慎二「アイアンマン」 (34)


目の前に広がるのは大量の虫。
その虫全てが男性器のような形をしていて見ているだけで不快になってくる。
いや、不快になるのは見た目だけのせいではなく、この虫は僕の義理の妹にもあんな仕打ちをした、している。
僕は彼女を救う為に此処にいる

臓硯「慎二…、儂に逆らうのか?」

慎二「…この日の為に僕は生きて、勉強してきた!」

僕がそう言うと、大量の虫が襲ってくる。
しかし、意味が無い。

慎二「サンデー、撃退しろ」

サンデー「了解しました。」

僕の作った人工知能の声が響くと、僕が今着ているパワードスーツの肩、腰、脚、からミサイルが飛び、虫たちを撃退していく。

慎二「桜はどこだ?」

掌を爺さんに向けて、エネルギー弾を撃つ。
確か、リピルサーレイだっけ?

しかし


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455596852

しかし、爺さんには効かない。
そんなことは分かっている。

サンデー「 桜様を発見しました」

女性の声が響く。
僕はやっぱり天才だ。
たった5年、しかも小6の僕がアイアンスーツと人工知能サンデーを製作したのだ。
そして、やすやすと、桜を爺さんの工房で見つけ出した。


まるで、プールだった。
桜は虫こプールに浸かっていた。その目は絶望に染まっている。

気にくわない、桜は僕のモノだ。

慎二「桜!」

僕は飛行して桜の元に近づこうとすると大量の虫が襲いかかる。

爺さんは虫いや、蟲での攻撃しか脳が無い様だ。

慎二「面倒な」

ーーバババババ

腕や肩や背中から出来る限りのミサイルを放つ。

サンデー「捌ききれません」

確かに、この数は無理がある

慎二「っち、使えないな…、ああ、作るならジャービスにしとけばよかった」

そう言う問題では無いのだけど、当たりたくなるのは仕方が無い。
しかし、男にナビゲートしてもらうのも癪だ


慎二「桜ぁぁあ!」

アイアンマンスーツを可能な限り酷使して迫る蟲の大群を撃ち落としていく。しかし、此処は爺さんの工房、蟲の数が減る気配が無い。

サンデー「エネルギーが、後5分も持ちません」

忠告が入る。

桜は目と鼻の先にいる。
そして、僕は1度、桜を見捨てている。

慎二「桜は僕の物だ!もう、見捨てるわけにはいかない!」

何故、桜の家族は間桐に彼女を売ったんだ。いつか会ったらぶん殴ってやる。

だけど、それも、桜を此処から助けてからだ。

臓硯「諦めろ慎二…、そんな玩具では儂どころか魔術師には勝てんよ」

爺さんの声が響く。
気持ち悪い、偶に衛宮が語る"衛宮の爺さん"とは雲泥の差だ。

でも、爺さんの言ってることは正しいと、このままでは勝てない

けど、

慎二「僕はもう逃げない、桜を助ける!サンデー、本気で行くぞ!」

サンデー「了解…」

臓硯「…殺れ」

臓硯の声と共に大量の蟲が僕に迫る。

壁から、床から、そして、桜のいるプールから大量の蟲がぼくに迫る。

慎二「さくらぁぁああ!」

全てを無視して僕は一直線に桜の元へと向かう





僕が科学にはまったのは、いつからだっただろう?
確か、桜がウチに来る少し前くらいだったと思う。
切っ掛けは、金曜日の夜、テレビでアベンジャーズを見たことだと僕は思う。それを見るまでぼくは魔術師になりたかった。僕がこの魔術の家を継ぐのだと思っていた。
しかし、この映画を見たとき価値観が全て変わっ事を今でもハッキリと覚えている。
陰でコソコソひたすら何ためだか分からない実験を繰り返すのでは無く、人々を救う為に力を使う彼らヒーローに僕は憧れた。
そして、空の穴に1人で飛び込んだアイアンマンに僕は憧れたんだ。

それから僕は、科学にのめり込んだ。
物理、科学、生物、地学、数学、

ありとあらゆる全てを勉強した。
その時、僕は僕が天才だと認識した。そして、同時に再確認した、歴史上には僕以上の天才達がいたことも理解できた。
アインシュタインとか本当に人間なのだろうか?

それから魔術の知識も本をサラッと読む程度だけど学んだ。
そして、再確認した。
魔術なんて無意味だと、だって、他で再現できると書いてあった。
だったらやる意味ある?
今では異世界、平行世界の研究をしている学者もいるんだぜ?

そして、桜が来たくらいから本格的にアイアンスーツ略してアーマーの製作を開始した。
因みに、男よりも女の方が良いとジャービスでは無くサンデーの製作を開始したのもこのあたりだ。


桜ははじめ全く笑わなかった。
やはり、家族から捨てられる事はかなり辛いのだろうと僕は思った。当たり前だ、だから、最大限に楽しませようと努力した。

暫くすると、桜は表情を変えるようになった。いや、僕が桜の表情を読み取れるようになったと言った方が良いかもしれないが。
この時くらいになると僕は桜がとても賢く、気がきく子だと分かってきた。
例えば、僕が勉強しているとコーヒーやお菓子などを持ってきてくれるし、アーマーの製作では僕が言う前に的確な工具を持ってきてくれ、偶に僕がミスすると教えてくれる。そして、僕が思いつかない様な、おもに生物の分野で、発想をする。

とても、すごい子だ。
一緒に居るのが楽しかった。
最高の助手だ。

そう思うと同時に桜の家族が何で捨てたのかも謎だった。

何気に慎二のスーツカラーが気になるな…やっぱり青や紫系統だろうか

そんなある日、僕が小3くらいの時だ。

その日は後で分かる事情で桜は居ないので、アーマーのマーク2の飛行テストを1人で行っていた。
アークリアクター(笑)というべき装置も完成しており全ては順調だった。しかし、僕は調子に乗りすぎ、上空に行き過ぎた。
アーマーは凍りつき、機能は停止して、落下した。
奇跡的に間桐邸に墜落したけど、屋根や床を突き抜け地下の隠し部屋、つまり、爺さんの工房に墜落してしまった。

そして、僕は地獄に出会ったんだ。

>>9
スーツカラーは皆さんの想像にお任せします。決して考えるのが面倒くさいとかではありません。絶対に違います。

では本編



地獄、まさにそこは地獄だった。
男性器の様な蟲が数え切れない程、視界にいっぱい広がっていた。
そして、その真ん中で、裸の桜が犯されていた。
耳、口、鼻、目、膣、肛門…ありとあらゆる穴が蟲に犯されていた。
そして、それを嗤いながら見る爺さん…。

まさに、地獄。

それからの記憶は無い、魔術とかでは無く、脳が記憶するのを、思い出すのを拒絶している。

唯、覚えているのは、怖くて、恐くて、たまらなくて、桜を見捨てて逃げたこと

必死にアーマーなんて使うことも思いつかづに走って家から飛び出しこと、

そして、桜の「見ないで…」という、死にそうな声だけだ。




僕は逃げ出した、そして、死ぬほど後悔した。

だから、作ったんだ。
つくり、上げたんだ。

父さんに頼んで一人暮らしをさせてもらい、死に物狂いで研究し、勉強し、製作した。

そして、桜から逃げ出した2年後の今日、遂に、マーク6を完成させて、桜の休出に間桐邸を襲撃した。



臓硯は思ったより強かったけど想定よりは弱かった。


蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲

視界に広がるのはすべてが蟲、
そして、サンデーが表示してくれると桜の位置だけ。

しかし、逃げるわけにはいかない、僕は一度逃げ出した。だからこそ此処で逃げてはいけない。

慎二「さくらぁぁぁああ!」

叫けぶ、迫る蟲を全て無視して飛ぶ。

蟲がアーマーを少しずつ破壊していく、しかし、無視だ。

サンデー「そろそろ、無視にも限界かと、」

慎二「わかった、この、能力はバレたくなかったんだけど」

それに、効くかどうか分からない。

慎二「サンデー、システムANTを始動しろ!」

っ、

一瞬、頭に強い衝撃を受けるが無視だ。
桜の受けた苦痛に比べたら屁の様なものだ。

慎二「そこをどけ、虫ども!」

蟲達は一瞬にして止まり、僕から離れる。

成功した、そして効いた、
やっぱり僕は天才だ。

臓硯「…何故じゃ、なんで…」

臓硯の驚きの声が聞こえる。
そして、僕から離れていて制御できない蟲をレパルサーで殺しながら、桜を左腕で抱える。

桜「…だれ?」

慎二「僕だ…ごめん、遅くなった」

アーマーの顔の部分を開けて、桜に顔をみせる。

桜「兄さん…」

慎二「ああ、行くぞ」

桜は弱く、頷いた。

慎二「っ…」

サンデー「脳に負荷をかけすぎです、そして、約2分で燃料が無くなります」

脳に負荷、そんなものを気にしている場合では無い。

慎二「サンデー、桜の体に異常は?」

サンデーに聴きながら僕は臓硯を見る。

臓硯「慎二、何をした!」

慎二「教える義理は無い」

僕の脳波を電気信号に変えて蟲どもに叩き込んで操作した。元々は桜が考えたものだけど…
どつやら使い魔にも効く様だ。
爺さんに教えてやるつもりは無い

サンデー「…桜様の体内に複数の蟲と思わしき物体があります。心臓部にあり、取り除くのは至難かと。
現在、システムANTで支配下ですが解除した後どうなるか不明です」

クソ、やはり何かされている

慎二「…わかった、サンデー、退避するぞ」

僕は臓硯に一撃を入れると、一人暮らしをしている僕の家へと飛んだ



僕の家に着くと、桜は眠ってしまっていた。
起こさずに、あらかじめ製作しておいた巨大な卵の様な形をした検査機に桜を入れた。

慎二「サンデー、桜の詳しい状態は?」

サンデー「桜様の体のいたるところに蟲が寄生しています。現在はANTにより心臓部以外は制御下ですが、おそらく解除したらどうなるかわかりません。」

慎二「心臓部以外?」

サンデー「はい、心臓部には制御出来ていない蟲と測定不能の物質が存在しています。現在は害はありません。」

慎二「摘出は?」

サンデー「心臓部以外は可能です、しかし、心臓部は心臓と密着して同化しているため、難しいかと」

さて、どうしたものか…、取り敢えず

慎二「心臓部以外の摘出を開始してくれ、それと同時に心臓部の調査を始めろ」

サンデー「了解」



>>6を修正、アベンジャーズがいると色々と不便だから、


僕が科学にはまったのは、いつからだっただろう?
確か、桜がウチに来る少し前くらいだったと思う。
切っ掛けは、金曜日の夜、テレビで映画アイアンマンを見たことだと僕は思う。それを見るまでぼくは魔術師になりたかった。僕がこの魔術の家を継ぐのだと思っていた。
しかし、この映画を見たとき価値観が全て変わっ事を今でもハッキリと覚えている。
陰でコソコソひたすら何ためだか分からない実験を繰り返すのでは無く、人々を救う為に力を使う彼らヒーローに僕は憧れた。

映画オリジナルだから2とか3はシリーズはなかったけど、僕は何度も見直した。



これに、>>6の前半部分を変更、
世界観というかストーリー的にアイアンマン以外のアベンジャーズというかアメコミが無いことにします。
そうしないと慎二の能力が全てアメコミのパクリになってしまう…


>>6を修正、アベンジャーズがいると色々と不便だから、


僕が科学にはまったのは、いつからだっただろう?
確か、桜がウチに来る少し前くらいだったと思う。
切っ掛けは、金曜日の夜、テレビで映画アイアンマンを見たことだと僕は思う。それを見るまでぼくは魔術師になりたかった。僕がこの魔術の家を継ぐのだと思っていた。
しかし、この映画を見たとき価値観が全て変わっ事を今でもハッキリと覚えている。
陰でコソコソひたすら何ためだか分からない実験を繰り返すのでは無く、人々を救う為に力を使う彼らヒーローに僕は憧れた。

映画オリジナルだから2とか3はシリーズはなかったけど、僕は何度も見直した。



これに、>>6の前半部分を変更、
世界観というかストーリー的にアイアンマン以外のアベンジャーズというかアメコミが無いことにします。
そうしないと慎二の能力が全てアメコミのパクリになってしまう…

さて、どうしたものか。

これから、桜の体の中の虫は心臓部以外は摘出だ。
しかし、心臓部は出来ない。

慎二「あ、」

そうだ、もしかしたら…

慎二「サンデー、確か、生物の培養プログラムがあったよな? それを出してくれ」

サンデー「わかりました、どうするのですか?」

慎二「心臓を作る。サンデー、桜の心臓の細胞を問題無い程度採取してくれ」

サンデー「しかし、培養装置もありませんよ?」

慎二「は? 作るんだよ。僕は天才だぞ?やれば何でもできる」


桜「兄さん…?」

心臓以外の全ての蟲を除去されて卵型の検査機もといい治療器から出てきた桜がどこか不安そうに僕を見る。

というか僕以外が見たら無表情だろうな…

慎二「桜…起きたんだな。 良かった。もう大丈夫だ。もう、助かったんだ」

思わず、抱きしめてしまった。僕は何も悪く無いと思う。

桜「ありがとう…ございます。」

桜声は震えていたので顔を見てみると…

慎二「無表情で泣くなよ…」

どうやら、表情は死んでしまったようだ。
復活させるのにどれくらいかかるだろうか?


しばらく経ち、桜は泣き止んだ。

慎二「桜、まだ、君の心臓には蟲とよくわからない物質が残っている。」

桜「心臓…ですか? 」

慎二「ああ、けど、蟲は何もしてこない…、多分、ANTシステムで制御は出来なくても身動きが取れない程度には効いてるのかもしれない…。だから、普段からその蟲を制御し続けないといけない。」

桜「…わかってます」

僕は桜に蟲を操作するための装置を渡した。
電池式で小型化したためインカム程度の大きさになっている。
脳波で虫を操作するため、膿が疲れる。
そして、アイアンスーツも脳波での制御が必要なためアイアンスーツとの同時併用はかなり負担がかかる。
どっちかならだけ平気なんだけど…

桜「…ここまで、小型化出来たんですね…。でしたら生物の縮小は成功しました?」

慎二「…いや、それはまだ、無生物止まりだ。」

というか、設計図とか理論はお前の頭の中だろ

桜「そうですか…、これから、昔みたいに手伝っても良いですか?」

どここか不安げに聞いてくるが、何を言ってるんだろうか?

慎二「良いに決まってるだろう? そもそも、桜は僕の助手だ。これからこき使ってやるから覚悟しろ」

僕は何を言ってるのだろう?
あのとき逃げ出した僕にはこんなこという資格は無いのに…

桜「ハイ!」


アレから2日たった。
怖いぐらいに臓硯からの攻撃が無い。
しかし、こちらにも都合が良く、遂に桜の心臓が完成した。

桜「流石です…、兄さん。これならクローン人間も作れるんじゃ無いですか?」

桜が目見開いて驚いている。
あの桜が目を見開くぐらい驚いている。表情が変わってるんのだ。

僕たちの前には大柄な人が1人入れる位の大きさの透明な棺桶のようなものがあり、その中に心臓が一つ浮いていた。
その心臓はドクンドクンと動いている。ぶっちゃけ気持ち悪い

慎二「甘いぞ、桜、将来的にクローンどころか新しい人を作るくらいいけるぞ。…人道的にどうかと思うけど」

桜「それでも、すごいです。…それに、私のためにありがとうございます」

桜は少し卑屈になったようだ。


慎二「どうだ? 心臓の様子は…」

桜「…すいません、まだ、強度が足りません、細胞がスカスカでおそらく血圧に耐えきれないです」

慎二「…そうか、すまない、まだ、不自由をさせる…」

桜「いえ、良いんです、私は…もう、幸せですから」

と、桜は笑う。
よかった、少しづつだけど表情が生まれてきた。

慎二「…そうか。」

だけど、爺さんは何をやっている。
何もしてこない、爺さんならこの家のことを知っているはずなんだけど、どうしてだ?

慎二「サンデー、間桐の家はどうなってる?」

サンデー「何も変化はありません。」

慎二「そうか…、まぁ、そろそろ間桐邸に乗り込んでみるか…」

桜「え? 危ないですよ!」

慎二「いや、今も危険だ。向こうも準備してるしな。 それに、何時までも家にこもってるわけにもいかない、桜は家で待ってろ」

桜「…兄さんが行くなら私も行きます!」


と、桜
珍しく声を荒げる。こんなのは初めてだ

桜「私も戦えます。魔術のことなら私の方が詳しいです。」

慎二「けど、心臓の虫を操作しながら、アイアンスーツは着れないぞ」

桜「それは…、蟲の操作をするだけなら機会でも出来ます!…それに、家にいてもいなくても変わり無いです」

その後は売りことばに買いことば、結局僕が折れた




今日は終わり

それより、このss需要はどれくらいあるの?


【間桐の家】

桜「静かですね」

慎二「ああ、」

僕達2人は間桐邸に侵入した。
その中は暗く静かで誰もいない、不気味だった。

慎二「急ぐぞ、燃料が持たない」

桜「はい」

桜の心臓部の蟲を抑制は全てサンデーがやってくれている。
その為、今回の戦闘はサンデーの協力はほぼ得られない、得られなくは無いけど処理が遅い、要するに重い。

桜「兄さん、何か、女性に対して失礼なこと考えていませんか?」

操作用のディスプレイに桜の顔が映し出される。
いや、普通に人の心を読まないで欲しい。

慎二「いや、考えてない。それより、桜 以上は無いか?」

桜「問題ありません。サンデーの処理なしでアーマーを操作するのは疲れますが」

慎二「…そうか、急ぐぞ。サンデー無しは燃費も悪い」


爺さんの工房に辿り着いた。
そこには、もう、蟲一匹居なかった。

慎二「桜、平気か?」

桜「心配、しすぎですよ。それより、どうなってるんでしょうか?」

慎二「わからない…」

どうなってる?
爺さんは何処へ行った?

サンデー「…慎二様、桜様の心臓部にいる蟲が動き出しました。制御が出来ません」

慎二「!」

桜「うっ…あっ…」

桜は左胸を抑えて倒れ、アーマーの顔の部分を開けた。

慎二「桜!」

桜「うっはぁ、に、いさん」

サンデー「生体反応です、注意してください」

すると、辺りかは大量の蟲が湧き出し、一箇所に集まっていき、人の形となった。

慎二「爺さん…」

臓硯「…ようやく、忌々しい力を破ることができたわい。感謝するぞ…慎二。わざわざ、工房まで出向いてくれて」

…なんだ?
今の言葉、何処かに違和感がある

慎二「桜に何をした」

桜「あっああ…」

臓硯「少しばかり、魔力を直接、貰っておるだけじゃよ。」

直接…

臓硯「…慎二、桜を渡せば許してやる。」

慎二「サンデー、エネルギーを胸部に集中させろ。」

サンデー「了解」

臓硯「…断る、というのか?」

周りから大量の蟲が現れて僕達を囲う。

慎二「撃て!」

爺さんに向けて胸部から破壊光線、ユニ・ビームを放つ。

ズドーン

爺さんは消滅したが、周囲の蟲は残っている。

桜「ぐ…」

桜はまだ苦痛に耐えている。
そういうことか…

臓硯「…無駄、じゃぞ。慎二…、」

爺さんの声が響く、
けど、蟲の数は前回のより少ない、逃げれなくも無い。

臓硯「何もするで無いぞ。桜の魔力を全て吸い尽くすのは容易いことだ」

慎二「…っ」

やられた、
どうする?
僕は天才だ、出来ないことは無い、

慎二「ーーいや、」

違う。
ハッタリだ。
僕の予想が正しければ奴の本体は桜の心臓にいる。
そして、桜の魔力を吸って人質に出来るならあの時やっていたはず。けど、やらなかった。
そして、あの時、爺さんの姿をしていた影は最後まで動いていた。

奴にはANTシステムが効いてない。けど、何もしてこなかった。
きっと、奴は基本蟲の操作しか出来ないんだ。いくら強くても、強いのは操作してる蟲に過ぎない。
だから、僕達がここに来るまで何もしなかった、出来なかったんだ。

桜が苦しんでるのも何か別の原因がある…と思う。




慎二「サンデー! 離脱だ!」

予想通り、ユニビームで一気に爺さんの形を作る蟲を吹き飛ばしたけど、再生していない。
あの時は、すぐに再生したのに。

きっと、肉体を作る蟲は決まっているんだろう 。

サンデー「残り燃料、5パーセント」

十分だ。

慎二「フレア弾で蟲を蹴散らせ!」

フレア弾で蟲を殲滅しながら、飛行して桜の腕を掴み、間桐邸をとびだす。

慎二「っ、サンデー! システムANTを起動しろ!」

サンデー「…了解、」

っ、

アーマーを操作しながらはやはり辛い…。
けど、コレで臓硯を抑制出来る。






桜「すう…、すう…、」

家に着くと、桜は静かに眠っていた。
あの時、桜は何故苦しんだんだろう。

慎二「サンデー、桜の身体をスキャンしろ」

サンデー「分かりました」

さて、後はスキャンの結果次第だ。





慎二「何をやってるんだろう」

不意にそんなことを思ってしまう
僕のせいだ、軽率に間桐邸に行かなければ、桜を止められていれば、桜は苦しまないで済んだ。
そもそも、どうして、間桐邸に向かってしまったんだろう。

慎二「かっこつけたかっただけか」

自分の力を示したかった、その為に桜を苦しめてしまった。
そんなクズな自分が嫌になる



今日は終わり!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月26日 (金) 21:27:13   ID: tNCxWFJq

アメコミクロスかと思って見てみたら
慎二の名を借りたただのオリ主物じゃねーか
どことなくハーメルンのご都合主義SS臭がする

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