凛「CPとクローネの野球対決?」 (205)

・デレマスSSです

・アニメ世界の話になります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454592918

凛「CPとクローネの野球対決?」

武内P「はい。先日常務の方から提案がありまして、親睦を深めるために野球の試合をしようとのことです」

凛「……常務が? そういうことをする人って感じはしなかったけど」

武内P「そう、ですね。ただ、常務も舞踏会を終えてから少しずつ変わってきているのかもしれません」

凛「ふーん。なるほど。ちょっとした歩み寄りってとこかな」

武内P「……それはわかりませんが、いずれにせよそういう話があったことは確かです。今は返事を考えているところなのですが……」

凛「いいんじゃない? やろうよ、野球。常務からそんな話なんて今後ないかもしれないし、皆だってやりたがると思うよ」

武内P「そう言っていただけると助かります。こちらとしても、常務の好意を無下にはできませんので……」

凛「じゃあ決まりだね。CPの皆には聞くまでもないし……。でもそうなると、一回くらいは練習もしないとね。ポジションとか、打順も決めないと!」

武内P「……そうですね」ニッコリ

武内P「やれるだけのことをやりましょう。ただし、お仕事に支障のない範囲で、ですが」

凛「そうだね。たとえお遊びでも、負けるわけにはいかないよ。絶対勝とうね、プロデューサー」

武内P「ええ」

武内P「……ということで、渋谷さんとアナスタシアさんはクローネ組に別れ、残りの皆さんをCP組として野球の試合を行います」


卯月「野球の試合……ですか?」

未央「うおー! 燃えてきたー! しまむー、レッスン終わったら一緒に素振りしよう、素振り!」

李衣菜「野球対決かー。ふふ、ロックだね!」

智絵里「私、ルールわからないけど大丈夫なのかな……」

かな子「大丈夫だよ智絵里ちゃん! こう、ガーンと打ってパーンと飛んで、後はゆっくりダイヤモンドを一周するだけだよ~」

杏「それなにが大丈夫なのさ……」

美波「うーん、ラクロスだったら自信あったんだけどなぁ。野球は私もルールが曖昧かも……」

アーニャ「でも、ラクロスでも棒状の道具、使いますね? ミナミならきっとうまくできます」

美波「そうかな? 全然違う形してるけど……」

莉嘉「それよりそれより! 早く打順とかポジションとか決めちゃわない? あたしはカリスマJCだからー、やっぱり8番ライトを希望っ☆」

みく「……莉嘉ちゃん、それは一番良くない人のポジションにゃ」

みりあ「野球って、良いとか悪いとかあるの? 私、どこがいいのかな?」

きらり「にゃは☆ みりあちゃんは一番若くて元気だからぁ、センターとかいいかもしれないにぃ♪」

蘭子「ククク……そうね。未だ熟れぬ青い魔翌力は、世界の中心にて解放するのが最善かもしれ、」


凛「ちょっと!!!」バン


蘭子「ひぃっ!」

凛「プロデューサー! これはどういうことなの!?」

武内P「えっと……なにか気になる点が?」

凛「気になるとかじゃなくて! どうして私がクローネの方に入ってるわけ!?」

武内P「何故かと申されますと……それは当然のことではありますが、渋谷さんはクローネの一員だからです」

凛「いや、まあ、そうだけどさ! でもっ。CPの一員でもあるでしょ?」

武内P「はい。その通りです。ですが渋谷さん、これはお仕事でもなんでもなく、ただのお遊びですので……」


凛「……へえ」


凛「お遊びとか言っちゃうんだ……。ふーん。じゃあそのお遊びなら私がどこにいっちゃってもいいんだ」

武内P(最初にお遊びと言ったのは渋谷さんだったと思うのですが……)

杏「まあまあ、凛ちゃんもそこまでにしときなって。大方あれでしょ、クローネとCPの人数調整でそうなったんでしょ?」

武内P「ええ、そうです。常務と話を進めている中で、どうしてもクローネの方にこちらから人員を送らなければ9人は揃わないということでして」

未央「そっかぁ。まあそれなら仕方ないよね。人数足りないと試合もできないんだし」

みく「ま、先輩グループとしてのハンデには丁度いいかもしれないにゃ」

卯月「凛ちゃん、対戦相手にはなりましたけど、お互い頑張りましょうね!」

凛「……」


凛「ふふ」

凛「……面白いことを言うね、卯月は」

卯月「え? 別に私、面白いことを言ったつもりじゃ、」

凛「みんな……。試合の日には私を敵に回したことを後悔させてあげるよ」


凛「後で謝ったって、知らないんだからね!」グス


バタン


みく(悪役みたいに去っていったにゃあ……)

美波(凛ちゃん、ちょっとだけ泣いてたわね。よっぽど一緒に野球したかったのかしら……)

