私はこの度、あの有名な“音ノ木”に転校することになった
理由はもちろん…ここで一番になるためだ


…弱い私を変えるためだ

穂乃果「…高坂穂乃果です」


ｻﾞﾜｻﾞﾜ…


毎度恒例の自己紹介だが…みんなの視線が痛い

…いや、ここで怯んじゃだめだ。舐められたら終わる


先生「じゃあお前ら仲良くするんだぞ」

ギラギラした視線から逃げるように先公は教室から出て行った


…ヤバい、私独りじゃん



“音ノ木”はここら辺じゃ有名な不良校だ。日夜喧嘩に明け暮れる猛者がうじゃうじゃ揃っている。

…あった、私の席


ﾄﾝﾄﾝ


穂乃果「…何」


モブ「ちょっと後で校舎裏来てくれるかなぁ～」


…う、これが呼び出しか…

いや、これはチャンスだ。なんとしてもここで意地を見せて認められないと…

？？？「………」


？？？「あのぅ…緊張してる？」


穂乃果「いや別に」

ああもうなんで上手く話せないんだろ


？？？「私は南ことりといいます」


ことり「…“これから”よろしくね」ﾆｺｯ

笑顔が可愛らしいと思った。…この学校に合わないくらいに

ただ、ことりちゃんと話してるときにみんながチラチラこっちを見ていたのが気になった


…ことりちゃんとは仲良くしていこう

――昼休み


ああ、とうとうこの時間が来ちゃったよぉ


ずーっと心臓がバクバクして弁当も喉を通らなかった


…うんうん、このままじゃいつまでたっても自分は変えられない


穂乃果「…よしっ！」


両手で頬をバシン！と叩いて、校舎裏へ向かった











ことり（…まぁ、どうなるか見ものだね）