witch's Heart (12)

デレマス × 魔女の心臓のクロスSSです。

正直、かなりのにわかなので口調の乱れやキャラがブレブレになっていると思いますが、最期までお楽しみください。

魔女の心臓全8巻。好評発売中なので買ってくださいね♪


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1458635919

昔々、魔女と呼ばれる存在がいました。

魔女は、薬を煎じたり、境界で妖精や竜と語らう賢い人間でした。

そのなかに、愚かな魔女がいました。

おろかな魔女は、自らの心臓を悪魔に差し出し、その代わりに永遠の命を得ました。

しかし、永遠の命を得たことで魔女は一人ぼっちになりました。

やがて、魔女は胸にぽっかりと空いた穴を埋めるために、人々の心臓を求めるようになりました。

そして、魔女は人々に疎まれ、終りのない旅に出ることになりました。

そして、魔女は今もその心臓を探し続けているのです。

「どうだったでしょうか?」

鷺沢文香は、少し古ぼけた本をパタリと閉じて、橘ありすに、さっき読んだお話の感想を尋ねた。

「中々、面白かったですよ。文香さん」

「そうですか……。それは良かったです」

柔らかい笑みを、文香は浮かべる。この本は中世の時代ヨーロッパで古くから言い伝えられている民話の一つだ。この本は子供向けに書かれており、教訓は、夜に出歩かないことと、限りある命を大切にすること。

「文香さん」

「何でしょうか……?」

橘ありすは、自慢のタブレットとにらめっこしながら、鷺沢文香に質問をした。「今、その魔女はどこにいるのですか?」と。鷺沢文香は、真剣な表情で、タブレットに文字を入力して検索する橘ありすに、こう答えた。

「さあ、私にも分かりません。でも……」

きっと、どこかで旅をしているのでしょう。あの人たちは……。

窓の外から見える、大きなビルの群れを見ながら鷺沢文香はそう呟いた。

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