武内P「ええと……ではその……」


杏「よし! じゃあさっさとポジションを決めよう!」


武内P「あ、はい。そうしましょうか……」

李衣菜「なんか、妙に杏ちゃんがやる気だね」

智絵里「野球好きだったのかな……?」

杏「あっ。でも、もうそろそろ時間だね。杏は丁度今日はオフだから、後のことは杏とプロデューサーに任せて、皆はお仕事に戻るといいよ」

かな子「そうだね。私もレッスンに行かないといけないし」

莉嘉「おっけー☆ じゃあ後はよろしくねー!」

美波「それではプロデューサーさん、宜しくお願いしますね。それじゃあ皆、行きましょうか」


-----------


杏「さてと。それじゃあパパッとオーダーを決めちゃおう、プロデューサー」

武内P「はい。ではまずは……守備位置から決めていきましょうか」

杏「あ、ちょっと待ったプロデューサー。実は杏からお願いがあるんだけど~」

武内P「お願い、ですか?」

杏「うん。あのね、杏はやっぱりあくせく働くのは性に合わないからさー、指揮をとった方が良いと思うんだよ!」

杏「だから監督やらせて! ね、いいでしょプロデューサ~」

武内P「なるほど」クス

武内P「ええ、構いませんよ。むしろ監督をさせるならば双葉さんが適任だと思います」

杏「やった! 話が早くて助かるよプロデューサー」


杏「それじゃ改めて、守備位置から決めるんだっけ?」

武内P「ええ。まずは守備の要でもある投手と捕手から決めようかと思うのですが……」

武内P「投手についてはお一人、既に考えている方がいます」

杏「……奇遇だね。杏も一人、たった今思い浮かんだところだよ」

杏「CPの中で一番ピッチャー向きなのと言えば、そりゃもう、きらりでしょ?」

武内P「……その通りです」


杏「すんごい速い球投げそうだもんねー。背も高いから、角度もありそうだし」

武内P「はい……ですが、諸星さんを投手にはできないかもしれません」

杏「え? なんでさ? もしかして常務から禁止されてるとか?」

武内P「いえ、そういったことは全くありません」

武内P「単純に、諸星さんの投げる球を誰も捕球できない可能性があるからです」

杏「ああー……そうだね」

武内P「諸星さんが一体何キロの球を投げられるのはわかりませんが、仮に軟式の球を使って120キロ辺りまで投げられるとすれば、捕る方の負担が大きすぎます」

杏「CPの中で可能性があるとすれば……うーん。誰だろ。未央ちゃんくらいかな?」

武内P「イメージの話ではありますが、私も本田さんくらいだろうと思います」


杏「そうなるときらりが投げるか投げないかは未央ちゃん次第ってことかー」

杏「それで、もしきらりが投げられなかった場合は?」

武内P「その場合は、本田さんを投手に、諸星さんを捕手にするのが良いと思います」

杏「ピッチャーとキャッチャーは二人の内で固定するってこと?」

武内P「その方がわかりやすいですし、他の皆さんもバタバタせずに済むでしょう」

杏「確かにそうかもね。おっけー。それじゃ次は?」


武内P「次に重要なのは、私はファーストだろうと考えています」

杏「ファースト? ファーストなんて誰でもよくない?」

武内P「多くのアウトはファーストの捕球によって生まれるのですから、やはり運動能力のある者に任せたいのですが……」

武内P「私は新田さんにファーストを任せたいと思っています。身長も諸星さんの次に高いですし」

杏「うーん……なーんか勿体ない気がするけどなぁ。ファーストならかな子ちゃんでよくない?」

武内P「……なぜ、三村さんなのですか?」

杏「ああいや、他意はないよ! うん……」


杏「わかったよ。プロデューサーが言うなら、杏はそれに従うまでだよ」

武内P「ありがとうございます」

杏(このぶんだと、プロデューサーはもう自分の中でオーダーが固まってるんだろうな……)

杏(杏が監督の意味って……)

リアル野球BANでいいやん

>>17
確かに。リアル野球BANでええやんこれ
面倒くさいことしたなぁ


武内P「次に内野ですが、セカンドに前川さん、ショートに多田さんはどうでしょうか」

杏「アスタリスクコンビってわけかー」

武内P「ええ。息の合った連携プレーも期待できるのではないかと」

杏「……どうだろうね。プロデューサー、もしかしてアライバコンビみたいになるとか思ってない?」

武内P「……。まあ、その、多少ですが」

杏「杏には目に浮かぶよ。2塁上で解散してる二人の姿が」

武内P「……」


杏「まあいいよ。それで、アスタリスク内での振り分けはどういう意図なわけ?」

武内P「ええと、ショートは守備職人的なイメージですから、ロック好きな多田さんが喜ぶかと思いまして」

杏(ものすごいしょうもないな……)


杏「プロデューサーさー。ファースト以降のポジションは実はどうでもいいとか思ってない?」

武内P「……」

杏(否定しないんだ!)

武内P「仕方ありません。皆さんの野球適性が現時点でまるでわからないのですから」

杏「まあ、確かにね」

杏「じゃあ次いこう次ー」


武内P「残りの内野はサードですが、これは三村さんにお願いしたいと思っています」

杏「なるほどなるほど~」

杏(……これは、理由を聞いてもいいのかな)

杏(強い打球を体で止める点において優れています、とか言い出したらまずくない?)

杏(村田の面影を感じるとか言われてもやばいよこれ)

杏(……やめとこう)


杏「杏もそれでいいと思うよ! それじゃ後は外野だね!」

武内P「はい。段々とオーダーも煮詰まってきましたね」


武内P「まずレフトとライトなのですが、城ヶ崎さんと赤城さんがよろしいかと思います」

杏「若い二人だね」

武内P「ええ。それで、赤城さんは左利きなのでライトをお任せして、レフトを城ヶ崎さんにしようかと」

杏「そうだね。っていうか、CPチームには左利きがみりあちゃんしかいないんだねー」

武内P「そうなりますね」


杏「だったらさ、みりあちゃんがファーストでもよくない?」

武内P「そこまでするほど、左利きがファーストに有利とは思えませんし、何より身長が足りませんね」

杏「そっか。まあそうかもねー」

武内P「それに、赤城さんと城ケ崎さんがレフトとライトにいることで、グラウンド上に凸レーションを作ることができます」

杏「……ああ、うん」

杏「ごめん、どういう意味?」

武内P「諸星さんは投手か捕手になるわけですから、形として、こう、お三方が三角形のように配置されるわけです」

杏「あぁ。なるほど。凸っぽくなるよってことか」

武内P「ええ、そうです」


杏(ごめんねプロデューサー。全然意味がわからないよ……)

杏(そんなものを作ってプロデューサーはどうしたいんだろう)


杏「……プロデューサー、最近忙しくて疲れてない? 言ってくれれば杏だって、肩くらいは揉んであげるよ?」

武内P「きゅ、急にどうされたのですか? 私の方なら大丈夫ですよ」

武内P「確かに忙しいですが、皆さんのお仕事が増えてきていることでもありますから」


杏「あー……うん」

杏「よし。それじゃ、あとひとつだ! ちゃちゃっとセンターを決めて、打順に移ろう!」

武内P「ええ、そうしましょう」


杏「それで、えっと、まだ残ってるのは蘭子ちゃん、智絵里ちゃん、卯月ちゃんか」

杏「これはまた、言っちゃ悪いけど誰を選んでもって感じになったね」

杏「どうするのプロデューサー。今のところは誰で考えてる?」

武内P「……」

武内P「島村さんにしましょう」

杏「ふうん……」

杏「それで、理由は?」


武内P「……」

武内P「これは、まじないのようなものなのですが……」

武内P「我々CPのセンターを務めるのは、島村卯月さん」

武内P「センター島村卯月……。どうです? いい響きだと思いませんか?」


杏「……ふふ」

杏「なるほど~。いや、杏もそれはいいと思うね」

武内P「では、決まりですかね」

杏「ま、決まりだね」

杏(外野は終わりかなー。精々、打球が飛ばないように祈ろう)


-----------


杏「それで、うーん、打順かー」

武内P「双葉さんは、一番重要な点は何だと思いますか?」

杏「そんなのもちろん、きらりを何番にするかだよ」

武内P「現時点での案としては?」

杏「一番か、三番か四番」

武内P「なるほど」

杏「問題はさーあれだよ。きらり以外が打てるのか打てないのかってことだよ~」

武内P「まあ……諸星さんが打てるのかどうかも確かではないのですが」

杏「でもさあ、きらりだよ? 打てないところをイメージできないんだよなー」

杏「それでだよ、きらりはもう確実に打つとして」

杏「他のメンバーがそれなりに打てるんであれば三番、四番がいいと思うよ」

武内P「……もしそうでなければ、打席の多く回る一番がよいと?」

杏「そういうことだね~」


武内P「……」

杏「プロデューサーはどう思う?」

武内P「……諸星さんは、一番がいいかもしれませんね」

杏(プロデューサーの中では、CPってそんなに期待されてないんだね……)

杏(ま、野球の話だけどさ)

杏「そうだね。もしかしたら一番がいいのかもしれないけど……」

武内P「……けど?」

杏「いや、もしきらりを一番にしたらさ、クローネからはどう映るのかなって」

武内P「!」

杏「まるでさー、きらり以外は打てませんよって宣言してるみたいじゃない?」

武内P「それは……そうかもしれませんね」

杏「こっちの士気にも関わるし、相手へのプレッシャーも弱いんじゃないかなって」

杏「あんまり小細工をやるよりも、きらりにはドカッと四番に座っていて欲しいかなって」

杏「なんとなくそんな気がしてきたよ」


武内P「そこまでは思い至りませんでした……。やはり、双葉さんが監督を務めてよかったと思います」

杏「ふふん。まあね! 杏もやるときにはやるんだよー」

武内P「しかし……」

杏「しかし? なにか不満でもあるの?」

武内P「一番に強打者を置くことは……多田さんの言葉を借りればロックなことだと思うのです」

杏「はあ……」

武内P「一番諸星さんとなれば、2007年巨人の高橋選手のようで、格好いいと思いませんか?」

杏(ただの巨人ファンだこれ!)

