【安価】岡部「遭難した」 (57)

シュタゲ安価がまだ出来るのか、やってみたかったんだ。
登山の知識なんかないからその辺は大目に見てね。
全然人集まらなかったら打ち切る。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455800997

紅莉栖「はぁはぁ……何でこんなことに……」

岡部「こんなことで弱音を吐くとは、助手はm」

紅莉栖「お前が適当に歩くからだろ」

岡部「はい、すいませんでした」

ダル「まあまあ、今は夫婦喧嘩してる場合じゃないお」

紅莉栖「だ、誰が夫婦喧嘩なんか……!」

フェイリス「いくらいきなり登山するとか言っておいて適当に歩いた挙句遭難したといっても、凶真だけの責任とは言えないのニャ」

ダル「説明台詞、乙!」

岡部「おいフェイリス、嫌味だろ」

ルカ「そ、そうですよ! 凶真さんは……悪く……な、ないと思います……」

まゆり「まゆしぃも、誰かが悪いとかじゃないと思うなー」

鈴羽「とにかく、日が暮れる前にどっか休めそうな場所を探さないとね」

萌郁「……もうすぐ、夜……」

岡部「ああ、あと少し頑張るぞ。紅莉栖、頑張れるか?」

紅莉栖「ちょっ、いきなり名前で! ったく分かってるわよ。帰ったらカップラーメン奢ってもらうからな」


――4時間前――


岡部「おお! みなちゃんと集まってくれて、俺は嬉しいぞ!」

紅莉栖「まったく。突然『ラボメン諸君、明日登山するぞ!』なんて、ありえないわよね」

ダル「と言いながら、ラボに一番乗りしてた件」

紅莉栖「うっ、うるさいな!」

まゆり「はいはーい! まゆしぃとダルくんが二番乗りでーす!」

ダル「たまたま駅で会うなんて……もしかして運命!?」

紅莉栖「変態自重しろ」

岡部「うむ、皆用意もちゃんとして来てくれたこと、ラボのリーダーとして敬意を表す」

紅莉栖「リーダーっても何もしてないけどな」

岡部「ええい、一々ツッコむな」

フェイリス「ニャーン! それじゃあ出発だニャン!」

岡部「待て!」

ルカ子「どうかしましたか?」

岡部「みな、携帯を持っているな?」

まゆり「もちろんだよー」

岡部「ふむ、全員、ここへ置いていけ!!」

紅莉栖「ちょっ、なんでよ!?」

岡部「携帯を持っていけば、例え道に迷っても、『でも連絡取れば』とか『GPSで』とか甘ったれた考えになるだろう。
   だが、それは真の登山とは言えぬ! 真の登山とは、死と隣り合わせでこそ、初めて輝くものなのだ!」

まゆり「あのね、オカリンは昔の登山漫画を読んで、影響されてるんだよ」

紅莉栖「小学生かよ」

ダル「でも、さすがにそれは危なすぎね?」

岡部「では、誰かのを代表して一つ持っていくとしよう。さて誰のを……」

萌郁「……」スッ

岡部「どうした萌郁」

萌郁「……私のを……」

岡部「む、まあそれでよいか。では、残りの者はすべて置いていけ!」

<ッタクショウガナイナー  

岡部「よし、では出発だ!」

岡部(ああして出発したのが約4時間前。そして……)

――1時間前――


ルカ「お、岡部さん。今頂上までどのへんでしょうか……」

フェイリス「フェイリスはさすがに疲れて来たのニャン……」

まゆり「今何時くらいかなー?」

鈴羽「ねえねえ、桐生萌郁。時間見てみてよ」

萌郁「……16時」

ダル「ちょっ、もう4時間も歩いてるとかw って桐生氏そこ、段差危ないお!」

萌郁「あ……」ポロッ ヒュー ポチャン

ルカ「お、小川の中に携帯が……」

ダル「え、大丈夫なん? 桐生氏これって防水?」

萌郁「……」ブルンブルン

まゆり「あー、画面が真っ黒だよー」

紅莉栖「ちょっと桐生さん、泣かないで下さいよ。ほら、頑張ろ?」

萌郁「……」コクン

紅莉栖「まったく、岡部? これで遭難でもしたら許さない……って、どうした?」

ルカ「あれ、この道ってさっきも……」

岡部「……遭難した」


岡部(遭難したと気付いたときは、やれお前のせいだ、やれ携帯を置いてきた責任はどうとるんだ、と言われたが、まったく反論の仕

様がなかった)

