凪のあすから特別編「恋のそこから」 (109)

これは2014年の光「まなかの告白を断った」要「え?」の続編になります。
そこで今回は特別にその予告編をお送りいたします。それではどうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457896857

予告編

光「まなかの告白を断った」

要「え?」

全てはあの言葉から始まった。

光「心の中の、誰かを好きになる気持ちが違うって言ったんだ!」

光「まなかに嘘はつけねえ!」

光が思うもう一つの気持ち。

光「あいつには・・・・・・美海には感謝してる」

どちらを選ぶべきか・・・。

まなか「私、ひぃくんに嫌われちゃったのかな? どうしたらひぃくんにまた好きになってもらえるのかな」

要「光はまなかのことを嫌いになったわけじゃないよ」

まなか「え?」

要「まなかと同じくらいに好きな子ができて、どっちへの気持ちが本当なのかわからなくなって……」

まなか「それって」

要「多分、美海ちゃんだと思う」

美海も同じだと気付くまなか。

要「でもね、まなかにだってまだ勝算はあるよ。」

まなか「え?」

それは・・・。

要「勝っても負けても文句なし! 光争奪戦だ!」

まなか「ひぃくん争奪戦……」

『先島 光争奪戦』

さゆ(早く美海に伝えてあげないと! 光の気持ち!)

↓続きは下で

そしていよいよ・・・。

(♪~ 『きっとインフィニティー!』歌:インフィニティーズ&ロジカリスターズ)

要「これより『先島 光争奪戦』を開始します。」

ついに始まる争奪戦。

まなか・美海「「私達と今からデートしてください!」」

光「はぁあっ!?」

果たしてどちらが勝利する・・・。

まなか「ああ、このキーホルダーかわいい!」

美海「おいしそう・・・。」

光「映画でも見に行くか?」

まなか・美海「うん!」

ますます展開が良くなるほど・・・

まなか・美海「うわうわうわうわうわうわうわ・・・。」

光「おいおいおい・・・。」

光・まなか・美海「わあああああああああああああああああああああああああ!」(ジェットコースターで叫ぶ)

そして・・・。

まなか「ひぃくん・・・。」

美海「光・・・。」

勝敗が決まる!?

スペシャルゲストは、

ジャイアン、スヌーピー、レン・カラスなどの他アニメキャラ達が勢ぞろい!ウルトラマンも登場!


凪のあすから特別編「恋のそこから」

2016年春公開!





