エリカ「私のみほまほエロ同人誌が無い!?」 (50)

‐エリカルーム‐

エリカ「無い! 無いっ!」ガサゴソガサゴソ

エリカ「本棚の奥にティーガー操縦教本のカバー掛けて隠してたのにどこにも無い!!」ガシャァァァ


※キャラ崩壊あり
※18禁描写は無いけど匂わせる程度はアリ

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エリカ「そんな……私が……私があの本にどれだけ――」

スマホ<オウ! メッセージダゼ! ハヤクミロヨナ!

エリカ「何よこんな時に……って隊長から!?」ポチッ

まほ『大学選抜との試合も終わって一段落ついたところで、今後について話し合いたい。ついては今週末、私の実家に来ないか』

エリカ「じじじじじじ実家!? 隊長の!?」ガシャーン!

エリカ「ももももち、もちろ、もちろん行きますぅ! 喜んでお邪魔しますぅ!」ポチポチポチポチソウシン!

エリカ「ついでにスタンプも付けちゃったりしちゃったりして!」ボコスタンプポチリ

スマホ<オウ! メッセージダゼ! ハヤクミロヨナ!

まほ『了解した。しかしエリカもそのクマが好きとは知らなかったな。ちなみにその日はみほも帰省する予定だからよろしくね』

エリカ「えっ……そ、そう。ふーん。まあ関係ないけど」

エリカ「それにしても『今後の話』って何かしら……まさか次の代の隊長を私に、とか……そういう感じのアレ……!?」

エリカ「それによく考えたら隊長のご実家ということは、あの西住流の本家……急に緊張とプレッシャーが……!」ハァハァ……

エリカ「ああもう何も考えられない……寝ましょ……」

‐西住家・まほルーム‐

エリカ(結局あれから数日、一睡も出来なかった……)フラフラ

ガチャ

まほ「待たせてすまなかった」

エリカ「隊長! いえ! まったく待ってなど!」シャン!

