相原雪乃「雪乃のお悩み」 (34)

のんびりと書いていきます

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---事務所---


雪乃「......」ペラッ

雪乃「うーん...困りましたわ...」

雪乃「なにがいいでしょう...」


ガチャッ


レナ「お疲れ様~♪」

雪乃「あっ、レナさんお疲れ様です」

レナ「ええ、雪乃ちゃんもお疲れ様♪」

雪乃「今お仕事帰りですか?」

レナ「まあね、うーん...今日も無事に終わってよかったわ♪」グググ...

雪乃「ふふっ、でしたらお茶はいかがですか?」

レナ「あら、いいの?」

雪乃「ええ、私もちょうどお代わりを淹れようと思っていたところでしたから」

レナ「じゃあ、お願いできる?」

雪乃「わかりました、では少々お待ちください」スタスタ...

レナ「おいしいのよねぇ、雪乃ちゃんのお茶...んっ?」

レナ「なんの雑誌かしらこれ...」ペラッ

相原雪乃(22)
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兵藤レナ(27)
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雪乃「お待たせいたしました、本日はアッサムのミルクティーです」

レナ「ありがと♪ところで雪乃ちゃん、この雑誌...」

雪乃「あっ、すみません、それは私のですわ」

レナ「ふぅ~ん、そう...」ペラッ

雪乃「さあレナさん、温かいうちにお召し上がり...」

レナ「雪乃ちゃんは誰にチョコを渡すの?」

雪乃「えっ?き、急にどうなさったんですのレナさ...」

レナ「表紙、『バレンタイン特集』じゃない」

雪乃「あ、あら...そうですわね...気付きませんでした...」

レナ「本当に?」

雪乃「え、ええ...」

レナ「ウソ、雪乃ちゃんバレバレよ?」

雪乃「べ、別にウソでは...」

レナ「ごまかしてもダメよ、相手の表情からウソを見破れないようじゃディーラーは務まらないわ」

雪乃「な、なるほど...さすがレナさんですね...」

レナ「まあ、その反応だと私じゃなくてもわかると思うけど...」

雪乃「あうっ...」

レナ「で、どうなの?誰かにあげるの?」

雪乃「...はい、一応...」

レナ「へぇー、誰に?」

雪乃「わ、私のプロデューサーさんに...です...」

レナ「あら、そうなの?奇遇ね」

雪乃「奇遇?」

レナ「私も、自分のプロデューサーにあげるつもりなの♪」

雪乃「レナさんも?」

レナ「ええ、ちなみに本命♡」

雪乃「ほ、本命ですの?」

レナ「そうよ、雪乃ちゃんは義理?」

雪乃「い、いえ...私も本命...ですわ...」

レナ「ふーん、なるほどね♪」

雪乃「レナさん、この事は...」

レナ「大丈夫よ、誰にも言わないから安心して、その代わり雪乃ちゃんも...」

雪乃「わかってますわ、ここだけのヒミツ、ですわね♪」

レナ「そういうこと♡」

雪乃「あの...レナさん、よろしければなんですが...ちょっと相談に乗っていただけませんか?」

レナ「相談?ええ、私でよければ...」

雪乃「実は...今悩んでいるのです...」

レナ「悩みって?」

雪乃「Pさんになにを差し上げたらいいのか...ということですわ」

レナ「なにをって...普通にチョコを渡したらいいんじゃないの?」

雪乃「もちろんお渡しいたします、ですがその...」

レナ「どうかしたの?」

雪乃「2月14日は、私の誕生日なのです...」

レナ「ああ、そういえば雪乃ちゃんはバレンタインデーが誕生日だったわね」

雪乃「そうです、Pさんのことですからきっと私のためになにかプレゼントを用意なさっているはず...」

レナ「そうなの?」

雪乃「ええ、去年もプレゼントをいただいたので...」

レナ「へぇ、なかなかやるのね雪乃ちゃんのプロデューサー」

雪乃「はい、Pさんに喜んでいただくはずでしたのに、私の方が喜ばされてしまって...」

レナ「なるほどねぇ」

雪乃「去年はヘアーブラシと櫛とプレゼントしていただきましたの、私の髪に合うものをスタイリストさんに聞いて選んでいただいたそうで...」

雪乃「『こんなものしかプレゼントできなくてゴメンな』っと仰っていましたが、私とっても嬉しくて...」

雪乃「あっ、そういえばこの間の節分のお仕事の時も、私が豆に当たってケガをしないかとずっと気にかけてくださったんです、そんなに心配しなくても大丈夫ですと言ったのですがPさんはお優しい方なので...」

