和久井留美「業務用2.1キログラム」 (80)

上位報酬で珠ちゃん来ちゃいましたね。
そんな珠ちゃんのダイマを兼ねて始めます。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456283720

ーーお好み焼き屋ーー


留美「ふふ、久振りにPさんと2人で外食ね」

P「お好み焼きなんて食べるのいつ以来かなぁ……。お店にたちこめるソースの匂いがたまりませんね」

留美「ふふ、ここは私のオススメなの」

P「さて! 俺はどれにしようかなぁー」

留美「そうねぇ、やっぱりスタンダードな物から攻めてみるのはどう?」

P「たしかに、初めてのお店だとそれがいいですよね。あ、でも大盛りで」

留美「私は今日はうどんの気分……。あと、お餅をトッピングしましょう」

P「お、それもいいですね。今度また一緒にいきましょう」

留美「もう、食べる前から次の事で頭いっぱいね?」

留美「じゃあ、注文するわね」

P「はい」

留美「すみません。肉玉うどん餅トッピングと肉玉そばダブルを」

P「…………」ポカーン

留美「さ、後は焼き上がりを待つだけね」

P「あ、あの、留美さん?」

留美「なにかしら?」

P「なんですか? さっきの呪文みたいな注文の仕方」

留美「……えっと、お好み焼き屋ではこれが普通よ?」

P「えー…。俺初めての聴いたんですけど……」

留美「Pさん、学生の頃お好み焼き屋に行った事は?」

P「そりゃ、何度かはありますよ? でも、あんな注文の仕方をしている人見た事なかったです」

留美「えぇー……。あ、あの、ジェネレーションギャップとかじゃなくて、ただの地域性よね?」

P「だとは思いますが……」

留美「……えっと、肉野菜そばを縮めて『肉玉そば』よ?」

P「『玉』はどこから出てきたんですか?」

留美「…………」

P「…………」

留美「……あ、あと、そばをふた玉使うから『ダブル』なの。野菜多めの時には『野菜ダブル』って頼むのよ?」

P「ほえー、そういうのがあるんですねぇ」

留美「そういえば、この前美優と来た時もあの子は不思議そうな顔をしていたわね……」

P「やっぱり、本場の人の頼み方は一味ちがいますね」

留美「そう…、ありがとう……」

P「あ、そういえば大阪のお好み焼きと広島のお好み焼きってどう違うんですか?」

留美「そうね……、広島のは生地と野菜は別に焼いてるけど大阪のは一緒に混ぜ込んでるんじゃなかったかしら?」

留美「あとは…、広島のは麺が上側に来るけれど大阪のは野菜が下側……、だったかしら?」

P「へー、じゃあ今度は大阪の方のお好み焼きのお店に……」

留美「知らないわ」

P(表情が、険しく……)

留美「あっ、お好み焼きが来たわ」

P「おっ、来たきた。んー…、いいかおり……」

留美「鰹節が踊ってるのがええ…、こほん。いいのよね」

P「んじゃ、いただきまーす」

留美「いただきます。っと、ソースソース」トバー

P「……あの、留美さん?」

留美「なにかしら? ……あら? Pさん」

P「ソースかけ過ぎじゃないですか?」
留美「ソース足りないんじゃないかしら?」

P「……えっ!?」

留美「……え?」

P「…………」

留美「…………」

P「いや、俺はもうソースかかってるからいいかなー、って」

留美「いや、でも私はもっとソースも味わいたいから……」

P「それにしてもかけ過ぎかと……」

留美「ええぇ……?」

ーーーーーー………


留美「……って事があったの」

友紀「へー、お好み焼きかー。今度あたしも連れてってね、留美さん!」

留美「ええ、いいわよ。……あら、そろそろお昼の時間ね」

友紀「この感じ、お腹空きそうだなぁー……」

留美「食材も色々あったし、私が作ろうかしら?」

友紀「うん!」

留美「美優が作るほど美味しくはないかもしれないけど、ごめんね?」

友紀「んーん、留美さんの作る料理も大好き! あたし留美さんの子になろうかなぁー」

留美「あらあら……♪」ナデナデ

留美「さて、鶏の胸肉か……。唐揚げか、それとも焼いてチキンソテーか……」

留美「あ、そういえばお歳暮でカロリーオフのサラダ油が届いてたわね」

留美「よし、じゃあお昼はチキンカツにしようかしら」

留美「まずはムネ肉を半分に切って軽く叩いて、塩胡椒とブラックペッパーで下味をつけて……」

留美「小麦粉を軽くつけて卵と牛乳をといた物にさっとくぐらせて……」

留美「パン粉は少し多めに、衣のサクサク感も大事よね?」

留美「あとは低めの温度の油でじっくり揚げて……」

留美「一旦油からあげて、爪楊枝爪楊枝……。うん、いい具合に生焼けね」

留美「余熱で中に火が通るまでの間に、付け合せのサラダでも作ろうかしら」

留美「ふんふふー、ふーん……。 うふふ、料理中に歌まで歌って、なんだか主婦みたい……♪」

留美「さ、今度は油の温度を上げて…、一気にカラッと……」

留美「……うん、こんな感じかしら?」

留美「サラダを盛って、チキンカツを切って…、あつつ……!」

留美「あとは白ご飯をよそいで……。友紀ちゃーん、出来たわー」

友紀「ふわあぁ……」

留美「チキンカツとサラダだけだけど、ごめんね?」

友紀「留美さん、好き!」

留美「あらあら、告白されちゃったわ……」

友紀「なにこのチキンカツ! お店で食べるやつみたい! すっごい美味しそー! いただきまーす!」

留美「どうぞ、召し上がれ?」

友紀「んんぅー! サクサクしてて美味しー! それに鶏肉もかたくない!」

留美「そう? それはよかったわ」

留美(ふふ、友紀ちゃんはリアクションが大きいからありがたいわ……♪)

ガチャッ

早苗「どゅうえぇい! 早苗さんのお帰りじゃあい!」

友紀「あ、早苗さんお帰りー!」

早苗「あら、お昼ご飯? いいわねー……」グウゥー…

留美「早苗さんもチキンカツ食べる? まだ残ってるわ」

早苗「食べる食べる! くそー、あと雑誌の取材が無ければビールも飲むんだけどなぁー……」

友紀「あたしも、サクサクのカツをビールで……」

友紀「くぅー! 飲みたいなぁ!」
早苗「くぅー! 飲みたいわぁ!」

留美「ふふっ、元気ね」

早苗「さて、いただきまーす! ソースソース……、っと」

留美「私も、お好みソースを。よいしょっ!」ドンッ!


http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira102225.jpg


友紀「うわ、テーブル揺れた!」

早苗(いつも思うけどでかいなー……)

留美「ふんふーん……♪」ドポッ ドポッ

早苗「えっ、ちょっ、留美ちゃん? かけ過ぎじゃない?」

留美「えっ? そ、そうかしら……」

早苗「いや、だってカツ見えなくなってるわよ?」

留美「これくらいがちょうどいいのだけれど……」

友紀「うーん、塩分の取りすぎは良くないって、プロデューサー言ってた」

早苗「……前々から思っていたけど、なんで業務用があるの?」

留美「えっ? どこの家庭にもこれくらいのサイズのお好みソースが……」

友紀「ない、かなぁ」

留美「え、えっ? そう、なの……?」

早苗「あってもせいぜいマヨネーズみたいな形の容器の……」

留美「あ、あれは携帯用でしょ?」

早苗(携帯用っ!?)

友紀「えー、流石にソースは持ち歩かないよー」

早苗「そ、そうそう」

友紀「鞄の中でソースが、ぶしゃーっ! って出てたら困るしね」

留美「そ、それはそう、だけど……」

早苗「気にするのはそこじゃないと思うわよ……?」

留美「ま、待って、待って。本当に、本当にこのサイズかもう一回り小さめのが家に常にあるでしょう?」

友紀「縦長のやつー?」

留美「そう、持ち手が付いてるやつ」

早苗「持ち手!? いやいや、ないない!」

留美「……そう、なの?」

友紀「うーん……、あたしの家にもせいぜい早苗さんが言ったようなのがあったりなかったり……」

留美「え、え? 常備してない……!?」

留美「じゃ、じゃったら! お好み焼きや焼きそばやら、とんかつやエビフライにゃあなんをかけて食べるんね!?」

早苗「留美ちゃん方言が……。えと、付属のソースとかでいけると思うけど……」

友紀「エビフライはなにもかけなくても美味しいよねー!」

留美「あ、鯵フライは!?」

早苗「ウスターソース……」

留美「中濃? 特濃?」

早苗「いや、そこまで意識してない……」

留美「…………」

留美「その、もしかしてだけど……」

留美「私、ソース依存症…、かしら……?」

早苗「ええ……」

留美「……そう、なのね」

友紀「留美さーん、ご飯さめるよー? あったかいうちに食べよー?」

留美「……ええ、いただきます」

早苗(やっぱり、本人にはソースの摂りすぎっていう自覚はなかったのね……)

留美「うん…、美味しくできてる……」

早苗(……なんか、表情が死んでる)

ーーそれから、夜ーー


留美「ただいま……」

留美「……冷蔵庫、何か入っていたかしら」

留美「あ、お好みソース……」

留美「普通(2.1キログラム)のがひとつとカープソースがひとつ……」

留美「あと棚に予備の普通サイズのがひとつ……」

留美「ん…、冷静になって考えてみれば、確かに少し多いのかもしれないわ……」

留美「で、でも……」

留美「そういえば、なんだかお腹も少しぽっこりしてるような気が……」

留美「い、いえ、そこまで関係はないはず、ないはずよ? だって何年もお好みソースと付き合って来たんだもの……」

留美「……けど、私も昔ほど若くなくて、ソースの過剰摂取に身体が耐えきれなくなって来ているのだとしたら……」

留美「……少し、控えようかしら」

留美「いえ! 少し、なんて生温い考えじゃあ駄目ね! やるなら徹底的にやるのよ!」

留美「なら、家にあるこのソース達は……。そうよ!」

ーーーーーー………


美優「ご飯のあとには、どのアロマを楽しもうかな…。ふふっ……♪」

ピンポーン

美優「あら、こんな時間に……。はーい?」ガチャ

留美「こんばんは…、美優……」

美優「あら、留美さん。どうしたんです、こんな時間に……」

留美「……これ」

美優「あ、なにかおすそ分けです? ちょうど今から晩御飯なんで、よければ一緒に食べますか?」

留美「その…、私……!」

留美「私! ソース絶ちをするわ!」

美優「え、ソース……? ま、まあ、たしかに留美さんソース依存症気味、ですもんね……」

留美「だから、これ! 受け取って欲しいの!」ガサッ

美優「へ? なんですかこ……、重たいっ!?」

留美「予備の未開封のと、私の使いかけの物で悪いけど、家の中にあったら使ってしまうわ! だから!」

美優「えっ、ちょっ…、こ、こんなに使い切れな……!」

留美「ごめんなさい、美優……。けど、応援していて……。私、必ず克服してみせるから!」ダッ

美優「あ、あの、留美さん…? 留美さぁぁん……!」

留美「そう! このままじゃ! このままじゃ駄目なの!」

留美「身体を壊すまえに、見せられない身体になるまえに!」

留美「少しでも栄養バランスの整った食事で身体を昔のように戻して……!」

留美「それで……!」

留美「さあ、頑張るわ……!」

< るみさあぁぁぁん……

〜〜〜〜〜〜〜


留美「さ、私も晩御飯にしましょう。今日はヘルシーにご飯と納豆にナスのお味噌汁、あと冷や奴ね」

留美「……チューブだけど、おろし生姜があったわね。あれを入れれば身体が温まるわ」

留美「ふう、では、いただきます」

留美「はむっ…、うん、やっぱり早苗さんからお裾分けしてもらった白ご飯美味しい……! やっぱり米どころは違うわね……」

留美「それに、お味噌汁…。ずずっ……。はぁ、この味が日本人の身体に沁みるのよね……」

留美「あと冷や奴も…。んっ、生姜のピリリとした辛味が絶妙なアクセントになって……、ふふっ!」

留美「あら、そういえば今日の晩御飯は魚やお肉がないわね…。なんだかお坊さんになった気分……」

留美「さて、納豆納豆…。しっかりかき混ぜて……! っと……」

留美「そういえば納豆は白ご飯にかけるのがこっちの方では一般的なのよね……」

留美「広島にいた頃は一口分ずつ箸で取って食べるのが当たり前だったけど、やっぱり文化って不思議ねぇ……」

