「俺と幼馴染達との関係」 (13)

「なあ聞いてくれ。いつもの事だけど、今日も聞いてくれ」

「幼馴染が可愛くて仕方がないんだ。誰って? アイツだよ。隣のクラスの」

「あ? 美少女? ちっげーよ! そっちも一応幼馴染だけどそっちじゃねーよ」

「アイツはアイツに決まってんだろ。つーか俺らと一緒に帰ってるじゃん」

「つーかいつも同じ事言わせんじゃねーよ」

「可愛いよな……うなじまで伸びた黒髪、滑らかな首筋、小さな顔」

「目はくりくりして唇もハリがあって、知ってるか? リップはミント風味だぜ」

「なんで知ってるかって?」

「そりゃ……おい、なんだその顔」

「うるせえホモで何が悪いんだよ」


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「はあ、もう可愛くて我慢できねえわ」

「つーか昨日我慢できなかったわ」

「あ? だからぁ、我慢しなかったっつってんだよ」

「昨日な、アイツの家の湯沸しが壊れてさ、銭湯行くってなったんだよ」

「ここらで銭湯ってほら、スーパー銭湯っつーか、デカいとこしかねーじゃん」

「アイツが夜に着替え持って出かけるなんて変だからな。声掛けたら今から行くっつーから」

「一緒に行ったよ。当然だろ?」

「あ?」

「ああ、一昨日お前らと一緒に行ったとこだよ。同じとこ」

「それがどうかしたか?」

「独りじゃ不安だったみたいでさ、照れくさそうに『ありがとな』って言うのがもう」

「あ? 声? そりゃ声変わりしてるからな。普通の男の声だけどそれがどうした?」

「男のくせに女の子みたいな声なんてそうそうねーよ」

「バッカ、声とかそういうんじゃなくて……こう、全部が可愛いんだよ!」

「肉付き? まあ細身だよな。でもアイツ、意外と運動してるからな」

「脱ぐと意外とスマートな筋肉っつーか、ストイックっつーか」

「ぷにぷにはしてねーよ。肩抱くと良い匂いするけど」

「っべーよマジで。首筋舐めたくなるわ」

「ぷにぷに系ならアイツの弟だな」

「二つ下にいるんだよ、その子はマジで男の娘っつーの? 柔らかいぞ」

「ああ、ふわってしてる。太もも撫でても指が吸い付く感じ」

「昨日は出掛けてるってことで居なかったけど、たまに遊ぶからな」

「よくアイツの姉さん……知ってるだろ? 生徒会長」

「会長のスカートとか拝借して遊んでるから」

「内容はそりゃお前……昼休みに言える内容じゃねーわ」

「それよりアイツの事だよ」

「アイツ、ボクサーパンツ穿いてるんだ。ピッチリしてるやつ」

「締まった尻の形がな、かといって筋肉質ってほどでもない。ほどよい引き締まり」

「チンコは小さめ。気にしてるのが可愛いんだわ」

「まあ剥けてるけどね」

「ジッと見てると俺的には眼福なんだけど、アイツとしちゃ恥ずかしいんだろうな」

「軽く俺の足蹴ってくんの。『ほら、入るぞ!』って」

「まあそのくらいじゃ勃起しねーよ。俺もそこまでウブじゃねーし」

「軽く血が集まり出すくらいだわ」

「人はそこそこ、まあでも広いからな。ちょっと奥に行くと人も少なかった」

「ほら、髪の毛の長さと低身長、細身だし一瞬『あれっ』ってなるだろ?」

「アイツそうやって見られるの嫌だから、人が少ないとこ行きたがるんだよ」

「弟の方はむしろ狙ってるけどな」

「なんにしろ、俺の手を引いてさっさと露天の、大きめの壺風呂に行くわけ」

「おっと、一緒には入らねーよ? 焦っても仕方ないからな」

「真摯なホモは焦らない」

「俺は焦らなかった」

「『気持ちいいなー……』って星が瞬く夜空を見上げるアイツ」

「ほんのり赤らんだ頬を、ゆっくり汗が伝い落ちていくんだ」

「アイツってば目細めて、『はあ……』って息吐いてさ」

「壺の縁にこう、腕を乗せて、顔を乗っけて俺の方を向いて」

「『たまにはいいよね』だってさ」

「マジでいいよ。最高」

「壺風呂じゃなかったらバレてた。ガチ勃起だからな」

「妄想の中じゃしゃぶってもらってたわ」

「いつもの事だけど」

「俺も全力で鎮めつつ、治まったところで昔話」

「バーカ、昔話が大事なんだよ。お前、いきなり『背中流してやるよ』って言われてどう思う?」

「可愛い女の子ならいいだろ? じゃあ男なら?」

「キモイだろ。俺も一般的な感じ方を知らないわけじゃねーんだ」

「いいか、ホモは焦らない」

「ゆっくり、ゆっくりだ。でも回りくどすぎても怪しい、この辺りが難しい」

「前はこういう感じで風呂入ったよなー、って話してさ」

「背中流し合った仲なんだ、俺とアイツ。それにアイツと話すのも十何年モノだ」

「楽なもんさ」

「ノリでいけばいい。ちょっと軽いノリで行けば乗ってくる」

「人の少ない流し場な。アイツ姿勢いいよ、猫背にならない」

「肩甲骨を撫でて肩までゴシゴシして、少しばかり時間を掛けて」

「近づきすぎない程度にな。両手で肩掴んだりするのはやり過ぎ」

「でも髪の毛洗うのはアリだ。人に寄っちゃ髪の毛はかなりNGだけど、アイツは大丈夫」

「隙を見てぶっかけて、シャンプーぶちまけてわしゃわしゃすんの」

「文句言うけど大人しいもんだ」

「そしてそこで立ち上がってな。溜めこんだ精液をな」

「手を使わず射精するわけだ。泡立ったシャンプーに混ぜていくのよ」

「そこまで出来るようになったのはつい最近だぜ」

「シャンプーはいいぞ」

「事前にお湯流してるから頭には普段より熱がこもるだろ」

「シャンプーは元々ヌルヌル、精液の熱もぬめり気も混ぜ込んでくれるわけ」

「もうかなりの達成感だけど、それで終わりってわけじゃねーから」

「しっかり洗う。まあお礼みたいなもんだな」

「何事も無かったかのように洗い手交代さ。アイツに背中を流してもらうだけで至福」

「むしろ出した後のアフターケアっつーか?」

「ぶっかけちまった相手に、洗わせてるっていう背徳感?」

「いや、二発目は危ない。バレるリスクが高まるし」

「ぬるい風呂に入ってサウナに行って、最後にコーヒー牛乳飲んで」

「家の前で『また行こうな』って約束してお終いさ」

「その時のはにかんだ顔。くそ可愛いんだマジで」

「あーくそ、なんでクラス違うんだよ……会いてえ……」

「キスしてえ……おい、何引いてんだ」

「つーかお前だってホモ同人描いてるじゃん。腐女子じゃん」

「そういや今度、あの店で新しいケーキ出るって知ってた?」

「マジマジ、店員さんが言ってた。確か今度の日曜っつってたわ」

「おー、一緒に行こうぜ。アイツ甘いもん苦手だからそういうデートできねーんだよな……」

「んじゃ日曜な。時間はまた連絡するわ」

「あ? いや、もう我慢できねーから会ってくる。できれば連れションしてくるわ」

「んじゃまた後で。弁当ありがとな、美味かったよ」

こんなもん。あざした

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