杏(ってことは……)

杏(ああ、かな子ちゃん……)


武内P「そういう部分を考えても、諸星さんの打順を決めるのは早計なのではないかと……」

杏「プロデューサー」

杏「それ私情入ってない?」

武内P「……おそらく、そうなのでしょうね」

杏「わかった。それじゃ、きらりは四番ね」

武内P「はい……」

すみません、今日はここまでにしますー
また明日続き書きます~

やきう好きの20才児の出番はありますか?

>>49
おはようございます主です
今のところはユッキは出す予定ないです…巨人とか言っちゃってるしね

遅くなりましたが主ですー
ゆっくりですが再開します


杏「きらりは四番で決まりとして……。後は上から順に決めていこうかー」

武内P「そうですね。私は一番には、赤城さんを推したいと思います」

杏「……」

杏「それってさあ、もしかして四球狙い?」

武内P「ええ、その通りです」

杏(お遊びだなんだって言っといて、結構プロデューサーもガチなんじゃ……)

武内P「走る方も悪くはありませんし、何より唯一の左利きです。凡打でも、出塁できる可能性があります」

杏「うーん。でもなー。みりあちゃんはまだ子供だよ?」

杏「ボールの見極めとかさ、一番バッターのプレッシャーもあるだろうしさー」

杏「なにより、みりあちゃんに四球を狙えっていうのは、ちょっと酷いんじゃない?」

杏「みりあちゃんなら絶対に打ちたがると思うんだけどな~」

武内P「うっ……」

武内P「……では、赤城さんの一番はやめにしましょう」

杏「杏的には、一番は美波ちゃんがいいと思うね」

杏「なんだかんだ、試合になるとみんな緊張すると思うしさ」

杏「打てても打てなくても、美波ちゃんの後なら落ち着いて試合に入れると思うんだよね」

武内P「そうですね……そうしましょうか」


杏「よし」

杏「で、次は二番か……」

武内P「二番でしたら、前川さんはどうでしょう?」

杏「……小技的な?」

武内P「ええ……小技、的な……」

杏「それ、猫のイメージだけで言ってない?」

武内P「……そうなりますかね」

杏「杏、段々イメージだけでオーダー組んでるうちのチームが心配になってきたよ……」

武内P「それは仕方のないことです……」

杏「まあね。あ、でも、ああみえてみくちゃんって真面目だし、バントとかきっちりしてくれるかもしれないねー」

杏「うん。二番はみくちゃんで杏は異論ないよ~」

武内P「ありがとうございます」


武内P「それで次は、三番、ですね」

杏「ん? 三番かぁ~」


杏「じゃ、未央ちゃんでいこう」

武内P「ええ。本田さんでいきましょう」

杏「決まりだ」

武内P「決まりですね」


杏「いやぁー、未央ちゃんはすんなり収まってくれてほんと助かるよ~」

武内P「全く、その通りですね」

杏「残りのメンバー全員、未央ちゃんになってくれれば楽なんだけどな~」

武内P「……それならば、全員諸星さんの方がよろしいのでは?」

杏「全員きらりかー。それやばいねプロデューサー。最強だよ」

杏(すごくうるさくなりそうだけど)


武内P「まあ……話を戻して、次は五番ですね」

杏「このへんからはもう、誰でも良いって感じだね」

武内P「そんなことはありませんよ。諸星さんの後に続くわけですから……」

杏「そう? 杏はもう誰でもいいけどなー」

杏「プロデューサーは誰がいいと思うわけ?」

武内P「ここは悩みどころですね……」

武内P「今のところは、多田さんか三村さんかとは考えています」

杏「なるほどなるほど」


武内P「多田さんは体を動かすことに自信があると聞きましたし、運動できるイメージは多少ですが想像できるので」

杏「まあ少し、ボーイッシュな感じもするしね」

杏「それで、かな子ちゃんは?」

武内P「三村さんは……そうですね。何と言いますか……」

武内P「……」

杏「パワーがありそうだから?」

武内P「……」

杏「パワーがありそうだから?」

武内P「……はい。パワーがありそうなので……いいのかなと……」

武内P「ただ、運動自体はあまり得意そうには見えませんので、その辺がネックですね」

杏「つまり、パワーだけの扇風機になりそうだと」

武内P「だ、誰もそんなことまでは言っていません……」

杏「ふふ、冗談だよー。でも確かに、その二人だと悩むのも仕方ないかもね」


武内P「双葉さんは、どのようにするのがよいと思いますか?」

杏「うーん。そうだね~」

杏「……ここはいっそ、あれをやるのもいいかもしれないね」

武内P「……あれとは、一体なんのことです?」

杏「ふっふっふ」

杏「ずばり! Wチャンス打線だよ!」

武内P「Wチャンス打線……ですか?」

杏「プロデューサーは知らないか。世代じゃないのかもしれないね」

杏「いい? まずねー。五番には自動アウトになるであろう卯月ちゃんを置く」

武内P「!?」

武内P「双葉さん、正気ですか!? 諸星さんの後に島村さんを置くなんて、そんな……!」

杏(プロデューサーの中でも卯月ちゃんは自動アウトなんだね)


杏「まあまあプロデューサー。最後まで杏の話を聞いてよ」

武内P「……はい。申し訳ありません」

杏「とにかく、卯月ちゃんは五番に据える」

杏「それで、六番にはみりあちゃん」

杏「七番が莉嘉で、八番が李衣菜」

杏「そして最後が裏の四番……九番かな子ちゃん、ということだよ」

武内P「……」

武内P「……なるほど」

武内P「つまりWチャンスというのは、一番から四番までの流れを二回作る、ということですね?」

杏「そう。卯月ちゃんを境目にして、下位打線でもチャンスを作るってことだねー」


杏「どうかな、プロデューサー?」

武内P「……」

武内P「……正直なところ、今の話を聞くだけでは机上の空論にしか思えません」

杏「……」

武内P「ですが、やってみる価値はあるのかもしれません」

杏「お。それじゃあ……」

武内P「ええ」

武内P「そのWチャンス打線、採用しましょう」

杏「やったー!」

武内P「プロジェクトクローネに打ち勝つ強打の野球……」

杏「……この打線で、クローネをぼこぼこにしちゃおう!」

武内P「はい!」


-----------


ピー、プツン


アーニャ「えー、以上が、CPチームのオーダー編成のもようです、常務」

常務「ふむ、ご苦労だったな。また何かあれば頼む」

アーニャ「ダー、それでは、レッスンの時間なので、行ってきますね」

フレ「アーニャ様、ご苦労でありましたー! 貴重な情報、感謝いたします~♪」

奏「レッスン、頑張ってね」

アーニャ「はい、みなさん、後のことは、よろしくおねがいしますね?」

バタン

周子「……」

周子「いやー、まさかアーニャちゃんが盗聴器までつけていたとはねー。ちょっとびっくりだよ」

奈緒(ちょっとびっくりっていうか、普通にやばくないか? KGBか何かかよ……)


