男「俺、人間じゃん!」(93)

エルフ「そうだけど?」

男「いやいや、なんで俺エルフの里で普通に生活してんのさ!」

エルフ「私が拾ったからだ!」えっへん!

男「いや、そうじゃなくてだな……」

エルフ「別に、里に害なすわけじゃないし、いいじゃん」

ほう

男「つーかエルフの里って鎖国状態の禁忌の里だ。どうやって俺は入ったんだよ!」

エルフ「川で拾った」

男「どうやって里の上流まで行ったんだ?」

エルフ「あ、これその時の残骸ね」

男「これは……金?」

エルフ「みたいだね。でもこの里じゃ意味ないから」

男「だな」

男(かなりの金額……俺は一体何をしたんだ?)

エルフ「ま、ごはん食べよっか」

男「そうだな……」

エルフ「別に、私は男がどんな人でも関係ないしね」

男「なんでだよ。俺は……人間だぞ。髪も眼も肌も違う」

エルフ「かっこいいと思うけど?」

男「そういう意味じゃなくてだな! それに人間は木を切り、森を開拓しているんだぞ」

エルフ「それが里を脅かすって言いたいの?」

男「そうだよ……」

エルフ「人間は生きるのに必死だよね。色々な物を作ったり、子供を育てたり忙しい生き物」

エルフ「私たちエルフは老いず、病まず、苦しまず……ある日突然土に還る。私はね、人間が羨ましいんだ。だから君を拾って、助けてた」

男「……」

エルフ「さ、今日はどんな料理かなー♪」

男「グラタン・パリパリ揚げだ」

エルフ「うっひょー!」

エルフ「うんまいっ! でもどうやってあのドロドロなグラタンを揚げたの?」

男「春巻きの中身をグラタンにしただけだ」

エルフ「春巻きってなに! 新しい料理!?」

男「ああ、そうか……まだ作ってなかったな」

エルフ「じゃあ明日の朝ごはんがいい!」

男「へいへい、考えておきますよっ……(カリッ、モグモグ)うん、なかなかのできだな」

エルフ「うーん、もう食べられない」

男「エルフって食事の必要ないんじゃないのか?」

エルフ「食べたいから食べる。それって悪い?」

男「別に」

エルフ「男は色んな料理を知ってすごいよね!」

男「環境に合わせて料理を作るのはサバイバルの基本だ」

エルフ「サバ、いばる?」

男「いつもレトルトを持てるとは限らないしな……そもそも、具材はどこから持ってくるんだよ」

エルフ「魔法で作ったし!」

男「エルフマジぱねぇ……」

エルフ「ふー、食べたら眠くなってきちゃった……」

男「エルフは不眠不休だと聞いたんだが」

エルフ「それは若い子だけ」

男(え? じゃあ年くってんの?)

エルフ「何か余計なこと考えなかった?」

男「ね、寝込みを襲っちゃうぞ~。がおー!」

エルフ「きゃー」

男(あー、何やってんだろ俺……)

次回、村編。

眠いから寝る。

④しとく

>>10

ありがとす。

村編開始。

tha 朝

エルフ「おはよ」

男「おはよ。春巻きは揚げればすぐにできるから待ってろ」

エルフ「わーい」

男(記憶が戻りつつあるが、俺はこんな事をしてていいのだろうか)

エルフ「油で茹でるって不思議だのう」

男「揚げるっていうんだよ。そういや油で茹でるって言わないな」

エルフ「この前のゆで卵を油でやったらどうなるの?」

男「……爆発する」

エルフ「卵が爆発するの?」

男「いーから待ってろ」

エルフ「春巻きー。サクサク美味しい!」

男「揚げ具合はもう少し揚げた方が好みなんだが……まあ、最初はこんなもんだろ」

エルフ「どうして?」

男「皮が固いと食べずらいだろ。さつさと食えよ」

エルフ「うまうま」

男「……」

エルフ「どうしたの?」

男「次は何を作ろうか考えてただけだ」

エルフ「ふーん」

先生! 男が爆発すればいいと思います!

