ギャンブラー幼女「ばれなきゃイカサマじゃないのよ!」(16)

裏カジノにて――

幼女「ねえねえ、みんなでポーカーしましょ!」

男A「はぁ~い!」

男B「やろうやろう」

男C「かわいいなぁ……」

幼女「じゃああたしがカードきるからね」モタモタ…

男A「がんばれ~!」

男B「ゆっくりでいいよ!」

男C「モタモタしててかわいいなぁ……」

幼女「あたしがカードくばるね」モタモタ…

男A「セカンドディールが上手だね!」

男B「そうそう、そうやって上から二枚目を配るんだよ」

男C「バレバレなイカサマだけど、かわいいなぁ……」

幼女「ジャーン! フルハウス! またあたしのかちね!」

男A「うわぁ~、やられたなぁ!」

男B「お嬢ちゃん、ギャンブル強いなぁ! お兄さん、大損しちゃったよ!」

男C「ボロ負けしたけど、かわいいからいいや」

幼女「ばれなきゃイカサマじゃないのよ!」ニコッ

幼女「さてとずいぶんかせがせてもらったところで、しょーたいをあかすわ」

男A「正体?」

男B「いったいなんの?」

男C「ま、まさか……脱いでくれるのかい!?」ハァハァハァ…

幼女「はあああああ……」ゴキゴキメキメキ

紳士「ハッハッハ! これが私の正体のジェントルマン顔だ!」

男A「ゲェーッ!? そ、そんな、声まで変わって……」

男B「骨格そのものを操作して、幼女に化けていたのか!?」

男C「かわいくない……」

紳士「バレなきゃイカサマじゃないのだよ! このロリコンどもめ! ――さらば!」

男A「あの男……そういえば!」

男B「知っているのか!?」

男A「ああ、ここ一年ぐらい、あちこちの闇カジノを荒らし回ってる凄腕ギャンブラーだ」

男A「勝負に勝つためには、ありとあらゆるイカサマを駆使するらしい」

男B「今回は俺らを油断させるために幼女に化けてたってわけか……チッ、やられたぜ!」

男C「かわいくないけど……かっこよかったからいいか」ポッ…

――

――



紳士「ふふふ、今日もだいぶ稼がせてもらったな」

紳士「そろそろおうちへ帰るとするか」

紳士「ただい……おっと、この姿のままではいかんな」

紳士「パパとママを驚かせてしまう」

紳士「はあああああ……」ゴキゴキメキメキ

幼女「ただいまー!」

母「コラッ! こんな時間までどこに行ってたの!?」

幼女「としょかんでおべんきょーしてたの。ごめんなさい……」シュン…

母「まったくもう……あまり心配かけないでよ」

母「特にここ一年ぐらいは、急にどこかにふらふら出かけるようになっちゃって……」

父「次からはちゃんと行き先をママに告げてから、出かけるんだぞ」

幼女「はぁ~い!」スタタッ



幼女「ばれなきゃイカサマじゃないのよ!」ニコッ





― おわり ―

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