P「遂に念願のラブドールを買ったぞ……!」 (55)

P「これで夜の生活も充実するってもんよ。ふふふ……」

P(おっと……いかんいかん。
 届くのが楽しみ過ぎてつい独り言が出てしまった。
 こんな独り言を誰かに聞かれるわけには……)

やよい「あっ、プロデューサー。おはようございまーす!」

P「ゲエッ!? やよい!?」

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やよい「はわっ!? プ、プロデューサーどうしちゃったんですか?」

P「い、いや! なんでもないなんでもない!」

やよい「? そうですか?」

P「そ……それよりやよい、一体いつからそこに……?」

やよい「えっ? ずっと居ましたけど……」

P「ずっと!?」

P(くっ、物陰で隠れて見えなかった!
 まずい、ずっと居たとなるともしや……!)

P「も、もしかして俺のさっきの独り言、聞かれてたか……?」

やよい「独り言?」

P「あ……あぁ、いや! 
 聞こえてなかったのならいいんだ、気にしないでく」

やよい「あっ、らぶどーるを買ったって言ってたことですか?」

P「くそがッ!!」

やよい「はわっ!? ご、ごめんなさい。
    あの、私何か失礼なこと言っちゃいましたか……?」

P「はっ……! す、すまんつい大声を……」

P(いかん、やよいを怯えさせてしまった……。しかしまずい、非常にまずいぞ。
 ラブドールを買ったなんてことが事務所のみんなにバレるわけにはいかない!
 せめてここから噂が広まるのだけは避けなければ……!)

P「い……いや実は、さっきの独り言を聞かれちゃったのが恥ずかしくてな」

やよい「? そうなんですか……?
    らぶどーるを買うのって、恥ずかしいことなんですか?」

P「恥ずかしいっていうか、まぁ、うん……。
 やよいはまだラブドールなんて知らないだろうけど……」

やよい「えっ? 私、らぶどーる知ってますよ?」

P「え?」

やよい「たくさん種類があるから昔はあんまり分からなかったけど、
    でも今はちゃんと分かります!」

P「え……え? マジで? やよいラブドール知ってんの?」

やよい「はい! すっごく可愛いですよね!」

やよい「でもらぶどーるを買うのって、そんなに恥ずかしいことなんですか?
    私、本とかテレビとかで見て欲しいなーって思っちゃったんですけど……」

P「なっ……!? なんてものを見てるんだやよい! いけません!」

やよい「はわっ! ご、ごめんなさい……。
    でも大丈夫です! 本当に買ったりはしませんから!
    だってすっごく高いですよね?」

P「あ、あぁ、そうだな。値段はかなりするな」

やよい「それに買ってからも色々と大変だと思うし、
    可愛くて癒されるーってなるかも知れないですけど、
    でも今は弟たちの世話で精一杯かなーって」

P(ん? 癒される……? はっ! そうかそういうことか!)

P(やよいはアレがどういう用途で使われているものなのか知らないんだ!
 ただ大きくてリアルなだけのお人形さんだと思ってるんだ!
 リカちゃんやバービーちゃんやメルちゃんの延長だと思ってるんだ!)

P「そうだな、確かに買ったあとも手入れやらなんやら色々と大変だ。
 ただお人形を可愛がるのとは訳が違うからな」

やよい「ですよね? 色々と責任もあると思うし……。
    だから私、弟たちが大きくなって私ももうちょっと大人になってから、
    お父さんとお母さんにお願いしようと思ってます!」

P「バッ……やめろ!!」

やよい「はわっ!? ど、どうしてですか?
    大人になったら大丈夫かなーって思ったんですけど……」

P「た、確かにやよいの言う通り、アレは大人になってから買うものだ。
 でも親にお願いしてってのはやめといた方がいい。
 普通は一人暮らしでこっそり……いや、そもそも女の子が買うってのが滅多にない」

やよい「そうなんですか……?」

P「っていうかやよい、お前は多分ラブドールのことを全く知らない状態だ。
 だからいいか、大人になってもまだラブドールを欲しいと思っていたなら、
 一度よく調べてみろ。そしたらきっと考えも変わるからさ。
 あと他の人にラブドールの話は絶対するんじゃないぞ。いいな?」

やよい「……? は、はい、わかりました。
    らぶどーるを飼うのって、大変なんですね……」




やよい「うーん……うーん……」

響「あれっ? あそこでうんうん唸ってるの、やよいじゃないか……?
 おーい、やよいー! どうしたんだー?」

やよい「! 響さん! おはようございます」

響「うん、おはよう! ところで、何か悩み事でもあるのか?
 何かすごく真剣な感じだったけど……もし自分で良かったら、力になるぞ!」

やよい「あ、えっと……」

やよい(プロデューサーは、私がらぶどーるを欲しがってるっていうことは
    誰にも言っちゃ駄目だって言ってたけど……。
    でも響さんなら大丈夫だよね。だって……)

やよい「あの、実はらぶどーるのことでちょっと悩んでて……」

響「? らぶどーる……あぁ、ラブラドール?」

やよい「えっ、ラブラドール?」

響「ラブラドールレトリーバーでしょ?
 この前やよいが飼いたいって言ってた。違うの?」

やよい「あ、はい! そうですラブラドールです!」

やよい(そっか、らぶどーるじゃなくてラブラドールだった!
    じゃあプロデューサーも間違っちゃってたのかな?
    それとも私が聞き間違えちゃったのかな)

響「それで、ラブラドールがどうかしたのか?」

やよい「あ、えっと……実はプロデューサーがラブラドールを買ったみたいなんです」

響「え! そうなの? いいなープロデューサー!」

やよい「でもなんだか、ラブラドールを飼うのってすごく難しいって言ってて、
   だから私、大人になっても飼えないのかなーって……」

響「やよい……。そんなことないさー!
 今は確かに色々理由があって難しいかも知れないけど、
 やよいが大きくなったら世話だってちゃんとできるし、
 ラブラドールの方だってやよいのことをしっかり助けてくれるぞ!」

やよい「! 響さん……ありがとうございます!
   なんだか響さんにそう言われたら、自信出てきちゃいましたー!」

響「えへへっ、役に立てたみたいで嬉しいぞ!
 もういつもの元気なやよいに元通りだね!」

やよい「はい! うっうー! 今日も元気に頑張っちゃいまーっす!」

響「でもそんなに飼うのが難しいって言うなんて、
 もしかしたらプロデューサーも悩んでるのかな?」

やよい「あっ、もしかしたらそうかも知れないですね!」

響「よーし、だったら自分、プロデューサーのこと助けてやるぞ!
 自分いっぱいペット飼ってるし、
 動物のことならすごくいいアドバイスができるはずだよね!」

やよい「はい! 響さんならきっとプロデューサーの悩みも、
    ズババーンって解決できちゃいますー!」

響「そうと決まれば自分、早速行ってくるさー! じゃあまたね、やよい!」

やよい「うっうー! 響さん頑張ってくださーい!」




P「はぁーやれやれ。今日も仕事疲れたな」

P(でも明日は俺はオフ……そしてラブドールが届く日でもある!
 配達指定は朝一にしたから、一日中……涎が止まらねぇぜ)

響「あっ、居た居た! って、何ニヤニヤしてるのプロデューサー」

P「ゲエッ!? 響!?」

響「ちょっ……ゲエってなんだよー! 失礼な反応しないでよね!」

P「あ、あぁすまん、ついびっくりして……。
 そ、それでえっと……俺に何か用か?」

響「! ふっふっふ……プロデューサー。
 そんなとぼけたようなこと言って、本当は心当たりがあるんじゃないのか?」

P「え……? こ、心当たり……?」

P(ま、まさかな。そんなやよいに限って秘密を漏らすような真似は……)

響「話は全部やよいに聞いたさー! もうネタは上がっている! 観念するんだー!」

P「」

響「……あれ? プロデューサー? おーい」

P(や、やよいの奴! ラブドールの話はするなと言ったのになぜ……。
 ま、まさか、ちゃんと通じてなかったか!?)

響「プロデューサー。ちょっと聞いてるの? プロデューサーってばー!」

P(『やよいがラブドールを欲しがっていることを話すな』と、
 そういう意味に取られたのか!? くそっ!
 『俺がラブドールを買ったことを話すな』と言っておくべきだった!)

響「うぎゃー! プロデューサーが人形みたいに固まっちゃったぞー!」

P「はっ!? 人形!?」

響「あっ、やっと動いた! もうプロデューサー、心配かけないでよね!」

P「すまん……。そ、それでお前は一体、俺に何を言いに来たんだ!?」

響「あ、そうそう。取り敢えず、プロデューサーの家に遊びに行かせてよ!
 自分、どんな子なのか見てみたいぞ!」

P「できるわけないだろ何言ってんだ!!」

響「えー! ケチだぞプロデューサー。それじゃあ……」

P「ま、まさか脅すつもりか!?」

響「へっ? 何、脅す……?」

P「サーターアンダギー一年分とか、
 さんぴん茶一年分とか、そういうのを要求するつもりなんだろう!?」

響「ちょ、ちょちょちょっと待ってよ!
 自分はただプロデューサーを助けに来ただけだぞ!」

P「え……た、助けに? それはどういう……?」

響「新しい家族を迎え入れたプロデューサーにアドバイスしようと思ったんだ!
 自分、その道に関してはプロフェッショナルだからな!」

P「な、何ィ!?」

P「全然知らなかった……響、そうだったのか!?」

響「もう、何言ってるの! こんなことで驚くなんて今更過ぎるぞ!
 プロデューサー、もうずっと前から自分と一緒に居るのに!」

P「い、いやすまん、マジで全然……。
 しかし家族とは……す、すごい愛情を持ってるんだな響は。
 まさにプロフェッショナルって感じだ」

響「それも当たり前のことだぞ!
 プロデューサーだって、家族のつもりで迎え入れたんじゃないの?」

P「ま……まぁ確かに家族と言えなくもないか。嫁という意味で……」

響「そうそう、嫁……嫁!?」

P「えっ。ち、違うのか? そういう意味じゃないのか?」

響「いや、自分はなんていうか、
 どっちかというと兄弟とか姉妹みたいな感じで……」

P(き、近親相姦! さ、流石プロフェッショナル、マニアックだぜ……)

響「それでみんなで一緒になって楽しめば、一人暮らしだって寂しくないし……」

P「いっぱい居んの!? すげぇなお前! 金持ちか!」

響「だ、だから今更でしょ!? そこ別にびっくりするところじゃないぞ!」

P「あ、あぁそうか、そうだよな……」

P(響ももう立派なトップアイドルの一人なんだ。
 金持ちになんて、なってて当たり前だよな……)

響「そ、それよりプロデューサー。
 嫁って、それじゃあもし本当に結婚したら、その子はどうなるの?
 もう嫁じゃなくなっちゃうよね?」

P「え……? もし本当に結婚したら?
 いや、その時は流石に……捨てるんじゃないかな。勿体無いけど」

響「なんで!?」

P「な、なんでって、そりゃ嫌がるだろ嫁さんは。
 帰ってきてベッドにもう一人嫁が寝てるの想像してみろよ。
 しかも人間じゃない嫁が……おぞましいだろ。
 『気持ち悪っ!』ってなるだろ」

