姫川友紀「智香ちゃんを!」日野茜「応援しましょう!!」 (42)


友紀「茜ちゃん。最近思ってることがあるんだけどさ」

茜「なんでしょうか!?」

友紀「あたしたちのユニットってさ、チアフルボンバーズっていう割に、応援してるのって智香ちゃんが多くない?」

茜「た、確かに!!」





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友紀「だから、たまにはあたしたちが智香ちゃんを応援してみるってのはどうかな?」

茜「なるほど!! それは名案です!!!」

友紀「じゃあ決まりだね!」

茜「ですが、具体的には何を!?」

友紀「あっ、そこまでは考えてなかった……」

茜「ええっ!?」




友紀「う~ん、どうしようか」

茜「では、直接智香ちゃんに聞いてみるのはどうでしょうか!?」

友紀「え! 直接聞いちゃうの!?」

茜「はい!! 要は気合いの問題です!!」

友紀「ええ!?」

茜「では早速聞きに行きましょう!! ボンバーーー!!!!」

友紀「ちょっと! 茜ちゃん!!」




茜「智香ちゃーーん!!」

智香「あっ、茜ちゃん! おはようございますっ!」

茜「おはようございます!!!」

智香「今日も元気いっぱいだねっ☆」

茜「はい!! ところで、お話があるのですが!!」

智香「お話?」





茜「最近なにか悩みごととか無いですか!?」

智香「え? 悩みごと?」

茜「はい!! 実は私と友紀さんで、智香ちゃんの事をおうえ……むぐっ!!」

友紀「あ、あはははっ! と、智香ちゃん、おはよう!」

智香「友紀さん、おはようございますっ!」

茜「む~~~!!!!」

智香「いったいどうしたんですかっ?」

友紀「あ~、いや~、なんでもないよ! あははは」

智香「?」





友紀「茜ちゃん! いきなり聞いたら変に思われちゃうよ!」ボソボソ

茜「ですが、何を応援するかわからないと!」ボソボソ

友紀「しばらく様子を見てからでも遅くないよ!」ボソボソ

茜「う~ん、友紀さんがそう言うのであれば!」ボソボソ



智香(なんの話をしているんだろう……)




茜「じー!!!」

智香「な、なにか顔に付いてるかなっ?」

茜「いえ!! 気にしないでください!!」

智香「う、うん」

友紀(茜ちゃん! あからさま過ぎるよ!)



ガチャ


P「おっ、みんな揃ってるな」

智香「Pさん、おはようございますっ!」

茜「おはようございます!!!」

友紀「おはようございまーす!」

P「今日もみんな元気いっぱいだな!」




P「お? 智香のシュシュ、新しいやつか?」

智香「え?」

P「よく似合ってるぞ!」

智香「ほ、本当ですか? えへへっ、ありがとうございますっ!」



智香(Pさん……気付いてくれたんだっ!)



友紀(これはまさか……!)




P「さて、そろそろ現場に向かうぞー!」

智香、友紀、茜「はいっ!」

P「車を用意してくるから、少しだけ待っていてくれな」



茜「あっ!! 智香ちゃん!! 新しいシュシュですね!!!」

友紀(えぇ!? まさか見ることに集中しすぎて、プロデューサーと智香ちゃんのやり取りが聞こえていないとか!?)

智香「うんっ! そうなんだっ☆」

茜「とってもお似合いです!!!」

智香「ありがとう、茜ちゃんっ!」



友紀(それにしても、さっきの智香ちゃんの様子だと……これは間違いないっ!)



