【BL】三國無双・孫権×朱然【屍姦】(10)

朱然が病に倒れた。

その言葉を聞いたとたん、私は頭の中が一気に真っ白になった。

今すぐにでも見舞いに向かいたかったが、呉帝として都を離れるわけにはいかない。

思わず己の身分を呪いたくなったが、孫呉の皇帝として取り乱すわけにもいかず、毅然とした態度で伝令と使者に命を下した。

「すぐに薬と酒を手配する。それを朱然の屋敷まで送ってくれ」

「承知致しました!」

支度のため玉座の間を後にする伝令たちに次いで、私も薬の準備に取りかかかる。

「もしも朱然が死んでしまったら……」想像するのも恐ろしいことばかりが脳裏をよぎっては、私の心をかき乱した。

来る日も来る日も私は朱然に使者を送った。薬はもちろん、朱然の大好きだった果実酒も袋に詰め込んで。

直接顔を見に行くこともできず、私は悔しさのあまりきつく唇を噛んだ。じわりと血の味がした。

**********

朱然が病に伏せてからどれくらい経っただろう。

そう考えると軍議にも全く集中できなかった。

「孫権様、朱然殿のことですか?」その姿を見かねた練師が優しく声をかけてきた。

「ああ……」私は力ない声で答えた。

「会いに行ってください」と練師が勧めてくる。

「しかし、私は……」

「留守は私たちが守りますから」にっこりと笑って練師は言った。

「練師、皆……すまない!」

私は荷物を抱え、急いで朱然の屋敷へと向かった。

(無事でいてくれ……!)

その想いだけを胸に、ひたすらに馬を走らせた。

**********

神様は残酷なものだ。

着いたころにはもう、朱然は危篤状態になっていた。

寝台に駆け寄り、私は朱然の手を固く握った。

「孫権……様……来て……くださったんですね……」

以前のはつらつとした様子とはうって変わり、か細く弱った声で、絞り出すように朱然は喋った。

「すみません……ご心配をおかけして……ごほっ!ごほっ!」

「もう、喋るな……!」

「大丈夫です……」

朱然は震えながら私の手を握り返してくれた。元からしなやかで細めの手指が、更に痩せ細って骨ばっている。

「すまない、ずっと会いに来れなくて……」

「謝らないでください……嬉しかったです、果実酒……昔、孫権様と桃の木の下で、飲み交わしたのを……思い出します」

「そうだな……」

朱然の手を擦りながら私は頷き、過去の記憶に想いを馳せた。


「でも、孫権様……お酒は程々にしてくださいね……」

病人にまで酒癖の悪さを指摘されるとは、私も情けないな……。

「……孫権様」

「なんだ?」

「孫呉の……未来を……」

言葉はそこで途切れた。

朱然は息を引き取った。

握っていた力を弱めると、朱然の手はするすると私の手をすり抜け、寝具の上へと落ちていった。

「朱然!朱然ーっ!!」

私は彼の名を何度も叫んだ。

異変に気付いた医者たちが次々と部屋の中へと入ってくる。

「孫権様!朱然様がどうかなされましたか」

「朱然が……死んでしまった」

私は項垂れて皆の顔も見ずに返答した。

「しばらく一人にしてほしい」

とても他人と顔を合わせられる状況ではなかった私は、半ば追い出すように皆に告げた。

医者たちは察したのか、何も言わずに部屋から出ていく。

**********

部屋には私とすでに息絶えた朱然だけになった。

そっと頬に触れてみる。まだ死後硬直が始まっていないのか、生温かい。眠っているかのように穏やかで美しい死に顔だ。

少しはだけた着物の合わせ目に目をやると、浮き出た鎖骨と艶かしいほどに真っ白な肌が覗いていた。

そして、信じたくないがそれに興奮している自分がいる。

気がつくと、無意識に死体の上に馬乗りになっていた。二人分の重みに、寝台がぎしぎしと軋む。

腰紐をするすると解き、上衣を、下裳をも手際よく脱がせていく。

朱然の裸体を目の前にして、私は衝動を抑え切れず、胸の尖りにむしゃぶりついた。

ちゅ、ちゅっ、とわざと音を立てて啄むように吸い付いたり、指で摘まんで弾いてみたりを繰り返す。

後孔も入念にほぐしていき、指が三本入ったところで引き抜いた。

はきちれんばかりに勃起した陰茎を小さな孔に埋め込んでいく。


「はぁっ……さすがにきついな……」

根元まで挿入したところでひとつ深呼吸をして、ゆっくりと腰を動かしていく。

中はまだぬるく、先走り液でなんとか抜き挿しできるほどだった。

ぱん、ぱんっ、と肌を打ち付ける音、ぐちゅぐちゅと中が掻き回される音とが室内に響く。

「朱然……!ああっ、朱然……!い、いく……!」

名を呼びながら、私は朱然の後孔へと熱い精液を放った。

ひとしきり犯した後は、虚しさだけが残る。

当然、行為中に朱然が喘いだり身を捩らせることもなかった。

私はようやく朱然が死んだと身に染みて感じたのだ。

ただ、涙だけが止めどなく流れ続けた。

**********

炎に包まれ焼かれていく朱然の遺体を、ただ、ぼうっと眺める。

火葬が終わると、私は人目を盗み、灰の中から朱然の骨をひとつ取りだし、がりっと噛んで食べた。

朱然の魂と私の魂がひとつになる。

「これでいつまでも一緒だな、朱然……」

ここまでです

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom