野々原茜「女の子っぽくなりたい?」永吉昴「ああ」 (32)

昴「やっぱりアイドルになったからには女っぽくならないとな」

茜「なるほどね。それで劇場一かわいい茜ちゃんに声をかけたってわけだね!」

昴「むしゃくしゃしてた。誰でも良かった」

茜「そんな犯人みたいに!」

昴「今は後悔している」

茜「じゃあ茜ちゃん帰るね」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457696125

昴「ちょっと待ってよ。何が気に入らなかったんだよ」

茜「そりゃ後悔しているなんて言われたら誰でも嫌だよ」

昴「でもオレと茜は現金の交わりだろ?」

茜「それを言うなら断金の交わりだよ!そんなお金の匂いのする交わり嫌だよ!」

昴「頼むよ茜。今度プリン奢るからさ」

茜「……はぁ、しょうがないな。茜ちゃんに任せなさい!」

昴「さすが茜!プリン一個で満足とかすっげーちょろいな!」

茜「何であおっちゃうの?」

昴「ま、たしかに茜のアドバイスなんてプリン一個分(笑)の価値しかないもんな」

茜「だから何であおっちゃうの!?」

昴「それじゃあさ、女っぽくなるためにはどんなことをしたらいい?」

茜「うーん、まずは服装を変えてみるのはどうかな?」

昴「服装か。例えばボンテージとか?」

茜「何でそんな際どいチョイスにしたの?」

昴「この前星梨花が着てたんだよ」

茜「星梨花ちゃんが!?」

茜「えぇ……星梨花ちゃんを見る目が変わっちゃうよ……」

昴「そうか?それとひなたも着てたな」

茜「あの純真無垢なひなたちゃんも!?」

昴「でも似合ってたぜ」

茜「あの二人がボンテージ……この1ヶ月で最大の驚きだよ……」

昴「あっ、後社長も着てた」

茜「今世紀最大の驚きが茜ちゃんを襲う!!」

茜「ちょっ、ちょっと待って!社長はダメでしょ!」

昴「そうか?三人仲良く女子更衣室で談笑してたけどな」

茜「社長!!」

茜「何で女子更衣室に社長がいるのさ!」

昴「誰も着替えてなかったからいいだろ」

茜「そういう問題じゃないと思うけどね……」

茜「それで、ボンテージ三人が集まってどんな会話してたのさ……」

昴「『いつかこの三人でステージに立ちたいね』って」

茜「そんなピュアな願いを!?」

昴「そしたら星梨花が『だから早く性転換してくださいね♪』って」

茜「ナイフのような切れ味!!」

昴「『うえーんうえーん』って社長泣いてたぜ」

茜「泣き方かわいいな!」

昴「正直吐き気がした」

茜「そんなこと言わな――いや、すばるんの反応で合ってるね」

茜「と、とりあえず服装の話は置いておこう。女の子っぽい趣味を始めるのはどう?」

昴「女っぽい趣味?」

茜「お人形集めとかだよ」

昴「そんなエッチな趣味を……」

茜「大人の人形じゃないよ」

昴「人形なんて持っててどうするんだよ」

茜「どうもしないよ。かわいいから持ってるだけだよ」

昴「でもさ、どうせ持つなら遊んだりできる実用的なのがよくないか?」

茜「実用って?着せ替え人形とか?」

昴「藁人形とか」

茜「それ絶対実用しちゃダメだからね?」

茜「他には料理なんてどう?たしか料理は得意だったよね?」

昴「そうだな。料理だったら何でも作れるぜ」

茜「あっ、いいじゃんそれ」

昴「ココアボール、ミートボール、チーズボール。うん、何でも作れるな」

茜「ちょちょっ、待って待って待って」

茜「すばるん、何が作れるって?」

昴「ココアボール、ミートボール、チーズボールだな」

茜「ボールばっかりじゃん!」

昴「何言ってんだよ。おにぎりも作れるぜ」

茜「ライスボールじゃん!」

昴「でも一番得意なのはスプリットフィンガーファストボールだな」

茜「……何それ?どんな料理?」

昴「野球の変化球だよ」

茜「料理どこいったの!?」

昴「まぁ、今は野球以外の趣味は考えられないからさ。他には何かない?」

茜「えーとね……それじゃあ口調を変えるのはどうかな?」

昴「口調?」

茜「うん、例えばすばるんは一人称を変えるだけでも印象が違ってくると思うよ?」

昴「朕、この前キャッチボールしてたらさー」

茜「思い上がりも甚だしいよ、その一人称は」

茜「普通に私って言ってみてよ」

昴「それだけで女っぽくなるかなぁ……」

茜「なるなる!だから言ってみて!」

昴「普通に私」

茜「今のはカッチーンってきたね」

昴「さっきのは茜の説明が悪いよ」

茜「これ以上どうやって説明したらいいのさ!?」

昴「だからもっと詳しくだよ」

茜「昴ちゃんはいつも自分のことをオレって言うよね?だからそのオレの部分を私に変えてみたら女の子っぽくなるよ!」

昴「そんなに丁寧に言わなくても分かってるよ」

茜「こいつ……っ!」

茜「じゃあ次は完璧に言ってよね」

昴「任せろって!」

茜「ホント頼むね?」

昴「私、この前私を食べてたんだけどさ」

茜「すばるん急に何言ってんの!?」

茜「なんでいきなりカニバリズムに目覚めちゃったの!?」

昴「は?何でいきなりそんなことになるんだ?」

茜「そりゃそういう風になるよ!『私を食べてた』とかぬかしてたもん!」

昴「ああ、それはオレオ食べてたんだよ」

茜「そこの『オレ』は変えなくてもいいの!!」

昴「何だよややこしいな」

茜「いや、普通分かるよ……」

昴「やっぱり、女らしくってオレには無理なのかな……」

茜「すばるん……」

茜「そんな事無いよ!すばるんは声もかわいいし、きっと女の子らしくなれるって!」

昴「そうかな……」

茜「絶対なれるって!かわいい茜ちゃんが言うんだから間違いないよ!」

昴「でも汚泥に宝石の美しさが分かるとは思えないし……」

茜「調子にのんなよ?」

茜「うん、やっぱり服装から変えてみようよ!茜ちゃんと服を交換するだけで印象が大きく変わると思うからさ!」

昴「そ、そうか?」

茜「よし!それじゃあ早速交換しようよ!さぁ早く更衣室に入って着替えよう!」

昴「……ああ!」

ガチャ

社長「キ、キミィ……ノックぐらいしたまえ……」

茜「社長!!」



END

昴と茜がかわいくて書きました。

昴の声は何であんなにかわいいの?

昴が元からカワイイから余計そう感じるんだよ
乙でした

>>1
永吉昴(15) Da
http://i.imgur.com/pqLNu1U.jpg
http://i.imgur.com/lDnzMKk.jpg

野々原茜(16) Da
http://i.imgur.com/rfd5ZlE.jpg
http://i.imgur.com/6moKQDn.jpg

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom