みほ「そろそろ仕送りのお金が入ってるはずだよね……」 (92)

みほ「記帳しておかないと……」ツウチョウキチョウ

通帳「やったな、みほ」ニセンマンエン

みほ「」



ガールズ&パンツァーのSSです。
キャラの性格の崩壊はないと思います。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457816808

みほ「あれ………あれれ?」

みほ「おかしいな……いつもより0の数が多いように見えるけど……」

みほ「えっと……0が1個、2個、3……………」

みほ「ふぇええええええええええええええ????????」

従業員「お、お客様どうされたのですか!?」

客A「いやぁね、振り込め詐欺かしら…」ヒソヒソ

客B「あんなに若いのに騙されるなんて…」ヒソヒソ

客C「おっとりしてそうだからなぁ……って、滅茶苦茶可愛くね、あの子!?
   ちょっと告白してこよう!」ダッ

みほ「うぅ……いきなり大声出しちゃうなんて、恥ずかしい…」

みほ「他のお客さんから注目されちゃったし、何でか分からないけど
   知らない男の人から告白されちゃったし……」

みほ「丁寧にお断りしておいたけど、大丈夫だったかな……それよりも」スッ

通帳「照れるぜ」ニセンマンエン

みほ「目の錯覚じゃ……ないよね」

みほ「お母さんがこの額を振り込んでくれたの?でも、いくらなんでも
   振り込む額をこんなに間違えることなんて、あるの?


みほ「電話しなきゃ、駄目……だよね」ケイタイ

みほ「もうだいぶ声、聞いてないけど………」ピポパポ

みほ「……………………」プルルルルルル

お手伝い『はい、西住でございます』

みほ「あ……おばさん、お久しぶりです。みほです」

お手伝い『えっ!?まあまあまあみほお嬢様!お久しぶりでございます!
     元気そうなお声ですねぇ久方ぶりに安心致しました!
     で、今日はどうなされたので!?』

みほ「あ、えっと……お母さんに、代わってほしいんです……」

お手伝い『お、奥様に!……いえ!何か訳あってのことでしょう!
     お待ちくださいまし!すぐにお繋ぎいたしますね!』

みほ(………お母さん………)


しぽりん『……久しぶりね、みほ』

みほ「っ!お、お母さん。お久しぶりです……」ドキドキ

しぽりん『今日は一体どうしたというの?大洗に転校してから
     久しく連絡を寄越さなかったというのに』

みほ「あっ、そ、それは……えっと………」

しぽりん『………………』ハァ

しぽりん『戦車道全国高校生大会優勝、おめでとう、みほ』

みほ「ふぇっ!!??あ、あの、その………ありがとう、ございます」

しぽりん『私はまだ貴女の中にある甘さを完全に認めたわけではないけれど……』

みほ「………っ」ブルッ

しぽりん『……その型破りな強さは、今までの西住流にはなかった、
     新しい強さ……なのかもしれないわね』

みほ「お……お母さん………」ジーン

しぽりん『……ふぅ』

しぽりん『それで?引っ込み思案な貴女が私に電話を掛けてきたということは…。
     余程大変な用事なのでしょう?』

みほ「あっ!あの……その、仕送り、のこと、なんだ、けど……」

しぽりん『?今月分の仕送りは済ませてあるけど…もしかして、お金の無心の
     ために電話してきたの?』

みほ「ちがっ!そんなことじゃなくて!え、えっと……その……」

しぽりん『では、仕送りに何か不審な点でも?』

みほ「うぇ………え、えっと………。
   ご、ごめんさないぃ~~~~~~~!!」ガチャッ

みほ「あっ!き、切っちゃった……、どうしよう………」

みほ「でも、もう一回掛けるのも……うぅ~~~~~」


しぽりん「みほっ?……切れている、相変わらずあがり症なんだから……」

しぽりん「仕送り、何か問題でもあったかしら……」

みほ「このお金………どうしよう?
   間違って振り込まれたんだろうし、やっぱり正直に言って返した方が……」

悪魔みほ『どうして?今までの仕送りじゃギリギリの生活だったじゃない?
     こんなにお金が振り込まれたんだから、全部パァーッと
     使っちゃおうよ』

みほ「だ、駄目だよ……。ちゃんと生活できる分は貰ってたんだし。
   確かにそんなに余裕のある生活はできなかったけど…。
   皆とご飯食べに行ったりするくらいはできてたんだし……」

悪魔みほ『ボコは?』

みほ「っ!」ビクッ

悪魔みほ『私にとって命や家族、友達と同じくらい大切なボコのグッズ…。
     大洗に来てから、少しでも買うことができた?』

みほ「それ、はっ!でも、私、まだ高校生だからっ……自由にお金を使うことは、
   大人になってから金銭感覚が狂って……それで……」

悪魔みほ『そんな屁理屈、ボコに対して失礼だよっ!』

みほ「っ!!」ビクッ

悪魔みほ『もうわかってるんでしょ……?
     この二千万円で自分がすべきことが………。
     今までないがしろにしてきたボコに恩返しするために…。 
     すべて……使っちゃお?ボコグッズ、買っちゃお…?』

みほ「う、うぅ……そ、そうだよ、ね。
   戦車道で大会優勝したんだし………。
   これ、くらいのご褒美はあったって………」ゾワゾワ……

天使みほ『駄目だよそんなのっ!』ブワッ

みほ「っ!!?」ビクッ

悪魔みほ『し、しまった……!?』

天使みほ『そのお金は西住流が……お父さんとお母さんが頑張って
     稼いだお金だよ?それを全部ボコに変えてしまうのは、
     二人に対する冒とくだよ!』

みほ「あ、あぅ……そう。そうだよ、ね……あはは…。
   私、ボコに目が眩んで、大切なこと忘れそうになってた……。
   だからいつまでたっても一人前って言われないんだよね…。
   この二千万は、今すぐ返して……」

悪魔みほ『くっ………!』

天使みほ『何言ってるの?』

みほ・悪魔みほ「『え?』」

天使みほ『確かにこのお金は大切なものだけど……でもボコだって大切なもの。
     私は全てをボコに変えてしまう愚かしさを伝えたかったの』

みほ「でもそれじゃあ、どうすれば……」

天使みほ『半分……一千万だけ、ボコのために使おう?
     そして残りを返せばいいの……。
     大丈夫!私たちのボコは、使うお金が少ないからって
     怒ったりする狭量な心の持ち主ではないから!』キラキラ

みほ「………………うん。それだよ。
   そうだよ、ボコはとても広い心の持ち主!
   例えつぎ込む金額が少なくとも、私を優しく迎え入れて
   くれるはずだよね!そしてお母さんにもお金を返せる!
   これ以上ない最善の策だよ!!
   ……そうと決まれば」つ通帳

みほ「今すぐボコグッズを買いに行こうっ!!
   今日は一日、ボコ祭りだよっ!!!」ギューーーーーン

優花里「あ、西住殿だっ!にしずみどのー(U^ω^)」

みほ「」ギューーーーーーーン

花「あっ!!?……みほさん、わたくしたちに気付かずに
  走り去ってしまいました……」

沙織「えぇ~~!?せっかくの土曜日だから、朝からショッピングしようって
   誘いに行くところだったのに~?」

麻子「………ということは、今日の買い物は中止……。
   引き続き寝させてもら」

沙織「だ~めっ!あんたそう言っていつも休日は夕方まで
   寝てるんだから!……でも、あんなに早く動くみぽりん初めて見たね。
   どこに向かってたんだろう……」

優花里「何だか…わき目もふらずにって感じでしたね。
    目の色が明らかにおかしかったですし……」

花「何かあったんでしょうか……心配です」

沙織「………よ~っし、決めた!
   皆、みぽりんを追うよっ!!」

麻子「え~~?このまま帰って寝」

沙織「シャラ~~~~~ップ!!!
   あんたは今日は昼寝禁止!!
   あんなに一生懸命なみぽりん、どこに行くのか気になるでしょ?
   ほらっ、行くよ!」

麻子「え~~~~?」

優花里「あはは…相変わらず武部殿、厳しいでありますなぁ」

花「幼馴染ですから…。遠慮がいらない関係というものは素晴らしいですね」

みほ「今、沙織さんたちがいたような……気のせいだよね」ギューーーーーーーン

みほ「それよりもボコだよ!ボコボコボコッ!!!」ギューーーーーーーン

まぽりん「止まれ、みほっ!」

みほ「っ!!!???」ギキィーーーーーー!!!

みほ「お、お姉ちゃん……。どうして、ここに!?」

まぽりん「黒森峰のヘリを使ってきた。
     ……お母様から、緊急の要件が来たのでな。
     そして、その予測は当たっていた」

みほ「お母さんが?お母さんが、何で………」

まぽりん「みほ、通帳なんぞ手に持ってどこへ行くつもりだ?」

みほ「あっ、そ、それは……………」

まぽりん「お母様が珍しく少しだけ取り乱した様子で
     電話してきたんだ。曰く『間違ってみほの口座に振り込み過ぎた』と。
     あの人はいつもはしっかりしているのに、たまにとんでもない
     間違いを起こすから適わん」

花って誰だよ(笑 華に脳内変換お願いします。


みほ(……電話、しちゃったから。怪しまれたんだ)

まぽりん「お母様としては、二千万程度のあぶく銭は別にどうなっても構わないんだが、
     みほに大金をいきなり持たせては全てボコグッズに消えてしまいそう
     だから食い止めてほしいと言われたんだ。
     そこで改めて聞くが……みほ。
     お前は普段は出さない本気の走りで……どこに行こうとしていた?」

みほ「…………………そこを、どいて。お姉ちゃん」

まぽりん「………何?」

みほ「私はもう天使さんに魂を売っちゃったの。
   別に二千万全てをボコに捧げるわけじゃない。半分……一千万だよ。
   今までずっと我慢してきたの……これは、神様が私にくれた運命なんだよ。
   ボコを買っていいって……ボコグッズに囲まれて生活していいって。
   神様が、私に言ってくれたの……導いてくれたの。
   だから、どいてよ。お姉ちゃん。私、もう……引き返せないの」

まぽりん「………では、私が退かないと言ったら。
     どうするつもりだ?みほ………」

みほ「……………」バサッ つノッキングガン

まぽりん「上着を脱いで……それは西住家元の血を引く者しか
     使えないノッキングガン………」

みほ「」バキンッ バキィン

みほ「」グム グム………

みほ「」ビキ、ビキ…… グムグムグム……

まぽりん「ほぉ……姿を見るのは久しぶりだな。
     ボコに魂を売った、というのは本当のようだな」


みほ「お姉ちゃん……早く逃げた方がいいよ。
   でないともう……自分で自分を抑えることができない」ビキビキ

まぽりん「……では本当に私を突破できるかどうか……試してみるか?」スッ……

みほ「……残念だよ、お姉ちゃん!!」

沙織「そこまでだよっ!!みぽりんっ!!!」ザッ

みほ「っ!!?沙織……さん!!?」

ID変わってるかもしれませんが、1です。
続きをよろしくお願いします。


沙織「聞いていたよ……、二千万円実家から間違って振り込まれたこと。
   そのお金でボコのグッズを買おうとしてたってことも。
   そして…今から実のお姉さんと戦おうとしてるってことまで」

みほ「…沙織さん、止めないでください。
   私はもうボコの怨念に取り込まれた哀れな傀儡でしかない。
   ボコのためならば、私は沙織さんさえ、殺してしまいかねない……!」ブワッ

沙織「…駄目だよ、だってわたし、皆も、みぽりんに怒ってるんだから」

みほ「……何故、ですか?私、沙織さんたちを怒らせるようなことをしたのですか?」

沙織「みぽりん……私たちはみぽりんがボコにかなり執心してるのを知ってる。
   だからそんな大金を目の前にしてその欲望に負けてしまったのも、闇に  
   堕ちてしまったのも、納得できるんだ……でもね」

沙織「どうしてそのお金を手にして、少しでも私たちと遊ぼうって、思ってくれなかったの?」

みほ「っ!!!」

沙織「別にみぽりんのお金が目当てなわけじゃないよ?
   でも…寂しいじゃない。私たちの友情は、ボコに対する愛情よりも
   薄い、気持ちだったの?」

みほ「ちがっ……私は、皆さんのことを………ぐっ!?
   あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」メキメキメキ

沙織「っ!みぽりんっ!!」

優花里「『自分で自分のことを抑えることができない』……西住殿の言葉通りだったと
    いうわけですか……!」

華「ではここはやはり……わたくしたちで止めて差し上げるしかないようですね…!」

麻子「……眠い」

沙織「それしかない、みたい……だね!!」キッ



優花里「西住殿。既に聞こえていないかもしれませんが…。
    私は、西住殿に憧れていました」

優花里「普段のおっちょこちょいな西住殿も素敵ですが、
    それ以上に戦車に搭乗した時の凛々しい西住殿が…」

優花里「西住殿の強く優しい心は、大洗の皆をまとめ上げ、
    見事大会で優勝することができたのです……。
    西住殿は私の目標であり、憧れなのです。
    だからこそ私もこれを脱がせてもらうであります」つギプス