それでは参ります。凪のあすから特別編「恋のそこから」から始まるストーリー。
そしてそれを2014年に「凪のあすから」放送終了後に描かれた二次創作。

光「まなかの告白を断った」要「え?」

要「まなかの告白を断った?!」

光「ああ」

要「どうして? 光はずっとまなかのことが好きだったんでしょ」

光「そうだな、俺でもわけがわかんねえ」

光「海辺で二人っきりで、まなかに返事を聞かれて、顔が熱くなって、心臓がバクバクいって、嬉しいはずなのに……」

光「なのに、心の中の、誰かを好きになる気持ちが違うって言ったんだ!」

要「その場だけでもOKすることはできたよね?」

光「まなかに嘘はつけねえ!」

要「……」

光「……」

要「……もしかして、美海ちゃんを好きになっちゃったとか?」

光「違う!」

光「……確かに、あいつには……美海には感謝してる」

光「美海には冬眠から目覚めたあと、何度だって助けてもらった」

光「美海の気持ちも、それを俺が傷つけちまったことも知ってる」

光「だけど、そんだけでまなかを好きだった気持ちが変わるなんてありえねえんだよ!!」

光「そんな簡単に変わっちまっていいはずがねえんだよ!!」

要「なら、他にどんな理由があるの?」

光「それは……」

光「……おふねひき」

要「え?」

光「おふねひきだよ!」

光「おふねひきんとき俺、美海が海神に捕まっちまったとき海神に言ったんだ!」

光「俺は誰かを好きになる気持ちなんていらないから持って行ってくれ、その代わりに美海を返してくれって!」

光「それで、まなかを好きな気持ちがおかしくなっちまったんだよ!」

要「まなかが好きな気持ちは簡単には変わらないんじゃなかったっけ?」

光「だったら、だったら他にどんな理由があるってんだよ!」

光「教えてくれよ! 自分で自分が分かんなくなりそうなんだよ!」

要「そっくりだね、ちさきと」

光「え?」

要「自分の気持ちを本当は知っているのに……」

要「認めるのが怖くて、わからないふりをして、認めようとしない」

要「僕の幼馴染には変化恐怖症の頑固者が二人もいるみたいだね」

光「何をぼそぼそ言ってんだよ、俺に聞こえるように言ってくれよ!」

要「悪いけど、この件に関してはもう僕の方から光に対して言ってあげるようなことはないよ」

要「それじゃあ、明日も学校はあるんだし僕はもう寝るよ」

光「ちょっと待ってくれよ!」

要「おやすみ、光」

光「おい!」

ツー、ツー、ツー

光「何なんだよいったい……」

~少し遡って~

―夕方(海辺)―

まなか「ねえひぃくん覚えてる? 五年前のおふねひきの時」

光「終わったら俺に、話したいことがあるってやつだろ?」

まなか「覚えてた」

光「忘れてたのはお前だ」

まなか「でも、言葉にしなくても」

光「もう、伝わってる」

まなか「……」

光「……」

まなか「その、ひぃくん」

まなか「返事、今聞かせてくれないかな?」

光「……」

まなか「ひぃくん?」

光「その話、なんだけどさ」

光「おふねひきんとき、まなかの気持ちを知ってからずっと考えてたんだ」

光「五年前にまなかが好きだって言ったときの気持ちに嘘はねえ」

光「でも冬眠から目覚めて、地上でいろいろありすぎて、おふねひきがあって」

光(あいつに助けられて、まなかとあいつの気持ちに気づいて)

