如月「雨が降りしきる真夜中に、司令官と二人でお仕事して……」
如月「どうしても眠たくなって手足の先がぽーって暖まってきて、ついうとうとしちゃうの」
如月「そしたらね?それを察した司令官が「俺の布団を使っていいから仮眠をとってくれ」って言ってくれて…お姫様だっこでお布団まで運んでくれるの」
如月「着の身着のままでお布団に入って、呼吸する度に司令官の匂いに包まれて……それがあんまり心地よくてそのまま熟睡しちゃうの」
如月「それでね?仕事を終えた司令官が「今日はありがとな」って耳元で囁いて、無防備に寝てる私の頬にそっと触れるだけのキスを…」
荒潮「あぁ……いいわぁ……それすっごくいい……」
夕雲「こう、なんていうのかしら……寝てる時に、頬にって言うのが……もういじらしくて……!」
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如月「いいわよね……司令官……」
夕雲「いい……プラトニックなのもいい……」
荒潮「今時珍しいくらいゆっくりした恋を育んでいきたいわぁ……」
夕雲「少女漫画もびっくりの甘酸っぱい時間が流れていくのね」
如月「それじゃあ次は荒潮ちゃんの番ね」
荒潮「そうねぇ……それじゃあこんな感じぃ?」
荒潮「その日提督は酔っていて、私はそれに気づかないでいつものようにおちょくるの」
荒潮「そしたらねぇ、急に提督の目が据わって……ぎゅううううって私を強く抱きしめるの。痛いくらいに」
荒潮「突然の事だからびっくりして全身が強張っちゃうんだけどぉ……提督はお構いなしに私の唇を奪うの」
荒潮「アルコールの入った呼気が密着した唇を伝って直接私の中に吹き込まれてぇ……私も酔っちゃってぇ……抵抗する手からつい力が抜けちゃうの」
荒潮「強引に入ってくる提督の舌で口の中を蹂躙されて『ああ、私この人のモノにされちゃってる』って身体で理解しちゃうのよぉ」
荒潮「それから抵抗しないのを良い事に提督は私の体全部を愛でて……私はされるがまま、蕩かされていくの……」
夕雲「酔ったら獣になるって言うのは鉄板ネタよね……昂るわ……」
如月「お酒は飲んだ事無いけど……司令官に口移しされたらきっと甘いんでしょうね」
荒潮「甘いだけじゃないわよぉ?ちょっとだけ提督の唾液も混ざって、とろって流れ込んでくるのよぉ」
夕雲「幸せすぎるわ……!」
如月「お酒口移しいいわね……今度何とかして実践できないかしら」
荒潮「まずはお酒を手に入れるところからねぇ……次、夕雲ちゃんよぉ」
夕雲「私の番ね。それじゃあ言っちゃうけど……私、たまーに提督の曇った顔も見たいなって思うの」
如月「曇った顔、ねぇ……」
荒潮「……好きな人の曇った顔って見たいかしらぁ?」
夕雲「まぁまぁ、騙されたと思って聞いてみて?」
夕雲「まず提督はもうケッコンしてるの。鹿島先生あたりと」
夕雲「先生は料理も上手いし、尽くしてくれるし……これと言って不満のないケッコン生活を送るのよ」
夕雲「提督も先生のために毎日毎日、遅くまでお仕事を頑張って……」
夕雲「でも先生の方は提督の居ない部屋の広さに耐えられなかったの」
夕雲「ある日ふとしたきっかけで提督の弟を部屋に招いて、そこからズルズルと……」
夕雲「そうして訪れた一年目のケッコン記念日。いつもより早く仕事を終えた提督は立派な花束を持って先生の所へ急ぐの」
夕雲「不愛想なりに精一杯の笑顔で記念日を祝おうと部屋の鍵を開けると、そこにはあられもない姿の先生と弟の姿が……」
夕雲「でもね?提督は一言も先生を責めないの」
夕雲「震える声で「俺が悪かった。ごめん。幸せになってくれ」って絞り出すように呟いて走って去ってしまう」
夕雲「そうして何かを振り払うように仕事に打ち込む提督は日に日にやつれていって……ついにある日倒れてしまう」
夕雲「そこを発見して看病するの。心に深い傷を負った提督をふわっと包み込むように抱きしめて、出来るだけ優しく慰めてあげるの」
夕雲「最初は強く拒絶していた提督もやがて心に沁み込んでくるものの暖かさに抗えずに、ついには自分から求めてくるまでになってしまうの」
夕雲「想像してみて?いつもピリピリしている提督が、私の腕の中でだけリラックスして子供みたいに甘えて、素肌の触れ合いをねだってくるのよ」
夕雲「書類上ケッコンしてるんだからこんなの間違ってるって理解してるのに、それでも甘えるのをやめられないの」
夕雲「誰かの体の暖かさを感じていないと、心が凍り付いてしまいそうだから……」