留美「ん、納豆の粘りけが…。お味噌汁を飲んで、と……」

留美「うん、粘りも取れてさっぱりしたわ」

留美「……独り言ばかりね、私」

留美「今日は早く寝ましょう……」

留美「ふう、ごちそうさま」

留美「……腹八分。いや、ぎりぎり七分と言った所かしら?」

留美「なにか、塩気のある物が食べたいけど……。はっ!?」

留美「だ、駄目駄目! お味噌汁で十分塩分はとったんだから、もう食べちゃ駄目よ!」

留美「さ、半身浴して、ストレッチして、しっかり寝ましょう」

留美「これはきっと、明日は寝覚めがいいはずね……!」

ーー翌朝ーー


留美「…………」グゥー…

留美「…………」グゥゥー…

留美「はっ…、んー……? なに……、この感じ……」

留美「お腹、すいた……。あ……」

留美「お腹が空きすぎて起きるなんて、寝覚めが悪いわね……」

留美「んー…、朝ごはんの準備……。朝くらいはしっかり食べましょう……」

留美「朝はトーストにレモンジャムを塗って……、目玉焼きとサラダね」

留美「昨晩と打って変わって、英国かどこかの朝食のようだわ。おしゃれ、ってこういうことなのかしら?」

留美「うん。ドレッシングドレッシング……。あら? あ、そういえば切らしてたままで買ってなかったのよね」

留美「仕方がない、マヨネーズ…、も切らしてたわ……」

留美「うーん、あと何かかけるものは……。あっ! そうそう、お好みソース! サラダにお好みソースも案外いけるのよ、ね……」

留美「そういえばソースは今は美優の元にあるのよね……」

留美「はぁ…、ラップして晩に食べましょう……」

ーーーー……

留美「……ふう、ごちそうさま。……あら、もうこんな時間?」

留美「なんだかぼーっとしてる時間が多い気がするわね。気をつけないと!」パチン!

留美「さ、今日も1日頑張りましょう!」

留美「あ、まだ着替えもお化粧もしてなかったわ……」

留美「ほ、ほんとに気をつけないと……!」

ーーーーーーー………


留美「ふう、朝から送迎ありがとう。Pさん」

P「おやすいご用ですよ。じゃあ、俺はこのまま友紀と美優さんを拾ってくるんで、終わった頃に迎えに来ますね」

留美「いえ、たまには一人で電車で帰るわ。なんだかそういう気分なの」

P「そうですか? なら、お昼ご飯作って待ってますね?」

留美「あら、ありがとう。楽しみにしているわ」

P「では、頑張ってくださいね」

留美「はい、任せて」

留美「帰りの電車の中で、これからの献立を考えましょう……」

留美「いま思えばなにかとお好みソースやウスターソースをかけて食べてた記憶しかないわ……」

留美「そんな食生活は駄目ね! 社会人、それも私はアイドルなんだからしっかり管理をしないといけないわね……!」

グウゥー……

留美「……朝ごはんはしっかり食べたつもりだったんだけれど」

留美「仕方ないわ、売店で何かパンでも……」

留美「あ、でもPさんがお昼ご飯を作ってくれてるって……」

留美「……我慢しましょう」

ーーーーーーー………


留美(はぁ…、お腹が空いて結局お仕事も献立の事もよく考えられなかったわね……)

留美(……でも、Pさんがご飯作って待ってくれてるし。返っていいスパイスになるかもしれないわ)

留美(ふふっ♪ お昼ご飯は何かしら? 最近イタリアンに凝ってるって言ってたしパスタかしら?)

留美「ただいま、戻ったわ」

友紀「あ! 留美さんお帰りなさーい! ご飯できてるよー!」

留美「ええ、生地の焼けるいい匂いが……! ……生地?」

P「お、留美さんお帰りなさい。今ちょうど焼きあがる所ですから」

留美「…………」

友紀「んっへへ! たっこやきたっこやき!」

早苗「P君P君! この辺焦げそう!」

P「そこをもう少し堪えて焼くと外パリッ! 中フワッ! ですよ!」

留美「…………」

美優「…………」ビクビク

留美「美優?」

美優「ひゃ、ひゃいっ!?」

留美「ねえ、私、昨日」

美優「ソース断ちするって……」

留美「たこ焼きって、何をかけたら美味しいと思う?」

美優「お好みソースです……」

友紀「帰りにね、家電屋さんに寄って買ったの!」

P「家に電気の奴があるんですけど、調子悪くて……。それでこのガスボンベで焼くたこ焼き機を買ってみたんですよ」

早苗「電気よりガス火のが美味しく焼けるって言うわよね!」

留美「帰り…、って、美優……?」

美優「そ、その…、Pさんと友紀ちゃんが凄いキラキラした眼差しで選んでて……! 言い出せなくて……」

P「そぉら! 焼けたぞー! 友紀、取り皿かして!」

友紀「はいっ!」

早苗「おぉー! いい焼き色!」

P「青のりと鰹節と…、すいません留美さん、ソース借りますね」

留美「え、ええ……」

P「じゃあ……!」

「「「いただきまーす!」」」

友紀「うーん! やっぱりたこ焼き美味しー!」

P「そりゃあガス火で焼くたこ焼き機だからな! 6000円だぞ!」

早苗「はふっ!うまっ! 平日のお昼からこんな事が出来るなんて、やっぱり大人の特権よね!」

P「ささっ、お二人もどうぞ」

美優「あ、ありがとうございます……」

留美「ええ……」

美優「あむっ…。あ、あひゅいへふへど…! 美味しいへふね……!」

留美「…………」

P「えーっと…、こっちがタコ、あっちがチーズ、こっちが挽き肉入りだったかな?」

早苗「挽き肉ー? 合うのー?」

P「肉の油が生地全体に拡がってそりゃあ美味いですよ!」

友紀「んぅー! あたしチーズが好きかなー!」

早苗「んっ、んっ、ぷっはあぁぁぁ!! ノンアルコールビールもいけるわね!」

友紀「昨日は飲みたかったのに飲めなかったからねー! くうぅー! 美味い!」

P「買っといて正解だったな!」

友紀「あれ、留美さん食べないの?」

留美「あ、いえ……」

P「その、たこ焼きの気分じゃなかったですか……?」

留美「い、いえ! すごく、すごく食べたいの! けど……!」

留美「昨日からソース断ち、しちゃったの……」

早苗「えっ!? 留美ちゃんが!?」

P「ほ、ほんとですか?」

留美「自分でも、冷静になってみればソースの摂り過ぎのような気もするし…。だから控えようと思って……」

友紀「そ、そうだったんだ……」

留美「で、でも! たこ焼きは食べるわ! なにもかけなくとも美味しいものね!」

P「……留美さん!」

留美「えっ……?」

P「おろしポン酢でも、イケますよ!」

留美「Pさん……!」

P「友紀! 大根とおろし金持ってこぉい!」

友紀「ラジャー!」

P「さ、留美さん。食べてみてください」

留美「ええ。あむっ……」

留美「ん……」

留美「んぅー……! ポン酢と大根がサッパリしてて美味しいわ! いくらでも食べられそうね!」

早苗「あ、あたしも! あたしもおろしポン酢で食べる!」

美優「わ、私も……!」

友紀「うわはー! 大根おろすの楽しー!」

P「いいぞ友紀、どんどんおろせー! 指までおろすなよー?」

友紀「はーい!」

ーーーーー………

P「ふぅー、たらふく食ったな……」

友紀「ねー、お腹いっぱいだよー」

早苗「げふっ…。少し休憩……」

美優「食器だけでも先にかたしておきますね」

P「ああ、すいません」

留美「ありがとう、Pさん。とっても美味しかったわ」

P「すみませんね、留美さんソース好きだからそれに合うものを作ってみたんですけど……」

留美「ううん、いいの。私が勝手に始めた事だから」

留美「だから、Pさんも応援していて……?」

P「ええ、ファイトです! 留美さん!」

美優「あの、私の家のソースは……」

留美「ふぅ、私も座って休憩休憩……」

美優「あのー……?」

ーーーーーー………

留美「…………」

P「あの、留美さん?」

留美「…………」

P「るーみーさん?」ツンツン

留美「へっ? なにかしら……?」

P「お昼ご飯食べてから、ずーとそこに座ってぼーっとしてるから、心配になって」

留美「そうだったの……、ごめんなさい。えっと、今の時間は……」

P「15時とちょっとです」

留美「えっ! 私、そんなに意識がなかったの!?」

P「ずっと空を見ていたから何か考え事でもしているのかと思って」

留美「いけないわ。ぼーっとしないように、って気をつけているのに、全然ね……」

P「うーん……、無理に控えてる反動ですかね」

留美「そう、かもしれないわ」

留美「んんー、んっ! 少し身体を動かしてみようかしら! 気分転換になるかもしれないわ!」

P「それもそうですね。ジョギングでもしてきます?」

留美「ええ! 行ってくる」ガタッ

留美「わ、ぁ……」フラッ

P「あ、危ない!」ガシッ

留美「あ、その…、ごめんなさい……。立ち眩みが……」

P「うーん、昨日は晩御飯をしっかり食べました?」

留美「それは、ええ。白ご飯と…、なんだったかしら……」

P「朝もちゃんと食べましたか?」

留美「ええ、いつもより一品少なかったかもしれないけれど……」

P「貧血…、とは考え難いですし……。もしも重い病気の前兆だったら……、一度病院に行きますか?」

留美「い、いえ! そんな大それた事じゃないの!」

P「ほんとです……?」

留美「えっと、食い意地が張ってる訳じゃないけれど……」

留美「なんだか、ソースの事ばかり頭の中をよぎって……」

P(これはこれで病院に行った方が……)

P「うーん、やっぱりいきなりソース断ちするのはよくないんじゃないです?」

留美「でも、ソースってやっぱり身体にいいものじゃないから……」

P「けど、留美さんの精神面に響くようじゃ、俺としてはそっちの方が問題です」

留美「うっ……」

P「いつものように、大人の余裕を振りまいて、それでいて色っぽい留美さんが俺、大好きです」

留美「Pさん……!」

P「無理に我慢するとストレスで返って身体に悪いですよ」

P「だから、普段の半分……。いや、それでも多すぎだな。んー…、五分の一くらいの量まで控えていきましょう」

P「多過ぎたらよくないってだけで、少しでも摂っちゃダメ! なんて言われないですから」

留美「……ふふ、そうだったわね」


P「さ、とりあえずソファでゆっくり寝ててください」

留美「あ、ごめんなさい。すぐに起きるわ」

P「いえ、ちょっと失礼して……。よいしょっ!」

留美「きゃっ!? お、お姫様だっこ……!」

P「ふぅ…、はい、じゃあゆっくり休んでください。立ち眩みなんて滅多にあるもんじゃないですから……」

留美「そう、よね…! じゃあ少しお昼寝しようかしら……」

P「では、おやすみなさい」

留美「ええ、おやすみ……」

留美「…………」ドキドキ

留美(お姫様だっこなんて、か、身体に悪いわ……♪)

ーーーーーー………


留美「……ぅ、ん……。んっ……」

留美(だいぶ…、寝てたのかしら……)

留美「……ん? あら、ソースの焼けるいい匂い……」

友紀「あ、留美さん起きたー」

留美「おはよう、友紀ちゃん……。ふあぁ…、もう晩御飯の時間……?」

友紀「うん、それでプロデューサーがね、ほら!」

P「おはようございます。初めて作ってみたんですけど、どうですか?」

留美「へっ? あ、お好み焼き……」

P「俺もあれからお好み焼きが気になって、またホットプレート買ってきたんですよ」

早苗「料理の道具とかには金に糸目を付けない子よねぇ……。P君は」

友紀「それに見て! 福引券貰ってガラガラ回したら水族館の無料券あたったー!」

P「そんな事はともかく、留美さんの景気付けに焼いてみようかと」

美優「やっぱり、無理にソース断ちをするのよくなかったんですよ……?」

早苗「そうそう、節度を持って、きっちり量を考えて摂取する事!」

留美「ふふ……、そうよね。焦るあまり冷静に考えられなくなってたわ」

P「さ、そろそろ焼けますよ!」


P「はい、どうぞ。留美さん」

留美「じゃあ、いただきます」

留美「はむっ。んっ! んんうーーっ!」

友紀「る、留美さん?」

留美「ん、んんー……!! はあぁ……! ソースが美味し過ぎてほっぺが! ほっぺが痛い! 沁みるわあぁぁ……!」

留美「それにお好み焼きも初めてとは思えないくらい上手に焼けてるわ! さすが料理男子のPさんね!」

P「本場の人に褒めてもらえるなんて光栄です。ゆっくり食べてくださいね?」

留美「ええっ!」


P「はい、どうぞ。留美さん」

留美「じゃあ、いただきます」

留美「はむっ。んっ! んんうーーっ!」

友紀「る、留美さん?」

留美「ん、んんー……!! はあぁ……! ソースが美味し過ぎてほっぺが! ほっぺが痛い! 沁みるわあぁぁ……!」

留美「それにお好み焼きも初めてとは思えないくらい上手に焼けてるわ! さすが料理男子のPさんね!」

P「本場の人に褒めてもらえるなんて光栄です。ゆっくり食べてくださいね?」

留美「ええっ!」

P「さ、みんなの分も焼くから」

友紀「いや、もう似たようなのお昼に食べたし……」

早苗「うん…、お好みソースは当分いいわ……」

美優「私も、今はあまりソースを見たくないです……」

P「……俺も食うつもりじゃないです」

留美「あら? お好み焼きの1日2食はキツい? 私はなんとも思わないけど……」

友紀「いやー、キツいよー……」

留美「ふふふ…! 美味しいわぁ……! もう一枚、小さめのを焼いて貰おうかしら!」

P「め、めっちゃ食いますね……」

ピンポーン

P「ん? 宅配か? 友紀、出てくれ」

友紀「はーい」

早苗「ねー、P君。これで何か他に出来る?」

P「あー、焼肉とかあの辺ですかね」

早苗「いいわねー! 今度みんなで食べましょう!」

美優「あと、これでホットケーキなんかも焼いたらいいですね……」

早苗「あー! 生クリームとか絞ってフルーツ盛ったら今時の若い子が食べるようなの! あんなの作りたいわー!」

P「じゃあまた今度焼いてみますか」

友紀「んーしょ! んぅー! たぁっ! 何これ! 重いー!」

P「おかえり……、って、なんだそのダンボール箱」

早苗「誰宛てかしら? んーと、和久井留美様……。あら、留美ちゃん」

留美「あっ、そういえば、家にいる時間が短いから事務所に配達して貰ったのが……」

美優「……もしかして」

留美「そう! 前々からみんなにもお好みソースをお裾分けしようと思って! 六本注文したの!」

P「」
友紀「」
早苗「」
美優「」

留美「とりあえず、今いるみんなだけでも、はい? 受けとって」

P「ま、まあいいや。俺は料理に使おう。って、重っ!?」

友紀「あ、あたしなんかお好みソース使う料理…、って、そもそも料理しない……」

早苗「まあ、豚カツとかにかければいいか……」

美優「ちょっ! あの! 私これで3本目なんですけど……!」

留美「うふふ……♪ これからは少し控えめに、けど、溜め込まないようにしないと……!」

留美「やっぱりお好みソースは私の魂ね!」




作中では色々言ってたけど、お好みソースは以外と塩分控えめ!
それに原料は野菜を多くつかっているから食物繊維もたっぷりでさらに沢山の香辛料もブレンド! 食欲を刺激してなおかつカロリーも控えめなんだ!
マヨネーズやドレッシングは控えてもお好みソースは控えなくてもいいんだぜ!

お付き合いありがとうございました、これにて完結です。
留美さんのお好みソースの消費量や依存はちょっと盛ってます。
さすがの>>1も……、うん、あれくらいはつかってるけど常に予備は用意してないです。いま使ってる普通サイズ(2.1キログラム)が半分切ったくらいで買い足します。

以上、お好みソースのステマでした。
それではネタが浮かんだら、またいつか。

モバP「膝の上の友紀」
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↑ 微エロ注意

モバP「冬休みといえば雪遊び」
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↑ ほのぼの

モバP「恵方巻き食うぞー!」
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↑ 恵方巻きを食べるだけ

脇山珠美(18歳)「珠美もいまやぼんきゅっぼん」
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↑ 夢オチ

西川保奈美「同級生の珠美ちゃん」
西川保奈美「同級生の珠美ちゃん」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455948575/)

↑どうして保奈美ちゃんはそうなっちゃったの……?




ちゃんと載せられてるか分かりませんが一応このメンバーでの過去作リンクを載せておくので、よければお願いします。

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