響「いやいやいや! 可愛いぞ!
 ベッドに寝てたら普通に抱きついてスリスリしたりするぞ!」

P「えぇ……さ、流石プロフェッショナル。器が違うな……」

響「そんなことないぞ! こんなの全然普通だぞ!」

P「おいおい、謙遜するなんて珍しいな。照れてるのか?」

響「違う!!」

P「いやー、でも普通に考えて
 そういうのを受け入れられる嫁ってのは居ないと思うけどなぁ」

響「普通は受け入れられるってば!
 そりゃ、雪歩とかみたいに苦手な人も居るだろうけど、
 普通はそんな、『気持ち悪っ!』とかなったりしないぞ!」

P「いや、雪歩じゃなくても苦手な人が大多数だと思うけど……」

響「それに雪歩だって最近はウチに来て訓練したりして、
 ちょっとずつ慣れてきてるんだぞ!」

P「マジで!?」

P「ま、全く想像がつかん。特訓って一体どんな風に……」

響「まずは近付くとこからで、それから触る特訓かな。
 まぁやっぱり最初は、

  雪歩『お、お願い、動かないでね。動かないでね……』

 って感じですごくビクビクしてたけど」

P「ビクビクし過ぎだろ……そりゃ確かに動きそうな見た目してるけどさ……」

響「『ひぃっ!? 動いたぁ!! 動いたぁああ!! 来ないでぇええええええ!!』
 って逃げ回られた時は近所迷惑にならないかちょっと心配だったけど」

P「それ雪歩の心配した方がよくない!?」

響「でもそんな雪歩も、今はちょっとだけ触れるんだ!
 だからプロデューサーも簡単に捨てるとか言っちゃ駄目だぞ!」

P「お、おぉ、雪歩が正気のままで何よりだ。
 でもまぁ確かに……簡単に捨てられるもんじゃないよな」

響「でしょ! でもそんなの当たり前のことなんだからね!
 まぁ分かってくれて良かったけど……」

P「そうだな、響の言う通りだ。
 買うのに金もかかったし、処分も面倒くさいしな」

響「全然分かってないッ!!」

響「酷い、酷すぎるぞ! プロデューサー、そんな奴だったのか!?」

P「お、おい、そんなに怒るなよ響」

響「自分、プロデューサーのこと見損なった……!
 邪魔になったら捨てるなんて、使い捨ての道具じゃないんだぞ!」

P「いやまぁ確かに、使い捨てじゃなくて何度か使えるけど……」

響「なに何度か使うって!? そんな物みたいな言い方しないでよ!
 確かに法律では物みたいな扱い方されてるけど、ちゃんと命が宿ってるんだ!」

P「! 響……」

響「人間とは違うけど、でもそこには命がっ……
 目には見えないけど、魂が宿ってるんだ! だから、だから……!」

P「……響、すまん……俺が悪かった。だから、泣かないでくれ」

響「! プロデューサー……今度こそ分かってくれたの?」

P「あぁ、よくわかったよ。響の言う通りだ。
 人間だけじゃない、動物にも、植物にも、そして道具にだって、魂は宿る。
 目に見えないからって、簡単に捨てたりなんかしちゃ駄目だよな」

響「ぐすっ……じゃあ、これからはその子のことずっと大事にしてくれる?」

P「あぁ、もちろんだ!」

響「プロデューサー……えへへっ。なんだか、やっとご主人様っぽい顔になったぞ!」

P「ご主人様!?」

響「えっ? な、何? 自分、何か変なこと言った?」

P「いや、え……? お前そういう感じなの?
 でも家族って言ってたよな? 兄弟とか姉妹とか……」

響「それはそうだけど、でも家族でもあるしご主人でもあるでしょ?」

P「えぇ……何だ? じゃあアレか?
 家族だけど雌犬とかそんな扱いなのか……?」

響「? 扱いっていうか、普通に雌犬だけど……」

P「お、おぉ、そうか。すごいな……」

P(さ……流石プロフェッショナル。ラブドール相手にSMプレイとは……)

P「い、いやでも俺はそういうんじゃなくて、
 もうちょっとこう普通っていうか……」

響「普通? ペットとご主人様の関係も別に普通でしょ?」

P「俺にはそういう趣味はない!
 雰囲気的にはもっとノーマルで、普通に嫁とか恋人を相手にする感じで……」

響「……プロデューサー、なんかそれ寂しいぞ」

P「お前に言われたくないわ!!」

響「なっ……じ、自分のどこが寂しいんだ!
 自分、みんなと一緒だから全然寂しくなんかないぞ!
 いつも家で自分の帰りを待っててくれてるんだから!」

P「そういうとこだよ! 大体お前だって夜が寂しいから買ったんじゃないのか!」

響「うっ……た、確かにみんなが居なかったら
 夜はちょっぴり寂しいかも知れないけど、でも一人でも別に平気だし!
 仕事で泊まりの時だって一人でもなんとかしてるぞ!
 こないだもホテルで一人だったけど……!」

P「いやそういう情報はいい! お前の胸にしまっとけ!」

響「っていうか、絶対自分よりプロデューサーの方が寂しいぞ!
 嫁とか恋人代わりなんて、
 そんなこと言ってるからなかなか本物の恋人ができないんじゃないの?」

P「うっさいわ!」

響「その子を大切にする気持ちは分かるけど、
 ちゃんと恋人は恋人で人間の女の人を探した方がいいと思うぞ」

P「こ、この野郎……ここでド正論とかやめろよ……。
 大体そうは言うけどな、『気持ち悪っ!』ってならずに
 ちゃんと受け入れてくれる相手を探さなきゃいけないんだろ?
 それだけで相当数絞られることになるぞ」

響「だからそんなのそこら中に居るってばー。
 自分だって全然平気だし。っていうか寧ろ大好きだし」

P「お前は特殊だよ絶対」

響「まぁ数とか種類はそうかも知れないけど……」

P「いいや絶対そうだ。日本でお前くらいのような気がする」

響「もう、大げさだって!
 っていうかなんでさっきからそんなに自分を特別扱い……はっ!?」

P「ん? なんだ、どうかしたか?」

響(も、もしかしてプロデューサー……自分と結婚したいって、そう言ってるのか!?)

