【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック ソロ-1【オリジナル】 (1000)


ごくごくありふれた剣と魔法のファンタジー世界
その世界には多種多様のダンジョンが存在します

あなたは様々な理由によりそこへ踏み入る事となりました
与えられた能力と知恵を駆使し、攻略を目指しましょう


情報まとめ http://seesaawiki.jp/dungeon_attack/

前スレ 【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その7【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454152280/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454575105


■ 能力値に関して


【筋力】 物理的攻撃の威力、力技による障害物の除去、などに影響
【耐久】 身体的被害の大きさ、疲労や毒物への耐性、などに影響

【敏捷】 攻撃などの回避、軽業の成功率、などに影響
【感覚】 気配の察知、直感による危険の予知、五感の鋭さ、などに影響

【知識】 魔物やアイテム、その他希少な種族や言語等に関する所持情報量、などに影響
【意志】 恐怖や逆境への耐性、一般的に忌避される行為の実行、などに影響

【魔力】 魔法の習得、マジックアイテムの運用、などに影響
【幸運】 様々な被害の軽減、不運な出来事の回避、などに影響


■ ルール説明

1)
HP・MPといった物は数値化されません
現在あなたがどれ程弱っているかは描写から想像して下さい

2)
様々な判定は所謂 【下方ロール】 にて行われます
コンマ下一桁が対象の能力値を下回った場合、成功として扱われます
ただし能力値は現在負っている身体的・精神的被害の度合いなどでマイナス補正がかかる場合もあります

能力値と同値の場合はかろうじて成功した扱いとなり、判定が連続する場合は次回判定にマイナス補正がかかります
また、出目が0の場合はファンブル、1の場合はクリティカルになり、結果が極端化します
かろうじて成功とファンブル・クリティカルが重複した場合は、かろうじて成功が優先されます

3)
あなたには3回のコンティニュー回数が与えられています
コンティニュー地点は任意では選択できず、死因となった出来事を確実に回避できる時点まで自動で巻き戻ります
コンティニューによって発生する判定や展開でのデメリットは存在しませんのでご安心下さい
また、コンティニュー後は無限ループ発生防止のため、死亡前と同じ行動は制限されます

4)
様々な行動の際、常識的に考えて当然行われるべき行動は自動的に実行されます
例えば、一切明かりの存在しない暗闇を調べる場合、ランタン等を所持していれば自動的に使用します
これらの自動使用は行動時の宣言であえて制限する事も出来ます(例:明かりを使わずに闇の中を調べる)

5)
明確に自殺以外の何物でもない行動は行えません
その手の行動が指定された場合は無効化され、安価下として扱われます
例:切腹する、固定したロープを首にかけて段差を飛び降りる、など
ただし、特定の状態異常中においては可能となる場合があります

6)
安価で 【作戦会議】 が宣言された場合、最長15分間、安価が停止されます
参加者で自由に意見交換を行って下さい

7)
その他、ルールに関する質問がある場合は極力回答します


■ 現在のあなたのステータス


◆ 男性 / 23歳


◆ 能力値

【筋力】 3  【耐久】 4
【敏捷】 8  【感覚】 2
【知識】 .10  【意思】 1
【魔力】 4  【幸運】 4


◆ 神の祝福

【進化する魂】

試練の神による祝福。
あなたは難行を乗り越える度に成長する。


◆ 職業

【学者】

知識を用いた判定が成功した場合、追加の情報を獲得できる。
低級かつ一般的なアイテムの鑑定が自動的にクリティカルになる。


◆ 性格

【好奇心旺盛】



◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】

【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x3】
【干し肉 x3】

【水袋 / 100%】

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】


■ 所持品詳細


◆ 鉄製の短剣

斬撃 / 刺突

基礎攻撃力 : 2
基礎防御力 : 2

命中補正 : 3
加工補正 : 1

刃渡り30cm程の短剣。
武器としては護身用の域を出ないが、扱いやすい。
物品の加工にも利用出来る。


◆ 雨除けのケープ

基礎防御力 : 1

回避補正 : 0

旅装として一般的なフード付きマント。
雨を通さないよう、醗酵させた果実の汁と蜜蝋による防水加工が施されている。
やや硬く着心地が悪いのが欠点。


◆ 旅人のローブ

基礎防御力 : 1

回避補正 : 1

一般的なローブ。
防具としての能力は無いに等しいが、動きやすい。
通気性に優れ快適。


◆ 革製の手袋

基礎防御力 : 2

回避補正 : 0

フィールドワークのお供に。
丈夫で長持ち。


◆ 革製のブーツ

基礎攻撃力 : 1
基礎防御力 : 2

命中補正 : 1
回避補正 : 1

フィールドワークのお供に。
丈夫で長持ち。


◆ 大型ヒップバッグ

基礎防御力 : 3

回避補正 : 0

ベルトで腰の後ろに固定する、革製の頑丈なバッグ。
丈夫で長持ち。

このアイテムに一定以上のダメージが与えられると、所持品に破壊判定が発生する。


◆ 堅焼きビスケット

穀物を練り固めて焼いた食料。
味はそこそこ程度であるが食感が良く、冒険者の間では割合人気。
一つで半日は腹持ちするだろう。


◆ 干し肉

乾燥させた肉。
塩気がややきついが、肉食系冒険者に人気がある。
食事の際、水を多く消費する。
一つで半日は腹持ちするだろう。


◆ 水袋

水を持ち運ぶための、革製の袋。
一杯まで満たせば三日分にはなるだろう。


◆ ポーション

良質の薬草と少量の魔力を用いて作られる薬品。
傷にかければ消毒、血止め、治癒促進の効果がある。
また、飲み込む事で疲労を回復する事も出来る。


◆ 小型のランタン

携帯用の照明器具。
小型のため、長距離を見通すには不安が残る。
簡単な仕掛けで火打石を叩き、着火する方式。


◆ 獣脂

掌にすっぽり収まる程度の、固形の燃料。
とにかく安いが、かといって品質が悪いわけではない。
一般的なランタンを三時間ほど灯せるだろう。


◆ 携帯用調理器具

フィールドワークのお供に。
最低限の調理が出来るだろう道具の詰め合わせ。


◆ 地図用羊皮紙

地図を描くのに丁度良い大きさと形の羊皮紙。
予備も含めて十分な数がある。


『君には心底失望させられたよ』


大陸北部の過半を支配する、大英雄が築きし帝国。
その覇道を支える研究院において僕がそう告げられたのは、つい先日の事だった。


幼い頃から、僕には一つの衝動がある。
この世の全てを知り尽くしたい。
魂の奥底にこびり付いているとすら確信出来るそれは、常に僕を突き動かしてきた。

初めは極簡単な物。
生まれた村にあった井戸を見れば、掘り方に興味が沸き。
畑の作物を見れば、調理法を聞いて回る。
その程度の、多少知りたがりな子供として、僕は育った。

そう、そこまではどこにでも居る、ただの子供だった。
転機は突然の啓示。
十歳の洗礼を受けるために訪れた神殿で聞き取った、神の声である。


"求め、穿ち、暴くが良い。
 お前が挑み続ける限り、私は与え続けよう"


それで、全てが変貌した。


神の言葉は真実であった。
それまで理解の及ばなかった物事にも手が届くようになったのだ。

無論、何の代価も無しにという訳ではない。
必死で学び、幾夜も悩み、自身の不足に臍を噛む。
しかし、その心を苛む苦難を乗り越えれば、全てが自身の血肉と化した。

何もかもが正しく報われる。
かの試練を司る神の権能は、そういう物なのだと理解した。
そこに自身の性能など、一切が無関係。

僕は狂喜し、あらゆる物事を学んだ。
学び、学び、学び、神の導きに従って未知に対して挑み続け。


そうして、いつしか辺境の賢者などと大層な名で呼ばれるようになった頃。
帝国の研究院から僕に誘いがかかったのは、いっそ当然の事であったのかも知れない。


帝国が誇る研究院は、僕にとってまさしく楽園そのものと言えた。
この世の知を集積させたそこは、巷に曰く大陸の脳髄。
数多の未知を既知に変え、無数の既知から未知を生み出す。

物を知らぬ愚者は大袈裟だと吹くその評価は、僕に言わせれば的確という言葉すら不足であった。

そこでも僕の行動は変わらなかった。
学んだのだ。
学び、学び、学び、学び、学び……飢えた獣のように知を貪った。

辺境の賢者という呼び名から、辺境の文字が取れるまでにかかった時間は酷く短い。
研究院の大図書館、そこに置かれる蔵書の内容、全てを呑み尽くした頃には、僕は既にそう呼ばれていた。


順風満帆。
胸を張ってそう誇る事の出来た生活は、しかし突然に終わりを告げた。

失敗はただ一つ。
僕は、人間という物に関して余りに無知過ぎたのだ。


『君をこれ以上ここに置いておく訳にはいかない。
 これほどの混乱を引き起こしたのだ。
 よもや異論はあるまいね』


僕を研究院に引き込んだ恩人は言う。
僕の行いによって、院の派閥が大混乱に陥ったのだと。

僕自身はどこの派閥にも所属していなかった。
興味の赴くままにあらゆる部署を渡り歩き、その全てを暴き立てた。

学び。
それは人生における最大の幸福であると、僕は確信している。
そしてそれを求める他者に、相応の代価と引き換えに分け与える事は、神の使徒として当然の事である。

僕は優秀であるという。
少なくとも、院の重鎮達はそう判断していたようだ。
必然、僕を手元に引き込むために、派閥の秘とされる研究にすら触れさせて貰えたのだ。


……そうして得た全てを、僕は誰にでも公開した。


『命があるだけでも望外の幸運だと思いたまえ。
 もし院外に漏洩していたなら、その首は今頃刑場で落とされていた』


折衝に当たってくれたという恩人は、怒りを滲ませながらそう語った。


知識の漏洩を防ぐため。
そう言って差し出された、魔法によって他言を禁じる証文に署名した次の日には、僕は路頭に迷う事となった。
財産は制裁として奪われている。
残されたのは旅装と、僅かな銀貨のみ。

この年まで知に全てを注いできた僕である。
手に職がある訳でもなく、得た知も他者に伝える事はもう出来ない。
一月もせずに野垂れ死ぬのは間違い無いと、院の誰もが語っていた。


……その予想は正しい。
僕はきっと、もうすぐ死ぬのだろう。

ただし、死に場所だけは、彼らの予想の外にある。


立つのは、山中の洞窟、その只中。
岩で構成された道を抜けた先の、迷宮の入り口。

結局、僕に出来る事はたった一つ、未知を暴き立てる事だけだ。

神が作りし迷宮。
その未知は人界の比ではない。
これまで挑まなかった理由は、死の危険が余りに高すぎるため。
せめて死んでも良いように、世の全てを知り尽くしてからにすべきと後回しにしていたに過ぎない。


僕の死は恐らく確定した。
人界の未知を暴く手段は奪い去られた。

ならば、迷宮に挑まない理由は残っていない。


"捨て鉢になっているだけと人は言うだろう。
 その自覚も十分にある。

 きっと僕はこの選択を後悔する。
 恐怖に震えて涙に塗れ、今この瞬間の自分自身を罵倒するだろう。

 ……だけど、逸る心を押し留めるなど、どうしてこの僕に出来るというのか!"





◆ ダンジョン 【葉脈の迷宮】 の攻略を開始します。


夕食の後、18時30分位から開始します。
よろしくお願いします。


交互予定です。
ちょっと手間取りました、19時に変更させてください。


◆ グローバルセーブから情報を引き継ぎました、地図情報を更新します。


【葉脈の迷宮】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org294450.jpg

◆ = 現在位置




会議はとりあえず現状のままで。
色々支障があれば適宜なんとかしようと試みます。


◆ 迷宮へ侵入する時間帯を指定できます。



>>↓1  自由な時間帯、もしくは時刻を指定して下さい。


あなたは 【7:30】 から迷宮に侵入します。



それでは 【葉脈の迷宮】 の攻略を開始します。
よろしくお願いします。


【7:30】



あなたは洞窟を奥へと抜け、整えられた通路へと踏み入った。
道の幅は大柄な男が二人、両手を広げてすれ違える程度だ。
床と天井の距離も同じ程度。
もし通路の断面図を見たならば、そこには綺麗な正方形が描かれている事だろう。

壁、床、天井の全面に、ほのかに青みを帯びた光を放つ空隙が葉脈のように走り、辺りを照らしている。
それは明らかに人の手で作り出せるとは思えない魔性を帯びているように、あなたには感じられた。
ともあれ光のお陰で、真っ直ぐに長く続く通路の突き当たりまで、何の障害もなく見通す事が出来る。

十歩程先には床から腰の辺りまで突き出た石の柱があり、その上には石版のような物が乗っている。
遠目には、文字が刻まれているように見えた。


>>↓1 どうする?


何はともあれ、まずはあからさまに怪しい石板を調べるべきだろう。
生まれもっての衝動も、心臓を強く脈打たせる事であなたを急かす。
あなたは石柱へと足を踏み出した。

遠目に見た通り、石板には文字が刻まれていた。
文字は余りにも規則的に並んでいる。
石板を升目で区切り、中央にしっかりと文字が置かれるよう、
苦心しながら慎重に彫り込む神の姿を想像できるほどに。


【文字の解読】

知識 10

目標値 10 (自動成功)


刻まれていたのは、四十を超える数の神々が相争っていたとされる、遠い時代の文字であった。
常人ならば、文字の存在を知っていた所で、一文字読むにも苦労するだろう。
しかし、世の大半の知識をその脳に収めるあなたにとって、食堂の品書きの解読にも等しい。


"死は常にあなたの背を追い続ける。

 隠れ潜むならば闇の中に。
 逃げ惑うならば光の道を"


何の苦もなく読み取れた内容は、このような物だった。

あなたは幸先の良い出だしに、口元を笑みに歪める。
迷宮のほんの入り口で、今はもう誰にも使われない古代の文字に出会えたのだ。
ならばこの先にはどれ程の物があるのか。

期待は弥が上にも高まって行く。


【7:45】



解読を終えても、周囲に異変は無い。
葉脈が明るく照らす通路には、動く者はあなたしか居ない。



>>↓1  どうする?


あなたは石柱の隅々まで確認した。

ここは迷宮なのだ。
文字が刻まれているだけとは限らない。
むしろ、もう一つ二つと仕掛けがあって然るべきである。

ぐるりと回って石柱の裏も確認し、更に石板を動かせないかと試みる。
すると、あっさりと石板は持ち上げられた。

石板の重量は、見た目通り。
ごくごく当たり前の重みだけが手の中にある。
指先で擦ってみても、感触には何の違和感もない。
どうやら、石板の素材は既知でしかないらしい。

僅かに落胆しながらも、あなたは肝心要の石板の裏側、空洞になっている石柱内部を覗き込む。

そこには……。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 4

目標値 4


【幸運な出来事】

目標値 4  出目 2

成功!



そこには、何かの欠片が落ちていた。

黒、というよりも闇色の欠片の正体を、あなたは事前の調査で知りえている。
この迷宮に棲息するという、異形の脚を持つ魔物の甲殻だと思われた。

拾い上げれば、大きさは掌の四分の一程度。
粉末状にしても利用価値があるという話であるが、流石にこの量ではどうにもなるまい。

とはいえ、邪魔になる物でもないはずだ。
今の所、人体に悪影響があるという報告は存在しない。
むしろ、魔力を遮断するという性質が何かに利用できる可能性は捨てがたい。

捨てるならばいつでも出来ると、あなたは欠片を仕舞い込んだ。


◆ 【異形の甲殻の欠片】 を獲得しました。


【8:00】



石柱の調査を終えても、周囲に異変は無い。
葉脈が明るく照らす通路には、動く者はあなたしか居ない。



>>↓1  どうする?


あなたは通路を先へ進む。

通路には段差は見当たらず、平坦な道が真っ直ぐに伸びている。
床を走る葉脈も細く、つま先を引っ掛ける心配は無いように思えた。
それでも、用心に越した事は無い。
こんな入り口で万が一にでも転び、後に引きずるような怪我でもしては折角の探求が台無しである。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org294462.jpg

◆ = 現在位置



慎重に進んだあなたは、突き当たりへと到達した。

勿論、あなたはここに存在する罠についても調べている。
分かれ道の中央、葉脈で区切られた島のような部分に足を踏み入れれば、不可視の刃が放たれるという。
それを知り、冷静を保っている現状、誤って発動させる愚を犯す訳も無い。


あなたは罠に気をつけながら左右の道を確認する。


まずは右の通路を覗く。

その先には今までの通路と同じような道が伸びていた。
距離はそう長くはない。
入り口からここまでの半分程だろう。
道は直角に北へと折れている。

また、曲がり角の手前の壁、その入り口側にはへこんでいる部分があるのも見て取れた。
あなたは地図と照らし合わせ、そこが小部屋なのだと当然分かるだろう。


顔を反して次に左の通路を覗く。

こちらも右の通路と同じ程度伸びているように見える。
だがこちらはその半ばで迷宮の不可思議な壁が途切れ、勿論葉脈も消えている。
その先は暗いためおぼろげにしか見えないが、どうやら極普通の洞窟のような岩壁となっているようだ。



>>↓1  どうする?


あなたは一も二も無く小部屋へ向かうと選択した。

この小部屋の入り口は、人の意思を読み取って開閉を行うという。
現在、人類の領域にそのような物は存在しない。
似たような物はある。
特定のキーワードを感知して開閉する扉だ。
しかし、ただ意思のみでとなると、それは今の人に再現出来るとは思えない。

明確な未知。
これを前にして躊躇う必要は一切無かった。



【8:15】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org294473.jpg

◆ = 現在位置



しかし、扉の前で開放を命じるあなたは、何の反応も見せない扉に落胆する。
真っ白い平坦な扉の中央には、青い球体。

どうやら、扉は初期化されているらしい。
あなたはこの球体が魔力を吸うと知っている。
これが錠であると予想される以上、開放を試みるには魔力を捧げる必要があるはずだ。



>>↓1  どうする?


扉を開けるには、魔力を捧げる必要がある。
魔力を急激に失えば、最悪は意識を失う恐れもある。

……だがその程度、あなたの好奇心を抑える理由には、到底成り得なかった。



>>↓1 コンマ判定 【吸収抵抗】

魔力 4

目標値 4


【吸収抵抗】

目標値 4  出目 3

成功!



球体に触れた瞬間、強烈な脱力感があなたを襲う。
体の奥底、心臓から魔力が吸い上げられ、それが腕を伝って扉へと流れていく。
あなたが触れ続けている青い球体は、魔力が消えるにつれてその輝きを増している。

と、その時。
それがあなたの内側で未知の感覚が唐突に蠢き、
心臓から吸い上げられる感覚が急激に弱まっていく。

完全にせき止められるまでにかかった時間は、恐らく十秒ほどだろうか。
青い球体は不満を表すかのように数度瞬き、鍵を外すような音と共に扉の中へと埋もれて消えた。


更にあなたは、自身の保有する魔力に関して、今明確に知覚した。

元々、知識では理解していた。
それを元に鍛錬を試みた事もあっただろう。
これまでに成果に至る事は無かったが、しかしそれは無駄ではなかった。

生命の源たる心臓の中央、あなたが知覚できていなかった器官が、生誕を祝うように咆哮を上げる。
肌が震え、血潮は沸き立ち、本能が力の真価を告げる。

その衝動に従い、あなたは未知の力を解き放った。


■ コンティニュアル・ライト

少量のマナを消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。


■ フィジカル・ブースト

少量のマナを消費して、筋力・耐久・敏捷のいずれか一つを増幅する。
持続時間は十五分。
強化値は魔力の能力値と等しいが、元々の能力値の二倍を超える事はできない。
持続時間中は、数秒の集中を代償として強化対象能力を変更でき、その場合マナの再消費は行われない。


■ マナ・ボルト

基礎攻撃力 : 3

少量のマナを消費して、魔力の矢を射出する。
魔力の能力値を威力増加判定に用いる遠距離攻撃。
特にデメリットは存在しない。



>>↓1  【20:42】 以降のみ有効  習得する魔法を一つ選択して下さい。


無意識に胸元に掲げた掌の上。
そこに、不可視の力が集い、一つの魔法を形成する。

光だ。
辺りを煌々と照らす、大きな光の球がそこにある。
コンティニュアル・ライトという名のそれを、あなたは十全に知り得ていた。


とはいえ、今は葉脈が淡い光を放っている。
周囲に闇は無く、今すぐ必要になる力では無い。

あなたはそっと自身の魔力に命じ、光球を掻き消した。


あなたは上機嫌で扉に向き合う。

ついに自身の持つ魔力の引き出しに成功したのだ。
心臓の中、そこに眠る未知を暴いたという事に他ならない。
気分が高揚しない訳もないだろう。

あなたは学者であり、そして脳髄に収める知識は並ぶ者が居ない程だ。
当然の事として魔法を習得するための修練法も知っているに違いない。

もしあなたが望むなら、更なる魔法の習得を自由に試みる事も出来る。

ただし勿論、それは短時間で済む事ではない。
ここは迷宮であり、死は常にあなたの隣にある。
時間の経過がどのような危機を招くかは未知数だ。
また、あなたが持つ食糧に限りがあるという事も、忘れてはならない。


扉はあなたの意思に従って、音も無く開いた。

小さな部屋の中、正面の壁際には箱が一つ。
腰掛けるには丁度良い高さのそれは、極普通の宝箱に見える。
通路と同じく葉脈が縦横に走る白い部屋の中、その箱だけが現実的に過ぎ、凄まじい違和感を放っている。



◆ 安価で 【先に進む】 が指定されているため、自動的に前進します。



あなたは小部屋を一旦置き、曲がり角の先を覗き見る。



【目視】

感覚 2

透明 -2

目標値 0 (自動失敗)



目に映る物は何も無い。
安全なのだろうと判断し、あなたは道を進む。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 4

聴覚 -1

目標値 4


【不運の回避】

目標値 3  出目 2

成功!

※ 目標値ミスがあったので修正されています。



あなたは何事も無く道を進みきった。
突き当たりの左右には、それぞれ扉がある。

向かって左手側の扉には複雑な銀色の装飾と共に文章が刻まれ、
逆の右手側の扉には、見覚えのある青い球体がはめ込まれている。



>>↓1  どうする?


あなたは左手側、銀の装飾の扉を選んだ。

理由は単純。
未知であるからに他ならない。

近くで見れば、銀色の装飾は絡み合う蔓と、咲き誇る花を模っていた。
また、文章を構成する文字は、入り口の石板の文字と同じ、神代の物のようだ。
つまり、解読は容易いという事である。

読み進むのに僅かな時間も必要無い。
内容は、こうだ。


"甘き眠りは死を誘う。
 されど、真なる死を遠ざける"


あなたはその一文が示す所に、心当たりがあった。
この迷宮には、強力な昏睡毒を含む、極めて甘い蜜を蓄える蔓植物があるという。
それに対する警句であろうと、あなたは考えた。

しかし生憎、後半については分からない。
だが、覚えておく事に損は無いはずだ。


また、あなたは銀色の装飾、
愛しい我が子の頬を撫でる慈母の掌を思わせる、柔らかく包み込むような、薔薇に似た多重の花弁に目を付けた。
恐らくは蔓植物、マナ・イーターの花だろう。
事前に知り得ていた蕾の形状から考えても間違い無い。

あなたは、その花に既視感を覚えた。
大図書館の知識の中に、良く似た物があったはずだと。

しばし考え、そして答えに至る。


遥か南方。
大陸の南端に位置する国家に現れたとある迷宮の主は、これと瓜二つの花を持つ蔓植物であったという。
近寄るだけで生命を吸い取るその怪物は、迷宮が生まれた次の週には、草原一つを荒野に変えたと言われている。


……もしや、ここにも居るのだろうか。
あなたが至ったその考えは、高揚していた心を急激に凍り付かせただろう。

だが、今の所あなたに不調は無い。
扉の球体に魔力を吸われた以外は、何も奪われてなど居ない。
花が良く似ているだけであり、迷宮を歩むだけで衰弱死する事などありえないと、あなたは信じた。


【8:45】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org294516.jpg

◆ = 現在位置



あなたは一度扉から離れ、動揺しかけた心を落ち着かせる。
周囲に異常は見つけられない。

西には装飾の扉。
東には青い球体の扉。
道を戻れば、宝箱のある小部屋がある。



>>↓1  どうする?


あなたは東の扉を開けて進む事を選んだ。
似ているだけと、あなたは信じた。
だがそれで不気味さが拭い去れる訳では無い。
少なくとも今は、銀の装飾を押し開く気にはなれなかった。


あなたは再び、青い球体と向き合う。
そして、その手をそっと伸ばし……。



>>↓1 コンマ判定 【吸収抵抗】

魔力 4
覚醒 3

目標値 7


【吸収抵抗】

目標値 7  出目 7

かろうじて成功……



球体に奪われようとする魔力。
その流れを、あなたは全力を以って押し留めようとした。
しかし、完全に塞き止める事は出来ず、少なくはない量のそれが消えて行く。

青い球体が扉の中に埋もれる頃には、あなたは全身を汗で濡らしていた。

過剰な吸収を防ぐ事はどうにか出来たが、時間を置かずに二度の吸収である。
あなたにとって、この負担は大きかったようだ。

行動に支障が出る程ではない。
だが心臓の奥に意識を向ければ、宿る魔力はその量を半分程にまで減らしていた。
もし、更にもう一度同じ行動を取ったならば、その時あなたの意識が残るかは怪しい所である。



>>↓1  どうする?


あなたは自身の知識に問いかけた。
球体による吸収量を少しでも減らすため、何か出来る事は無いか、と。


魔力とは、太古において神々が非力な人間種に授けた、牙であるとされている。
死を遠ざけるための、一種の加護であるのだ。
これは神自身が肯定しており、確度は高いと思われる。
人間種の他は、神が生んだ迷宮の怪物しか魔力を持たない事も、信憑性を高めている。

魔力の用途は多岐に渡る。

肉体の賦活。
物質の形成。
果ては擬似的な生命の創造さえも。
怪物と呼ばれる魔法使いは、自身の想像力のみであらゆる行為を可能にするという。


さて、問題は吸収量の軽減である。

魔力を吸収するという魔法が一つ存在する。
マナ・ドレインと言う名のそれを完全に防ぐ術は……。


そこまで考えて、はたと気付いた。
迷宮の入り口、その石柱の中に見つけた甲殻の欠片である。
これを粉末状にして加工された防具で胴体、心臓の近くを覆えば、マナ・ドレインは効果を見せなかったという報告があった。

球体による吸収も、防ぐ事は可能であるかも知れない。
例えば、球体に指先だけを触れさせて、僅かに吸われる度に欠片を間に挿し込んで止める。
球体が満足するまでこれを繰り返せば、最低限の魔力を譲渡するだけで開閉が可能になるのではなかろうか。


あなたは魔力の吸収を抑える方法について思い至った。
しかし、現状の魔力不足は何の解決も見せていない。
ただ勿論、差し迫って行動に支障がある訳では無い以上、直ちに休息を取らねばならない事態でも、また無い。



>>↓1  どうする?


あなたは一度扉から離れ、振り向く。
目の前にあるのは、銀の装飾が施された扉だ。
中にはマナ・イーターが群生している、という報告がある。

その蕾は、昏睡毒が注目されがちであるが、潤沢な魔力も含んでいるのだ。
魔力不足を解決するには、最も即効性が期待できる。
残念ながら解毒のための薬品の持ち合わせは無いが、
もし眠ってしまっても安全が確信出来る場所があれば使用するのも良いだろう。


あなたは扉を開き、部屋の内部へと踏み入った。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 4
時間 3

目標値 7


【不運の回避】

目標値 7  出目 8

失敗……



扉を開いたあなたは、そこにこれまでの道程に無かった色を発見する。

極小さな、赤の群れ。
天井に数十あるそれは、じっと部屋への侵入者たるあなたへ向けられている。

六足鼠だと、あなたは思い至った。
おおよその迷宮に棲息する、魔物としては極めて珍しい、大きな害の無い種である。
もっとも、仲間や共生相手を害された時の苛烈さは他に類を見ないものであるが。

鼠達は少しの間あなたを見つめていたが、やがてその赤い瞳を閉じて行く。
器用な事に、天井を覆う蔓にしがみ付いたまま眠るようだ。


部屋の中に、他の異常は無い。
あなたは蕾の密集する壁に近付き、観察を開始した。
注目すべきは魔力。
必然的に、あなたは知識にあるままに両目に意識を集中させた。



>>↓1 コンマ判定 【魔力視】

魔力 4
覚醒 3

目標値 7


【魔力視】

目標値 7  出目 7

かろうじて成功……



知識と実践は、やはり違う。
その事を理解させられながら、苦労しつつも何とか魔力視は成功した。

あなたの視界は一変する。

壁を走る葉脈の青い光は輝きを増し、血潮のごとく循環するその動きが手に取るように分かる。
宙には青い燐光が舞い、蔓に近付いたそれは、吸い込まれるように消えていく。
そして蕾は、一流の職人が磨いた宝石のごとく、光に溢れる視界の中でも一際眩く輝いていた。

やはり、蕾に多量の魔力が含まれているのは間違い無いようだ。



>>↓1  どうする?


【9:15】



あなたは天井に張り付く六足鼠について、記憶を探った。

彼らは草食性であり、肉類の一切は食べないとされる。
あなたが何かを与えようとするならば、植物由来の物で無い限り見向きもされないだろう。
荷物の中で、彼らが興味を示す物があるとすれば、穀物を焼き固めたビスケットが精々だろう。
それ以外となると、今まさに彼らがしがみ付く蔓の他には何も見当たらない。



>>↓1  どうする?


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org294561.jpg

◆ = 現在位置

ありがとう 地図見ると道があるように見えるんだがそれはあなたが確認できてますか?安価下


>>129
消し忘れてました……。
部屋を良く調べれば無判定で分かる事なので知っていて良いです。


というか一旦時間消費なしで大まかに部屋を調べた事にしておきます。
描写出しますので一旦停止します。


あなたは周囲をぐるりと歩き回って観察する。


大き目の、庶民が暮らす家がすっぽりと収まるほどの広さの、無数の蔓に支配された大部屋だ。
蔓はその細い体を葉脈の中に挿し入れており、どうやらここから魔力を得ているようだと分かる。

天井と壁はその大部分が覆い隠され、葉脈の光を遮り、反面床には殆ど蔓がない。
その結果として、足元から青い光が立ち上り、奇妙な神秘性をかもし出している。

支配者たる蔓は、ひたすらに植物らしい沈黙を保っている。
あなたが歩き回っても、異形じみた反応を見せる事はない。


視線を巡らせ、あなたは一つの違和感を発見した。
入ってきた扉から見て正面の壁、その中央辺りに蔓が異常に集中している箇所がある。
初め、葉脈が集中でもしているのかと思えたそれは、葉脈の空隙よりも遥かに大きい隙間であった。
また、大量の蔓に覆われているにしても明かりが少なく、その向こうに葉脈があるとは思えない。

顔を近付けて良く良く見れば、両開きの扉が蔓の群れによって押し開けられているらしい。
蔓を切断するか掻き分けるかして扉を開けば、何とか通る事は出来そうだ。


鼠がしがみ付く天井部分からは、何本かの蔓が垂れ下がる。
それらは明らかに生命力を失い、今にも崩れ落ちそうにも見える。
恐らく、鼠に食われた部分か。


【9:15】



部屋の内部の様子で、あなたが気付いたのはその程度であった。

さてどうするか。
あなたは腕を組み考えた。



>>↓1  どうする?


