ!……っ♥」ぱんぱんっ!


穂乃果の手が骨盤に置かれピストンが早くなったものの、私はなんとか四つん這いへと体勢を立て直すことができました

穂乃果の腰と私のお尻が何度も何度も衝突し、
痛みと快感と共にぱんぱんぱんというような気持ちの良い音も部屋に響きます


海未「……っ」ぞくぞくっ


穂乃果の手は次に太ももの内側へ回されました

地味に私の性感帯であるこの部位を、穂乃果はくすぐるように撫でまわしました


海未「んっ……♥」


穂乃果の手は少し上へ伸び
上に下腹部を撫で
太ももの付け根を触り
その二つのなす境界(鼠径部と呼ぶそうです)を指でほじるようになぞっていきました

海未「……っ♥」ぱんぱんっ


穂乃果の手はいつの間にか私のわき腹を掴んでいて、
その両手はゆっくりとおへそへ向かって、
片手がもう片方の手を手繰り寄せるように近づいていきます


海未「……っ」ぱんぱんぱんぱんっ


穂乃果の指が絡め合うほどに到達し、穂乃果の指がおへそを隠すように組み合います


海未「あっ……♥……んっ♥」ぱんぱんぱんぱんっ!


不意に穂乃果は奥深くまで挿入したままピストンをやめました


膣内で穂乃果の体温を感じながら、穂乃果の動きを待っていると、
穂乃果の指が這うように上へ移動し、私の上半身を一気に持ち上げました


穂乃果「よっ……と」

海未「……っ……っ♥」ぞくっ


これが私の知るところの立ちバックという体勢で
穂乃果の胸とお腹に私の背中がぴったりとくっつき
後ろから抱きしめられるような状態になりました

右手は左の胸を、左手は右の胸をわしづかみにし
指の間で乳首を挟むようにして弄ります


海未「……っ」びくんっ

穂乃果が私のうなじに吸い付き、肩を舐め、至る所にキスマークを付けました


海未「……っ」ぞくっ

海未「……そこ……」ぴくん

海未「……だめっ♥」ぴくっ

海未「…っ♥……やだぁ……」ぞくぞくっ


感じて、嫌がるそぶりを見せる私に構いもせず、穂乃果は耳たぶに吸い付き、
下から突き上げられるようなピストンを再開し、また首筋に何度もキスをしました


穂乃果「じゅっ……ぢゅる……」ぱんぱんっ

穂乃果「……っ」ぱんぱん

海未「あっ……♥ んうっ……♥」

穂乃果「っ……くっ……」ぱんぱんっ

海未「んっ、……んんっ♥」

穂乃果「……ッ」ぎゅっ

海未「あっ♥……あっ♥」ぱんぱんっ


膝立ちのときから、自由だった私の手は

私の胸を弄る穂乃果の手に自然に重ねられていました

穂乃果は腰を私の身体に打ち付けながらも、添えられた私の指をゆっくりと振りほどきました


そして、冷たい指が私の頬をそっと撫で、優しく横を向かせました


振り向かせた後は、私の肩へそっと手を載せました


ピストンが小刻みなものへ変わり、キスをするには多少無理がある体勢で、穂乃果は私の唇を舐め、吸いました



私の手は、やっぱり穂乃果の手のもとへ、添えられていました

正常位も好きです、大好きです




貴方の顔を、見られるから




穂乃果「ん……」

海未「……」

穂乃果「じゅる……っ、ちゅっ……じゅっ……」

海未「んあ……♥」

海未「……じゅる……♥」




このキスで、愛を感じられるから




穂乃果「海未ちゃん」

海未「……」

穂乃果「イキそう」

海未「……」




それに




それに、穂乃果が……

海未「ほのか」

海未「……」

海未「いいよ」


穂乃果「……」

穂乃果「……」


海未「来て……」

海未「いいよ、だして」


ようやく口に出た、私の本音

少し驚いたような顔をして、穂乃果は

私の身体を優しく抱きしめ、激しく腰を動かし始めました


胸を触り、吸い、名残惜しそうに口を離し、また吸い付き、鎖骨を舐め、鎖骨に吸い付き、
上へなぞるように首筋を穂乃果の舌が、這っていきました

海未「……」

穂乃果「……」


空いていた私の指に、穂乃果の指が絡まります

その指をぎゅっと握ったら、ぎゅっと握り返してくれました


海未「……っ……あっ」ぴくっ!

