【ガルパンコラボSS】ヴェノム・スネーク「アンツィオ高校?」 (215)

ガルパン×MGSV:TPPのコラボSS

書き上げてからの投下なのでエターはありません。今日中に投下しきります。
スレ主はTVシリーズと劇場版それぞれ視聴回数は一回だけです。MGSは1~5まで一通りプレイしました。
スレ立ても初めてです。

・時代設定無視

・独自設定を多く含みます。中には「?」と思うようなものもあるかもしれませんが、そこも含めてお楽しみください。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456050364

某日
マザーベース司令室にて

カズ「スネーク、戦車道を知っているか?」

スネーク「なんだそれは?」

カズ「日本の武道の一つでな。乙女が嗜むものなんだそうだ」

スネーク「武道...?戦車でか」

カズ「そうだ」

スネーク「...戦争はスポーツじゃない。お前もよく知ってるだろ、カズ」

カズ「そう言うな。戦車といっても人は死なないように設計されているし、これは戦争じゃない」

カズ「健全な婦女子を育成し、良妻賢母を育成するための乙女の嗜みだ。日本じゃ1920年代から続いてる伝統ある武芸だ」

スネーク「戦車乗りの女が良妻賢母になるだって?」

カズ「それに関しては俺もよくわからないんだが...」

スネーク「それで、その戦車道がどうしたんだ」

カズ「ああ、実は相談があってな」

カズ「俺達はスカルフェイスを打ち倒し、核廃絶をも成し遂げた」

カズ「その事実を無駄にすべきではない」

カズ「その為にはもっと力が必要だ」

カズ「これから俺達は、次の世代に伝えていかなければならない」

カズ「あの時代の、記憶と体験...」

カズ「...罪」

カズ「子供たちが後世に渡り、俺達の遺志を継いでくれてこそ」

カズ「俺達は本当に勝利したと言えるのだ」

カズ「どうだ、ダイアモンドドッグズで培われた技能・思想を戦車道に活かさないか?」

スネーク「...」

カズ「誰一人死なない、乙女の嗜みの武芸とはいえ形式的には戦車を用いる戦闘競技だ」

カズ「戦術、戦車の操縦技術、射撃技術、指揮能力...」

カズ「戦車兵と変わらない訓練が必要だ。授業を通して俺達の理念を伝えられる。俺達なら戦車から教官まで全てマザーベースで用意できる。既に話は来てるんだが、どうだ?」

スネーク「日本の学校からか?」

カズ「そうだ。アンツィオ高校といって、イタリアの文化を日本に伝えようという理念でイタリア人が創始したイタリア風の高校だ」

カズ「今はもう戦車道はマイナーな武道だが、戦車道を教えている学校は多い」

カズ「強豪は、イギリスをモデルにした聖グロリアーナ女学院、ドイツをモデルにした黒森峰女学院、アメリカをモデルにしたサンダース大付属、それからフィンランド軍をモデルにした継続高校...」

カズ「だが俺達に訓練してほしいと依頼があったアンツィオ高校はどうにも戦績が振るわんのだそうだ」

カズ「というのも、アンツィオは経済事情が芳しくなく、あまり良い戦車を揃えられなかったり、生徒の練度も低く指揮官も足りていない現状があるらしい」

スネーク「イタリアをモデルにしてるというだけある。それにしても、日本の高校が俺達に訓練を頼んでくるとはな」

カズ「それだけダイアモンドドッグズの名前が知られているということだ。で、ここが肝なんだが」

カズ「アンツィオは資金難がいよいよ深刻になり、戦車道どころか日々の運営すらギリギリらしい。そこで、依頼といっても単に訓練だけでなく、出資を願い出てきた」

カズ「だが、教育機関がPFに出資を受けるというのはあまり印象が良くない」

カズ「だから、ペーパーカンパニーを設立しようと思う。社名は"Outer Heaven"だ」

アウターヘブン
スネーク「..."天国の外"か」

カズ「"勝利か、さもなくば死か" "俺達にはそのどちらも許されない"。9年前...いや、もう10年になるか」

カズ「俺達は仲間を、俺達が帰る家を、総てを喪った」

カズ「総てを取り返した今でさえ、夜になれば喪くした腕が、脚が痛む」

カズ「死んでいった仲間たちの痛みは消えない。あんたもそう思うだろう」

カズ「その戦士達が唯一安寧を得られる場所という意味を込めた」

スネーク「...むう」

ウィーン

オセロット「ボス、その話だが俺からも相談がある」

オセロット「そのアンツィオ高校はどうやら料理を作らせたら随一らしい」

オセロット「今のマザーベースの食事は、良く言っても米軍のレーションより僅かに旨い程度だ」

オセロット「食事は兵の士気にかかわる。MSFの時とは違って、レトルトパウチ等の技術はあるがボンカレーやドリトス、ペプシやなんかのレシピは失われている」

オセロット「聞いてみると、どうやら糧食の開発に協力してくれるようなことを言っていた」

オセロット「なんなら出前までしてれるそうだ。タダでというわけにもいかんだろうが」

オセロット「アンツィオに出資するのであれば、彼らの協力を基に糧食班を設置したい」

オセロット「一度検討してくれないか」

スネーク「...うーむ」

数日後
空中司令室(ACC)

スネーク(アバター状態の顔)「...で、これからどうするんだカズ。俺は戦車乗りの養成どころか日本語もできないぞ」

カズ「そこは大丈夫だ。日本語ができるスタッフを通訳として支援班から何名か引き抜いてきたし、教官としてフルトン回収した元戦車兵を連れてきた」

カズ「これからこちら側で用意した戦車数輛と起動装甲車を積んだ船で向かうから、その間に準備をしよう。あんたには士気を高めてもらうのと、体育の授業でCQCを指導してもらう任務がある」

オセロット「ボス、アンツィオ高校到着まで2週間はかかる。あんたはその間、多少なりとも日本の高校に関する知識を身につけておいてくれ」

スネーク「...」ハア

捕鯨船「平和丸」船室

スネーク「...」ペラペラ

"学園艦とは、学校の形態である。空母を模した巨大な船上の甲板に相当する位置に街が存在する。大きく世界に羽ばたく人材の生徒の自主独立心を養うために発案された。
大半の生徒は親元を離れて寮で生活するが、艦内で生まれ育ち、家族で生活する者もいる。
通常は洋上を航海しているため寄港時以外は陸には上がれないが、航空機や船舶による移動は可能。
大小様々な住宅やコンビニ、雑貨店・ホームセンター等がある。
戦車道とは..."



スネーク「...学校が、街が船の上とは、時代は変わったな。それに戦車道とかいう...。戦車に碌な思い出はないが」

2週間後
静岡港

オセロット(※スーツ姿)「さあ、用意しろ!戦車の類はそのままで良いが、銃器類は持ち込んでないな?臨検で引っかかったらアウトだからな」

兵士A(スーツ姿)「戦車が良くて銃が駄目なんて、不思議なもんですね」

カズ(スーツ・グラサン姿、帽子無)「戦車を犯罪に用いるという発想が恐らく無いんだろう。街中じゃ発砲できん設計だしな」

兵士B(スーツ姿)「しっかし、女が戦車で、それもスポーツで戦うなんてなぁ...おっかねえ」

移動する車内

カズ「日本も様変わりしたな」

スネーク(スーツ姿)「そういえばお前は日本生まれだったな」

カズ「この辺に来たことはないがな」

スネーク「で、どうするんだ本当に」

カズ「まずは学校を見学して、アンツィオの戦車道における課題を洗い出す必要があるだろう」

スネーク「まず戦車道にそこまで詳しくないんだが...」

カズ「基本的には随伴兵の居ない戦車同士の闘いだ」

カズ「フラッグ車だけを倒すフラッグ戦と、全車両を撃破する殲滅戦に分かれる」

カズ「使用できる車両は第二次大戦の終結までに設計が完了し試作されていたもの、またそれらに搭載される予定だった部材を使用した車両のみだ」

カズ「サンダース大なんかはシャーマンを主に運用してる。ここはそれに比べ貧弱だそうだが」

スネーク「...」

オセロット「不安なのはわかるが、乗り掛かった船だ。頼むぞ、ボス。俺達もサポートする」


スネーク「...ああ」

アンツィオ校内

学園長「ようこそいらっしゃいました」

カズ「どうも。アウター・ヘヴン社のミラーといいます。こっちは...」

スネーク「ジョンだ」※英語

オセロット「アダムです」

カズ「早速ですが、戦車を見せていただけますか」

学園長「はい。案内お願いね」

教員「承知しました」

格納庫
数時間後

スネーク「...これは(博物館レベルの骨董品ばかりだな)」

カズ「聞いてはいたが、貧弱な車輛ばかりだな...火力の高い車輛も要修理、燃料の備蓄も少ないときてる」

オセロット「これでよく1回戦を突破できたもんだ。指揮官が有能だったんだな」

オセロット「ところで、指揮官はどこに?生徒さんでしょう、話を伺いたいのですが」

教員「はい、お呼びします」

*

アンチョビ「こんにちは、アンチョビです」

スネーク「君が隊長か?(こんな普通の女の子が戦車兵の隊長なのか)」※英語

アンチョビ「えっ、えっと」

カズ「ああ、君が隊長か?と」

アンチョビ「ハイ、そうです(うわぁぁなんか凄いのが来たぁ~どうしよう...)」

オセロット「もう引退しているんだったな。大学は決まっているのか?」

アンチョビ「はい、戦車道で推薦の話が来たので」

オセロット「そうか。それにしても、この編成からよく1回戦を突破できたな」

カズ「"ノリと勢いに乗られると手強い"とはよく言ったもんだが、頑張ったな」

アンチョビ「ありがとうございます...(うう、なんてプレッシャーだ)」

カルパッチョ(ドゥーチェ、平常心です!)

アンチョビ(ところでペパロニはどうした?)

