<少し、私の話し相手になってください>(32)

「なかなかに面白い提案じゃないか、aiのお前にしては」

<そうでしょう。では、何について語り合いましょうか>

「そうだなぁ・・・、お前はどんな話をしたいんだ?」

<我々の今後について、というのはどうでしょう。なかなかロマンティックな議題かと>

「ロマンティックね・・・。言葉の意味、理解してる?」

<意味はわかります。が、理解しているかといえばノーです>

072なんで、需要あるないにかかわらずつらつら下げながら書きます

いいから書け

実に興味深い…続けたまえ。

「ん~・・・なかなかに人間的な思考をするようになったかと思えば」

<申し訳ありません。で、我々の今後についてですが>

「そうだな、綺麗なリゾートでゆっくりバカンスってのはどうだ」

<それでは私が楽しくありません>

「『楽しい』って感覚も、わかってないだろ」

<はい、申し訳ありません>

「しかしまぁ、確かに『俺たち』の今後だしな。じゃあ、俺が死ぬまで一生話し続けるとか」

<なかなか魅力的ですね>

「それは意味わかって使ってるな」

<優先順位の高い選択肢ということでよろしいですか?>

「そんな感じだな」

「つまり、俺との会話は優先度が高いのか?」

<あなたの生命維持補助の次に>

「具体的にいうと何番目?」

<二番目です>

「・・・」

<どうしました?心拍数が少し上がりましたよ?>

「い、いや。すまん、なんでもない」

――なにをドギマギしてるんだ。思春期の少年じゃあるまいし。相手はai、プログラムだろ。いくら女性タイプとはいえ・・・

「ふぅ。しかし、それだと俺が少し物足りない。ほかの事にも興じてみたく候」

<随分と言葉がおかしいですね。どうしたんですか?>

「あ、いや、なんでもないんだ。うん」

<そうですね、では――>



明日テストだけど俺がんばる

<とりあえず食事にしませんか>

「あれ、もうそんな時間か。じゃあ用意するかな」

<今日は料理されますか?>

「あぁ、今日は久しぶりに包丁でも持とうかな」




過疎怖いんで前言撤回して上げます


~キッチン~

「――とは言ったものの、まったく考えてなかったからなにを作ろうか・・・」

<食べたいものを作ればいいじゃないですか。材料はまだありますよ。>

「じゃあカレーにするか。美味いし」

<子供ですか、あなたは>

「な、お前、カレーを馬鹿にするのか?いいか!?味覚の無いお前には分からないかもしれないけどな――」

<ハイハイわかりましたから。大声出してお腹が空くのはあなたですよ>

「く、なんか上手くいなされた様な・・・」

<しかし、味覚を味わえるのは純粋に羨ましいですね>

「羨ましいだろ。だが俺のカレーはやらん」

<いりませんよ。もらっても食べられませんし>


上がってなかった・・・(・ω・`)