岡部(どうして俺は携帯を置いてきたのだ……俺は本当に馬鹿だ)

岡部(携帯がないせいで、助けも呼べないし場所も分からない。どうすれば降りられるかを探すどころか、この山で何日か過ごすこと

になるかもしれない)

岡部(しかし、携帯が使えなくなっても萌郁が頑張って歩いているのには少々驚いたな。てっきり意識を失ったりするんじゃないかと

思ったが)

紅莉栖「それで岡部。とりあえず休めそうなところを探すのは良いけど、闇雲に歩くのは良くないんじゃないの?」

岡部「地図を見てももう分からないのだから仕方なかろう」

ダル「っつっても、闇雲に歩くのが良くないってのは同意。すぐには下りれないことも考えて、どっか拠点を作るべき」

岡部「どちらにせよ、拠点を見つけるまでは歩かねばならんがな。さて、行くか」



※日没までの行動ターンは3回


>>10

レスコンマ


00~30 無人の山小屋発見
31~40 無人の山小屋と食糧発見
41~50 ラボメンの誰かが体調不良に
51~70 なにも発見できず
71~99 休めそうな場所発見

ギリギリでそれを引くのか……


――――――――


??「はあ、はあ……」

岡部「おい、どうした! 体調でも悪いのか??」



※体調を崩したのは誰……?

>>13

ダル「ちょっと……なんか……だるいお……」

ルカ「うわ! すごい汗ですよ?」

フェイリス「ニャニャ! はやく飲み物を飲むニャ!」

ダル「それが……全部飲んじゃって……」

岡部「ええーい、仕方ない。俺の分を飲め」

ダル「ああ……ありがとう……」

紅莉栖「橋田が普通になってる……これ、ヤバイんじゃないの」

鈴羽「うん、すっごい気持ち悪いね」

ダル「傷付くなあ……だお……」

まゆり「オカリンオカリン、今日はもう休んだ方がいいんじゃないかなあ?」

岡部「しかしこんな坂では危ないぞ……ふむ……」




①仕方ないか。今日はここで休むぞ。
②ピザオタは置いていくか……
③フェイリス! ダルにハグしろ!※レスコンマイベント


>>19

1


岡部「仕方ない。とりあえずここで今日は休むとする。寝てる間に転がり落ちないように、交代で寝るとするか」

紅莉栖「そうね。とりあえず橋田は寝させてあげなきゃ。漆原さん、確かレジャーシート持ってきてたわよね」

ルカ「あ、はい! あります。今敷きますね」

ダル「うぅ……さんきゅーだお……」

フェイリス「ふにゃー、それにしてもお腹が減ったニャー」

鈴羽「ん、じゃあそこの草でも取って食べよ。それ結構イケるやつだよ」

フェイリス「……すずニャンは何を言ってるのニャ?」

萌郁「……私……お菓子持ってきた……」

まゆり「うわー! 萌郁さん準備が良いねえ!」

紅莉栖「でも、あんまり食べない方がいいわね。食糧がなくなったらやばいわよ」

岡部「うむ、そうだな。とりあえず、明るくなるまではここで待機だ。
   最初は、見張りを俺と>>22がやるから、眠くなったものはしっかり寝るように」

オカリン1人


岡部「見張りは俺と旅人の守護神(マーキュリー)がやるから、眠くなったものはしっかり寝るように」

紅莉栖「はあ? どこにいるのよ。てかまたギリシャ神話か」

岡部「いるだろ……? 俺たちの……心の中に……」

まゆり「んっとね、よく分かんないけど、ちょっと寝たらまゆしぃが交代するね」

岡部「うむ、良かろう。では、休めい!」



岡部(それから一時間もすると、菓子を喰っていた者も寝息を立て始めた。そうなると気になるのは……)

岡部(あ、やっぱりまゆりの胸はでかいなあ……でも萌郁と比べればまだまだ子供か……って、俺は何を考えているんだ!)

岡部(それに比べて助手は……って、体勢が危ういな。転がりそうだぞ。体を押して逆を向かせてやるか)

紅莉栖「……んっ」

岡部(はわわ! なんという声を出しやがるんだ。まったく。というか……柔らかいな……体……)

岡部(って、まずい! 俺はいったい何を……ああ、しかし……)


①紅莉栖を襲う
②いや、それはだめだ
③柔らかい体なら他にも……そう、ダルだ!!

>>25



岡部(もうだめだ……紅莉栖だって俺のことがきっと……だから……いいよな?)モミモミ

岡部(これが……紅莉栖の胸……直接触りたいな……しかし、どうやって脱がすんだ?……)

紅莉栖「んっ……あっ……」

岡部(そ、そうだ……下からめくればいいんだ……うおっ、純白のブラジャー……やばい)

岡部(ち、乳首が立ってるではないか……っておい鳳凰院凶真、本当にこんなことしていいのか……?)

岡部(しかし、もう止まれない! 今の俺は暴走機関車なのだ! フゥーハハハ!)まゆり「ふわー、良く寝たー! オカリン交代するよー」



岡部「ま、まゆり!? いや、でもまだ一時間くらいしか寝てないぞ? まだ寝ててもいいんだぞ?」

まゆり「んー、でも起きちゃったし、オカリンと一緒にいるよー! オカリンなにしてるのー?」

岡部(まずい! まゆりがこっちに来たらバレる!)

岡部「え、えっとだなあ、これは……その……>>28だ!」

服がはだけてたから直してる

やっぱ自分の技術と今のシュタゲ人口じゃ、中々難しそうだね。せめて自分にもう少し才能が有ればなあ。
この先も多分人は増えないだろうから、とりあえず安価なしで完結させられるように頑張るよ。
二番煎じっぽくてごめんね。

岡部「ふ、服がはだけていたのでな! 直してやっているのだ!」

まゆり「えー、そうなんだー、オカリンは優しいねえー」

岡部「う、うむ。だから、その、なんだ、あまりこっちへ来るでない」

まゆり「へー? どうしてー?」

岡部「どうしてもだ!」

まゆり「うー、分かったよー」

岡部(ふう……これでまゆりにバレる心配はなくなった……まゆりに変態扱いされるのは困るからな……)


まゆり「ねーねー。オカリーン、もうそっちいってもいいー?」

岡部「ん、ああいいぞ」

まゆり「やったー、えっへへー。オカリンの隣失礼しまーす」

岡部「お、おい。少し近いのではないか」

まゆり「いいんだよー。あ、クリスちゃんの寝顔かわいいねー、えっへへー」


岡部「時にまゆりよ……お前は……その……、楽しいか?」

まゆり「ほぇっ? まゆしぃはとっても山登り楽しんでるよー」

岡部「うーむ、そうではなくてだな……その、最近どうだ、と聞きたいわけだ」

まゆり「こんな時に聞くなんて、オカリンはずるっ子さんだねー」

岡部「え? それはどういう……」

まゆり「……分からないならいいよー。えへへ、まゆしぃは楽しいよ?」

岡部「そ、そうか。それはよかった。これからも何かあれば、言うんだぞ?」

まゆり「うん。もちろんだよー」

岡部「さて。では夜明けまでしばし、ゲームでもするか」

まゆり「はいはーい! じゃあ、しりとりがいいなー」

岡部「よし、負けんぞ。では、しりとりのりからだ……」

鈴羽「おっはー……って、オカリンおじさんに、まゆねえさん。早いんだね」

岡部「うむ。何せ寝てないからな」

鈴羽「え! 大丈夫なの?」

岡部「ふん、狂気のマッドサイエンティストには、睡眠など必要ないのだよ! フゥーハハハ!」

まゆり「それにまゆしぃは少しは寝たので、大丈夫なのです」

紅莉栖「ちょっと……朝っぱらから叫んで、ほんとあんたは何なのよ……」

ルカ「あ、凶真さん! おはようございます」

岡部「うむ、おはようルカ子よ。挨拶もできん助手は、見習ってほしいものだな」

紅莉栖「う、うるさいわね!漆原さん、まゆり、グッモーニン」

ダル「うう……こんなに朝から起こされるなんて……」

岡部「おお、ダルよ。体調はもう大丈夫なのか?」

ダル「え、何のこと?」

フェイリス「ダルニャンは昨日、体調を崩してそのまま寝ちゃったのニャン」

ダル「あれ、そうだっけ……そういえば、そんな気もしてきたお……」

萌郁「……無理……禁物……」

ダル「うおおおおおおおおお、巨乳お姉さんの心配キタアアアアアアア」

岡部「これだけうるさければ大丈夫だろう」

鈴羽「さて、じゃあこれからどうするかを決めないとね」


岡部「さっき沢があったろ。あれを伝って降りていくと言うのはどうだ?」

紅莉栖「はあ、あんた何も知らないのね。そうやって降りていくと、滝で行き止まりになって余計悪化することが多いのよ」

岡部「ふ、ふん。俺だって知っていて、皆を試したのだ」

まゆり「あのねー、まゆしぃは、携帯で助けを呼んだら良いと思うなー」

ルカ「で、でもまゆりちゃん? みんな携帯おいてきたよ?」

ダル「頼みの綱の桐生氏の携帯も壊れちゃったわけですしおすし」

岡部「ふん、降りるのが問題なら、さらに登るしかなかろう」

ダル「は、はあ? それマジで言ってるん?」

岡部「俺はいつだって真剣そのものである」

フェイリス「凶真がそう言うなら……血の盟約によって結ばれたフェイリスは、拒否できないのニャ」

ルカ「そ、それでしたら、弟子である僕も……」

鈴羽「はははー、そうだねー! 登ったほうが楽しそうだよねー」

紅莉栖「遭難してるってのに、どんだけ能天気なんだ……」


岡部「よし、では行こうではないか」

まゆり「えっへへー、出発なのです」

紅莉栖「まるで楽しいハイキングね……」



ダル「ハアハア、どれくらい歩いたお?」

ルカ「た、たぶん二時間くらいではないかと……」

フェイリス「ちょっと疲れたニャー」

鈴羽「え、まだまだ余裕だけど?」

ダル「阿万音氏はおかしいお……」

岡部「ふむ、では少し休憩にするか。ちょうど座れそうな場所もあるしな」

紅莉栖「ハァハァ、いつになったら助かるのよ……」

まゆり「クリスちゃん。しんどいのはみんな同じだよ。がんばろ?」

紅莉栖「……そうね、盛り下げるようなこと言ってごめん」

まゆり「ううん。クリスちゃんが笑ってくれて、まゆしぃも嬉しいのです」

紅莉栖「ふう、休憩休憩……って、どうしてそんな真横に座るのよ!」

岡部「ええい、一々うるさいぞ! 助手の分際で」

紅莉栖「誰がよ! まったくもう」

岡部「何だ。嫌なら離れるぞ」

紅莉栖「……何、言って欲しいの?」

岡部「え?」

紅莉栖「言って欲しいのかって。言わせたいんだろ?」

岡部「いや、そういうわけじゃ……というかお前は何を……」

紅莉栖「…………ふん、隣に座らせてやる」

岡部「お、おう、そうか……」



紅莉栖「それで、一体何の用よ」

岡部「いや、用と言うほどではないのだがな。紅莉栖、最近お前は楽しいか?」

紅莉栖「ふぇ! 今名前で……」

岡部「大事な話をしているのだから、当然だろう。助手ぅ」

紅莉栖「当然はどこ行った当然は」

岡部「それで、どうなのだ?」

紅莉栖「          」

岡部「え? おい、お前今何て……」

鈴羽「おーい、岡部倫太郎ー、そろそろ出発しようよー」

岡部「え、あ、そ、そうだな。そうしよう。おい、皆行くぞ!」



岡部(助手が突然あんなことを言ったのには驚いたが……とりあえず聞かなかったことにすれば……)