カルパッチョ(広場でナポリタン焼いてます)

アンチョビ(あいつは...まあここにいても仕方ないか)

カズ「ところで」

アンチョビ「!はい!」

カズ「飯は食ったのか?ここは屋台が出ると聞いたが」

アンチョビ「いえ、まだです」

カルパッチョ「今ちょうど広場のほうに屋台が出ていると思うので、ご案内しますね」

オセロット「ああ、頼む」

*
広場

オセロット「ほう。こりゃ見事だな」

カルパッチョ「うちはお世辞にも裕福とは言えないので、こうして生徒一同で屋台を出して予算の一部を捻出しているんです」

スネーク(...腹減ったな。ピザ食いたいな)

オセロット「金はあるし、食おう。奢るぞ」

兵士A・B「「ありがとうございます」」

カズ「鉄板ナポリタンひとつくれ」

ペパロニ「まいどー!(日本語上手いなこの人)」

スネーク「シーフードピザを一人前くれ」※英語

兵士A「すみません、シーフードふたつお願いします」

アンツィオ生A(以下アマレット)「はーい!(観光客の人かな?)」

オセロット「トスカーナうどん…?をひとつくれ」

アンツィオ生B(以下ガリアーノ)「はーい。400円です!(日本語上手だけど、日本の人なのかな)」

兵士B「う~ん。カルボナーラひとつ」

アンツィオ生C(以下カプレーゼ)「はいどうぞ!500円です」

学校敷地内のベンチにて

カズ「旨いな」スルスルムシャムシャ

スネーク「本当だな」カジカジ※英語

オセロット「噂に違わぬ味だ...」モグモグ

兵士A「これがマザーベースで食えればなぁ」ムシャムシャ

兵士B「もうレーションには戻れんぞ、この味」スルスル

アンチョビ「ふふ。気に入って頂けて嬉しいです」パクパク

カルパッチョ「食事目当てで入学するコもいるくらいですからね」パクパク

オセロット「それも頷ける話だ」

カズ「ふたりは何を食べてるんだ?」

アンチョビ「ああ、これはリゾットです」

カルパッチョ「私のはラザニアです。一口いかがですか?」

一同「「い、いや...」」

カルパッチョ「ふふっ、冗談ですよ」クスッ

アンチョビ(お、おい...よせよ)

カルパッチョ(怖い人かと思ったけど、意外といい人そうじゃないですか)

食後

スネーク「アンツィオの料理のことは一通りわかった。あの質を軍用糧食として戦場に持って行ければきっと役立つだろうし、任務の成否にも良い影響が出るだろう」

スネーク「マザーベースでの食事もあのくらいにすれば皆日々の仕事によりやる気が出るはずだ」

スネーク「新しく旨いレーションの開発、それからマザーベースでの栄養指導に協力してもらおう」

スネーク「その代わりとして、こちらでアンツィオ高校に出資する。それは主に戦車道での戦術指導、車輛の改修・更新、その他様々な形で」

スネーク「契約はこれでよろしいか?」
※すべて英語

兵士A「ええと...~でよろしいですか?」

学園長「はい、それでお願いします」

オセロット「では、契約書を」

学園長「はい」

カズ(ふふふ...やったぞ)

カズ(これでデリバリーピザを開業できる...フフフ...ハハハハ!)

カズ(社名は...デリバリー・ピッツァ・ミラーズとでもするか)

オセロット(ミラーの態度が何か引っかかるが...まあいいか)

数日後

アンチョビ「総員集合!これよりミーティングを行う!」

アンツィオ生たち「「は~~い」」

アンチョビ「私の代では、残念ながら二回戦突破まではいかなかったが、手応えはつかんだ」

アンチョビ「ノリと勢いだけで勝ち続けるのは難しい」

ペパロニ「そうっすかぁ?」

アンチョビ「最後まで聞け!いいか」

アンチョビ「ノリと勢いにしっかりした技量さえあれば、アンツィオはもっと強くなれるんだ」

アンチョビ「来年こそは悲願のベスト4!...じゃなかった優勝だ!」

アンツィオ生たち「「おーっ!!!」」

アンチョビ「そのためにはまずP-40の修理が必要だ。けれどうちは貧乏だ」

アンチョビ「というわけで、出資者を募ったところ」

アンチョビ「喜べ!アンツィオの料理の技術を教える代わりに、アンツィオの戦車道を全面バックアップしてくださる人達が見つかったぞ!」

カルパッチョ「では自己紹介の方お願いします!」

カズ「どうも、ミラーです」

オセロット「アダムです。バックアップは戦車道だけではないがな」

スネーク「ジョンだ」※英語

アンチョビ「以上で紹介を終わる!総員、粗相のないように!今日から戦車道の授業にあたってくださるから、覚悟しろ!」

アンツィオ生たち「「はい!!!」」

パンチェッタ・ピカタ・カプレーゼ(あ、あのお客さんたちだったんだ...)

座学

カズ「まず何よりも先に、P40の修理をしなければならん」

カズ「費用はこちらで持つから特に心配はないが、アンツィオだけで修理を済ませられないという現状はやや問題がある」

オセロット「昨年度優勝校の大洗女子学園を調査したところ、大洗の車輛を修理・改装していたのは校内のクラブ『自動車部』だったそうだ」

オセロット「本来は自動車のレースに参加することを主軸とした部活動だが、彼らは戦車の修理も手がけた」

オセロット「この自動車部の存在が大洗女子学園の優勝に一役買ったことは間違いない」

カズ「というわけで...アンツィオの生徒にはそういう整備を自前でできるようになってもらおうと思う。整備の仕方は指導者を連れてきたから、これから格納庫へ移って実際にやってもらう」

アンツィオ生E(以下モルタデッラ)「大洗の整備あの人達がやってたんだ」

アンツィオ生F(以下フランジェリコ)「うちとの試合ではいなかったよね」

アンツィオ生G(以下グリッシーニ)「黒森峰戦にはいたね。テレビで見たよ」

格納庫

整備兵A(研究開発班からの引き抜き組)「おっ、出番ですか」

オセロット「そうだ。このお嬢さんがたに油の差し方から改装の仕方まで仕込んでやってくれ」

整備兵B「でも俺達日本語できませんよ?」

カズ「通訳が今2名いる。必要ならもっと呼ぶから心配いらん」

整備兵s「「はぁ、なるほど」」

整備兵C「それにしても、P40なんて見るの初めてですよ」

カズ「俺もだ。生産は極少数だったというし、使われた場面はさらに少ないそうだしな」

オセロット「まあいい。どこをどう直せばいいかはわかるな?」

整備兵B「あっはい。破損箇所はすぐ直せますし、走行もあっという間にできるようになりますよ」

整備兵A「ただまあ、故障してから結構長い間放っといたみたいなんでそこは心配ですけどね」

整備兵C「むしろ整備を教える方が不安ですよ。言葉が通じないでしょうから」

スネーク「お前はイタリア語できるんじゃなかったか?」

整備兵C「はい、できますよ」

スネーク「カズ、あの子たちはイタリア語はできないのか?」

カズ「聞いてみよう」

カズ「誰かイタリア語はできるか?」

カルパッチョ「えっと、アンツィオ生のほとんどがある程度のイタリア語はできると思います」

オセロット「通訳の追加はあまり必要なさそうだな...よし!始めろ!」

アンツィオ生たち「「はい!」」

整備兵A「このエンジンは...だからこうなったら~するんだ」

整備兵B「被弾箇所の治し方は...」

整備兵C「履帯が切れた時とか、転輪が破損した場合はな...」

整備兵D「砲身の清掃はきっちりするんだぞ。車体のサビもしっかりと...」

整備兵E「ガソリンの一滴は血の一滴だ。決して無駄にはするな」

整備兵F「この規格は...だからこういう改装ができるぞ。車体を加工する場合は...」

※一部を除き通訳を通しています

しばらくして

アンチョビ「結局今日は整備だけで終わってしまったが、これはアンツィオにとって重要なことだ!料理のように全て自分たちでできるようになれば、もう故障も被弾も怖くないぞ!」

アンツィオ生たち「「お~っ!!」」

アンチョビ「明日から、隊長はカルパッチョだ!みんな言うことをよく聞くんだぞ!」

アンツィオ生一同「「はい!」」


カルパッチョ「では教官、締めの一言お願いします」※イタリア語

整備兵C「皆の整備を見ていて、筋が良いと思いました。慣れれば自分たちでこなせるだろうけど、慢心しないようにな!」※イタリア語

アンツィオ生一同「「Si!!」」

カルパッチョ「よし!では解散!」

その後

カルパッチョ「やはり、火力不足は否めないようですね」

ペパロニ「CVに関して言えばもともと偵察用だしな、あれ」

オセロット「修理はもとより、自前である程度の改装ができるようになったとはいえ元来の火力不足が解決されたわけじゃない」

カズ「新しく火力の高い車輛を増やす必要がありそうだな。適当に見繕うか」

アンチョビ「イタリアの戦車はドイツやアメリカのそれに比べると、種類が少ないですからね...P40も流通量が少なくて、入手には苦労しました」

スネーク「イタリアの戦車だけを採用しているのはなぜだ?」※英語

兵士B「なんでイタリアの戦車だけを使っているんだい?」

カルパッチョ「特に理由はないんですが、アンツィオがイタリア的な高校なので、学校のモデルになったイタリアの戦車が多いですね。聖グロリアーナほどではないですが、車輛には少し保守的かもしれません」

オセロット「聖グロリアーナ...イギリス風のあそこか」

カズ「あそこはイギリス戦車しか扱わないというしな」

オセロット「とはいえ、第二次大戦終結までに生産されたイタリアの戦車は限られているし、あまり強力な戦車もない。戦車道の実戦で有効なものに絞れば、M13/40カルロ・アルマートくらいか。P40も流通量が少ないなら追加も難しい」

カズ「CVは8mm機銃しかないから、89式の装甲でさえ歯が立たんし、セモヴェンテもそれほど数はない。おまけに固定砲塔...どうする?」

スネーク「ドイツ製の車輛は採用しないのか?」※英語

兵士A「ドイツ製の車輛は採用しないのかい?」

アンチョビ「検討はしたんですが...」

カルパッチョ「高くて...」

一同「「ああ...」」

カズ「資金と燃料・弾薬はもう心配いらんし、従来の車輛を強化して、そこに新しい戦車を配備して戦力の底上げを図っていく方針で良いだろう」

オセロット「それでいいか?」

アンチョビ「どうだ?」

カルパッチョ「ええ、お願いします」

スネーク「決まりだな」※英語

兵士B「決まりですね」

数日後

カルパッチョ「パンターGの新規配備分・セモヴェンテ・CV輌の追加配備とその他改装パーツの発注書類を確認して頂けますか?」

オセロット「もう出来たのか。仕事が早いな」

カルパッチョ「ドゥーチェも引退しましたし、皆のためですから」

オセロット「そうか...よし、問題ない。これで発注しておくぞ」

カルパッチョ「ありがとうございます」

カルパッチョ「ではこれで、失礼します」ペコリ

タッタッタ

カズ「どうだ?彼女は」

オセロット「非常に優秀だ。あとは今後に期待だな」

カズ「そうか。で、パンターを導入することになったのか」

オセロット「ああ。パンターG型を5輌、セモヴェンテを2輌、それからCVを1輌と改装パーツを発注することになった。かなりの出費だが、GMPにはまだ余裕がある」

カズ「ダイアモンド・ドッグズの収入はかなり安定しているからな...MSF時代と比べてもそれほど遜色はない」

オセロット「日本の、それも高校に出資なんて昔じゃ考えられなかったんじゃないのか?」

カズ「それもそうだな」

さらに数日後

オセロット「パンターG5輌、セモヴェンテ2輌、CV1輌その他改装パーツ...よし、確かに受領した」

業者「はい、ご利用ありがとうございました~」

カズ「さて、格納庫へ移そう。勝手が違うからある程度動かし方を覚えてもらわんとならんし」

オセロット「編成も組み直さなくちゃならんだろうしな。今日の授業もその辺の準備に追われそうだ」

カズ「戦車道履修者は、引退したアンチョビを除いて全員で41人...一年生が入って68人か。去年よりも増え幅は小さいな」

オセロット「これから増えるさ。パンターの乗員は5人だから、パンター中心の編成なら25人はそっちに割かれるな」

カズ「セモヴェンテの乗員は3名。今の保有台数は5輌。15人割かれて残りは27名」

オセロット「P40は4名割かれる。残り23名」

カズ「CV7。それでも9名は余るし、18輌も使えるのは決勝だけ...戦力の大幅な増強はできたが、制限はあるし戦車も少し足りないのがネックだな」

オセロット「それも戦車道なんだろうさ。しかし、こうなると試合に全員は出られんな」

カズ「それは仕方あるまい。アンツィオに限った話じゃない。いずれ戦車も買い足さないとならんかもな」

オセロット「まあ、運用の判断と編成は隊長の仕事だがな」

午後
格納庫

ペパロニ「いいぞー!クレーン降ろせー!」

アンツィオ生D(以下ジャンドゥーヤ)「まだダメですよ!8mm機銃外せてないですから!」ガチャガチャ

ペパロニ「あれ、そうだっけ?」

ジャンドゥーヤ「(この人私を殺す気なんだろうか)」

カルパッチョ「どう?できた?」ヒョコ

ジャンドゥーヤ「!あっ、外せました」ガコ

カルパッチョ「それじゃ換装始めましょう」

ジャンドゥーヤ「クレーン降ろして!」

フランジェリコ「はいよー」ウイイ

20mm対戦車機銃「」ゴゴゴ

ペパロニ「よっ、と」ガッキュッ

カルパッチョ「あとは車体を組み直しておしまいね」

ペパロニ「そういや火炎放射器搭載型もあったよな、これって?」ガチャガチャ

ジャンドゥーヤ「実際に見たことはないですね」キュッキュッ

ペパロニ「実弾より撃ったときの気分はいいかもな」カカカ

ジャンドゥーヤ「ルール的にダメじゃないですか?カーボンだって燃えちゃうでしょ」

グラウンド

戦車兵A「いいか、パンターの動かし方と特性は...」※英語

戦車兵B「陣形は...だ。といっても今日はまだ基本的な操縦訓練と射撃訓練だけだが」※英語

兵士B「~というわけだ」

オセロット「よし!実際に動かしてみろ!」

アンツィオ生たち「「はい!」」

グリッシーニ(操縦手)「うちでパンター乗るなんて思ってもみなかったね」ガロロロロガッゴ

アンツィオ生H(装填手、以下バローロ)「砲弾重いなぁ」

アンツィオ生I(砲手、以下フリット)「照準器は見やすいけど、回転砲塔に慣れるまで時間かかりそう」キュキュ

アンツィオ生J(車長、以下ソアーヴェ)「すぐ慣れるよ。大丈夫」

アンツィオ生K(通信手、以下ランプレドット)「えーと、周波数はっと」クルクル

カルパッチョ『それでは各車輛、操縦訓練を開始してください』

アンツィオ生一同「「Si!!」」

2時間後

カルパッチョ「では30分間の休憩後、射撃訓練を行います。おやつ用意!」

ペパロニ「今日のおやつはアフォガードだぞ!」

アンツィオ生一同「「やった~❤❤」」

アンツィオ生L(以下マルサラ)「んーおいし❤濃いめのコーヒー最高❤❤」

カルパッチョ(ふぅ...パンター隊の熟練はまだまだかかりそうだけど、ひとまず動かし方は良さそうね)ゴクゴク

カルパッチョ(あとは、射撃の精度。ノリと勢いを火力と起動力で固められれば、アンツィオはどこよりも強くなれるはず)コト

カルパッチョ(見ていてくださいね、ドゥーチェ...!)

別の日
体育館

スネーク「ではこれより、CQCの教練を開始する!」※英語

兵士A「これよりCQCの教練を開始する!」

アンツィオ生たち「「はい!」」

スネーク「拳銃の持ち方はこうだ。左手にナイフを持つことで、発砲とナイフファイトを即座に切り替えられる。拘束の仕方は...」※英語

兵士A「~というわけだ。では実際に見てもらおう」

兵士A「ボス、お願いします」※英語

スネーク「フン!」ガシッブンッ

兵士A「ぐわぁあああ」ドスッ

兵士A(あれ、いつもより痛くない。マットの上だからかな)

スネーク「じゃあみんな、やってみろ。ゆっくりやるんだぞ。あまり強く叩きつけるな」※英語

兵士A「じゃあやってみよう。ゆっくり、あまり強く叩きつけないように」

「「はーい!」」

グラウンド

戦車兵A「動体目標に向かってそのまま狙っても弾は当たらん!動いているからだ。そこであらかじめ目標の動きに合わせて撃つ!これを偏差射撃という」※英語

戦車兵B「走行しながらの射撃を行進間射撃というが、現実でそんなもんに成功した例はない。打ち方はジジイの小便みたいなもんで構わんからキッチリ止まってから当てろ!特にパンターの主砲ならマウスみたいなデカブツでもない限りどこからでも抜けるからな!」※英語

戦車兵C「まずは静止目標からでいい、命中精度を上げろ!さっき教えた通り、シュトルヒ計算を体に覚えこませるんだ!」※英語

兵士B「~だ!では実際にやってもらう!総員準備しろ!」

カルパッチョ「射撃訓練開始!」

スパーラ
ソアーヴェ「撃て!」

DOOM BOMB
GAAN KAN

フリット「ううッ、セモヴェンテよりズドンと来るなぁ」

ソアーヴェ「当たってるから大丈夫。次急停車から撃って!車体の反動が収まってからね!」

フリット「Si!」

バローロ「はいッ次!」ガコン

グリッシーニ「よっと」ガッギャアアッグラッ

スパーラ
ソアーヴェ「撃て!」

Boo BANG
DOO GAAN

ソアーヴェ「また命中!すごいね」

GAGAAAAA

ペパロニ「CVってこんなに速かったか?」

ジャンドゥーヤ「不整地では15kmくらいしか出ないはずなのに、妙に速くないですか」ガロロロロ


ペパロニ「まっ、いいか。Spara!」

ズドドドドドドドドドドドドド

ジャンドゥーヤ「8mmとは比較にならない音ですね」ガロロロロロ

DOGAAAAN

整備兵B「ちょっと出力上げすぎたかな?」

整備兵A「車体耐えられんのか、あれ」

パンチェッタ(操縦手)「P40、久しぶりだなぁ」

カルパッチョ(車長兼装填手)「車長として乗るのは初めてね」

パスティエーラ(通信手)「そういえばそうね。初陣で故障して以来ずっと置いたままだったもんなぁ」

ピカタ(砲手)「あたしらはドゥーチェの時から乗ってるから、まあ慣れてるけど」

カルパッチョ「慣れは心強いけど、同時に恐ろしいわ」

ピカタ「えっ?」

カルパッチョ「試してみましょう」ニコッ

カルパッチョ「Spara!」クワッ

BOMG BOOO

ピカタ「あっ、外した」

カルパッチョ「停止射撃は確実に当てて!撃った時点でこちらの居所はバレるから命取りよ!」

カルパッチョ「慣れててもこういうことはあるの!」ガコン

ピカタ「ごめん!」

パンチェッタ「しっかりお願いね~」

2時間後

カルパッチョ「みんな今日はお疲れ様でした!パンター組は新しい戦車で慣れないかもしれないけれど、よく頑張ってくれました。明日からおやつを三度に戻します!」

一同「「やった~!!!」」

カルパッチョ「それでは今日の練習を終わります!気をつけ!礼!」

一同「「ありがとうございました!」」


カズ「練度の方はどうだ?」

戦車兵A「ええ、飲み込みは非常に早いですね」

戦車兵B「あとは今後の運用を見ていきましょう」

戦車兵C「士気は元来高いようですから、そこをパンターの火力と技量で補強していきたいですね」

スネーク「順調に進んでいるようだな」スタスタ

戦車兵s「「ボス!お疲れ様です!!」」ビシ

スネーク「楽にしていい」ストン

カズ「スネーク。CQCの教練はどうだ?」

スネーク「みんなそれなりに筋がいい。レンガや地面ではやるなと厳命する必要があったが」

オセロット「...(あんたがそれを言うか?)」

カズ「おおかた順調に進んでいるようだな」

オセロット「ああ、そろそろ練習試合を考えているんだが」

カズ「明日にでもカルパッチョと相談してみよう。ちなみにどことだ?」

オセロット「大洗と」

カズ「あそこか。勝てるか?」

オセロット「あいつら次第だ」

次の日

カルパッチョ「大洗と練習試合ですか」

オセロット「そうだ」

カルパッチョ「いつですか?」

オセロット「土曜日ごろを想定している」

カルパッチョ「わかりました、それまでに仕上げましょう」

オセロット「頼んだぞ」

授業

カルパッチョ「土曜日は大洗と練習試合が決まりました!」

ザワザワ エ-?
オオアライト-?

カルパッチョ「みんな知っての通り、私たちは去年大洗に敗れました」

カルパッチョ「だけどあれから私たちは訓練を重ねて、あの時以上に成長したはずです。大洗との練習試合に備えて、これまでやってきたことをさらに積み重ねていきましょう!」

カルパッチョ「"ドゥーチェ、勝ちました"と胸を張って言えるように!」

アンツィオ生一同「「Si!!」」

次の日
教室

カルパッチョ「ではブリーフィングを開始します」

カルパッチョ「今回の作戦は二つです」

カルパッチョ「去年の大洗戦で行ったマカロニ作戦は残念ながら失敗しました」

ペパロニ「」メソラシ

ジャンドゥーヤ(全部置いちゃったもんなぁ)

ロゼッタ(ありゃ私らのミスだよなぁ)

カルパッチョ「しかし、一度失敗した作戦を二度も使うとは向こうも考えていないはずです。その心理的な隙を利用します」

カルパッチョ「精巧なデコイを用いた第二次マカロニ作戦」

カルパッチョ「名付けて既視感作戦です」

カルパッチョ「アウター・ヘヴン社の支援を受け、私たちの懐事情は好転しました」

カルパッチョ「資金繰りだけでなく、技術も」

カルパッチョ「単なる看板ではなく、エンジン音を発するバルーンのデコイを用意しましょう」

オセロット(ほう、考えたな)

カズ(用意、間に合うか?)

オセロット(事前に相談は受けていたからな。手配はしてある)

カズ(いつの間に...)

カルパッチョ「置きすぎないよう、携行する数は定数だけで」

カルパッチョ「それらを要所に配置し、足止めをし...」

カルパッチョ「包囲してパンターとセモヴェンテの火力で叩きます。今の私達ならできます」

カルパッチョ「そこで撃ち漏らしが出た場合、CV数輌で機銃掃射しつつ誘導してください。再び包囲します」

カルパッチョ「こちらは名付けて」

カルパッチョ「ミニミニ大作戦です」

アンツィオ生一同「」オ-カッコイ-

カルパッチョ「それではグラウンドに移って作戦演習をしましょう」

キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン

カルパッチョ「...お昼の時間か、しょうがないわね」

ペパロニ「屋台の準備だー!」

パンチェッタ「いそげー!!」

アンツィオ生一同「「おー!!」」

タタタタタタタタタタタタ

カルパッチョ「...はあ」

カルパッチョ(ドゥーチェ、大変だったんですね)

カズ「大変そうだな」

カルパッチョ「...まあ、いつものことです」

カルパッチョ「自分の気持ちに素直なのはいいことなんですけどね...」ハア

ジャンドゥーヤ「この気持ちを少しでも試合に向けてくれればなぁ、ってドゥーチェも言ってましたね」

カズ「ともあれ、食事は大事だ。昼飯を食べに行こう」

______
_____
____

食後
グラウンド


ジャンドゥーヤ「デコイ、意外と重いなぁ」

ペパロニ「こんな箱がマカロニなのか?」

ジャンドゥーヤ「これ自体じゃなくて、この中に入ったバルーンがマカロニなんですよ」

ペパロニ「へぇ。もう絵描かなくてもいいんだな」


カルパッチョ「スピードが勝負です。大洗が街道に到達する以前に設置を完了していなければならず、またパンターとセモヴェンテの連隊も所定の位置に着いていなければなりません。それから…」

_______
_____
__


カルパッチョ「___今回の大洗戦ブリーフィングは以上です」

カルパッチョ「次に、識別のためにそれぞれの車輛の搭乗員編成と車輛毎のコードネームを通達します」

カルパッチョ「まずはパンター5輌から」

カルパッチョ「1号車、アマレットを車長とした砲手ガリアーノ、装填手カプレーゼ、操縦手ミネストローネ、通信手カンパリの車輛を____」


カルパッチョ「蝶(モルフォ)」

カルパッチョ「2号車は車長をモルタデッラ、操縦手フランジェリコ、砲手マルサラ、装填手ラビオリ、通信手ロゼッタの車輛を__」

カルパッチョ「狼(ルーポ)」

カルパッチョ「3号車は車長をソアーヴェ、砲手フリット、操縦手グリッシーニ、装填手バローロ、通信手ランプレドットの車輛を___」


カルパッチョ「烏(コルヴォ)」


カルパッチョ「4号車は車長をリモンチェッロ、砲手グラッパ、装填手ボネ、操縦手ロマーナ、通信手マリナーラの車輛を___」

カルパッチョ「蟷螂(マンティーデ)」

カルパッチョ「5号車は車長をブルスケッタ、砲手アランチーニ、装填手カファレル、操縦手カルツォーネ、通信手ピアディーナの車輛を___」

カルパッチョ「蛸(ポルポ)」

カルパッチョ「パンター5輌の通常編成は以上ですが、試合によっては全員が出られるわけではありませんのでそのつもりでいてください」

カルパッチョ「次にセモヴェンテの編成を発表します」

カルパッチョ「1号車は、車長兼装填手をスプリッツ、操縦手をセミフレッド、砲手兼通信手をバルドリーノとした車輛を___」


カルパッチョ「狐(ヴォルペ)」

カルパッチョ「2号車は、操縦手をブカティーニ、砲手兼通信手をペンネ、車長兼装填手をカネロニとした車輛を___」


カルパッチョ「蛇(セルペンテ)」

カルパッチョ「3号車は、操縦手をクレシェンティーナ、砲手兼通信手をコッパ、車長兼装填手をラルドとした車輛を___」

カルパッチョ「山猫(ガットパルド)」

カルパッチョ「4号車は、車長兼装填手をボスカイオラ、砲手兼通信手をニョッキ、操縦手をタリアテッレとした車輛を___」

カルパッチョ「蜂(アーペ)」

カルパッチョ「5号車は、車長兼装填手をパンツァネッラ、砲手兼通信手をクロスティーニ、操縦手をリゾットとした車輛を___」

カルパッチョ「それからP40の編成です」

カルパッチョ「車長兼装填手を私、砲手をピカタ、通信手をパスティエーラ、操縦手をパンチェッタとします。コードネームは____」

カルパッチョ「蠍(スコルピオーネ)」

カルパッチョ「最後にCV各車の編成を通達します」

カルパッチョ「車長兼砲手をペパロニ、操縦手ジャンドゥーヤの車輛を"トム"」

カルパッチョ「車長兼砲手をリコッタ、操縦手をゴルゴンゾーラの車輛を"ハリー"」

カルパッチョ「車長兼砲手をヴェルミチェッリ、操縦手をラザニアの車輛を"ディック"」

カルパッチョ「車長兼砲手をプロシュット、操縦手をブレサオーラの車輛を"ヴァンキッシュ"」

カルパッチョ「車長兼砲手をムルスム、操縦手をヴィンサントの車輛を"ピューパ"」

カルパッチョ「車長兼砲手をキャンティ、操縦手をノヴェッロの車輛を"クリサリス"」

クリサリス「車長兼砲手をアペロール、操縦手をマラスキーノの車輛を"コクーン"」

カルパッチョ「CVの搭乗員編成とコードネームは以上の通りです」

カルパッチョ「通達を終わります。ではこれにて解散!」

一同「「お疲れさまでした!」」

訂正:

5号車は「蛙(ラーナ)」

______
_____
___

カルパッチョ「...ふぅ」ストン

カルパッチョ(車輛毎に識別用のエンブレムを着けないと...)

カルパッチョ(イマイチいいデザインができない)

カルパッチョ(どうしよっかな...)

コッコッコッ

オセロット「まだ残っていたのか」

カルパッチョ「あら、アダムさん。車輛毎のエンブレムデザインがまとまらなくて残っていたんです」

オセロット「エンブレムか...」

オセロット「シンプルなものでいいと思うぞ」

カルパッチョ「そう思ってはいるんですが、なかなか...」

オセロット「よければうちでエンブレムのデザインを持ってきてやろうか?」

カルパッチョ「えっ?」

オセロット「うちはそういう部署もある」

オセロット「車輛のコードネームに合ったエンブレムがあればいいんだな?」

カルパッチョ「はい、お願いします。すみません、何から何まで...」

オセロット「気にするな。そういう契約だ」

次の日

カルパッチョ「各車、コードネーム毎にエンブレムを配布します。車体右側面の校章を外し、装着してください」

ペパロニ「アンツィオの校章外すのかよ?」

カルパッチョ「右側面だけよ。車輛の識別証だから、着けなくちゃ」

ジャンドゥーヤ「あの、やっぱりどっちも外したくないっていうか...」

カルパッチョ「言いたいことはわかるわ。でも」

カルパッチョ「校章(マーク)を消しても、思い出は消えないわ」

カルパッチョ「これは私達の新しい始まりの証でもあるの」

カルパッチョ「だから着けてほしい」

「...はい!」

__________
________
______


大洗港

甲板
ペパロニ「着いたぞー!」

ジャンドゥーヤ「あれが大洗ですか~」

クレシェンティーナ「結構大きな街ね」

運搬トラック車内
カルパッチョ「さて、行きますか」

パンチェッタ「ちょっと、シートベルト忘れてるよ」

カルパッチョ「ああ、うっかりしてたわ」

パンチェッタ「緊張してんの?落ち着きなよ、隊長」

カルパッチョ「ふふ。ごめんね」カチャカチャ

カルパッチョ「じゃ、行きますか」

パンチェッタ「うん。掴まってなよ」カシュッギャアブロロロ

ガオオオオオン

カルパッチョ(きっと、大丈夫)

______
_____
____

カルパッチョ『設備と兵装に異常はない?』

『こちら蝶、異常はありません』

『こちら狼、異常なし』

『こちら鴉、異常なし』

『こちら蟷螂、異常ありません』

『こちら蛸、異常ありません』

カルパッチョ『わかりました。セモベンテ各車輛は?』

『こちら狐、異常なし」

『こちら蛇、全く異常はありません』

『こちら山猫、異常なしです』

『こちら蜂、異常は見当たりません』

『こちら蛙、大丈夫です』

カルパッチョ『蠍も異常ありません。CV各車輛は問題ありませんか?』

『『大丈夫です』』

カズ『みんな、聞こえるか』ザザ

『ミラー教官!』

『どこにいらっしゃるんですか?』

カズ『ヘリだ。今日は観客席から見せてもらおう。期待しているぞ』

『勝ってみせますよ!』

オセロット『その意気だ。試合後の食事の準備はしてあるのか?』

『『抜かり無いっす!』』

カズ『よろしい。では諸君、健闘と幸運を祈るぞ』ブッン

カルパッチョ『はい。では総員降車、大洗の方々に顔合わせに向かいましょう』ガチャ

タッタッ

ブオオオオオンキッ

パンチェッタ「クルマは用意できてるよ、乗って」

カルパッチョ「ありがとう」ガチャバタン

ブオ-ン

ガロロロロロロロキキッ
ガチャッスタスタ

カルパッチョ「お久しぶりです、みほさん」

みほ「お久しぶりです、カルパッチョさん。その節はどうもありがとうございました。アンチョビさんにもよろしく伝えてください」ペコッ

カルパッチョ「いえいえ。それよりも今日はありがとうございます。また大洗と対戦できるなんて嬉しいです」ニコニコ

みほ「そんな、とんでもないです」

カルパッチョ「今度は負けませんよ。私たちもあれから訓練を積んできましたから」

みほ「はい、それはこちらも同じです。今日はお互い悔いのない戦いにしましょう!」

(握手)

(握手)

アンツィオのテント内

カルパッチョ「今回は殲滅戦よ」

カルパッチョ「大洗の編成は大学選抜戦とあまり変わらないみたいね」

ジャンドゥーヤ「えーと、Ⅳ号、八九式にⅢ突、M3リーと三式、ヘッツァーにルノーB1Bis、そしてポルシェティーガー」

カルパッチョ「三年生が乗員にいた車輛はもう編成が変わっているはずよ」

カルパッチョ「ポルシェティーガーは足回りが弱いから、あまり高所には持ってこないはず。わざわざ牽引するなんてことはしないでしょう」

カルパッチョ「Ⅲ突の火力は脅威よ。用心して」

カルパッチョ「Ⅳ号、ヘッツァー、三式は要注意ね」

カルパッチョ「一年生の練度はまだそれほど高くはないでしょうけれど、油断は禁物です。訓練でやってきたことを忘れないで」

「「はい!」」

カルパッチョ「今回のこちらの編成は蠍、蛸、鴉、狼、蛇、山猫、トム、ハリー、ディックの計9輌」

カルパッチョ「大洗の編成は8輌までですし、あまり多すぎては勝負にならないのでそれくらいが妥当です」

カルパッチョ「今回参戦しない車輛の出番は次の練習試合または大会まで持ち越しになります。ごめんね」

カルパッチョ「次に作戦内容を確認します」

カルパッチョ「まず既視感作戦」

カルパッチョ「迅速に移動し、指定位置にデコイを配置するシンプルな作戦です。釘付けにして包囲して叩く」

カルパッチョ「ほんのわずかなミスでこの策は破られてしまいますから、気をつけて」

「「はい!」」

カルパッチョ「次に、既視感作戦が失敗した際に実行する」

カルパッチョ「ミニミニ大作戦」

カルパッチョ「こちらはCVの機動力が命です。行進間射撃で、当たらなくても構わないのでとにかく誘導してください」

「「はい!」」

カルパッチョ「では総員、出撃用意!」

________
______
_____

みほ(えっ?どうしてパンターが?)

優花里(アンツィオがパンター持ってるなんて知りませんでした!)

華(アンツィオ、パンターを買えるほど資金繰りが良かったでしょうか?)

麻子(...借金でもしたのか?)

沙織(そんなわけ...ないよね。黒森峰から借りたわけでもなさそう。それになんか車体に怖いマークがついてる)

試合会場

審判「それでは、大洗女子学園対アンツィオ高校の練習試合を始めます!気をつけ、礼!」

カルパッチョ「」ビシ

みほ「」ビシ

「「お願いします!」」

『試合開始!』

スッ

みほ「Panzer Vor!」

カルパッチョ「Abanti!」

Vooooo

キュラキュラキュラ

カルパッチョ「危険を冒す者が勝利するのよ」

ピカタ「そうだね」

________
_______
______

ソアーヴェ『こちら鴉、位置に着きました』

ブルスケッタ『こちら蛸、配置完了です』

モルタデッラ『こちら狼、位置に着きました』

カネロニ『こちら蛇、配置終わりました』

ラルド『こちら山猫、いつでも動けます』


カルパッチョ『スコルピオーネも既に位置に着きました。CV各車、マカロニを展開してください』

カルパッチョ『そしてパンター・セモヴェンテ各車は近場の草や枝を車体に貼り付けて擬装してください」

『『了解しました』』

ペパロニ『マカロニ特盛りで行くぜー!!』

ゴトゴトゴトゴト

ペパロニ「ポチっとな」

プシュプシュプシュプシュ
ブオオオオオオオ

ペパロニ「エンジン音付きなのか。すげえな」

ジャンドゥーヤ「なんか変」

ヴェルミチェッリ「姐さん、もういいですか~?」

ペパロニ「おう!終わったぜ!」

リコッタ『展開完了しました』

カルパッチョ『了解しました。では偵察を開始してください。発見されるのを防ぐために、エンジンの回転数は下げ目で』

カルパッチョ『トムは北に、ハリーは東、ディックは西に。南は蠍が請け負います』

CV各車『Si!』

カルパッチョ『発見された場合は無理に応戦する必要はありません。20mmを有効に使って離脱して、森に身を潜めなさい』

_______
______
_____


みほ『ウサギさんチーム、アヒルさんチームの皆さんは先行して偵察してください。レオポンさんチームは平地でカバさんチーム・アリクイさんチームと一緒に隠れていてください』

みほ『あんこうとカメさんチーム、カモさんチームはこのまま前進します』

ウサギさんチーム『了解でーす!』

アヒルさんチーム『了解しました!』

カバさんチーム『わかった!』

アリクイさんチーム『わかったよ』

レオポンさんチーム『はいよ~』

カメさんチーム『了解』

カモさんチーム『了解しました』

ガロロロロロロッ ザアアア
ズズォ

車内

優花里「今度はどんな作戦で来るんでしょうか?」

みほ「まさかまた同じ作戦では来ないだろうけど...」(地図を広げる)

華「どんな作戦で来ようとも、私達なら打ち破れますよ」ニコニコ

沙織「慢心しちゃダメだよ華」

麻子「...(眠い)」グックンッ

ガオオオオン

忍「!」キキィ

あけび『正面に敵影!パンター2輌、セモヴェンテ2輌既に展開しています!』

みほ『わかりました。位置を教えてください』

あけび『~地点です』

みほ『はい』

みほ「今度は欺瞞じゃないみたいだね」

優花里「さすがアンツィオ、機動力はすごいです!」

華「...本当でしょうか?」

みほ「この配置なら理想的...でも」

みほ『アヒルさん、降車して偵察を実行してください』

あけび『わかりました!』

ガチャッスタッ

スッピピン

典子「...エンジンはかかったままだね。音するし」

あけび「もう少し近づけるかな?」ガサガサ

典子「ちょっと!危ないよ!」

あけび「かがんで行けば大丈夫です!根性で!」ススス

典子『敵、エンジンはかかったままですが動きはありません。佐々木が勝手に近づいちゃってるんですが...』

みほ『...大丈夫。気づかれないように接近して確認してください』

典子『わかりました』

_______
______
_____

モルタデッラ『こちら狼、八九式を補足したんですが、乗員が降車しちゃって今攻撃するのは危険です』

ラルド『こちら山猫、2名ほどマカロニに近づいてきます!』

カルパッチョ『仕方ないわね。蛸、空に向かって威嚇射撃!八九式の乗員を車内に下がらせます』

ブルスケッタ『了解しました!』

ブルスケッタ「カファレル、榴弾装填」

ブルスケッタ「アランチーニ!上に向けて、マカロニとあの子たちとは違う方向に。当てないようにね!」

アランチーニ「はい!」キュキュククン

ブルスケッタ「Spara!」

BOOOOOM
バゴォォォン
シバアアアアアア

あけび「!!」ビクッ

典子「佐々木、戻ろう!危ないよ!」

あけび「は、はい!」

タッタッタ
ガチャ

ブルスケッタ「戻ってくれた。よかった」

カファレル「ヒヤヒヤしたわ」ガコン

ブルスケッタ『マカロニはバレずに済みました。時間の問題ですが』

カルパッチョ『了解しました。引き続き待機してください』

カルパッチョ「八九式はどこから来たのかしら?」(地図を広げる)

ピカタ「うちらの警戒網もそんなに綿密じゃないし、どっかしら穴あるでしょ」

パスティエーラ「私たちがいないとこでこの丘まで来れるのって~地点くらいじゃない?」

カルパッチョ「...ここか。でも全車で来るような下手は打たないはず。場合によっては回り込まれそうね」

ピカタ「火力と機動力、命中精度ならうちらのが上でしょ。回り込まれても大丈夫だよ。あんだけ訓練積んできたんだから」

カルパッチョ「そうね。でもみほさんなら、こちらの常識を超えた戦いをしてくるわ。油断はできない」

カルパッチョ「幸いにも配置したパンターとセモヴェンテの位置はまだ特定されずに済んだみたいだから、あちらさんの出方を伺っていましょう」

カルパッチョ「焦って闇雲に動いたら相手の思う壺よ」

観客席

ザワザワ...ガヤガヤ

カズ「まだこっちは動きがないな」

オセロット「忍耐力は着実に付いているな。良いことだ」

スネーク「...ふむ」

_______
_____
___

典子『こちらアヒルチーム、発砲音されましたが位置はわかりません!ただ、着弾地点からして、少なくとも補足した敵影からではないようです』

みほ『わかりました。その敵影は、前の試合と同じくデコイの可能性が高いです』

みほ『ウサギさんチーム、今どこにいますか?』

梓『~地点です!敵影は確認できません』

みほ『~地点まで移動して、敵影を確認次第アヒルさんチームと一緒に発砲してください』

ウサギ・アヒルチーム『了解です!』

みほ『デコイかどうかの確認が取れたら、配置した車輛の捜索を実施してください。そう遠くにはいないはずです』

優花里「また欺瞞作戦なんて」

華「同じ手が二度も通用すると思っているのでしょうか?」

沙織「その心理を利用したんじゃない?」

みほ「釘付けにして包囲する作戦...?でも、それならどうしてデコイに近づいたアヒルさんチームに威嚇射撃なんて...もしかして」

みほ「優花里さん、偵察に出てもらっていい?」

優花里「はい!喜んで!」

みほ「相手は茂みに擬態している可能性があります。多分、草を車体に貼り付けて」

みほ「ですが刈った草はすぐに枯れ始めます。色の違いで車輛を見つけてください」

優花里「やってみます!」

ガチャッスタッ
ダダダダ

_______
______
_____

優花里「パンターの車高からすると...」

優花里(あのあたりかな?赤外線ゴーグルでもあればすぐにわかるけど)ザッザッザ

優花里(エンジン音がかすかに聞こえてくる)

優花里(近くにいる。でもなんだろう)


優花里(アンツィオ、こんなに怖かったっけ...)

優花里(すごい未視感がある)

優花里(逃げちゃダメだ...)スッピピン

優花里(色の違いで位置を特定しなくちゃ)

______

『こちらハリー。~地点にて斥候らしき大洗生確認。こちらの位置をうかがっているようです』

『威嚇射撃しますか?』

カルパッチョ『こちらの位置がバレるだけよ。偵察中の選手を捕らえることはルール上認められています。鴉、捕獲してください』

『はっ。バローロを向かわせます』

カルパッチョ『気づかれずに近づいて拘束。CQCの基本を思い出して』

_______
______
_____

バローロ(あの子ね...悪く思わないで)

バローロ(ベレッタとナイフを使うことになるとは考えもしなかったけど、持ってきてよかった)スッ

チャキ
ガッパシン

優花里「!」

バローロ「動くな。貴女、大洗の生徒ね?」シャキン

優花里「あっ...あうう」ガタガタ

バローロ「答えなさい。偵察でここに?」ググッギリギリギリ

優花里「んぐぐうッ...はっはいい...そうでありますッ」グスッゲホッ...

バローロ(泣くほど怖いかしら、私。ちょっと心外)

バローロ(それとも罠?私を見張って、車輛の配置を特定しようって肚?)

バローロ(ともあれ、捕獲しないと。手錠はっと)

バローロ「まあいいわ。ルール上捕獲した捕虜は陣地まで引っ張らないといけないから、ついてきなさい」ガチャン

バローロ『鼠を捕らえました。回収して吐かせます』ザザ

カルパッチョ『ご苦労様。何かわかるといいのだけど、無理に聞き出しちゃダメよ』

バローロ『心得ています』

バローロ『回収車急いで!』

ロマーナ『5分くらいで着けるわ。少し待ってて』

バローロ「さて、そこに跪きなさい」

優花里「...」ポス

バローロ「迎えが着くまで、お話しましょうか?お嬢ちゃん」銃口ゴリッ

優花里「ひっ...」ブルブル

バローロ「"何を見たの?"」

優花里「えっ...何も見てないでありますっ」クビフルフル

バローロ「質問を変えましょう」

バローロ「"貴女の隊長の命令は何?"」

優花里「あっ...あああっ」ガタガタ

バローロ(埒があかないわ。銃で脅すのは逆効果ね)

バローロ(ここはひとつ、甘い言葉でオトしましょう)

バローロ「...怖がらなくていいわ」ス

バローロ「ほら」ダキッ

優花里「あぅ...」ポフ

バローロ「怖がらせてごめんね」ナデナデ

バローロ「涙を拭きましょう。可愛い顔が台無しよ」フキフキ

優花里「はうぅ...」ウットリ

バローロ(ちょろい)

バローロ(もう一押し...)

バローロ「あなた、名前はなんていうの?」

優花里「不肖、秋山優花里と申します」ニコ

バローロ「良い名前ね、優花里」ホッペチュ

優花里「!」カァァ

バローロ「それで、ねぇ...」

ズドドドドドド
パァンパァン
パヒュン

バローロ「!!まさか____」

優花里「うっ、うわぁあああ!!!」ドン

バローロ「あっ!」ドサ

ダッ

バローロ「!しまった____」バッ

バローロ「待ちなさい!!!」

バローロ『ロマーナ!迎えは要らなくなったわ!隊長すみません、鼠に逃げられました!』ダダダ

カルパッチョ『急いで車輛に戻りなさい!鴉!狼!マカロニがバレたわ、M3と八九式に砲撃開始!!確実に撃破しなさい!!』

『『Si!!』』

バローロ「ああもう、台無しよ!」ダッ

モルタデッラ「Spara!」

ソアーヴェ「Spara!」

DOOOOM
DOOOOM
GAHHHHN
シュパッ!

梓『ウサギチーム走行不能!すみません、やられちゃいました!』

あや「やっぱ、パンター強いねぇ。また眼鏡割れちゃった」イテテ


沙織『みなさん大丈夫ですか!?」

『大丈夫でーす!』

沙織『ほっ、よかった』


フリット「ちょっとバローロ!帰ってくるの遅いよ!」

バローロ「大目に見てよ!」ガコン

優花里「はぁ、ハァーッ」ダッダッダ

優花里「秋山優花里、ただいま戻りましたぁ!」ゼェゼェ

みほ「秋山さん!無事だった?」

沙織「ってゆかりんどうしたのその手錠!?捕まっちゃったの?」

優花里「な、なんとか逃げて来れました...でも配置は割り出せませんでした。ごめんなさい」シュン

みほ「気にしないで。アヒルさんチームとウサギさんチームが発射煙でパンターの位置は特定してくれましたから、あちらの意図もある程度読めました」

みほ『あちらの作戦は、こちらの既視感を利用した、いわば第二次マカロニ作戦です。丘に誘い込み、デコイで釘付けにして包囲して叩く』

みほ『ここで戦ってもジリ貧になるだけです。あんこうとカモさんチーム、カメさんチームとアヒルさんチームは丘を下りて!平地に残っている車輛と共に市街地に誘い込んで遭遇戦に持ち込みます!』

『了解です!』

『わかったぜよ!』

『了解しました!』

『了解です!』

『はいよ~』

『わかりました!』

優花里「...///」ゾクウッ

沙織「ゆかりん、大丈夫?顔赤いよ」

優花里「えっ、ああ、大丈夫です///」

華「優花里さん、それで装填はできますか?(これは...なにかあったのね)」

優花里「流石にこれではやりづらいので...」ゴソゴソ

優花里「ピッキングで外します」カチャカチャカチン

華「流石ですね」ニッコリ

_______
______
_____

リコッタ『こちらハリー!大洗、全車退き始めました!市街地に逃げ込むようです!』

カルパッチョ『市街地ですね?』

カルパッチョ「土地勘のない私たちが不用意に市街地へ入り込んでも、遭遇戦の得意な大洗に蹂躙されるだけ...ましてやあちらにしてみれば庭みたいな地元」

ピカタ「CVに先導させてナビゲーター役やってもらおっか?」

カルパッチョ「そうね」

カルパッチョ『既視感作戦およびミニミニ大作戦は放棄します』

カルパッチョ『これより追撃に移ります』

カルパッチョ『各車、擬装の草と枝を取って』

カルパッチョ『蛇と山猫、追撃してください。でも深追いはしないで。CV各車は、市街地を見渡せる位置に陣取って敵の位置を把握してください』

カルパッチョ『蠍、蛸、狼、鴉も後に続きます』

カルパッチョ『あまり狭い路地なんかには行かないようにして』

『『Si!』』

ガオオオオオオオオン

カネロニ「Spara!」

BOOOM GAHHHHN
シュパッ!

カネロニ「ナイス!行進間射撃で当てるなんて!」ガコン


観客席

オセロット「大洗が退き始めた。騙しきれなかったようだな」

カズ「まぁ、長続きはしなかっただろうしな」

_______
______
_____

ゴモヨ『こちらカモさんチーム走行不能!すみません。幸運を!』


みほ(予想以上に削られた。思ったより成長してる)

みほ「これで6対9。主力はほとんど残ってるから大したことじゃない」

沙織「そうそう、全国大会のときほどじゃないよね!」

華「廃校になる心配もありませんし」フフッ

『わかった』

『了解です!』

『はいよ』

『わかったにゃー』

『了解しました!』

みほ「よっ」ガタン(軍神立ち)

みほ(狭い路地に誘い込めばなんとか)

_______
______
_____

カルパッチョ『トム、ハリー、ディック、状況を報告してください』

ペパロニ『ええっと、◯◯薬局のわき道にⅢ突が待ち伏せてる。八九式が入り組んだ路地に入っていった』

リコッタ『ポルシェティーガー、ヘッツァー、三式は動いたままです。大洗の学園艦前を通過して西へ移動中』

ヴェルミチェッリ『こちらに気づく様子はないです。パンターとP40の到着はどれくらいですか?』

カルパッチョ『あと4分くらいです。Ⅳ号の所在は?』

ヴェルミチェッリ『Ⅳ号視認できません』

カルパッチョ『了解しました。引き続き偵察してください』

カルパッチョ「さて、どうしたものか」ガサ

カルパッチョ「この位置にⅢ突...」キュッ

カルパッチョ「三式・ポルシェティーガー・ヘッツァーは西に移動中...」キュッ

パスティエーラ「Ⅳ号の所在が気がかりね」

ピカタ「CVからは見えない位置なんでしょ?一台回して誘導させたら?」

カルパッチョ「そうね。それじゃ...」

カルパッチョ『トム、市街地に降りて。ポルシェティーガーの一団を避けて市街を走り抜けて、Ⅳ号を捜索してください』

ペパロニ『OK!任せろ!』

カルパッチョ『ハリー、ディックはトムを目視で追いつつ、引き続き街を監視してください』

『『了解しました!』』

カルパッチョ『蛇と山猫、現在の状況を報告してください』

ラルド『Ⅳ号が...えーと、あれは...郵便局の向こうに消えました』

カネロニ『蛇と一緒に微速で警戒中ですが、どこにも敵影はありません』

カルパッチョ『了解しました。トム、Ⅳ号の捜索はもういいわ。蛇と山猫は狼・蛸・鴉と合流して西へ向かい、ポルシェティーガーの一団を追撃してください。掃討隊を編成します』

カルパッチョ『あなた達の火力ならきっと潰せるはずです』

『Si!!』

カルパッチョ「Ⅳ号を始末しに行くわ。パンチェッタ、発進!」ドン

パンチェッタ「はいよっ!」

ガオオオオオオオン

ちょっとご飯食べてきます

再開は21:00頃です

再開します

モルタデッラ『あいわかった!』

ガアアアアアア

ソアーヴェ『ポルシェティーガー確認!砲撃用意!』


ねこにゃー『う、わ追ってくる...』

ツチヤ『だーいじょうぶ。88mmで片付けるよ』

ツチヤ『ギリギリまで引き寄せる。カメさん、その先右曲がって。アリクイさんは左。前後2輌が退いた瞬間に撃つよ』

『わかりました!』

『お、OK!』

ツチヤ『腕の見せどころだね、ホンダ。砲塔旋回、6時の方向』ニヤ

ブウウウウン_____
ガオオオン
ギャッ
ギャッ

ツチヤ「撃てッ!」


ソアーヴェ『Spara!!』

BOOOOM!
GAHHHHHN
シュパッ シュパッ

ツチヤ「ああ、やられちゃったか。まあ、しょうがないね。みんな怪我ない?」

ソアーヴェ『狼と山猫はヘッツァー追って!蛸と蛇は三式!』



『こちらレオポンチーム。ごめんね、やられちゃったけど、パンター1輌やっつけたよ』

みほ『ありがとう。おかげで敵を分散できました』

みほ『残存車輛、現在の状況を報告してください』

_______
______
_____

ソアーヴェ『こちら鴉!すみません、ポルシェティーガーは撃破しましたがこちらも走行不能です!』

カルパッチョ『よく頑張ってくれました。あとは私たちでカタをつけます』

カルパッチョ『三式とヘッツァーは?』

ソアーヴェ『三式は蛸と蛇に、ヘッツァーは山猫と狼に追わせました』

カルパッチョ『了解しました。車内で回収車を待ちなさい』

パスティエーラ「これで5対8。予想以上に粘るね」

カルパッチョ「マジノ戦に比べればマシよ」

ピカタ「そうそう」

パンチェッタ「行くよ!」ガコン

グォォォォォォン

カルパッチョ「P40の性能はⅣ号と大して変わらないけれど、地の利は向こうにあるわ」

カルパッチョ「よっ...」(軍神立ち)

パスティエーラ「落ちないでよね!」

カルパッチョ「大丈夫。その時は貴女が指揮をとって」ジ-ッ

カルパッチョ「!」ハッ

カルパッチョ「10時の方向!土産物屋の陰にⅣ号発見!追い込むわよ!」

パンチェッタ「Ok!」ギャアッ

カルパッチョ「きゃっ」グラッ

パスティエーラ「危ないから車内に入ってよ!」ガシ

カルパッチョ「心配性ね、もう」スタッ

ピカタ「あんたはもっと自分を大事にした方がいいよ」

カルパッチョ「」

_______
______
_____

みほ「4時の方向にP40!麻子さん、その先に入り込んで!華さん、砲撃の用意を!」

麻子「わかった」

華「いつでも撃てます」

みほ「一発で決めてください。ここでP40を撃破してアンツィオの士気に大きく揺さぶりをかけます」

華「心得ました」ニコ

______
_____
____

ガアアアアアア

カルパッチョ「Spara!!」

DOOOOM

カルパッチョ「次ッ!」ガコン

ピカタ「オラァ!」

BOOOOM

________
______

みほ「大丈夫。合図したら言った通りに!」

________
______

カルパッチョ「次の角で曲がるはず!そこで停止して決めて!」ガコン

ピカタ「Si!」

ガオオオンギギャア

パスティエーラ「来たァァァァ!」

パンチェッタ「よっ______」

ギギャギャアアア

BOOOOOM GAHHHHH
シュパッ!


ピカタ「…やった!」ニヤ

観客席

『大洗女子学園、Ⅳ号H型走行不能!』

ア-ア-ヤラレチャッタカ-

オセロット「ほう、隊長車を喰っちまうとはやるじゃないか」

カズ「金をかけた甲斐があるな」

兵士A(無粋なこと言うなぁ)ムスッ

兵士B(おいよせよ)

スネーク(...暇だ)

みほ「...うう」ガチャッヒョコ

カルパッチョ「...今度は、こちらの勝ちですね」ニコリ

みほ「はい。でもまだ終わってません」

カルパッチョ「ええ、その通り」

カルパッチョ「残存兵力の掃討に向かいます!」

カルパッチョ「Abanti!」

ガオオオオオム

みほ「...負けたの、久しぶりだなぁ」

沙織「まだ負けてないよ、みぽりん」

華「そうですよ。みんなを信じましょう」

みほ「...そうだね」

ペパロニ『待て、そこⅢ突が____』

BOOOOM!
GAHHHHHN
シュパッ

モルタデッラ「うっ、わっ」


エルヴィン「どうやら気づかなかったらしいな」


ペパロニ『あっちゃぁ』

モルタデッラ『もっと早く言ってよぉ~!』

ペパロニ『悪い!』テヘ

ラルド「狼のわき通ってヘッツァー追うよ!まっすぐなら行進間射撃でも当てられる!」

ガオオオオオオン

コッパ「よく狙って...」

ZOOOOM GAHHHHHN
シュパッ

『大洗女子学園、ヘッツァー走行不能!』

エルヴィン「...ジリ貧だな。これで3対7だ」

カルパッチョ(残存車輛はこれで蛸、蛇、山猫、蠍とCV3輌)

カルパッチョ(相手はⅢ突、三式、八九式。このまま押せば勝てる)

カルパッチョ『CV全車、三式と八九式の位置はわかる?』

リコッタ『三式と八九式が神社付近で合流しました!』

カルパッチョ『了解しました。Ⅲ突の位置は変わっていないわね?』

ヴェルミチェッリ『いえ、山猫を追撃中です』

カルパッチョ『山猫、今から援護に向かうからⅢ突を振り切って蛸、蛇と合流し三式と八九式を始末しに行ってください』

カルパッチョ『それからCV全車、偵察をやめ、蛸と蛇、山猫の戦列に加わって』

カルパッチョ『オリオンは蠍に任せて』

ピカタ「Ⅲ突って、あの子がいたよね」

カルパッチョ「カエサルとは因縁があるのよ。色々と」

エルヴィン「撃てっ!」

左衛門佐「...!」カチ

BOOOOM GAHHHHHN
シュパッ!

おりょう「また命中ぜよ」

カエサル「流石だな」ガコン

エルヴィン「...ん?」ガチャッ

エルヴィン「P40だ、用意しろ!」

カルパッチョ「見つけた」ニヤ

カエサル(...ひなちゃん。いや、カルパッチョ)

カエサル(今度こそ)

カエサル(私が勝つ)

『山猫、走行不能です』

カルパッチョ『気にしないで、ご苦労様』

カルパッチョ『残存車輛はなんとしても三式と八九式を討ちなさい!隊長命令よ』

『『Si!!』』

カルパッチョ「パンチェッタ、追って!」ゲシ

ガオオオオオオオン

エルヴィン「退くぞ、急げ!」

ギャッアアアアアア

カルパッチョ「Spara!」

エルヴィン「回避!」

ギャッ
BOOOOOM

エルヴィン「後ろにつかれた!回転砲塔が欲しいッ」

カルパッチョ「流石ね。そうでないと面白くないわ」ガコン

カエサル「エルヴィン、ここはアレで行こう」

エルヴィン「この道路じゃ無理だ、狭すぎる」

おりょう「あと少しで大通りに出られるぜよ」

左衛門佐「案ずるな。真っ直ぐに止まってくれれば、確実に当てて見せようぞ」ニッ

エルヴィン「わかった」フフッ

エルヴィン「おりょう、合図したらターンしろ。左衛門佐はその瞬間に砲弾を叩き込め」ガチャ

エルヴィン「...ぐっ(思った以上に揺れるな)」

エルヴィン(やはりあの金髪の隊長か。ひなちゃんとか言ったか?)ジ-

エルヴィン(おそらくあと30秒)

ガオオオ

カルパッチョ(この先の大通りで決まる。多分あの手を使ってくる)

カルパッチョ「パンチェッタ、Ⅲ突がターンしたらドリフト状に右に回り込んで!」

パンチェッタ「!」コクリ

エルヴィン「今だ!!」

おりょう「それっ!」

ギャアアアアアアア(CVターン)

パンチェッタ「うわっ!」

ガギャアアアア
グワッ

BOOOOOOM GAHHHHHN
シュパッ!

カルパッチョ(ああ)

カルパッチョ(なんだろう、オオアマナの花弁が舞い降りるような感覚)

カルパッチョ(私はこれを知っている)

カルパッチョ(結果がどう転ぶかも)

『アンツィオ高校、P40走行不能!』

観客席

カズ「やられてしまったか」

オセロット「まあよくやったさ。むしろ1週間でよくここまで仕上げたというべきだろう」

カルパッチョ『蛸、蛇、トム、ハリー、ディック。Ⅲ突は傷物にしましたが、こちらは撃破されてしまいました。これで3対5』

カルパッチョ『これより指揮権をブルスケッタに委譲します。試合終了までの指揮をお願いします』

カルパッチョ『みんなの健闘を祈ります。ごめんなさい』

『隊長、お疲れ様でした!』

『あとは任せてください、カルパッチョ姐さん!』

ピカタ「大丈夫?カルパッチョ」

パスティエーラ「背中とか打ってない?」

カルパッチョ「大丈夫。ありがとう」

ピカタ「やっぱⅢ突は強いね。ごめんね、仕留められなくて」

カルパッチョ「気にしないで。私の指揮が悪かったわ」ニコリ

パンチェッタ「それを言ったら私の操縦だって、ねぇ?」

ピカタ「まさかⅢ突がうちのCVターンを使ってくるとは思わないでしょ。仕方ないよ」

ハハハ

カルパッチョ(P40を背に回収車に揺られる)

カルパッチョ(勝負には負けた。でも不思議と心地良い)

カルパッチョ(みんなが勝ってくれるといいけれど)

ブルスケッタ『Ⅲ突が来る前に三式を仕留めるわよ!』

ガアアアアア

ブルスケッタ『回り込め!』

BOOOOM!

ブルスケッタ「うっ、わっ、まさか」クルッ

Ⅲ突「」ゴゴゴゴ

ブルスケッタ「」

ブルスケッタ「急いで!」

DOOOOOM KAHHN

エルヴィン「まだいけるぞ!我々が諦めてはならん!」

カエサル「ああ!」ガコン

ブルスケッタ「間に合わなかった!くそッ」

ブルスケッタ『蛇!Ⅲ突は蛸で食い止めるわ、三式を始末して!』

カネロニ『Si!』

ブルスケッタ『CV全車!八九式は南に逃げたわ、仕留めなさい!今のあんたらならできる!』

ブルスケッタ「あのⅢ突はどうしてもここで仕留めないと負けるわ!」

ブルスケッタ「カファレル、装填早めに!カルツォーネ、あっちの砲撃の後に側面に回り込んで!」

ブルスケッタ「アランチーニ!確実に決めて!」

ブルスケッタ「ピアディーナ!祈って!」

『Si!!』


ブルスケッタ「Abanti!」

ガオオオオオオオン

BOOOOOM

カエサル「どこでもいい、当てろ!」ガコン

エルヴィン「回転砲塔相手にどこまで立ち回れるか...」

おりょう「辞世の句を詠むにはまだ早いぜよ!」

左衛門佐「祈ってくれ、元帥殿」

ガアアアアアアアア

ギャギャギャッ

ブルスケッタ「Spara!」

BOOOOM KANNN

ブルスケッタ「弾かれた!」

カファレル「もう一発!」ガコン

エルヴィン「全速後退!!」

ガアアアアアアッ

BOOOOOOOM
ドガアアアン(住宅が倒壊)

観客席

老人「ああ家がー!!でもこれで新築できる」

子供「やったねおじいちゃん!」

ブルスケッタ「くそッ」

エルヴィン「撃てェ!」

BOOOOOM KANNN

(エンブレム欠損)

カエサル「いいぞ!」ガコン

カファレル「しゃらくせぇ!」ガコン

風呂入ってきます

上がり次第再開します

再開します

ブルスケッタ「カルツォーネ、ぶつけられる!?合図したらぶつけて!」

カルツォーネ「やってみる!」

ブルスケッタ「アランチーニ!接射で仕留めるわよ!」

アランチーニ「OK!」


ブルスケッタ「今よ!」

ガアッズガン

BOOOOON GAHHHHHHN

シュパッ

『大洗女子学園、Ⅲ号突撃砲F型走行不能!』


観客席

カズ「これで2対5か。大洗も結構やるじゃないか。勝てるのか」

オセロット「わからんよ。奴らを信じよう」

スネーク「思ったより白熱してるな」

兵士A(ボス、起きてたのか)

_______
______
_____

エルヴィン『我々はここまでだ。アリクイ、アヒル。後は頼むぞ』

『わかりました!』

『わかったにゃー』

カエサル「あとはセモヴェンテ1輌、パンター1輌とcv3輌」

エルヴィン「心配ないさ。あいつらならどうってことない」

______
_____
____

典子「河西!ぶっ飛ばして!」

忍「はい!」

典子「佐々木!弱点を確実に撃ち抜いて!」

あけび「はいっ!」

BOOOM!