夕雲「私もそんな提督の昏い欲望を受け入れて、どんな事でもやってあげて……二人だけの深い深い愛の沼に沈んでいくの……」
如月「あぁ、そんな……でもいいわ……甘えてほしい……腕の中でポロポロ泣かせてあげたい……」
荒潮「……なんとなく分かる気がするわぁ。提督ってば抱え込んじゃうタイプだしぃ」
夕雲「それでね?この後提督を裏切った先生は結局弟に捨てられてひどい目に遭うんだけど……」
鹿島「ふ ぅ ん ?」
夕雲「……えっ?」
如月(い、いつの間に……というかどこから聞いてたのかしら……)
鹿島「どうしたの夕雲ちゃん。お話し続けて?私が提督さんとケッコンして寂しくて不倫してそれからどうなるんですか?」
荒潮(あーあ。最初からまる聞こえだったのねぇ)
夕雲「……ち、違うんですよ鹿島先生。これはもののたとえで」
如月「そ、そうですよぉ!誰も本気になんかしてませんよ!」
荒潮「そんなことよりぃ、アレ。敵の飛行機じゃないのぉ?」
鹿島「こんな所に敵機は来ないから安心していいですよ荒潮ちゃん」
荒潮(陽動作戦は失敗ねぇ……残念)
鹿島「それより三人とも、随分体力有り余ってるみたいだから……ちょっと遠洋航海しましょうか。ね?」
夕雲「わ、私は妹たちのお世話しなきゃいけないので!」
如月「そ、そうね!私も睦月ちゃんのお世話してあげないと!」
荒潮「私は勝利の女神だからぁ……」
鹿島「言い訳の勉強も足りてませんね。さぁ準備してください、教鞭と言っても痛いのは知ってるでしょ?」
如月(こ……これはまずいわ……遠洋航海なんてしたら髪がとっても痛んじゃう!何とかして話をそらさないと……夕雲ちゃん!)
夕雲「先生!さっきの私達の『提督妄想会議』の内容は全部聞いてたんですよね?」
鹿島「ええ聞いてましたよ。随分と言いたい放題言ってくれましたね夕雲ちゃん」
夕雲「それじゃあ先生はどうなんですか?提督とどんな事してみたいんです?」
鹿島「え、ええ!?私!?」
荒潮「私も先生の考え聞いてみたいなぁー」
鹿島「そんな、でも、私は……その、恥ずかしいし……」
如月「恥ずかしいって事はもう考えてあるのよね?さぁ先生、ここでなら皆同志よ。吐き出してみて?」
如月(そして早く遠洋航海の事を忘れ去って!)
鹿島「そ、それじゃあ……言う、けど……笑わないでね?」
夕雲「笑いませんよ。どうせ皆同じ穴の貉ですから」
鹿島「明石さんが変な装備を開発して、それが誤作動して……提督さんが子供の姿になっちゃうんです」
鹿島「今の面影を残しつつも幼さを隠しきれない子供提督さん。真面目だからそれでもお仕事だけはこなそうとして」
鹿島「でも背が低いから棚の上の書類なんて取れないし、漢字も分からない……そこで私が手取り足取り全部教えるの。もちろん二人きりで」
鹿島「そのうち提督さんも私を信頼してくれるようになって、誰にも言えない秘密を打ち明けてくれたりするんです」
鹿島「『鹿島お姉ちゃん、ぼくなんだかあそこがむずむずする……体おかしくなっちゃったのかなぁ』って泣いてる提督さんを慰めて……」
鹿島「大丈夫ですよ、男の子なら自然な事ですからね……って言いながら優しく手でシテあげたいんです」
鹿島「提督さんはその時の事が忘れられずに何度も処理を求めてくるようになって……手でシテもらう事しか考えられないエッチな生徒になっちゃうんです……!」
鹿島「って感じが……私なりの理想、なんですけど……」
夕雲「……恐ろしいエッチ指数ね。空気がピンク色に染められてしまったわ」
荒潮「私、ちょっと鹿島先生の事誤解してたみたいねぇ」
如月「おねショタあり!ありですよ先生!その気持ち分かります!」
鹿島「そ、そう?分かってもらえて嬉しいわ……実はもっと激しいネタも考えてあって」
香取「……鹿島?ここに居るの?」
鹿島「ひゃいっ!!!???」
香取「どうしたの素っ頓狂な声出して……提督がお呼びよ」
鹿島「い、今行きまーす!……皆、この話は内緒にしておいてね?約束よ?」
如月「もちろんです。私達はそんなに薄情じゃないですから」
夕雲(録音機器でも持っていれば今後の脅しに使えたかもしれないわね……)
如月(鹿島先生は強力なライバルだしぃ……ここらへんで好感度を下げてあわよくば退場させるって言うのも悪い手じゃないわねぇ……うふふ)
鹿島「なんだかすごく不安だけど……と、とにかく今日はもう遅いから消灯して寝る事。いいですね?」
如月・夕雲・荒潮「「「はーい」」」
こんな感じでぐだぐだと続いていく予定です
このSSまとめへのコメント
このムッツリ共め!(歓喜)
続いていかないのかよ!