ルルーシュ「不敗の魔術師!」ラインハルト「退け、余の獲物だ」(6)

みたいなSSを読みたいので、はよ

ルルとラインハルトとヤンの三つ巴、はよ

ルルーシュ「戦略が戦術ごときに覆されてたまるか!」

ヤン・ウェンリー「まったく、ごもっとも。戦略は正しいから勝つのだが、戦術は勝つから正しいのだ。だから、まっとうな頭脳を持った軍人なら、戦術的勝利によって戦略的劣勢を挽回しようとは思わない。いや、正確には、そういう要素を計算に入れて戦争を始めたりはしないだろうよ」

溜め息。ヤンのぼやきが黒の騎士団のアジトたる移動要塞斑鳩に、じわり、と滲むように拡がる。

ヤン「だが、戦術が戦略を圧倒する場面を、こうも度々見せられては意見を変える他ないだろうなぁ。戦術によって戦略を覆すことは可能だ。ブリタニア帝国が有する白兜とオレンジ君ならね。白兜の搭乗者は不明。あの常識を逸脱した別次元の動きが機体の性能に依存していることに疑いはないが、おそらく搭乗者の性能も機体のそれと比しても遜色なきものと思われる。仮に、圧倒的な性能を誇るがゆえに白兜を操縦できる者が限られているのであれば、機体自体を破壊せしめずとも搭乗者を消せばいい。そういう策も立てられる。が、残念ながら、搭乗者すら不明、か」

ルルーシュ「我が親愛なるオレンジ君の搭乗者ならば分かるがな。界塚伊奈帆。局地的戦果を挙げることに関しては才能を認めざるを得ない帝国のパイロット。抹殺するのであれば奴の方こそだろう。界塚伊奈帆が駆る機体は並以下の性能でしかない練習機。であるにも関わらず、戦果を収めるに至るということは、搭乗者の技量が頭抜けているとみるのが妥当だろう。オレンジの強さは、機体性能がゆえではなく、完全に搭乗者の性能に依存しきっているわけだ。そうであるのなら、搭乗者さえ消しさえすれば、後に残るのは並以下の練習機のみとなる寸法だ。そして、こちらは白兜の搭乗者とは違い、搭乗者の名も面も割れている。暗殺を企てるにしても易かろう」

ヤン「暗殺なんて人の道をゆかんとする者の手段ではない。それゆえに外道の行いである。と、私は思うのだが、ようよう考えてみるに、軍人という職業自体ヤクザなもので、言ってしまえば人を殺して給料を貰っているわけだから、今更、人倫を説くだなんてのはおかしな話だ。もっとも、だからといって居直っていいものではないがね。しかし、暗殺が少なくない場面で歴史を動かし得るという事実を私は知っている。歴史を動かすためには必要となることもあるだろう。それが今なのだ。ならば、私たちは罪の意識を傍らに侍らせて、暗殺を行うべきだろうと思うね」

C.C.「つまり賛成ということか。お前は一々口上が長い。面倒は嫌だというわりには、面倒に向いている人間とみえる」

ヤン「口上が長いと言えば、おたくのご亭主には負けるとよ」

ルルーシュ「誰が亭主なものか。冗談が過ぎるぞ、ヤン・ウェンリー。お前の口には翼でも生えているのか。言ってはならぬ領分すら楽々と飛び越えてしまうらしい。枷でもしておけ」

ヤン「自由を標榜する黒の騎士団が、枷をせよ、とは異なことを。思想の自由は、際限なく、絶対に、守られるべきものだが、それと同時に言論の自由も一定の範囲内では守られて然るべきだ。特に翼でも生えているかのような軽口くらいは認められるべきだろうね。例えば、軽口すら認められないような国があるとすれば、それはもう国の体を取り繕っているだけの別の何かだろう。黒の騎士団の総督であらせられるゼロ様は如何が思われますかな?」

ルルーシュ「弁論の才には自信があったが、少し自信をなくしたよ。首位を独走しているものかと思っていたが、存外、踵を接したところに後続がいると知った」

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