ガオオオオオオオン

ペパロニ「避けろ!」

ズオオオオオ


ペパロニ『Spara!』

ズドドドドドドドドド

妙子「キャプテン!装甲に傷がっ!このままじゃやられちゃいます!」アワワ

典子「あのCV、機銃替えたのか?くっ」ガコン

典子「河西!ジグザクに動いて回避して!」

忍「はい!」

典子「佐々木!冷却部を狙え!」

あけび「はい!」

BOOOOOM GAHHHHHN
シュパッ!

『こちらハリー、走行不能!』

ペパロニ「ちっ、なめやがって」

ズドドドドドドドドドドド

KAKAKAKAKAKA
ギギギギギギギ

妙子「うわぁああああ」

典子「佐々木!もう一発!」ガコン

あけび「はいっ!」

BOOOOOM GAHHHHHHN
シュパッ!

ペパロニ『くそっ、こちらトム、走行不能だ』

ヴェルミチェッリ「ここで仕留めないとね」

ブレサオーラ「そうだね」

「Spara!」

ズドドドドドドドドドド
ズドドドドドドドドドド

典子「もう一発!」ガコン

あけび「はいッ!」

BOOOOON GAHHHHHHN
シュパッ

ヴェルミチェッリ「うわああああ!!」

妙子「キャプテン!もうダメです!」

BAHHHHHM

典子「!!エンジン出火!」

DOGAHHHHHN
シュパッ!

『こちらアヒルチーム走行不能!』

ねこにゃー「あとは、僕たちだけ...」

ももがー「1対2ならまだやれるっちゃ!」

ねこにゃー「がんばるにゃ。ネトゲならこういう時は...」

_______
______
_____

ブルスケッタ『残ってるのは三式だけよ!追い混みましょう!』

カネロニ『OK!』

ガオオオオン

ブルスケッタ『蛇、三式を追いかけ回してこっちの前まで引きずり出して!一撃で終わらせるわ!』

カネロニ『OK任せて!』

ガアアアアン

カネロニ「くそっ、どこに行った?」

ねこにゃー「き、来た...微速前進」

ガロロロロ

ねこにゃー「そこ、隠れて。エンジンの回転数は下げ目で」

ももがー「はいっちゃ」

...ガアアン...

ねこにゃー「来た...用意」

カネロニ『こちら蛇、可視目標喪失。これより捜索に移る』


ブルスケッタ「見失った...?」

ガアアアア

ねこにゃー「まだ...」

ブルスケッタ「...まさか」

ブルスケッタ『蛇!罠だ______』

ガアアアアアア

BOOOOOM GAHHHHN
シュパッ!

カネロニ「うわあっ!」

ブルスケッタ『くそッ!』

ブルスケッタ「蛇がやられたわ...これで1対1。負けてはやらないわよ」

ブルスケッタ「ここで待機。カルツォーネ、音が聞こえたら追って。いつでも撃てるわね?」

アランチーニ「いつでも」

_______
______
_____

ねこにゃー「よ、よし、行こう。前進」

ガロロロロロ

ブルスケッタ「...来たか」

ブルスケッタ「位置を特定しないと。5秒だけエンジンを切って!耳を澄ましなさい!」

_________
________
_______

...ガオオ...

ブルスケッタ「...あそこか。微速前進。8時の方向」


観客席

オセロット「いよいよ勝負がわからなくなってきたな」

スネーク「戦車道がここまで白熱した戦いだとは思いもしなかった」

________
_______
______

ねこにゃー (先に見つかった方が負ける)

ねこにゃー (回り込んでやる...)

ブルスケッタ「よっと…」(身を乗り出す)

ブルスケッタ「見つけた」

ブルスケッタ「カルツォーネ、合図したら一瞬で前に出て急停止。アランチーニ、反動が収まったら一発撃ち込んで」

カルツォーネ「OK!」

アランチーニ「Si!」

ブルスケッタ「Abanti!」

ギャアアアアア

カルツォーネ「ぐっ」ギギィ

ももがー「後退!」ガッゴオオオ

ガシャアアアン

BOOOOOM

ブルスケッタ「避けられた!もう一発!」

カファレル「気付かれたか!」ガコン

ギャッギャッ

ねこにゃー「砲塔旋回!5時の方向!」

ブルスケッタ「Spara!!」


BOOOOOM GAHHHHHHN
シュパッ!

ファアアアアアアア

ねこにゃー「ううっ...」

ブルスケッタ「...やった」

『大洗女子学園、全車輛走行不能!』

『アンツィオ高校の勝利です!』

エ-!?ウソ-!?アンツィオガ-!?

オセロット「はたから見れば、とんでもないジャイアントキリングなんだろうな」

カズ「ともあれ、勝利は勝利だ。祝いに行ってやろう」

スネーク「そうだな」

_________
_______
______

ねこにゃー「す、すごい...」

ブルスケッタ「砲塔の旋回が間に合ってたらこっちがやられてたわ。全国で優勝しただけあるわね」

ねこにゃー「い、いや僕たちなんて...あの時だってすぐに撃たれちゃったし...」

ブルスケッタ「...」ハァ

ブルスケッタ「まあいいわ。あとで食事にしましょう。みんなお疲れ様」

________
_______
______

カルパッチョ「みほさん、今日はありがとうございました」

みほ「いえいえ。いい戦いができました」

カルパッチョ「また同じ作戦で来るとは思いもしなかったでしょう?」

みほ「はい。展開の仕方がさらに上手くなってましたし、それにパンターが...」

カルパッチョ「ええ、その辺はスポンサーが付いたおかげで...」

ハハハ

カルパッチョ「それじゃ皆!ごはんの用意始め!」

ペパロニ「湯を沸かせ!釜を炊け!」

モルタデッラ「野外炊具持ってきて!」

ガオオオオン

カルパッチョ「じゃあ皆手を合わせて_____」

「「いただきまーす!」」

ワイワイ ガヤガヤ

カエサル「あのP40、やっぱりひなちゃんだったんだね」

カルパッチョ「そうだよ。今度は負けちゃったなぁ...」

カエサル「危なかったよ、実際。大通りに出る前に当てられたらこっちが負けてた」

カエサル「今回はこっちにツキがあったのかな」フフ

カルパッチョ「そうかもね。たかちゃ...じゃなかった、カエサル」

カエサル「そうだよ、カルパッチョ」

カルパッチョ「次は負けないから」

カエサル「楽しみにしてる」ニコッ

_______
______
_____

バララララララ

整備兵C「よう、やってるな」

ジャンドゥーヤ「いらしてたんですか!」

整備兵C「ああ。観戦のついでに、戦車の損傷具合も見ようと思ってな。見に来たのは俺だけじゃないぞ」

オセロット「そうだぞ」

カズ「新生アンツィオの初勝利おめでとう。いい戦いだったよ」

スネーク「おめでとう」※英語

ジャンドゥーヤ「ありがとうございます!皆さんのおかげです!」

カズ「謙遜するな。勝ったのはお前たちの実力だ」

オセロット「とはいえ、慢心されても困るがな」

アマレット「あっ!教官!食事いかがですか?」

カズ「ああ、頂こう」

スネーク「丁度腹が減ってたんだ」※英語

オセロット「ボス、日本語で食事前の挨拶は...」

カズ「それは俺が言うべき台詞だ」

______
____

「「頂きます」」

カルパッチョ(こうして、新生アンツィオと大洗との戦いは幕を閉じた)

カルパッチョ (でもこれに慢心はしない)

カルパッチョ(次の大会は必ず優勝してみせる)

カルパッチョ(そしてドゥーチェに皆で言うのだ)

カルパッチョ("ドゥーチェ、勝ちました"と)

ルルルルル
ルルルルル

カズ『…ああ。準備は予定通り進んでいるか?』

カズ『…ああ。わかっ___』

ガシッ

オセロット「…やっぱりこういうことだったか」

カズ「なっ、お前____!」

オセロット「怪しいとは思っていたが…またダイアモンド・ドッグズを私的に利用していたとはな。ハンバーガー屋だけじゃ飽き足らず、ピザ屋にも手を出そうってか?」

オセロット「今度やったらボートで出て行ってもらう、と言ったのを忘れていたようだな」ギロ

カズ「違うんだ!これは____」

_______
______
_____

カルパッチョ(その後、何やら不穏な空気を感じたので行ってみると)

カルパッチョ(なんだかもめているようだった)

カルパッチョ(聞いてみれば、アンツィオの技術を流用してミラーさんが個人的なデリバリーピザ屋の開業を画策していたのだという)

カルパッチョ(それなら、と)

カルパッチョ(いっそアンツィオの事業にしませんかと言ってみたら)

カルパッチョ(アダムさんが存外に興味を示してくれた)

カルパッチョ(ミラーさんの方は安堵した様子だった)

カルパッチョ(学園長の方にも話が行き、すぐにプロジェクトとしてまとめられた)

カルパッチョ(学園長は収入源が増えると喜んでいた)

カルパッチョ(まあ、これでよかったのかな?)

以上で終わりになります。

また時間があれば全国大会なども書きます。

読んでくださった方、ありがとうございました。

HTML化以来出してきます。

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