紅莉栖「聞かなかったことになんて、させないからな」

まゆり「あー、クリスちゃん待ってー」

ルカ「まゆりちゃん! こんなとこで走ったら危ないよー」

萌郁「……みんな……元気……」


岡部「まったく、急いで上へ登ってもなにもないというのに……と、ん?」

??「~で、~~~~だからよー、このへんはー~~」

岡部「上の方から声がする……だと?」

岡部(そして見えてきたのは中年の男二人組だった。二人とも猟銃らしきものを背負っている)

ダル「うお! 人だお! 助かったお!」

岡部「待てダル! 奴らは危険だ」

紅莉栖「は、はあ? あんた分かってる? 今遭難してんのよ? 死ぬかもしれないのよ?」

岡部「だからこそだ」



?1「お? おいそこのニーチャン、こんなとこで何してんだ?」

?2「おい、もしかして遭難か?」

岡部「あ、いえ、そういうわけではないんです」

ダル「オカリン!」

岡部「いいんだよ」

岡部「山登りしているだけですから」

?2「山登りたって、ここは……」

?1「おい、あんたひょっとして……」

岡部「おい、走るぞ! では!」

??「よっと待てって! おい!」


紅莉栖「岡部! あんたどういうつもりなの!」

鈴羽「そうだよ! せっかく助かりそうだったのに!」

岡部「だ、だって猟銃を持ってたんだぞ! もしかすると……」

フェイリス「凶真は本当にそう思ってるのかニャ?」

岡部「な、なんだフェイリス。一体どういうことだ」

フェイリス「それは、凶真が一番知っているはずだニャ」

紅莉栖「とにかく。こうなった以上、また上へ登るしかないわね」

岡部「物わかりのいい助手で嬉しいぞ」

紅莉栖「ま、そりゃね。とにかく行きましょ」

岡部「ああ」

岡部(それからも俺たちは、ひたすらに彷徨い続けた。俺は萌郁の持ってきた菓子にも途中見つけた野草にも手を出さなかった)

岡部(もちろん、俺以外のものにしっかり食べてもらわねば困るからだ。水もできる限り口にしないようにした。しかし……)

岡部(すると、体は限界を迎えてしまったようだ)

紅莉栖「岡部! しっかりして! あんた、俺は食べてるからとか言ってやっぱ食べてなかったのね!」

まゆり「オカリン、死んじゃやだよー。しっかりしてよー」

フェイリス「凶真! とにかくここは陽がキツイから移動するニャ!」

ルカ「あわわ、僕一体どうしたら……」

萌郁「……」グスン

ダル「ハーレム過ぎだろ常考とか、言ってる場合じゃないお」

岡部「いや……いいんだ……」

紅莉栖「岡部! あんた何言って……」

岡部「俺は……世界線漂流で、たくさんの想いを犠牲にしてきた……だから……これはきっと罰なんだ……」

まゆり「オカリン! しっかりして!」

ルカ「そうですよ! 岡部さんらしくない……」

岡部「ふふ……こうやってみんなに囲まれているなんて、それだけで俺は幸せなんだぞ」

フェイリス「馬鹿なこと言うのはよすニャ!」

ダル「そうだお! まだ……まだ、やり残したことがたくさんあるんだお!」

萌郁「……簡単に死ぬなんて……言っちゃだめ……」

岡部「お前たちは……生きてくれよ……」

まゆり「嫌だよー!」

紅莉栖「おかべぇ!」

岡部「すまん……な……」



?3「いたお! あそこだお!」

?4「はぁはぁ、オカリン!」

?5「凶真さ……ううん、岡部さん!」

?6「凶真……一体ニャんで……」

?7「……岡部くん……」

岡部「……ダル……あとは……頼んだぞ」

ダル「はあ? 一体何言ってるんだお!」

岡部「それにしても、もう何日も経ったのに、ダルもまゆりも……みんな元気でよかったよ……」

まゆり「オカリン、オカリン!?」

岡部「ダルが初日に体調を崩した時は焦ったが……」

ダル「オカリン……それ以上……言うな……だお……」

岡部「みんな無事ついてきてくれて……」

ダル「オカリン!」パシッ


岡部「ダ、ダル、どうして……」


――頭に声が響く――


ダル「オカリン! 僕らに何も言わずにどこかに行ったと思ったら、一人でこんな山に入って……何してんだよ! いい加減にしろよ!」

岡部「……いや、何言ってるんだ? まゆりも、ダルも、紅莉栖も、萌郁も、ルカ子も、フェイリスも、鈴羽も、みんなで登ってきたんだろ?」


――まゆり「こんな時に聞くなんて、オカリンはずるっ子さんだねー」――


まゆり「オカリン……まゆしぃ達は登ってないよ?」

ルカ「そ、それに、紅莉栖さんって人とか、鈴羽さんは、いないです……」

岡部「いや……お前たちは何を言って……」


――紅莉栖「言って欲しいのかって。言わせたいんだろ?」――


ダル「オカリンにとって、牧瀬氏って人が大切な人だったのは分かる。鈴羽だって、これでも僕だって一年くらい一緒に生活したんだ。あいつのことは良く分かってるお」

岡部「……うるさい」


――あのとき、紅莉栖が言った言葉――


ダル「だけど、だけどな、オカリン。牧瀬氏を救えなくて、鈴羽は一人でまた一年前へと飛んだ。それが今から一年前のことだ」

岡部「……うるさい、うるさい」

――紅莉栖「あんたの中の私が楽しいって言ったら、あんたはそれで救われるの? それで満足なの?」――

ダル「別にあのとき鈴羽と一緒に行かなかったオカリンを責めるわけじゃない。でも、こんな妄想に浸って一人で死んでいくのが、本当に正解だと思ってるのかお?」

岡部「……うるさい! うるさいうるさいうるさい! 黙れ!」

――分かっていたんだ――

フェイリス「凶真……凶真の中のフェイリス達は、ここで死んでいこうとしている凶真を見捨てていくような人間なのかニャ?」

岡部「ぐっ、そ、それは……」


――本当は、虚しいだけだって。救われたいだけだって――

ダル「わざわざこんな自殺の名所選ぶくらいだから、オカリンも相当追い詰められてるんだろうけどさ……」

ダル「オカリンの中の僕は知らんけど、本物の僕は、オカリンを見捨てたりしないのだぜ」

岡部「……う、……うぅ……」


――なあ、お前がいない世界で……お前を自ら殺してしまった世界で、どうやって生きていけばいいんだよ、紅莉栖――

まゆり「オカリン。大丈夫だよ。オカリンは、大丈夫だよ」ギュ

ダル「あっ、レスキューこっちですお! 早く急いで!」

救急隊員「これはすぐに運ばないと。そこの女性の方、少し離れて。よし、持ったな、いっせーのーで」ドシン

岡部(そして、俺は運ばれた。助かってしまった。数日たつと体ももう元通りだ)

岡部(鈴羽の手を取り、結果紅莉栖を殺してしまったあの日から、俺は鳳凰院凶真を捨てた)

岡部(鈴羽はその後一年ここにいたあと、一人で“あの日”へと旅立った。だが世界が変わっていないということは、収束した、ということだろう」

岡部(それから一年経ち……いつからだろう、耐えられなくなった俺は、ラボメンの幻覚を見るようになった)

岡部(まゆりも、紅莉栖も死なず、鈴羽もいて、萌郁も誰も殺さない世界。そんな世界が、俺の目の前には広がっていた)

岡部(「設定」は完璧なはずだった。ラボメンに看取られながら、山の中で死んでいくはずだった)

岡部(携帯を使えないようにするための「設定」も、何も食べないための「設定」も)

岡部(それなのに……なぜここにいることが分かったのだろう)

岡部「なあ、ダル。どうして俺の居場所が分かったんだ。そのために携帯も持っていかず……」

ダル「オカリン、中年のおっさん二人組に会ったっしょ。@ちゃんねるで情報探してたら、そのおっさんが情報くれたんだお」

ダル「白衣着た奴なら見たって言ってて、本当か怪しかったんだけど、「ダル」とかいう奴の名前を呼んでたって言ってて、本当だと分かったんだお」

ダル「オカリン、妄想の僕と喋ってたんじゃね? それがおっさんにも聞こえてたっぽい」

岡部「そう、か……」

まゆり「オカリン、しんどいところはない? 大丈夫?」

岡部「ああ……でも、俺はこれからどうすればいいんだ……」

まゆり「オカリン、まゆしぃはオカリンの人質だから、オカリンがいなくなると困っちゃうよ……」

まゆり「だから、これからも一緒にいてよぅ……」

岡部「まゆり……」

ダル「まゆ氏にここまで言わせてんだ。分かってんだろ?」

岡部「しかし……」

まゆり「オカリン……まゆしぃの……手を握って? 一緒にいよ……?」

岡部「だが、俺は紅莉栖を……この手で……」

ダル「オカリン……」


―――神にも縋る気持ちで、呟いたとき、声が聞こえた―――


岡部「なあ、紅莉栖、俺はどうしたら……」


―――あなたは、その手を握りなさい―――


岡部「え? 今、何か言ったか?」

ダル「いや、誰も何も?」


―――聞こえた気がしたのだが、気のせいか―――

まゆり「何て聞こえたの?」

岡部「その手を、握りなさいって……」

ダル「幻聴でも、いいんじゃね? だって、きっと牧瀬氏って、そういう優しい人だったんしょ? 間違ったイメージじゃないなら、幻聴でも、それは本当なんだお、きっと」

ダル「牧瀬氏のこと全然知らんけどさ、何か、何でか僕にも、そう言ってる姿が浮かぶんだよね。だからきっと、そういうことなんだお」

岡部「……そうか」ギュッ


―――そして俺は、まゆりの手を握って―――


まゆり「オカリン、泣いてるの?」

ダル「うはっ! オカリンの涙とか誰得!」


―――決して気が狂ったわけでもなく、本物のまゆりに、久しぶりに中二病の姿を見せた―――


岡部「……これが、シュタインズゲートの、選択か……」

―――エピローグ―――



ダル「いよいよ第三次世界大戦が本当の話になってきたお」

岡部「ああ、俺達も、急がねばならんな。ダル、頼むぞ」

ダル「オーキードーキー。てか、タイムマシンの研究はずっと前から進めてたんだよね。オカリンがおかしくなってる時も」

岡部「さすが、我が右腕だな」

ダル「ま、娘を放っておけるはずないっしょ。それにしても、オカリンがやる気になってくれたことの方が驚きだお」

岡部「俺は、まゆりの手を握ったのだからな。まゆりが思う、鳳凰院凶真もとい岡部倫太郎でなければならん」

岡部「お前にっての岡部倫太郎はどんな人間だ? とまゆりに聞くと、諦めなくて、優しい人かな、と答えたのだ」

ダル「なるほど。それで牧瀬氏を取り戻して、夢のハーレムランドを作ろうというわけですね、分かります」

岡部「茶化すな。それに、俺は紅莉栖を取り戻すわけではない。ただ……生きててほしいんだ」

ダル「はいはい、っと、まゆ氏じゃん」

まゆり「オカリンにダル君、トゥットゥルー」

岡部「おお、まゆりか。よく来たな」

まゆり「えへへー、オカリンに会いたかったからねー」

ダル「うん、僕の存在価値なんてね、うん」

まゆり「オカリン、無茶はしないでね。フェリスちゃんもルカくんも、萌郁さんも、みーんな心配してるんだからね」

ダル「ま、一応ラボのリーダーなわけだし」

岡部「フッ、まゆりよ。この俺を誰だと思っているのだ」

まゆり「ほぇ?」

岡部「俺は世界を混沌へと貶める狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真だ!」




正直もう誰も絶対読んでないだろwwwと思いながら、無理やり感満載ですが終わらせたので良しとします。
既視感が半端ない? それは違う世界線の話でしょう。
では、エル・プサイ・コングルゥ。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年03月01日 (火) 21:53:37   ID: aZOW2BAF

シュタゲ人口が少なくなってからシュタゲにはまった私は何……orz

2 :  SS好きの774さん   2016年04月21日 (木) 05:32:57   ID: uGNsAGB7

↑気にすんな俺もだ。つか俺の周りにも結構いる。霧散した奴は愛が足りないにわかなだけだろ

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