レナ「ふふっ♪」

雪乃「どうかしました?」

レナ「いいえ、まさか雪乃ちゃんからのろけられると思わなかったからつい、ねっ?」

雪乃「の、のろけるだなんてそんな...わ、私はただ...」

レナ「誤魔化さなくてもいいわよ、好きなんでしょ?」

雪乃「...はい」

レナ「それで?悩みっていうのは雪乃ちゃんのプロデューサーが好きすぎて困ってるってコト?」

雪乃「い、いえ...そういうことではなくて...」

雪乃「その...バレンタインは本来、私がPさんへチョコレートをお渡しする日のはずなのに...」

雪乃「Pさんからプレゼントをもらってしまうのは...なんだか申し訳なくて...」

レナ「別にいいんじゃないの?誕生日には違いないんだし」

雪乃「でも...それでは私の気が済みませんわ」

雪乃「ですからチョコレートの他に、なにかお返しのプレゼントを差し上げたいと思っているんです」

レナ「ふーん、なるほど...」

雪乃「ですが...なにをプレゼントすれば喜んでいただけるのかわからなくて...」

レナ「なーるほど、だからこの雑誌を見て考えてたってわけね」

雪乃「仰る通りですわ、でもあまりいい考えが浮かばなくて...」

レナ「なんでもいいと思うわよ?気持ちがこもっていれば雪乃ちゃんのプロデューサーさんも嬉しいと思うし」

雪乃「そう言われても...」

レナ「あっ、じゃあこういうプレゼントはどう?」

雪乃「どんなものですか?」

レナ「自分にリボンを巻いて『プレゼントはワ・タ・シ♡』とか♪」

雪乃「む、無理です!そんなことできませんわ!」

レナ「あら、私は去年自分のプロデューサーにやったわよ?」

雪乃「ほ、本当ですか?」

レナ「ふふっ♪みんなにはナイショね?」

雪乃「...よ、喜んでらしたのですか?」

レナ「まあね、最初は驚いてたけど、最終的には喜んでくれたわ♪」

雪乃「な、なるほど...」

レナ「でも、このプレゼントがダメとなると...そうね、アレなんかどうかしら?」

雪乃「なんですの?アレって」

レナ「それはね...」


ガチャッ


愛梨「お疲れ様でーすっ♪」

十時愛梨(18)
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レナ「あら愛梨ちゃん、お仕事ご苦労様」

愛梨「えへへ、お疲れ様ですっ!あー、寒かったぁ」

雪乃「ふふっ、では温かいお茶を淹れて差し上げますわ」

愛梨「ありがとうございます♪」

雪乃「気になさらないでください、この時期は体調に気を付けなければいけませんもの、少々お待ちくださいね?」

愛梨「雪乃さんはやっぱり優しいです♪よいしょっと...」ドサッ

レナ「愛梨ちゃん、ずいぶんと大荷物ね?」

愛梨「あっ、これケーキの材料なんです、チョコケーキ作ろうと思って♪」

レナ「もしかして、バレンタイン用の?」

愛梨「えへへ、当たりです♪私のプロデューサーさんにあげるんです!」

レナ「あら、愛梨ちゃんもなの?」

愛梨「レナさんもチョコあげるんですか?」

レナ「そうよ、そのことで雪乃ちゃんと相談してたところなの」

愛梨「じゃあ私たち、みんなそれぞれ自分のプロデューサーさんにチョコをあげるってことですね♪」

レナ「ええ、そういうこと♪」

雪乃「お待たせしましたわ愛梨ちゃん、さあ温かいうちに...」


レナ「でね?去年私がチョコを渡した時なんて...」

愛梨「へぇー、そうなんですかぁ♪」


雪乃「あら、なんの話をなさっているんですの?」

レナ「自分のプロデューサーに今年はどんなチョコをあげようかってことよ♪」

雪乃「えっ、ということは愛梨ちゃんもご自分のプロデューサーさんに...?」

愛梨「はい!私、プロデューサーさんにはいつもいつもお世話になってますから!」

レナ「そうかもねぇ、愛梨ちゃんはすぐ服を脱いじゃうから愛梨ちゃんのプロデューサーさんも大変でしょうね♪」

愛梨「えへへ...普段いっぱい迷惑かけちゃってますから感謝の気持ちと愛情をたっくさん込めたものを贈りますよ♪」

雪乃「すばらしいです、きっと愛梨ちゃんのプロデューサーさんも喜ぶと思いますわ」

愛梨「ありがとうございます!あっ、そういえば雪乃さんは去年どんなのをあげたんですか?」

雪乃「去年は...いつもお茶菓子を買いに行くお店で取り寄せていただいたものを...」

レナ「あら、手作りじゃなかったの?」

雪乃「お恥ずかしながら...お菓子を手作りしたことがなくて...」

レナ「へぇ、ちょっと意外ね」

雪乃「お、覚えようとは思ったんです、ですが忙しかったのとキッカケがないのとでついつい...」

愛梨「あっ、それならいい考えがあります!」

雪乃「いい考え?」


愛梨「お二人とも、今度のお休みっていつですか?」



------



愛梨「雪乃さん、どうですか?」

雪乃「こ、こんな感じでいいのでしょうか?」

愛梨「はい、大丈夫ですよ♪じゃあその刻んだチョコを今度は電子レンジで溶かしてください」

雪乃「溶かせばいいんですのね、ではこれを入れてスイッチを...」ピッ

愛梨「その間に今度は生クリームをお鍋に入れて、火をかけます」

雪乃「このくらいの量で良いですか?」

愛梨「バッチリです♪あとは少しかき混ぜてください」

雪乃「こう...ですわね?」

愛梨「そのまましばらくかき混ぜて、さっきの溶けたチョコレートを混ぜ合わせれば、ガナッシュクリームの完成ですよ♪」

雪乃「なるほど...さすが愛梨ちゃんですわ、慣れていますのね」

愛梨「えへへ、焦げ付かないように気をつけてくださいね?」

雪乃「はいっ!焦げ付かないように...焦げ付かないように...」

愛梨「雪乃さん、そんなにジーッと見てなくても、普通にかき混ぜてくれるだけでいいんですよ♪」

雪乃「そ、そうですわね...普通に...普通に...」

レナ「愛梨ちゃん、ケーキのスポンジ生地の下準備終わったわよ」

愛梨「あっ、ありがとうございます♪」

------



レナ「だいたい形になってきたわね」

愛梨「はい、あとは生地にガナッシュクリームを乗せて飾り付けをすれば...」

雪乃「はぁ...はぁ...」

愛梨「大丈夫ですか雪乃さん?」

雪乃「え、えぇ...ちょっと疲れただけで...」

レナ「ふふっ、雪乃ちゃんったらそんなに一生懸命になっちゃって♪ケーキを作るだけなんだからもっと肩の力を抜けば良いのに」

雪乃「そ、そうしようとは思ったのですが...」

雪乃「ですが...Pさんに少しでも綺麗な、そして美味しい物を作ってあげたいと思うと、どうしても...」

レナ「雪乃ちゃん...」

愛梨「心配しなくても大丈夫ですよ雪乃さん!すごくよくできてます!」

雪乃「ありがとうございます、これも愛梨ちゃんのご指導の賜物ですわ♪」

愛梨「これならきっと雪乃さんのプロデューサーさんも喜んでくれますね!」

雪乃「ええ、そうなっていただけると嬉しいです」

レナ「ありがとね愛梨ちゃん、私のチョコレートケーキを作るのにも協力してもらって」

愛梨「いいですよ、ケーキはみんなで作ったほうが楽しいですから♪」

レナ「ふふっ♪ところで雪乃ちゃん、お返しのプレゼントはどうするか決まったの?」

雪乃「えっと...実はまだでして...」

レナ「まっ、あの調子じゃそうだろうと思ったわ」

雪乃「...そういえば、この前の相談の時にレナさんにはなにか考えがあるようでしたが...」

レナ「ええ、まあね♪」

雪乃「どんな考えなのですか?」


レナ「ふふっ、コレよ!」


雪乃「これは...カード...ですか?」

レナ「そう、バレンタインカード♪これをプレゼントにしたらいいんじゃないと思ってね」

愛梨「なんですかプレゼントって?」

愛梨「へぇー、雪乃さんのプロデューサーさんってすっごく優しい人なんですね♪」

雪乃「ええ、とても素晴らしい方ですわ♪いつも優しくておだやかで...」

愛梨「私も誕生日にプレゼントもらったし、ケーキといっしょになにかあげようかなぁ」

雪乃「愛梨ちゃんのプロデューサーさんもプレゼントを?」

愛梨「そうなんです♪バースデーライブが終わった後でこっそり渡してくれたんですけど、私すっごく嬉しくて...」

雪乃「まあ♪それはよかったですね」

愛梨「はい!それ以外にもプロデューサーさんは...」

レナ「ちょっとちょっと、お互いのプロデューサー自慢はそのくらいにしておいて」

雪乃「す、すみません...それでレナさん、そのカードがプレゼントというのは...」

レナ「そもそも二人とも、バレンタインカードってどういう物か知ってる?」

愛梨「確か...メッセージを書いたカードを相手に贈るんでしたっけ?」

レナ「そう、自分の気持ちをメッセージに込めて相手に渡すの、雪乃ちゃんだったら『I always love you.』って感じで...」

雪乃「れ、レナさん!それは...」

レナ「あら、だって本当の事でしょ?」

愛梨「雪乃さん顔が真っ赤です♪」

雪乃「うぅぅ...」カアァァァァ

レナ「でね?ここからが重要なところなんだけど...」



---2月14日---



ブロロロロロ...


P「雪乃、今日はお疲れ様」

雪乃「ええ、ありがとうございます」

P「悪いな、せっかくの誕生日なのに夜まで仕事になっちゃって...」

雪乃「いえ、お仕事ですから仕方ありませんわ、それに...」

P「なんだ?」

雪乃「忙しかった分、今日はPさんと一日中いっしょにいられましたもの...悪い事ばかりではありませんでしたわ」

P「...そうか」

雪乃「あっ、Pさんちょっとよろしいですか?」

P「んっ?」

雪乃「その...帰る前に事務所に寄っていただきたいのです、ちょっとお渡ししたい物がありますので...」

P「...ああ、ちょうど俺も渡す物があるからな」

雪乃「ありがとうございます...」




雪乃「......」ドキドキ...

雪乃「ふぅ...」

雪乃「落ち着いて...」

雪乃「とびきりの笑顔で...ただ、感謝の気持ちを言葉に...」


P「雪乃」


雪乃「は、はい!」ビクッ!

P「わ、悪い...待たせて...」

雪乃「い、いえ...」


P「......」

雪乃「......」


P・雪乃「あの...」


P「ゆ、雪乃から先でいいぞ?」

雪乃「いえ、Pさんから...」

P「そ、そうか?じゃあ...雪乃」

雪乃「はい?」

P「ちょっと後ろを向いてくれるか?」

雪乃「後ろ?これでよろしいのですか?」クルッ


スッ...


雪乃「あっ...」

P「雪乃、誕生日おめでとう」

雪乃「このネックレスは...Pさんが選んでくださったのですか?」

P「まあな、本当はティーカップとかをプレゼントしようと思ったんだけど、そういうのは詳しくないから結局ネックレスに...」

雪乃「......」

P「も、もし気に入らないなら無理してつけなくても...」

雪乃「...いいえ」

雪乃「Pさんが私のために選んでくれた物を...気に入らないはずがありません...」

雪乃「大切に...大切にしますわ...」

P「雪乃...」

雪乃「ありがとうございます...♪」

P「ああ、気に入ってもらえて嬉しいよ」

雪乃「では、次は私の番ですわね」


スッ...


雪乃「ハッピーバレンタイン♡Pさん、受け取ってくださいな♪」

P「おう、ありがとな」

雪乃「お口に合えばいいのですが...」

P「どれどれ...おぉ、綺麗なチョコケーキだな」

雪乃「ほ、本当ですか?」

P「ああ、すごく品がいい感じがする」

雪乃「そうですか...♪」

P「どうした?」

雪乃「い、いえ...なんでも...ささ、どうぞ」

P「それじゃ、いただきます」

雪乃「......」ドキドキ...

P「はむっ...」

雪乃「...どうですか?」

P「...うん、美味しい!」

雪乃「っ...!!」

P「味がしっかりしてて、なによりあったかい感じがする、すごく美味しいぞ」

雪乃「......」

P「やっぱり雪乃の選ぶお菓子はセンスが...ゆ、雪乃っ!?」

雪乃「グスッ...いえ、すみません...」

P「ど、どうした?どこか痛いのか!?それとも俺がなにか変なこと言ったか!?」

雪乃「そうではないんです...安心したら...グスッ...気が緩んでしまって...」

P「そっか...わざわざ手作りしてくれたのか...」

雪乃「はい...愛梨ちゃんやレナさんに手伝っていただいて...」

P「すごく美味しかったぞ、さすが雪乃だ」

雪乃「そんな...私はただ言われるままに作っただけですわ...」

P「そうかもしれないけどさ、でもこの味は雪乃にしか作れない味だと思うぞ」

雪乃「まあ...そんなことを言っていただけるなんてお世辞でも嬉しいですわ♪」

P「お世辞じゃない、本当にそう思ってるんだ、なんて言ったらいいのか上手く言えないが...すごくあったかい味がする」

雪乃「...ひょっとしたらこのチョコケーキにはPさんへの想いがこもっているからかもしれませんわね」

P「想い?」

雪乃「いつもいつも...私を見てくれて、ありがとう...」

雪乃「毎日、私の心配をしてくれて、ありがとう...」

雪乃「私の紅茶を美味しいと言ってくれて、ありがとう...」

雪乃「私の心の中にあるPさんへの感謝の気持ち、Pさんへ抱いている想いの全て...」

雪乃「きっとこれは...私だけが持っている特別な隠し味だと思いますわ♪」

P「そうか...」

雪乃「ええ、愛梨ちゃんに教えていただきましたの」

雪乃「ケーキを作る時は、食べてもらいたい人のことを考えて作れば、より美味しくなると...」

P「...なるほど、確かにその通りかもな」

雪乃「ふふっ♪」

P「あっ、そうだ雪乃、このケーキいっしょに食べないか?」

雪乃「いえ、これはPさんに食べていただくために...」

P「いいからいいから、二人で食べた方が美味しいだろ?」

雪乃「Pさんがそこまでおっしゃるなら...」

P「んじゃ、あーん」

雪乃「い、いいです!ひとりで...」

P「遠慮するな、ほれ」

雪乃「も、もう...」

雪乃「...あ、あーん」


パクッ


P「美味しいだろ?」

雪乃「...よくわかりませんわ」

P「わからない?」

雪乃「だって今の私は...幸せすぎて舞い上がっていますもの...」

P「なんだそりゃ」

雪乃「Pさんのせいですわ、もう...」

P「俺のせいなのかよ...」

雪乃「そうですわ、ですから仕返しさせていただきます」

P「仕返し?」


雪乃「あ、あーん...」


P「あむっ...」

雪乃「美味しいですか?」

P「...うん、やっぱり美味しい、雪乃の味だなこれは...」

雪乃「ふふっ、ありがとうございます♪」

P「なんだか申し訳なくなるな、雪乃にここまでしてもらうなんて...」

雪乃「いいえ、当然のことですわ、Pさんには常日頃からお世話になっているのですから...」

P「大げさだな、まったく...」

雪乃「大げさなどではありません、今日だってこんな素敵なネックレスをいただいて...」

P「いいんだよ、誕生日なんだから」

雪乃「いけませんわ、誕生日だから、で済ませては私の気が済みません」

雪乃「だから今日は...お返しをご用意しました」

P「おかえし?」

雪乃「Pさん、どうぞこれを受け取ってくださいませ」

P「おぉ、バレンタインカードか」

雪乃「本当は服や靴などをご用意しようかと思ったのですが、Pさんの好みがわからなかったので...」

P「いやいやこれでも充分だよ、なんて書いてあるのかな...」


『You are my Valentine.』


P「雪乃...」

雪乃「わ、私の偽らざる気持ちですわ!」

P「...うん、ありがとう」

雪乃「ご迷惑...ですか?」

P「まさか、嬉しいよ」

雪乃「Pさん...♪」

P「素敵なプレゼントをありがとう、大事に持っておくよ」

雪乃「はい♪それと、ここからがプレゼントなのですが...」

P「ここから?」

雪乃「カードの裏を...見ていただけますか?」

P「裏?おっ、なんか美味しそうなケーキと紅茶の写真がけど...」

雪乃「そのケーキは、最近見つけた喫茶店のものですわ」

雪乃「とても美味しくて...舌がとろけるように甘いのです...」

雪乃「雰囲気の良い静かなお店で...」

雪乃「紅茶も美味しいものばかり...」


雪乃「それで...その...今度、ご案内しますので...いっしょに行きませんか?」


P「それってつまり...デートってことか?」

雪乃「...はい、これが私からのお返しのプレゼントですわ」

P「......」

雪乃「い、いかがですか?」

P「ふふふ...」

雪乃「な、なにがおかしいのですか?」

P「いや、ずいぶん洒落たことするなと思ってさ」

雪乃「れ、レナさんのアイディアなのです、ただ渡すだけだと味気ないからと...」

P「なるほど、確かにレナさんらしいな」

雪乃「それで...Pさん?」

P「ああ、ぜひ行こう、案内してくれよ」

雪乃「は、はい!お任せくださいな♪」

P「じゃあそのデートの時に雪乃に欲しいティーカップを選んでもらうか、今回はプレゼントできなかったし」

雪乃「いいえ、それではPさんに悪いです、私がもらってばかりで...」

P「いいって、デートなんだから」

雪乃「そんなのいけませんわ、それならば私もPさんへお渡しするプレゼントを選ぶのに付き合っていただきます!」

P「それじゃ雪乃に悪いって、今日の分でもう充分すぎるくらいもらったから...」

雪乃「それを言うのでしたら私だって、もうPさんから充分すぎるくらい...」


P「......」

雪乃「......」


P「ぷっ...」

雪乃「ふふっ♪」

P「まったく、強情だなぁ雪乃は...」

雪乃「Pさんこそ、困った方ですわ♪」

P「仕方ない、雪乃がそこまで食い下がるんだったら、なにか買ってもらおうかな」

雪乃「ええ、ぜひともプレゼントさせてください♪」

P「その代わり、俺からもなにかティーカップをプレゼントさせてくれ、これは譲れないぞ?」

雪乃「わかりました、Pさんがそこまで仰るのなら...甘えさせていただきます」

P「決まりだな、それじゃもう遅いし、そろそろ帰るか」

------


ブロロロロ...


P「ここでいいのか?」

雪乃「ええ、すぐそこですからあとは大丈夫です」

P「そうか、それじゃ気を付けてな」

雪乃「ええ♪Pさん、今日は本当にありがとうございました」

P「お礼を言うのはこっちだよ、ケーキごちそうさま」

雪乃「ふふっ、気に入っていただけて良かったです、Pさんからいただいたこのネックレス、大切にいたしますわ♪」

P「ああ、だけど浮かれるのもいいけど早く寝ろよ?」

雪乃「わかっています、Pさんこそ早く休んでくださいね?明日もお仕事ですし...」

P「なーに、でも雪乃お手製ケーキを食べたから元気いっぱいだよ」

雪乃「もう...ふふっ♪」

P「それじゃ雪乃、おやす...」


チュッ


雪乃「おやすみなさいませ...」

雪乃「デート、楽しみにしていますわ...♪」

P「ああ...」

雪乃「では、私はこれで...」


グイッ!


雪乃「んっ...♡」

P「...お返しだ」

雪乃「はい...♡」







バタン


P「じゃあな、おやすみ」

雪乃「おやすみなさい...」


ブロロロロロロ...




