京太郎「宮守高校!」葵「麻雀部!」トシ「4で本当に最後だよ」 (160)


※咲-saki-のSS

※京太郎もの

※基本非安価

※のんびりまったり

※R-15ぐらいだよね!

※ドン・サウザンドが書き換えたのだ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455994826

さすがに最後だよ!

              |\  Λ   /|
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     X  | . γ{  { 弋フ   弋フ }\     <_   さて、投下すっぞー!
    >   |イ弋{  { ___      -} ̄      <__
   >     |ノ从  ^}!          }        <  とうとう終わり、そしてR-18な描写は入れてないだろ!
   >       \ /   `ー‐ '  心        <
   >、      <ミi ≧s。 ノ イ          <
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―――3月


京太郎(ホワイトデーも終わって……)


校長「で、あるからして」


京太郎(卒業式、だ……まぁなんていうか早かった)


京太郎(部室にはつい昨日までみんなが入り浸ってたし、ホワイトデーだっていつも通り騒いだ)

京太郎(なんつーか実感がわかなかったんだけどいざこうやってると実感は嫌でもわく)


京太郎(後悔してることはほとんどない。普通の青春かはともかくとしたってみんなと一緒にここまで楽しんだ)

京太郎(周りで同級生たちが泣いてるけど、俺はどうにも涙は出ない)


京太郎「……」


京太郎(うん、まぁ良いだろ……純粋に祝福しよう今は)チラッ

トシ「……」フッ

京太郎(あの人も、思うとこがあるよなそりゃ)


―――部室


京太郎「……」


ガチャッ


京太郎「!」ビクッ

トシ「おや一人かい」

京太郎「な、なんだ」ハァ

トシ「なんだとはなんだい」


京太郎「……いや」

トシ「来年は増えれば良いね、部員」

京太郎「増えても上手くやってけますかねぇ」


トシ「みんながみんなあの子たちみたいじゃないんだ……人間関係にひびを入れないようにね」

京太郎「なんっすかそれ」ハハッ

トシ「サークルクラッシャーってことさ」

京太郎「ないない」

トシ(それなら良いんだけどねぇ)


ガチャッ


京太郎「!」ビクッ

トシ(どういうもんかはともかくとして緊張はしてんのかね)

