一週間フレンズの後日SSです。
本編から10年後みたいな感じの内容です
長谷の性格が社会にもまれたことが原因でだいぶ変わってますがご了承ください
後輩「先輩、書類のほう出来上がりました」
祐樹「ああ、悪いな。いつも急がせちまって」
後輩「いえいえ、先輩の仕事のペースが速すぎて追いつくのがやっとですが・・・」
祐樹「何言ってんだ。お前も入社したころに比べりゃ別人だよ、良くやってくれてる」
後輩「あ、ありがとうございます。今日は早めに帰れそうなんで娘たちと遊んでやれそうです」
祐樹「そういや結婚してるんだもんな。嫁さんや娘の時間も大事にしないとな」
祐樹「んじゃま、今日はこれで解散だなっ」
部下1「長谷さんっ」
祐樹「ん?どうした?またなんか仕事でミスったか?」
部下1「も~長谷さんのいじわるっ!ってそーじゃなくて、これから私たちと飲みに行きませんか?」
祐樹「あー、悪いな。先約があるんだ」
部下2「なんだー長谷さんがこないと盛り上がらない~」
祐樹「いつから俺はそんな役回りになったんだっつーの…まあともかく悪いなそれはまた次回のお楽しみにとっとくよ」
後輩「先輩って彼女とか作らないのかな…」
部下1「素敵だよね・・・ぜったい付き合ってる人とか居るし」
部下2「えー、だったら私ショックーーー」
社長「長谷君はもう帰ったのかね…?」
後輩「あ、社長!」
社長「なんだ…長谷君と飯でも食いにいこうとしたのに…」シュン
もう27歳か…だいぶ時間がたったもんだ。
大学を卒業して就職して、一人暮らしを始めて気づけばもうこんな立ち位置だった。
ロードワークに追われ、社会に揉まれ
大人になってたくさんの出来事があった。
そして気づけば俺は部下を持つ上司となっていた。
高校生あたりのへたれていた自分が黒歴史に見えるほど自分自身でも変わったと思う。
祐樹「本当なよなよして情けねーのなんの…思い出すだけで恥ずかしくなるわな」
自分のことなのに不思議と笑いが出てしまう。
昔を思い出すきっかけとなったのは先日懐かしいやつから来た電話だ。
先日、アパートにて
将吾「よう、久しぶりだな。元気でやってるか?」
祐樹「ん…誰だっけか?ひょっとして今流行の成りすまし詐欺ってやつか?」
将吾「しばらく話さないうちにずいぶんと酷い事をいう奴になったなお前・・・」
祐樹「冗談だよ。久しぶりだな祐樹、元気にやってるか?」
訂正
祐樹「冗談だよ。久しぶりだな祐樹、元気にやってるか?」 ×
祐樹「冗談だよ。久しぶりだな将吾、元気にやってるか?」 ○
将吾「まあな。お前もその態度から見るとうまくやってるみてーだな」
祐樹「まあな、お前に皮肉を言える位には成長したと思うぜ」
将吾「声もだいぶ低くなって驚いたぞ。でもまあ元気そうで何よりだ」
祐樹「どうしたんだ?いきなり電話してきて、なんかあったか?」
将吾「なあ、久々に飲まねーか?いろいろと話したいこともあるしな」
祐樹「いいぜ。そういうお誘いなら喜んでってな」
将吾「お前本当に祐樹かよ…だいぶノリが変わったな」
祐樹「まあ社会にあれだけ揉まれりゃ…な?
そう言えば将吾から下の名前で呼ばれたのっていつだったけか?