優花里「ふふ……にしずみどのー(U^ω^)」メキメキ……

優花里「にしずみどのー(U^ω^)にしずみどのー(U^ω^)にしずみどのー(U^ω^)」グムグムグム………

優花里「………にしずみ、どのー(U^ω^)」ビキビキ……

優花里「多少手荒にしてでも、止めさせてもらいますよ。西住殿………!」


華「みほさん、ご存じでしたか?わたくしの流派「五十鈴流」は元は
  戦国時代に生まれた暗殺術のことだったのです」つ菊

華「その手法とは相手の背後に音もなく近づき、首筋に鋭く尖らした花の茎を挿す、
  というものでした」

華「太平の世に移行したあとは花を挿す対象を首筋から花留めへと変え、
  現在では「五十鈴流」といえば「華道」と広く知られていますが……」

華「それでもなお、「五十鈴流」の暗殺術は、練磨されながら脈々と
  受け継がれているのです……」コオォォォォ……

華「みほさん……あなたはわたくしの大切な友人。
  あなたを救うためならば、この暗殺術をもって、あなたの四肢を麻痺させることすら、
  厭いません………!!」キッ

麻子「うっ…………もう駄目だ……寝る」zzz

沙織「だ~~めだって麻子!!ここからが正念場なのにぃ~~!
   ほら、これ飲んで目を覚まして!」つストロー付き水筒

麻子「んーー」チューー

麻子「」ボンッ!!!

麻子「」ボボンッ!!!!!

麻子「キャアアアアアアアアアアアアアアアァ!!!!!」メキメキメキ!!

沙織「全く、ドーピングしないと何もできないんだから……。
   じゃあ私も………」つゼクシィ

沙織「…………」パラパラパラ……

沙織「」パタンッ

沙織「アァァァァァァ~………!!!」メキメキメキ!!!


まぽりん「ふっ、どうやらお前の友人たちの準備も整ったようだな……。
     どうだ、みほ……。皆、お前のことを一番に考え、
     力を解放したんだ……。お前はどうする?
     このまま西住流の力に溺れるのか……それとも」キッ

みほ「うっ……ルールは、殲滅戦……。
   作戦名は……『ぐちゃぐちょ作戦』。ぐちゃっと潰してぐちょっとミンチにします。
   あぁ………では………」

全員「「「「「「「パンツァーーーー………フォーーーーー!!!!!」」」」」」


優花里「ぐっ……西住殿の拳で沈むことができるなんて……
    ヒヤッホォォォウ……最高だぜぇぇぇぇ………」ズゥゥゥゥン シュルルルルル…←元のサイズに戻りました。

華「はぁ……はぁ……五十鈴流に土がつくとは……。
  お母様に、顔向け……できませんね………」ドサッ

麻子「……これでやっと……ゆっくり、眠れる……」ドォォォォォォ シュルルルル……←元のサイズに戻りました。

沙織「みぽ……りん。みぽりんの行こうとしている道…。『孤高の道』の行く先には……。
   何もない……空っぽ、なんだ、よ………」ドサッ


ゼクシィ「」メラメラ……


まぽりん「ゼクシィが燃えたか……。彼女はしばらく動くことができないだろう……。
     落ち着いたか、みほ」

みほ「……………」←元のサイズに戻ってます。

まぽりん「わかっただろう、ボコだけがお前の幸福ではない……。
     貴重な休日を潰してまで、血をこれだけ流してまで……。
     お前を想ってくれている仲間がいるんだ。
     ボコにだけこだわることがどれだけ無意味なことか……」

みほ「……思ってる、よね」

まぽりん「………何?」

みほ「じれったい……夢、だって……。ボコはそんな風に周りから見られてるから…。 
   最初からわかってた、んだ……。
   無関心な、風に……何度も、傷ついて、きたから……」

まぽりん「……………」

みほ「それ、でも……!私は太陽に、手を、伸ばしたい……!!」グググッ……

みほ「沙織さん……華さん……優花里さん……麻子さん……!!
   皆さんの想い、私の心に、届きました……!
   だからこそ、私も、最後の最後まで、引くことが、できないっ!!」グワッ!!

みほ「だって、私が皆さんと一緒にいる間、ずっと一人だったボコが……!!
   ボコの気配をっ!!瞬きのあいだも、ずっとずっと、感じているからっ!!!」

みほ「ぃよぃっしょおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ギュムアッ!!!

みほ「うぬぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!」ギュウウウウウウウウウウ

まぽりん「ほぅ……肥大化させた筋肉を、右手だけに集中して………」

みほ「キィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」ギュウウウウウウウウウッ!!!!

まぽりん「『何があろうと前に進み、相手に勝利することこそが全てである』…西住流の教えを
     体現したかのような究極奥義の一つ……ここまで昇華していたのか、みほ」

まぽりん「……万が一その拳を地球に向けて放たれたら……。
     我が黒森峰も甚大な被害を受けるな……仕方がない」つ注射

みほ「っ!お姉ちゃん、まさか……」

まぽりん「私も、ドーピングしよう」ブシュッ

まぽりん「」カァァァァァァ←金色のオーラ


みほ「お姉ちゃん……ついに封印を……うふふっ」

まぽりん「……どういう心境だ?今の私を見て笑みを浮かべるとは…。
     恐怖でおかしくなったか?」シュインシュインシュイン

みほ「うぅん、違うの。今まで一度も私に向けてくれなかった本気を…。
   封印を、解いてくれて。
   本気で私の想いにぶつかってくれて……本当に、嬉しいの」

まぽりん「…ふふっ、やはりお前は変わらないな。
     その心の強さが、みほ……西住流でないお前だけの強さ。
     さあ……私たちの想いをぶつけ合おう!
     どんな理屈を説いてみても!根拠なんていつも、後付けなんだ!!
     大人ぶった予防線なんて、今飛び越えて見せろっ!!!」シュウウッ

みほ「うぇあっ!!!!!」ボッ!!!

まぽりん「ぬぅんっ!!!!!」ボッ!!!


サンダース大学付属高校


ケイ「っ!?何、この強大な気のぶつかり合いはっ!?」

アリサ「うわぁーーーーん、タカシぃ、助けてぇーーー!」ダッ ガシッ

ナオミ「アリサ……それは電信柱だ」

アリサ「え?違うわよぉ、この人はタケシじゃない。
    ほら、私をギューーッって抱きしめ返してくれてるわ!
    うふふふふふ………」カタカタカタ

ナオミ「アリサ……ついに心が……」グスッ




聖グロリアーナ女学院


ダージリン「例えどれほど巨大な力の奔流が来たとしても、
      私が紅茶をこぼすことは有り得ませんわ」ギャリィィィン

オレンジペコ「ダー様。この闘気のせいでカップが割れましたが」

ダージリン「(´・ω・`)」ビショビショ

アンツィオ高校



ボッ


ペパロニ「おぉ!!アンチョビ姉さん!!コンロに火がつきましたよ!!」

アンチョビ「かなり古いからもう駄目かと思ったけど、この変な風のおかげか?
      まぁ、それはいいとして……お前たち、宴の再開だ!!
      湯を沸かせ窯を炊けぇーーーー!!」


モブ女子たち「オオオオオオォーーーーーー!!!!!!」

カルパッチョ「すごい力の暴風……たかちゃん、大丈夫かな」



プラウダ高校



ノンナ「せりぁあああああああああああ!!!!!」ギャリリリリリィン

クラーラ「っ!ノンナ、また強い力の波が来ます!
     これは流石に私たちで防ぐのは……!!」


ノンナ「クラーラ、挫けてはいけません。
    今はカチューシャ様のお休みの時間。
    それを妨げることは神でも許されることではありません。
    親衛隊である私たちが、奮起しなくてはいけないのですよ!」コォォォォ……

クラーラ「……そうですね」フゥーーー

ノンナ・クラーラ「「ゼェエエエエエエエエエエエイ!!!!!」」グアッ!!!

カチューシャ「むにゃ……」zzz

継続高校



ミカ「うん……何やら不吉な風が吹いているね……。
   だけどその風の中に、強い信念のぶつかり合いを感じる……うん。
   青春ってやつだね」ポロロロロブチィ!!!