男「さて、飯も喰ったし仕事をするか」

エルフ「そだね」

イケメンエルフ「オッスオッス!」

エルフ「あ、イケメン! オッスオッス♪」

男「どうも」

イケメン「おーおー、味気ない挨拶だな! オッスオッス!」

男「……オッスオッス」

イケメン「イエス!」

男(爽やかウザイ)

エルフ「で、今日はどんな仕事かな」

イケメン「うむ、ソロソロ苗木を埋めにいくぜよ」

エルフ「オッス!」

男「……オッス」

イケメン「よーし、ここが苗木育て場だ!」

男「なぜに説明口調」

エルフ「種から大きく育ったね!」

男「で、これをどこに移すんですか?」

イケメン「適当に」

エルフ「適度に」

エルフ・イケメン「「ウェーイ」」

男「わかりました」

男は道具を背負い、苗木を二十個装備した。


エルフは同じく五十個装備した。

イケメンは同じく百個装備した。

男(体の構造が違うから仕方ないとはいえ……異常だろ)

エルフ「残りの苗木は別のチームがやるし、さてどこ行く?」

イケメン「うむ……南の方にしようか」

エルフ「そだね」

男「なあイケメン」

イケメン「なんだ! もう弱音か! 弱音ハクか!」

男「ちがわい! お前は俺が人間なのどう思ってるんだよ!」

イケメン「貧弱、貧弱ゥ!」

男「……それはそうだが、人間だぞ。憎くないのか……というか、俺はここにいていいのかよ?」

イケメン「知らん」

男「おい」

イケメン「俺が騒がなくても、上はすでに知っている。何も言われないから何もしない。ま、この土地は緩いからな」

エルフ「仕事手伝ってくれるしね!」

男「ならいいんだが」

イケメン「お前まさか……」

男「なんだよ」

イケメン「ホームページってやつか」

エルフ「それを言うならホームベースだよー」

男「正解はホームシックだ」

イケメン「それだろ」

男「生憎、俺はこの生活が気に入ってるからな。居心地が悪い思いをしたくないだけだ」

エルフ「可愛くて、プリティーで、キュートな嫁もいるしな」

男「自称すんな。あと嫁にしたつもりも婿になった覚えもない」

エルフ「なん……だと……」

男「さ、ふざけてないで仕事しましょう」

イケメン「まあまあ」

エルフ「にゃーにゃー」

男「少しは真面目にやれ!」

イケメン「じゃあ歩きながらやろか」

エルフ「んだな」

イケメン「あ、バナナみっけ取ってくる」

男「はぁ?」

エルフ「私の分もお願いー男は?」

男「さっき食ったしばっかだろ!」

イケメン「バナナもぐもぐ」

エルフ「バナナまぐまぐ」

男「ぜぇ…ぜぇ……」

イケメン「さっきっからうるさいのぉ」

男「うっせ……はぁ……くっ」

エルフ「持とうか?」

男「いらん世話だ!」

イケメン「ははは、人間は楽しいな」

男「ふん、人間はな、渋とさが売りなんだよ……」

エルフ「しぶいの?」ベロ

男「んぎゃぁああ! 舐めんな!」

エルフ「しょっぱい」

イケメン「なに? 本当か?」

男「やめろォォォォオオオ!!!」

男「思ったんだが、お前ら魔法とか使ってんだろ?」

イケメン「俺は使ってないがエルフは使ってるぞ!」

エルフ「どやー」

男「……ふん」

エルフ「魔法どやー」

男「……」

エルフ「魔法しよっか?」

男「いらん」

イケメン「ははは、いい根性だ!」

男(俺は……魔法を覚えるためにこの里に来た……のか?)

男(あの金は何の為に)

男(そもそも、エルフに金の概念は無いしな)

男(くそ、考えてもわかんねぇ)

イケメン「どっせーい!」は岩を砕いた

エルフ「かめはめはー」は手から波動を出した。

地面に穴が開く。

男「……」は苗木を穴に入れ、埋めた。

イケメン「我々のコンビネーションは完璧だのう」

エルフ「だのう」

男「いや、どうだろうか」

エルフ「いいのだよ!」

男「はあ、もう日が高くなってきたし帰りましょうか」

イケメン「お? 飯か!」

エルフ「男がいると朝に仕事終わっちゃうね」

イケメン「だな」

男「真面目にやったらもっと早く終わるよ!」



男「まったく……今日はイケメンも飯食って行くか」

イケメン「お? 俺もいいのか!」

男「エルフ、いいだろ」

エルフ「いいけど、どうしたの急に?」

男「気まぐれだ」

イケメン「男の作る料理は美味いからなー。楽しみだ!」

エルフ「三人でごはんだー」

男「……やれやれ」

男「……」

イケメン「うほっうまそ」

男「まだできてない」

エルフ(バレなければ摘み食いではない)そーっと

男「こら」ガシッ

エルフ「ンゲェー!」

イケメン「スタープラチナ!」

男「訳わからんこと言ってないで皿を並べろ」

男「バナナ食ったのによく食うな」

イケメン「別腹やし」

エルフ「私の胃袋はブラックホールだー」

男「黙って食えや」

イケメン「おかわり」

男「もうねぇよ」

イケメン「なんですとー!」

男「変わりに、デザートを作った」

エルフ「やったー!」

イケメン「これはなんだ?」

男「ヨーグルトケーキだ」

エルフ「もう食べれない……」

イケメン「これはなかなか……来たもんだね」

男「お前ら食い過ぎ」

エルフ「だって美味しいんだもん」

イケメン「だな」

男「そうか、そいつは良かった」

イケメン「うむ、天気もいいし、昼寝でもするか」

エルフ「私もー」

男「俺は釣りしてくる」

男(上手くエルフとイケメンを足止めできた)

男「少し、里を歩くか……」

男は里を歩いた。

・エルフ人口は三十人程度。

・近場にいくつかエルフの里が複数存在する。

・エルフは不老長寿で美男美女しか存在しない。

・今のところ接触したエルフは友好的である。

男「……今日はこんなものか」

日が落ちてきた。

男「もう少しエルフから俺がどこで倒れてたか聞き出さないとだな」

支援!支援!

エロフまだか

男(大した収穫はなかった)「……ただいま」

イケメン「free style one okay?」

エルフ「ok」

イケメン「one & two & check your bomberhead!!!!」

エルフとイケメンは、激しくドラムを叩き始めた。

ドゴゴゴゴゴゴゴゴ!

男「うるさっ!」

エルフ「オヴェェェェェェエエエエ!」

イケメン「タワバァァァァァアアアア!」

男「こらっお前らっ! 近所迷惑ってもんを……」

エルフ「イヤフゥゥゥウウウ!」

イケメン「ターアイサイ!」

男「……トエェェエイ!」

男も参加した。

男「はぁ…はぁ……」

エルフ「ハードなセッションだった」

イケメン「震えるぞハート! 燃え尽きるほどヒート!!」

男「元気ありすぎだお前ら!」

エルフ「だってヒマだったんだもん」

イケメン「男、魚は釣れたか!」

男「残念ながら坊主だ」



イケメン「ちぇ、なんでー」

エルフ「男ーおなかすいたー」

男「へいへい。何か作りますよ」

イケメン「やりぃ! 今美味い酒を持ってくるから待ってな!」

男「オイコラ、おめーの飯は……行っちまったよくそ」

エルフ「食料に問題はないからいいじゃん」

男「あいつの食う10人前は誰が作るんだよ」

エルフ「お手伝いするよ!」

男(なんか、料理作ってばっかだけど……こんなのでいいんだろうか)

エルフ「男ー、この鍋の火は弱火ー?」

男「強火で早く火を通してザルで湯きり。水をかけてしめろ」

エルフ「はーい」

男「なあ」

エルフ「なに?」

男「俺が気を失ってた川って東側の川だよな」

エルフ「そうだよ」

男「あのカバンいがいに、何か持ってなかったか?」

エルフ「……何もなかったよ」

男「そうか」

エルフ「………………」

男「さっきの鍋、湯きりしろ」

エルフ「う、うん」

男「料理は十分だな」

エルフ「そうだね。後はイケメン待ちだね」

男「あいつの事だから酒を選ぶって言って、一杯二十杯飲んでんだろ。先に食うぞ」

エルフ「そうだね」

イケメン「おーい」

エルフ「あ、来た」

男「げっ!」




イケメンは仲間を連れてきた!




イケメン「酒選んでたら引っかかっちった☆」

村人エルフ複数「「「「おじゃましまーす」」」」

村人a「いやー、人間の料理って食ってみたかったんだよね」

村人b「里じゃすげぇ噂になってやすよ旦那!」

男「おい」

村人c「うんまっそー。木の実とは大違いだぜ!」

村人d「おい席が足りないんじゃないか?」

エルフ「はわー、用意するよ!」

男「おい、お前ら」

イケメン「マジで男の料理は人間の魔法だわさ。食ってみ? ほれ」

村人e「え? いいんすか! いただきます」

村人f「私も食べる!」

男「コラー! 作る人間のことも考えろォォォォオオオ!!」

エルフ「これじゃ料理足りないね」

イケメン「酒のつまみにゃちょうどいいさ。お前らは構わず食ってくれ」

男「……はぁ、エルフ」

エルフ「あ、うるさいの嫌い?」

男「こんなに人数多いんじゃ俺らの分なんて無いようなものだ」

エルフ「うん、そうだね……」

男「なら、作るしかないだろ」

エルフ「いいの?」

男「居心地の悪い思いはしたくないんでな」

エルフ「ありがと♪」

村人f「あの、手伝わせてもらえませんか?」

村人b「料理ってどんなものか見たいんです!」

男「好きにしろ。ただし、作ってる途中で摘み食いはするなよ」

村人bf「「はーい」」

人間なのに人気者なのか

男「……随分作ったが、どうだ」

イケメン「おう、こっちは大繁盛だぜ」

男「ふう、ようやく飯にありつける」

村人f「さっきのあの料理って味付けはなんだったんですか?」

男「あー、料理はサシスセソって言ってな……」

村人f「サシスセソ?」

男「そうだった、エルフは料理知らなかったんだ」

村人f「ま、エルフなら簡単に調べられますけどね」

男「! おい、どういう事だ!!」

村人f「あ、やば……」

男「お前ら……エルフじゃないのか?」

男「おい、答えろ!」

村人f「わ、わ、わ」

エルフ「どうしたの?」

イケメン「なんだ何かあったのか?」

男「……ちっ

村人f「いや、その」

エルフ「不倫なの!?」

男「……」

イケメン「あははは、そんなわけあるかよ」

男「…………わかったよ。通りでおかしい訳だぜ」

男「お前らエルフじゃないんだろ」

イケメン「……」

エルフ「……」

男「人間、いや、人間なわけがない。つまり、エルフと人間のハーフ。その集落なんだろ」

エルフ「……」

男「エルフとしての力を持つが、エルフとしての寿命や特質は無いのは半人間だから、違うか?」

イケメン「やれやれ、いい線行ってるがそこは違うんだな」

男「違う? じゃあ何が違うかいってもらおうか」

修造「エルフなら」ではなく、「エルフだったら」って事で……。

いきなり熱い男が出て来た……だと……!?

支援

ネタはできあがっとるきん。

明日まとめるわ。

あと、修造はすまんかった……。

④ 気にするな

イケメン「ここは俺とエルフで話すからfは向こうをたのむ」

村人f「わかりました、すいません……」

イケメン「どこから話したもんかね」

エルフ「……男は別に知らなくても」

男「お前らが教えてくれないなら、自分で探すだけだ」

イケメン「おい、待てよ出ていくつもりか」

男「少なくとも、俺が用あるのは本当のエルフなんだよ」

エルフ「……」

イケメン「その紙切れを渡しに行くのか? は、そんなこと無駄だよ」

男「紙切れ? ……っ!」

イケメン「なんだよ、やる気か?」

男「そうだ……俺は、この紙切れをエルフに届けに来たんだ」

イケメン「悪い事は言わねぇ、そんな事をしても無駄だ」

男「人間から見れば金。エルフから見れば紙切れ。でも、俺が見ればそれは違う。ありがとよ、俺がどうしてここに来たのか思い出した」

エルフ「え? そんな……」

男「今まで世話になったな、エルフ、イケメン。これから俺の言うことを良く聞いてくれると嬉しいんだがね」

イケメン「何の話だ」

男「まあ、俺はエルフの研究者みたいなもなんだよ」

エルフ「そうだったの……」

男「お前らが本当はなんて呼ぶべきかも思いだした」

イケメン「何」

男「確かにお前らはエルフだ。しかし、半分もその十分の一も力がない。年老いて捨てられた『ロートルエルフ』なんだろ」

イケメン「……」

エルフ「そうだよ、私たちは……ロートルエルフ。エルフの意味を無くした偽物のエルフ」

仕事行ってくる。

初心者なんで遅筆なのをゆるしてくれ……。あと改行制限がきつくて何回も修正してるんだがなんとかならんかね?

もっとどばーっと投下したいんだが。

おつかれさん

慣れればどってことない。vipもここと同じだし、もっとたくさんss書かれとるよ
多少制限緩めたって区切りはあるわけだからそこでまた考えることになるだけで大して変わらんし

悪い、ちょっと仕事でイラついてた……。

あくまでここで書かせてもらっている身なのにわがまま言ってすまない。

書く事に集中して、とにかく一本書きあげるよう心がける。

男「そうか、ならここに用は無い。だが、世話になった好実だ。これから人間の国で何が起こるか教えてやる」

男「毒ガスを使ったエルフの抹殺と、この森の開拓。人間はこの土地を開拓しようとしている」

イケメン「そんな馬鹿な!」

エルフ「ど、毒ガス……」

男「国王は人口の増加に合わせて新しい土地を求めている。隣国とは協定や商業の関係で切り落とすことはできないが」

男「エルフのいる森を開拓する事で問題を解決しようとしている」

イケメン「だが、そんな事をすれば……」

男「そう、エルフが人間を攻めてくるさ。魔法と怪力のエルフ……森の番人として恐れられている本当のエルフがな」

男「しかし、今回の人間の毒ガスの策は……攻めてくる前に毒ガスを風上から流し、全滅させるというものなんだ」

エルフ「……そんな事、できるの?」

男「国の技術者が強い毒を作ってな。本当はエルフを殺す毒だが、矢に塗っても魔法で弾かれる……なら空気にして吸い込ませるって考えなんだよ」

男「ちなみに、魔法じゃ防げない。毒ガスでどんな風に死ぬか聞きたいならお話しするが、生憎時間が押してるもんでね」

――男はカバンをもって外にでようとした。

イケメン「待て」

男「もうお前らに話すことなんて何もない」

イケメン「エルフに……会うことはできない。本物のエルフは結界の中にいるんだ」

男「な、なに!」

イケメン「お前がもしその金で、王国を攻めるように説得するのなら……無駄だ。どんな契約を持ちかけようと……俺たちの母は人間の話なんて聞きやしない」

エルフ「私、魔法の専門だったから知ってるけど……あの結界内は独自の空気清浄と循環ができてる。むしろ、エルフにとって……ううぅ……」

男「ロートルエルフを全滅させる、いい機会ってことか」

イケメン「……そうだろうな」

|∧∧
|・ω・`) そ~~・・・
|o④o
|―u'

| ∧∧
|(´・ω・`)
|o   ヾ
|―u' ④ <コトッ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

| ミ  ピャッ!
|    ④



男「なら、なおさらエルフ。つーかエルフの母ってやつに会わないとだな」

エルフ「そんなの無理よ! 男がどんなに頑張ったって……私たちでもあそこに帰ることができないんだから!」

イケメン「その通りだ。それに、その作戦はいつ始まるんだ?」

男「計算すれば、あと一週間あるか無いか」

イケメン「俺たちで、例えロートルだろうとエルフの力で人間を止めれないのか?」

男「設置個所は三百か所以上。大半の予想は付いても全部を止めないと毒は土地に定着する。人間はそこを炎で消毒しながら開拓する……そういうこと」

イケメン「くっそ! 人間め……」

男「じゃあな、せいぜい上手く風上にでも逃げることだな」

エルフ「ま、待ってよ。本当に、行っちゃうの?」

イケメン「そうだ、大体の予想が付くなら、避難するまで一緒にいてくれ! 安全な場所くらいわかるだろ」

男「……」

エルフ「男……?」

男「知らないね、元々俺はお前らに興味なんて無いんだから」

イケメン「お前、それ本当に言ってるのか!!」

男「……」

エルフ「行かないでよ……私、そんなのさみしいよ……」

男「人間っていうのはな、自分さえよければいいんだよ。お前らが殺してきた人間はみんなそうだったろ?」

イケメン「……」

エルフ「……」

男「じゃあな」

 ――家を出ていく男を止める人はいなかった。


男「……はぁ、ここらへんかな」

 夜、星と月明かりのみが男を照らす。

 生まれ育った町は遠く、その光は届かない。

 ロートルエルフの集落も、あの明るい村人も何も。

 彼は捨てた。

男「ここらへんならいいだろ。出てこいよ」

 ガサッ……。

幼女「……」


男「お前が、道案内してくれるのか」

幼女「」コク

男「あんまり早いペースだと付いていけないからな」

幼女「」コク

男「それと俺があの村に居付いてから監視してたのはお前か?」

幼女「私、あと三人」

男「なるほど、四人で監視されてりゃ気配も四分の一ってわけか」

幼女「今、結界を開けるから待って」

男「やはり通、ここらへんが上手くマッピングできなかったわけだ」

幼女「もうその地図はいらないはず。即刻処分すべし」

男「帰るときに使うんだよ」

 ――男のカバンの中の札束には、奇妙な線が入っている。

 ――札束を印刷番号順に並べ、一定数で隣に移すと一枚の大きな紙となり、

 ――書かれていた奇妙な線は地図へと変わる。

 ――ただ、一か所を抜いて

次回、マザーエルフ編

記憶を取り戻す前にエロシーンを入れようか悩んだが、やめてせいかいだったな。

また来るぜ。

待っとるよ

読み返したら誤字おおくてすんません……。

やはりと思った通りが……。

読み直ししないからこうなる。

 結界内

男「あとどれくらいでつくんだ……」

幼女「しばらく歩いてもらいます」

男「それ、何回目だとおもってんだ? 俺もいいかげん疲れてきた」

幼女「軟弱な……これだから人間は」

男「にしても、エルフの母ってのは地下深くにいるのか?」

幼女「そうですね」

男「マザーエルフ。エルフを産む者か」

幼女「……私は反対なのですけどね。貴方は何をしたのですか?」

男「なんの話だ」

幼女「たかが人間を、どうして結界内に入れるのか……。もしあなたがその毒を持っていたら、と思うとですね」

男「んなもん持ってないから安心しろ」

幼女「ふん」

男「思ったんだが、俺を魔法で運んだ方が早くないか?」

幼女「人間に使う魔法は抹殺以外に必要ない」

男「おー恐ろし」

 ・ ・ ・

ふむふむ


男「やっと到着か」

幼女「母上、お連れしました」

マザーエルフ「御苦労さま、もう下がっていいわ」

男「あんたが、マザーエルフか」

マザーエルフ「そうよ、よく来たわね人間」

男「伝承の通りだな。マザーエルフは人の形ではなく、大樹であると」

マザーエルフ「そう、だから私はあなたをずっと見ていた。この土地一体の木は全て私たちの子供」

男「……ロートルエルフはどうなんだ」

マザーエルフ「エルフは元々、人間の肉と形をした奴隷。壊れたら新しいのを作ればいいわ」

男「そうかい」

マザーエルフ「私の要件は、何か分かるかしら」

男「おっと、この森の全てを見通せるマザーエルフ様がこの人間めに。どんな御用でしょうかねぇ?」

マザーエルフ「……」

男「エルフ軍を王国に走らせれば三日と必要なく人間を滅ぼせるはず。息子娘である苗木もどんどん植えられるはずなのに……。どうしてそんな事をしないんでしょうかね?」

マザーエルフ「どうやら、思った以上に情報を持っているようね……」

男「ただで動くわけねーだろ、取引だ」

マザーエルフ「いいでしょう。そちらの条件は」

男「……ロートルエルフを結界内で保護しろ。毒ガスはどう考えても阻止する事はできない」

マザーエルフ「私の力を使ってもですか」

男「ああ、地中に埋める、川に流す、空気だけじゃなく……もっと多くの方法で毒は回るからな」

マザーエルフ「なるほど」

男「さて、お前の望みは何か……言ってもらおうか」

マザーエルフ「お前の体が欲しい」

男「やはり、そうだろうな。人間を滅ぼさない理由」

男「さっきの幼女を見て思ったが、こっちでも病気は流行ってるのか?」

マザーエルフ「貴方には関係のない事です」

男「じゃ、さっそく。全体命令を出してもらおうか」

エルフマザー「いいでしょう。貴方は死ぬまでこの結界の外に出れなくなりますが……いいですね」

男「ああ、俺は構わん」

マザーエルフ「では……こちらへ」

 ――マザーエルフの洞(ウロ)が開く。中は光に包まれていて、それがマザーエルフの本体。

男(俺は楽しかったぜ……エルフ、イケメン)

男(上手く、生きてくれよ)

 ――男は、光の中へ入って行った。

マザーエルフ『ようこそ中へ。これより、全体命令を発令。それと同時に、貴方から耐病のワクチンを作らせてもらいます』

マザーエルフ『それまでの間、私とリンクすることによって森の情報を好きに閲覧できます』

男「そうか……契約は守られてるか見れていいな……」

マザーエルフ『では、始めますよ』

男「うっ……ぐぁぁあああああああああああああ!」

 男に、無数の光の矢が突き刺さる。

 血は出ない、皮膚が切れた訳でもない。

 それでも全身、外も中も関係なく激痛が走る。

マザーエルフ『ショック死してもらうと正しいデータがとれません』

男「ううぅ……だったら、麻酔とか、用意したらどうなんだよぉ!!」

マザーエルフ『麻酔がかかれば正しいデータは取れません』

男「くそったれ!」

マザーエルフ『少し、脳を見せてもらいましたが。……なるほど、貴方はエルフ研究者などではなく。王国の王子だったわけですか』

男「へ、だからどうした……」

マザーエルフ『毒ガスの影響は国民にも及ぶ。しかしそれは病気持ちの毒殺の為でもある。病気を持った人間は路頭に捨てられる。城下町の悲惨さは驚きましたね』

男「……」

マザーエルフ『体が成長しない、未成長病……人間の遺伝子の欠損が原因ですので、貴方の体からワクチンを作ればエルフも再生産することができます』

男「ふ、ははははは」

マザーエルフ『何がおかしいのですか。頭に以上は見られませんね』

男「まったく、俺は王子として色々な国のリーダーを見てきたが、ろくな奴はいない」

マザーエルフ『私は完璧です』

男「いいや、甘いんだよ。考え方が!」

マザーエルフ『何を言い出すかと思えば……』

男「俺、人間じゃん! てめーらと違って貪欲なんだよ!』


マザーエルフ『そんな馬鹿な! 私の中に入って来るなんて……そんな事できる訳が無い!』

男『なーにちょいと、エルフ軍を動かして王国とその隣国の関係をぶっ壊させてもらう』

マザーエルフ『そんな事をしても……そうか』

男『隣国の支援なしに毒ガス作戦は展開されない。それと、俺の体を使って作るワクチンを人間界にばらまかせてもらう』

マザーエルフ『なるほど、腐っても王子という訳ですね』

男『だから』

マザーエルフ『それでも』

男『テメーを』

マザーエルフ『貴方を』

男『ぶっ潰す!』

マザーエルフ『受け入れる訳にはいきません!』


http://www.nicovideo.jp/watch/sm17043217

エルフってこういう生き物だと思う。年老いず、朽ちず、ただ古くなっていく……。

コピーミスったよ、データ飛んだよ。それでも終焉編を書くよ……。

また明日、会えたら会いましょう。




頑張ってくれ

マザーさんってssとかでよくある人間から自立した人工知能と大体同じ思想だよね


[79]へ

ac初代はめっちゃ好きやー。でもイメージというか、裏設定じゃないけど、マザーエルフは宇宙人的な存在かな。

投下開始。

――


男「……」

男「はっ! やべ、押し負けちまった!」

エルフ「起きた、やっと起きた……」

男「お? ここは三途の川か?」

エルフ「ふえ~、私たち生きてるよぉ~……」

イケメン「おお、起きたのか! ようやくお目覚めとはな」

男「イケメン! ここはどこだ? あれからどれくらい、マザーエルフは、毒ガスは、えっと、その前になんでお前らここに?」

エルフ「うぇぇぇぇぇえええん」


男「うるさい! 少し黙ってろ! ちょ、鼻水やめろ!」

イケメン「まったく、ここはマザーエルフの結界内だ。ちなみに、お前が突撃してから一週間眠っていた」

男「ほかのみんなは?」

イケメン「全員いる。エルフ、ロートルエルフに被害は無い。ついでに言えば新しいエルフの生産が始まった」

男「……そうか、お前らはとりあえず無事だったか。

イケメン「まさか、マザーに立ち向かうなんてよぉ……お前は勇者か何かか?」

男「うっせ、毒ガスはどうなった」

イケメン「十か所以上は動いちまった。半分は爆破なりなんなりで処理。エルフ総動員で捜索中さ」


男「そうか……やはり無理だったか」

イケメン「なに、見つけりゃ処理すればいい。苗木を植える場所が見つかっていいくらいさ」

男「……エルフの生産が再開したなら、ワクチンはできあがったんだな」

マザーエルフ「ええ、おかげさまで必要以上に時間はかかりましたけどね」

エルフ「お、お母様」

イケメン「母上」

マザーエルフ「いかがですか、気分は」

男「頭がガンガンするさ。用済みの俺はなんで生きてるんだ?」


マザーエルフ「それは、この者たちが殺すな……と自らの意思で言ってきたからだ」

エルフ「みんなでお母様に抗議したんだよ」

イケメン「これでも一触即発だったぜ」

エルフ「里のみんなも、男のこと心配してた。毒ガスの事も結界の中に避難する事も……全部男のおかげだって話して回ったんだから」

男「ところで、マザーエルフ」

マザーエルフ「何かしら」

男「こんな事を聞いても無駄かもしれないが、ワクチンが欲しい。サンプルさえあれば後は自分で作る」

マザーエルフ「残念ながら、貴方にサンプルを渡すつもりはありません」


男「だよなー。ま、別にいいけど」

マザーエルフ「その代り、完全なサンプルを必要なだけ用意しましょう」

男「……は?」

エルフ「なんでもかんでも一人で背負わないで、私たちにも相談してよね」

イケメン「そうだぜ、一人で百人救うより、百人で十万人救った方が多いだろ?」

男「どういう事だ」

マザーエルフ「王国と隣国の関係はエルフによって分断されました。その分断をしたのは彼らですよ」

男「エルフ! イケメン! お前ら何をやったんだ!?」

イケメン「本当のエルフは毒ガスの撤去」

エルフ「私たちは隣国と王国の間に森を作ったの! お母様の力でどわーって一瞬でね!」


男「え? どういう事だ?」

イケメン「第二のエルフの里ができたわけさ」

男「な、なんじゃそりゃ!?」

マザーエルフ「ええ、ちょうどいいマザーエルフの元があったので作らせてもらいました」

男「……まさか」

マザーエルフa『聞こえますか、愚かな人間。よく生きてましたね』

男「どういう事だ……」

マザーエルフb「ここは王国と隣国の間にある第二エルフの里です」

男「マジかよ。……もしかして」

マザーエルフb「貴方が私のお父様です」


男「知らない内に父親になってるなんて……」

マザーエルフa『……元々、存在概念の混入は人間でいう交尾と同じことなのです』

男「……へえ、そうなんだ」

イケメン「おめでとう」

エルフ「おめでとう」

男「やめてくれ!」

それって想像したらわりと怖くね?

……。

と、言う訳で。

マザーエルフと王国から逃げ出した王子の間にできた新マザーエルフ。

第二のエルフの里を広げる為に、新しい時代を作り上げる話は……また今度。

正式エルフはマザーエルフaの管轄。ロートルエルフは男とマザーエルフbの管轄と決まり、

色々ありながら平和に暮らしたとさ。

男「終わり」

あ、言い忘れたけど。

里a 王国 里b 隣国

みたいな並び位置かな。男よ、王国を包囲してしまえー(投げやり)

最後あっけなさ過ぎたような気がするが乙



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