大学頃だったよな・・・
祐樹「まあいいや、とりあえず待ち合わせの居酒屋はっと…」
店に入り店員に案内されるがままに移動する。
予約席にはすでに将吾が居た。
将吾「よう、久しぶり。ずいぶん色男になったな」
祐樹「お前もな」
将吾の顔を見るのも久々だ
高校~大学の頃より髪が伸びている
そして指には婚約指輪がはめられている。
そう、将吾は大学を卒業してから就職し、しばらくして山岸さんと結婚したんだったな…
俺が海外出張の真っ最中で式に参加できなかったんだ。
土産と祝儀を両方送ったが互いに忙しくなかなか会えなかった
将吾「ったく、あの時のみやげ、不味かったぞ」
祐樹「しょうがねーだろ。味なんて誰もわかんないしな、祝儀たくさん包んだんだし大目に見てくれって、それに今幸せなんだろ?」
将吾「ま、まあな…///俺がお前に言い負かされる日が来るなんてマジに思わなかったわ」
祐樹「乾杯」
将吾「乾杯…」
カチャン
祐樹「はぁ…仕事あがりのビールはやっぱ格別だなっ!」
将吾「言いたいことはわかるが、おっさんくせーぞ」
祐樹「もうおっさんみたいな年齢だろうよ俺たちは」グビグビ
将吾「まっ、それもそうだな…ぷは」グビグビ
祐樹「そっちはどうだ?仕事の方」
将吾「お前ほどじゃないけど毎日忙しいよ。うるさい上司が居るからな」
祐樹「うるさく言ってくれる上司ってのも良いもんだ、もしただのパワハラなら上層部にチクれば万事解決だしな」
将吾「お前こんなに合理的だったっけ…」
祐樹「誰も助けてくれないぶん自分で逃げ道やら勝ち道やらを作らないとだからな」グビグビ
将吾「へへっ、俺なんかより余程でかくなってんじゃねーか…」ぼそ
祐樹「なんか言ったか?」
将吾「なんでもねーよ、久々だしどんどん飲もうぜ」
将吾「なあ、祐樹」
祐樹「なんだ?急にかしこまって。まあ何か言いたいことがあったから俺を呼んだんだろうけどさ」
将吾「大学から社会人になって、俺以外との友達づきあいはどうだ?」
祐樹「んー、あぁ、そういや前に九条とあったな。一緒に飯食ったよ」
将吾「聞いたよ。本当にあいつ長谷かよ・・・俺よりモテそうな奴になってたぞ…って目を丸くしてたぜ?」
祐樹「喫茶店経営してるんだよなたしか夫婦で」
将吾「九条の嫁、誰だかわかるか?」
祐樹「別に聞かなかったな、まああいつはあいつで頑張ってんだ。それだけ聞ければ満足だよ」
将吾「昔のお前なら、え!?誰…?それってまさか!とか言って取り乱してたろ?」ニヤ
祐樹「ったくお前酒弱いのな…んー、あ、わかった。藤宮さんか?」
将吾「お前な…なんの躊躇もなしに…」
祐樹「別にいいだろ?九条の周りで親しい女なんぞあの子くらいしかしらねーしな」
将吾「でも残念ながらはずれだ。お前の取り乱す姿を久々に見たくてついな」
祐樹「ったく、どんだけ悪趣味なんだっつーの。で、そのモテモテ九条君のお嫁さんは俺の知ってる人かなんかで?」
将吾「芹澤舞子だよ。ほら、クラス一緒だった」
祐樹「へえ、そっちのが驚きだな。接点あったっけあの二人?」
将吾「なんでも大学のサークルが一緒だったとかでそれがきっかけで付き合うようになったみたいだな」
祐樹「ほぉ…どこもおあついね。クーラーがほしくなる」
将吾「気にならないのか?藤宮のこと」
祐樹「いまさらなんだよ?正直今お前が名前出すまで忘れてた名前だぞ?」
将吾「いや、名前出したのお前だろ・・・」
祐樹「そうだったっ…つい酔っちまってな。悪い」
将吾「高校卒業した後も二人で遊んだり仲良かったんじゃないのか?」
祐樹「まあな。だったが…やっぱり互いに進路別で離れちまうと疎遠になりがちになってな。むこうも新しい友達やらで引っ張りダコだったしな」
将吾「気づけば自然消滅ってやつか?」
祐樹「まっ、んな所だな。あの子が楽しくやってるならそれでいいやって考えるようになってからはだいぶ気も楽になったもんだよ」
将吾「自分の感情を殺してるわけでもなく、本気でそう考えてるんならお前も立派になったもんだよ」
祐樹「俺は友達という形での関係を結果的に望むことになった。でもなんだかんだで道は違えど今の俺がここに居るわけだ。んな昔のこと気にしてたら人間生きていけないしな」
将吾「そこまで言うか…つーかお前、彼女とかいんの?」
祐樹「生憎激務でな。そんな暇はないよ」
将吾「お前容姿だけは人並み以上だからな、告白されたことだってあったろうに」
祐樹「ったく、余計なお世話だっつーの。とりあえず仕事責めで付き合ったとしても相手に悪いからな。断ってるよ」
祐樹「なんか乗れないんだよ。今の生活で満足し切ってるって言うかさ」
将吾「いやさ、お前に伝えたかったのはな…藤宮が今何してるのか知りたくないかってことだ」
祐樹「んー、あれだけ良い性格してて可愛いんだし、今頃結婚してんだろ?」
将吾「頼むから少しは焦ってくれ。なんか今のお前レベル上がりすぎて太刀打ちできないわ」
祐樹「別にいまさら何を言われたって動じないよ。みっともない・・・」
将吾「嫁が心配しててな、今の藤宮を救えるのはやっぱりお前しかいないって言うわけだ」
祐樹「すまんわかりやすく説明してくれ。状況がまったく飲み込めん」
将吾「藤宮は今引きこもりになってる」
祐樹「は?まさか、ニートってやつですか?」
将吾「何でも大学卒業前からだそうだ…中退したらしい」
祐樹「マジか…何があったんだ」
将吾「理由がまったくわからん。九条も嫁も…そして俺もだ」
祐樹「疎遠になってからも毎日楽しく友達グループと見かけたりしたんだがな…」
将吾「何かあったのかもな」
祐樹「まあ、以前みたいに一週間経って記憶がリセットされるよりはマシかもだが…今でも引きこもりはちょっとやばいな」
将吾「お前、一度はあれほど好きになった相手だろ?」
祐樹「だからっていきなりんなこと言われてもな」
祐樹「逆にいまさら俺と会ってどうにかなるって言われたら…な?」
将吾「う…まあ…そうかもだけどな」
祐樹「でも、明日から連休だし、会うくらいなら別にいいよ。ただ救えるか救えないかは別だ。俺も部下の生活を支えてる身なんでな…昔と違って好きな子だけを守れば良いって訳じゃないからな」
将吾「いいや、会ってくれるってだけでも十分だよ。ありがとう、祐樹」
祐樹「お前に面と向かって例を言われるのってなんか不気味だな」
将吾「酔っ払ってる時限定だ…それよりも、せっかくの飲みだ、最後まで付き合えよ」
祐樹「ったく、お前は丸くなったな。いいよ、たくさん飲みますか、今日は」
結局将吾は泥酔いしてしまった。
俺は将吾を抱えながら自宅まで送ることとなった。
沙希「おお、うわさどおりイケメンになりましたな長谷君・・・!」
祐樹「よっ、そういう山岸さんは綺麗になったな。将吾にもったいないくらいだ」
酔って寝ている将吾をベッドに寝かせ、久々に再開した山岸さんと雑談を交わしていた。
学生時代は一緒に居るだけであまり会話という会話はしたことが無かったが…
いざこうやって話しているととても楽しい子だというのがわかる。
将吾とお似合いだな。
祐樹「まあ会うだけ会っては見るよ。解決できなかったときは悪いが」
沙希「そっか…ありがとうね長谷君」
祐樹「礼なら藤宮さんが無事社会復帰できたときに言ってくれ、割とプレッシャーかかるんだよこう言うの」
沙希「そういう所はいつもの長谷君だよね」ニコ
祐樹「まあなにはともあれ、将吾と仲良くな」
沙希「ありがと、もしよかったらまた遊びにきなよ?」
祐樹「ありがとさん、それじゃあな」
沙希「長谷君…きっと…香織ちゃんは今でも…」
後半へ続きます。
今日は夜遅いのでここまでで…
乙
アニメしか見てないけどなんか懐かしい
このSSまとめへのコメント
後半楽しみです