モバP「四月バカをバカにする」 (20)



ちひろ「おはようございます」

P「おはようございます……」

ちひろ「そんな暗い態度でどうしたんですか?」

P「いや……ちょっと」

ちひろ「せっかくのエイプリルフールなんですからテンション上げていきましょう」

P「あー、それが原因です」

ちひろ「エイプリルフール嫌いなんですか?」

P「はい、その四月バカには少し嫌な思い出がありまして」

ちひろ「どんなのですか?」

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P「昔……俺が学生の頃……女子に……」

ちひろ「あーあーわかりました。それ以上は言わなくて平気です」

P「ありがとうございます。ということであいつらが来てもし嘘をついたらお仕置きをします」

ちひろ「どんなことをするんですか?」

P「どんな内容であれ嘘を信じこんでオーバーリアクションします」

ちひろ「それはやりづらいやつですね」

P「いやね、娘のような存在のあの子達にですね、俺は嘘をついて欲しくないんです!嘘をついてはいけないと教えないといけないんです!」


ちひろ「言い訳お疲れ様です。ほどほどにしてあげてくださいね」

P「もちろんですよ。あと少しちひろさんも手伝ってもらえますか?」

ちひろ「少しだけですよ」

P「ありがとうございます」

ちひろ「いえいえ、どんな形であれイベントごとは好きなんです」

P「いい性格していますね」

ちひろ「誉め言葉として受け取っておきます」


ガチャ


P「お、早速来たみたいですね、一人目の犠牲者」

ちひろ「嫌いって言ってた割りにノリノリじゃないですか」

頼子「おはようございます……」

P「おう、おはよう」

ちひろ「おはようございます」

ちひろ(頼子ちゃんは嘘とかつかないんじゃないですか?)

P(いえ、あいつはイタズラとか結構好きなのでやりますよ)

頼子「ヨリコはウサミン星からやってきたんですよ……! キャハ……!」

ちひろ(ふひゅ……な、なんで頼子ちゃん真顔でそんなこと言えるんですか)

P(だから言ったじゃないですか、頼子ならぶっこんで来ると思ってましたよ)

P「そ、そうなのか!それは大変だ!プロフィール直さないとだな!」

ちひろ(なんでPさんも真顔で言えるんですか)

P(もちろんです、プロデューサーですから)

頼子「え……えっとですね……」

P「ウサミン星からやってきたということはやっぱり菜々となにか関係があるのか?それとも全くの別物なのか?移動手段は?電車で一時間?そもそもウサミン星とはなんなのだ?」

頼子「あ……えっと……」プルプル

P(見てください。あの頼子がプルプルしてますよ!プルプルしてます)

ちひろ(突っ込まれるとは思ってなかったみたいですね。頼子ちゃんたじたじですね)

P(嘘つくことが悪いことだとわかってくれましたかね)

ちひろ(流石にかわいそうになってきました)

P(そうですね。ネタバラシしましょう)

P「頼子、俺は嘘はいけないと思うんだ」

頼子「どういうことですか……?」

ちひろ「つまりね、Pさんがエイプリールフールに乗じてみんなをからかおうって」

頼子「ああ、なるほど……」

P「違うんだ。俺はさっきも言ったけど嘘をつくことはいけないことだと思ってこれをやっているんだ」

頼子「本当は……?」

P「小娘たちにいいようにからかわれるのが気に食わない」

ちひろ「小娘って」

P「俺から見たら14歳も17歳も永遠の17歳も小娘です」



ちひろ「そこ分ける必要あったんですか?」

P「もちろんです」

頼子「あの……私も協力させてもらっていいですか……?」

P「ああ、頼むぞ」

ちひろ「やりすぎないでくださいね」

P「もちろんですよ」

頼子「ええ、もちろんです……」

ちひろ「すごく不安です」

ガチャ


P「次の犠牲者が来ましたよ」

ちひろ「私はこの人たちを止めるべきなのでしょうか」

菜々?「すみません、こちらはCGプロダクションでしょうか?」

頼子「菜々……さん……?」

ちひろ「髪を下ろしていていつもと雰囲気違いますね」

菜々?「自己紹介が遅れました。私ナナお姉ちゃんの妹の安部ハチです」

P「ハチさんですか?どういったご用件で?」

ハチ「えっ、えっと普段のナナお姉ちゃんの仕事の様子とかを聞かせてもらおうかと」

P「そうですね、お姉さんがいかに素晴らしいアイドルかを私も妹さんに聞いてもらいたいです。どうぞこちらに来てください。ちひろさん、頼子、もてなしの準備を」

ハチ「ええ、ああ、はい!」

頼子(突っ込まれないで受け入れられるのって辛いですよね……わかります……)

ちひろ(なら止めてあげないんですか?)

頼子(もう少し見ていたいです……)

ちひろ(はいはい。じゃあ言われたとおりにお茶でも用意しましょう)

10分後

P「それでですね。この写真を見てください。お姉さんいい表情していますよね」

ハチ「楽しそうですね……」

P「次にこの写真を見てください。うちのアイドルの晶葉と頼子にからかわれて拗ねてる写真です。こんな表情も魅力的ですよね」

ハチ「そうですね……」

ちひろ(菜々さんの目が死んでます)

頼子(私たちが用意したお茶とお菓子に全く手をつけてませんね……)

ちひろ(そろそろ止めましょう)

頼子(そうですね……では私が……)

頼子「本当にハチさんと菜々さんは似ていますね……もしかして……同一人物じゃないんですか……?」

ちひろ(違う、止めに行ったんじゃない。とどめを刺しにいったんだ)

P「頼子、なんてことを言うんだ!ハチさんに失礼だろ」

ハチ「ちひろさぁん、助けてくださぁい!」

ちひろ「はぁ、Pさん、頼子ちゃん。正座」

P・頼子「「はい……」」

ちひろ「もう、私はやりすぎないように言いましたよね!」ガミガミ

P・頼子「「すみません……」」

ちひろ「私じゃなくてほかに謝る人がいるんじゃないですか?」

P・頼子「「ハチさんすみません……」」

ちひろ「もう!また!なんで息ぴったりなんですか!」

菜々「ははは……なんでこんなこと始めたんですか?」

P「それはですね、例え四月バカだとしても嘘はついてはいけないという考えから……」

ちひろ「Pさんの僻みです」

菜々「納得しました」


頼子「あとは晶葉ちゃんだけですね……」

ちひろ「やりすぎないように」

P「わかってますよ」

ちひろ「わかってなかったじゃないですか!」

P「でもですよ。でもちひろさん。晶葉がからかわれて顔を真っ赤にしているんですよ」

頼子「多分あたふたして色んなことを口走りますね……」

P「そんな晶葉は……」

P・頼子「「かわいい」」

ちひろ「はぁ……」

菜々「でもわかる気がします」

ちひろ「ああ、また味方がいないのか」

ガチャ


P「最後のショーの幕開けだ!」

ちひろ「テンション高いですねー」

晶葉「P、聞いてくれ」

P「どうしたんだ?」

晶葉「私は……私は一人の女としてPのことが好きなんだ」

P「な、晶葉……そうだったのか……」

頼子「ごほんごほん、そういえばエイプリルフールは色々な説はありますが午前中しか嘘をつけないそうですね……。ところで菜々さん、今何時ですか……?」

菜々「12時15分です」

頼子「それじゃあ嘘はつけませんね……」

晶葉「……!」

P「じゃあやっぱり晶葉は嘘ではなく本当に俺のことが好きなのか」

晶葉「いやいやいやいやいやいやいやいや」


菜々「ひゅーひゅー!」

頼子「ひゅーひゅー……です」

ちひろ「スキャンダルハカンベンシテクダサイネ」

P「運動会のときに俺の顔を思い浮かべて頑張ってくれたのは愛の力なのか」

晶葉「あああぁあぁあぁあぁあああぁあぁぁぁぁ」プシュー

頼子「晶葉ちゃんがパンクしました……」

ちひろ「また説教ですか?」

P「今回は晶葉の自爆なのでセーフです」

ちひろ「火種はPさんですよね?」

菜々「どちらかというと……頼子ちゃん?」

ちひろ「二人ともまとめて説教ですね」

晶葉「じゃあ先にあがるぞ。お疲れ様」

頼子「お疲れ様です……」

菜々「お疲れ様です。二人とも無理しないでくださいね」

P「おう、気をつけて帰れよ」

ちひろ「お疲れ様でした」


バタン


P「急に静かになりましたね」

ちひろ「もう、あまり遊びすぎないでくださいね」

P「ちひろさんだって最初はノリノリだったくせに」

ちひろ「暴走する人がいるからブレーキ役になるしかなかったんですよ」

P「ありがとうございます」

ちひろ「あの子達なんだかんだで楽しそうでしたよね」

P「……ふむ」

ちひろ「どうしたんですか?」

P「ちひろさんもアイドル出来るんじゃないかと俺の第六感が告げているんですよね」

ちひろ「……それは嘘ですよね?」

P「いいえ、俺は嘘などつきませんから」

ちひろ「……私はアシスタントですから」

P「そうですね」

ちひろ「あら、思ったよりあっさり引き下がるんですね」

P「そんなにアイドルやりたかったんですか?」

ちひろ「そういうわけじゃないですけれど」

P「ちひろさんがアシスタントとしていてくれるから今があるなと思いまして」

ちひろ「……Pさんくさいですよ」

P「あ、それは言ったらだめなやつですよ!」

ちひろ「でもありがとうございます」

P「こちらこそありがとうございます。これからもよろしくお願いします」

ちひろ「はい、よろしくお願いします」

以上で短いけど終わりです。

少し遅刻しましたすみません。

晶葉おめでとう!ずっと待ってたよ!!

おつおつ


中身は面白かった
スレタイがわかりづらいのが残念

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