アキ「ミカ……この風のせいでカンテレの弦が弾けましたが……」

ミカ「(´・ω・`)」




知波単学園


絹代「っ!!おお……この気は……西住さん!!
   やはりあの方は素晴らしいお方だ!このような力強い闘気を迸らせることが
   できるとはっ!!」キラキラ

福田「はぁ……はぁ……時間掛かりましたが、全員配置につきました!!」

絹代「おぉ!それでは皆!それでは今日の戦車道の訓練は精神力を上げる特訓だ!!
   この清水の舞台から飛び降りて、不動の精神力を身につけようではないか!!
   紐などいらない!!我が知波単学園は突撃あるのみだっ!!!」

福田・モブ「オォーーーーーーーーーー!!!」

絹代「それでは全員………突撃ぃーーーーーーーーー!!!!」


ワーワー ドドドドドッ


知波単学園戦車道隊員、十数名全員重症
隊長 西絹代 意識不明の重体

まぽりん「……………」フゥーーーーー

みほ「………う、ん………」←元のサイズに戻っています

まぽりん「気が付いたか」

みほ「お姉…………ちゃん……」

まぽりん「ふふふ……この私に血を流させるとは……。
     ここまで成長しているとは思わなかった。認識を改めるよ、みほ。
     お前の強さは心だけではない、力も、だな」

みほ「うぅん……私なんか、もう手を少し動かす力しか
   残ってない……。お姉ちゃん、受け取って……」つ通帳

まぽりん「………いいのか?」

みほ「うん……こうやって拳を交えて……西住みほとして全力で
   ぶつかって負けたんだもん…。分かってるよ、私の方が間違っていた
   ことは。だから、そのけじめ。皆にも迷惑、かけちゃったから」

沙織「………迷惑なんて全然思ってないよ」ヨロヨロ

優花里「そうですよ、西住殿。西住殿がどれほど今までボコ愛を押し込めて
    いたのか、知ることができました」

華「自分の大切な想いを封印してまで、わたくしたちと一緒に戦車道を
  して下さっていたこと……みほさんの優しさを感じることができて、
  とても嬉しかったです」

麻子「私たちも西住さんの押し込めているものに気付かなかった。
   ……すまない」

みほ「沙織さん、華さん、優花里さん、麻子さん……ううん、私が悪いの。
   辛かったら、皆に相談すればよかったのに…友達、だったのに」グスッ

まぽりん「………」プルルルルルル

まぽりん「電話………お母様から?」ピッ

まぽりん「もしもし。はい…………はい、たった今終わったところで…え?
     分かりました、少し待ってください」

みほ「………お姉ちゃん?」

まぽりん「……みほ、今スピーカーに切り替えた。
     お母様だ。お前に、話があるそうだ」

みほ「お母さん、から?何で?話があるなら私に携帯を渡すだけでいいのに……」

しぽりん『みほ、まほから話は聞きました。
     まほだけでなくお友達ともボコ欲しさに拳を交えてしまったそうですね。
     西住流は戦車道の家元にして平安の時代から続く西住流古武術の総本山。
     その家元の娘である貴女がこのような暴走をしては……』

みほ「………ごめんな、さい」ショボン

沙織「ま、待ってください!確かにみぽりんは少し暴れてしまったのかも
   しれませんけど、それはみぽりんの苦しみを分かってあげられなかった
   私たちにも原因があって……!」

華「私も五十鈴流暗殺術の使い手…。殺人拳であるわたくしにはよく分かります。
  みほさんは自身の封印を解いた後、完全に理性を失ってはいなかった。
  でなければ倒れたわたくしたちに、止めの一撃を繰り出していたはず。
  ……私の知っている西住流も、殺人拳なのですから」

優花里「西住殿は自分の中にあるドロドロの闇の部分に、勝ったんです!
    それは紛れもなく、西住殿の優しさの力故!
    私たちを何度も戦車道で助けてくれた、絶対無敵の力なのです!
    それさえあれば今後西住殿が暴走することなんてないです!
    だから……!」

麻子「西住さんをこれ以上いじめないであげてくれるか。
   私の……私たちの、大事な友達だから」

みほ「み、皆さん………」ジーン

しぽりん『………分かっています、そのことを糾弾するために
     電話したのではありません。
     …もともとは私が仕送りの額を間違えたのが発端なのですから』

まぽりん「ああ良かった、そのことを忘れてるのかと思ってました。
     アルツハイマーかと疑っていたので覚えていてくださって本当に良かった」

しぽりん『黙らっしゃい』

しぽりん『…コホン。とにかく、今回のことで、私も貴女のことを少し蔑ろに
     しすぎていたと反省しました。
     そもそも多感な女子高生という時期に今の仕送りが少なかったことが
     みほの闇を増大させた一番の要因。そこで……』

