モバP「チョコを受け取るな?」 (112)


・これはモバマスssです
・キャラ崩壊があるかもしれません
・書き溜めはありませんが明日までに終わらせます


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ちひろ「プロデューサーさん、お話があるんですけど…」


P「なんですか?神妙そうな表情で…」


ちひろ「お忘れという事は無いと思いますけど、今日はバレンタインなんですよ」


P「そりゃ知ってますよ。世界中の若い男が胸をときめかせる一大イベントなんですから」


ちひろ「それなんですが…」


P「?」


ちひろ「出来れば、アイドル達からチョコは受け取らないで欲しいんです」



P「構いませんよ」


ちひろ「無理にとは言いませんけど…え?」


P「いや、だから構いませんよって」


ちひろ「…随分とあっさりしてますね」


P「そりゃまぁ、そもそも俺に渡そうとする人があんまり居ないと思うからですよ」


ちひろ「…は?」


P「…?因みに、理由とかってあるんですよね?」


ちひろ「あ、ええと…最近プロデューサーさんとアイドルの距離が近過ぎる、と上から言われまして」


P「あー、スキャンダルになりそうな可能性のある事は控えろ、と」


ちひろ「はい、そういう訳で」


P「確かによく他の部門の同僚にも言われるし…分かりました、心得ておきます」







P「と、言うわけだ。すまないが凛、チョコは受け取れないかな」


凛「いやいやいや、大丈夫大丈夫義理だから」


P「義理本命関係なく、こういうのは控えろだそうだ」


凛「なんで?例年オッケーだったじゃん」


P「そりゃ今日ダメって言われたんだから…」


凛「なんでダメなの?」


P「説明しなかった?距離が近すぎるのが問題なんだって」


凛「いやでも私達ってもう家族みたいなものじゃない?」


P「あー、お父さんみたいって事か」


凛「お父さんって…」


P「まぁ兎に角、すまんな、凛」



凛「…ねぇ、プロデューサー。少し愚痴聞いてもらって良い?」


P「?別に構わないぞ?」


凛「私ってさ…見ての通り大人っぽい感じじゃん?」


P「まぁ見た目はな」


凛「だから…さ。あんまりお父さんに甘えたり出来なかったんだよね。ついついクールになっちゃって」


P「凛…」


凛「今になって後悔してるんだよね…小さいうちから、もっと甘えておけばよかったな、って」


凛「今更そんな事が出来るわけない。もう結婚も出来る一人前の女性になっちゃった訳だし」



凛「でも、プロデューサーは違う。私が甘えられる、唯一の男性だから」


凛「私は、そんなプロデューサーと二人だからこそ、いままでやってこれたんだ」


P「凛…」


凛「…なんて、ごめんね。なんかしみったれた感じになっちゃって。でも、折角作ってきたチョコ、無駄にしたくはなかったな…」


凛「ごめんね。いままで私、プロデューサーに甘え過ぎてたみたい。もう高校生なんだし、独り立ちしなきゃだめだよね」


P「い、いや、そんな事ないぞ!安心して甘えてくれ。俺だってお前を支えてやりたいんだから!」




凛「でも、ちひろさんにダメって…」


P「大丈夫だ、娘からチョコなんてノーカンだろ?」


凛「娘って…いいの?」


P「ああ!」


凛(ニヤリ)


凛「ありがと、プロデューサー。いつか私のお父さんにも挨拶しに来てね」


P「…あー、間を取り持つ的な事か?構わないぞ」


凛「お父さんも、息子ができたみたいって喜ぶと思うし」


P「ん?まぁ、こんどな」


凛「じゃ、チョコ渡すから。感想は今度聞かせてね」


          ,      /〃ハヾ  / ∧∨〃、ヾ} l| :}ミ;l\
        /〃// / 〃l lヽ∨,〈ヾ、メ〈 }} ;l リ ハ l`!ヽ.

          //' /,'  ,' 〃 l l川/,ヘ丶\;;ヽ/:'/〃∧ l ト、:l !
         〃,'/ ;  ,l ,'' ,l| レ'/A、.`、\;;ヽ∨〃/,仆|│l }. |、
         i' ,'' l| ,l ' l. !| l∠ニ_‐\ヽ;\,//,イ| l | l ト/ λ!   、
.        l ;  :|| ,'i:/ l| |:|: |``'^‐`ヾ∨`゙//|斗,l ! | ,タ /l.| l  三__|__
       l ' l |」,' l' lハ |'Ν    ̄´ /` ,|l_=ミ|! ly' ,〈 :|| |  口 |
        |l .l H|i: l | ゙、| l        _.::: ,!: l厂`刈/ /!} :l|    ‐┬‐
        |! :l |)!| ! |  ヽ      '´ ’/'_,.   ノイ.〃/|!    │田│
        l|l |l 「゙|l |`{             ..   _   |}/,ハ l     ̄ ̄  
       |!l |l、| !l :|.      ‘ー-‐==ニ=:、__j:)  l'|/|l リ    、 マ
ヽ ̄ニ‐、__.」乢!L!lヱL」__           ー、 `'''´   从「 /     了 用 
 \ `ヽ\      /l |       / ̄´     //        '"`ー‐
.  ,、  l  ゙、    / ' |、      {        /l/         ,
   '}  l  ゙,    /   |:::\      }     ,.イ/          レ |  
   l  l   l  ,.イ   l:::::::::\__   `'-‐::"// |′          ノ
   l   !   K ヽ,、 \「`''''''''"´:::::::;;:" //          
.    l   l   ト、\( _.... ヽ  .:.::::::::;;″ /'       _    
\   |  l|  八、ヽi´    | .:.:::::::::::::i' .:/'"´ ̄ ̄ ̄ ,.へ\



P「…っは!しまった…」


P「ま、まぁ一人だしセーフだろ…」


フレデリカ「フンフンフフーン、プロデューサーどしたのー?」


P「あぁ、おはようフレデリカ。今日も元気そうだな」


フレデリカ「そんなプロデューサー君は元気無さそうだねー。よし、フレデリカがチョコを進呈しよーん」


P「あ、その事なんだけどな。今年からチョコは断る事になったんだ」


フレデリカ「フンフンフフーン、聞こえなーい」


P「いや聞いてって。ちひろさんから言われたんだよ、アイドル達との距離が近過ぎるって」


フレデリカ「達じゃなくなればいいんだね。なら私だけから貰えばいいんだよー」





P「それは確かに一理…いや無いよ。プロデューサーたるもの誰か一人を贔屓するわけにもいかないんだ」


フレデリカ「あれー、プロデューサーがちょろくない…おかしいなぁ…」


P「お前は俺をなんだと思ってたんだ…ま、そんな訳でチョコは受け取れないんだな」


フレデリカ「あ、そういえばプロデューサー。最近の日本ってどう思う?」


P「日本?そりゃ色々発達してる国だろ。技術も文化も世界レベルだ」


フレデリカ「だよねー。うちの事務所のアイドルも世界レベルの人がいるもんね」


P「まぁな、でもあの人だけじゃなくてみんなも世界に進出できるくらいのアイドルな筈だぞ」


フレデリカ「でもさー、アイドルが凄くてもプロデューサーが駄目じゃ意味がないんだよ」


P「ん?どゆことだ?」


フレデリカ「アイドルだけじゃなく、プロデューサーもグローバル化しなきゃいけないのさあ」


P「というと?」


フレデリカ「思考を世界にシフトさせるのだよ。確かに日本でプロデューサーがアイドルからチョコを受け取ったら問題かもしれない」


フレデリカ「でもそれがフランスならどう?チョコを渡すなんて日常茶飯事だよ?」


フレデリカ「そんな海外じゃ当たり前の事すら出来ない様じゃ、プロデューサー、更にはこの事務所はまだまだ当分日本レベルって事だよ」


P「む…確かにそれもそうだ…俺がこんなところで止まっててどうする!」


フレデリカ「で、プロデューサーは私のチョコを受け取ってくれる?」


P「あぁ、もちろんだ!一緒に世界へ羽ばたくぞ!」



フレデリカ「あ、でもプロデューサー。ちひろさんにバレたら怒られちゃうかもしれないから、受け取るのはアタシのチョコだけだよ?」


P「おっと、忠告ありがとな。気をつけるよ」


フレデリカ「よろしーい。では、ホワイトデーとオレンジデーは楽しみにしてるからねー」


P「オレンジデー?なんだそりゃ」


フレデリカ「その日になったら教えてあげるよーん。アタシが、直接」


フレデリカ「じゃあねーん。ふんふんふんふふんふふふふんふーん」


P「機嫌いいなぁ。レッスン頑張れよ」


フレデリカ「それは任せたまえー。成果は此方がほしょーしよーん」


フレデリカの一人称間違えてた…
過去作って貼って大丈夫ですか?


P「…気付けば手元にチョコが二つ。どうしよう、俺ってチョロイのかな…」


P「いやいや、三度目の正直だ。キッパリ断ってプロデューサーとしての尊厳を見せつけてやろう」


P「いやそもそも、俺にチョコ渡そうとする奴がまだいるって考え自体が間違いかもしれないけどな」


ガチャ


ちひろ「プロデューサーさーん?あ、いたいた。ちゃんとチョコ断れてますか?」


P「んぇ?!え、もちろんですよ。そりゃもうライフ100で鉄壁ですから」


ちひろ「意味が分からないんですけど…信用してますよ?」


P「ちひろさんの期待を裏切る様な事はしませんって。安心して下さい」


ちひろ「じゃあ、私はまた外に出ますので」


P「…ふぅ」


文香「お疲れの様ですね…大丈夫ですか?」


P「あ、おはよう文香。ごめんな、溜息なんて吐いてて」


文香「いえ…私達の為に頑張って下さっているのは知ってますから。よければ、少し休憩しませんか…?」


P「構わないぞ。じゃ、珈琲でも淹れてくるか」


文香「あ…でしたら、私も一緒に」


P「いいよいいよ、座って待ってて」




P「はい、砂糖はいる?」


文香「いえ…結構です…」


P「ふぅ…珈琲は美味しいなぁ」


文香「あ、あの…プロデューサーさん」


P「どうした?」


文香「珈琲を飲んでいると…あの…甘いものが欲しくなったり…しませんか?」


P「あー、たしかに。相性いいよな」


文香「ええと…その、チョコを作ってきたので…」


P「あ、それなんだけど…今年から、チョコは断ってくれって言われたんだよ」


文香「…?」


P「えっと、アイドル達との距離が余りにも近いって言われて、少し距離を置くためにもチョコは受け取れないってこと」


文香「すみません…プロデューサーさん。もう少し文学的に言って頂けますか?」


P「えっ、何その無茶振り」


P「ええと…神に背きし漆黒の翼は彼の地へ、されどこの身は未だ光を浴びぬ」


文香「そんな…折角作ってきたんです…」


P「すまぬ…すまぬ…」


文香「…プロデューサーさん、ソクラテスをご存知ですか?」


P「あー、無知の知、の人だっけ?」


文香「はい…彼のソクラテスは言いました。良い本を読まない人は、字を読めない人と等しい、と」


文香「つまり…私のチョコを断るプロデューサーさんは、食事を出来ないのと等しい、と言う事です」


P「…ん?」


文香「賢明で聡慧なプロデューサーさんなら…此処迄御理解頂けてますよね…?」


P「え、あぁ、もちろんだよ」


文香「また、こうも言いました…。生きるために食べよ、食べるために生きるな、と」


文香「つまり、ええと…うーん…」


文香「あ…プロデューサーさんは、チョコを受け取らないと死にます」


P「え?マジで?」


文香「はい…残念ながら…ソクラテスもそう言ってますので…」


文香「でも、簡単な解決方法がありますから…私から…チョコを受け取るだけです」


文香「私は…プロデューサーさんに生きて欲しいんです…だから、チョコを作ってきた」


文香「受け取って…頂けますね?」


P「あぁ!もちろんだ、ありがとな文香!」


文香「此方こそ有難うございます。好意が…無駄にならなくて良かった」


文香「よろしければ、後日感想をお聞かせ下さい」


文香「文学的でなくても…ロマンティックでなくても。率直な感想を、お願いします」


P「おう。じゃ、レッスン頑張ってこいよ」


文香「はい…あ。プロデューサーさん」


P「どうした?」


文香「…その…本命、ですから…」


バタンッ


P「…HOME?」


P「って、あ!やべ、また受け取ってしまった…」



P「…落ち着け俺、まだ慌てるような個数じゃない…」


P「少し反省会をしよう。この3件で共通している点は?」


P「そう、俺が説得されてしまった事。話をよく聞いてしまった事だ」


P「ならば対処は容易い。話を適当に聞いておけばいい」


P「適当に流しながら受け取れないって言い続けてれば勝てるだろ」


P「ふっ…完璧過ぎて自分が恐ろしい…さぁ!」


P「次に来るアイドルは誰だ?!」


投稿遅れて本当に申し訳ありません
直ぐに再開します


ありす「おはようございます、プロデューサー」


P「何も聞こえない…何も聞こえない」


ありす「…?どうしました?プロデューサー」


ありす「あ、今日はバレンタインなのでチョコを作ってきましたよ。チョコイチゴです」


P「……」


ありす「どうしたんですか?」


P「あー、仕事忙しいなー。独り言だけど、そう言えば今日はバレンタインだけどチョコを受け取るなってちひろさんに言われてるんだよなー」


ありす「…成る程、そういう事ですか…なら此方にも考えがあります」


P「考え…?」


ありす「プロデューサーと付き合っていたのにフられたと言いふらします」


P「まて!それはマズイ!」


ありす「ふふふ、ようやく話を聞いてくれましたね」


P「それはマジで俺の人生終わっちゃうからやめて」


ありす「12歳のアイドルと付き合っていたのにバレンタインに別れた。どうせ他に女ができたから。なんて、噂でも困りますよね」


P「…俺は…どうすれば…」


ありす「簡単です。なら別れなければいいんですよ。そしたら私がフられたなんて言いふらす必要はなくなるんですから」


P「…?いやそもそも付き合ってないのに別れるも何も…」


ありす「なら付き合いましょう。いいですか?」


P「」



ありす「…なんて、冗談ですよ」


P「な、なんだ冗談か…びっくりさせるなよ」


ありす「プロデューサーが無視なんてするから、少し腹が立ったんです」


P「それはごめんよ、確かに無視は良くないな」


P「それに、ありすからのチョコは断るつもりなかったし」


ありす「…え、プロデューサー…」


P「だってほら、ありすの年齢なら別に問題ないじゃん。普通ならそういう目で見られる事も無いし」


ありす「…」



P「…ふぅ、脛が痛い。あんなに蹴らなくてもいいだろうに…」


P「結局ありすからも受け取っちゃったけど、まぁノーカンだろ」


P「俺が断らなきゃいけないのは」


周子「おはよー、プロデューサー」


P「お前達みたいな高校生組だ」


周子「なにいきなりどーしたの?あ、しゅーこちゃんからのチョコを期待しちゃってた?」


P「いや、してないよ」


周子「そう照れないでって。はい、チョコどーぞ」


P「あー、悪いんだけど受け取れないんだ」


周子「え、なんで?プロデューサーチョコアレルギーもってた?」


P「…と、まぁこんな理由だよ」


周子「えー、一人くらいいいじゃーん」


P「一人許したら皆んな許さなきゃいけなくなるだろ」


周子「プロデューサーとしゅーこちゃんの仲じゃん。美味しいから大丈夫だよ」


P「それダメなやつだよ」


周子「…ねぇプロデューサー。先週あげた最中美味しかった?」


P「あー、あれか。凄い美味かったぞ。でも結構高いんだろ?」


周子「まぁ…このくらいかな」


P「どうしたスマホ開いて…うわっ、あの最中高過ぎ」


周子「あたしとプロデューサーの仲だからね。値段は気にしないで」


周子「あとほら、デスクの上にのってるそのお饅頭もほら」


P「おぉ…かなりするなぁ…」


周子「あたしとプロデューサーの仲だからね。あとは昨日皆んなで食べた羊羹もほら」


P「…こんなに良い物食べてたのか…なんか申し訳なくなってくるな」


周子「大丈夫大丈夫、あたしとプロデューサーの仲じゃん。あたしとプロデューサーって仲いいじゃん?」


P「まぁそれなりな」


周子「折角頑張って作ってきたチョコを断わられて機嫌損ねても代金請求しないくらいの仲じゃん?」


P「…」


周子「正直凄く怒ってるけど、かと言ってプロデューサーに嫌われたくないから哀しいけど優しく振る舞えるくらいの仲じゃん?」


P「ち、チョコ貰うよ…」


周子「謝罪の言葉と誠意は?」


P「…明日の昼何処か奢らせて下さい」


P「…ま、まぁこれは普段からお世話になってるししてるから受け取らない訳にもいかないやつだし」


P「多分遠慮して貰えないし下手したらフレデリカとか奏もついてくるから今週はモヤシ生活だけど必要経費と割り切ろう」


奏「どうかしたのかしら?まるでガチャで爆死して生活費が底をつきそうな人みたいな顔をして」


P「大丈夫まだ生きていける」


奏「なら、そんなプロデューサーさんにはチョコあげようかしら。甘さとカロリー控えめよ」


P「あー、悪いな奏。俺チョコ受け取れないんだ」


奏「…そういう病気なの?」


P「んなわけないだろ。受け取るなって言われてるんだよ」



奏「…成る程、上から受け取るなって言われたのね?ならしょうがないわね…」


P「あぁ、そんなわけだ。折角作ってきてくれたのに悪いな」


奏「大丈夫よ、ほら」


P「…?チョコ持って何してるんだ?」


奏「受け取らず、直接食べればいいのよ」


P「いやいやいや、そう言う問題じゃないから」


奏「あら、口移しの方が良かったかしら?」


P「違うそうじゃない」



奏「もう開けちゃったから返品は受け付けないわ」


P「クーリングオフは?」


奏「食品なのにあると思う?ほら、早く食べないと溶けちゃうわよ?」


P「それは勿体無いなあ。仕方ない、頂くよ」


奏「唇は?」


P「未使用だから返品しとけ」


P「…手元にチョコがたまってゆく…」


P「いや、まだ慌てるような個数じゃない。焦るな俺…」


加蓮「なにブツブツいってるのー?」


P「あ、おはよう加蓮」


加蓮「どうしたの?バレンタインなのにチョコ貰えなくてショックでも受けてた?それなら私から…」


P「あー、ごめん加蓮。悪いけど受け取れないんだよ」


加蓮「え、なんだって?」


P「なんだ奈緒から借りた本の影響でも受けたか?」



P「…という訳で、俺がチョコを受け取るわけにはいかなくなったのさ」


加蓮「えー、折角作ってきたのに…」


P「ごめんよ。これもファンと俺の為だと思ってくれ」


加蓮「…ゴホッ!ゴホッ!!」


P「おい、どうした加蓮?!」


加蓮「ごめんプロデューサー…昨日夜遅くまで起きてたから少し体調悪くっで…ゴホッ!」


P「おい大丈夫か?!なんで夜更かしなんて…」


加蓮「だって…プロデューサーにチョコ渡したくって…」


P「…!加蓮…」



加蓮「最近は体調良かったから少しくらい大丈夫だと思ってたんだけどね…ゴホッ!」


加蓮「ゴホッゴホッ!…でも、例えどんなに体調が悪かっとしても、どんなに悪くなったとしても…」


加蓮「プロデューサーに…喜んで欲しくって…」


加蓮「でも、逆に迷惑だったみたいだね。ゴメン…」


加蓮「あーあ…そうだよね。迷惑だよね…」


加蓮「…なんて。ほんと、ごめんねプロデューサー。なんかうざったいよね、こんな私」


P「そんな事ない!ごめんな、俺の方こそ加蓮の優しさを考えないで」


P「そうだよな、無理して作ってきてくれたのに断るなんて」


P「こっちこそごめん。チョコ、ありがたく受け取るよ」




加蓮「ほんと?ありがと!」


加蓮「はいこれ!仕事終わったらのんびりコーヒーでも淹れて食べてね」


加蓮「じゃ、私レッスン行ってくるから」


加蓮「お返し、期待してるからね」


P「おう、頑張ってこい」


P「…あれぇ?」


P「まずいまずい、このままいくのこの部門のアイドル全員から受け取る事になる…なんとかしなくては…」


唯「おっはよー。あれ?プロデューサーちゃんだけ?一人でなやんでどしたの?」


P「大人には色々あるんだよ…はぁ」


唯「なるほどなるほど、分かんないけど分かるよ」


唯「そんなローテンションPにはゆいのスペシャルチョコレートをあげる!」


P「…それが悩みの種なんだけど…」


唯「?どゆこと?」



唯「なるほどねー。それは困った」


P「悪いな、唯。ほんと申し訳ない。早めに言っておくべきだったよ」


唯「…ねぇねぇ。今のこのユニットってどう思う?」


P「ん?かなりいいユニットだと思うぞ。みんな綺麗でかっこいいし」


唯「そーじゃなくて、まとまりとかだよ」


P「あー、正直マイペースで個性的過ぎる奴が多いな。特に周子とフレデリカと奏と文香と凛と加蓮」


P「まぁだからこそなんやかんや常識とコミュ力のある唯に助けられてる訳だけど」


唯「だよねー、正直ゆいでも纏めるの大変だもん」


唯「で、だよ。もしゆいちゃんが機嫌を悪くして常識役と纏め役を放棄しちゃったらどうなるのかなーって」


P「俺と奈緒の胃に穴が開く」


唯「でしょ、プロデューサーくんじゃフレデリカちゃん達に振り回されるだけだもんね」


唯「で、そんな役を受け持ってあげてるアタシへの感謝の気持ちは忘れ、尚且つ好意を無下にするなんて」


唯「これはもう奏ちゃんけしかけてキスさせて目を覚まさせるしかないかなぁ」


P「やめろマジでやばい」


唯「アタシのキスの方がいーい?」


P「そうじゃない。いやほんとスミマセン普段からありがとうございます」


唯「チョコレートは?」


P「受け取ります」


P「俺は…無力だ…」


P「スミマセンちひろさん…貴女との約束は守れなかった…」


アーニャ「プロデューサー…?どうか…しましたか?」


P「あー、アーニャか。先に言わせて貰うけど、俺はチョコレート受け取れないんだ」


アーニャ「は?何を言ってるんですか?」


P「落ち着けアーニャ。アイドル達との距離が近すぎるって上から言われてな」


アーニャ「…」


P「悪いけど、ごめんよ」


アーニャ「Есть Игривый , будет лежать ?」


アーニャ「Пожалуйста, держите шутку в пределах границ」


アーニャ「Что-либо, что является, сколько является тираническим」


アーニャ「Я позволяю Путину нападать на Японию」


アーニャ「Или Вы хотите, как полагать, быть Сибирским отправ」


P「ちょっと待って、今プーチンとかシベリア送りとか聞こえた気がしたんだけど」


アーニャ「アー、何言ってる…ですか?ワタシが言う筈ありません」


P「…すみませんでしたアナスタシアさん。チョコレート受け取ります」


アーニャ「フフッ。それでいい…デスねっ!」



P「不可抗力だから仕方がなかったんだ…」


ガチャ


ちひろ「お疲れ様です、プロデューサーさん」


P「あ、お疲れ様ですちひろさん」


P「って、あ!もしかしてもう結構遅い時間ですか!」


ちひろ「そうですけど…もしかして、書類全然進んでないんですか?」


P「あー…すみません、すぐ終わらせます」


ちひろ「はぁ…待ってますよ」


P「…ふぅ、ようやく終わりました」


ちひろ「お疲れ様です。あの量の書類を30分で終わらせるなんて流石ですね」


P「ちひろさんを待たせる訳にはいきませんからね」


ちひろ「ふふっ。では、頑張ったプロデューサーさんにはプレゼントをあげましょう」


ちひろ「はい、チョコレートです」


P「ありがとうございます。おっ、お洒落なラッピングですね」


ちひろ「それはまぁ、それなりに気合が入ってますから」



ちひろ「それで、結局チョコレートは断れましたか?」


P「それは…すみません、本当は殆ど断れませんでした」


ちひろ「はぁ…まぁ、ある程度予想は付いていましたけど」


ちひろ「怒られるの、私なんですからね?」


P「…その事なんですけど、本当に上からそう言われてたんですか?」


P「実は、他に理由があったりしません?」


ちひろ「…」


P「例えば…単純にちひろさんが、俺に他の子達から受け取ってほしくなかっただけ、とか」


ちひろ「…プロデューサーさんは、ほんと変な所で鋭いですねぇ…」



ちひろ「まぁ実際、まゆちゃんのプロデューサーさんは貴方を羨んでいましたけどね」


ちひろ「色んな子からチョコレート貰えていいな、なんて」


ちひろ「私としては腹が立つ事なのでまゆちゃんに告げ口しておきましたけど」


ちひろ「…えぇ、はい。本当はちょっとした嫉妬心と独占心でした」


ちひろ「でも、そのくらい許されますよね?」


P「まぁ、当然ですね。むしろ、謝るべきは俺なのに」


P「恋人がいるのに、他の子達からチョコを受け取るなんて」


ちひろ「そうです…傷付いちゃいますよ?」


P「ほんとすみません。お詫びにと言っては難ですけど、この後ディナーでもいきませんか?」


P「もう既に、予約はとってあるんです」


ちひろ「このレストラン…ほんとですか?!」


P「えぇ、俺もちひろさんが一緒に来てくれると嬉しいです。二人分の料理を一人で食べるなんて寂しい事はしたくないですし」


ちひろ「…ふふっ、仕方ありませんね。大目にみてあげます」


ちひろ「断りきれない甘さも、貴方の良いところですから」


P「ありがとうございます。お待たせしてすみませんでしたね、予約の時間までまだ少し時間がありますし、のんびり歩いて行きましょうか」


ちひろ「ええ。あ、外少し冷えますから手袋つけた方がいいですよ?」


P「手を繋げは問題ありませんよ。いいですよね?」


ちひろ「…もちろんです!」




イチャイチャ イチャイチャ


……


…………


奈緒「……」


奈緒「…あたしも居たんだけど!!」



くぅつか
長々とスミマセンでした、お付き合いありがとうございます。

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