光「よくわかんなくなっちまったんだ」

光「まなかに、中途半端な気持ちで返事をしたくねえ」

まなか「……」

光「ごめんまなか。 俺、お前の気持ちに答えてやれない」

まなか「そっか」

光「ごめん」

まなか「もうそろそろ暗くなるし、もう帰ろ?」

光「ああ」


~次の日~

―朝(海村)―

光「はよー」

要「おはよ」

光「まなかは?」

要「先に学校行ったってさ」

要「珍しいこともあるもんだね」

光「そう……だな……」

要「ほら、学校行くよ」

要「あと、昨日の話についてはノーコメントだからね」

光「あ、ああ」



―(美濱中学校、教室)―

光「おーっす」

要「おはよ」

美海・さゆ「おはよ」

美海「あれ? まなかは一緒じゃないの?」

要「先に地上に上がったって聞いたけど」

光「まだ来てないのか?!」

さゆ「教室には来てないけど」

光「嘘だろ!?」

美海「あたし、探してくる! さゆ、あとのこと頼むね!!」


さゆ「美海!?」

光「俺も探してくる! 要、先生に言っといてくれ!!」

さゆ「何なのいったい!」

要「……」

さゆ「まなかさん大丈夫なのかな」

要「大丈夫だよ、きっと」

要「それよりも、また二人でノート書写しだね」

さゆ「あ」


―(美濱中学校、学校前)―

光「美海!!」

美海「光!?」

光「俺も探す」

美海「学校は!?」

光「サボる!」

美海「だめだよ!」


光「お前だってサボりだろうが!」

美海「そうだけど……」

光「それに、二手に分かれて探したほうがいいだろ」

美海「……どうせ言っても聞かないんでしょ」

光「よし! それじゃあ俺はあっちを探してくる」

美海「ならあたしはあっちを探してくる」


―(美濱中学校、教室)―

先生「それじゃあ、ホームルームを始めるよ」

先生「ってあれ? あの三人は?」

要「その、少し遅れてくるそうです」

先生「そう」

先生「これでも先生なんだから、何かあったら、頼ればいいんだからね」

要「ありがとうございます」


―(海辺)―

光「まなかー!!」

光「まなかー!!」

光「どこいったんだよ……」

まなか「ひぃくん?」

光「まなか!」

光「何してたんだよ! もう学校始まってるぞ!」

まなか「ちょっと探し物をしてて」

まなか「って、えー!? もうそんな時間!?」

光「ああもう早く学校行くぞ!」

まなか「待ってよ、ひぃくん!」


―(美濱中学校、学校前)―

まなか「もう一時間目終わっちゃってるよぅ」

光「まなかは先に教室行っててくれ」

まなか「え?」

光「実は美海もまなかを探してるんだよ」

光「見つかったことを教えてやらねえと」

まなか「私も行く!」

光「学校はどうすんだよ」

まなか「ならひぃくんだって」

光「わかったよ! ならさっさと行くぞ」


―(海沿い)―

美海「まなかー!!」

美海「まなかー!!」

美海「まなかーっ!!!」

まなか「はいぃっ!!」

美海「!? まなか! 光!」

光「まなかが見つかった、早いとこ学校に戻ろうぜ」


―(美濱中学校、教室)―

光・美海・まなか「遅れました!!」

先生「ほら、早く席について。授業中だよ」

光・美海・まなか「はい!」



―休み時間―

要・さゆ「はいノート二時間分」

美海・まなか「ありがとー」 光「サンキュー」

さゆ「まったく、ノート写すの結構大変なんだから」

まなか「ごめんね」

さゆ「ま、まあ困ったときはお互い様って言うし」

要「ところでまなかは何をしてたの?」

まなか「えっと、その……ちょっと探し物を」

美海「見つかったの?」

まなか「残念ながら」


光「まさか昨日、あのときになくしたのか?」

まなか「ち、違うよ! 探し物っていうのは……その、ウミウs」

先生「授業始めるよー、席についてー」

光「もう授業かよ、めんどくせえ」

美海「光は授業中寝てるから関係ないんじゃない?」

光「お前だってたまに寝てるだろ!」

要・さゆ「どっちもどっち! いいから早く席に着く!」

光・美海「ハイ」


―下校時間―

先生「それじゃあ、気をつけて帰るんだよー」


光「みんな、帰ろうぜ」

要「ごめん光。この後ちょっとまなかと話したいことがあるんだ」

まなか「え?」

光「まなかに?」

要「うん。まなか、ダメかな?」

まなか「いいけど」

要「よかった。じゃあ、光たちは先に帰っててくれない?」

光「あ、ああ。わかった」

要「まなか、ここだと人が多いし、おじょしさまを作った教室に行こう」

まなか「う、うん」

さゆ「……」


―(学校前)―

美海「まなかと要さん、どうしたんだろう」

光「……」

さゆ「要、結構真剣な顔してた」

美海「そう? いつも通りな笑顔だったと思うんだけど」

さゆ「あたし、ちょっと教室に忘れ物したからとってくるね!」

さゆ「光と美海は先帰ってて!」

美海「え? ちょっと待ってよ!」

美海「って、もう行っちゃったし」

光「……」


美海「光? さっきから黙ってるけど大丈夫?」

光「ん? って美海!? 顔近えよ!!//」

美海「ご、ごめん// 光がなんかぼーっとしてたから//」

光「か、考え事してたんだよ」

美海「光が考え事?!」

光「そこまで驚くことじゃねえだろ!!」

美海「ごめんごめん、だっていっつも考えなしに突っ込んでく光が考え事って」

光「笑ってんじゃねえ!」


―(おじょしさまを作ってた教室)―

要「……単刀直入だけど、昨日のこと、光から聞いた」

まなか「ええぇ?!」

要「自分の気持ちがわからないって相談してきた。って言ったほうがいいかな」

要「今日の朝のこともそれと関係があるんじゃないかな?」

まなか「……ウミウシを、探してたの」

まなか「ひぃくんへの気持ちのことが聞きたくて」

まなか「五年前、ひぃくんは私を好きって言ってくれた」

まなか「でも私、突き放しちゃって、逃げ出しちゃって……」

まなか「私、ひぃくんに嫌われちゃったのかな? どうしたらひぃくんにまた好きになってもらえるのかな」

要「光はまなかのことを嫌いになったわけじゃないよ」

まなか「え?」

要「嫌いな相手をあんなに必死になって、遅刻してまで探しに行くと思う?」

要「光の心は今、揺れてるんだと思う」

要「まなかと同じくらいに好きな子ができて、どっちへの気持ちが本当なのかわからなくなって……」

要「どっちも本当なのにね」

まなか「それって」

要「多分、美海ちゃんだと思う」

要「冬眠から目覚めてから、光をそばでずっと助けてくれていたから」

まなか「やっぱり……」


要「でもね、まなかにだってまだ勝算はあるんだよ」

まなか「え?」

要「さっきも言ったけど、光は揺れてる状態なんだから、どっちへ倒れるかはまなかと美海ちゃんしだいなんだ」

要「まなかが頑張れば光の一番はまなかになるかもしれない」

要「僕はもちろん、幼馴染であるまなかを応援する。 美海ちゃんには悪いけどね」

要「勝っても負けても文句なし! 光争奪戦だ!」

まなか「ひぃくん争奪戦……」

要「言いたかったことはこれだけ」

要「何かあったら僕でよければ相談にのるよ、だからまたウミウシ探しで時間を忘れてみんなに心配かけないでね?」

まなか「も、もうしないよ! ……多分だけど」

要「はは、まなからしいね」

要「それじゃあ、帰ろっか」


―(おじょしさまを作ってた教室の真横)―

さゆ(要がまなかさんに告白してたとかじゃなかったけど……)

さゆ(光が、美海とまなかさんへ気持ちでの揺れてる?)

