幼馴染「実は私・・・ずっと男君のことが…」 (76)

幼馴染「男君の…事が…」

男「うん」



幼馴染「男君の…男君の…」



幼馴染「お」




幼馴染「おぇええええぇぇえええええええええええええええっ!!!」



バシャァアアアアアアアアアッ!!

男「だ、大丈夫?幼ちゃん」

幼馴染「ごほっ、ごほっ…がは…」



男「ほら、顔拭いて」

幼馴染「はあ…はあ…」

男「よしよし」

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幼馴染「ううう…ごめんね……」



男「保健室行く?着いてくよ」



幼馴染「うん…」



幼馴染(また言えなかった…)

女友「何あんた。また告白失敗したの?」



幼馴染「うん…」



女友「今回で何度目よ」



幼馴染「こ、今年に入って…じゅ、12回?」

女友「何?その数だけゲロ吐いたわけ?」



幼馴染「うん…」



女友「怖い…」

幼馴染「で、でもね…今日は頑張って途中まで言えたんだ」



幼馴染「最初の方は、告白しようと思ったら直ぐに吐いちゃったから…」

女

友「いい加減緊張したら吐く癖治しなさいな」



幼馴染「うん…」



男「あ、いた」

男「幼ちゃん、一緒に帰ろう」

幼馴染「あ…うん。ちょっと待ってて…」



女友「あら、もう帰るの?」



幼馴染「うん。女友ちゃん、またね」



女友「ばいばい」



幼馴染「男くーん」



ズルッ



幼馴染「うわっ」



男「大丈夫?」



幼馴染「あてて…」



男「どこか痛む?」



幼馴染「おでこが…」



女友(幼児と保護者…)

幼馴染「そしたらね、女ちゃん凄く怒っちゃって」



男「女さんらしいね」



幼馴染「あ、でもね。普段はとっても優しくて、よくお菓子とかくれるし…」



男「そうなんだ。ちょっと意外だな」



男「あ…家着いたよ」



幼馴染「あ…も、もう?」



男「じゃあ、また明日」



幼馴染「うん、また明日…」



男「ばいばい」



幼馴染「………………」



幼馴染「ま、待って男くん…!」

男「ん?」

幼馴染「あのね、男くん」



男「うん」



幼馴染「私ね、小さい頃から男くんの事がね」

幼馴染「す……す……」

幼馴染「す、」



幼馴染「すおろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろろっ!!!!」



ビチャビチャビチャビチャビチャビチャビチャビチャビチャビチャ



男「お、幼ちゃーん!」

幼馴染「ろろろ…」

男「ほら、ハンカチだよ。拭って」

幼馴染「ううぅ…」



男「今、おばさん呼んでくるから」



幼馴染「あ、待って…」

幼馴染「ああぁ…」

幼馴染「うぅう…また言えなかった…」

お嬢「また失敗したんですの?」

幼馴染「うん…」



お嬢「今回はどういう風に?」



幼馴染「えとね、帰り道に、二人っきりのところで…」

お嬢「シチュエーションは悪くないですわね」

幼馴染「男くんを引き止めてね、す、好きですって言おうとして」

お嬢「吐いたんですのね」

幼馴染「うん、吐いたの」

幼馴染「もうね…どばばばーって」

幼馴染「ばしゃぁあああって」



お嬢「そこは詳しく説明しないでよろしいですわ」

お嬢「それにしても困りましたわね…」

お嬢「最初からちっとも進歩がありませんわ」

幼馴染「ごめんねぇ…お嬢ちゃん」



お嬢「あらあら…泣かなくていいんですのよ。幼さんこそこんな醜態を晒してまで頑張れるなんてある意味立派ですわ」



幼馴染「私も、何度もくじけそうになったんだけど…」



幼馴染「やっぱり、男くんの事が諦められないから…」

お嬢「そうですの…」

お嬢「それ程の気力があるなら、次はきっと成功しますわ」



お嬢「わたくし、いつも幼さんの事を応援していますわよ」



幼馴染「お嬢ちゃん…」

男「あ、幼ちゃん」

友「よー」



幼馴染「あ、おとこくんに友くん」

男「お昼?」

幼馴染「う、うん」



お嬢「チャンスですわ」



幼馴染「えっ…?」



お嬢「もう今言うんですの!」



幼馴染「で、でもぉ、ここ中庭の真ん中だし…」

お嬢「今更ですわ!」

男「? 幼ちゃん…?」

幼馴染「あ、何でもないの」

お嬢「男さん、幼さんが貴方にお話があるそうです」



男「え?」



幼馴染「お、お嬢ちゃん…!」



お嬢「ほら、今こそ死力を振り絞る時ですわ!」

幼馴染「お、おとこくん…」

男「うん」



お嬢(ファイトですわ!)



幼馴染「男くん、私ね…」



男「うん」



幼馴染「男くんのことがね…」



幼馴染「す、す、す…」



幼馴染「好きなのっ!」



幼馴染「……………」



幼馴染(…え?!)



幼馴染(い、言えた…!?)



幼馴染「お、お嬢ちゃんっ…!私…い、言えっ…」



お嬢「……………」



幼馴染「お嬢ちゃん…?」

幼馴染「あ…あう…あうあ…おろろろろろろぼっ」



お嬢「嘔吐しながら気絶してますわ…」



男「保健室連れてってくるよ」

委員長「そう。また失敗したのね」

幼馴染「やっぱり、私はダメな子なんだぁ…」



委員長「そんな事ないわ勉強もスポーツも出来て、更に可愛い人なんて中々いないと思うの」

幼馴染「ううん、そんなこと無い…。それに、肝心の告白が出来ないんじゃ意味無いし…」

委員長「普通の人は、そういう関係に至るまでの過程に力を注ぐんだけどね」



委員長「まあ、それを含めて貴女なんでしょう」

幼馴染「このまま…告白出来ずに終わっちゃうのかなぁ…」



委員長「あり得ない話じゃないわね」



幼馴染「………え?」

委員長「男くん、学年じゃかなりモテるから、誰かに持ってかれても不思議じゃないわ」

幼馴染「…………」



委員長「それに……って幼さん?どうしたの?」



幼馴染「…そ、それはいや…」



委員長「ちょ、幼さん!?」



幼馴染「う、うぅ…」

委員長「ごめんなさい、嘘よ!冗談よ冗談!」

委員長「メキシカンジョークよ」

幼馴染「…」



委員長「男くんが幼さん以外の女性に靡く訳ないじゃない!」

幼馴染「でも…よく考えたら私なんかじゃ…」



委員長「悪かったわよ…。でもね、幼さん。このままじゃいつか本当にそうなってしまう時が来るわよ?」



委員長「それが数年後なのか、数ヶ月後なのかは分からないわ」



委員長「もしかしたら、明日にでも男くんは何処かの誰かに一目惚れしてしまうかもしれない」



委員長「人の心っていうのはね、そういう風に出来てるの」



幼馴染「…私は、男くんの事を嫌いになったりしないよ?」



委員長「…そうね。幼さんは、きっと何年経っても男くんの事を好きでい続けるんでしょう」


委員長「でも、恋はちゃんと成就させなきゃ。いつまでも燻ってるままじゃ駄目」



委員長「貴女の場合、燻ってる訳じゃないけど…」



委員長「その気になれば、現状を打破出来る力はきっとあるはずよ」



幼馴染「本当に?」

委員長「うん、本当よ」

委員長「それにはちょっと、内臓レベルの努力がいるけど」

委員長「あなたならきっと出来るわ」

幼馴染「…………ありがと…。委員長ちゃんのお陰で、ちょっと勇気が出て来たよ」



委員長「ふふ、お役に立てて嬉しいわ」



委員長「あ、そうだ。いい事思いついたわ」



幼馴染「なに?」



委員長「告白の練習をしましょう」



幼馴染「告白の?」



委員長「そう。私を男くんと見立てて、思い切って告白してみてちょうだい」

幼馴染「でも、本当に効果あるのかな」



委員長「幼さんはこういう基本的な事からやっていくのが近道だと思うわ」



委員長(なにせ吐いちゃうんだし)



委員長「ほら、私は男くんよ」



幼馴染「う~ん」



委員長「幼ちゃん、おはよう(裏声)」



幼馴染「あ、男くんだ」



委員長「今日もいい天気だね(裏声)」



幼馴染「そ、そうだね…」



委員長「幼ちゃんは今日も可愛いね(裏声)」



幼馴染「や、やだ…男くんたら…!」

女友(なにしてんだこいつら…)

委員長「それはそうと、幼ちゃんは僕に何か言いたい事があるんじゃないのかな?(裏声)」

幼馴染「え?」



委員長「ないのかな?(裏声)」

幼馴染「そ、そうなの!あのね、えぇとね…。男くん、わ、私ね…」



委員長「うん(裏声)」



幼馴染「男くんの、事が…」

委員長「僕の事が?(裏声)」



幼馴染「す、す、す…」

委員長(行ける、行けるわよ幼さん。もう一息!)

委員長「大丈夫、僕はどこにもいかないよ(裏声)」

委員長「ゆっくりでいいから(裏声)」

幼馴染「! うん…!


幼馴染「おとこくん…。私ね、おとこくんが一緒にいないとなにも出来ないの…」



幼馴染「だからねっ、もしよかったら私と」

男「幼ちゃーん」



幼馴染「すぼロロロロえええええええええええええええええええええええええええッッッ!!!」

委員長「ぐぁあああああああああああッ!!!?」



男「うぉッ…!?」

幼馴染「ろろろろろろろろらろろッ!!!」

委員長「あああああああああああああッ!!!」



幼馴染「けほっ…お、おとこくん…?!」

幼馴染「ど、どしたの?」



男「いや、こっちの台詞だよ。急にどうしたのさ?」



幼馴染「え?いや…ちょ、ちょっとね…」

幼馴染「ってぁあああああ!委員長ちゃん!」

委員長「」グッタリ

幼馴染「ごめんなさい!本当にごめんなさい!」



男「大丈夫?胸とか苦しい?」



幼馴染「す、少し…」



男「保健室行く?」



幼馴染「うん…」

男「じゃ、僕はここ片付けとくから行っておいで」



男「女友さん、付き添い頼めるかな」



女友「いいわよ」



女友「あんたも行く?」



委員長「……いくわ」ファサ

女友「そ。だったらジャージも一緒に持って行きなさい」



幼馴染「ごめんねぇ…委員長ちゃん…。また改めて謝りに行くから」



委員長「いいのよ…。射線にいた私が悪かったわ」

幼馴染「という訳なの」



文系「…そうですか」



幼馴染「文系ちゃん、何か良い案はないかな…?」



文系「…既に幼さんと男さんは十分睦まじい関係だと思っています」



幼馴染「そ、そうかな…」



文系「…ですから…後は幼さんの頑張り次第です…」



文系「…幼さんが好きだという旨を伝えれば…、きっと上手くいくと断言出来ます…」



幼馴染「で、でも…私は…」



文系「…はい。幼さんは、極度の上がり症でしたね…」

幼馴染「うん…そうなの…」



文系「…少し、方法を変えた方がいいかもしれませんね…」



幼馴染「どういうこと?」



文系「…いっそのこと、面と向かって好きと伝えなくとも良いかもしれませんね…」

文系「…恋文などは如何ですか?」

文系「まず先に『好き』という意思を伝えて…男さんからの返事を待つのです」

文系「…勿論直接会って想いを伝えることが最善なのでしょうけど…」

文系「…この方法なら幼さんは返事を待つのみなのですから…緊張や負担も少ないでしょう…」

幼馴染「だ、だめだよそれは…」

幼馴染「それだと、根本的な解決にはならないし…」

幼馴染「…けど…」

『男くん、学年じゃかなりモテるから、誰かに持ってかれても不思議じゃないわ』

幼馴染「うぅ〜…」

文系「…?」



文系「…やり方が分からないのなら…私で良ければお手伝い致します…」



幼馴染「ほ、本当に?」



文系「はい」

幼馴染「わ、分かった」

文系「…では、明日に間に合うように、早速取り掛かりましょう…」

幼馴染「は、はい!」



文系「…紙と専用の封筒は、私が御用意しました…」



幼馴染「ありがとう文系ちゃん!」

文系「恐縮です」



文系「…書き出しは、どのように致しましょうか?」

幼馴染「え…と…。ほ、本日はお日柄もよく?」



文系「…そんなに、畏まらなくてもいいんですよ…」

幼馴染「拝啓、男様…」



幼馴染「突然このような御手紙を差し上げる非礼をお許しください?」



文系「…もっと幼さんの素直な気持ちを表した方が…男さんも喜ぶのでは…?」



幼馴染「す、好きです?」



文系「…その一文だけでは……。もう少し内容を…」



幼馴染「あ、そ、そうだね…」



幼馴染「う~ん…」



文系「…少しずつ進めて行きましょう。私がついています…」



幼馴染「文系ちゃん…」



幼馴染「うん!私がんばるよ!」



幼馴染「絶対に吐き気なんかを催したりなんかしないっ!!」

友「だから俺は留学生のボブに言ってやったんだよ。『俺の仲間に手を出すな』…ってな」

男「へえ…。かっこいいなあ」

友「もっと褒めて」

男「ん?」

文系「あ、男さん」



男「えっと…確か幼ちゃんと同じクラスの…?」



文系「…文系と申します」



男「どうかしたの?」

文系「いえ、幼馴染さんの事が少し…」

男「幼ちゃん、また吐いたの?」



文系「はい…」

男「分かった。幼ちゃんのところに連れてってくれる?」

友「あれ?ゲロないじゃん」

友「異空間に消えたのか?」

文系「…幼さんが大きめのゴミ袋を常時していたので…」

文系「…吐く前に暴発を防ぐことが出来ました」

友「ああ、あれゴミ袋だったのか」

友「留学生のボブかと思った」

男「ボブ何者だよ」



文系「…ですが、嘔吐の原因を作ったのは私です。面目次第もありません…」



男「文系さんが悪い訳じゃないよ」



男「それはそうと、今回は何をしてたの?」



文系「…手紙を、書いておりました…」



男(そうか…今度は手紙で…)



男「余程緊張したんだろうね」



文系「と言うと?」



男「幼ちゃんは緊張の度合いで吐く量と威力が決まるんだ」



文系「………え?」



男「小学生の時は大玉転がしの大玉を破壊したし、演奏会ではピアノを両断したこともあった」



文系「まあ」

男「取り敢えず僕はゴミ袋を処理するから」

男「幼ちゃんのことは頼めるかな?」



文系「はい。お手数おかけしました」



幼馴染「…………んぁ」



文系「あ、起きましたか…」



幼馴染「文系ちゃん…」

幼馴染「そっか…私、失敗したんだね…」



文系「…はい」



幼馴染「ごめんね…文系ちゃん」



幼馴染「書いてるうちに、書き終えたら時の想像をしちゃって…」

幼馴染「そしたらおとこ君の幻覚が五十人くらい見えて来て…」



幼馴染「しかもその五十人が一斉にソーラン節を踊り始めて…」



文系「そ、そうですか…」

幼馴染「情けないよね…手紙一つ書けないなんて…」

文系「幼さん…」



文系「まだ…紙はいくらでもあります…」



文系「この失敗を次へと活かしましょう」



幼馴染「文系ちゃん…!」



文系「今度は、吐瀉物が自然に還る場所で」

幼馴染「それで、また結局伝えられなくて…」

ギャル「へぇーそうだったん」ポチポチ

幼馴染「私、どうすれば男君に告白出来るようになるんだろう…」

ギャル「ま、そういう精神的なものは直そうと思って治るもんじゃないし。ココロの問題ってやつ?」

ギャル「時間に解決して貰えばいいんじゃねー?」

幼馴染「でも、男くんが誰かを好きにならない保証は無いし…」

ギャル「男くんが幼っち以外の女とぉ?」

ギャル「あーしちょっと想像出来ないなー。あいつめっちゃ一途じゃん」

幼馴染「でも…」

ギャル「しゃあないなー。あーしがなんとかしてやるよ」

幼馴染「ええ!?なんとか出来るの!?」

ギャル「当たり前っしょ。年間何人の野郎と遊んでると思ってんの?」

ギャル「男に動じない心構え教えるとか、余裕っしょ!」

幼馴染「す、すごい。すごいよギャルちゃん」

ギャル「早速実行に移すわよ!あと、あーしのことは師匠と呼びな!」

幼馴染「ま、待ってよ師匠ー」

翌日

文系「おはようございます、皆さんさん」

女友「おはよー」

お嬢「おはようございますわ」

女友「冷えるわねー」

文系「もう冬ですから」

委員長「ちょっと、女友さん。スカートの丈短いわよ」

女友「うげ。校門指導委員長か…」

委員長「はしたないから戻しなさい」

女友「へいへい」

委員長「まったく…」

委員長「…って、そこの二人も!スカート短過ぎよ!すぐに直しなさい!」

幼馴染「えぇー?!なんでぇー?」

ギャル「ありえないなくなーい?」

委員長「なんでじゃないわ!痴女じゃないんだから、非常識過ぎよ!うちの制服を着ている以上、迷惑が掛かるのは貴女だけじゃないんだからね!」

幼馴染「こんくらいいいじゃん!ねー、師匠!」

ギャル「マジそれ!委員長っちたら固すぎィー!」

幼馴染「ウケるー☆」

委員長「あ、あなた達ねぇ…」

女友「というかそいつ誰?」

文系「…ギャルさんの後輩ですか?」

ギャル「ええー!?みんなそれマジで言ってんのー?」

幼馴染「ひっどーいっ☆ウケるー☆」

ギャル「幼っちだよ!見て分かんないのー?」

委員長「…は?」

女友「なに言ってんのあんた…」

お嬢「幼さんがそんな偏差値2くらいしかなさそうな格好する筈がありませんわ」

幼馴染「お嬢っちまでぇ!ひっどーい☆ウケるー☆」

女友「えぇ…だってあんたそれ金髪じゃん」

文系「…お化粧も随分と濃いですね」

お嬢「その爪の長さでどうやってとんがりコーン指に嵌めるんですの?」

委員長「てか貴女そんなに睫毛もっさりじゃなかったでしょ」

幼馴染「つけまだよー☆委員長っちったら女子力ひっくー☆ひくすぎー☆」

ギャル「マジそれ!渡辺俊介のサブマリンかっつーの!」

幼馴染「きゃはっ☆」

委員長「ブツわよあんたら」

文系「…あの、何故急にそのような趣向に?」

ギャル「幼っちが変わりたいって言ったからぁ、あーしが一肌脱いだってわけ!」

お嬢「なぜそれで人間から猿に退化してしまいましたの?」

ギャル「それはねぇ、お洒落して女磨いたら、どんな女でも自信つくっしょ!?」

ギャル「つまり、高校デビューってやつ!」

ギャル「あーしの女としての心得、全部叩き込んであげたって感じ?」

ギャル「ねえ、幼っち!」

幼馴染「ウケるー☆」

女友「お前、実はよく分かってないだろ」

委員長「それにしたって限度があるわよ…。ああ、幼さん…。こんな姿になってしまって…」

幼馴染「ウケるー☆」

お嬢「大丈夫ですのこれ?徐々に対話が困難になってるんですけど」

ギャル「うーん。ギャル語録切れて来たかなー」

女友「あんたのボキャブラリー乏しいな」

文系「ああ、幼さん、しっかりしてください」

幼「ウケるー☆」

お嬢「ウケませんわよしっかりして下さいまし」

友「それで俺は言ってやったんだよ…」

男「ん?」

ギャル「あ、男っちと友っちじゃん!おはー!」

幼馴染「おはー!」

男「おはよう」

友「おハロー」

幼馴染「ね、ね、男っち!見てこれ!どう?どう思う?」

男「幼ちゃん、髪の色変えたの?」

男「可愛いね。似合ってるよ」

幼馴染「………」

幼馴染「あ、うん…」

幼馴染「その…」

幼馴染「…ほんとに似合ってる?」

男「うん」

友「え?この物質幼ちゃんなの?」

男「いやそうだろ」

幼馴染「………」

幼馴染「…………ふふ///」

女友「あ、顔つき戻った」

お嬢「…ちょろ過ぎますわ」

幼馴染「あ、ありがと…」

幼馴染「嬉しい…」

男「じゃあ、また放課後に」

幼馴染「う、うん。またね」

ギャル「はぁ!?幼っちー!」

ギャル「挨拶終わったらそのままホテルに連れ込むって約束したじゃん!あーしの作戦が〜…」

女友「あんたの作戦ガバガバ過ぎだろ…」

風呂

書き忘れたけどこのssは数年前に書いた未完結のやつを推敲したものです

ギャル「ごめんねー、幼っち」

幼馴染「ううん。ギャルちゃんは悪くないよ」

文系「私も出来る限り手は尽くしたのですが…」

お嬢「性格から変えるという発想自体は良かったと思うんですが…。やはり簡単には行きませんわね」

幼馴染「うう…」



お嬢「あらあら、泣いていては何も始まりませんよ」



委員長「しかし本当に手詰まりね。一体いつになったら吐かずに言えるようになるのかしら」



委員長(ていうか何で吐くのかしら)

委員長(いっその事、男くんが告白してくれれば全部丸く収まるのに…)



委員長(男くんだってある程度の察しはついて…)

委員長(いやでもその場合告白されることに緊張した幼ちゃんが男くんを木っ端微塵にする可能性を捨てきれない…)



委員長(でも…もし超が付くほどの鈍感なら幼さんが浮かばれないわ)



お嬢「あら、幼さん。なに磨いてますの?」



幼馴染「ペンダントだよ。私の一番の宝物なんだ」

お嬢「可愛いらしいですわね」

女「あらほんと。どこのよ?」



幼馴染「男くんがくれたんだ。私に告白してくれた時に」

ギャル「」

お嬢「」



女友「」



委員長「」



文系「……え?」

ギャル「何言ってんの」

お嬢「…イマイチ聞こえませんでしたわ。もう一度言ってくださる?」



委員長「私も…急に脳の一部が吹っ飛んだみたい…」

女友「告白…してたのあいつ…?」



文系「あの…どういう事ですか?」



幼馴染「…え?え?」



お嬢「説明なさい」



幼馴染「わ、分かったよ」

幼馴染「ばいばい、おとこ君!」

男「うん、また明日」



幼馴染「明日は寝坊しちゃ駄目だよー?」


男「分かってるよ」



幼馴染「おかーさーん」ステテテ



男「……あ」



男「……………」



男「お、幼ちゃん、ちょっと待って」

幼馴染「…?どうしたのおとこ君?」

男「あ、いや…なんていうか…」



幼馴染「…?」

男「今日はちょっと、幼ちゃんに言いたいことがあって…」



幼馴染「言いたいこと?」



男「うん…」



幼馴染「…何か相談でもあるの?」

男「相談…とは違うかな…」



幼馴染「じゃあ、何?」

男「…………」

男「その前に、これ…」



幼馴染「…?」



幼馴染「わあ、綺麗…。これって…」

男「今日、幼ちゃんの誕生日だから」



幼馴染「覚えててくれたんだ…」

男「うん」



幼馴染「嬉しい、大切にするね」

幼馴染「それはそうと、言いたい事って?」

男「うん、それなんだけど…」


男「えっと…」

男「つまり…」



男「その…」

男「…………」

男「好きだ」



幼馴染「」



幼馴染「え?」

男「好きなんだ。君の事が」

幼馴染「…………」



幼馴染「え?あ、そんなっ…」



男「…だから、そういうわけで」



男「もしよかったら、僕と付き合って欲しい」

幼馴染「………あ」



幼馴染(なななななななな)



幼馴染(え?嘘?告白された?!?)



幼馴染(確かに私は男くんが好きだけど、まさか男君のくんも私の事が…)



幼馴染(お、おおおおおおおおとこくんおとこくんおとこくん!!)



男「返事、聞かせてくれるかな?」



幼馴染「ひゃいっ!!」

幼馴染「う、うん…。そうだね…返事…お返事しなきゃだよね」



幼馴染「あのね、おとこくん。私達、子供の頃からずっと一緒にいたよね…」



幼馴染「出会った頃からおとこくんはずっと私の憧れで…」



幼馴染「そんなおとこくんと友達でいるだけで、私は凄く幸せだった…」



幼馴染「だから、わ、わらひも、お、おとこくんの事が…」



幼馴染「お、おとこ君の…」



幼馴染「お…」



幼馴染「お」

幼馴染「OOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHッッッ!!!」



男「ッ!!?」



幼馴染「AAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHッッッ!!!」


男「お、幼ちゃーーーーん!!」

幼馴染「ぐっ…ごほっ…ごほっ…!」



男「だ、大丈夫?!」



幼馴染「だ、だい”じょぶっ…」



男「い、いや…今のは大丈夫じゃないでしょ。破壊光線かと思っちゃったよ」

幼馴染「…ほ、ほんとにっ…大丈夫だからっ…」

男「ほら、背中乗って。苦しいでしょ?おばさんのとこ行こう」



幼馴染「………」



男「幼ちゃん?」



幼馴染「く…」



幼馴染「く…うっ…うっ…」

男「え?ちょ」



幼馴染「うぅううう…」

男「ど、どうしたの?」

幼馴染「ごめんねぇ…折角男くんが勇気出してくれたのに……。それなのに…」

男「え?ああ、いいんだよ。幼ちゃんの事情は、よく分かってるから」



男「それに幼ちゃんの気持ちも、大体は伝わったからさ」



幼馴染「それじゃあ…駄目だよ…」

男「え?」



幼馴染「このままじゃ、ずっと男くんに迷惑かけていく気がする…」

幼馴染「まだ一緒にいられない…」



幼馴染「それは駄目だよ…」



男「そんな…僕は…」

幼馴染「聞いて、男くん…」

幼馴染「今度は私がーーー」

幼馴染「だから、私がもう一度告白して成功したら、改めて付き合うって約束したんだ」


ギャル「…………」

女友「…………」

お嬢「…………」



委員長「…………」



文系「成る程…。あれはそういうわけですか…」

ギャル「男っちかっこいい」

幼馴染「ごめんね、ちょっと長くなっちゃった」



女友「………」



幼馴染「ん?どしたの女ちゃん」



女友「>>3で言えよ」ドスッ



幼馴染「お"っっっほぉ"!!」

幼馴染「ご、ごべんなさい…」

幼馴染「言ったところで…目的は変わりないと思って……」

女「ま、まあ…確かにそうだけど…」

委員長「そんな事情があったのね…」

お嬢「てっきりわたくし、男さんは過去に何らかの理由で去勢されてしまった堕天使だとばかり…」



文系「………つまり、幼さんが告白を成功させない限り付き合えないと、そういう事なんですね」



幼馴染「うん、そう」

教師「ん?まだ残ってんのか。もう下校時間だぞ」



お嬢「あら、もうそんな時間ですの?」

幼馴染「帰る準備しなくちゃ」ゴソゴソ



幼馴染「………ん?」



女友「空腹だわ…」

女友「ねえみんな、何か食べて帰りましょうよ」



委員長「いいわね」

女友「だったら駅前のお好み焼屋さん行きましょうよ」



女友「ねえ幼。もちろんあんたも行くわよね?」

幼馴染「…………」



女友「幼?」

幼馴染「おんぶるッ!?」

幼馴染「ど、どどどどうしたのかなッ!?」

女友「いや…あんたがどうしたのよ」

幼馴染「え?何!?ご飯!?ご飯食べに行くの!?」



幼馴染「ご、ごめんね!!ちょっと私用事出来ちゃったから!」



幼馴染「じゃ、じゃあ!また明日!!」

女友「ちょ…!」

お嬢「行っちゃいましたわね」



女友「な、何よ…あたしとご飯食べるのがそんなに嫌だっての…」



委員長「いや、違うでしょう」



女友「じゃ、じゃあ何だってのよ」



文系「何か…手紙を読んでいたみたいでしたよ」

女友「手紙…?」

幼馴染「えっと…」

幼馴染「ここかな…」

幼馴染「この手紙」ペラ

【愛しの幼ちゃんへ】
直接君に伝えたいことがあります。
放課後、校舎裏まで来て下さい。

幼馴染「これって…」

???「よぉ、良く来たな」



不良「ヒヒヒ…久し振りだなぁ、幼ちゃんよぉ」

幼馴染「あ、あなたはウェイトリフティング部の不良先輩!」

幼馴染「あなたが何故ここに!?」

不良2「おめえさんは騙されたのさ」

不良3「愛しの男くんかと思ったかい?」

不良4「貰ったのが偽の手紙とも知らずにヨォ」

不良5「間抜けなもんだぜ」

幼馴染(ぞ、ぞろぞろ出て来た…!)

不良「浮かれてノコノコ来たのは失敗だったな。お前は騙されたんだよ」

幼馴染「そ、そんなことぐらい、筆跡で分かります!」

不良「あ?じゃあなんでここに来たんだよ」

幼馴染「お、男くんと偽ってまで、私になんの用なのかな、と思って…」

幼馴染「でも、もういいです!こいうこと、今後一切しないで下さい!」

不良「うるせえ!」

幼馴染「きゃー!

続きは明日で

女友「ねえ、今幼の声しなかった?」

委員長「え?そうかしら」

文系「…確かになにか、甲高い声が聞こえたような」

ギャル「ねえみんなー。幼っちの携帯繋がんねーんだけど」

委員長「どこかの男子に呼び出されたんじゃない?」

お嬢「私が調べてみましょう」

お嬢「すんすん…臭いますわ…二時の方向。校舎裏ですわね…」

お嬢「幼さんと汗臭い男子が数人。私の鼻からは逃れられませんわ」

女友「あんた変な設定あるわね」

幼馴染「うきゃー!」

不良「オラァ!暴れるんじゃねえ!」

不良2「エロいことさせろオラァーーー!!」

不良3「ヒャハァーーーッ!!」

幼馴染「うわぁあああ!?なんなんですかあなた達!?」

幼馴染「本当に意味わからないんですけど!」

不良4「うるせえ大人しく捕まりやがれぇええ!」

幼馴染「あ、行き止まり…!」

不良「今だやれ!」

不良5「シャアーーー!!」

幼馴染「ふっ…!」ガシッ

不良5「あ」

幼馴染「えぇい!!」ブンッ

不良5「ヴァッ…!?」ドガァ!

不良「うわこいつ男投げやがった!」

不良2「なんて力だ…!」

不良3「怖え」

幼馴染「こ、これ以上やるなら、本気で怒りますよ!」

幼馴染「というか、私になんの恨みがあってこんなことを…」

不良4「いや、お前に恨みはないけど…」

幼馴染「じゃあなんで…」

お嬢「ここです。この辺から幼さんの『気』を感じますわ」

女友「臭いじゃなかったの?」

文系「…あ、誰かいます…」

ギャル「ほんとだ」

不良「オラァーーー!!」

幼馴染「きゃあーーー!!」

委員長「上半身裸の男が…ってうわなによこれ…」

不良2「やべえ見られた」

文系「……お、幼さんが悪漢に…」

お嬢「尋常じゃない犯罪臭を感じますわ」

女友「いやマジでヤバイってこれは」

ギャル「ゴルァーーー!何してんだお前らァーーー!!」

ギャル「幼っちから離れろオラァーーー!」

不良「見られたからにはやっちまえ!」

不良4「オラァーーー!」

ギャル「顎がガラ空きだオラァーーー!!」

グシャアッ

不良4「ヴェッ…!」

ギャル「幼っちー!」

幼馴染「師匠~!」

ギャル「大丈夫幼っち!?乱暴されてない!?まだ膜ある!?膜!破られてない!?」

委員長「ちょ、やめなさいよあなた!

不良「不意打ちで一人やったからっていい気になるなよ!」

不良2「オラァァァアアッ!!」

不良3「うぉおおおお!!」

委員長「ちょっと、女の子に暴力を振るう気…!?」

文系「……お、お、お、幼さん!私の後ろに…」

ギャル「最低だなお前ら!両親絶対底辺だろ!」

不良「うるせえ!人生終わりそうなのになりふり構ってられるか!」

女友「じゃあ最初からそんなことすんなよ」

お嬢「幼さんはこの間に警察とか警察とかに連絡して下さいまし!」

幼馴染「いや、み、みんなで逃げようよ!」

不良「数が多くても相手は女だ!一人も逃すんじゃねえぞ!」

不良「」

不良2「」

不良3「」

女友「勝った…」

幼馴染「勝ったね…」

委員長「普通に勝ったわね…」

文系「…一方的でしたね」

ギャル「身体鍛えてる意味あんのこいつら…」

お嬢「私のPSYの前では全てが無意味ですわ」

女友「どんどん増えるなあんたの設定」

続きは明日の夜で

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