P「おい、響? どうしたんだよ」

響(犬とか動物が好きって全然普通のことなのに、
 そういうのは自分だけだって言って聞かないし……。
 『こんな俺と結婚できるのはお前しかいない!』っていう、そういうことなの!?)

P「なんか顔が赤いぞ。急にどうした……」

響「プ、プロデューサー!」

P「! な、なんだよいきなり」

響「ま……まずはやっぱり、挨拶からだよね!
 プロデューサーの家族に挨拶させてよ!」

P「あ、挨拶? 家族って……どっちの? 人間の方?」

響「ど、どっちも! あ、でもやっぱり先に、新しい家族かな!
 ちょっとずつ段階踏んでいった方がいいと思うし!」

P「……? よく分からんがまぁ……別にいいぞ。
 響も俺の仲間だって分かったからな。見せてやるよウチの嫁(仮)を」

響「う、うん。(仮)だよね! 本物の嫁は別だもんね!」

P「あぁ、まぁ……。えっと、それじゃ明日早速来るか?」

響「え! 早速明日!? いいの!?」

P「あぁ。確かお前もオフだったよな。午後とかどうだ?」

響「わ、わかった! 忘れないようにするさー!」

P「一応言っとくが、誰にも言わずに一人で来いよ?
 バレると世間の目やら何やらが厳しいなんてもんじゃなくなるぞ」

響「そ、そうだよね。うん、気を付けるぞ!」

P(一日中しっぽりの予定は少し狂ったが、まぁいい。
 プロフェッショナルの響に見せても恥ずかしくないよう、
 しっかり着飾らせておかないとな!)

翌日

響「……」

P「おっ、来たか!
 って……なんだ、今日は随分可愛らしい格好じゃないか」

響「! そ、そう? えへへ……」

P「まぁいいや。さ、人に見られる前に上がった上がった」

響「う、うん! おじゃましまーす!」

響「た、楽しみだなー、プロデューサーのとこの子!
 どんな子なのか、自分わくわくするぞ!」

P「おっ、そうか? 今日お前に見てもらうために、
 うんと力入れてオシャレなんかさせちまったよ。
 プロフェッショナルのお前でも結構感動すると思うぞ?」

響「へー、そうなのか! 余計楽しみになってきたぞ!」

P「この扉の向こうに居るぞ! さぁとくと見るがいい!
 これが今日ウチに来たばかりの嫁だ!」

響「はいさーい! 初めまして、自分……えっ?」

ラブドール「……」

響「あ、えっと、こんにちは! 自分、我那覇響です!」

ラブドール「……」

響「あ、あれっ? えーっと……」

P「ん? どうした響。挨拶はもういいのか?」

響「……プロデューサー! あの子誰!?
 すごく可愛いけど、なんだかちょっと不気味な感じがするぞ!
 全然反応してくれないし!」

P「おいおい、失礼だな。ウチの子に向かって不気味とか言うなよ。
 確かにリアル過ぎて人形に見えなくて怖いって言う人も居るみたいだけど」

響「え……に、人形!? あの子、人形なの?」

P「? 何言ってるんだプロフェッショナル響。
 お前だってたくさん持ってるんだろ?」

響「な、何言って……っていうかあんなリアルな人形使って何するの!?
 もうお人形遊びとかする歳でもないよね!?」

P「何って……あんなことやこんなことに決まってるだろ」

響「!?」

響「じゃ、じゃあプロデューサーが嫁って言ってたのって……。
 あのリアルな、あんなことやこんなことするための人形……?」

P「それ以外何があるんだよ」

響「……」

P「……」

響「……気持ち悪っ!!」

P「え!?」




  おしまい

n番煎じですよ! n番煎じ!

付き合ってくれた人ありがとう、お疲れ様でした

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