エレン「あの味」(51)



――朝――


エレン「アルミンのやつ、先に行っちまいやがって……」スタスタ

エレン「ん?」


ミカサ「…」
アルミン「…」


エレン「おーい、ミカサ、アルミン!」


ミカサ「!」ビクッ!

アルミン「やあ、おはよう、エレン」

エレン「おはよ。何やってんだ、こんなところで」

アルミン「ちょっと話してただけだよ」

ミカサ「そ、そう。話をしていた」オドオド


エレン「? どうしたんだ、ミカサ。具合でも悪いのか?」

ミカサ「な、なんでも、ない」

エレン「そうか?」

アルミン「あ、もう食堂に行かないと」

エレン「そうだな。ああ、そうだ、アルミン、なんで先に行ったんだよ」

アルミン「ごめん、朝早くに目が覚めちゃったから散歩してたんだ。そしたらミカサがいたから話してたんだよ」

ミカサ「そう……」コクンッ

エレン「ふぅん、そっか」

アルミン「さ、行こっか」

―――
――



――夜――


エレン「なあ、アルミン」

アルミン「なんだい?」

エレン「今度の休み、みんなで街に行かないか?」

アルミン「あ、あー……行きたいけど用事があってさ」アハハ…

エレン「用事?」

アルミン「うん、ちょっとやりたいことがあってね」

エレン「そっか……」

エレン(じゃあ、ミカサだけか)