凛「まあこのくらい、私を売ったCPの皆には当然のことだよ。そうでしょ、常務?」

常務「……」

常務「まあ、あまり褒められたやり方ではないが、戦いの上では情報に一番の価値がある。それを得るためには必要なことだったろう」

奏「それにしても、Wチャンス打線なんてね……」

フレ「そうそうそれ、すっごいやばくない? ねーねー常務さーん、私たちもそれにしようよ~!」

常務「……ふっ」

常務「心配する必要はない。あんな打線は、頭の足りない者達の考える打線だ」

奈緒「え、そうなのか?」

常務「考えてもみろ。諸星きらりの後に島村卯月を置くなど、普通の頭で考えればおかしいだろう?」

常務「そもそもWチャンスと言うと聞こえはいいが、六番赤城から始まり九番三村で終わる流れを、君達ならチャンスと呼べるか?」


常務「ただでさえ一つのチャンスすらものにするのが難しい面子だというのに、それを別けるなどとんでもない」

常務「流れとは、大きな一つのものがあればそれでいい。小さな流れなど所詮、いくつあろうが無に帰する」

凛「……」

周子「うーん、確かに……」

常務「だろう? 私から言わせてもらえば、あんなものはWチャンス打線と呼ぶにはおこがましい」

常務「あえて呼ぶとするなら……そう、ノーチャンス打線がお似合いだろうな」

「……」


フレ(奈緒ちゃん奈緒ちゃん!)

奈緒(なんだよフレデリカさん)

フレ(今のは笑うとこだよ! なんで笑わないの!)

奈緒(なんであたしだけに言うんだよ!)

フレ(いーからはやくはやく! はい3、2、1!)

奈緒「い、いやー常務、それおもしろいですねえ! ははは」

常務「……」


常務「……では、我々もオーダーを考えることとしよう」

奈緒「うあー! フレデリカさーん!!」

凛「なんなの奈緒、うるさいよ」

周子「そうそう、静かにしてないと、CPチームに話聞かれちゃうかもしれないよー」


奏「まあ、そうね。私達がCPチームのオーダーを知れたのだから、逆だってあり得るかもしれないわね」

奈緒「いや、普通そこまでしないと思うんだけど……」

常務「……ふむ。無いとは思うが、可能性を潰しておくに越したことはない。このルーム周辺の警備を厳重にするよう伝えておこう」

奈緒「えっ……? そこまでするのか?」

奈緒「大体、オーダーを知っても知られても、あたしらが選手じゃあんまり意味ないと思うんだけど……」


常務「……そうとは限らんぞ、神谷奈緒」

常務「何が勝負を左右するかなど、始めるまではわからないのだからな」

常務「後で悔やむくらいなら、たとえ小さなことでも完遂しておく」

フレ「……それがプロジェクトクローネのやり方というものさ」

常務「……」

フレ「では私は警備の者へ連絡してくる。……それではな」

バタン

常務「……」


-----------

???「……ふふっ」

-----------


常務「……連絡、ご苦労だったな。宮本フレデリカ」

フレ「いえいえ~♪」

常務「では早速だが、我々もオーダーを決めることにしよう」

周子「……なんか、結構どきどきするね~」

常務「そうだな……ではまずは、」


凛「!」ガタッ

凛「常務! 私を……私をピッチャーにして!」


常務「……」

フレ「おお、いきなり立候補だー!」

奏「随分とやる気ね……」


常務「……」

常務「突然大声をあげるな、渋谷凛」

凛「……」

常務「物事には順序がある。しばらく話を待ちなさい」

凛「……わかった」

奈緒(凛のやつ、すごい気迫だな……)


常務「何から決めるかだが……まずは、監督を選ぼうかと思う」

常務「これは橘ありすに任せようと思うだが、君達はそれでいいか?」

奏「私はそれでいいわ」

奈緒「あたしも」

凛「うん」

フレ「まあ実質常務さんが監督みたいなもんだからね~傀儡のありすちゃんだ~」

周子「つまり一番使えなさそうなのがありすちゃんってことかー」

奈緒「いちいち余計なことを言うなよ、二人とも……」

すみません今日はここまでにします
できれば明日にまた続き書きます~

どうも主です
ちょっとだけ進めていきますー


奏「でも、ありすちゃんっていっつもタブレット触ってるから、データを取らせてみたら面白いかもね」

常務「……それが役に立つかはわからないが、まあ、そういったことも今後の勉強になるだろう」

常務「彼女は一番若いからな。人の上に立つということを学ばせる目的もある」

常務「勿論、我々のチームには余るほどの人数がいるわけではない、非常時には彼女にも出場してもらう」

奏「……そうね」

常務「それでは、監督は決まりだな」

凛「……。それで、次は?」


常務「次は、ピッチャーとキャッチャーを決める」

凛「!」

常務「そしてあらかじめ言っておくと、私は先ほど立候補した渋谷凛をピッチャーにするつもりは一切ない」

凛「なっ……」

奈緒「え!?」

周子(これはまた、随分ばっさりと……)


凛「……常務、どういうつもりなのか説明してくれる?」

常務「ふむ……説明、か。……そうだな、総合的に判断してのことだろうな」

凛「さっきの私の態度が悪かったから?」

常務「ふふ、そんなことはない。むしろ君の意気込みは、本来ならば買ってやるべきものだろう」

常務「しかし、今回はそうもいかない気がしていてな」

凛「……わからないよ。私は、クローネの中で一番良い球を投げる自信があるよ」

奈緒「まあ、そうかもしれないな……」

フレ「私も凛ちゃんでいいと思ってたんだけどな~」


常務「確かに渋谷、君は一番良い球を投げるかもしれないな」

常務「だが今回我々が相手にするのはシンデレラプロジェクトだ」

常務「君も所属しており、交友の深い者達を相手にするわけだが……」

常務「想像してみたまえ。君がマウンドに立ち、CPの者達がバッターボックスに立った時のことを」

常務「きっと彼女らは、どこか安心するのではないかな? 自分達のよく知っている、君がマウンドにいることを」

周子「……なるほどね」

常務「我々は戦いの際には、彼女らにとって異質の存在でなければならない」

常務「君をピッチャーにしない理由としては、概ねそういったところだ」


凛「……」

常務「どうだ? 理解してくれたか?」

凛「……納得はできないけど、私が投げると勝てない可能性があるってことなんだよね?」

常務「そうだな」

凛「だったらいいよ。私は勝てればなんでもいい……」

常務「……理解が早くて助かるよ、渋谷凛」

常務「それでは改めてピッチャーについてだが」

常務「私の求めるピッチャーとは、他を圧倒する威圧感を持つ、絶対的な存在だ」

常務「投げる球の良し悪しなどどうでもいい。己のまとう空気だけで打者を抑え込めるような……そんな者だ」

奈緒(随分ハードル高くないか?)

奏(……クローネには、そんな子はいない気がするわね……)

常務「どうだろう、誰か我こそはという者はいないか?」


「……」


周子(まあそりゃ、いるわけないよね~)

常務「そうか……。ならば仕方がないな」

常務「私が投げるしかあるまい」


凛(!?)

奈緒(!?)

周子(!?)

奏(……)

フレ(あ、これやばいやつだ~)


常務「ではピッチャーは決まりとして……、」

周子「タ、タイム! 常務さん、ちょっと私達だけでお話してもいいかなー?」

奈緒「ちょっとだけ、ちょっとだけだから!」

常務「……別に構わないが」


サササッ


「……」

フレ「いや~やばいね~、常務さんの腰が死亡決定~?」

奏「フレちゃん、あんまり冗談言ってる場合じゃないわよ」

凛「まさか常務がピッチャーなんてね……」

奈緒「これはまずいな……何がまずいって、流石にCPの皆が可哀想過ぎるだろ……」

周子「もし常務さんが投げてたら、私だったらバット振る気もおきないね」

フレ「もしホームランとか打っちゃったら首にされたり~?」

周子「ホームランだったら自宅謹慎くらいじゃない? ピッチャー強襲は……アウトね」首クイッ

奈緒「これは何としてでも止めさせないと……!」

凛「つまり、誰かがピッチャーを志願すればいいんでしょ?」

奏「……そうは言っても、さっきの話じゃ誰も認められないんじゃないかしらね」

フレ「それじゃあれだね! もう嘘ついちゃうしかないっ!」

フレ「誰か一人を最強ピッチャーにまつりたてよう~♪」

奈緒「おっ、それいいかもな」


常務「おい君達、まだ話は終わらないのか?」


奈緒「やばい! 急がないと!」

凛「じゃ誰にする?」

周子「誰?」

奈緒「誰だ?」

奏「えっと……」

フレ「奏ちゃん」

凛「奏」

奈緒「奏」

周子「じゃ奏ちゃん」

フレ「よし! 奏ちゃんだ♪」

奏「……」


ササッ


周子「話は終わったよー常務さん」

常務「……ようやくか。今は大事なオーダー決めの途中なんだぞ」

フレ「ごめんなさーい♪ でもねー常務さん、私達すごいピッチャーを発見したんだよ!」

常務「……なに?」

常務「それは一体、誰のことだ?」

周子「ふふふ……それはね、奏ちゃんのことだよー」

奏「……」

常務「速水奏が、か?」

周子「そうそう。実はね奏ちゃん、こんな細い体してるけど150km出るんだよ~」

常務「なんだと!?」

奈緒(バレバレな嘘つくなよ周子さん!)


常務「それは本当か……? 速水」

奏「……」

奏(150kmってどれだけすごいのかしら……)

奏「……。まあそのくらいは、乙女のたしなみかしらね」

常務「な……!?」

常務「ふふ……素晴らしいな。こんな人材が眠っていたとは……」

常務「……流石は私の選んだクローネの一員なだけはある」


フレ「それだけじゃないよ! 奏ちゃんってサイドスローなんだよ~」

常務「なに? サイドスローで150kmを出すのか!?」

フレ「そうそう♪ しかもホテルムーンサイド投法っていう、超すごいフォームなのだ!」

奈緒(頼むからいらない嘘を重ねないでくれ!)

フレ「しかも決め球には奏ちゃんだけのオリジナル変化球、クレッセントムーンもある!」

周子「更にクイックは驚異の0.5秒」

フレ「アイドルの間では球質が重いって大評判ー!」

周子「友紀さん曰く、ジャイロボーラーなんじゃないかって噂もあるね」

フレ「どうどう常務さん! これはもう、奏ちゃんはピッチャー以外あり得ないね♪」


常務「……」

常務(……仕方のない奴らだな)


常務「わかった。それでは速水奏、君をピッチャーに任命しよう」

周子「おー!」

フレ「やったー!」

奈緒「奇跡だ! 奇跡が起きたー!」

凛「……ふう」


奏「……」

常務「……」

奏(常務さんは、嘘だってわかってるみたいね……)

フレ「じゃじゃ、頑張ってね奏ちゃん♪」

奏「……皆の期待に応えられるかわからないけど、やるだけやってみるわ」

常務「ああ、頼んだぞ。期待している」

凛「それじゃ、ピッチャーも決まったことだし次は……」

周子「奏ちゃんの女房役だね」

奈緒「……常務は誰か当てがあるのか?」

常務「ふむ、そうだな……」

常務「私が今考えているところだと、例えば君だな、神谷奈緒」

奈緒「え? あ、あたし!?」

常務「ああ」

フレ「ん~奈緒ちゃんか~」

凛「常務、奈緒がキャッチャーの理由は……?」


常務「……まあ、それなりに動けるだろうという予想と」

常務「後は、普段から多々目にする慌てぶり……これをキャッチャーを務める中で改善してもらうつもりだ」

周子「すごいねー、ちゃんと考えられてるんだ」

奏(常務さんのオーダーは教育的な意味合いが強いのかしら……)

奈緒「な、なるほどな」

凛「でも常務、奈緒のこの性格は変わらないと思うよ」

フレ「確かに~。奈緒ちゃんはいじられてナンボだからね~。おりゃ、眉毛いじいじ~♪」

奈緒「っ! や、やめろよ! 眉毛は関係ないだろ!」

常務「……」

常務「だから、そういうところを改善しろと言っているんだ」

奈緒「あ、あぅ……」

常務「たまには君から反撃してみたらどうかね? やられっぱなしで悔しくはないのか?」

奈緒「……そうは言っても……」

奈緒(返り討ちにあう未来しか見えない……)

すみません今日はここまでにします…
段々いつ終わるんだかわからなくなってきました

どうも主ですー
今日は忙しくて全然書けなかったので夜更かしでちくちく頑張ります~


常務「まあいい。一度キャッチャーを体験する中で、なるべく冷静さを身につけてくれ」

常務「他の者達も異論はないな?」

凛「うん」

周子「おっけー」

常務「ならば次は……そうだな。セカンドとショートでも決めようか」

凛「内野の中では重要なポジションだね……」

フレ「CPチームはみくちゃんとりーなちゃんだったっけ~」

周子「あたし達のチームも息の合ったコンビがいいのかな?」

常務「いや……そこまで考える必要はないだろう」

常務「何せ野球チームとしては急ごしらえのものになるのだからな」

常務「息の合う合わないもあったものじゃない。連係プレーなどと我々が言っていられる立場ではないさ」

フレ「でもさでもさー。やっぱりセカンドとショートはCPみたいにユニットの方がかっこよくないー?」

奏「……そうは言っても、クローネの二人ユニットといえばありすちゃんと文香しかいないわね」

奈緒「それは……ちょっとまずいかもなぁ」

周子「がんがん抜かされそうだねー」

常務「だから、ユニットにこだわるのは無意味だと言って……ん?」

常務「……いや待てよ……。そうか、この手があったか!」


フレ「お、常務さんなにか思いついちゃったー?」

凛「常務が興奮するなんて珍しいね」

常務「ふふふ……これは妙案かもしれんな」

常務「ブラックトライアングルだ……! ブラックトライアングルを作るぞ!」

周子「は?」

フレ「常務さーん、意味わからないんで説明おにゃしゃー♪」

常務「いいか、まず……ショートに渋谷凛」

凛「私か……」

常務「セカンドに北条加蓮」

フレ「ほうほう」

常務「そして二つの点を繋ぐ最後の点……センター神谷奈緒だ……!」


奈緒「え?」

奏「ちょっと待って、それって……、」

常務「これより君達はトライアドプリムス改め、ブラックトライアングルだ。そう名乗るといい」

常務「渋谷凛には試合当日までに地獄のバックファイヤーピッチャー殺しを覚えてもら、」

周子「はいはーい、タイムターイム」

凛「常務、少し落ち着いた方がいいと思うよ」

フレ「途中から何言ってるかわかんなくてまじやばーい♪」

常務「……なんだと? 全て今説明した通りなのだが?」

奈緒「いやいや! ていうか、なんだ? あたしはキャッチャーなんじゃないのか?」

常務「……なに?」

常務「……貴様はキャッチャーなのか?」

奈緒「えっ、あの、そうだと思うんだけど……」

常務「君のような冷静さを欠く者に、キャッチャーが務まるわけないだろう!」バン!