さゆ(あのたこすけ、何を贅沢なことで悩んでるんだよ! って引っ叩いてやりたい……けど!!)

さゆ(美海にもチャンスがあるってわかったんだ!)

さゆ(要は幼馴染として、まなかさんの味方をするみたいだけど)

さゆ(あたしはあたしの親友、美海を応援する!)

さゆ(早く美海に伝えてあげないと! 光の気持ち!)

以上で序章の 光「まなかの告白を断った」要「え?」が終了。ここからが本番です。

五河士道「あっ、みんな、もうそろそろ始まるぞ!」

みんな「おおっ!」

立花 響「待ってました!」

五河士道「ほらみんな、早く!」

レン・カラス「おいおい、そんなに燥ぐことねえだろ!」

高坂穂乃果「そうそう、いよいよ『恋のそこから』が放送されるんだよ!」

百夜優一郎「前の序章(光「まなかの告白を断った」要「え?」)の続きが気になって気になってしょうがなかったからな。」

柊シノア「ですね、いやー、まさか見られるなんて思ってもみませんでした。」

レン・カラス「もうすぐみんな来る所だな!そしてあの監督と、出演者であるあいつらも!」

百夜優一郎「そうっすよね!」

五河士道「あっ、もうそろそろ来る頃だ・・・!」

百夜ミカエラ「みんな、早く早く!」

四糸乃「たたいま戻りましたー!」

夜刀神十香「いやー、やっと帰れたぞ!」

東條 希「ギリギリセーフやな。」

夜刀神十香「うむ!」

レン・カラス「よしみんな、頼まれた観賞用の食用、買ってきたな?」

八舞耶倶矢「同然だ!こーんなにたくさん買ったぞ!」

八舞夕弦「無論、どんどん買いまくるのが正解だった。」

レン・カラス「それ正解とは言えねえよ!」

誘宵美九「まあまあ、細かいことはいいじゃないですか!」

早乙女与一「そうですよ、社長!ジュースも全部、得しちゃいましたし!」

レン・カラス「それもそうだな!」

矢澤にこ「みなさーん、ここにスヌーピー監督とその出演者の入場です!」

雪音クリス「よっ!待ってました!」

パチパチパチパチッ!

スヌーピー「いやー、どうもどうも!」

星空 凜「出演者みなさん!ご感想を!」

先島 光「いやーホントにこれを皆様方に見てくれる事を、ホントに感謝しています!なあ、みんな!」

向井戸まなか「うん!」

潮留美海「そうだよ!」

久沼さゆ「元気が湧いてきた!」

伊佐木要「僕もさゆちゃんと同感!」

木原 紡「まあ、見ないとわからないからな・・・。」

比良平ちさき「紡、顔が赤いよ。」

立花 響「監督のスヌーピーさんはどうでしょう?」

スヌーピー「いやー、それ聞くと照れちゃうなー。」

矢澤にこ「もちろん、序章と同じようにいい作品でしょうね?」

スヌーピー「当たり前だろ、いい作品に決まってんじゃん。」

みんな「・・・・・・。」

スヌーピー「ん?」

先島 光「あれ?」

みんな「あれ? あれ? あれ?」

スヌーピー「えっ、何だよ?」

野中胡桃「緊張してんすかー?」

スヌーピー「いやしてねえし!」

三宮三葉「いやしてる、絶対してるぞ!」

スヌーピー「いや普通だって!」

レン・カラス「ああ、もうすぐ始まるぞ!」

みんな「おお!」


それでは、凪のあすから特別編「恋のそこから」本番スタート!

ちなみに彼らは「APPD(アニメパラダイスプロダクション)」という会社に社員たち。社長はもちろん、レン・カラス。
(ちなみに、みんなオリジナルで本人です。別にそっくりな顔をした別人ではありません。)

社員一覧は、また後日お知らせします。


―(先島家の実家)―

光「・・・・・・。」


―回想―

光「ごめんまなか。 俺、お前の気持ちに答えてやれない」

まなか「そっか」

光「ごめん」

まなか「もうそろそろ暗くなるし、もう帰ろ?」

光「ああ」


―現在―

光「・・・・・・。」

光「おれはどうしたらいいんだ・・・。 」

光「おふねひきの時に美海を助けた後に、まなかにあんな事言っちまって・・・。

光「もうわかんねえよ、どっちを選べばいいか・・・・。」

ダンダンダン!

