【いれば】千尋「大野税理士事務所でアルバイト」 (13)


羽島千尋
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大野アシュリー
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土曜日の昼過ぎ

千尋「お、お邪魔します」

アシュリー「いらっしゃい。千尋クン」

千尋「こんにちは、アシュリーさん」

千尋(この前にバレたのに、君付けのままなんだ)

アシュリー「早速で悪いけど、また台所の掃除をお願いするわね」

千尋「はい」

千尋(この前よりは酷く無いといいな……)

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~台所~

千尋(ゴミがゴミ袋に捨てられてはいるけど、洗ってない食器の数は少ないけど……)

千尋(酷さは相変わらずだね。また時間をかけて掃除しないと……)

千尋「まずは食器を洗うところから始めよう」


~一時間後~

千尋「……」キョロキョロ

千尋「うん。これで大丈夫かな」

千尋「……来週来た時は、もう少し綺麗だといいな」

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千尋「部屋の掃除、終わりました」

アシュリー「ありがとう。次は書類の整理をお願いするわ」

千尋「分かりました」



千尋(この書類はこっちで、この書類はこっちに……)

千尋(書類を見ても、僕にはさっぱり分からない)

千尋(ここでアルバイトしている内に、少しは分かるようになるのかな)

千尋(……いや、そんな甘くは無さそうかな)


アシュリー「ご苦労様。おかげでいつもより早く済んだわ」

千尋「あ、もう書類整理は終わりですか?」

アシュリー「ええ。時間が空いたから、簿記を教えてあげるわね」

千尋「よろしくお願いします!」

アシュリー「ええ」

アシュリー(楽しみにしていたようね、くふふ)

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アシュリー「ここはこうしてこうするの」

千尋「なるほど……」

千尋(アシュリーさんの教え方は分かりやすくて、すぐ帳簿の書き方が覚えられそう)

アシュリー(この子、飲み込みが早いわね)

アシュリー(帳簿の書き方を教えただけなのに、どんどん問題を解いてしまうわ)

アシュリー(立派な税理士に育てあげてみたくなってきたわ……くふふ)


千尋「……よし、これで全部終わりました」

アシュリー「どれどれ……全問正解ね。よく頑張りました」

千尋「アシュリーさんの教え方が良かったから、すぐ出来ました」

アシュリー「ワタシは少ししか教えてないわ。千尋クンの飲み込みが早かったからだと思うわ」

千尋「そ、そうですか?」

アシュリー「ええ。ところで、また一緒にお風呂に入らない?」


千尋「えっ……」

アシュリー「あら? ワタシと入るのは嫌だった?」

千尋「そ、そんな事はないですよ」

アシュリー「なら、決まりね」

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~お風呂~

アシュリー「ところで千尋クン、アナタは伊月クンの事をどう思ってるのかしら?」

千尋「どう思ってるか……ですか?」

アシュリー「ええ」

千尋「そ、その……少し変ではありますけど……優しいと思います」

アシュリー「そう……じゃあ好きか嫌いかで言えば?」

千尋「え、えっと……そ、その……」

アシュリー(くふふ。恥ずかしがっちゃって……可愛いわね)


千尋「……か、家族として……兄として、す、好きですよ」

アシュリー「そうかしら? 反応を見たところ、ワタシにはもう少し別な感情を抱いているように見えるわ」

千尋「……」

千尋(こ、この人に隠し事をしてもすぐに見ぬかれちゃう……)

アシュリー(くふふ……オモチャの伊月クンに隠し事が苦手な千尋クン、兄妹揃って面白いわ……くふふふふ)

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アシュリー「今日はご苦労様。おかげで助かったわ」

千尋「ど、どういたしまして」

アシュリー「また来週も宜しくね」

千尋「はい。お疲れ様でした」

アシュリー「お疲れ様」


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アシュリー「……伊月クンが妹好きな理由が少し分かった気がするわ」

アシュリー「千尋クンみたいな妹だったら、ワタシも欲しいと思うようになっちゃったわ……くふふ」


終わり

三巻のアルバイトの話が好きなので書いてみた

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