─────
───







茜「えええ!? 智香ちゃんがプロデューサーのことを!?」

友紀「うん! あれは間違いないよ!」

茜「全然気付きませんでした!!」

友紀「だから、これは智香ちゃんの恋を応援するしかないよっ!」

茜「ううう~~!!! 燃えてきました~~~!!!」




友紀「あっ! でも二人に気付かれたらダメだよ! こっそり応援しないと!」

茜「そ、そうですね! こっそり熱く応援しましょう!!」

友紀「うんうん!」

茜「では、具体的にどうこっそり応援するんですか!?」

友紀「そ、そこまでは考えてなかった! にゃはは~!」

茜「ええっ!?」




茜「では直接智香ちゃんに聞いてみましょう!!」

友紀「ま、待った!! それだけはダメだってば!!」

茜「はっ!? そうでした!!」

友紀「ふぅ~! 焦ったよ~!」




茜「う~ん。では智香ちゃんとプロデューサーを、全力で二人きりにするというのはどうでしょうか!?」

友紀「おお! それはナイスな采配だよ!」

茜「ありがとうございます!!」

友紀「それならホームラン間違いなしだね!」

茜「はい! 燃えてきました~~!!!」






茜「でも友紀さん、智香ちゃんのこと、よく気が付きましたね!!」

友紀「これでも二人よりはお姉さんだからねっ!」

茜「おお! やっぱり友紀さんは恋愛経験が豊富なんでしょうか!?」

友紀「ええっ!? い、いや~」

茜「?」

友紀「そ、そういう茜ちゃんはどうなのさ!?」

茜「わ、私ですか!?」




茜「私はまだ、そういうのはあまり……」

友紀「実はあたしも……」



茜「…………」

友紀「…………」



茜「ちょっと夕日に向かって走ってきます!!!!」

友紀「あたしもオープン戦を観てくる!!」

茜「ボンバーーーー!!!!」



友紀「あっ……オープン戦は終わったんだった……」



─────
───




P「みんな、お疲れさま!」

智香「お疲れさまですっ!」

P「あれ? 友紀と茜は?」

智香「なんか二人とも用事があるって」

P「そうなのか? 珍しいな」




──



P「お疲れ! 差し入れに焼肉弁当を買ってきたぞー!」

智香「わぁ!」

茜「やりました!!」

友紀「焼肉弁当!? なんでこの時期に!! あたし帰る!!」

P「ええ!?」

茜「あ、あぁ……わ、私も帰ります!! や……焼肉……」

P「ど、どうしたんだ?」




──



P「うーん、最近あいつら、仕事が終わるとすぐ帰っちゃうな」

智香「も、もしかしたら……」

P「ん? 何か知ってるのか?」

智香「い、いえ! なんでもないです!」

P「そうか。 まぁ、あの二人だから心配はないと思うけど」

智香「そうですねっ!」



智香「…………」





──



友紀「ふっふっふっ! あたしたちの作戦でヒットを積み重ねているようだね!」

茜「はい!!」

友紀「これで智香ちゃんも──」



智香「アタシが何ですか?」



友紀「ええっ!?」

茜「と、智香ちゃん!?」




友紀「あ、あの! これはね!」

茜「あわわわっ!!」

智香「…………」



智香「もしかして……アタシ……」



茜「あわわわわわわわわっ!!!!」



智香「ふ、二人に嫌われちゃいましたかっ!?」



友紀、茜「……え?」



───





智香「えええっ!? アタシがPさんのことを!?」

友紀「う、うん……好きなんじゃないかって勘違いしちゃって……」

茜「ご、ごめんなさい!!」

友紀「ごめんなさい! 余計なことをしちゃったよね!」

智香「い、いえ! 嫌われてないなら、それでいいんですっ!」

友紀「智香ちゃ~ん!!」

茜「うわ~ん!!」

智香「ふふっ、よしよし☆」




智香「でも、なんでアタシがPさんのことを好きだと思ったんですか?」

友紀「いや~、前に智香ちゃんが新しいシュシュをしてきた時に、プロデューサーに褒められて凄い喜んでたから……」

智香「あぁ、あの時ですね!」

友紀「これは間違いないと、乙女の感が……」

智香「なるほどっ!」



智香(でも確かにあの時は、Pさんが気付いてくれて……とても嬉しくて……)

智香「…………」



智香「」ボンッ



茜「た、大変です!!! 智香ちゃんが茹でタコみたいに真っ赤に!!!」




智香「ア、アタシが……Pさんのことを……あうぅ……」

友紀「こ、これは! まさか!」

茜「何かわかったんですか!?」

友紀「智香ちゃんは、自分がプロデューサーのことを好きだったと、たった今気付いたんじゃ!!」

茜「ええ!? そうなんですか智香ちゃん!!」



智香「…………」コクッ



友紀「や、やっぱり!」

茜「おめでとうございます!!」






智香「うぅ……でもどうしよう!! 意識したら急に恥ずかしく!!」



ガチャ



P「お? 今日は珍しく三人とも揃ってるな!」

智香「Pさん!? あわわっ!」




茜「マグネット・パワー プラス!!」

友紀「マグネット・パワー マイナス!!」



友紀、茜『クロス・ボンバーーーっ!!!!』



P「ぐえぇぇ!!」



茜「ちょっと皆さんと夕日に向かって走ってきます!!!」

P「お、おう……気を付けてな……」




──公園──



友紀「はぁ……はぁ……ここまでくれば!」

智香「び、びっくりしたぁ……」

茜「まだまだ走り足りません!! 気合いですよ!!」

友紀「茜ちゃん! 目的が変わってるよ!」




智香「でもどうしよう……もうPさんの顔、まともに見れないかも……」

友紀「…………」

茜「…………」




友紀「フレー! フレー! 智香ちゃん☆」

智香「え?」

茜「フレー! フレー! 智香ちゃん☆」



友紀、茜「フレー!! フレー!! 頑張ろうー!!」



智香「友紀さん……茜ちゃん……」




友紀「あたし達、智香ちゃんに余計なことをして迷惑かけちゃったけど」

智香「め、迷惑だなんて! そんな!」

茜「それにいつも智香ちゃんに応援して貰ってばかりで!」

智香「そ、そんなこと!」



友紀「だから今度はあたし達のエールを!」

茜「受け取ってください!!」



智香「二人とも……ありがとうございますっ!!」




友紀「フレー! フレー! 智香ちゃん☆」

茜「フレー! フレー! 智香ちゃん☆」



智香「ア、アタシも体がうずうずしてきちゃった!」



智香「フレー! フレー! アタシ☆ なーんてっ」

友紀「お? いいねぇ! その調子だよ!」

茜「気合いを入れていきましょー!!」



フレー! フレー!

フレー! フレー!



─────
───





P「どうしたんだ? 急に話があるなんて」

智香「Pさん! あ、あの……アタシ……」

P「?」

智香「うぅ……」



智香(ダメ! あの時、二人にエールを貰ったんだもんっ! 勇気を出さないと!)



P「…………」

智香「あの! ア、アタシ……Pさんのことが──」




──



友紀「今頃は智香ちゃん、思いを伝えてるのかな~」

茜「はい!! でもきっと大丈夫です!!」

友紀「そうだね! でもあたしの勘違いからこんな風になるなんて思わなかったよ!」

茜「そうですね! ですが結果的には勘違いじゃなかったので!」

友紀「まぁ、乙女の感ってやつだよ! お姉さんだしね!」

茜「おお! やっぱり友紀さんは恋愛経験……が……」



友紀「…………」

茜「…………」



茜「少し走ってきます!!!!」

友紀「私も開幕戦に!!」

茜「うおおおおっ!!!!」



友紀「まだだった!! 早く開幕して~!!!!」



終わり



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