光「ん?誰だ?おやじー!お客さんが・・・。あっ、そうだ。旅行に行ってたんだっけ。」

光「はーい。」

カラカラカラッ・・・。

光「あれ?まなか。美海。」

まなか「ひぃくん、おはよう・・・。」

美海「うん、おはよう、光・・・。」

光「あぁ、おはよう。どうしたんだよ、二人して。」

まなか「・・・・・・。」

美海「・・・・・・。」

光「ん?」

まなか「あの、ひぃくん・・・。」

美海「その、えーと・・・。」

光「?」

まなか・美海「「私達と今からデートしてください!」」

光「えっ・・・?は・・・はぁあっ!?」

これは、俺の予想してなかった恋の展開である。


♪~(オープニング『lull ~そして僕らは~』)

凪のあすから NAGI NO ASUKARA(途中でタイトル登場。)


肩をさらった 淡い潮風

駆ける 小さな背中を

僕は黙って ただ見つめてた

踏み出せない 狭間で


柔らかい日差し包む教室には

飾った写真達が 笑ったまま


止めどない明日に変わらない僕たちを

凪ぐ水面の先 どこまでも映して

このままでいい

その瞳に揺れてた儚い想いも

そっとしまって・・・。


凪のあすから特別編 恋のそこから(OP後にタイトル出現)

ちなみに今OPにいた光たちは、2期での姿です。光達の一緒の所に美海・さゆがいて、その二人のだったのは晃とその友達が代わりにやっています。


―数日前―

『ULTRA CAFE』

要「というわけなんだ。」

ちさき「やっぱり美海ちゃんも光のことを・・・。」

要「うん、でも僕はまなかを応援するけどね。」

カチャッ(エスプレッソコーヒー(注文のコーヒー)を置く)

要「あっ、どうも。」

ウルトラマン「シュワッ!」

タッ、タッ、タッ・・・。(ウルトラマンが立ち去った)

ちさき「けど、美海ちゃんを応援するのは・・・。」

要「分かってる。さゆちゃんしかいないよな・・・。」

ちさき「それにさゆちゃん、多分美海ちゃんを応援する人数を増やすかもしれない。どうするの?」

要「それはこっちだって、まなかを応援する人数を増やすよ。狭山とか江川とかもいるしね。」

ちさき「そうだね。」

カチャッ(ショートケーキ(注文のケーキ)を置く)

ちさき「あっ、ありがとうございます。」

ウルトラマン「シュワッ!」

タッ、タッ、タッ・・・。(ウルトラマンが立ち去った)

女性客「すいませーん!」

ウルトラマン「シュワッチ!」

ちさき「・・・ねえ、要。」

要「うん?どうしたの、ちさき?」

ちさき「さっきから思ったんだけど、あれってウルトラマンだよね?」

要「ああ、そうだよ。この店は『ULTRA CAFE(ウルトラカフェ)』っていう名前だから、ウルトラマンも働いてるんだよ。」

ちさき「じゃあ、ここの店長ってもしかして・・・。」

要「うん、彼自身だよ。店をオープンしたのもね。」

ちさき「へえー、そうなんだ・・・。(頑張ってるね、地球のために・・・。)」


要「あっ、そろそろ来る頃だね。」

ちさき「えっ?」

カチャッ(店の扉が開く)

店員一同『いらっしゃいませ。』

ちさき「ん?・・・あっ!」

紡「待たせたな、二人とも。」

ちさき「紡!」

要「待ってたよ。」

ちさき「どうしてここに?」

紡「要から連絡をもらった。」

要「一応、協力者としてね。」

ちさき「協力者って・・・。」

紡「ああ、光とまなかと美海の件でな。」

店員「ご注文は何いたしましょう?」

紡「アイスコーヒーで。」

店員「かしこまりました。」

ちさき「それじゃ紡もまなかを応援するの?」

要「いや、紡は審査員なんだ。」

ちさき「審査員?」

要「紡には審査員をやることになってね。あと二人必要だけど、決めてないんだ。」

ちさき「審査員って何の?」

要「僕が一応計画したんだけど、光が好きになるのはまなかと美海のどっちかを決める大会を開こうと思ったんだ。」

ちさき「で、紡とその二人が審査員って事?」

要「まあね。」

紡「それで、ちさきは?」

ちさき「えっ?」

紡「ちさきはまなかと美海のどっちを応援をする?」

ちさき「・・・私は。」

要「うん」

紡「・・・。」

ちさき「・・・まなかを応援する。だって光にはまなかと一緒じゃないとって思ってね。」

紡「そうか。」

要「言われてみればそうだね。」

カチャッ(アイスコーヒー(ご注文のコーヒー)を置く。)

紡「どうも。」

店員「あっ、店長がもしよかったらと。」

カチャッ(カフェオレ(牛乳+ドリップコーヒー)、カフェラテ(牛乳+エスプレッソコーヒー)、ウルトラマンどら焼き、ウルトラマンクッキー、ウルトラマンパン(サービスメニュー)を置く)

ちさき「あっ、はい。」

要「いただきます。」

店員「ごゆっくりどうぞ。」


ちさき「あっ、ここの店長なんだけど・・・。」

紡「知ってる。ウルトラマンだろ?」

ちさき「やっぱり紡もすでに・・・。」

紡「まあな。」

女性客「すいません、握手してもいいですか?」

ウルトラマン「シュワッチ!」

ギュッ(ウルトラマンが女性客に握手)

子供1「ウルトラマン、スペシウム光線出して!」

子供2「スペシウム、スペシウム!」

ウルトラマン「シュワッ!シュワッチ!」

ビシッ!(ウルトラマンがスペシウム光線のポーズをする。)

子供達「「わああっ、スペシウム光線だ!!」」

男性客「すいません、写真撮ってもいいですか?」

女性ファン「私も写メ撮ってもいいですか!?」

ウルトラマン「シュワッチ!」

カシャカシャカシャ!(二人の客がカメラ及びケータイで写真を撮る)

ちさき「すごい人気・・・。」

要「・・・ちょっと行ってくる。」

ガシャッ(要が何かを持ちながら椅子から立つ。)

ちさき「えっ、要?」

要「すいません、サインしてもらってもいいですか?」

ウルトラマン「シュワッチ!」

キュッキュッキュッ(ウルトラマンがサイン用色紙にサインを書く。)

要「ありがとうございます。」

ウルトラマン「シュワッ!」

ちさき「・・・要もウルトラマンのファンだったね。」

紡「ああ。ちなみにちさきは?」

ちさき「・・・私は、・・・ティガ。」

紡「ウルトラマンティガか?」

ちさき「うん。」

紡「俺も同じ。」

ちさき「やっぱり?」

紡「気が合うな、俺たち。」

ちさき「うん・・・。」

ウルトラマン「シュワッチ!」




―(商店街)―

さゆ「ってなわけで、あんたたちにも呼んだわけ。」

麻里佳「美海ちゃんが光さんのことが好きで。」

莉子「そのひーさんがまなかさんと美海ちゃんのどっちかの気持ちで揺れてる。」

友梨香「なんか、それってやばいじゃん!」

さゆ「うん、それで昨日、要がまなかさんと話しててね。勝っても負けても文句なしの争奪戦を計画したの。」

麻里佳・莉子・友梨香「「「争奪戦!?」」」

莉子「こりゃマズイじゃんでありますなー・・・。」

さゆ「でさ、あんたたちはまなかさんと美海、自分達が応援するとしたら、どっち?」

麻里佳「そりゃ、美海ちゃんに決まってるじゃん!」

莉子「私も!だって美海ちゃんは小学校からいつも一緒だもん!」

友梨香「そうだよ、友達を助けなきゃ!」

さゆ「みんな・・・!ありがとう、心の友よ!(大泣き)」

友梨香「それで?私達にできることは?」

さゆ「そんじゃ、あたしらのクラス、そして美海を信頼してる人達を誰でもいいから呼んできて!あたしもあっちこっち探してくる!」

麻里佳・莉子・友梨香「「「わかった!」」」

さゆ「そんじゃ、頼んだよ!」

麻里佳「美海ちゃんを応援する人か・・・。」

莉子「まなかさんを応援する人たちだっているもんね・・・。」

友梨香「だから、私達もできることをやろう!そうすればきっと!」

麻里佳・莉子「「うん!」」

ジャイアン「ぶっとばす!デンジャラス!俺ジャイアン~♪」

麻里佳・莉子・友梨香「「「!?」」」」

観客達「「「うううううう!?(オンチな歌で苦しむ)」」」

ジャイアン「1等賞 あっドッコイショー ガキ大将~♪」

ジャイアン「歌のうまさは ボエボエブルボエ~(ほれぼれするこえ~)

麻里佳・莉子・友梨香「「「・・・。(オンチな歌を聞いてどうすればいいか迷う)」」」

?「(小声で)大丈夫?」

友梨香「・・・すいません、お願いできますか?」

莉子「っていうか、あいつ、うるさくない?」

タッタッタッ・・・。

ジャイアン「荒ぶる!ハートフ・・・。」

パーン!(叩く)

ジャイアン「イテッ!」

スヌーピー「お前ちょっと来い!」

ジャイアン「イテテテテッ、ちょっと待て!一回だけ!急上昇 あっハイテン・・・」

スヌーピー「コノヤロウ!」

ドッカン!(ドロップキック)

麻里佳・莉子・友梨香「「「!?」」」

ジャイアン「うぎゃああああ!いってええええええ!」




―(商店街のコンビニ)―

飯塚「なあ、久沼から何か聞かなかったか?」

飯森「聞いたよ。光先輩がまなか先輩と潮留のどっちか迷ってるのだろ?」

飯塚「そう、それ。でな、勝っても負けても文句なしの争奪戦っていうのを要さんが計画してるらしいぜ。」

飯森「マジか!?」

飯塚「でな、まなかさんを応援する方と潮留を応援する方の両方が別れてるんだって。」

飯森「潮留を応援するのって、俺たちってことじゃん!」

飯塚「ああ、それだけじゃねえよ。久沼は俺達以外にも潮留を応援する人数を増やそうと頑張ってるんだってよ。」

飯森「何か俺も頑張りたくなっちまった・・・。」

峰岸「はぁー。」

飯森・飯塚「あっ・・・。」

飯塚「い、いや、だからって先輩は潮留を選んだとかはないと思うし、な?」

飯森「そ、そうだって、きっとそう。」

峯岸「・・・どうでもいいよ。」

♪~(自動ドアが開く)(外に出る峯岸)

飯塚「あっ、おい、待てって!」

峯岸「何だよ・・・。」

飯塚「あのさ、もしかしたらだぜ、お前が逆に潮留ではなく、まなかさんを選んだらきっと・・・。」

飯森「そうだよ!そうすりゃ潮留を告白するチャンスだよ!」

峯岸「なんで急にそういう話になるのかな?」

飯塚「えっ?」

峯岸「というかさ、5年前から言おうと思ったんだけど、何でそんなに俺の事を応援なんかしてるんだよ?」

飯森「何で・・・そりゃ友達だから当然の事じゃん。」

飯塚「ああ、応援するくらいしたっていいじゃん。」

峯岸「それだけの理由で?」

飯塚・飯森「「えっ・・・!?」」

峯岸「あのさ、そういうのって結構ウザいんだよね。」

飯森「お前、何だよその言い方!」

飯塚「落ち着けって!」

峯岸「それに、今さら潮留を告白なんてできるわけがないよ。余計嫌われるだけだし。」

飯塚・飯森「「・・・・・・。」」

峯岸「じゃあ、俺、どっか寄り道してくる。」

タッタッタッ・・・。(去っていく峯岸)

飯森「そんな言い方しなくたって・・・。」

飯塚「ああ・・・。何だか俺ら、友達でも何でもなく・・・。ん?」

飯森「どうした?」

飯塚「いや、上から何か・・・。」

ドカーン!(上から何者かが落ちた。)

飯塚・飯森・市民たち「「「「「うわあっ!」」」」」

殿町宏人「いってー・・・!オー!アクシデント!誰か・・・病院に連れてってくれ・・・!」

フラフラフラッ・・・。(血まみれが原因でフラフラ)

飯塚・飯森・市民たち「「「「「・・・・・・。」」」」」

ちなみに

ウルトラマン→『ULTRA CAFE』店長役

ジャイアン(剛田武)→リサイタルのオンチな歌手役

スヌーピー→映画監督

殿町宏人→なぜか上から転落した高校生役


―その後―

さゆ「よし、これで全員!あと一人は峯岸だけど・・・。あいつはどうなのかな・・・?あっ・・・。」

『ULTRA CAFE』

さゆ「ちょうど疲れたところだし、ここで一息するか。」

カチャッ(店の扉が開く)

店員一同『いらっしゃいませ。』

要・ちさき「「?・・・あっ!」」

さゆ「あっ・・・。」

要・ちさき・紡・さゆ「「「「・・・・・・。(呆然とする4人)」」」」

さゆ「すいません、あちらの席で。」

店員「かしこまりました。」

ガチャッ(椅子に座る)