奈緒「ひぃっ!」ビクッ

奈緒(理不尽過ぎるだろ……!)


奏「ええと……奈緒をキャッチャーに決めたのはついさっきの常務さんよ?」

フレ「常務さん記憶ガバガバ過ぎ~」

常務「……」

常務「そんなことはわかっている。気が変わったと言っているんだ」

常務「神谷奈緒がセンターにいなければ、ブラックトライアングルは完成しない」

周子「……それさー、よくわからないけど三角形ならいいってことなんでしょ?」

周子「だったら別に奈緒ちゃんがキャッチャーのままでもいいんじゃないの?」

凛「確かにそうだね」

フレ「一度決めたことだしね~」

奏「常務さん、私も、もう奈緒と組むつもりでいたんだけど」

常務「……」

常務「……君達は、そのような紛い物で構わないと言うのか?」

凛「紛い物も何も、常務が何を目指してるかがわからないんだけど……」

周子「そうだねー。まあ漫画かアニメの話だとは思うんだけどさー」

フレ「なになに? 常務さんでも漫画とか読むの~? 最近面白かったのとかないー?」

奈緒「それはあたしも気になるな。ベルばらとか読んでるのか?」

奏「……ちょっと、話がずれてきてるわよ……」


常務「そうだな……すまない、どうやら熱くなっていたようだ」

常務「こんなことではCPのプロデューサーと同じ轍を踏みかねん……」

常務「それで、何の話だったか? 私がベルばらを読むかどうかの話か?」

フレ「常務さんホントに頭大丈夫~?」

奏「激務がたたったのかしら……」

常務「……本気にするな。ほんの冗談だ」

常務「話を戻そう。神谷奈緒はキャッチャーのままだとして、ショートとセカンドは渋谷凛と北条加蓮という話だったな」

周子「んー、セカンドに加蓮ちゃんか……」

凛「加蓮にセカンドはちょっと厳しいんじゃないかな、常務」

常務「ふむ……だが、CPチームには赤城みりあを除いて右利きしかいないのも事実だ」

常務「右方向に打球が全く飛ばないとまでは言わないが……どうなのだろうな。こればかりはわからない」

常務「しかし元々北条については外野に置くことを考えていた」

常務「その北条を内野に置くことができれば、そのぶん外野は手厚くすることが可能だろう」

奈緒「つまり外野をとるか内野をとるかってことか」

凛「まぁ……もし加蓮が駄目そうなら途中でポジションを変えればいいじゃない?」

常務「……それもそうだな」

常務「では、セカンドは北条加蓮でいこう」

フレ「おっけー♪」

周子「りょうかーい」


奏「ようやくオーダーも決まってきたわね……」

常務「ああ、少し時間をかけすぎているな」

常務「あまり長引いても君達のスケジュールに影響がある。ここからは私の中で確定しているところから発表しようと思うのだが」

奈緒「確かに、その方がいいかもしれないな」

凛「それでいいよ」

常務「……ではまず、ライトには鷺沢文香に入ってもらう」

常務「これについては、恐らく君達も異論はないだろう?」

周子「まあ、そうだねー……」

奈緒「一番無難かもな、ライトが……」


常務「うむ……この鷺沢文香についてなのだが、私はほとんどいないものだとして考えている」

常務「平たく言ってしまえば、我々のチームにライトは存在しないということだ」

フレ「結構キツイこと言うねー常務さん」

常務「ふん、何も大袈裟に言っているわけではない」

常務「そもそもあのように長い前髪では白球が追えるわけがないだろう」

常務「アイドルということを差し引いても丸刈りにしたいくらいだ」

フレ「それだったら文香ちゃんをCPのプロデューサーの家に連れ込めば万事解決だ~♪」

凛「……」

周子「鷺沢文香熱愛発覚! 346プロも話題沸騰だねー」

常務「……」

常務「……そんなことがあれば、私は丸刈り程度では済まさないぞ?」

周子「あ、はい」

フレ「もー、常務さん冗談に決まってるでしょ~」


奈緒「なぁ、さっきから全然話が進んでないぞ……」

凛「常務、いいから話進めようよ」

常務「……いいや待ちたまえ」

常務「君達が万が一にもスキャンダルを起こさないかと私は不安に感じてきた」

常務「君達の背負っている美城という城が、どのようなものであるかを再確認する必要があるだろう」

常務「一度野球のことは保留し、その辺りの話をさせてもらう」

奈緒「あああぁー! なんなんだよ一体!」

凛「常務! オーダーは!?」

奏「……諦めた方がいいわよ、二人とも……」

奏「黙って聞いてましょう……その方が早く終わるわ……」


………


常務「……というところだ。大体のところは理解してもらえただろうか」

フレ「うんうん。すっごい理解したよ……」

周子「わかりすぎて辛いくらいだね」

凛「……」

奈緒「……」

常務「よろしい。では今日はこれで解散だ」

奏「えっ?」

凛「ちょ、ちょっと待ってよ! オーダーはどうなったの?」

常務「ん?」

常務「……そうか、我々はオーダーを決めていたんだったな」

フレ「……常務さん……」

奏(フレちゃんが憐みの目を向けてる……)

常務「もとはといえば、君達がいらぬ横槍を入れるからだろう」

常務「それで、どこまで話したのだったか……」

フレ「文香ちゃんをどーやったら丸刈りにできるかだったっけ?」

奈緒「違う! 違う違う! それは全然違うからな!」

奈緒「まじでやめてくれよ! 日が暮れちゃうぞ!?」

朝も早いですが進めていきますー
時間も日も安定せずすみません…


凛「さっきまで話してたのはライトに文香を置くってことだったね」

常務「ああ、そうだったな」

凛「それで、文香をいないものとして考えるってことだったから……」

凛「つまり、センターには運動神経の良い子を置くってことかな?」

常務「ほう。察しがいいな、渋谷」

常務「君の言う通り、ライトの鷺沢をカバーする形で……」

常務「センターにはアナスタシアを置く」

常務「足は特別速いわけでもないらしいが、CPの中では速かったそうだからな」

凛「まあ……そうだね」

常務「落ち着きもあるし、野球の飲み込みも早いだろう」

常務「君達もそれで構わないな?」

奈緒「おう」

周子「いいんじゃない?」

フレ「おっけーだよー♪」


常務「……では残るはファースト、サード、レフトだけか」

奏「まだ決まってないのはフレちゃんと周子ちゃん、それと唯ちゃんだけね」

常務「ふむ……比較的マシに思える者が残ったな」

常務「後はある程度、適当に振り分けても構わないくらいだな……ん?」

周子「ん?」

常務「いや待てよ……」

フレ「どーしたの常務さん?」

常務「……宮本フレデリカ、君の利き手は右か左か、どちらだ?」

フレ「左だよ~♪」

常務「そうか……では塩見周子」

周子「なになに? あたしも利き手?」

常務「ああ。君はどちらだ?」

周子「あたしも左だねー」

常務「……」

常務「では……君達の誰でもいいので教えて欲しいのだが、大槻唯の利き手はどちらだ?」

奏「えっと、唯ちゃんなら確か……左だったはずよ」


常務「そうか……」

常務「……これはまずいな。オーダーはやり直しだ」

奈緒「はっ!?」

凛「え!?」

常務「ここまで決めてきたオーダーは全て忘れたまえ」

常務「現ポジションの全ての者達を解体し……」

常務「白紙に戻す」

「……」

奈緒「って、ちょっと待ってくれよ!」

奈緒「白紙ってどういうことだ!?」

常務「どういうことだ、か。言葉の通りだ」

常務「このままではサードに左利きの者を置くことになる」

常務「ファーストとレフトは構わないにせよ、サードでは大問題だ」

常務「私は左利きのサードなど許すつもりはない」

奈緒「……別にさ、遊びの試合なんだしいいんじゃないか?」

奈緒「また初めからやり直すのかよ……?」

常務「……君達がどう思っているのかは勝手だが、私は遊びなどとは考えていないのでな」

常務「私がやり直すと考えた以上、君達には従ってもらうしかない」


凛「……」

凛「常務。その必要はないよ」

常務「……なんだと?」

凛「オーダーを組み直す必要はないの」

常務「……理由を説明したまえ」

凛「いい? まず……クローネには右利きが五人しかいない」

凛「しかもそのうち三人が文香とありすと加蓮で、実質サードには使えない」

凛「そうなると残るは私と奏だけど……私はショートで奏はピッチャー」

凛「つまり……どうしたってサードには左利きしか置けないってことがわかる」


常務「……」

常務「……ならば速水をサードに回して、ピッチャーを他に見繕えばいい」

凛「ふふ、そうかな?」

凛「常務もさっき言ってたけど、CPには左利きがみりあちゃんしかいない」

凛「そうなると、当然左のピッチャーより右のピッチャーの方が断然いい」

凛「そしてサードと同じように、ショートだって当然右利きの方がいい」

常務「……」

凛「ほら、どうしようもないでしょ?」


常務「……要するに、君は私に妥協しろと言っているのか?」

凛「ふふ、そんなんじゃないよ」

凛「だって私達のチームには、アーニャがいるからね」

奈緒「ああ、そうか!」

奏「……なるほどね」クス

常務「なんだ? アナスタシアが一体どうしたというのだ?」

奏「アーニャちゃんは両利きなのよ、常務さん」

常務「な……それは本当か?」

凛「うん」

凛「だからアーニャをサードに回して、後は残りの三人でポジションを埋めれば……」

奈緒「万事解決ってわけか! すごいぞ凛!」

常務「ふふ。なるほどな……」

常務「行き詰ったからといって、全てを白紙に戻すのは早かったというわけか……」

常務「君達、先ほどの言葉は撤回しよう」

常務「このまま、オーダー編成を続ける……!」


フレ「あれ? でもさ常務さーん」

常務「……なんだ?」

フレ「奈緒ちゃんも左利きじゃなかったっけ? キャッチャーは別にいいの~?」


常務「……」


周子「あっ……」

凛「えっ」

奈緒「は?」

常務「……」


常務「君達……先ほどまでの会話は全て忘れたまえ」

常務「……現オーダーはこれにて完全に破棄し……」

常務「――白紙に戻す」

奈緒「うわぁあああぁああー!」


………

……




杏「……ねえプロデューサー?」

武内P「はい……」

杏「これっていつまで聞いてればいいの? もう杏……しんどくなってきたんだけど」

武内P「……奇遇ですね、私も頭が痛くなってきました」

杏「もうやめよ? これ、オーダー決める気なんて最初からないんだよきっと」

武内P「はい……しかしですね……」

ガチャ

??「……失礼、します」


杏「お」

武内P「……!」

武内P「……お疲れ様です。アナスタシアさん」

アーニャ「はい、お疲れ様です、プロデューサー」

アーニャ「あー、えっと……マイクの調子は、どうですか?」

武内P「……はい、それでしたら、今のところは良好ですね」

武内P「アナスタシアさんにはこんなことまでして頂いて……本当にすみません」

アーニャ「ダー、それはよかったです♪」

杏「でもアーニャちゃん、もーこれはだめだよ……」

アーニャ「え? やっぱり、ダメ、だったんですか……?」

武内P「ああ、いえ! そういう意味ではなく……」

杏「もう何時間も聞いてるけど、クローネのオーダーが全然決まらないんだよ」

杏「ちょうど今、さっきまで決まってたのが全部おじゃんになったとこ……」


アーニャ「……フフ。そういう、意味でしたか」

アーニャ「クローネのみんな、面白い、ですからね」クス

杏「ほんと、聞いてるこっちの身にもなって欲しいもんだよ~……」

武内P「……」

武内P「……もしかしたら」

杏「……ん?」

武内P「もしかしたら、常務は我々が盗聴していることに気付いているのでしょうか?」

杏「……」

武内P「……それで、こちらが聞く気を失うような会話を続けているのだとしたら……」

杏「……どうだろうね」

アーニャ「でも、アーニャ、バレないようにやりました……」

アーニャ「えっと……ぬめり? ないと思います」

杏「アーニャちゃん、それ抜かり、だよ?」

アーニャ「あー……イズヴィニーチェ、すみません……」

主です、長らくほったらかしてすみません…
全く話は進みませんが、ちょっとだけ更新していきます


杏「はぁ……まあどっちにしても、このまま聞いてても収穫は無さそうだね」

杏「最悪さ、クローネのオーダーがわからなくても、向こうに偽のオーダーを知らせただけで十分じゃない?」

武内P「……それは、そうなのですが……」

武内P「わざわざ優位に立てる機会を捨てるのも、どうなのかと」

杏「……はぁー」

杏「プロデューサーはほんと仕事熱心だねー。いや、よく考えたらこれは仕事じゃないか」

武内P「……アイドルの皆さんに関わることでしたら……何でも仕事のようなものです」

アーニャ「……」

アーニャ「プロデューサー。そういう言い方は……冷たいと、思います」

アーニャ「私と星を見にいく約束も、仕事……なのですか?」

武内P「え?」

杏「ん? それ何の話?」


武内P「あぁいえ、その……」

アーニャ「私がCPに協力するかわりに、一緒に星を見に行くって、プロデューサー、約束してくれました」

杏「……ああ、なるほど」

アーニャ「星を見に行くのに、テレビカメラも、歌もステージも、必要ない、です……」

アーニャ「……それでも、プロデューサーにとっては、仕事、なのですか?」

杏(アーニャちゃん、もしかしてちょっと怒ってる?)

武内P「えっと……その……」


武内P(双葉さん……)ヒソヒソ

杏(ん、なに?)

武内P(すみません……アナスタシアさんが何故怒っているのか、わかりませんか……?)

杏(え、わかんないの、プロデューサー?)

武内P(……はい……)

杏(はぁ……まったくもう)

杏(敬語のときと同じだよ、他人行儀なのが嫌ってことなんでしょ? たぶん)

武内P(……なるほど)


武内P「アナスタシアさん」

アーニャ「……はい」

武内P「貴方の言う通り、星を見に行くことは……仕事ではないかもしれません」

杏(そこは断言してよ……プロデューサー)


武内P「ですので、その、お互い固くならずに……」

武内P「ええと、遊びに行くような感覚で……私も付き添わせて頂きます」

武内P「それで……よろしいですか……?」

アーニャ「……フフ」

アーニャ「はい♪ それだと私もうれしい、ですね」

武内P「……」ホッ

杏「……」

杏(でも仕事じゃなかったら、それってもうデートなんじゃ……)

杏(まあ、そういうことは言わないでおこう)


武内P「あ……ただ、アナスタシアさん」

アーニャ「なんですか?」

武内P「こちらが言えることでもないのですが、一つ条件をつけさせてください」

アーニャ「条件……ですか?」

武内P「はい」

武内P「星を見に行くのは、プロジェクトクローネが我々に試合で勝利した場合……という条件です」


アーニャ「……?」

杏「プロデューサー、それって何の意味が……あ」

杏「ああー! なるほどね~」

アーニャ「? えっと、すみません。話がよくわかりません……」

杏「ふふ。プロデューサーも、案外熱い男ってことだよ」


武内P「……」

武内P「今、アナスタシアさんにはクローネ側でありながら我々に協力をして頂いています」

武内P「ですがその協力は、試合のプレーにまで持ち込まれる必要はありません」

武内P「野球というものは、どちらも全力で戦うべきものですから」

武内P「……ですからこれは、アナスタシアさんが試合に全力で臨むための条件……ということです」

杏「宣戦布告ってわけだよ、アーニャちゃん」

アーニャ「……」


アーニャ「なら、クローネが負けたら、星は見に行かない、ということですか……?」

アーニャ「プロデューサー、約束してくれたのに……嘘、つくんですね」

武内P「あ、いえ! 勿論クローネが負けても、星は見に行きます!」

杏「ええー!?」

杏「プロデューサー、流石に男が廃るの早過ぎるよ!」

武内P「あくまでその……形式的な形で、ということで……」

杏「それだと意味ないんじゃ……」

アーニャ「フフ、それを聞いて、安心しました♪」

アーニャ「つまり、私は全力でプレーすればいい、ですね?」

武内P「……はい」


アーニャ「わかりました」ニッコリ


アーニャ「では、もう敵同士ということで、私は失礼しますね?」

武内P「え? ……もう、ですか?」

アーニャ「はい、全力でCPのみんな、倒さないと、ですから」

アーニャ「それではプロデューサー、杏、お疲れさまでした」

武内P「あ、あのアナスタシアさん、これは録音機能などはどうすれば……、」

バタン

杏「あらら……行っちゃったね」

杏「これで有利なカードは無くなっちゃったわけか……」


武内P「……はい、ここからは……正々堂々と勝負していきましょう」

杏(盗聴しといて正々堂々って言ってもな……)

杏「あ、そうだ。クローネのオーダーはどうなってるの?」

武内P「……ええと」

武内P「特に、進んでいる様子はありませんね」

杏「まだ無駄話が続いてるのか……」

杏「プロデューサー、そろそろ時間だよ? どうするの?」

武内P「……」

武内P「私はもう少し、ここで粘っていようと思います」

武内P「会話を録音できればよかったのですが、方法を聞けなかったので……」

武内P「……ですので双葉さんには、彼女の指導の方をお願いしたいのですが」

杏「……」


杏「ていうか、プロデューサーさ……」

杏「ほんとにピッチャーはあの案でいくの? 今ならまだ引き返せるよ?」


武内P「……いえ、大丈夫です」

武内P「……我々がクローネに勝つためには、彼女の覚醒が必要不可欠です」

杏「……そうは言ってもさ」

武内P「双葉さんが不安に感じていることはわかります」

武内P「しかし我々には、どうしても投手が足りないのです」

武内P「クローネの方には含みを持たせた言い方をしましたが……諸星さんは私の予想だと、ほぼ投げられないと考えていいでしょう」

杏「だから、その理由を教えてってば。球速だけの理由じゃないんでしょ?」

武内P「……それは、後日、全体練習の日にわかると思います」

杏「……」


杏「はあ……わかったよ」

杏「ま、プロデューサーが何にも話してくれないことは、こっちも慣れっこだからね~」

武内P「……すみません」

杏「それじゃ、面倒だけど働いてくるかー……」

杏「試合の日にまでにモノにしないと、えらいことになるしねー」

武内P「……ええ」

武内P「宜しくお願いします……監督」ニコ


杏「……ふふ」

杏「……働くのは嫌だけど、監督なら仕方ないね」

杏「見ててよプロデューサー……」

杏「シンデレラプロジェクトを救う魔界のエース……杏が降臨させてみせるよ!」


………

……




凛「はぁ……疲れた……」

凛「もうこんな時間か……」

凛「結局何時間も話したのに、オーダーは決まらなかったし……」

凛「こんな調子で、CPの皆に勝てるのかな……」

凛「……」


凛(ん?)

凛(……女の子が、道路に突っ立ってる……)


ブオオオオオオン


凛(!)

凛(……向こうからトラックが!?)


凛「危ないっ!!」


タタタタタッ

バッ


??「……え?」


ガシッ

バターン



凛(……)

凛(……助かった?)


??「あいたた……なんなんだ君は急に!」

凛(……助かったみたいね……)

凛「……なんだ、じゃないよ……。トラックが来てるの見えなかったの!?」

??「トラックって……ああ」

??「もしかしてこれのことか?」ポチ


ブオオオオオオン


凛「!?」


??「……ああ、そうか、君は私を助けようとしたわけなんだな」

??「すまなかった……。これは3Dホログラム技術の実験でな、さっき君が見たトラックは映像なんだ」

??「通行人は誰もいないと確認したつもりだったんだが……申し訳ない」

凛「……」

凛「……ごめん、ちょっと混乱して何を言ってるのか……って、痛っ……」

??「! 怪我をしたのか?」

凛「あ、うん……でも血も出てないし、体を打っただけだと思う……」


??「すまない、全部私のせいだ……。手当をするから、少し歩けるか?」

凛「別に……大丈夫だと思うけど、少し歩くって、どこに行くの?」

??「すぐ近くの私のラボに行く」

??「私の専門は工学だから……手当の仕方もわからないんだ」

??「ラボになら詳しそうな人がいるから、その人に見せよう」

凛「うん……わかった」

??「よし、では行くか」


??「……そうだ、名前も知らない者のラボに行くのも不安だろう?」

晶葉「――私の名前は池袋晶葉だ。池袋博士と呼んでもいいぞ?」

とりあえずここまでですー
話が遅くてすみません!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月16日 (火) 01:12:04   ID: VRMdjuNB

黒井崇男「決まったオーダーを白紙とは、美城!貴様のようなそこら辺の石ころと磨きかけの原石との区別のつかぬ小娘に城の主たる資格はない!、いずれ王者たるわれら961プロが直々に叩き潰してくれるわ!」
玲音「寝返ったフェアリーとジュピターそして私を合わせて、7名しかいないが。」
黒井「違う!ライブで叩き潰すのだよ。」

2 :  SS好きの774さん   2016年02月24日 (水) 11:36:39   ID: cSyhA2od

春香「プロデューサーさん!私達765プロもシンデレラプロジェクトに野球で殴り込みましょう!」
オーダーは
投手 菊地真
捕手 萩原雪歩
ファースト 水瀬伊織
セカンド 三浦あずさ
サード 双海亜美
ショート 四条貴音
レフト 双海真美
センター 天海春香
ライト 我那覇響
監督 秋月律子
ベンチ 如月千早、星井美希、

3 :  SS好きの774さん   2017年09月16日 (土) 02:00:37   ID: 8V8UoyXj

右利きが多いCPにサウスポーの方が有利やろ

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