みほ「こんにちは、エリ……逸見さん」

エリカ「あ、ええ。大学選抜戦以来ね」

まほ「楽にしてくれ。さ、みほ」

みほ「うん。はい、逸見さん。麦茶です」コトッ

エリカ「ありがと」

エリカ(緊張で口の中パッサパサだったからありがたいわ……)ゴクゴクゴク

まほ「いい飲みっぷりだな」ニコニコ

エリカ「ぷはっ……す、すみません! 喉が渇いていたもので……!」

みほ「ふふっ、お姉ちゃんの作った麦茶が美味しいから」ニコニコ

エリカ(! 隊長のお手製っ!? うひょー! 来て良かった! もうワケわかんなくて味分からないけど!)グビグビ

エリカ「ぷはぁ――それで、話というのは?」

まほ「ふむ。本題に入る前に……みほ、何かエリカに言いたいことがあったんでしょう?」

みほ「うん。あの、逸見さん……」

エリカ「な、何?」

みほ「……改めて、助けに来てくれてありがとう。あの時、本当に嬉しかった」

エリカ「……別に、私は隊長に付いていっただけよ。それにあなたじゃなくて、大洗を助けに行っただけだから。さすがに条件がフェアじゃなかったし。だからお礼なんて――」

みほ「それでも、だよ。それに、また一緒のチームでやれるなんて思ってなかったから……」

エリカ「はいはい。分かったわよ。そんなことより、次の大会では絶対に黒森峰が勝つんだから。今から首を洗って待ってなさい!」

みほ「うん! 全力で受けて立ちます!」

エリカ「……ふふっ、楽しみにしてるわ」

まほ「――さて、お母様が帰ってこないうちに本題に移ろう」

エリカ「は、はい!」

みほ「…………」

まほ「…………」

エリカ(な、何なのこの空気の重さ。そんなに重大な話なのかしら……あー美味し)グビグビ

みほ「あ、麦茶もっと注ごっか?」

エリカ「ええ、お願い……」

トポポポポ……

エリカ「んっ、ぷはぁ……それで、『今後の話』というのは……?」

みほ「…………」チラッ

まほ「…………」コクッ

エリカ「も、もしかして、来年の黒森峰の戦車道チームの――」

まほ「その話もいずれしなければならないが、今日来てもらったのは別件だ」

エリカ「えっ?」

まほ「これを見ろ」パサッ

エリカ「……ッ!? こ、これは――」



『西住流牝犬調教術~ドSみほまほのトロトロ作戦です!~』


エリカ「んなぁあああああああ!!!?」

まほ「これが何か、エリカは知っているようだな」

エリカ「あっ、えっ、あっと……その、えっ、エッチな、マンガです、よね! 駄目ですよ隊長! 戦車道を嗜む淑女がそのような穢らわしい本を持っては!」

まほ「…………」ジー

みほ「…………」ジー

エリカ「な、何ですかその視線は!」

まほ「…………本棚の下から2段目の奥、ティーガー操縦教本のカバー」

エリカ「」

みほ「沙織さんの言ってた、男の子のエッチな本の隠蔽法そのまんま……」

エリカ「…………いつ、ですか」

まほ「大学選抜戦直前、エリカの部屋で急遽ブリーフィングをした時に、本棚の資料を取ろうとして偶然発見した」

まほ「その場で話題に出すとメンタル面の影響が大きいと考え、試合の終わった今、来てもらったというわけだ」

まほ「認めるな? これがエリカの私物だと」

エリカ「…………」

まほ「沈黙は肯定と受け取ろう」

エリカ「……そ、れで……仮にそれが私の本だったとして、それが何だというんですか?」

まほ「……このタイトル、そしてキャラクター、どう見てもモデルは私とみほだな?」

エリカ「……そ、ぉーですかねー? そーんなに似ているようにはー? 見えない気がしなくもなくもなくも――」

みほ「タイトルに思い切り『西住』『みほまほ』って書いてあるから、その言い逃れは無理があるかな……」

エリカ「ぐっ……」

まほ「エリカ……私達も、なんだ、そういうことに興味を持つ年齢だ。だからエリカがこういった本を持つことは別に構わない。しかしだ……」

まほ「そのモデルが私達姉妹となれば話は別だ。場合によっては、今後の付き合い方を考え直す必要がある」

エリカ「そ、そんな!? 隊長!」

みほ「うん……こんなものを見せられたら、とても今まで通りの仲ではいられないよね……」

エリカ「あなたまで!」

エリカ(まずい! この戦況は非常にまずいわ! なんとかこの場を凌ぐ手は……もう多少私の評価が下がるのは仕方ない。とにかく2人に絶縁されなければそれで――)

エリカ「――た、隊長は、その本を発見したとき、もっと他の場所をよく探しましたか?」

まほ「いや、していない」

エリカ「あー、だから気がつかれなかったのですねー。もしそうしていれば、もっと大量の薄い本が見つかったはずです」

まほ「なにっ……? どういうことだ」

エリカ「白状します! 私はエロマンガ大好き人間です! とにかくエロマンガが好きで好きで集めているんです!」

エリカ「部屋には戦車道関連書籍の2倍以上のエロマンガを秘匿し、実家に帰れば数百冊のエロマンガがひしめいています!」

エリカ「そのジャンルは古今東西多岐に及び、人呼んで『エロクサンドリア大図書館』!」

エリカ「つまりそのみほまほ本は、私が棚買いしたエロマンガの中にたまたま紛れ込んだだけに過ぎず、私がみほまほ本を重点的に収集しているわけではないのです!」

まほ「……お、おう」

エリカ「分かっていただけましたか」

まほ「まあ、うん……ドン引きしたけど……言いたいことは分かったよ……」

エリカ(っし! 勝った! 嘘八百で私の評価は地に落ちたけど、絶交よりはマシ――)

みほ「――あれ?」

まほ「どうしたの」

みほ「逸見さんの話が長かったから、暇潰しに『西住流牝犬調教術~ドSみほまほのトロトロ作戦です!~』を読んでたんだけど……」

エリカ(酷っ! ってか読むな! そしてタイトルを平然と音読しないで!)

みほ「このどこかで見覚えのある明るい髪で釣り目の女の子が、私達姉妹に牝犬調教される本の作者名が――」


著者:三ツ井かりヱ


エリカ「」

まほ「三ツ井かりヱ……?」

みほ「なんかこれって……」

まほ「みついかりえ……みつい……いつみ……」

みほ「かりえ……えりか……」

エリカ(終わった――)

エリカ「――そうよ、私が三ツ井かりヱよ」フフフ……

エリカ「ならどうするっていうのよ……! ここで殺す!?」ンバッ!

まほ「まあまあ落ち着け、三ツ井かりヱ先生」

みほ「そうだよ、三ツ井かりヱ先生」

エリカ「その呼び方やめて!」

みほ「わっ! 三ツ井かりヱ先生のpixivアカウント見たらみほまほ絵ばっかりだ!」ポチポチ

まほ「三ツ井かりヱ先生のTwitterは、みほまほに調教される妄想ツイートbotと化しているな」スッスッ

エリカ「スマホでググらないで!」

まほ「『信頼と崇拝は違う。牝犬には後者がお似合いだ』」キリッ

みほ「『メスイヌさんチームは出来る限り惨めったらしくお尻を振っておねだりして見せてください!』」キリッ

エリカ「作中のセリフを引用しないで!」

エリカ「ええもういいわよ!! そうよ私はドMよ! そしてあなた達のことが好き過ぎて! ビシバシ調教して身も心も牝犬にしてほしくて仕方がないの!!」

エリカ「そのリビドーをぶつけたのがこの『西住流牝犬調教術~ドSみほまほのトロトロ作戦です!~』よ!! どう? 気持ち悪いでしょ!? いいのよ絶交してくれても!」

エリカ「もう終わりよ! 何もかも!! 私もあんたみたいに転校しようかしら! 知波単にでも行って突撃して華々しく散ってくれば満足!?」

みほ「い、逸見さん……!」

エリカ「エリちゃんって呼んでよ! そして一方的に陵辱しなさいよ! それが出来ないならもう私達は今生の別れよ……!」

エリカ「じゃあさよなら――」スッ

ふらっ……

エリカ(あ、あら……なんだか、立ちくらみ……? なんで……うまく立てな――)バタッ

まほ「ふう……ようやく回ったか」

みほ「こんなに時間かかるとは思わなかったよ」

エリカ「ら、らんらの……?」

みほ「ふふっ、ほらお姉ちゃん。特製麦茶の作り方を教えてあげなよ」

まほ「ああ。美味しかっただろう? あれは六条麦茶を、お母様秘蔵のニッカ竹鶴21年で割ったものだ」

エリカ「う、ういすきー……!?」

エリカ(そんな……緊張しすぎて全然気がつかなかった……!)

エリカ「ら、らんれ、こんらころ……!」

まほ「言っただろう、今後の付き合い方を考え直すと」

みほ「『西住流牝犬調教術~ドSみほまほのトロトロ作戦です!~』をお姉ちゃんと読んで、じっくり考えたの――」

みほ「――もう1匹犬を飼うのもいいかなって」ニッコリ

エリカ「っ♡」ジュン…

まほ「さて、確か『西住流牝犬調教術~ドSみほまほのトロトロ作戦です!~』では、まずこうやって私が右から――」ギュッ

みほ「私が左から添い寝して――」ギュッ

エリカ「ふぁあぁぁあぁ……♡」ジュワァ…

みほ「それでは、まずは両耳ペロペロ作戦です! メスイヌさんチームは、まずは1時間で10回絶頂を目指してください」

みほ「目標達成出来たら、もっと良いご褒美あげるよ、エリちゃん♡」

みほまほ「パンツァー・フォー!」

ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ヒャアアァァアィァアィイァァアァアァァン♡♡♡♡♡
トロ……トロトロ……♡

‐翌年‐

亜美「これより決勝戦、大洗女子学園対黒森峰女学院の試合を開始します! 両隊長、前へ!」

エリカ「……」ザッ

みほ「……」ザッ

エリカ「――相変わらずの戦力で、よく勝ち上がってこれたわね」

みほ「また逸見さんと戦うって、約束したから」

エリカ「……そうね。じゃ、去年のリベンジ、させてもらうわ」

みほ「受けて立ちます」

亜美「両者、握手!」

ギュッ

みほ「……帰ったら、今日もお姉ちゃんとたっぷり可愛がってあげるね、エリちゃん♡」ボソッ

エリカ「……♡」トロトロ……


~おしまい~

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