平塚「はぁ……」 八幡「先生?」 (34)

キャラ崩壊注意

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マリンピア
平塚「比企谷 ……! どうしてここに……」

八幡「そりゃあ買い物ですよ」

平塚「そ、それもそうだな! じゃあ、私はこれで……」

八幡「いいんですか?」

平塚「……なにがだ?」

八幡「服買わなくて、ですよ。長いこと物色してたみたいですから」

平塚「見てたのか!?」

八幡「ええ。にやにやしながら服を選んでるところから、試着して見たら似合わなくて泣きそうになるところまで、バッチリと」

平塚「まさか見られていたなんて……」

八幡「服を買ってたところを見られたくらいで、そんなに落ち込むことないじゃないですか」

平塚「君に見られたことが問題なんだ!」

八幡「なんでですか? 誰かに話したりしませんよ」

平塚「……本当か?」

八幡「はい。先生がピンク色のフリフリしたワンピースを買おうとしてたなんて、誰にも言いません」

平塚「や、やめろー!!」ベシッ

八幡「なにするんですか。誰にも口外しないって言ってるのに……」

平塚「だ、だって、私が選んでた服を言ったじゃないか!」

八幡「別に恥ずかしがる必要ないじゃないですか」

平塚「そ、そうだけど……。でも、私のイメージと合わないだろ……?」チロッ

八幡「……」

平塚「……比企谷?」

八幡「あ、ええっと……」

八幡(先生の上目遣いに不覚にもキュンとしてしまった……)

八幡「ま、まぁ、イメージとは違うかもしれないですけど……。でも、別に変じゃないですよ」

平塚「そう、かな……?」

八幡「そうですよ」

平塚「なら、よかった」ニコッ

八幡(はにかむように笑うな! 可愛いと思っちゃうだろ!)

八幡「……でも、なんで買おうと思ったんですか?」

平塚「聞きたいか?」

八幡「あ、いえ、そこまで聞きたくないですけど」

平塚「聞きたいか?」

八幡「いや、だから……」

平塚「聞きたいか?」

八幡(ローラ姫かよ! 囚われの姫気取ってんじゃねえぞ!)

八幡「教えて下さい」

平塚「そうかそうか! 君がどうしてもって言うなら仕方ないな! 実はナンパされたのだよ!」

八幡「……は? 誰がですか?」

平塚「私に決まってるだろう。この間、ここで買い物してたら声を掛けられたのだ。『お姉さん、この後お暇ですか?』とな!」ドヤッ

八幡「宗教? それとも絵ですか? まさか、ビデオの撮影!?」

平塚「……比企谷」

八幡「じ、冗談ですから! 殴るのは……」

平塚「僻む気持ちはわかるが……」

八幡「……その憐れむような目やめてくれませんかね?」

八幡「それで、ナンパされてどうしたんですか?」

平塚「食事して、そのあとはもちろん……」

八幡「帰宅したんですね?」

平塚「勝手に決めつけるなよ!」

八幡「違うんですか?」

平塚「……合ってるけど。誰のせいだと思ってるんだ」

八幡「誰って……。誰ですか?」

平塚「さ、さあな! そうだ、帰り際に今度の土曜日にデートの約束をしたぞ!」

八幡「あー。だから、似合わない可愛い服を買おうとしたんですね」

平塚「似合わないって言うなー!」ベシッ

平塚「比企谷の馬鹿……。似合ってないのなんて、自分でもわかってるもん……」

八幡(なんだ、この人。キャラ変わりすぎだろ)

平塚「でも、少しでも可愛いって思われたいから……」

八幡(……なんか腹立ってきた)

