【モバマス】幸子「美玲さんに問題です!」 (25)

某テレビ局・控え室――



美玲「142の三人が、ついたての向こうでゴソゴソしてるなぁとは思ってたけど」

美玲「これの準備をしていたのか」

幸子「本当は乃々さんも一緒にしてもらう予定でしたが」

幸子「今はいないみたいですね」

美玲「あ、ホントだ」

美玲「乃々はどこに行った?」

小梅「乃々さんならさっき、四つ葉を摘みに行くって……」

美玲「お花じゃないのかよ! 智絵里じゃあるまいし」

輝子「どうも、その智絵里に教わったらしい……フフ」

美玲「智絵里は本当に摘みに行ってそうだ……」

幸子「まぁ乃々さんは、帰ってきてから参加してもらいましょう」

美玲「それまでにウチが全部当てても知らないぞ??」

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美玲「それで、どんな問題なんだ?」

幸子「まずはこれを見てください」





・薄紫の紐
・白とピンクの縞
・黒のレース





美玲「パンツだな」

幸子「パンツです」









幸子「それらパンツと142のメンバーを、正しくつなげてください」

美玲「何言ってんだオマエ?!?!?!?!」

美玲「パンツの持ち主を当てろって言ってるのか?!」

幸子「パンツの持ち主を当てろって言ってますよ!!」

美玲「……なぁ幸子、仕事が辛いならウチらに相談すれば良いんだぞ……?」ポン...

幸子「生暖かい目で見られましたけど、これは本気ですから!!」

美玲「なんでウチがパンツを当てなきゃならないんだよ!」

幸子「パンツパンツ言ってますけど、パンツは大事ですよ?」

美玲「そりゃパンツが大事なのは知ってるけどさ……」

幸子「パンツとブラどっちが大事かって言われたら、どう答えます?」

輝子「ブラより、パンツだな……」

小梅「パンツだよね……」

輝子「パンツほど大事な布はない……フヒ……」

小梅「うん、パンツは大事……」

幸子「だからパンツをバカにしてはいけませんよ美玲さん!!」

美玲「別にパンツをバカにしてはいないだろ!!」

美玲「あと、アイドルがパンツを連呼するな!!!!」

輝子「あ、あのな、美玲……」

輝子「これは、私が言い出したことなんだ」

美玲「輝子が?! パンツを?!」

輝子「あ、いや……パンツ当てにしようって言ったのは、小梅だけど……」

美玲「小梅が?! パンツを?!」

輝子「私は、142であって、インディヴィでもあって……」

輝子「それが縁で、五人仲良くなったけど……」

輝子「ユニットの垣根が……お、大きいなぁと、思ってたんだ」

小梅「でも私たち、美玲ちゃんたちと、もっと仲良くなりたくて……」

美玲「あ、あぁ……ちゃんと理由があったのか……」

美玲「気持ちは嬉しいけれど、パンツ当て以外にもっとやりようがあったような気が……」









幸子「あの早くしてください、風邪引きたくないので」ソワソワ

美玲「脱ぎたて!?」

美玲「せめて替えのパンツを見せるべきだったんじゃ……」

幸子「さ、さ! バシッと当てちゃってくださいね!」

美玲「無茶言うなよ!」

幸子「美玲さんはおしゃれだから、見えないおしゃれにも詳しいですよね?」

美玲「見てないおしゃれを当てろって言われてるんだよなぁ……」

美玲「分かったよ……小梅に風邪引かせる訳にはいかないもんな」

幸子「そうです! 一番脂肪が少ないので、一番リスクが高いんですよ!」

美玲「なんだこのプレッシャーは」スゥ...

美玲(まだ温かい……)ヌクヌク

美玲(……)ジー

幸子「凝視して持ち主を辱しめる当て方は禁止ですからね!」

美玲「意図してないから!!」

あ、書くの忘れてた

※キャラ崩壊注意





美玲「とりあえず、この縞からだな」

美玲「他二つは大人っぽいのに、これだけやたら子供っぽいし」

美玲「……いや、他二つもおかしいからな? 中学生が紐や黒レースを穿くなよ……」

美玲「しかもこの黒レース……半分くらいスケスケじゃんか!?」ピラーン

幸子「大胆ですね」

美玲「大胆すぎるだろ!」

美玲「えぇ~……ウソだろぉ~……」

美玲「こんなスケスケパンツを、三人のうちの誰かが穿いてるのかよぉ……」

小梅「分かるかな……?」

美玲「……とにかく、この縞から考えるぞ」

美玲「縞パン穿く女子って、ハッキリ言って、オシャレに興味がない証拠だよな」

美玲「それに、汚れ具合を見ても、長いこと穿き続けてきたってのが分かるぞ」

美玲「そう考えれば、この縞パンは輝子のものに決ま――」





美玲「コレ……すごく素材が立派なんだけど……」ゴクリ

美玲「……多分だけど、値段だけで言えば、この縞パンが一番高いと思う……」

輝子「問題、なのか?」

美玲「ウチ的には大問題だぞ」

美玲「習慣では輝子、年齢では小梅だと思ったのに……」

美玲「値段では幸子、という選択肢が出てきたからな」

幸子「高級だとなんでボクなんですか?」

美玲「だって、パンツ一つにそんな値段かけそうなの、幸子だけじゃんか」

幸子「ボク、そんなキャラに見られてたんですか?!」

小梅「分かる」

輝子「分かる」

幸子「分かられました!」

美玲「紐もよく分からないんだよなぁ……」プラーン

美玲「まだコレ新品じゃん……つい最近買ったっぽいぞ」

美玲「なんで紐パン穿いちゃったの? ねぇなんで?」

輝子「そう言われても……」

美玲「しかもこれ……すごく小さくないか?」

美玲「え、これ大丈夫? ちゃんと隠れるの?」

幸子「試してみますか?」

美玲「誰が穿くか!!」

小梅「拒絶されたらされたで、悲しい……」

輝子「そ、そうだな……」

美玲「今日のオマエら絡みづらいな!?」

美玲「いやでも、ホントに分からない……」

美玲「これ(紐パン)を手に入れようと思った経緯とか、全然想像つかないし」

美玲「こっち(黒レース)とか『何をトチ狂ったんだ?』って感じだぞ」

輝子「お、大人になりたかった、とか?」

美玲「いやでもコレ(黒レース)だぞ? 手にした瞬間に『これはダメかな』って思ったハズなんだよ……」


美玲「普通、ブレーキがかかるハズなんだよなぁ……」

美玲「なのに、どうしてこれを買って、そして穿こうと思ったのか……」

美玲「……あー、ダメだ! 全然イメージがわかないぞ!」









幸子「あの、そろそろ答え合わせしたいのですが……」モジモジ

美玲「だよな!! みんな風邪引くもんな!!」

乃々「廊下まで叫び声が聞こえてきたんですけど……」ガラガラ

輝子「お、おかえり」

美玲「四つ葉を摘みに行ってたんだって?」

乃々「そうですよ」

乃々「はい、どうぞ。一人一つまでですけど」つ四つ葉のクローバー

美玲「ホントに四つ葉を摘みに行ってた!!」

乃々「それで、このテーブルの上のパンツは一体……?」

美玲「あぁ、それは――」カクカクシカジカ









乃々「まぁ……!」パァァ!!

美玲「いやその反応おかしいだろ!」

美玲「なんで満面の笑みを浮かべてんだよ!!」

美玲「その笑顔を仕事で発揮しろよ森久保乃々ぉ!!!!」

乃々「それで、美玲さんの答えは?」

美玲「まず、この縞は幸子だな」

乃々「理由は?」

美玲「パンツ一枚にこんな高級品を用意するのは、幸子くらいなモンだ」

美玲「次に、この紐は小梅だと思う」

美玲「こんなに小さいのは、小柄な小梅しか穿けないだろうからな」

乃々「全員同じ身長ですけどね」

美玲「最後に、紐が輝子だ」

美玲「これはまぁ……消去法だけど」

乃々「なるほど……」









乃々「まだまだですね」( ´_ゝ`)プッ

美玲「おぅ腹パンすっぞ?」

乃々「美玲さんの理論は、あくまで世間一般の常識に基づくものじゃないですか」

乃々「私が言いたいのは、このパンツを選んだのが、142の皆さんだということです」

乃々「三人の趣味嗜好と生活環境を考えずに、何がパンツ当てですか!!!!」

美玲「乃々の意外な情熱にウチちょっとビビってる……」

美玲「そこまで言うなら、乃々は全問正解できるんだよな?」

乃々「分かりました、お任せください……」









乃々「百合久保乃々の名に懸けて!!!!」ドヤアァ!!

美玲「ウマイこと言ったって顔するな!!」

美玲「ドヤ顔は幸子でお腹一杯なんだよ!!」

乃々「一番簡単なところからいきましょう」

乃々「この縞パンは、完全に輝子さんのものです」

美玲「でもコレ、相当な高級品だぞ?」

美玲「輝子にそんな趣味は無いだろ」

乃々「えぇ、輝子さんにそんな趣味は無いでしょう」

乃々「それはつまり、これを穿かせたがった人物がいる、ということです」

乃々「値段を考えるに、まず両親ではありません」

乃々「両親以外で、幼女に縞パンを穿かせたがる人物――まぁ十中八九、年上の男性あたりですね」

乃々「そして、年上の男性と昔から交流を持っているのは、幼い頃からキノコ研究に勤しみ、そのテの学会と繋がりのある、輝子さんくらいなものです」

乃々「特に気にせずもらい、特にこだわりが無かったため穿き、丈夫なので今も穿き続けている……」

乃々「このパンツには、そんな歴史があるんですよ」キリッ

美玲「オマエ怖いよ」

乃々「次に分かりやすい、この紐パンにいきましょうか……」

乃々「これは高確率で、幸子さんのものです」

美玲「幸子がこんな小さい紐パンをつける理由が、あるのかよ?」

乃々「ありますよ」

美玲「あるのかよ(驚愕)」

乃々「それは、幸子さんのヒップが、つい最近大きく増えたことにあります」

美玲「え……ホントか?」チラッ

美玲「……ホントか??」

乃々「大食いの仕事が立て続けに入りましたからね、それが原因でしょう」

乃々「エロスの代表みたいに言われる紐パンですが、下着のラインが浮かぶのを防ぐ、という大きな特徴があります」

乃々「カワイイを自称する彼女が、下着ラインを放置するはずがありません」

美玲「サイズが小さいのは?」

乃々「よりサイズを小さく見せたいという心理と、小さい方が大人っぽいという好奇心が合わさった結果ですね」

美玲「なぜ見てきたかのように喋れるんだ……」

乃々「最後の黒レースは確かに難しかったです」

乃々「しかし、小梅さんの近況を考えれば、謎はすぐに解けました」

乃々「映画撮影の仕事以降、年上アイドルと交流が特に盛んになったのが小梅さんです」

乃々「それに13歳は、年齢的にも子供から卒業したい年頃」

乃々「それだけなら紐パンも候補でした」

乃々「しかし、小梅さんがラブライカに相談している目撃証言があることを忘れてはいけません」

美玲「なんだその話、初めて聞いたぞ?!」

乃々「ラブライカが大人になりたい少女にすすめるパンツ――」

乃々「それは、黒のレース以外にありません」

美玲「ラブライカの風評被害って言った方が良いのかコレ?」

乃々「以上が、私の推測です」

幸子「それでは、正解を発表します」

幸子「正解は――」









幸子「乃々さんの全問正解です!!」

乃々「っしゃあ!!!!!!!!」グッ

美玲「こんなテンション高い乃々はじめて見た」





幸子「よくボクのサイズの変化に気付きましたね」パチパチ

美玲「ホント、怖いくらいだぞ」

小梅「特に、美波さんがすすめてくれた……」パチパチ

美玲「それは言わない方が良かったかな」

輝子「『運命の出会いを記念して』って、学会のおじさんからもらった、フヒ……」パチパチ

美玲「怒らないからそのおじさんの個人情報全部教えてくれるか?」

AD『カワイイボクと142'sさん! インディヴィジュアルズさん! もうすぐ出番でーす!』トントン



美玲「はーい!」

幸子「分かりましたー!」ハキハキ...

輝子「が、頑張るぞ……」ハキハキ...

小梅「がんばれ……」ハキハキ...

美玲「目の前で穿くなよ!!」

乃々「あぁ……緊張で体が……」

小梅「手のひらに四つ葉をのせて、飲み込めばいいよ……」

美玲「嘘を教えるな!!」









こうして、美玲のパンツ当てゲームは無事に終わった

しかし、彼女たち五人の絆が深まるまで

彼女の試練は続くだろう――!









美玲「二度とするか!!!!!!!!」

終わり

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