豊音「京ちゃぁ~んっ!」ダキッ

京太郎「ぬわぉっ!?」

エイスリン「キョウタロー」グスッ


京太郎「ちょ、どうしたんっすか!」

塞「ずっとそうだよ、明日も来れるんだけどね」

豊音「でもっ、学生として、しっかり……一緒にいれるのは、今日が最後、だからっ」グスッ

京太郎「はい……」ナデナデ

エイスリン「ワタシモっ」ギュッ

京太郎「うん」ナデナデ


トシ「両手に花だね」クスッ

胡桃「それじゃ足の上に私っ」ギュッ

京太郎「手が足りないっす」

白望「ん、お疲れさま」

京太郎「こちらこそ」フッ

葵「はぁ~疲れた」ノビー


トシ(なんだ、みんなと話してたら普通にいつも通りじゃないか)フッ


京太郎「……まぁ、最後なんですよね」

塞「そうだね、全員第一志望合格したし」フッ

エイスリン「ウンッ!」グッ

豊音「私とシロもチーム決まったよー」


京太郎「……県外でしたっけ、豊音さんもシロさんも」

豊音「うんっ……お休みには会いにくるよっ」ウルッ

京太郎「はい、俺も会いに行ったりしますよ」ナデナデ

豊音「うんっ、頑張るっ」

白望「……」

京太郎「シロさんも、いつでも帰ってきてくださいね」

白望「ん、まだ……早いけどね」


京太郎「ああ、そりゃそうっすね」ハハッ

胡桃「私たちも県外の大学だし」

エイスリン「ウン」

京太郎「そりゃ残るのは葵さんと塞さんだけ、かぁ」


葵「ま、抜け駆けしないから安心しといてよ」

塞「そそそ、そうだよっ」ソワソワ

胡桃「塞?」

塞「あ、はは……まぁ大学入ったら会える回数もだいぶ減るだろうけどね」ハァ


京太郎「……まぁそりゃしょうがないっすよ」フッ

トシ「寂しくなるけど別に今生の別れってわけじゃないんだ。離れ離れになっても良い友達でいられる奴はいくらでもいるしね」

葵「わ、私はお嫁さん志望だったり……」カァッ

塞「なっ!」

豊音「わ、私もっ!」

京太郎「なに言ってるんっすか」フッ

白望「……京、ダルいけど働くからヒモになっても良いよ」グッ

京太郎「なにその凄いプロポーズ」


トシ「着いて行っても良いんじゃないかい? そういう道もあるよ?」

京太郎「ぐっ、し、しかし俺も麻雀の道を……しっかり高校を卒業してプロに!」

トシ「……だ、そうだよ」フッ

白望「振られた、さすがにヘコむ」ハァ

京太郎「振ったわけじゃないっすよ、まだ返事出したつもりありませんし」

エイスリン「キープ、センゲン!」

京太郎「聞こえ悪いな!」

葵「まぁ事実そうだよね……悪い男だなぁ京太郎は」ハァ


京太郎「うっ……そう言われると、弱い」

塞「まぁその方が希望を持てるし……ただし私たちがアラサーになる前に決めてもらいたいなぁ」

胡桃「結婚適齢期!」

京太郎「……まぁ、はい」

豊音「みんなもらってもらえば良いんだよ!」パァッ

塞「その手があったか」

葵「どういうことだってばよ……」

白望「それには気づかなかった」

エイスリン「ヤハリテンサイカ……」


京太郎「みんなのこと好きだけどその発想はない!」

トシ「もう良いんじゃないかい?」

京太郎「良くないでしょ!」


塞「それが嫌なら!」

白望「答えはいつか、出してってこと」

胡桃「うん、そういうこと!」


京太郎「……うっす」

エイスリン「タノシミ!」

豊音「そ、それまでに先輩の女性雀士にオシャレのこととか聞かないと!」

葵「私も頑張ろ……」グッ


塞「さて、それじゃ卒業麻雀!」

胡桃「のぞむ所!」

白望「……」スクッ

エイスリン「デュエル!」

豊音「えへへっ、負けないよー!」

葵「さて、蛇の本領発揮ってとこかな」フフッ

豊音「幻の蛇使い座だねっ!」

葵「なにそのカッコいいの!」


京太郎「……答え、かぁ」

トシ「……ま、あんたのペースで決めな。あんなこと言いながらもみんなあんた一筋だろうし」

京太郎「余計に答えが出せないんですよ、みんなが好きでいてくれて、みんなが好きだから」

トシ「そうなれば、マジで六人の旦那になるはめになるよ」

京太郎「なにそれヤバい」



―――数日後・駅前


京太郎「それじゃ、行ってらっしゃい」

豊音「うんっ!」

白望「それじゃ、あんまり張り切りすぎないでね」

京太郎「はい……二人も一緒に出るんですね」

胡桃「うん、あんまりここにいると名残惜しくなっちゃうから」

エイスリン「行ッテキマス!」


京太郎「はい、四人とも行ってらっしゃい」フッ

塞「それじゃ京太郎は任せて!」グッ

葵「といいつつ気を遣う塞だから、あんま気にしないでいつでも戻って来てね」

塞「ちょっ、そういうとこ言わないで!」


京太郎「別に人に気を遣わないキャラとかじゃないでしょうに……まぁ言うとおりいつでも帰ってきてください」フッ


豊音「うんっ!」ニコッ

白望「それじゃあね」フッ

エイスリン「マタネッ!」

胡桃「長い休みには帰ってくるね!」



京塞葵「行ってらっしゃい!」



京太郎「……行っちゃいましたね」

塞「だね、寂しくなるなぁ」

葵「とりあえず私たちも大学はちょっと離れてるし、会うこともあんまり多くはならないよね」


京太郎「……」グシグシ


塞「……もう、寂しがらないの」クスッ

京太郎「別に……大丈夫っす」

葵「あはは、お姉さんの胸使う?」

京太郎「……ちょっと、だけ」

葵「……ふへっ!?」

塞「どういう驚き方さ」


京太郎「……」ギュッ

葵「ちょっ、さささ、塞!?」

塞「良いなー」


葵「ああもう……京太郎、また会えるから……泣かないの」ナデナデ

塞「今まで我慢してたぶんきたんでしょ」フフッ

京太郎「……すみま、せん……」

葵「良いよ、うん」

塞「京太郎に泣いてもらえるなんて、うらやましいなぁ」クスッ


―――ファミレス


京太郎「情けないとこ見せてすみません」カァッ

葵「良いって、むしろありがとう」

京太郎「野郎の泣いてるとこのなにが良いんですかね」

塞「私も泣いたしね、家で……むしろ京太郎のこと思って啼いた」

葵「こいつはもうダメだ、放っておこう」

塞「ふぅん、葵のベッドの下に」

葵「ちょっ!」ガシッ

塞「ふごっ!」


京太郎「葵さんがシロさんがいなくなった反動で塞さんをっ!」

葵「違うから! 京太郎一筋だってば!」バッ

塞「ホント素直だよね」ゼェハァ


京太郎「ま、二人に心配かけないように宮守麻雀部は団体戦出れるぐらい強くなって今年も全国いきますよ」

葵「その前にメンバー集めだけどね」

京太郎「そこは、ばあ……トシさんと頑張っていきますよ」

塞「三人以下だと廃部だからね、あと部費は来月は減るから」

京太郎「……どうしよ」ハァ

葵「頑張って、なにかあったら協力するから、ね?」

塞「うん、四人がいなくなった分、私たち二人でさ」



京太郎「……まぁその、お願いします」

葵「うん」

塞「任せといて!」ニコッ



―――そして、一ヶ月後


トシ「さて、頑張りな」

京太郎「ぶ、部活紹介っすか……」

トシ「ああ、今年一年の麻雀部の行方を左右する大事な日だ」

京太郎「にしても、普通で良いんですか?」


トシ「普通にしてるのが良いんだよあんたは……散々、顔とキャラは売れてるんだからね」フッ

京太郎「新入生かぁ、男子も少なくないみたいっすね」

トシ「まぁそれでも2:8ぐらいの割合だけどね」

京太郎「……よし、目指せ男子団体戦! 行ってきます!」ダッ

トシ「ああ、行ってらっしゃい」フッ



京太郎「麻雀部部長! すぎゃっ」


トシ「……~~~!」ダンダンダン

生徒(熊倉さんが笑い転げてる……)


京太郎「……す、須賀京太郎です」


京太郎(終わったビングだ麻雀部ぅー!)


―――数日後

―――放課後・部室


京太郎「結局男子団体戦はいけそうもないっす……」ハァ

胡桃「へぇ、残念だったね」

京太郎「OGとして顔出してくれてありがとうございます、胡桃さんにエイスリンさん」アハハ

エイスリン「うん」

京太郎「お、日本語上手くなりました最近で?」

エイスリン「イチオウ……」


京太郎「えっと、なにか?」

胡桃「うん、あのね」


後輩1「須賀せんぱい!」

後輩2「先輩きてくださいよー」

後輩3「やっぱり先輩がいた方がみんな強くってぇ」

後輩4「立直!」

後輩5「くっ殺せ!」

後輩6「かっこわりぃよな……こんなんじゃ満足できねぇ、ぜ……」


京太郎「……」

エイスリン「たらし」

胡桃「キャラの癖が凄い」

京太郎「いやまぁ俺も察してて、他にも三年が二人、二年が二人、一年が三人増えて」

胡桃「性別は?」

京太郎「じょ、女子です」

エイスリン「……」ジトー


京太郎「あ、あはは……」

トシ「もはや呪いだね」

胡桃「これはシロと豊音にもしっかりと連絡するね」

エイスリン「ウン、お仕置きモ、ジサナイ」

京太郎「されるようなことした!?」



京太郎「俺はあくまで六人一筋ですから」キリッ

トシ(それって一筋って言うのかね?)

胡桃「も、もう!」カァッ

エイスリン「ショウガないねっ」カァッ

トシ(マジかこの子ら)


ガチャッ


三年A「すぎゃ君!」ギュッ ムニュ

三年B「お待たせしましたぁ~」ギュゥッ タユンッ

京太郎「い、いえ全然っ」カァッ


胡桃「エイちゃん」

エイスリン「撮ッタ、オクッタ」

胡桃「Yes!」グッ

エイスリン「ウン!」グッ


京太郎「ちょっ!」

トシ「……運がいいのか悪いのかわかんないねぇ京ちゃんは」ハハッ

京太郎「俺は悪くない! 悪くないんだぁ!」

トシ「まぁハーレムになるのも京ちゃんの因果かね」クスッ


とりあえずこんなもんで今日は終わり

とうとう終わりと言ったな、あれは嘘だ。もうちょっとだけ続くんじゃ

次回はちょっとしたおまけってことで切ない感じの話にできればなって

京ちゃん大学生編なんてないよ!
当初書こうとしてたけどここまで4スレとか思うと大変なことになるよ!

徐々に終わりも近くて、展開早すぎだけど間に入れるイベントなんてない

ってことで、次回は一風変わった感じになるかも、そんじゃまたー

モブが可愛いわ~
やっぱりモブにも好かれてこそハーレム、はっきりわかんだね

(アソコが)切ない話かな?

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    >   |イ弋{  { ___      -} ̄      <__ 眠いからちょっとだけやる
   >     |ノ从  ^}!          }        <
   >       \ /  =ニつ  心        < ちょっとだけよ~ん?
   >、      <ミi ≧s。 ノ イ          <
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>>37
モブって書いてると楽しくなるのよね

>>41-42
塞さんがエロ担当という風潮……!


―――その後


ただでさえ有名であった【須賀京太郎】という名前はさらに大きく知れ渡る

二年になったその歳も全国大会に出場、今度も優勝し十分な戦果をあげ宮守高校という名をしらしめた
三年、二年、一年が入り混じった宮守高校の女子団体もまた全国の舞台へとやってくるも、やはり優勝まではできない

相変わらず下世話な話が大好きだったり普通の麻雀誌すらも【須賀京太郎を取り巻く環境】は常に気にしていた

それなりに色々な噂がたったものの、プロとなった【姉帯豊音】と【小瀬川白望】が話をまとめる
ちなみに、実際に須賀京太郎とそれをとりまく“六人”の関係にそれほどの進歩は無かった

【松実宥】プロの実家である松実館に良く行ったり

東京観光に来た京太郎が【辻垣内智葉】プロの自宅に行ったり、なんて色々と噂は出たりするが特に被害はない



翌年は、須賀京太郎は優勝を逃した

だがその表情に悔しさは浮かんでいても、その心に後悔は無かった


―――宮守高校麻雀部、女子団体戦優勝


彼にとっても、他の一年、二年にとっても、卒業した者たちにとっても念願の称号

それを“熊倉トシ”がいなくなった麻雀部で、“顧問が素人”の麻雀部でこなした須賀京太郎は十分な評価を得た

個人としての実力だけでなく、サポート、コーチとしての才能を開花させたと、さまざまな雑誌やテレビはもてはやした


だが、それを見越して去ったとしたら、熊倉トシはとんでもない化け物であると……彼女を知るものは思い知らされる



翌年


須賀京太郎は卒業

彼は大学ではなく予想通りプロの道を行くことに決めてチームに所属

当然のように優秀な成績を収めているものの、さすがにプロの世界は厳しいと苦言を濁すこともある

それでも当たりさわりなくやれているのだから大したものだと、彼を知る大沼秋一朗は言う


京太郎がプロになってから、仕事は中々どうして止まらない

学生だったこともありテレビ出演は押さえていたものの、それもなくなり京太郎は引っ張りだこだった

人当りもよく愛想のいい京太郎はスムーズに色々こなしつつだったが……やはりたまの休みぐらいは取る


結果、ゆっくりできてなおかつ知り合いがいる場所ということで、そこへとやってきていた



―――松実館・休憩所


京太郎「……ロン! イッツードラドラ!」


玄「うわぁ、お義兄ちゃんさすがに強いなぁ~」ハァ

京太郎「そりゃな、麻雀やってんのか?」フッ

玄「うん、結構お客さんのお相手とかしてるんだから!」エッヘン

宥「私も、喰らいつけてるとは思うんだけどなぁ」

トシ「強くなったねぇ、京ちゃん」

トシ(久しぶりに連絡会ったと思ったら温泉旅行、しかもこことはねぇ)