雪乃「......」

雪乃「わ、私...急になんてことを...」カアァァァァァ

雪乃「Pさんの言うとおり、浮かれていたようですわね...」

雪乃「こんなことではいけませんわ、気持ちを引き締めませんと...」

雪乃「でも...」

雪乃「か、顔がにやけて元にもどりませんわ...」



雪乃「ど、どうしましょう...こ、困りましたわ...」




おわり

ちょっとだけおまけ




レナ「あ~ん♪」


パクッ


レナ「どう?」

レナP「...うん、美味しいです」

レナ「よかった!これ愛梨ちゃんにも手伝ってもらって作ったのよ?」

レナP「なるほど、だからこんなに...」

レナ「ウフフ、気に入ったのなら毎日でも作ってあげましょうか?」

レナP「いや、さすがにそれは...」

レナ「冗談よ、それと...はいコレ♪」

レナP「なんですかこれ?」

レナ「バレンタインカードよ、知ってるでしょ?」

レナP「ああ、なるほど...なになに...」


『I always love you.』


レナ「ふふっ、そういうことよ♪愛してるわ、ダーリン♡」

レナP「...ええ、俺もです」

レナ「うん、素直でよろしい♪それと、裏を見てくれる?」

レナP「裏?あっ、なにか書いてある...」

レナ「ええ、ちょっとした質問が書いてあるの、それに答えられたら残りのチョコケーキを食べさせてあげるわ♪」

レナP「質問...?」


『Q1,私のどこが好き?』


レナP「レナ...?」

レナ「ほら、早くぅ~♪答えないと食べさせてあげないわよ?」

レナP「どこが好きか...うーん...」


レナ「どこ?」プルンッ♪


レナP「そ、そうですね!眼ですかね!レナは眼が綺麗だから、そこが好きかな!」

レナ「うふふっ、合格♪それじゃ、あーん♡」

レナP「あむっ...」

レナ「それじゃ、次の質問ね」

レナP「次...?」


『Q2,私にキスされて嬉しい場所は?』

レナP「こ、これは...」

レナ「ふふっ、どこ?答えられたらそこにキスしてあげる♪」

レナP「ぱ、パスでお願いします...」

レナ「えー、パスなのぉ?」

レナP「あ、後で答えます...えっと次は...」


『Q3,私のどこを触るのが好き?』


レナP「さ、触る!?」

レナ「正直に答えていいのよ♪」

レナP「こ、これもパスで!」

レナ「またぁ?」

レナP「だ、だってこんな質問...」

レナ「もう...じゃあ次の質問は必ず答えてね?」

レナP「次の質問...」


『Q4,今夜は上がいい?それとも下?』


レナP「ええっ!?」

レナ「どっち?」

レナP「レナ...これはさすがに...」

レナ「ダメよ、もうパスはなし♪ほら早く答えて、今日はPさんに満足させるために必要なんだから♡」


レナP「も、もう勘弁してくださいー!」


おまけ その2



愛梨「雪乃さん、昨日はどうでした?」

雪乃「ええ、とても喜んでもらえましたわ♪愛梨ちゃんにケーキの作り方を指導していただいたおかげです」

愛梨「えへへ、よかった♪」

雪乃「愛梨ちゃんの方はどうでした?」

愛梨「私のプロデューサーさんも美味しいって言ってくれました♪レナさんから教えてもらったカードのプレゼントも喜んでくれたみたいで...」

雪乃「まあ、それはよかったですわね♪」

愛梨「はいっ!」






雪乃「ところで愛梨ちゃん、今日は珍しくハイネックのセーターですのね?」

愛梨「あっ、これ今日の朝プロデューサーさんが着た方がいいって言ってたので...」

雪乃「今日の朝?」

愛梨「あっ!これ秘密なんでした!うわーん!忘れてくださいー!」



ほんとにおわり

駄文失礼しました~
一日遅れましたけどゆきのん誕生日おめでとう!
本当は昨日投下しようとしたんですが無理でした
許してください!なんでもしまむら!
そろそろ水着姿とか髪を降ろした雪乃が出てもいいと思うんですがどうでしょうちひろさん?
あとレナさんと縦セタはいけません あれは死人が出ます
それと今年は一個だけでした
ではまた~

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