しぽりん『今回振り込んだ二千万は、無担保で貴女に渡します、みほ』

みほ「え?」

しぽりん『あと仕送りの額を月百万円に増額します。
     西住流の家元の娘なのですから、そのくらいの仕送りは当然でしたね』

みほ「え?えぇ??」

まぽりん「であれば私の月のお小遣いも二百万円くらいに増額するべきでは」

しぽりん『黙らっしゃい』

しぽりん『そのくらいの額があれば、一月の交際費に多少の余裕が出るでしょう。
     ……貴女にも大切な仲間ができたことが、たった今分かりました。
     彼女らと大いに遊んで、大いに戦車道に励み、大いに襲い掛かる
     殺人拳の猛者らを屠ってもらいたいと思います。
     それこそ、将来西住流を率いるであろうまほと、そして貴方の
     力となるはずだと確信したからです』

まぽりん「待ってください、私のお小遣いはみほとさして変わりありません。
     高3の私はもっとお小遣いが必要で」

しぽりん『黙れ小童ぁ!!!』

しぽりん『……こほん、みほのお友達の皆さん。
     こんな不詳の娘ではありますが………』

しぽりん『……どうか、末永く娘と友達でいてやってくださいね』

あんこうズ「「「「は、はいっ!!」」」」

しぽりん『ではそろそろ切ります、ああそうそう、みほ。
     いくら交際費に余裕ができたとはいっても、ボコとやらのグッズに
     散在することのないように。
     それだけは肝に銘じておくのですよ』

まぽりん「いや私のお小遣いの話がまだ」

しぽりん『では皆さん、今度私どもの屋敷においでください。
     おもてなしさせていただきますから。それでは』プッ

まぽりん「切れた、おのれっ」ダッ

みほ「あ、お姉ちゃんどこに」

まぽりん「実家だ。お母様と話しをつけてくる。こんなのあまりにアンフェアだ。
     だが、みほ。貴女のことは素直に良かったと思ってるから。
     では、私はこれで」ガチャッ バタン パララララララララ……………


沙織「……行っちゃったね。なんか最後不穏なことになってたけど」

華「まほさん、みほさんとの戦いでもほとんど息を切らせていなかったですから、
  きっとみほさんの実家では、大変な事が起きると思います」

優花里「まあまあ、もう私たちとは関係ない戦いでありますから。
    それより、西住殿。一口食べればたちまち元気になる魔法の豆です。
    どうぞ食べてください」つ豆

みほ「あ、ありがとう……」ポリポリ

麻子「で、この後の予定だがどうするんだ。
   体力は豆のお蔭でどうにかなったが、いかんせん
   服がボロボロだぞ」

沙織「んっふっふ~~~~、決まってるじゃん麻子ったら。
   さあ、みぽりんっ!!」

みほ「えっ?」スクッ

沙織「ショッピングに行くよ!もともとみぽりんを誘おうと思って
   アパートに向かってたんだよ!」

華「となればまずは服を見て回りましょう。
  新しい服に着替えて……」

優花里「ボコグッズ巡りの旅ですね!了解でありますっ!」

みほ「えっ!?ボコっ!!?」パァッ

麻子「西住さんのお母さんは、『散在はするな』と言っただけだからな。
   ボコグッズそのものを禁止したわけではないし…ある程度なら大丈夫だろう」

沙織「多分五十万くらいだったら何も言われないって!ねっ、みぽりん!』(^_-)-☆

みほ「う、うんっ!ボコ巡り、凄く楽しみですっ!」

沙織「それじゃ、まずは可愛い服選びから………」


あんこうズ「「「「「パンツァー・フォー!!!!!」」」」」



アハハハハハ ウフフフフフ
デアリマスー ネムイ…… モウマコッタラー  

キャッキャッ






干し芋「…………」モグモグ ←たまたま通りかかって最初から一部始終見てた人

干し芋「…………あぁーー干し芋入り焼きおにぎり旨いねぇ」シロメ



おわり

終わりです。
可愛いしぽりんとまぽりんが書きたくてスレ立てました。
もし次があれば競泳水着のしぽりんとバニー姿のまぽりんの話でも書きたいな。
有難うございました。

あとガルパンSSではないですが、良ければ過去作も見ていただけたら嬉しいです

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もしも武内Pが女性に反応しやすい体質だったら - SSまとめ速報
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