京太郎「まぁ、ほら豊音さんがレギュラー持ってる番組、近場に来るらしいんで明日にでも合流って」

トシ「なるほどねぇ」

玄「ところでお義兄ちゃん!」

松実父「やぁ京太郎くん! そろそろ松実館を継ぐ……ことはできないよなぁ」ハァ

玄「……お義兄ちゃんプロだもんねぇ」


京太郎「てかなんで俺が松実館継ぐんですか、宥さんプロですよ。玄と結婚ですか?」

玄「ふぇっ!?」カァッ

宥「えっ」

京太郎「いや冗談ですけど」

トシ(そんなこと言ってるから大変なことになるんだよ、色々)


京太郎「まぁもうちょっとしたら安定するだろうし色々とそれから……ってタバコ良いですか?」

松実父「残念、外と室内以外では禁煙だ」

京太郎「ちょっと外でてきます。すぐ戻る」

トシ「はいはい」

玄「うん!」

宥「……う、うん」コクリ


京太郎「あ、ライター部屋に忘れた、部屋で吸うか」



トシ「……にしてもなんでこんなばあさんを連れてきたのかねぇ、女の子ならいくらでもいるだろうに」

玄「お義兄ちゃん、熊倉さんには凄い恩があるからって話、してた」

トシ「……恩、感じてたのね」ハァ

宥「うん、京太郎くんが熊倉さんを見る目って、他と違うから」

玄「ああ、お姉ちゃんを見る目とも私を見る目とも違うよねっ」


トシ「?」

松実父「……家族みたいに思ってるんですよあれは」

トシ「おや、意外な相手からだね」


松実父「男だからわかることもあるんですよ……女性を見る目、その種類っていうか」

玄「お父さんも色々あるの?」ジト

松実父「ああいや、露子一筋に決まってるだろ!?」

宥「なんで焦ってるんだろ」


トシ「……まったくあの子は」クスッ


―――松実館・宥の部屋


宥「あったかぁい……」ヌクヌク

ガラッ

玄「お義兄ちゃんがお風呂出ちゃったよ!」

松実父「空が綺麗だからとか言って中庭に行ってしまったよ!」

宥「あ、うん」


玄「突撃チャンスだったのに!」

宥「そんなことしないよぉ」カァッ

松実父「好きなんじゃないの!?」

宥「そ、そんなことないってばぁ!」


玄「……またまたぁ」アハハ

宥「違うってばぁ」

松実父「……え、ほんと?」

宥「た、たぶん」


玄「ならGO!」

松実父「ほらマフラー!」

宥「えぇ~」


―――中庭


宥(あんまり、意識してなかった……)

テクテク

宥(玄ちゃんは京太郎くんのこと、お義兄ちゃんって呼ぶのは私となにかあるとか、勘違いしたわけで、お父さんも、かな?)

宥(ううん、お父さんは京太郎くんのことが純粋に気に入ったとかだと思う)


宥(初めて会った時は普通で、ちょっと胸を見すぎかなとか思って)

宥(だけどお話してるうちに良い子だな、なんて思って)

宥(次に会った時には、気を遣ってくれるし、いろんな子たちに好かれてるんだなって思って)


宥(結構、長い付き合いになるよね。阿知賀麻雀部のみんなと同じぐらい……になってるよね。毎日会ってたわけじゃなくても)


ピタッ


宥(それで、今は……)


京太郎「……ん、ああ、宥さん」ハハッ


宥(今は……私は……)


京太郎「月が、綺麗なんですよ」フッ

宥「うん……そう、だね」フフッ



宥(好き、なのかな……?)


京太郎「あ、タバコ吸ってるけど大丈夫っすか?」

宥「うん、平気」

京太郎「……そうっすか」フッ


宥(わからない……)


京太郎「プロは、どうですか?」

宥「うん、京太郎くんのおかげで、楽しくできてる」フフッ

京太郎「俺のおかげなんかじゃないっすよ。せいぜいサポートぐらいですし、大体三年の時の麻雀部だって、サポートしかできないのに」


宥(きっと、この人はそういう人なんだ……当然のように誰かの役に立つことをして、当然のような顔で笑う)


宥「それでも、みんな感謝してるよ?」

京太郎「感謝されるために、やってるわけじゃないっすよ」フゥ


宥(感謝されても、されなくても……きっといつも通り)


京太郎「まぁ敢えていうとその結果みんなが嬉しそうにしてるならそれで満足」

宥「正義の味方みたいだね」クスッ

京太郎「そんな上等なもんじゃないっすよ」

宥「え?」


京太郎「俺はみんなを笑わせることができた自分に満足して……まぁなんつうか、結局自分のため、なんでしょ」ハハッ

宥「……京太郎、くん」

京太郎「まぁみんなの笑顔のためにって言うと聞こえが良いんでしょうけど」


宥(うん、そうだね……きっと認められなかったんだ。絶対に無理だと、知ってたから)


京太郎「なんつうか、実家のような安心感ですよねここ」ハハッ


宥(だけど、認めようかな……ううん、もう自覚した。認めるしかない)


京太郎「好きです、松実館が……」


宥(私は、京太郎くんのことが―――好き)



ドクンッ

宥(ダメっ……)

ドクンッ

宥(自覚したら、抑えきれない……うん、だからきっと、無意識に気を逸らしてた)


京太郎「なんつーか、ここが好きなんですよ。宮守もですけど」フッ

宥(その笑顔が、好き)

京太郎「みんな大人になったけど、それでもこの松実館はあって」

宥(その横顔が、好き)

京太郎「家、に近いのかも」

宥(その感じ方が、好き)


京太郎「家か、自分で言ってても、俺ももう21で……」

宥(言えるかな、私は今ここで……だけど、私は)

京太郎「約束の時間、か……」

宥(私は……)


京太郎「……宥さん」

宥「えっ?」ビクッ

京太郎「……好きな人が、沢山いるんです」


宥(心臓を鷲掴みにされたような気分って、こういうことを……言うのかな?)ギュッ


京太郎「その、すみません……最低な話になるんですけど、好きな相手がいるんです」

宥「……」

京太郎「それは、一人じゃなくて、選べなくてっ……」

宥「京太郎、くん……」

京太郎「昔から、自分でも言い聞かせてるのに選べなくて……テレビでもその話がたまに出ると表面で笑えてても、なんだかもやもやして」

宥「……」


京太郎「すみません、こんな弱音」

宥(私は……)

京太郎「宥さんが相手だから……変なこと、話しちゃって」

宥(……私が、今言うべきことは)


宥「……葵ちゃんたち?」

京太郎「……はいっ」ハハッ…


宥(その顔を見れば、私だってわかる……うん、やめよう)


京太郎「どうしても、選べないんです」


宥(彼は優しい人だから、きっと……苦しむから、私は、京太郎君の笑顔が……好きだから)



京太郎「……すみません、突然こんなこと」

宥「ううん、嬉しいよ。京太郎くんが私に相談してくれるなんて」

京太郎「……」

宥「恩返しができる、かなって」フフッ


京太郎「ははっ……宥さんも、律儀な人ですよねっ」

宥「ううん、そんなんじゃないよ……」


宥(好きな人の役にたちたいっていうのはきっと、純粋だけど邪な気持ちだから)