アルミン「あ、ミカサも用事があるって言ってたよ」


エレン「えっ」

アルミン「一人で自主練するって言ってた」

エレン「あいつ更にやる気なのかよ! ちっ、オレも自主練する」

アルミン「エレンはこの前座学で低い点取っちゃったろ? 自習がいいんじゃないかなぁ」

エレン「ぐっ……両方やる」

アルミン「程々にね」

エレン「ああ」

アルミン「じゃあ、おやすみ」

エレン「おやすみ」


――――――――――――



――休日――


エレン「……ミカサ、いねぇな」

エレン「練兵用の森にいると思ってたんだけど……どっか違う所でやってんのかな」

エレン「まぁいいや。とりあえず筋肉鍛えとくか!」


――――――――――――



――休日明け――


ミカサ「おはよう、エレン、アルミン」

アルミン「おはよう、ミカサ」

エレン「はよ。お前休日、どこで自主練してたんだ? 練兵用の森にはいなかったよな?」

アルミン「……」

ミカサ「……部屋でやったり、外を走ったりしていた」

エレン「そうなのか」

ミカサ「……エレン、待ってた?」

エレン「いや、待ってねぇけど」

ミカサ「そう……」


エレン「いるんじゃねぇかと思ってたらいなかったから聞いただけだよ」

ミカサ「……そう」

アルミン「そろそろ食堂に行こうか」

カーンッ、カーンッ、カーンッ

エレン「うっわ! やっべ、早く行かねぇと食いぱっぐれちまう!!」ダッ

アルミン「話しすぎたね、急ごう!」ダッ

ミカサ「ん」ダッ

―――
――



エレン「あー、座学キツかったな……」グッタリ

ミカサ「アルミン、ちょっといい?」

アルミン「うん、何?」

ミカサ「えっと、その……」チラッ

エレン「?」

アルミン「あぁ……あっちで聞くよ」

スタスタスタ……

エレン「……」

エレン「なんだよ……」

―――
――



エレン「今日の座学の終わり、あれなんだったんだ」

アルミン「えっ?」

エレン「ミカサだよ」

アルミン「あぁ、あれね」

エレン「なんの話してたんだ?」

アルミン「……エレンが居眠りしないように見ててって。
     ミカサが言うと喧嘩になることもあるだろ? だから時々僕にも頼めないかってさ」


エレン「…………あいつはオレの母ちゃんかよ」

アルミン「あはは、心配なんだよ」

エレン「心配されるほどガキじゃねぇよ」

アルミン「でも今日、居眠りしてたよね?」

エレン「うぐっ」

アルミン「ちょっと注意して見ることにするよ」クスクス

エレン「……くそっ」


――――――――――――



トーマス「よう、エレン。この前街にいただろ? なんか買ったのか?」

エレン「は? いや、街には行ってねぇけど」

トーマス「そうなのか? アルミンとミカサがいたからてっきりお前もいるんだと思ったんだけど」

エレン「えっ? それいつだ?」

トーマス「この前の休日だよ」

エレン「……」

トーマス「街で二人していろいろ見てたみたいだったな。あーでもないこーでもないって」

エレン「……そうか」


――――――――――――



エレン「アルミン、この間ミカサと二人で街にいたんだってな」

アルミン「えっ? いつ?」

エレン「この前の休日。トーマスが見かけたってさ」

アルミン「あぁ、たまたま会ったんだよ。ミカサは走った帰りだったみたいだよ」

エレン「そうなのか」

アルミン「うん」

エレン「ふぅん」


――――――――――――



エレン(なんか二人の様子がおかしいんだよな)スタスタ

エレン「あ」


アルミン「…」
ミカサ「…」


エレン(また二人で話してる。最近こういうことが多いな……)

エレン(遊びや自主練に誘ってもなんだかんだと断られるし)