穂乃果「っ……はあ、はあ……っ」ぱんぱんっ!


気付かないうちに闇夜に慣れていた目が、穂乃果の目と合いました

懸命に腰を振る穂乃果は、誰でもなく私を見ていて

穂乃果は、どこでもなく私の目の前にいました


海未「……ほの、か」

穂乃果「……っ……?」

海未「……」


海未「いっしょに、いこ?……♥」

その言葉をかけた途端、穂乃果の動きは、びくんと激しくなり

結合部の淫らな音も、ベッドのきしむ音も大きくなっていきました

口は口で塞がれ、喘ぐことすら許されません


穂乃果「っ!……んっ……」

海未「んっ……っ♥……っ♥」ぱんぱんっ

穂乃果「ぷはッ……っん……ッ」

海未「……っ♥……っ♥……っ♥」

穂乃果「……出る……っ」ぱんぱんっ

穂乃果「……出る、……出るっ……出すよ……っ」

海未「……んっ♥…あっ……♥」

海未「んっ……んっ♥、んんんっ……♥」こくこく

くちゅくちゅという音が部屋に響き


今までで最大級に早くなったピストンに突かれる度、快感で頭の中がどんどん真っ白になっていき

今までで最大級に乱暴に腰を打ち付け押し付けられ、膣の奥深くに突き刺さった瞬間


どくんと脈打つように大量の精子が膣内を満たし、私の子宮に注ぎ込まれていきました


その時の痛みと圧と熱と快感で、私も絶頂へ達しました

穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果「……」

海未「……」

穂乃果「……」


海未「……」

穂乃果「……」


海未「……」

穂乃果「……」

海未「……」

海未「……」

海未「ん……」

海未「重っ……」


穂乃果が私の身体の上に覆いかぶさって寝ていました

ふたりとも絶頂のあと、しばらく気絶していたようです


海未「……」

海未「うーん……!」ぐいぐい

海未「……」

海未(どかすにも、どかせませんね……)

海未「ふう……」


初めてにしてはいささか長い性交で疲れ切ってしまいました

ですから私の身体には、穂乃果の身体をどけるほどの気力も体力も残っていませんでした

海未「……」

穂乃果「zzz……」

海未「ふう……」


穂乃果は私の身体に体重をかけて熟睡しています
私の大きくない胸に頬ずりして、赤ん坊のように顔をうずめていました


海未「……♥」

海未「ふふっ」

海未「……かわいい……♥」なでなで


穂乃果の頭を撫でると、穂乃果は気持ちよさそうに口元を動かします

それを見ている私も思わず、顔がほころんでしまいました


海未「ほのか」

海未「ほのか……」

海未「……♥」なでなで

海未「……」


ふと、下腹部に違和感を覚えたので穂乃果と私の間を手で探ってみました


海未「……」

海未「……」どろっ

海未「……?」

海未「……」


下腹部の違和感は注がれた精液によるものだけではありませんでした

本当に穂乃果もイったあと、抜くことすらせずに、すぐに寝てしまったのでしょう、半勃ちのそれはまだ挿入されたままでした


海未「……」

海未「……♥」ぎゅっ


とくに何をすることもなく、穂乃果の背中を抱きしめ目をつぶって一人で余韻に浸っていると、すぐにまた睡魔がやってきました

ここから見える時計が何時を指しているのかは、よくわかりません


海未(明日ちゃんと起きられるかな……?)


ちょっぴり不安になったものの、考えずに眠ることにしました


穂乃果「むにゃ……」

海未「……ん」なでなで

海未「……♥」

海未「……」


・・・・・・

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年05月21日 (土) 18:37:01   ID: YIFItxIR

穂剣って穂乃果ちゃん剣道やめちゃうのリメイクか。応援してますよ

2 :  SS好きの774さん   2016年05月22日 (日) 01:57:38   ID: 98dl344v

はたして完結するのだろうか

3 :  SS好きの774さん   2016年05月25日 (水) 23:01:11   ID: ycG0XUyk

しないぞ

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