京太郎「……」

宥「うん、何度だって相談に乗るよ」

京太郎「宥さん……」


宥(好きな人に、京太郎くんにできる唯一のこと、それがきっとこれだから……私はそれで満足だよ)


宥「うん、私は……」

京太郎「え?」

宥「……京太郎くんの、力になりたいんだ」

京太郎「……ありがとうございます」


宥「だから、話して―――」
                     __

                   -‐  ̄       -
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.          /  ! ! !.ム |.    ||_ムハ|ヽ. キ`ヽ.   |
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         |   | | Nィ,z之、ヽ. ハ | ら `心、|    |  .|
         |. 八ヘ | x作 ! ` `ー` 辷__ツ !     ト  |
         l   ヘヘヽ.辷ツ        """  |.    ム'
.              ヽ、`´""  '         ./    /.   ’
.          八.    マゝ    , -,    //    /   /
                 込      ` ´   .//    ,イ  レ ム、
              ',.     个.       ィ//   ∠__L__込 _ト、
           ヘ        >- ‐…ァ' ./ _ -‐ァ´/ . |
.              ヽ    ソ/      /  /_/ / / -‐‐込
               >、  {   / ./  / _ -‐ /      ヽ
            { / 〈 ヽ }_x≦-‐/  {-  / -―………―-≧

             ___}>‐'´.川    ,.{ / i! |x≦--  ___      |
         /     ノィj _ - ' 込| ト ゝ__ -―――-≧ュ_____!
        /  ____ム>‐ ' 入ー-ゝ  ―- _        ヽ
        /ィ´ ̄.ィチ八`´ノ}| `ー‐'/ \         ― __  |
      { /〈 /    /ー' / ヽ__/    `ー -- __ -――- 、 `ヽ
     八 У         /              |   ̄ ̄ 〉`ヽ、\ |
        У     /  /                ノ     { i i ヘ  |
        .:     i  {                 オ|  /   | | !  ハ !
.      入     ハ  、.               ノ | / /  ! ! !  j.|
      /  ヽ    ヘ  、.            /  ネ /   V . j   !|



宥(せめて京太郎くんの力になろう、せめて京太郎くんの記憶に残ろう、せめて―――)


京太郎「宥さん……」


宥(この気持ちは大事に、胸にしまっておこう―――)


京太郎「俺は……」


宥(初恋を諦められるその日まで―――)ギュッ



ぐおごごご、途中で何回か寝ちゃってたー

とりあえずここまで、21歳まで飛んだけど間におもしろい話もないのでOK!

けどまぁここで宥ねぇとの話は終わり
松実館問題も終了って感じで

終わりの足音が聞こえてきたぁ

そんじゃまたー


                       __ー-、}\\v、
                _>         V},
                >   >'''"´ ´"''x  イ
               ア   /  ,. -‐、 ィな^v/
       _ -=、\)\ ノイ ,>,′/ '戈v乂_,,,  }
      >       `Nイ  { l  {,, `¨  r斥ミ ′
    /          \}、,,. {   l  ' イ //     投下開始じゃぁ!
   /             v::l _j ィ‐-、 7/

  ⌒ァ              ハ      7 ´ //{rイィ     とうとうこんなところまで来たと思うと感慨深いよなぁ
   /               ノv "'~∥_/"   kイ(
  -イ      ノルィ,,      イニニミx、、     ノ(
  /     /イ    /イィハ,,vトVニニニニィ      ノ(
  /,' ,' , '/イ  rx -7ニニ=-=r―、ニニニァ      ィ(
  ノハ,′,r_、 ''"|」  j}::\,,.x=ニf''ニヽニニニⅥハ  vxハ'"\、
   /イ /|」     j}::  \ニ= r― } ̄´"'''<}ハレニニ\ ノ\、

    |/    「j''"j}j}:::    \=ニ=V ィニh、__`'<二ニ\ ノヽ
     |  /   j}::::   ,.<ニニニ/ニニニ}i      \ニニ-
     |∥"    j}::::: /ニニニニィニニニニ}i     ......_jニニニ-
   γ        j}::::::/ニニニニニニニニニニ}i.....:::::::,、イニニニニ-
    i    ,.ィニh、;:イニニニニニニニニニニj{,、丶`  jニニニニニ-
    |   /ニニニ\ニニニニニニニニニニj}_    /ニニニニニニ}
    | , " |ニニニ/::::マニニニニニニ=‐'''"´:::´"''rイニニニニニニ/
    | /   lニニニ/:::::::::ゝ=‐'''""´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::寸ニニニニニ=/
    "   .lニニ/   :::::::::::::::::::::::::::::::        ::::::::⌒''‐=ニ/
        |ニ/                 ___  :::',
         Ⅳ          ,,,.、 -‐ ''''""       ´"'~、
       /        、丶`        r=z___    '__
        {     、丶`      _r‐'''""´マム      ̄ ̄マム㍉
       |   /     ,..。s=≦ニ|     マム        マム }l
.      从 /     ,.ィニニニニニ|                 }l