要「・・・。(鋭い目でさゆを見る)」

さゆ「・・・。(鋭い目で要を見る)」

ちさき・紡「「・・・。」」

さゆ「いやー、こんな所で要たちに会うなんて思ってもなかったよ。(黒笑)」

要「本当だよ、すごい偶然だったよ、さゆちゃんに会うのは。(黒笑)」

要・さゆ「「アハハハハ・・・。(黒笑)」」

ちさき・紡「「・・・・・・。(二人にどう話せばいいのか、口に出せない)」」

要「そういえば、美海ちゃんを応援する人数は全員揃ったの?(黒笑)」

さゆ「うん、もうあっという間に全員揃ったよ。要は?(黒笑)」

要「いやー、それがまだなんだよ。これから始まる所かな。(黒笑)」

さゆ「へえー、そうなんだ。(黒笑)」

要・さゆ「「アハハハハ・・・。(黒笑)」」

要「(いい気になるなよ、さゆちゃん。いくら全員揃ったって光が選ぶのはまなかだけだよ。(怒))」

さゆ「(残念だったね、要。もしもまなかさんを応援してくれる人数が少なかったら、あのタコすけはいずれは美海の物になるのよ。(怒))」

要・さゆ「「(つまりは、キミ(アンタ)の負けが認めるってこと。(怒))」」

ちさき「何か、嬉しく笑ってるようで、心の中では凄くブチ切れてる感じがする・・・。」

紡「強ち間違いじゃないな・・・。」

カチャッ(不思議な5つの3Dメガネを置く。)

要・ちさき・紡・さゆ「「「「?」」」」

ちさき「これって・・・3Dメガネ?」

さゆ「あの、これって・・・。」

ヒュッ(ウルトラマンが首を曲がる)

要「ウルトラマン・・・。」

ウルトラマン「シュワッ!」

タッ、タッ、タッ・・・。(ウルトラマンが立ち去った)

要・ちさき・紡・さゆ「「「「・・・・・・。」」」」

紡「多分、ウルトラマンはきっと光とまなかと美海の運命を望んでいるのかもな。」

要・さゆ・ちさき「「「・・・・・・。」」」


要「・・・3人の、」

さゆ「・・・運命を。」

ちさき「・・・そうかもしれないね。」

要・ちさき・紡・さゆ「「「「・・・・・・。」」」」

ちさき「で、何で5つなの?」

要・さゆ「「あっ・・・。」」

要「そういえば・・・。」

さゆ「私達、4人だよね?」

紡「ああ・・・。」

要・ちさき・紡・さゆ「「「「・・・なぜ?」」」」

ウルトラマン「シュワッチ!」


― その頃、美海は・・・。 ―

美海「はぁー・・・。争奪戦か・・・。まさかとは思ったんだけど・・・。はぁー・・・。」


~昨日~(※序章のその後くらいです。)

―夜(潮留家)―

美海「えっ!?光が私とまなかへの気持ちで揺れてる?」

さゆ「うん!私もさっき聞いた時、光の奴を引っ叩いてやりたい所だったんだけど・・・一応それは我慢してる。」

美海「・・・・・・。」

さゆ「美海?」

美海「どうしよう、私のせいだ・・・。私がおふねひきの時、海神さまに捕まっちゃったりしなければ、今頃光は・・・。」

さゆ「美海のせいじゃないよ!もしあの時、光が助けに来なかったら、美海はきっと冬眠して目覚めなかったかもしれないんだよ!」

美海「それはそうだけど・・・。」

さゆ「さっきも言ったけど、光は揺れてる状態なんだから、どっちへ倒れるかはまなかさんと美海しだいなんだよ!美海が頑張れば光の一番は美海になるかもしれない!美海にはきっとチャンスがあるよ!」

美海「さゆ・・・。」

さゆ「だから、要も言ってたけど、あいつがまなかさんの幼馴染としてまなかさん応援するように、あたしは美海を応援する。美海の親友としてね!」

美海「さゆ・・・!」

さゆ「勝っても負けても文句なし!光争奪戦だよ!」

美海「光争奪戦・・・!」

さゆ「それであたし決めたよ!あたしとあんたのクラスメイトにも応援を頼む!あいつらも親友だもん!」

美海「さゆ・・・!」

ガシッ(美海がさゆの手を握る)

美海「ありがとう!さゆがそう言ってくれたおかげで、私、元気がもらえた気がする!」

さゆ「いいってことよ!美海、絶対にまなかさんには負けちゃダメだよ!光の事が好きなのは美海しかいないからね!」

美海「分かった!約束する!」

さゆ「うん!」


―現在―

美海「って言ってもなー・・・。どんな顔して光に会えばいいっていうの?そこが一番知りたい・・・。はぁー。」

さゆ『あたしは美海を応援する。美海の親友としてね!』

美海「・・・そうだ、私がこのまま落ち込んでたら、さゆが悲しむし・・・。何やってるんだ、私!さゆが応援してんだから、私も精一杯頑張らないと!」

?『そうこなくちゃな!』

美海「えっ?誰?」

?『お前のその気持ち、俺にも伝わったぜ!でも、どうなるかはお前次第だ。頑張れよ、未来の新妻さん!』

美海「・・・何だか分かんないけど、ありがとうございます!(あと、どこから聞こえたのかが分からない・・・。)」

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