平塚「比企谷! 聞いてるのか!?」

八幡「聞いてますよ」

平塚「なぁ、私はどうしたらいいんだ……。このチャンスを逃したくないんだよ……」

八幡「……別に逃せばいいんじゃないですか」ボソッ

平塚「えっ?」

八幡「なんでもないです」

八幡「相手は何歳なんですか?」

平塚「20歳だ。いまはT大に通ってるらしい」

八幡「T大……。めっちゃ頭いいじゃないですか」

平塚「ああ。それだけでなく、気さくで優しい人だよ。比企谷とは大違いだな!」

八幡「……そうですね」

八幡「……」

平塚「比企谷、どうしたんだ……?」

八幡「なんですか?」

平塚「お前、さっきから黙って……」

???「あれー? 静ちゃんじゃん!」

平塚「お、男くん!」

ナンパ男「静ちゃん、なにしてんのー?」

平塚「私はその……」

ナンパ男「つーか、この男、誰?」

平塚「彼は私の生徒だよ」

ナンパ男「ふーん」

八幡「……」

八幡「あーあ。先生をナンパした相手がどんな奴かと思ったら、こんなチャラ男かよー!」

平塚「比企谷!?」

八幡「こんな、木の股を見て発情しそうな男のどこがいいんすか?」

ナンパ男「ああ!?」

八幡「先生、いい身体してるから、それ目的なんじゃないっすか」

平塚「……比企谷」

八幡「やりたいだけなら風俗にでもいけよな。金ねえのか?」

ナンパ男「このクソガキ……! 黙ってりゃ、いい気になり……」

平塚「比企谷、もういい。もういいから」ギュ

八幡「な、なにすんすか!?」

平塚「相談した私が間違っていた。君はこういうやり方を選んでしまう男だったのに……」

八幡「……なんの話ですか」

平塚「本当にすまない……」ギュウ

八幡「……」

ナンパ男「……」ポカーン

ナンパ男「なんなんだよ……」

平塚「うちの生徒が失礼なことをしてすまなかった。ほら、比企谷。ちゃんと謝罪するんだ」

八幡「……すみませんでした」

ナンパ男「お、おう……」

平塚「男くん、今度のデートなんだが、急用が入ってしまって行けなくなってしまったんだ。だから、日を変えくれるかな」

ナンパ男「まぁ、いいけど……」

平塚「ありがとう。また連絡するよ」

オリンピア カフェ
八幡「……さっきはすみませんでした」

平塚「彼には誠意をもって謝罪したんだ。それで充分じゃないか」

八幡「でも……」

平塚「いいんだよ。私と彼はどの道うまくいかなかっただろうから。それに比企谷の言ったこと、あながち間違ってないんだ」

八幡「えっ?」

平塚「彼は前のデートで、食事中も私の胸をチラチラ見てはニヤニヤしていたし、あわよくばホテルに連れ込もうとしていたからな。君の言うとおり、身体目的だったんだろうな」

八幡「相手の思惑に気付いてたのに、どうして次のデートの約束なんてしたんですか……」

平塚「……私を必要としてくれるなら、どんな形でも受け入れてしまおうと思ってしまったんだ」

八幡「……」

平塚「だから、君に感謝しなきゃいけない。もし、次のデートを決行していたら、取り返しのつかないことになっていたかもしれないよ……」

平塚「今回も君に助けられたよ」

八幡「……も? 俺、前にもなにかしましたか?」

平塚「あ、いや……。そうだ! ラーメン食べに行かないか!?」

八幡「なんですか急に……」

平塚「ダメか?」チロッ

八幡(だから、その上目遣いやめろって……)

八幡「まぁ、いいですけど……」

移動中
八幡「ラーメン屋行く前に寄りたい店あるんですけど」

平塚「どこかね?」

八幡「ここなんですけど」

平塚「お前、からかってるのか!? さっきの店じゃないか!」

八幡「そんなつもりはないですよ。ただ、さっき試着してた服、買ったほうがいいと思って」

平塚「……似合わない服なんていらないよ」

八幡「そんなことなかったですけどね」

平塚「えっ?」

八幡「似合ってましたよ。……正直、可愛かったです」

平塚「……か、買う! 私、何着でも買うぞ!」

八幡「いや、同じ服を何着も持ってても仕方ないでしょう」

平塚「買ってきたぞ!」

八幡「遅かったすね。……えっ?」

平塚「早速、着てみたんだけど、どうかな……?」

八幡「……いいんじゃないですかね」プイッ

???「あれー? 比企谷くんだー!」

平塚「……陽乃?」

陽乃「静ちゃんも一緒なんだ? って、比企谷くん、どうしたのー? 顔真っ赤じゃん」

八幡「そ、そんなことないっすよ!」

平塚「なにしてるんだこんなところで?」

陽乃「んーと、ここに来れば比企谷くんと会えそうな気がしたんだよねー」

八幡「あー、そうっすか」

陽乃「信じてないでしょ? 酷いなぁ。私の比企谷くんレーダーは高精度なのに!」

八幡「確かに。盗聴機とか発信器仕込まれてんじゃないかってくらい、遭遇しますね」

陽乃「やだなー。まだしてないよ」

八幡「まだってなんだ。まだって」

陽乃「静ちゃんこそ、そんなおめかししてどうしたのー?」

平塚「こ、これはな……」

陽乃「ああ、ごめん。デートに決まってるよね」

平塚「ち、違う! 私達はただ出くわしただけだ!」

陽乃「違うんだ? 私はてっきり、この間の話があったから勘違いしちゃったよ」

平塚「この間?」

陽乃「ほら、二人で飲みに行った時に静ちゃん言ってたじゃん。酔っぱらってたから忘れちゃったかもだけど」

平塚「なんの話だ?」

陽乃「んとね。大学生にナンパされたときに、寂しさのあまり身体を許しそうになったけど、比企谷くんの顔が浮かんで、出来なかったって言ってたよ」

八幡「えっ」

平塚「う、うわ……!」カァァ

陽乃「それってつまり、静ちゃんは比企谷くんのことが……」

平塚「や、やめろー!!」






END

以上です。
ありがとうございました。

乙です
はるのと静の3pはよ

>>26
陽乃が八幡を寝取るパターンならいいよ。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月29日 (月) 08:32:41   ID: OcUY9Xn8

依存オンナとヒモ男 次回作はコレやな!

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