―――インターハイ会場・実況室


桃子「実況は東横桃子、解説は須賀京太郎プロでお送りします」

京太郎「よろしくお願いします」

桃子「やはりプロはインターハイ常連だった身としては思うところがあるっすか?」

京太郎「そう、ですね……俺の先輩、宮守高校の面々のこと考えると多少は思うところがあるんですよ」

桃子「まぁ女子団体は二回も全国にっすからね、そすがさんは昔から有名でしたけど」


京太郎「まぁ……さて、先鋒からですか」

桃子「今回はお馴染み臨海女子、阿知賀女子、千里山、姫松と好カードっすね」

京太郎「先鋒が流れを掴むのに大事なところでもありますからね、エースが多いのは確かでしょう」

桃子「そうなんっすか?」


京太郎「まぁセオリーはっすよ……って移っちゃった」

桃子「別に珍しい口調のつもりもないっすから」

京太郎「……確かに」


桃子「さて、せっかくですし須賀さんはどの高校を応援しますか?」

京太郎「そういうのはあまり良くないでしょうに」

桃子「でも阿知賀の子が手を振ってるっすよ?」

京太郎「一度、練習につきあったことがありまして」ハァ

桃子「ほう、それで落としたと?」

京太郎「落としてねぇよ!」


桃子「喫煙室で楽しそうにメールしてたのは元宮守の?」

京太郎「下世話だな!」

桃子「深夜のラジオとかでも結構話が出てたみたいんで」

京太郎「ちょっ! いいから実況!」

桃子「チッ、逃げられた」

京太郎「逃げるわ!」



桃子「流局! これにて臨海女子が一位、姫松高校が二位にて対局終了となるっす」

京太郎「さて、次は決勝ですがその二高と戦うことになるのが清澄高校と」

桃子「宮守高校っすね」

京太郎「……お互い、顧問の教師が高校のインハイでぶつかった同志ってのもまた」

桃子「清澄は竹井久さん」

京太郎「宮守は鹿倉胡桃」


桃子「……因果なもんっすね、楽しみです」

京太郎「はい、それでは次の決勝でお会いしましょう」


桃子「では実況の東横桃子と解説は須賀京太郎でしたぁ!」

京太郎「唐突なハイテンション!」


―――会場廊下


京太郎「……」

胡桃「京ちゃん!」

京太郎「うっす」ニッ

胡桃「なんだか久しぶりな感じ」

京太郎「そうっすか?」


胡桃「集合ってこともしないし」

京太郎「そのことに関してなんですけど」

胡桃「ん?」


京太郎「胡桃さんに話したいことあるんですけど」

胡桃「……えっ!?」

京太郎「決勝戦終わったあとにでも、一緒にどうですか?」

胡桃「……うん、わかった」


京太郎「今日は偵察っすか?」

胡桃「うん、宮守高校がもう一度……優勝を掴むためにね」

京太郎「……はい」フッ

胡桃「京ちゃんじゃなくてもできるってとこ見せなきゃ」

京太郎「だから沢山話してますけどあれは俺の力だけじゃないっすよ」


胡桃「でも京ちゃん、思ったより悔しそうだったよね」

京太郎「まぁそりゃね、後悔はしてないけど」スッ

胡桃「京ちゃん」

京太郎「ん?」

胡桃「ここ、禁煙だよ」


京太郎「……失礼」ハハッ

胡桃「京ちゃんって昔から変なとこで抜けてるよね」

京太郎「ま、そうっすね」ハハッ

胡桃「……シロと豊音と、エイちゃんは頑張ってるみたいだね」

京太郎「まさかエイスリンさんまでプロになるとは思わなかったですけど」

胡桃「……みんな麻雀に関わってるってなんだかおかしいね」


京太郎「ま、これも運命ですよ」フッ

胡桃「……厨n」

京太郎「やめて今おもったから!」


―――バー


京太郎「ふぅ、やっぱ気楽に吸える店の方が良い……」

葵「そうなの?」

京太郎「どうも、もう来たとは」

葵「まぁ大体の記事はまとめたからね……あとは最新情報とかあれば京太郎から聞きだしたいとこだけど」フフッ


京太郎「特に話すことはないでしょ、あったら話すし」

葵「そりゃそっか……お、来た来た」

塞「お待たせーって、葵はもう来てたんだ」

京太郎「コーチの方は良いんですか?」フッ

塞「特になにもすることないよ……学生って気難しいしこの時期縛ってもね」


京太郎「塞さんが教えてる子って個人戦だけですっけ?」

塞「うん、さてと……スクリュードライバー」

葵「それじゃ私はカルアミルクで」

京太郎「……なんかこうして会うのも久しぶりな感じっすね」


塞「まぁゆっくり時間も取れないし、家に帰ったら一人だしすぐ寝ちゃうし」

葵「ああ、あるある」アハハ…

京太郎「なんか大人になるってキツいっすね」

葵「どうしたのいきなり」


京太郎「いや、少し飲みたくなって……色々ツモる話もあるでしょ、葵さんには仕事の話ぐらいしかしてないし」

葵「確かにね、塞の方はなんかあった?」

塞「……教えてる子に京太郎との関係を聞かれた。未だになにかあるんですかーとか」

葵「私も後輩に京太郎のこと聞かれるけどね、あっちは憧れ的な感じで、相変わらずモテるねぇ」


京太郎「危うくこの前はハニートラップにかかるとこでした」ハァ

塞「政治家か!」

葵「売名とか? おっぱいだけ大きいモデルには気を付けてね」

京太郎「まぁおっぱいなら身内に凄いのが」

葵「シロか!」バッ

京太郎「レズめ」

葵「懐かしい弄りすんな!」


―――テレビ局・廊下


京太郎「ん、どうも」

エイスリン「こんにちは京太郎」ニコッ

豊音「京ちゃんっ」ギュッ

京太郎「あはは、相変わらずっすね……誰にでもやっちゃだめっすよ?」

豊音「京ちゃんと、友達だけだよっ!」

京太郎「超不安」

白望「まぁ男の人は京だけ、じゃないかな」


京太郎「そっすか……なら良いですけど、いやほんと」

豊音「えへへっ、京ちゃん分補給だよー」

白望「ブドウ糖的な?」

エイスリン「癖になる的な?」


京太郎「良いっすからもう、みんな特に問題無さげでなによりっす」

白望「久々に集合かけたと思ったら、どうしたの?」

京太郎「顔みたくなったんですよ、収録日被ってたみたいなんで俺が来ればいいかなって」

エイスリン「……何か、あった?」

豊音「?」


京太郎「まぁ、せっかくだし同窓会でもって」

白望「……もう、良いの?」

エイスリン「?」

京太郎「はい」

白望「待つよ、別に」


京太郎「いや、もうおしまいにします。どっちに転んでも」フッ

豊音「転んだら私が起こすよっ!」

京太郎「ははっ、心強いっすね」ニッ

白望「……」


―――雀荘


京太郎「……ふむ」タンッ

秋一郎「で、なんで唐突に麻雀やろうなんて言いだしやがった?」

トシ「そこは気になるとこだねぇ」

健夜「さすがにこれじゃ勝ち目はないと思うけど、現実的に見てさ」


京太郎「まぁそうなんですけど、俺も思うとこありまし、て」タン

健夜「ロン、イッツーホンイツドラ3、16000」

京太郎「……はい」スッ

健夜「どうも」


京太郎「やっぱ勝てないよなぁ」スパー

秋一郎「その確認のためにわざわざ呼び出したのか?」

トシ「心持ちの問題じゃないかねぇ」


京太郎「心持ちで勝てれば苦労しないんですけど」ハハッ

トシ「……だろうね、心持ちで勝てればそれほど楽なもんもない、さ」フフッ

秋一郎「皮肉なもんだな」ハッ

京太郎「なにがっすか?」スパー


健夜「……須賀君、なにかあった?」

京太郎「まぁ、多少は……」

トシ「最近仕事が絶好調の割にって思ってんだよ、この二人は」

京太郎「……ですよね」

秋一郎「なんだ、二人だけで楽しそうだな」ハッ タンッ


京太郎「……まぁ、楽しそうっていうかばあちゃんに孫から?」

トシ「似たようなもんさね、ついつい甘やかしちゃうしね」

健夜「あはは、二人って本当に孫とおばあちゃんって感じだよね」

京太郎「だそうですよ」

トシ「他人の目から見てそうなら、まぁ嬉しくないことないね」


秋一郎「で、なんだ……須賀?」

京太郎「……俺、やめるかもしんないっす」

ピタッ

秋一郎「それは、一体どういうことだ?」タンッ

トシ「……」タンッ

健夜「私も、聞いておきたいかも」タンッ


京太郎「……」タンッ



京太郎「まぁ、そんな感じです」タンッ

秋一郎「なるほどなぁ」タンッ

トシ「おもしろい子だろう?」タンッ フフッ

健夜「あと10年遅かったらなぁ、君みたいな素敵な子と同世代とか、あったのに」クスッ タンッ


京太郎「ありがてぇ話ではありますけど、まぁそんな可能性もどこかにはあるんでしょう」タンッ

秋一郎「まぁあくまで仮定の話をしてもしょうがねぇ、そういう“もしも”もおもしろいかもしれないがな」タンッ

トシ「京ちゃんの選択次第ではそんなのいくらでもあるんだよ、京ちゃん以外の選択でも、ね」タンッ フフッ

健夜「それじゃあ須賀君が私に首ったけな世界があってもおもしろいよねっ」タンッ アハハ


京太郎「ま、あるんじゃないっすかね……素敵な人ですから、小鍛治さんも」タンッ

秋一郎「口説くな口説くな……まぁだが、こいつで終わりか?」タンッ


京太郎「残念、終わらないっすよ……ロン」

秋一郎「ほう……」

京太郎「海底タンヤオトイツドラ2……12000」


トシ「おや、結局四位だけどね」クスッ

秋一郎「だが、良い一撃だ……こんなガキに取られるたぁ俺も焼きが回ったか」

京太郎「一撃ぐらい広い懐で受け止めてください先輩」フッ

健夜「……それじゃ、私への一撃も期待してるね。後輩くん」フフッ

京太郎「……ええ、いつか」



―――数日後


懐かしい道、しばらく通っていない道を歩く

自らの青春は彼女たちのおかげで存在し、彼女たちのおかげで今の自分がある

六人の少女たちと一人の女性が彼のすべてだった


それでも道を一度は違え、今度は彼が導き手として何人もの少女たちを導いた

大きな道へ、新たな道へ、光差す栄光の道へ

そして自分も……


ずっと答えを求め続けて、その答えが出ないまま、多くの女性を傷つけた


一人の女性は想いを告げた後に言った『知っていた』と―――

また一人の女性は言った『わかっている』と―――

そして一人の女性は言った『自分なりのケジメ』と―――


「さて、行くか……」


そして、彼は自分のケジメをつけるために……帰ってきた


―――岩手・宮守高校・麻雀部部室


ガチャッ


京太郎「……みなさんおそろいで」


豊音「あ、京ちゃん!」ニコッ

エイスリン「待ってたよ」ニコッ

白望「ん……」フッ

塞「いやぁ、変わってるね」

葵「でも比較的、ソファの位置とかは変わらないんだ」

胡桃「そりゃね、変えなかったし……写真もあるしトロフィーも残ってるよ」


京太郎「……すみません、胡桃さん」

胡桃「ううん、京ちゃんはこの学校にとっても凄い人だからね」

京太郎「そう言ってもらえるとなによりで……」

胡桃「禁煙だからね?」

京太郎「もうやめます」


葵「ん、ヘビーなのに大丈夫なの?」

京太郎「言うほどヘビースモーカーじゃないっすよ」アハハ

塞「……さて、私たちも座ろうか」

白望「だね」

京太郎「そっちじゃなくて」

胡桃「ん?」


京太郎「麻雀、うちますか」フッ

白望「……うん」

塞「うわぁ、プロレベルと打つなんて久々」

葵「それは私だよ」ハァ


京太郎「……さて」フッ



塞「にしても、なんで麻雀なんて?」

胡桃「ん、しかもプロ以外」

葵「弱い物いじめ?」

京太郎「そうじゃないっすよ……ただ、なんつーか、麻雀って楽しいでしょ?」タンッ


胡桃「やっぱこの中で一番触ってないのって葵?」タンッ

葵「そうなるんじゃないかな、まぁ全く触ってないわけじゃないけ……ど」タンッ

塞「三人とも暇じゃない?」


豊音「見てるだけで楽しいよっ!」

エイスリン「参考になるよ」

白望「ん、ダルくない」


京太郎「……さて、少し普通にうちますか」フゥ

胡桃「勝ちは狙うけどね」

葵「まぁ、やってみるよ」フフッ

塞「やってやろうじゃん!」


京太郎「さて、いきますよ……」




京太郎「……」タンッ

胡桃「……ふぅ」タンッ

葵「そろそろ……教えてくれても良いんじゃない?」タンッ

塞「まぁ、確かに」


京太郎「ご察しの通り、答えは出ました」フゥ

白望「……」

豊音「えっ……」

エイスリン「そっか……」ギュッ


京太郎「俺の答えは……」タンッ


胡桃「……」フルフル

白望「胡桃」

胡桃「……」タンッ


葵「うわぁ、こわ……」

豊音「葵……」

葵「……うん、わかってる」タンッ


エイスリン「塞……」

塞「どんな答えでも、私は」タンッ


京太郎「……俺の答えは」

タンッ

京太郎「誰か一人を選ばないことです」



「……は?」



葵「……ぷっ……あはははっ!」

豊音「ふぇ?」

エイスリン「ドユコト?」

塞「戻ってる戻ってる」


京太郎「ええ、最低ですとも、ですが言います……誰か一人は選ばない!」

白望「……つまり、みんな?」

京太郎「イエス!」グッ

胡桃「……ここまで待たせて」ハァ

塞「だけど……うん」

エイスリン「そんな、答えも……」

葵「京太郎らしいや」アハハッ


京太郎「まぁ、悪く言えば優柔不断エンド」

豊音「みんな仲良しエンドだよっ!」ギュッ

京太郎「……その、世間の風当たりとかどうなるかまったくわかりませんけど」

塞「今までにない事例だよねぇ」フフッ

エイスリン「開拓者!?」

京太郎「良く言う方法はいくらでもありますか」アハハ…


葵「麻雀どころじゃなくなっちゃった」

京太郎「ま、続けますか」

塞「……そうだね!」

胡桃「難しい話はあとで!」


エイスリン「私も!」

白望「それじゃ、私もやる」

豊音「私も本気だよーっ!」


京太郎「……あの、みなさん?」

「ん?」



京太郎「こんな俺で良ければ、これから先……着いてきてくれますか?」


白望「……今更」フッ

塞「ホント、今まで待ってたんだから」ハハッ

胡桃「着いていくよ、どこまでだって、ね?」フフッ

エイスリン「ウン!」パァッ

豊音「離れろって言われたって離れないよぉっ!」エヘヘ

葵「京太郎についていくよ……ずっと!」ニコッ


京太郎「……シロ」

白望「ん」

京太郎「塞」

塞「なぁに?」

京太郎「胡桃」

胡桃「うん?」

京太郎「エイスリン」

エイスリン「はい!」

京太郎「豊音」

豊音「うん♪」

京太郎「葵」

葵「……京太郎」


京太郎「……」



京太郎「……ありがとう」フッ

                     /イ         /    V ヽ、    `
                  ,  ´/          |   \
                    _/  '   '    ,:      |    \
                  ̄ ̄/  /   //     }       |
                     /    /    〃     /   |    |
               /      {   /.'       ∧  }    |
               /_, ィ   ∧ /_ |       / V ∧
                 / /  / ∧{tォミ、  ,  /   | '  、
                   / イ  / /| 弐_ V | /   __}/   _ヽ
                     | / , :  ー':, ∨/   イ乎(_ ヽV |
                    ∨ {/ '   / /      Vzソ   V}
                    {   、                 リ
                         ∧   `
                        、
                         ∧ `
                         |l∧      ̄         <
                          「´∧           ´
                        .:'//>--==≦ゞ
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                       /////// /   ∧
                        {/////〈/{   / |      //,
                       ∧//// ∨、  ,   }   ,://
                       {// ∧// ∨V{  |  「 ̄/´///
                     ///,'/ ∨/ ∨V〉 ' r/ |//////
                       /// {///∨/ ∨{  r,/ ///////
                     {///|////////V__/ ////////


「こちらこそ!」




感謝の言葉一言じゃ足りない

だったら、少しずつ伝えていこう

最初から出ていた答えに気づけずに、少し時間を無駄にしてしまった

だけれど、時間はまだまだある


自分の感謝の気持ち、好きという気持ち、愛しているという気持ち


全てを伝えきれるかはわからないけれど、それでも伝えよう

全身で、全霊で、すべてをかけて、伝えよう


普通が一人に一人分の愛だったら、一人で六人分の愛を伝えよう


この地で見つけたものを、この地で迷った軌跡を、胸に記しているから

これからも記し続けよう。生き続ける限り……


そしてまた、ここに戻って来よう

だってここには自分を、こんなにも愛してくれている者たちがいるのだから……



白望「京」

塞「京太郎!」

胡桃「京ちゃん!」

エイスリン「キョウタロー!」

豊音「京ちゃんっ!」

葵「京太郎!」


「大好きだよっ!」


彼の、自分自身の選択に間違いはない

どの答えも、間違いと言うには正しくて、正しいと言うには間違っている

だからこの答えに、何の後悔もなく、何の未練もない


京太郎「俺も……みんなのこと」


間違っていようと―――


京太郎「大好きで」


自分の答えを、愛してくれた少女たちが肯定してくれているから―――


京太郎「愛しています!」ニッ




-カン-




グランドエンディング終了!


所謂一つのエンディング

気が乗れば個別EDも書こうかなとか

智葉さんとの東京デートも短編みたいな感じだけどこのスレで、それは絶対
眠い、休みだからって調子乗った、寝る


おおう、色々感想とかあざっす色々
次スレも頑張るよー

まぁ次スレが先になるかも、ちょっと宮守勢書きすぎて疲れたんじゃ
個別エンディングかくとしたらもうちょっと間を開けてからにするっす

まぁその前に智葉さんのイベント書かんと、1000とった人に申し訳が立たん

そんじゃまたお会いしましょー

ガイトさんのはこっちで書くよーん



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          ノ         <     | |
       フ _______ 孑lト、 | |

       厶 |   ィ@フ  | そli}、\| |
        从| {トェv‐vェイ} |从{// `-、ハ!   さて、そろそろ書かないと落ちちゃうしやんよー
.           八]   l   [_/ ///     V}
            j{ 心_二_イ彡/     }`ヽ
         { `≧=≦¨´        j`7ハ、
         小、                /} : lト、
             ゜ヾ、            //|/ :l| ヽ
               ヘ      -_.ノ/イハ:..:ハ ハ
                  {ミ/ー<彡'´ ′ }/   ハ
                  {ハ ̄      /     ∧
                ヾ }                 }!
                |              |

                |                  |
                l!              |

                |l  i              |
                |l  |               |



ガイトさんのデートの小ネタっていうか外伝っていうかifルートっていうか
まぁそんな感じでなぁなぁとな!