エレン「……なんなんだよ」


――――――――――――



――食堂――

エレン「片付け遅くなっちまった」バタバタ


アルミン「…」
ミカサ「…」


エレン「……アルミン、ミカサ」

ミカサ「エ、エレン!」ビクッ

エレン「……」

アルミン「エレン、遅かったね」

エレン「ああ、ちょっと片付けに手間取ってさ」


ミカサ「夕飯、取ってる。食べて」

エレン「ああ」ガタッ

エレン「……今、何話してたんだ?」モグモグ

ミカサ「そ、それは……」

アルミン「ミカサに鍛え方を聞いてたんだよ。どうやったらうまく身体を鍛えられるか」

ミカサ「そう! それ」

エレン「……」

アルミン「なかなか筋肉つかなくてさ」

ミカサ「ひたすら頑張るしかない」

アルミン「うぅ……そっか」ハァー


エレン「……オレに話せないことかよ」ボソッ

ミカサ「えっ?」

アルミン「エレン?」

エレン「最近こそこそ二人で話してるだろ。オレが来たらやめるし」

ミカサ「あ、それは……」

アルミン「そんなんじゃないよ。今だって話したじゃないか」

エレン「アルミン、お前は隠すのがうまいけどミカサはそうじゃねぇんだ」

アルミン「――っ」

ミカサ「あ、えと……」オロオロ

エレン「すぐわかる」


ミカサ「エ、エレン、あの、」

アルミン「ミカサ」

ミカサ「あ……」

エレン「……もういいよ」

アルミン「エレン! 違うんだ!」

エレン「……」ガタッ

ミカサ「待って、エレン!」

エレン「うるせぇな」


ミカサ「残してはダメ。ちゃんと食べて」

エレン「は?」

アルミン「えっ?」

ミカサ「食べなければ戦えない。食べて」

エレン「……っ」

ミカサ「エレン、戦うんでしょう?」

エレン「……ちっ!」ガタンッ! ガツガツズズー

ミカサ「……」ジッ


エレン「……っこれでいいだろ!」ガタッ

ミカサ「ん」コクリッ

エレン「くそっ!」スタスタ

ミカサ「あ、エレン」

アルミン「ミカサ、あと少しだから……」

ミカサ「でも、喧嘩は違う」ションボリ

アルミン「うん……ちゃんと話してみるよ」

ミカサ「アルミン。お願い」

アルミン「うん」




エレン「なんだってんだよ、くそっ!」

ユミル「おう、なんか荒れてるな」

エレン「ユミル」

クリスタ「どうかしたの? ミカサとアルミンと喧嘩してたみたいだけど」

エレン「別に……喧嘩してねぇよ」

コニー「エレン、喧嘩はよくねぇぞ」

サシャ「エレンは声が通りますから丸聞こえでしたよ」

ジャン「はっ、どうせお前が悪いんだろ。すぐ暴走するしな」


エレン「……ああ?」

ジャン「なんだよ、仲間はずれにされて寂しいですかー?」

エレン「テメェ!!」

ライナー「やめろ!」

エレン「ライナー」

ライナー「ジャン、言い過ぎだ!」

ジャン「……ふん」

マルコ「ジャン、ダメだよ」

ジャン「……」

マルコ「何かあったのかい?」


エレン「……よくわかんねぇ。なんか知らねぇけどたまによそよそしいっていうか……」

ジャン「お前に呆れたんだろ」

ライナー「ジャン、お前はなにしに来たんだ。心配したから来たんだろ?」

ジャン「ち、ちげぇよ! ミカサが落ち込んでたか……っなんとなくだ!!」

ミーナ「ほぼ言っちゃってるから」

ジャン「うるせぇ!」

ベルトルト「確かに最近二人で話してること多いね」

エレン「だろ?」

アニ「……それくらい気にすること?」

エレン「うわっ!? びっくりした、アニか……」


アニ「いつもベッタリの方がおかしいんじゃないの」

ジャン「そりゃ言える」

マルコ「昔から一緒だったんでしょ? 近くにいるのが当たり前になってるんだよ」

ライナー「たまには離れるのもいいかもしれんぞ」

エレン「……」


アルミン「エレン! ……ってなんでこんなに集まってるの?」

ミーナ「野次馬かな?」

ライナー「おい」

クリスタ「私、ミカサの所に行くね。じゃ」タタッ

ユミル「あ、おい、クリスタ」タタッ


サシャ「私も行きます」タタッ

ミーナ「今ミカサ一人なのかな? 私も行こっと」タタッ

アニ「……」スタスタ


ライナー「……男女分かれたな」

ベルトルト「まぁ、もうすぐ就寝時間だし」

アルミン「みんな心配してくれたの? ごめんね、なんでもないんだ」

エレン「……」

ライナー「エレンはそう思ってないみたいだぞ」

アルミン「今から説明するところだよ。何か誤解させてしまったみたいだから」

エレン「誤解?」


アルミン「うん、あ、でも今は詳しくは話せないんだけど……僕達を信じてほしい」

エレン「……」

アルミン「ミカサとはちょっと立て込んだ話があるから二人になることが多いんだ。でももうすぐ終わるから」

エレン「……」

アルミン「終わったら全部話すよ。約束する」

エレン「……わかった」

ジャン「ガキかよ」

マルコ「ジャン……」

エレン「悪かった」

アルミン「ううん、僕達も気づかずにごめんね」


ライナー「丸く収まったか? じゃあ、さっさと戻るぞ。でないと懲罰房行きだ」

コニー「うわっ、やっべぇ! 早く部屋に行かねぇと!!」

ジャン「全く騒がせやがって!」

コニー「じゃあ、なんでいたんだよ。さっさと戻ればよかっただろ?」

ジャン「い、いや、そりゃ」

マルコ「誰に対してかはともかく、心配してたんだよ」クスッ

ジャン「うるせぇ! とっとと戻るぞ!!」

アルミン「みんな、ごめんね、ありがとう」

エレン「……ありがとう」

ライナー「ま、気にすんな」


――――――――――――



――朝――


ミカサ「エレン……おはよう」

エレン「おはよう、ミカサ」

ミカサ「エレン」ホッ

アルミン「心配かけたね、ミカサ」

ミカサ「ううん、大丈夫」

エレン「悪かったな」

ミカサ「ううん」

ミカサ「あ」

エレン「な、なんだよ」


ミカサ「そ、その……」モジモジ

アルミン「あぁ……ごめん、エレン」

エレン「……わかった」

ミカサ「あ……」

エレン「あとで全部話してくれるんだろ?」

アルミン「うん」

ミカサ「えっ、えっと?」キョトン

エレン「じゃあ、あんまり遅くなるなよ」

アルミン「うん、ありがとう」

ミカサ「アルミン?」

アルミン「大丈夫だよ。それで、どうしたの?」

ミカサ「うん、昨日みんなが――」


――――――――――――



エレン(最近、周りが騒がしい)

エレン(いつのまにかライナーとかマルコとかがいる)

エレン(アルミンとミカサを隠すみたいに)

エレン「……」

エレン(ちゃんと話すって言ってたしな、うん)

エレン(……あいつら、何してんだろうな)


――――――――――――



――休日:昼食後――


ライナー「おう、エレン」

ベルトルト「やあ」

エレン「よう」

ライナー「どこ行くんだ?」

エレン「アルミンもミカサも用があるっていうからな、訓練しに」

ライナー「休みの日もか」


エレン「筋肉くらいは鍛えたいしな」

ライナー「なら一緒にやるか?」

エレン「あ、いいな。どんな鍛え方してるか知りてぇし」

ベルトルト「じゃ、行こうか」クルッ

エレン「? そっちじゃなくて食堂側通った方が近くないか?」

ライナー「ま、たまにはな」

エレン「?」

―――
――


エレン「あー疲れた。喉乾いたな」

ベルトルト「井戸に行こうよ」

エレン「食堂行こうぜ。水あるだろ」

ライナー「汲みたての方が冷たいだろ」

ベルトルト「動いたから暑いしね」

エレン「あー、確かにな」

ライナー「行こうぜ」

エレン「ああ」

ベルトルト「うん」

スタスタスタスタスタ……


エレン「!」

ライナー「――っ」

ベルトルト「……クリスタ」

クリスタ「あ!」

エレン「クリスタ、どうしたんだ? エプロンして」

ライナー「かわいい……」ボソッ

ベルトルト「ライナー……」

クリスタ「その、ユミルと、ちょっと」

エレン「ふぅん?」

クリスタ「それじゃ」チャプンッ


ユミル「クーリースーター」

クリスタ「ユミル」

ユミル「おせぇよ。おっ、エレンにライナーにベルトルさん」

エレン「よう、何か作ってるのか?」

ユミル「やらねぇぞ? クリスタの手作りだからな」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

エレン「今更手作りってのもな。みんなで食事の用意したりするしな」

ユミル「お前、つまんねぇやつだな」

エレン「はぁ?」


ユミル「まーいーや。早く戻ろうぜ、クリスタ」

クリスタ「うん。じゃあね」

エレン「なんなんだ」

ライナー「あいつはいつもあんなだろ」

ベルトルト「水汲むよ」

エレン「ああ」

―――
――


ベルトルト「ライナー」ボソッ

ライナー「そろそろ、か」ボソッ

エレン「ん?」

ライナー「ああ、いやなんでも――」

コニー「エレーン!! ライナー!! ベルトルトー!!」

ライナー「コニー?」

エレン「どうしたんだ、慌てて」

コニー「なんかアルミンとミカサが大変だって! エレンを呼んでこいってユミルが!!」

エレン「は!?」

ライナー「……あいつ」ボソッ

ベルトルト「あー……」


コニー「何があったか知らねぇけどユミルが慌ててたからとんでもねぇことじゃねぇか!?」

エレン「ど、どこに行けばいいんだ!?」

コニー「食堂だ!」

ライナー「よし、急ごう!」


ダダダダダダ……

エレン「いったい何があったんだってんだ?」ダダダッ

コニー「わかんねぇ。ついさっきまでエレ――」

ライナー「行けばわかる!! ほらもうすぐだ!」

ベルトルト「……」

コニー「ああ、そうだな!」

エレン「アルミン! ミカサ!!」バンッ



「「「「「エレン、おめでとう!!」」」」」


エレン「…………………………は?」

コニー「へ?」

ライナー「お前まで驚くな、コニー」

コニー「えっ、だって」

アルミン「エレン、お誕生日おめでとう」

コニー「ああー! そうだった」

ライナー「だからコニー」

ベルトルト「ははっ……」

エレン「オレの……」


アルミン「この準備でミカサと話をしてたんだ」

エレン「あ……今日」

アルミン「ちょうど休日がエレンの誕生日だったから……驚かすためとはいえごめんね」

エレン「……」フルフル

エレン「そんなことねぇよ、ありがとう」

ライナー「ユミル、普通に呼びに行かせればよかっただろ」

ユミル「面白かっただろ?」

ライナー「お前な。それにコニーもなんで騙されてんだ」

コニー「いや、料理してたから怪我とか火傷とかしたのかと」


ベルトルト「なんでおめでとうで驚いてたの?」

コニー「大変な事で頭いっぱいだった」

ベルトルト「コニー……」

ミーナ「ほら、早く席に着いて!」

エレン「ミーナ……っていうかみんな?」

ユミル「クリスタが手伝ったんだ、ありがたく思えよ」

クリスタ「ユミル! 手伝ったのはみんなだよ」

サシャ「くっ、耐えるのが大変でした」

ジャン「いや、完全解禁にはならねぇからな」

サシャ「ええっ!?」


マルコ「あはは……サシャ全部食べちゃいそうだからね。今回は抑えて?」

アニ「早く座れば?」

アルミン「そうだよ、座って座って!」

エレン「お、おう」ガタッ

エレン「……ミカサは?」キョロッ

アルミン「今来るよ。ミカサー!!」

ミカサ「ん」スッ

エレン「ミカサ」

ミカサ「エレン、どうぞ」コトッ

エレン「……シチュー?」


ミカサ「うん。みんなが手伝ってくれた。エレンの好きなシチュー……肉はないけど」

エレン「いや、充分だよ。ありがとう」

ミカサ「食べてみて、エレン」ジッ

エレン「あ、ああ」カチャッ

ミカサ「……」ジー

エレン「……」ズッ

エレン「!! これ……」

ミカサ「エレン、どう?」

エレン「……うまいよ」

アルミン「……」


ライナー「……よっしゃ、みんなにも配るか!」

コニー「おお! 食いたい食いたい!!」

クリスタ「たくさんあるよ、待ってて」

サシャ「食べます食べます!!」

ユミル「お前は自重しろ!」

ワイワイワイワイ……

エレン「……味、覚えてたんだな」

ミカサ「うまく出来てた?」

エレン「……うん」

アルミン「僕も何回かご馳走になったことあったから協力させてもらったよ。ただ昔の事だから不安だったけど」


ミカサ「みんなに話したらみんなも材料なんかの協力をしてくれた。お陰でたくさんある」

エレン「みんなが……」

アルミン「二人だけでやろうとしたんだけどあの日ミカサが女子に囲まれちゃって」アハハ

ミカサ「話したら協力する、と」

エレン「あ、あの喧嘩した日か。どうりであれから周りがやたら……」

アルミン「どこの店で買ったら安いとか、何が入ってたかとか話を詰めてたからね」

ミカサ「聞かれるのはまずかった」

エレン「そっか……その、みんなには話したのか? このシチュー……」

ミカサ「ううん、エレンのプレゼントとして作りたいって言っただけ」

アルミン「ライナーとかマルコは感づいてるみたいだったけどね」アハハ…

ミカサ「美味しく作れてよかった」


エレン「ああ、うまいよ……でもちょっと味が違う」

ミカサ「……そう」

アルミン「エレン……」

エレン「だから、次はオレも参加させろよ。オレの方がたくさん食べてたんだからな」

ミカサ「!」

アルミン「!」

エレン「……」ズッ、モグモグ

ミカサ「……」チラッ↓

アルミン「……」チラッ↑

ミカサ「……ふふっ」

アルミン「あはは」


エレン「……なんだよ」

ミカサ「なんでも」クスクス

アルミン「うん、今度は一緒に作ろう」

エレン「……ああ」

ミカサ「エレン、お誕生日おめでとう」

アルミン「おめでとう、エレン」

エレン「ありがとう……」

アルミン「僕らも食べよう」

ミカサ「うん。エレンももっと食べて」

エレン「ああ……」カチャッ、ズッ

ミカサ「……」ニコニコ


コニー「おぉー、これうめぇな!」

ライナー「ああ、うまいな」

ベルトルト「うん」

サシャ「おいふぃいでふよねぇー!!」モグモグモグモグモグモグ

ユミル「お前……ちったぁ遠慮しろ」

クリスタ「えっと、まだ、ある……から?」

ミーナ「いや、食い尽くされそうだよ」

アニ「隔離が必要かね」

ジャン「ミカサの手作り……」

マルコ「まぁ、味付けはミカサだけど」

アルミン「ふふっ、喜んでくれてるみたいだね」

ミカサ「よかった」

エレン「……」


__________


エレン『母さん、母さん!』

カルラ『なんだい、エレン』

エレン『今日、アルミンが来るだろ? 夜ご飯シチューにしてくれよ!』

カルラ『シチューだね、わかったよ。ミカサ、手伝ってくれるかい?』

ミカサ『うん』

カルラ『しかし、あんたはシチュー好きだねぇ』

エレン『母さんの作るシチューはうまいから!』


__________

.



エレン「……」カチャンッ

エレン「……ミカサ、アルミン」

ミカサ「?」

アルミン「ん?」

エレン「……母さんのシチュー、本当にうまいよ」

ミカサ「……うんっ」

アルミン「うん……よかった」

エレン「……」ズズッ



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