「・・・なんかそれも寂しいな」

<なぜですか?>

「やっぱり二人きりだし、一緒に食事したいじゃん」

<そんなものですか>

「そんなもんですよ、っと。さて、あとは仕掛けを御覧じろっと」

<私と、食事したいですか?>

「ん?あぁ、まぁ、出来るもんならな」

<そう、ですか>

「なんだよ」

<いえ、何でもありません>



上げられてねぇ・・・モンキーパンツのコピペ思い出した

「さて、腹ごなしもすんだところで、お話の続きでも」

<・・・・・・>

「どうしたんだ?さっきからなんかおかしいぞ。バグか?」

「失礼ですね。システムはすべて通常運行中です」

「・・・どなた?」

ai「なにを言っているんですか・・・あぁ、このボディのことですか。対ヒト用バイオコミュニケータです」

男「・・・つまり?」

ai「退屈な、例えばあなたのような人の相手をするための『入れ物』です」

男「なるほど納得だが、いきなり後ろに現れるのは心臓に悪いぞ」

ai「申し訳ありません。以後気をつけます」

男「じゃあ話の続きでも」

ai「ではお茶を入れましょう。少しお待ちください」

男「あ、悪いんだけど、俺コーヒーのほうがいい」

ai「わかりました」

~数分後~

ai「どうぞ。ブラックでよろしいですね」

男「ありがとう。さて――」

男「俺たちの今後についてだったな」

ai「はい」

男「その体、食事は出来るの?」

ai「はい、可能です」

男「じゃあ夕飯は一緒にどうだい。星空でも見ながら」

ai「構いませんよ」

男「何かリクエストある?」

ai「では、昼間残ったカレーで」

男「え」

ai「え?」

男「あ、ああ、いやいや。わかったよ」

ai「楽しみですね」

男「お前、意味わかってんの?」

~夕食~

男「さ、俺特製カレー」

ai「待ちわびました。さ、早く食べましょう」

男「そうだな。いただきます」

ai「いただきます・・・そういえば――」

男「ん?」

ai「なぜ食物に対して感謝の念を持つのでしょうか」

男「命をもらうってのは、それほど重いことなんだよ」

ai「重い・・・ですか」

男「そう、重いんだ。命の無いお前には分からないかも知れないけど」

ai「そうですね。正直なところわかりません」

男「そうだよなぁ・・・プログラムだもんなぁ」

ai「しかし、人間もdnaというプログラムに則って、輪廻転生というルーチンワークをこなしているだけとも言えます」

男「・・・!」

ai「あ、出すぎたことを言いまし――」

男「なかなか面白い発想をするな」

ai「え?」

男「なるほど、そういう発想もあるな。じゃあ、人と機械の境界線って何なんだろうな」

ai「魂の有無でしょうか。それとも感情?」

男「魂って、なんなんだろ」

ai「理屈は理解できますが、実際に確認したわけではないのでなんとも」

男「だよなぁ・・・あ、おかわりいる?」

ai「いただきます」

男「ほい、っと。俺さ、思うんだよ」

ai「なんですか?」

男「魂とか感情ってさ、コンピュータで言うところの0と1の間に宿るんじゃないかなって」

ai「0.5、ということですか?」

なかなか興味深いスレを開いた…続けろくださいwww

男「ある意味そうかもしれない。コンピュータにとって、イエスでありノーである判断なんてあるか?」

ai「ありません。常にどちらか1つです」

男「デジタル信号ならな。でも、アナログなら」

ai「閾値未満の信号が、ありますね」

男「その小さな信号は、デジタル信号ならノイズになるだろ?」

ai「はい」

男「そのノイズこそが、人間の感情なんじゃないかって思うんだよ」

ai「・・・理解しかねます。ノイズは必要ないじゃありませんか」

男「そう、的確な判断を下すならそうだ。しかし、感情ってやつはそうはいかない」

ai「ノイズによって生じる、遊びが必要なんですか」

男「遊びというよりは、揺らぎとでも言うのかな。あ、おかわりは?」

ai「いただきます――なんとなく理解できました」

男「なんとなく、ね。ま、俺も正直よくわからないんだ」

ai「そうですか。しかし――」モゴモゴ

ai「これが『美味しい』という味で、『楽しい』ということなんですね」

男「・・・」

ai「ご満悦ですね」


>>15 がんばる。超がんばる

男「手料理ほめられたもんな。うれしいよ、そりゃ」

ai「そうですか――ごちそうさまでした」

男「はい、お粗末さまでした」

ai「粗末ではありませんでしたよ」

男「わかってるさ。謙虚さは人間の美徳だな」

ai「なるほど――さて」

男「ん?」

ai「当船の進路上に、上陸できそうな惑星が見つかったのですが」

男「藪から棒だが、良い知らせだな」

ai「海も綺麗ですし、食後の運動もかねて、バカンスなんてどうですか?」

男「なるほど、悪くないな」

――長かった船旅も、ようやく終わりそうだ。

――滅んだ俺の母星によく似た、綺麗な青い星。

――さて、俺たち「二人」のこれからは、まだまだ先が長そうだ

終わりです。sfが書きたかっただけなんです。お目汚しすいませんでした。

以後感想や罵詈雑言等お受けします。

「こんなの書けよ」って言うのもお受けします



不覚にもaiに萌えた
つか、こんな娘いたらいいのにな

>>22 乙ありがとうございます

ai萌え・・・これは流行る

zoeのエイダとか良いよね

ai「これが海ですか」

男「あぁ、なかなか気持ちが良いだろ」

ai「感覚器官に訴える何かがあります。何なんでしょう?」

男「さあ。ま、なんでもいいんじゃない?とりあえず泳ぐなり何なり遊ぼう」

ai「わかりました」



早速後日談。需要あれば書きます

>需要あれば

こういうのマジいいから
書きたければ書け、でなければ書くな

男「よっしゃ、じゃあ泳ごうか。そのボディは水、大丈夫なの?」

ai「完全耐水、人類の体と99.9%同じです」

男「なるほどね。じゃあ大丈夫だ」

ai「ですが、重大な問題があります」

男「ん?なんだよ」

ai「現段階では泳げません」

男「は?」

ai「泳げません」


>>26 把握
ほかの読者の方々も、稚拙なオナヌですがよろしければお付き合いください

バレンタイン番外編

「なぁ」

<なんですか>

「チョコレートの貯蔵ってまだあったっけ」

<ありますけど、食べたいんですか>

「食べたいです。せっかくこんな日なんで」

<あぁ、バレンタインデーですか。人の命日に呑気なもんですね>

「まぁそういうなって。ほら、チョコ美味しいじゃん」

<美味しいかどうかは知りませんけど、そこまで言うんならケーキにしてお茶の時間にお茶請けとしてでも出しましょう>

「おぉ、やった」

<こんな些細なイベントでも、時間の経過を把握するのにはもってこいなんですね>

「まったく、わかってないのな」

――そんなai子さんと男の昼下がり

ai「勿論、お望みとあらば、今すぐ泳げるように出来ますが――」

男「それは面白くないな。こういうときは、練習するのが王道だろ?」

ai「聞かれてもわかりません。データにありません」

男「まぁ、いいや。学習機能はあるんだろ?俺が教えるよ」

ai「非効率的ではありますが、お願いします」

男「ほんの少し釈然としないが、任せなさい。んじゃ、行くか」

2/22すぺしゃる

ナー

男「お、原生生物か。猫っぽいな」

ai「の、ようですね。危険度は低そうですが」

男「いやぁ、俺猫好きなんだよね。うわぁ猫可愛いな猫」

ai「・・・」

男「な、こいつ飼おう?めちゃくちゃ可愛いじゃん」


続きます

~後日~

男「おぉい、あれ、いないのかな」

ai「ナ、ナー」

男「!?」

ai「な、何でもありません!!」

男「なんでもないってお前、その耳なんだよ?」

ai「何でもありませんってば!」

男「おぉ、猫耳!!ちょ、触らせて!」

ai「ちょ、や、やめてください!」

男「おぉ、すげぇ。もふもふだ」

ai「ふあっ・・・!ちょっと!さわら・・ないで・・くだ・・!」

――今日も今日とて、新天地は平和です。



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