―――須賀京太郎、高校2年の夏

―――昼・東京・喫茶店


京太郎「……さて、喫茶店で良かったですか?」

智葉「ああ、しばらくぶりだな」フッ

京太郎「……いや、一月前の合宿で一度」

智葉「しばらくぶりだな」ニコッ


京太郎「……う、うっす」

智葉「それにしても京太郎から誘われるなんてな……」フフッ

京太郎「まぁなんつーか、さっきも言ったけどとりあえず二回戦突破ということで」

智葉「ああ、それは良かった……お前も嬉しそうで」


京太郎「にしても、母校の方は良かったんですか?」

智葉「臨海か、明華もネリーもまだいるからな、負けるはずがない」フフン

京太郎「とは言ってもうちの方の応援に来てくれたのは意外でしたよ」

智葉「友達だからな、たった一人の私の男友達……」クスッ

京太郎「」ゾクッ


智葉「だから、な?」ニコッ

京太郎「あ、はい」

智葉「せっかく久しぶりに会うんだ、少し時間はあるか?」

京太郎「まぁ……借りもありますしね、今回のことで」



智葉「気にすることはないだろうに」

京太郎「気にはしますよ、あの特訓で強くなった生徒もいますし……覚醒した奴も」

智葉「ならなによりだ、お前の力になれたなら……」

京太郎「ってことで、ここは俺が払いますよ」スッ

智葉「これでもプロだぞ?」


京太郎「稼いでるのは知ってますけど……男の子としてそこはね」ハハッ

智葉「……そういうのは宮守の面子にやれば良いものを」ムゥ

京太郎「ま、みんなにもやりますけど……なんつーかまぁ、あはは」


智葉「で、前までの宮守の面子とはどうなんだ?」

京太郎「色々世話になってますよ?」

智葉「そ、そっちじゃなくてだ……そ、その、あっちだ」カァッ

京太郎「……ああ、でもやっぱなんつーか、みんな好きなんですけど……」

智葉「……」


京太郎「なんつーか、家族とか姉とか妹、みたいなとこがあるっつーか」

智葉「……家族、か」フフッ

京太郎「ま、とりあえず行きますか!」ニッ

智葉「そうだな、約束の東京観光のガイドをしよう」ニコッ


京太郎(ガイドっていうかガイト?)



京太郎(まぁその後、浅草……)

智葉「どうだ?」

京太郎「どうだって、好きですよ……この雰囲気」

智葉「あまり観光には来てなかったのか?」


京太郎「ま、一年前はドタバタしてましたから……」

智葉「そうなのか?」

京太郎「ま、とりあえずどうします?」

智葉「そうだな、人力車に乗る、とか?」


京太郎「ああ、そういうのもありましたね……」

智葉「意外と色々と教えてくれて良いものだぞ?」

京太郎「ふむ……」

智葉「行ってみるか?」

京太郎「ですね、乗ってみますか」フッ

智葉「では行くか」


テクテクテク


智葉「そう言えば、プロ内でもお前の話がちょくちょく出るぞ」

京太郎「えっ、どんな話っすか?」

智葉「どんな話だと思う?」クスッ

京太郎「えーっと……また葵さん関係だったり?」

智葉「それもあるがな」フッ


京太郎「……えー」

智葉「やはり雀士としての話だ」

京太郎「うぇ、プロに褒められるほど凄いつもりはないんですけど」

智葉「そう? 大沼プロも楽しみにしてるぞ?」

京太郎「あの大沼プロが……っすか」

智葉「ああ、そして麻雀歴が薄い生徒を全国まで導いた手腕も、な?」

京太郎「それに関しては智葉さんやそのほかの人たちのおかげでも」

智葉「人脈があるからだろう? それもお前の力だよ」クスッ

京太郎「う、うっす」フイッ



京太郎(まぁなんやかんやで、人力車に乗ったわけだけど……)

智葉「どうだ?」

京太郎「良いっすね、思ったより乗り心地良いし安心して乗れます」

俥夫「ありがとうございます。お二人さんお似合いですよ!」


智葉「そ、そうですか……」カァッ

京太郎(くっそ、ラブコメのお約束みたいなこと言いやがって……気まずくなるだろうがっ!)

智葉「い、良い友達に見えるらしいっ」フフッ

京太郎(そうだよね、そんな感じですよね!)


智葉「なぁ京太郎?」

京太郎「え、なんっすか?」

智葉「昔、京太郎が雑誌にはじめて乗った時にな……なんだか、軟派でチンピラにしか見えないと思っていた」

京太郎「うわぁ、そんなこと思われて……あ、言われ慣れてるわ」


智葉「い、今はもちろん違うぞ?」

京太郎「わかってますよ。そう思ってたら付き合ってもらえないでしょ?」

智葉「付き合うわけないだろう! 私たちは友達だぞ!」クワッ


京太郎(うっ、なんか心が痛い、友達どまりか! 別に狙ってるわけじゃないんだけどもっ)

智葉「お前は大事な友達だ、大事な……ずっと、な?」

京太郎「は、はい」

京太郎(なんかこえー)


―――夕方


京太郎(さて、人力車で一通り色々見て……)

智葉「~♪」

京太郎(ノリノリの智葉さんと一緒に歩いているわけだ、見慣れない道を……住宅街を……)


京太郎「んー?」テクテクテク

智葉「どうした?」テクテクテク

京太郎「いやその、なんつーか、どこ向かってるんっすか?」


智葉「それはもちろん、私の家だっ」ニコッ


京太郎「……うん」

智葉「なにかおかしかったか?」

京太郎「いえ、もう一度聞かせてください……俺はいまどこに向か」


智葉「私の実家だ」ニコッ


とりあえずここで一回切る
近々続き書く!

まぁifルートなんで宮守面子には恋愛感情無しで

智葉さんと一緒に実家へどうなる京ちゃん

そんじゃまたー


再開、ガイトさんの話終わらせなきゃ(使命感)


―――ホテル


後輩6「満足させてくれよ!」

後輩5「くっ殺せ!」

後輩3「そういえば須賀先輩はぁ~?」

三年A「どうしたんだろうね須賀君」

三年B「辻垣内さんと出かけていったけど……」

後輩1「ま、まさかお泊りとかっ!?」カァッ

三年A「まさかぁ……あ、でも元宮守の人たちと会ってとか?」

後輩2「狙ってたのにー」ハァ

三年B「倍率高いからね。まさかの大穴で辻垣内さんとか?」

三年A「ないない」アハハ


後輩4「……とりあえず、須賀先輩への夜這い計画は失敗ですね」

三年A「くっ!」

後輩5「殺せ!」

後輩6「満足できねぇ……ぜ」



―――辻垣内家


京太郎(でだ、俺は智葉さんの実家へと来たわけだが……純和風っていうかこの家デカいっていうか……)

智葉「今日は父も母もいてな」フフッ

京太郎(なんつうか、色々とヤバい、俺の本能が警報を鳴らしてやがる! 圧倒的な、今までに味わったこともねぇような感覚ッッ!!)

智葉「私の大事な、友達だからな……紹介したい」フフッ

京太郎「そ、そうっすね」

京太郎(なんだ、このどす黒い感覚は! 宮守のみんなとも、よからぬことを考えている咲とも違う!)


智葉「なぁ京太郎?」

京太郎「な、なんっすか?」

智葉「し、親友と言っても……い、良いか?」

京太郎「全然構いませんとも」キリッ

智葉「そ、そうかっ」カァッ


京太郎(なんだ、なぜ顔を赤らめる!)

智葉「し、親友か……ま、また一歩、進めてしまったな、こ、これでは京太郎無しでは生きられなくなってしまうっ」カァッ
 
京太郎(親友の基準が壊れる! 論理感も! 常識も! すべてが崩れていく!)


智葉「ここだ、しっかり京太郎が来ることは伝えてあるぞ」ニコッ

京太郎「は、はい」


京太郎(冗談じゃあないぜ! だが、恋人と紹介されているわけではない! まだ希望はある!)


ガラッ


智葉「ただいま」

智葉母「あら、いらっしゃい」ニコニコ

智葉父「……」ゴゴゴゴゴ

京太郎(これ友達って言ってもろくなことにならねぇパターンだぜっ!)


京太郎(俺と智葉さんが隣同士で、机を挟んで正面に智葉さんの父親ッ!)

智葉「いつも話している京太郎だっ、わ、私の……」カァッ

京太郎(ハッキリ言ってくれ!)

智葉「し、親友だっ」カァッ

京太郎(よっしゃぁ! これでどうにかなるはず! なれ! ならなきゃあ困る!)


智葉父「須賀君、君の噂はかねがね……雑誌などで」

京太郎(いや、ヤバいだろ……ろくなこと書いてねぇぞ!)

智葉父「智葉からも話は聞いているし、君が悪い奴じゃないということはわかる」

京太郎(やったぜ!)


智葉父「だが……責任は取ってくれるんだろうね?」

京太郎「えっ」

京太郎(親友って紹介した結果……責任、だと……?)チラッ

智葉「……」カァッ モジモジ


京太郎(親友とは……なんだ?)



智葉母「もう、気が早いわよ?」

智葉父「しかし……ううむ……」

智葉母「ね? とりあえず晩御飯にしましょう」ニコッ


京太郎(あらやだ美人でおもち、間違いなく母親)

智葉「京太郎、大丈夫か?」

京太郎「あ、はい」

智葉「緊張しなくて良い、いずれ慣れれば、な?」


智葉母「あら、こっちに住むの?」

智葉「で、できれば……二人暮らしとか、な?」

京太郎「ん、友達って二人暮らしします?」

智葉「するだろ?」

智葉母「するわよね、普通に」

智葉父「するもんだ」

京太郎(いや、違う気がする……どっか違う気がする)


智葉「京太郎は私と暮らすのは嫌か?」

京太郎「いやなんつーか、ま、まだ悩むっていうか!」

智葉「……そうか」シュン

京太郎(くっ、好きなのかと勘違いするだろ!)


智葉「あっ、だが今度は私の手料理をご馳走するからなっ!」ニコッ

京太郎(くっ、普段は見れないような笑顔を俺に……!)


―――その後・智葉の部屋


京太郎(泊まりなのは薄々感じちゃあいたが……いざ目の前でこうなると思うところがあるぜ!)


京太郎「しかも、同じ部屋っすか?」

智葉「友達同士で泊まって、別々の部屋で寝るというのはあまり聞かないが……?」

京太郎(そうなんだが、お前なに言ってんのみたいな顔されればさすがに俺だって……!)


京太郎「で、ですよね」

智葉「ああ、せっかくだ……夜更かしもするかと色々とゲームも」

京太郎「ちょっと厠に」

智葉「かわや……?」


京太郎「あはははは」


ガラッ ピシャッ


京太郎(まじか……友達って言ってるしさすがに変なことにはならんだろうが、いやしかし)

智葉「やはり友達として見守らないとな……生涯」ボソッ

京太郎(中から怖いこと聞こえたけど気のせい気のせい!)


テクテクテク


智葉母「あら?」

京太郎「あっ」

智葉母「ふふっ、おトイレはそこよ」

京太郎「う、うっす」コクリ


京太郎(風呂上りか……)

智葉母「あ、そういえばお風呂にも入ってきて良いわよ?」

京太郎「ん、あとでいただきます」

智葉母「須賀君」


京太郎「はい?」

智葉母「あの子、重いでしょ?」

京太郎「え……えっと」

智葉母「少しねぇ、友情が」

京太郎「いやかなり」

智葉母「……あははっ、確かにそうね」

京太郎「す、すんませんつい」

智葉母「仲良くしてあげてね、元々男勝りだから……男友達っていうのがいなくて」クスッ

京太郎「う、うっす」

智葉母「それに……」

京太郎「?」


―――風呂


京太郎(智葉さんのお母さんから色々聞いたものの……それでもなお重い、友情が)

京太郎「可愛いし良い人なんだが、なぁ……」

ガラッ

京太郎「へ?」

智葉「背中を流すぞ京太郎」ニコッ

京太郎「……」

智葉「さ、さすがにタオルは巻いてくれると、う、嬉しい……」


京太郎(水着を着た智葉さんが、そこにはいた……)

ビキビキッ

京太郎(この音は俺の理性の崩れる音? いや元気になる音だ)


智葉「さ、さすがに裸を晒すのは、恥ずかしいからっ……」フイッ

京太郎「脱げとは言いませんよ、てか別に背中なんて」

智葉「と、友としてしっかり! 洗ってやる!」


京太郎(かつてここまで大胆だった少女がいただろうか……うん、いた)

智葉「お、推して参る!」

京太郎「気合入れすぎでしょ」


―――その後・智葉の部屋


京太郎(どうにか理性はもったが、布団二つ並べてってのもやばいな……)

モゾモゾ

京太郎「ん?」

ムニッ

京太郎(こ、こいつは!)


智葉「い、一緒に寝て良いか?」

京太郎(くそがっ、こんなのクソゲーじゃねぇかたえらえるかバカがっ!)


智葉「……あたたかいな」ギュッ

京太郎(くっ、これは……ノーブラ!?)

智葉「私の、大事な友達……」ギュゥッ

京太郎(友情なのか! 友情なのか!?)

智葉「誰にも、渡さない……」ギリッ

京太郎(こわい! 力が強くなってないですかね!?)


智葉「ふっ、ふふっ……宮守のやつらにも」ギュゥゥゥッ

京太郎(苦しくない! だが、胸が凄い当たって……下が苦しくなってくるよ!)

智葉「あっ」

京太郎(バレタ!)


智葉「……し、しかたない……」サワッ

京太郎「ちょっ!」

智葉「し、親友が苦しんでいるんだ。私がひと肌脱いで」

京太郎「友達はこんなことしないですって!」


智葉「親友だし……そ、それに、友でもしないようなことを私は、お前にしてやりたい……」

京太郎「へっ?」

智葉「ほかの友情なんて目じゃないぐらいの、深い、親友に……」ニコッ


京太郎「ひぇっ」

京太郎(こえぇぇぇぇぇっ!)


智葉「が、頑張る、からなっ」カァッ

京太郎(でも下は超元気ぃぃぃぃ!)


―――数か月後…

―――雑誌社


葵(そう言えばしばらく京太郎と会ってないなぁ……)

ピリリリリッ

葵「ん、LINE? 宮守のグループに、なんだろ」


同僚「おい宇夫方これを見ろ!」

葵「ま、あとで良いか、はいはい?」

同僚「とんでもないスクープだ!」


ピラッ


葵「え、京太郎と……つじ……ガイトさぁぁぁぁん~~~~!!!?」



―――そこには智葉と腕を組んで辻垣内家へと入っていく笑顔の京太郎



葵「!」バッ



京太郎:結婚します!



-カン!-


なんつーかifっていうかギャグっていうかそんな感じなんで

深く考えてはいけない(戒め)
とりあえず智葉さんとデート(大嘘)終わりってことで

松実館の方進めなきゃ(使命感)

そんじゃまたー

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