その扉は魔力を吸わせた所で終わっています。
先に進まなかったので、まだ開けていません。
安価↓でどうぞ。


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
明日は魔法剣士あなたです。


◆ 試験的同時進行、無理がありそうならこちらを停止します。



【9:15】


あなたはそっと、蕾の密集する壁に近寄った。

魔力を含む蕾。
そこに毒が含まれているとしても、迷宮の探索において心強い味方となる事は疑いない。
幾らか採取していくのも良い、と考えたのだ。

問題となるのは、共生相手を害されると激昂する鼠の存在である。
ただ、幸いな事に彼らは夜行性だと、あなたは知っている。
また、感覚器官の精度が、精々が人間と同程度でしかないとも。
音を立てないよう慎重に事を済ませてしまえば、何事も無く目的を達成出来る見込みは十分にあった。

努めて静穏に抜いた短剣を、あなたは蕾の根元に当てる。



>>↓1 コンマ判定 【隠密採取】

敏捷 8

目標値 8


【隠密採取】

目標値 8  出目 10

ファンブル!!



蕾を一つ切り終え、二つ目へと手を伸ばした瞬間の事だ。

あなたの手が、汗で滑った。
極度の緊張による物か。
あるいは、魔力が奪われた時に流れた冷や汗が残ってでもいたのだろうか。

どちらにせよ、結果は一つである。
手から零れ落ち、硬い床へと落下する短剣を、あなたは絶望のままに見送る他は無い。





初め、それは小さな鳴き声だった。

文字で表すならば、ぢ、という一文字で済むだろう。
それは真上、天井からあなたの耳へと届いた。

恐怖に凍るあなたの前で、声は徐々に広がっていく。

ぢ、ぢ、ぢ、と。
一匹の鼠から始まった連鎖はすぐに勢いを増し続ける。
天井の全てから大合唱が響くまでにかかった時間は、ほんの僅かなものだった。

全ての鼠達は眠りを放棄し、警戒するように、あるいは威嚇するように、じっとあなたを見つめている。



◆ ファンブル効果により 【不運の回避】 が自動失敗します。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org294798.jpg

◆ = 現在位置



そして、最小の軍勢が解き放たれた。
ある者は壁を伝い、またある者は天井から飛び降りて。
経路は違えども狙いはただ一つ。
あなたの喉を食い千切らんと殺到する。



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 8

敏捷 -12 (シックスレッグ・ラット / 凶暴化)

目標値 1


【敏捷対抗】

目標値 1  出目 8

失敗……



いかにあなたが人間として、特に秀でた敏捷性を誇っているとしても。
彼ら迷宮の魔物の前では、何の意味も持たなかった。

走り出そうと身構えた瞬間にはもう遅い。
赤い瞳の軍勢はあなたの体に群れ集い、一心にその首を目指す。


どれほど凶暴化しようとも、鼠は鼠。
牙も爪も極小さく、皮膚を切り裂いたとしても軽症にしかなりえない。

だが、それならば、軽症ですら死を招く、急所を狙えば良いと彼らは知っている。


それはまるで首飾りのようだった。
鼠達は連なり、あなたの首をぐるりと囲んで小さな牙を突き立てる。



>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 4

目標値 4


【物理的被害の軽減】

目標値 4  出目 4

かろうじて成功……



鼠の牙が次々に皮膚を穿ち、無数の傷をあなたに刻む。
それは深手には程遠く、血管を破るには僅かに足りない。
だが、時間の問題でしかない。
鼠達に対し有効な対処が出来なければ、あなたは自身の血に沈むだろう。

猶予は無く、そして鼠は多い。
少なくとも二十は下らないだろう。
あなたの首に群がる者達を払えたとして、第二陣が牙を研いでいる事も、忘れてはならない。



>>↓1  どうする?


"火、火だ!
 獣ならばきっと、火を恐れるはずだ!"


死の恐怖に取り付かれたあなたが縋った物は、知識だった。
大半の獣は炎を忌避する。
書物から得たその一文以外は、あなたの脳裏から消えて失せた。

そう、例えば。
荷物から脂と着火具を取り出す時間、などという物は。



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 8

敏捷 -12 (シックスレッグ・ラット / 凶暴化)

目標値 1


【敏捷対抗】

目標値 1  出目 4

失敗……



半狂乱で荷物を漁るあなたは、ついに獣脂をその手に掴んだ。
後は火を点すだけ。
それで鼠を焼けば助かるのだと、あなたは狂喜に顔を歪める。

無論、そんな物はただの現実逃避でしか無く。
鼠達は表皮の破れたあなたの首に、容赦無く更なる牙を刺し入れた。



>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 4

軽傷 -1

目標値 3


【物理的被害の軽減】

目標値 3  出目 10

ファンブル!!


"あぁ、赤い。
 ……火だ。
 燃やしてやった。
 助かったんだ、あいつらは、燃えて死んだんだ!"


……ありもしない空想の原因は、鮮烈に過ぎる赤のせいだろう。
噴水の如く噴き出した大量の血液は、あなたの視界全てを真紅に染めた。


勝利を確信した笑みを浮かべたまま、あなたは崩れ落ちた。
その周囲を鼠達が取り囲み、観察する。

死んだのか?
いや、まだだ。
いつ死ぬのか?
もうすぐだ。

もし彼らが言語を持ち、それを理解できる者が居たならば、きっとそのような意味を読み取れるだろう。



やがて、あなたはその命を落とす。
幸か不幸かと問えば、それは幸に振れるかも知れない。

少なくとも、あなたは最後まで自身の勝利を疑う事はなかったのだから。



DEAD END


武器防具の仕様が多少変わってるので事情が一部異なりますが、鼠vs貴女だと詰んでる事に変わりありませんね。
どう殺せと言うのか。

>>136 から再開します。


◆ 残りコンティニュー回数 【 3 → 2 】



【9:15】


あなたは周囲をぐるりと歩き回って観察する。


大き目の、庶民が暮らす家がすっぽりと収まるほどの広さの、無数の蔓に支配された大部屋だ。
蔓はその細い体を葉脈の中に挿し入れており、どうやらここから魔力を得ているようだと分かる。

天井と壁はその大部分が覆い隠され、葉脈の光を遮り、反面床には殆ど蔓がない。
その結果として、足元から青い光が立ち上り、奇妙な神秘性をかもし出している。

支配者たる蔓は、ひたすらに植物らしい沈黙を保っている。
あなたが歩き回っても、異形じみた反応を見せる事はない。


視線を巡らせ、あなたは一つの違和感を発見した。
入ってきた扉から見て正面の壁、その中央辺りに蔓が異常に集中している箇所がある。
初め、葉脈が集中でもしているのかと思えたそれは、葉脈の空隙よりも遥かに大きい隙間であった。
また、大量の蔓に覆われているにしても明かりが少なく、その向こうに葉脈があるとは思えない。

顔を近付けて良く良く見れば、両開きの扉が蔓の群れによって押し開けられているらしい。
蔓を切断するか掻き分けるかして扉を開けば、何とか通る事は出来そうだ。


鼠がしがみ付く天井部分からは、何本かの蔓が垂れ下がる。
それらは明らかに生命力を失い、今にも崩れ落ちそうにも見える。
恐らく、鼠に食われた部分か。


部屋の内部の様子で、あなたが気付いたのはその程度であった。

さてどうするか。
あなたは腕を組み考えた。



>>↓1  どうする?


