【ガルパン】西住殿の華麗なる休日 (31)

優花里「西住殿の様子がおかしいんです」

沙織「そうだね、話しかけても上の空だったり」

華「ボーっとしてたと思ったら急に笑い出したり」

麻子「なんか手紙みたいなの見てニヤニヤしてたぞ」

優花里「ええっ!それって…まさか…ラブレター?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455760611

麻子「沙織、先を越されたな」

沙織「そんな…みぽりんに限って…」

麻子「何気に失礼だな」

華「でも、ここ女子高ですよ」

優花里「いや、相手が男とは限らないのでは」

みほ「あ、みんなー、ちょっといいかな」

麻子「噂をすれば…」

華「最近うれしそうですけど、なにかあったんですか?」

みほ「みんな、今度の日曜日空いてるかな?」

優花里「特に予定ないですけどなにか…」

みほ「あのね、テレビ番組の公開録画を観覧しに行かない?テレビ局に手紙出したら当選したんだ。招待状1枚で
5名様までOKって書いてあるから。見て見て!」

優花里「な…なんだそういうことだったですか!もう誰ですかラブレターだなんて言った人は!」

麻子「あんただあんた」

華「テレビ番組って歌番組とか、それともお笑い系のバラエティー番組とかですか?」

みほ「みんなも知ってる超人気番組だよ!『おはようボコられショー』!」

沙織「…なにそれ」

みほ「ええっ!?知らないの!?」

優花里「西住殿、それって日曜日の朝5時半からやってるやつですか?あれって幼児番組じゃ…」

みほ「優花里さんはやっぱり知ってたんだね」

優花里「いや、早朝に目が覚めたとき、何気なくテレビ点けたらやってたってだけで、毎回チェックしてるわけじゃ…」

麻子「そんなの見てるわけないだろ、大体日曜の朝5時半に起きてるやつが人類に存在するはずがないし」

華「どんな番組なんですか?」

優花里「いや、毎回ボコを森の仲間たちや歌のお姉さん、体操のお兄さん、果ては観覧に来た幼児と保護者までが
よってたかって袋叩きするという内容で…」

華「子どもの教育に悪そうな番組ですね…」

みほ「もう!みんな、素晴らしい番組なんだよ!そもそも(以下、30分にわたり、ボコと番組の魅力について解説)
ああ、テレビ局に『観覧希望・17歳・女』って手紙を出して本当によかった!」

優花里「う、うわあ…」

みほ「というわけで今度の日曜は9時半に大洗学園艦公会堂に集合で!」

優花里「ええっ!?まさか強制参加!?」

華「えらいことになりましたわね…」

麻子「ああ、日曜の9時半になんて起きられるだろうか…」

沙織「そこかよ」

当日…

華「思ってたより人が多いですね」

優花里「我々以外ほとんど幼児とその親御さんばっかりで、『なにコイツら』って保護者のみなさんの視線が…」

みほ「みんなー!すっごく楽しみだねー!」

沙織「朝からテンション高いなあ…」

麻子(眠い…)

奥様「あら!?五十鈴先生のところのお嬢さまじゃありません?」

華「あっ!?や、山田さん?」

奥様「そうですよ、あらまあこんなところで。お嬢さんもどなたかお子さんと?ウチは孫がこれが大好きで」

幼児「おばあちゃんこのお姉ちゃんだれー?」

奥様「ケンちゃん、ごあいさつして。このお嬢さんはおばあちゃんがお世話になってる生け花の先生の
ところのお嬢さんよ」

幼児「お姉ちゃんこんにちはー、お姉ちゃんもボコ好きなのー?」

華「う、うん、そうなの。あは、あははは…」

沙織「まさかこんなところで知ってる人に会うなんて…」

優花里「撃破判定が出そうな大ダメージです…」

愛里寿「あ!みほさーん!やっぱり来てたんだ!お母さま!西住みほさんたちがいらしてますよ!」

千代「まあまあこの子ったら。はしゃぎ過ぎですよ」

みほ「はじめまして!西住みほです!」

千代「こちらこそはじめまして、愛里寿の母です。お母さまにはいつもお世話になっております」

優花里(あれが島田流の家元…)

沙織(うわ…すごい美人…みぽりんのお母さんもそうだけど、ああいう人がいるから
戦車道やってると男にモテるなんて言われるんだろうな…)

愛里寿「じゃあみほさん、ショーが終わったらまた会いましょう!」

千代「じゃあまた後程」

みほ「はい、失礼します。…いいなあ愛里寿ちゃん、最前列かあ。わたしたち、2階席だからなあ」

沙織「なんか、2階席って閑散としてるから、あたしたち悪目立ちしてない?」

優花里「隅っこのほうに帽子にサングラス、マスク姿のコンビニ強盗みたいな恰好の人が
2人いるだけであとは我々だけですね」

華「まさか危なそうな人だけ2階席に隔離されたんじゃ…」

麻子「ありうるな…(ていうか、あの2人、どっかで見たような…)」

みほ「ほらほらみんな、始まるよ!」

歌のお姉さん「よい子のお友だち、おっはよー!あれ?大きなお友だちもいるね?元気かなー?」

みほ「はーい!ねえみんな!すごいよ!歌のお姉さんが声かけてくれたよ!」

沙織「え…ああ…うん、よかったね…」

歌のお姉さん「じゃあみんなで大きな声で呼ぶよ!せーの、ボコー!」

みほ「ほら!みんな立って!歌詞カード渡しといたでしょ!歌って!歌って!」

沙織「やーってやーるぞお…(なにこの拷問…)」

優花里(今なら戦車を放棄して逃げ出したウサギさんチームの気持ちがわかるなあ…きっとこんな感じだったんだろうなあ…)

華(知り合いにも見られたし、話好きな人だから変な噂とか立たなければいいけど…)

麻子(むにゃむにゃ、もう食べられないよお…)

愛里寿「お母さま、素晴らしいステージでしたね!特に後半の体操のお兄さんに関節技を極められて悶絶するとこなんか…あれ?
みなさん、みほさんは?」

優花里「さっきトイレにいくって…」

みほ「みんなみんなー!これ見て!さっきそこでボコ役の藤村歩さんに会っちゃった!サインもらっちゃった!」

愛里寿「あーずるーい、いいなー」

みほ「でもちょっとびっくりだったな。いつも大変ですねって言ったら自分は声あててるだけで、中身は
スタントマンの人がやってるって言われて…」

愛里寿「えええっ!?そうなの!?」

沙織「あの、もしかして2人とも声優さんが着ぐるみに入ってると思ってたの?」

みほ「うん、ずっとそう思ってた」

愛里寿「わたしも」

優花里「そんな、大平透が中に入ってたマグマ大使のゴアじゃないんだから」

麻子「そんなマニアックな例え出されてもわかる人少ないと思うぞ」

エリカ「もういいでしょ?帰りましょうよ。恥ずかしいです…」

まほ「そうだな、物販コーナーに立ち寄れないのは残念だが、見つかるとまずいからな」


まほ(少しでもみほのことを知りたくて、いろいろと調べているうちに私までその魅力に取りつかれるとは…
ボコ、恐るべし…)


            おしまい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom