のあ「ガンプラをつくるわよ」みく「あの」 (59)

・にゃん・にゃん・にゃんと奈緒がガンプラを買って作るSSです
・ガンプラを作ったことが無い人向けの講座っぽい感じです


みく「とりあえず、色々と説明して欲しいんだけど」

のあ「ガンプラとは、ガンダムシリーズに登場するモビルスーツなどを立体化したプラキット――」

みく「だれがガンプラの説明を頼んだのにゃ!」

みく「みくは、奈緒ちゃんと買い物に行くって言うから準備しようとしたの!」

みく「それが、なんでお米みたいに担がれているのにゃ!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454685934

~回想~

みく「今日も寒いにゃあ……炬燵から出たくない……」

みく「けど、せっかくお休みだし、何処か出かけようかな……」

トゥルン

みく「ん、チャットにゃ。奈緒ちゃんから?」

奈緒『これから買い物に行くんだけど、良かったら一緒にどう?』

みく「おー、ちょうどいいところに。何処に行くのかな……まあ、変なとこじゃないでしょ」

みく『おっけー準備するにゃ』

奈緒『ありがとー、寮の前で待ってるよ。あ、今アーニャとの』

みく「アーニャとの……? なんだろ?」

デレレレレ レデレレレレ デレレレレ デレレレレ

みく「え、な、なに? 日曜夕方5時に聴いたことのあるイントロが……」

バンッ

のあ「レーイズユアフラー こえのかぎーり こえのかぎーり こえのかぎーりさけんでー」

アーニャ「きっといつかーいつかどこかーゆめをみつづけさまようー」

みく「!?」

みく「な、なんなのにゃ!?」

奈緒『途中で送っちゃった。アーニャとのあさんが迎えに行ってる』

みく「あーにゃんとのあにゃんなの!? なにそのリアルなネコマスク!?」

のあ「あーんぷれしゃゆーあうぇいてんぐふぉでぃれくしょん」

アーニャ「ごーんおざろーどざっじゅゆまいんー」

みく「英語のとこ全然歌えてないにゃ!」

のあ「……ふぅ。みく、行くわよ」

みく「えっ、行くって何処にってにゃ!? ちょ、いきなり担がないでー!」

~回想おわり~

奈緒「えっと、なんかごめん……」

みく「奈緒ちゃんのせいじゃないから気にしないでいいにゃ……」オロサレチュウ

のあ「優しいのね、みく」オロシチュウ

みく「のあにゃんしか悪く無いでしょ!? なんなのにゃそのマスク!」

アーニャ「本当はヴァールク……アー、狼ですけど、にゃん・にゃん・にゃんなので猫にしました」

みく「そんな気遣いいらないにゃ……」

みく「まあ、のあにゃんが変なことするのはいつもどおりだし、もういいにゃ」

奈緒(いいんだ……)

みく「それで、買い物に行くんでしょ? 何買いに行くのにゃ?」

奈緒「え、えっと……その、ガンプラを」

みく「ガンプラ……って、CMで観たことあるような……おもちゃだっけ?」

奈緒「まあ、そうだな。アニメ観てたら欲しくなったんだけど、一人だとちょっと買いづらくてさ」

奈緒「そしたら、のあさんが一緒に行くって言ってくれて。で、アーニャも行きたいって言うから、せっかくだしみくも誘おうって」

奈緒「あー、迷惑、だったかな」

みく「そんなことないにゃ。皆一緒のほうが楽しいし、迷惑なわけないにゃ」

アーニャ「ダー。私もです」

奈緒「そ、そっか……あ、ありがとな」

のあ「私の判断は……間違っていなかったようね……」

みく「普通に誘ってれば同意したにゃ……」

みく「というか、のあにゃんってそういうの詳しいの?」

奈緒「そうだよなー。意外っぽい感じもするけど、やってても不思議じゃない感じもするし」

アーニャ「ノアは、ミステリアス、ですからね」

のあ「アイドルとなってからも、それ以前も……私は、世界を知るためにあらゆるものに手を伸ばした……」

のあ「達人……とは言えなくとも、人並みの知識は保証するわ」

のあ「これでも、地元のガンプラコンテストでは『素組のノア』と畏怖された女よ……」

奈緒(あれ、素組って確か、そのまま組んだ状態じゃ……)

のあ「では、行きましょう……想像力を羽ばたかせるために……」

~ホビーショップ~

みく「おお……箱がたくさん積まれてるにゃ……」

アーニャ「ダー。未知の世界、ですね」

奈緒「へ、変じゃないかな? 女性だけでこういう店に入るのって……」

のあ「奈緒……アイドルがステージに立っているのを不思議がる人がいるかしら?」

奈緒「えっ? それは、当たり前のことだからじゃ……」

のあ「それと同じ。『ここにいて当たり前』と堂々としていれば、誰も気にしないものよ」

奈緒「な、なるほど……確かに、みくもアーニャも堂々としてる……」


みく「んー、みくもせっかく来たんだし、何かつくってみようかにゃ」

アーニャ「アー、ミク。これなんてどうですか」つネオジオング

みく「そんなご神体みたいなの置くスペースはないにゃ!」

奈緒(……漫才してるだけのような気もするけど)

奈緒「しかし、こう目の前にすると目移りするな……」

アーニャ「ダー。ノア、アーニャでも作れるの、ありますか?」

のあ「そうね……まず、前提としてガンプラを作るだけなら技術は必要ないわ」

のあ「ガンプラは、接着剤要らずで組み立てることができ、塗装の必要もない……」

のあ「時間と根気さえあれば、どのガンプラも難易度に大きな差はない……」

のあ「けれど、その時間というものは、誰もが同じだけ持っているわけではない」

のあ「ならば、どうすればいいのか……それは」

みく「もっと短く」

のあ「HGかSDにしなさい」

奈緒(あ、ちょっと拗ねてる)

奈緒「ま、まあ、初めてならHGかSDにすればいいってことだな?」

のあ「そういうこと……両者とも値段も安く作りやすいわ……」

アーニャ「こっちの『RG』っていうのは、なんですか?」

のあ「それは、リアルグレード……大きさはHGと同じだけど、内部フレームが存在、色分けの細かさなど情報量が異なるわ」

のあ「HGと比べると繊細なパーツも多い……故に完全な初心者には向かないかもしれない……」

みく「こっちがSD……あっ可愛いかも」

のあ「SDは、可愛らしくデフォルメされたデザインが特徴……」

のあ「そして、小さな子どもでも作りやすいように、ニッパーを使わず組み立てることが出来る……それも勧める理由……」

みく「えっと、HGだっけ。HGだと何がオススメにゃ?」

通りすがりの楓「このキュベレイパピヨンなんて蝶オススメです……ふふっ」

通りすがりのちひろ「こちらのブルデュエルもいいですよ!」

のあ「……良い、と思うものは人によって違う」

奈緒(えっ、今の流すの?」

のあ「その上で私が勧めるなら……」

つHG ガンダムバルバトス

奈緒「あっ、オルフェンズのやつだ」

のあ「最新技術で作られただけあり、太刀の両手持ちも無理なくこなせる可動範囲……」

のあ「パーツ数も多くなく、色分けもそれなり……何より定価1080円という値段。悪くないと思うわ」

アーニャ「SDでは、なんですか?」

のあ「SDなら……これね」

つレジェンドBB ストライク劉備ガンダム

みく「レジェンドBB……ってなんにゃ?」

のあ「簡単に言うなら、SDを豪華にしたものよ」

のあ「通常のSDと比べて値段が若干上がっているけれど、その代わりメッキやクリアパーツを使用されているわ」

奈緒「確かに、等身は小さいけどかなりクリアパーツが使われてるなー」

のあ「ストライク劉備ガンダムは、SDとは思えないボリュームが魅力……小さいながらも存在感がある……」

のあ「もう一つあげるなら……これよ」

つSDBF スターウイニングガンダム

のあ「これは、SDガンダム形態からHGと同等身のリアルモードに組み替えることが出来るわ」

奈緒「へえー。アニメと同じことが出来るってすごいな……」

のあ「SDガンダムは、こういったギミックも魅力ね……」

奈緒「んー、じゃあ私はバルバトスを買おうかな。アニメでもカッコ良かったし」

アーニャ「アーニャは、スターウイニングガンダムにしますね。スター……星、ですから」

みく「じゃあ、みくはストライク劉備ガンダムに」

のあ「ああ……忘れていたわ。HGデンドロビウムもオススメよ」

みく「そうなの? じゃあ、それに――」

HGデンドロビウム「やあ」

みく「デカ!? 家電並にデカイ箱にゃ!? しかも高っ!? 割引されて27000もするの!?」

のあ「安心しなさい、ここは私のおごりよ」

みく「こんなのあったら、みくの生活スペースが奪われるにゃ!」

今日はここまでで。組み立て編は明日書きます。

奈緒「とりあえず、買うものは決まったけど、道具は何がいるんだ?」

奈緒「のあさんは、ニッパーだけあれば組み立てられるって言ってたけど、ここにはたくさん道具があるし」

のあ「確かに……ピンセットやデザインナイフ、紙やすりやガンダムマーカー……あると便利な道具は多い……」

のあ「けれど、初めて作るというなら、買うものはニッパーとガンダムマーカー類だけでいいと思うわ」

アーニャ「便利なのに、ですか?」

のあ「様々な道具を買ったけれど、それで満足して手はついていない……。そんな経験はないかしら」

みく「そういえば、りーなちゃんもギター関係のもの買ってそれで満足してたような……」

のあ「人間というものは、お金を使っただけで満足してしまうもの……。それは避けるべき……」

のあ「そして、ここに売っているもののいくつかは、家庭にあるものでも代用できる」

のあ「代用品では物足りない、と思ってからでも遅くはないわ」

のあ「それに、今回は私の道具を貸す……」バッ

奈緒「こ、コートの中に工具が……」

みく「ブラックジャックみたいにゃ……」

アーニャ「アー、では、ニッパーを買えばいい、ですね」

のあ「ええ……それがあればいつでも組み立てる事ができる……」

みく「たくさんあるけど、どれを買えばいいにゃ?」

のあ「必ず『プラモデル用』と書かれているものを……500円程度のものでも十分よ」

のあ「これから何度も作る、と思っているなら2000円前後のものも悪くない……丁寧に使えば何年ももつ……」

奈緒「マーカーは? このペンみたいなのがそうなのか?」

のあ「ええ……ムラが出やすいから、広い面を塗るには向いてないけれど、部分塗装程度なら十分よ」

のあ「買うならマーカーセットがオススメね……。赤、青、黄、白の使い勝手のいい色が揃っているわ」

のあ「注意として……白のガンダムマーカーが単品で売っているけれど、これはやめた方がいい……」

のあ「他の色と比べて、『牛乳』と揶揄されるくらいに色が定着しないわ……」

奈緒「なるほど……よしっ、じゃあ買うとするか」

アーニャ「ダー。はやく、ミクの部屋で作りましょう」

みく「えっ、みくの部屋で作るのは決定済みなの?」

のあ「炬燵は……みくの部屋にしか無いもの……」

みく「のあにゃんが勝手に置いてったんじゃん……。使ってるのはみくだけど」

~みくの部屋~

みく「あー炬燵あったかい……」

アーニャ「いいですね……」

奈緒「な、なあ、早くつくってみようよ」ワクワク

のあ「その気持ち……わかるわ」

のあ「けれど、組み立てる前に、まずは説明書と照らしあわせて部品不足がないかを確認する……」

奈緒「は、はい!」ガサガサ

みく「へえー、本当にバラバラなんだ……いや、当たり前だけど」

アーニャ「ジーヴァピスィ……アー、イラストが多くて見やすいですね」

のあ「不足が無ければ、組み立てにかかりましょう」

奈緒「おお、ついに……なんかドキドキしてきた……」

みく「んー? 説明書のA16っていうのは、どういう意味にゃ?」

のあ「パーツは、ランナーと呼ばれる枠組みに繋がれている……」

のあ「Aというのは、ランナーの種別のこと……Aと書かれたランナーがあるはずよ」

アーニャ「ダー。じゃあ、A16は、『Aランナーのパーツ番号16』という意味、ですね」

のあ「その通り……アーニャは賢い子ね……」ナデナデ

アーニャ「エヘン、です」ドヤーニャ

のあ「では、やっていきましょう……まずは、奈緒のHGガンダムバルバトスから」

奈緒「よ、よし……」

のあ「パーツは、ゲートと呼ばれる細いプラでランナーと繋がれているわ。ここを、ニッパーで切る」

のあ「この時、パーツから離れたところを切って、少し残すのがコツ……。そして、下からニッパーを入れると、パーツを傷つけずに済むわ」

奈緒「ビルドファイターズでやってたなぁ……同じことをやっていると思うと、不思議な感じがする……」

のあ「そして、ニッパーを密着させてゲートの残りを切る……あとは説明書通りに組みたてていくだけよ……」

奈緒「思っていたよりも簡単……あ、あれ? 上手く嵌まらない……!」ギギギッ

のあ「パーツが上手く嵌まらない時は、接続穴からポリキャップがズレているのが原因よ」

のあ「無理に嵌めようとすると、ポリキャップが変形して泥沼……。一度外して付け直すといわ」

奈緒「なるほど……おっ、今度はちゃんと嵌った!」

のあ「パーツはパチンと言うまでしっかりと……基本ね」

みく「みくたちのは、どうやって作るの?」

のあ「手でちぎりなさい」

みく「雑っ!?」

アーニャ「アー、簡単にちぎれますね」ブチブチ

みく「あーにゃん!? もうちょっと躊躇おうよ!?」

のあ「パーツをちぎる、というのは抵抗があるかもしれないけど……元よりSDはそのように作られている」

のあ「むしろ、ニッパーで切り取るよりも綺麗に取れる……」

みく「……あ、ほんとにゃ。簡単に取れるにゃ」

アーニャ「ダー。けど、ゲートがちょっと残るのもあります」

のあ「パーツに残ったものは、ニッパーで切り取れば問題ないわ。後はHGと同じ……説明書通りにつくるだけ……」

ちょっと休憩。続きは夜に

(モバP「のあさん」の作者じゃ)ないです
再開します

みく「あっ、どうせパーツを外すなら最初に全部外しちゃばいいんじゃにゃいか?」

みく「みくはお利口さんだにゃ!」

のあ「待たれよ」

みく「えっ、なにその口調……」

のあ「ガンプラのパーツは、見分けの付きづらいものも多い……それらを区別する自信はみくにはあるかしら……」

みく「うっ……確かに、パーツ番号と説明書を見ないとわからないかも……」

のあ「それに、その過程でパーツを紛失してしまうかもしれない……素人にはオススメ出来ないわ……」

みく「そっか。じゃあ、順番にパーツを」

のあ「待たれよ」

みく「……今度は何」

のあ「冷蔵庫のプリン……食べてもいいかしら……」

みく「一個だけだよ」

奈緒(一個ならいいんだ……)

のあ「さて……奈緒は、そろそろ目のシールかしら……」モグモグ

奈緒「か、顔が小さくて貼りづらい……!」プルプル

奈緒「ピ、ピンセットはないのか……!」

のあ「素手でのシール貼りは難しい……ピンセットがないときは、爪楊枝の先にシールを乗せるとやりやすいわ……」

奈緒「お、おう……これなら素手よりかはまだ……」

のあ「貼った後は、麺棒で押し付けてやるとしっかり密着させられるわ……」

のあ「アイドルもガンダムも顔が命……慎重に焦らずやりなさい……」

みく「……あ、あれ? 説明書だとポリキャップに軸を入れるはずなのに、ポリキャップがない?」

みく「し、しまったにゃ! ポリキャップ入れずに組み立てちゃったにゃ!」

みく「んぎぎぎ……! 外れないにゃ……!」

のあ「落ち着きなさい、みく……自分を曲げてもパーツを曲げてはいけない……」

みく「みくは自分もパーツも曲げる気はないにゃ!」

のあ「なら、このカッターを使いなさい」スッ

みく「カッター? これをどうするにゃ?」

のあ「傷がついても目立たないパーツの隙間に、刃を入れるのよ」

のあ「そうしたら、テコのように少しずつパーツを浮かせていく」

みく「あ、隙間が広がって取りやすくなったにゃ」

のあ「無理にパーツを外すのは、怪我のもと……気をつけなさい」

みく「ん……ありがとにゃ」

奈緒「んー……」

アーニャ「どうしました、ナオ?」

奈緒「いや、色の濃いパーツだとゲート跡が白いのが目立って気になってさ」

アーニャ「ダー。ちょっと目立ちますね」

のあ「そういう時は、これを使いなさい」スッ

アーニャ「割り箸、ですか?」

のあ「割り箸の尻で、ゲート跡を擦るのよ」

奈緒「ごしごし……っと。おっ、ゲート跡が滑らかになった、かな?」

のあ「そうしたら、パーツと同色のガンダムマーカーを塗って、テイッシュで軽く拭き取る」

奈緒「ぬりぬり……ふきふき……。おお! さっきより目立たなくなった!」

のあ「リタッチというテクニックよ……素組には欠かせないわね」

~数時間経過~

みく「出来たにゃ!」

アーニャ「ダー。カッコいい、ですね」

奈緒「速いなー。けど、私も片足と腰で完成だな」

のあ「なかなかね……。けど、どうせならもう一手間加えてみましょうか……」

みく「にゃ? まだ何かするの?」

のあ「みくたちのガンプラは、このままでもカッコいい……しかし、のっぺりしてるとは思わないかしら」

みく「のっぺり……んー、確かに箱の絵とは違う感じにゃ」

アーニャ「けど、これは塗ってあるからじゃないですか?」

のあ「それはその通り……けれど、塗装せずとも完成度を高める事ができる……それが墨入れ」

麺棒でもシール押し付けられるし(震え声


奈緒「あ、聞いたことある。プラモの溝をペンでなぞるんだったような……」

のあ「その通り……プラモの表面にある溝……モールドに塗料を流しこむ」

のあ「それによって、モールド内に影が出来たように見え、よりリアリティが増すわ……」

みく「ペンって、ガンダムマーカーでやるのにゃ?」

のあ「それだと、太すぎるし色が濃すぎる……マーカーセットに付いて来た墨入れペン(流し込みタイプ)を使いましょう」

のあ「やりかたは簡単。モールドに墨入れペンを軽く押し付けるだけ……」

アーニャ「ダー。モールドに沿って塗料が流れていきます」

のあ「十分に流れ切らない場合は、数カ所押し付ければいいわ」

みく「けど、これだと押し当てたところが汚れちゃってるにゃ」

のあ「問題ない……。墨入れペンは消しゴムで消すことが出来る……」ケシケシ

のあ「消すときは、モールドに対し直角に消すこと……モールドに沿って消すとモールドの墨入れも消えてしまう」

のあ「また、平面に対し凸状になっている箇所を墨入れしたい……そういう時は、通常のペンタイプのもので墨入れするといいわ」

のあ「細い墨入れにしたい場合は、濃い鉛筆やシャーペンでもいいわね……」

アーニャ「全部、黒で墨入れしてもいいんですか?」

のあ「基本は、墨入れしたい箇所の同系色……白ならグレー、赤なら紺というようにする……」

のあ「しかし、モールドをはっきりとさせたい場合は白に黒を使ってもいい……要は好み、自由ね……」

奈緒「へえー。よっしゃ、墨入れ出来るように仕上げちゃうか!」パチパチ

のあ「小技として、腰部のフロントアーマーが繋がっている場合は、真ん中で切ると可動しやすくなるわ」

~それからそれから~

奈緒「やっ……たぁ! 完成したぞ!」

アーニャ「ハラショー。いい出来栄えですね、ナオ」

奈緒「そ、そうかな、へへっ」

みく「けど、全然ガンダムは知らないけど、ガンプラ作りは楽しかったにゃ」

アーニャ「ダー。新しいこと、楽しかったです」

奈緒「けど、のあさんは、私たちに教えてるだけで良かったんですか?」

のあ「いいのよ……私はそれだけで満足したのだから……」

のあ「それに、私は何も作っていなかったわけじゃない……」

奈緒「えっ? それはどういう……」

のあ「私が作り上げたもの……それは……」


のあ「貴方達の笑顔よ……」フッ

奈緒「……」

みく「……」

アーニャ「……」

のあ「……」

奈緒「……」

みく「……」

アーニャ「……」

のあ「……」


奈緒(本気なのかジョークなのかわからない……!)

奈緒(私は感動するべきなのか!? それとも笑えばいいのか!?)

みく「のあにゃん……」

アーニャ「ノア……」

奈緒(う、動くか……?)

みく「のあにゃんって、やっぱり優しいにゃ……」ダキッ

アーニャ「ダー。ノアは、にゃん・にゃん・にゃんのスタールシャヤ スィストラ……お姉さん、です」ダキッ

奈緒(そ、そっちなの!?)

のあ「ありがとう……二人とも……」チラッ

みく「……」チラッ

アーニャ「……」チラッ

奈緒(めっちゃ私の事チラ見してる! わ、私も行かないと駄目なのか!?」

奈緒「え、ええっと……あ、ありがとう、ございます……のあさん……」ダキッ

のあ「いいのよ……私も幸せよ……」ナデナデ

奈緒(は、恥ずかしい……!)

カシャカシャ

奈緒「……ん?」

のあ「さて……時間もちょうどいいし、夕飯にしましょうか……」スマホシマイ

みく「お昼からずっとガンプラ作ってたにゃ……何食べようか」スマホシマイ

アーニャ「アー、また鍋、にしますか?」スマホシマイ

奈緒「な、なあ今シャッター音みたいなのがしたような」

みく「また鍋? いいけど、今度は静かに食べさせて欲しいにゃ」

奈緒「もしかして、のあさんに抱きついていたところ撮ったんじゃ……」

アーニャ「今度は、水炊きもいいですね」

奈緒「なあ! せめて答えてくれよ!?」

のあ「……お約束、ね」

奈緒「だあああああ消してくれーーー!」


おわり

おまけウサミン


奈緒「菜々ちゃんは、ガンダムって観てた?」

菜々「ガンダムですか? そうですね、ナナはGガンげっほげっほ!」

菜々「な、ナナはですね! え、ええっとそう! SEEDを観てました! JKですから!」

奈緒「へー3歳の時からガンダム観てたんだ」

菜々「…………えっ?」

※ガンダムSEED:2002年10月から2003年9月にかけて放送


おわる

すげぇよ、よしのんは
可愛くて、髪もサラサラで神々しさもある
小学生みたいなのに16歳で、今度はアイドルまで
そのよしのんの目がきいてくるんだ……
『ねえねえそなたー、次はどうするのでしてー。次は何をやればいいのでしてー。次はどんなわくわくすることを見せてくれるのでしてー』ってな
あの目は裏切れねぇ
あの目に映る俺はいつだって最高にいきがってかっこいいそなたじゃなきゃいけねぇんだ

ガンプラに限らずなにか作るって楽しいので、興味湧いたら挑戦してみてください
ここまで読んでくださった方々ありがとうございました

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