まずは奪われた魔力を回復するべきか。
そう思い、鼠を観察しながら部屋の中央に座り込む。

鼠達は、真下に侵入者が居るというのに暢気な物だ。
抱きつくように蔓を掴んで、すやすやと眠っている。
悩みなど欠片もなさそうなその寝姿に、あなたは僅かに羨望を感じたかも知れない。


【9:45】


そうしてしばらく経ち、あなたは異変に気が付いた。
魔力は回復するどころか、減る一方である。
何故なのかと考えて、知識の一つに思い至る。

マナ・イーターの持つ魔力吸収能力。
それは接触していなくとも有効なのだ。
効率は格段に落ちるとはいえ、今もあなたから魔力を奪い続けているのだ。

……あなたの体調は更に悪化した。
魔力の減少が肉体にも影響を及ぼし、意識を朦朧とさせるまで、後僅かの時間もないだろう。


>>↓1  どうする?


ちょっと筆が乗らないので今日はここまでにさせて下さい。
申し訳ありません。

お付き合いありがとうございました。
また明日。


◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】

【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x3】
【干し肉 x3】

【水袋 / 100%】

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】

【異形の甲殻の欠片】 ← NEW


19時ちょい過ぎから開始していきます。
よろしくお願いします。


これ以上、蔓の支配する部屋に居ては命が危ない。
そう判断したあなたは立ち上がり、震えそうな足を必死に動かして歩き出した。
その背を見送る者は誰も居ない。
鼠達は、未だ夢の世界の中だ。


通路に出て、あなたは慎重に周囲を窺う。
往路ではつい忘れてしまっていたが、この迷宮には肉眼での捕捉が困難な魔物が存在するのだ。
触腕の怪物と、粘液の塊である。


◆ 知識判定 自動成功


あなたはその二種類の怪物に、心当たりがあった。
洞窟型の迷宮で頻繁に見られる、ラビリンス・オクトパスとアシッド・スライムであろう。
ただ、本来はどちらも、無色透明で目に映らない、などという事はない。
恐らく、この葉脈の迷宮に適応するために独自の変異を起こした、亜種なのだ。


◆ 触腕の怪物 → ラビリンス・オクトパス / 亜種

◆ 粘液塊 → アシッド・スライム / 亜種


ともあれ、彼らが通路に存在する可能性を思い出したあなたは、目覚めたばかりの力を両目に集めた。



>>↓1 コンマ判定 【魔力視の発動】

魔力 4
覚醒 3

目標値 7


【魔力視の発動】

目標値 7  出目 8

失敗……



しかし、あなたの魔力は言う事を聞かない。
集めようと意識を集中させても、力を籠めれば籠めるだけすり抜けて行く。
乾いた砂を丸めようとしているのに近いと、あなたには感じられた。


◆ 目視判定 自動失敗


結局、努力は実を結ばなかった。
通路の異物、その存在の有無はあなたには確認できない。
止むを得ず、あなたは運を天に任せて進む。

触腕の怪物は、音で獲物を感知するという。
スライムの方は今の所不明だが、通常種ならばこちらも音による感知能力を持つ。

必然的に、あなたは足音を立てないよう、慎重にその足を南の小部屋に向ける。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 8
装備 1

目標値 9


【隠密】

目標値 9  出目 1

クリティカル!!


通路の半分程を歩みきった辺りだろうか。
あなたはふと、妙な違和感を覚えて通路の隅を凝視した。
濡れている。
僅かな粘性を持った透明な液体が、壁一面と床の一部に垂れていたのだ。

その光景に、あなたはもしやと思い、視線を上げて粘液の出元を探る。
……そこには、十数本の太い触腕を持つ、透明の怪物が居た。

こみ上げかけた悲鳴を懸命に飲み込む。
今命があるという事は、未だ発見されていないという事。
つまり、物音を立てない限り、安全は保証されているのだ。

自身に言い聞かせる事、七度程か。
それで一先ずの鎮静には成功した。


落ち着いて観察すると、壁に張り付いた腕の先はピクリとも動かない。
事前に調べた情報によれば、それは休眠中を示すはずである。
目覚めている時よりも反応は鈍っている事は間違いない。

あなたは歩みを再開し、素早く触腕の攻撃圏内から逃れ出た。
気を抜けば早まりそうな足を必死に抑えながら、考える。

怪物の視認性は、至近距離であっても酷く低かった。
優れているとは到底言いがたい自身の目では、発見は困難だろう。
だが、粘液はそれほどの物でもなかった。
慎重に探せば見つける事は出来るかも知れず、また足先で粘液の有無を確認しながら歩くのは容易いはずだ。

怪物自体は発見出来ない。
だが、粘液から居場所を予想する事は出来る。

この事実は、葉脈の迷宮を歩む上で、きっとあなたの武器となるはずだ。


【10:00】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295171.jpg

◆ = 現在位置



あなたは怪物が眠る通路を越え、小部屋の前に辿り付いた。
扉は最後にあなたが確認した時と同様、開け放たれている。

通路から見える限りでは、正面の壁際に宝箱がある他は、何も無い。



>>↓1  どうする?


正面に見える宝箱が、あなたには気になった。

以前、冒険者が開けたという話だが、ここは神によって作られた迷宮。
何か不可思議な力によって再び中身が復活している可能性もあるのだ。
実際に、一晩立てば元通りになる宝箱、というのは稀にだが聞かれる話である。

調べるならば、まずは部屋に踏み入らなければ何も始まらない。
あなたは音を立てないように注意しつつ、足を進めた。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 4

目標値 4


【不運の回避】

目標値 4  出目 6

失敗……


扉をくぐった、その瞬間の事であった。
あなたの耳が粘着質の音を捉え、咄嗟に自分の頭上、天井を見上げる。


◆ 目視判定 目標値0により自動失敗


そこには何も見えない。
だと言うのに、確かに何かが蠢く音がする!



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 8

敏捷 -4 (????・????)

目標値 9


【敏捷対抗】

目標値 9  出目 5

成功!



幸いな事に、目に見えない何かはあなた程俊敏では無いようだ。
迷宮の怪物がその身に宿した害意を実行に移す前に、あなたは行動する事が出来る。



>>↓1  どうする?


あなたは咄嗟に通路へと飛び出した。

怪物の正体は肉眼では確認できなかった。
しかし不可視という特徴と、粘着質の音から想像は出来る。
アシッド・スライムに違いない、と。

想像が正しければ、その体はおぞましい程強力な酸で構成されているはずだ。
触れれば終わり。
そのような生物と狭い小部屋で対峙するなど、およそ正気の沙汰ではない。
あなたの選択は至極当然の事であった。


更にあなたはこの怪物を倒した冒険者の語りを思い出す。
曰く、追いかけてきた所を扉で挟み、核を潰して殺したという。
同じ事が自分にも出来ないだろうかと、あなたは考えた。


それに必要なのは、目に見えないスライムが扉をくぐる瞬間を正確に捉える聴覚と、一握りの幸運だ。



>>↓1 コンマ判定 【扉の挟み込み / 感覚幸運複合判定 各1/2】

感覚 1
幸運 2

目標値 3


【扉の挟み込み】

目標値 3  出目 8

失敗……


"今だ、閉まれ!"


命令に従い、扉は無音で現れた。

しかし、あなたの判断は僅かに遅かったようだ。
挟まれた核が砕ける音は聞こえない。

代わりに、あなたのすぐ目の前から、不吉な着地音が届く。
肉眼では分からない。
しかしそこに怪物が居るのだと、あなたは確信した。


更に粘着質の音は続く。
先程の物が着地ならば、次に何が来るかは明白だ。
あなたを溶かし食らうための跳躍に他ならない。



>>↓1  どうする?

(覚えているだろうか? をそっと仕舞う音)


あなたは即座に逃走を選択した。

自身の肉体、その性能の低さは十分に自覚している。
怪物と正面から戦うなど、どう考えても不可能だ。
まして目の悪いあなたと不可視の粘液では、余りにも相性が悪すぎる。

逃走方向は西。
触腕の怪物が北を塞いでいる以上、当たり前の事である。



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 8

敏捷 -4 (アシッド・スライム)

目標値 9


【敏捷対抗】

目標値 9  出目 4

成功!

プレイヤー全員が覚えてなきゃならないのは結構つらいな
マーキングとかできないもんだろうか
特別に操作するという宣言がない限りは避けるって感じで


あなたは確かに戦士とは程遠い能力しか持たないが、しかし足の速さにだけは自信があった。
走るあなたと後方の音の距離は、すぐさま引き離される。

通路はすぐに三叉路に差し掛かる。
そこに罠が存在する事は、幸いにも逃走途中で思い出せた。
詳細を既に学んでいる以上、あなたが無様に切り裂かれるなどという事態は起こり得ない。

あなたは南へと進路を取り、石柱付近までを走り抜けた。


……粘着質の音は聞こえない。
どうやら、スライムは追ってきては居ないようだ。
体力の無駄と諦めたのか、それとも感知範囲を抜けられたのか。
そのどちらかの判断までは付けられなかったが。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295213.jpg

◆ = 現在位置



>>↓1  どうする?



>>244
非常事態でなければ当然の事という判断で自動回避します。
また、宣言が無くとも記憶判定に成功すれば回避可能です。
一応今回から地図上に表示しておきますね。


どうやら一先ずの危機は去ったと考えたあなたは、通路を北へ戻った。
勿論、目に見えない何かが存在する場合に備えながらだ。
姿勢を低く落とし、異常があれば即座に飛び退けるような体勢で進む。

罠の手前で立ち止まり、周囲を窺う。
……少なくとも、あなたの近くから粘着質の音がするような事はなかった。



【10:30】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295221.jpg

◆ = 現在位置



左右の通路を静かに観察する。

右側、東には先程逃げてきた小部屋の方向だ。
そのどこかにはスライムが居るのかも知れないが、あなたの目では確認不能である。

左側、西の通路はその途中から葉脈の壁が途切れている。
迷宮外と同じような岩壁となり、当然の事ながら光の無いそこは闇に沈んでいる。
もし探索を行うならば、光源が無ければ難しいだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは西の通路へと進み出た。
現状、東は余りにも危険過ぎる。
活路を見出すならば西しかあるまいという判断だ。

途中でランタンを取り出し、火を灯す。
度重なる吸収で減った魔力は、未だ回復しきっていない。
代用品がある以上、意識に障害を発生させる可能性は排除しておくべきだろう。


ランタンの淡い光が、岩壁を照らし出す。
やはり迷宮の外と同じような岩で構成されているようだ。
葉脈から感じたような、魔力の気配も無い。

ただし、あなたは地面の凹凸に若干の不安を抱いただろう。
岩肌が剥き出しのそこは、酷く走りにくそうに思える。
もし再び敵と遭遇し、かつ相手が地形を意に介さない者であった場合、逃走は不利になるはずだ。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295243.jpg

◆ = 現在位置



あなたは通路の先をじっと観察する。

通路はすぐに南に折れている。
視界に入る部分では、動く物は何も無い。



>>↓1  どうする?


あなたはランタンを掲げたまま、通路を進む。
当然の事として、周囲を警戒しながらだ。
つい先程スライムによる命の危機を体験したばかりのあなたが、そこを疎かにする訳も無い。

角を南に曲がる前に、顔を半分だけ覗かせて視線を巡らせる。
そこに、一つの影があった。



【目視】

感覚 2
闇甲 10 (光源による確定補正)

目標値 12 (自動成功)



三日月型の胴体。
七つの関節を持つ脚部。

魔力を弾くという異形の脚に間違いないと、あなたは確信し、同時に背筋を凍らせた。
この魔物の、槍の穂先のような爪は、名剣にも匹敵する鋭さを持つ。
切り裂かれれば鎧も無い自分では良くて重傷、悪ければ即死も有り得るはずだ。


しかし、異形は何かを恐れるように、ジリジリと後退してあなたから距離を取る。
何事かと訝しむあなたは、ふと気付いた。
異形の体に目や口は無いために断言できないが、恐らくは顔に当たるだろう前面部は、真っ直ぐにランタンに向けられている。

試しに、ランタンを近付けるように掲げて見れば、異形の後退速度は目に見えて速まった。

……どうやら、この魔物は光を忌避するようだ。


【10:45】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295263.jpg

◆ = 現在位置



通路は、南と西へ伸びている。

異形は光を避けるように、南へと消えていった。
岩壁を仄かに照らす光は、異形の向かった先もすぐに西に折れていると教えてくれる。



>>↓1  どうする?


異形を追って南へ進む。
光を忌避するならば、襲われる可能性は低いだろう。
他の怪物が居た場合も、後退を続ける異形が餌食となって教えてくれるかも知れない。
分の良い賭けであるはずだと、あなたは判断した。

突き当たりまでを直進し、西を覗き込む。
そして、目にした物を認識して、あなたは体を硬直させた。

そこにあったのは、無数の異形。
押し合い、絡み合い、壁に、地面に、天井に。
通路をびっしりと埋め尽くすように、闇色の群れがあなたの持つ光を見つめている。

ここは彼らの巣なのだと、あなたは理解した。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295265.jpg

◆ = 現在位置



群れとなった異形も、やはり光を避けたいようだ。
あなたが進めば、彼らは下がり続ける。
硬質の爪が岩肌を掻く音が幾重にも重なり、聴覚に不快感を与えている。

通路は長く伸びている。
異形の群れに遮られて良くは見えないが、まだしばらくは真っ直ぐの道のようだ。



>>↓1  どうする?

異形がイメージできないんだがみんなできてる?


>>271
形状としては、

【バナナを頭と尻の部分で立たせた物に、蛇腹状に折りたたまれた昆虫っぽい脚がついている】

と思って頂ければ。
全体のサイズ的には大人が両腕で抱えるくらいです。
正直伝わってるかどうか心配すぎてアレでした。


あなたは異形達を光で威嚇しながら、慎重に後退した。
無数の魔物の群れをこのまま進むのは、余りに不気味だ。
もう一本の道が使えるかどうか。
決断はそれを確かめてからでも良いだろう。

何事も無く分かれ道へと戻ったあなたは、ランタンで道を照らす。
こちらも、どうやら真っ直ぐに続いている。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295281.jpg


目に見える範囲には、異形の姿は無い。
奥へ入ればどうかは分からないが、少なくとも南側のように全てが巣となっている訳ではなさそうだ。



>>↓1  どうする?


【11:00】


異形が居ないならば、こちらの道を選ぶべき。
そう判断し、あなたは西へと歩を進める。


その途中の事だ。
あなたはふと、体が軽くなった事に気が付いた。

原因を探れば、心臓の奥底に魔力が戻っている事が分かるだろう。
本調子と言うには足りないが、少なくとも半分は超えている。
今ならば問題無く魔力の行使が可能だろう。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295284.jpg

◆ = 現在位置



通路を、南側と同じ程度進んだ所で、あなたは分かれ道を発見した。

北側へと伸びる細い道だ。
道幅は随分と狭く、天井も低い。
あなた一人の体でほぼ埋まってしまうだろう。
反転し引き返すのは問題無いだろうが、何かとすれ違うのは不可能に違いない。

北に目を凝らしても光は見えず、やはり岩肌が続いているのだろうと、あなたは予想した。



>>↓1  どうする?


あなたは、自身の体で確かめる前に、石を投げ込もうと考えた。
何が潜んでいるか分からない以上、当然の用心である。
幸い、ここは自然の洞窟と同等の環境だ。
投げ込む石を探すのには苦労しない。

そうして拾い上げた石を、あなたは出来るだけ奥に届くようにと、強く放り投げた。

岩肌に跳ね返り反響する音が届く。
それと共に聞こえたのは、硬質な爪の音だ。
聞き覚えが無いはずは無い。
つい先程まで嫌と言う程に聞いていた、異形の足音である。

石を警戒してだろうか。
細い通路の奥へと逃げたように思えた。



>>↓1  どうする?


背後から追われてはたまらない。
そう考えたあなたは、ランタンを持つ腕を突き出し、威嚇するように光を揺らした。
もう十分に距離を取っていたのか、更なる後退の足音は聞こえない。
だが、効果はあったはずだと信じて、あなたは西への道に戻る。


途中、数匹の異形を追い立てながら、あなたは進んだ。
やはりこの辺り一体は、この魔物の楽土のようだ。
他の魔物が迷い込んだとして、無数の刃の前で無事でいられるとは思えない。
彼らの支配下にあると思って良いのではないだろうかと、あなたは考えた。

無論、迷宮の怪物達は時に人の予想を容易く飛び越えるものだ。
例外が無いとは、決して言えないだろうとも、心に留め置く事は忘れない。


警戒を厳にしつつ辿り付いた突き当たりは、南北へ分かれていた。
その両方を覗き込み、あなたは情報を得る。


【11:15】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295312.jpg

◆ = 現在位置



南はすぐに東に折れている。
地図を見て確認するまでもなく、異形が密集する通路と繋がっているのは間違いない。
その証拠として、岩肌を掻く爪の音が明確に聞き取れた。

北はまたも長い通路。
だがその先から光が漏れている。
どうやら岩壁は終わり、再び葉脈が支配するエリアになっているのだろう。
光の広がり具合から、通路ではなく部屋が待っていそうだとも、あなたは感じた。



>>↓1  どうする?


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
また明日。

ナナフシさんまで行くと長すぎる感じです。
ぐぐっと圧縮したら大分近いと思われます。

乙!

また明日ってのは、明日もこっち?


>>300
いつもの癖でした、すみません。
こちらは 【また明後日】 になると思われます。


◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】

【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x3】
【干し肉 x3】

【水袋 / 100%】

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】

【異形の甲殻の欠片】


【11:15】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org295312.jpg

◆ = 現在位置



【指定行動】

コンティニュアル・ライトをその場に設置して北へ進む。

saga忘れ、失礼しました。


あなたは部屋を調べるため、まずは中央まで踏み入った。
突然の奇襲を警戒し、体勢を低くしたまま様子を見る。

……何も起こらない。

どうやら部屋の中には何も居ないか、最低でも現状あなたには気付いていないと思われた。


続いて探るのは二本の通路である。
それぞれの入り口に近付き、そっと先を窺う。



>>↓1 コンマ判定 【東の通路】

感覚 2

目標値 2


>>↓2 コンマ判定 【北の通路】

感覚 2

目標値 2


【東の通路】

目標値 2  出目 8

失敗……


【北の通路】

目標値 2  出目 10

ファンブル!!


あなたはまず東の通路、細い岩壁の道を調べた。
やはり、巣にあった物と同じに見える。
幅も高さもかなり狭く、大きな動きは不可能だろう。

内部に魔物は居るかと、ランタンを掲げて目を凝らすも、闇の先を見通す事は出来ない。
ただ、離れるように動く爪の音を聞き取れただけだった。
地図を思い描けば、巣からの道と繋がっている可能性に思い当たるはずだ。
先程も光から逃げた個体と、同一の物であるかも知れない。


次いで、北の通路である。
こちらは逆に良く見える。
光を放つ葉脈が続いているのだ。

それでも、少しでも近くで見ようと、足を踏み出したそのときだ。
足が何かに引っかかり、あなたの体はバランスを崩す。



>>↓1 コンマ判定 【転倒の回避】

敏捷 8

目標値 8


【転倒の回避】

目標値 8  出目 9

失敗……


◆ 追加判定


>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 4

目標値 4


【物理的被害の軽減】

目標値 4  出目 6

失敗……



あなたは倒れる体を支えようと、咄嗟に手を突き出した。
しかし、その手の形が良く無かったのか。
体重が集中した手首から、ぐきりという鈍い音が聞こえた。

痛みに悶絶しながらも、あなたは手首の様子を探る。
幸いにも長く後を引くような怪我では無いようだ。
だが、少しの間、左手で物を扱うのは難しくなるだろう。


何に足を取られたのかと見てみれば、そこには浅いながらもくっきりと刻まれた傷痕があった。
くねるような形に床が削られている。
それは北の通路にも見られた。
通路の床に、そして所々壁にも、同じ傷が入っている。

あなたは、事前に知り得ていたこの葉脈の壁の硬度を思い出す。
鉄で作られた短剣を持ってしても、僅かな跡すら残せないと、あなたは確かに聞いていた。
それをこうも容易く抉る何者かが、少なくとも一度はここを通ったらしい。


◆ 知識判定 自動成功


また、この傷の形にあなたは見覚えがあった。
蛇の通った痕跡に、酷く似通っている。

あなたの脳裏に一つの怪物の姿が描かれる。
大人二人が手を広げてすれ違える程の広さの通路を、一杯に埋め尽くす大蛇の姿だ。
触れただけで鉄を切り裂くような硬度の鱗を、床や壁に擦り付け削りながら、獲物を目指して移動するのだ。

無論、これはあなたの空想に過ぎない。
偶然痕跡の形と似ただけというい可能性も、十分にあるだろう。


【11:30】


あなたは頭を振って、背筋を凍らせる想像を掻き消した。


さて、不幸中の幸いとして、付近に不可視の怪物が居ない事は知れた。
転倒の際に音を発したにも関わらず、こうして生き長らえている事が何よりの証明である。

再び北の通路を確認すれば、そこには何も居ないように思えた。
通路はさほど長くは無いだろう。
突き当たりで左右に分かれているのが見て取れた。



>>↓1  どうする?


あなたは北への通路を選び、進む。

その途中、ランタンの火を消しておくのを忘れない。
こちらの道は葉脈のおかげで視界は十分に確保されている。
油の量に限度がある以上、節約は当然の事。
使用した獣脂は、まだ半分程残っているようだ。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296126.jpg

◆ = 現在位置


突き当たりまでを何事も無く、あなたは歩み切った。
そのまま顔だけを覗かせて左右を調べる。
どうやらどちらも、マナ・イーターの部屋と同等の広さを持つ大部屋だ。

その内、右の部屋は酷い有様であった。
壁と床の傷は数を増し、あちこちに刻まれている。
また、抉られた傷跡の中には、不気味な褐色の液体も発見できる。
もし液体が魔物か何かの体液であれば、傷の主が大暴れをして殺したのだろうか。
その程度の予測は、離れた場所からでも簡単に立てられた。


そちらに近付く事は、本能が拒否した。
この迷宮の壁を抉るような化け物と対峙するなど、どう考えても死以外の未来が見えない。

左の部屋には一切の傷痕が見当たらない。
進むならばこちらが正しいはずだと、あなたは踏み入る。

部屋の中に変わった様子は……あった。
東側の壁、その中央部分に、右の部屋と似た褐色の液体がこびり付いている。
それは、猛烈な威力の一撃に、首から上を弾けさせて体液を撒き散らす誰かの姿を、強烈に連想させた。

部屋の中の異常はそれだけだ。
他には、少なくとも一見しただけならば何も無いように思える。



>>↓1  どうする?

道の事忘れてました。
どちらの部屋からも普通の道が続いていて、あなたは気付いています。


あなたは壁にこびり付く液体を調べる事とした。
褐色に染まる中央部へと、歩を進める。

近付いたあなたはすぐに気が付いただろう。
至近距離では簡単に分かる事だ。
酷い刺激臭を、あなたは感知した。


◆ 知識判定 自動成功


あなたは、その臭いに心当たりがあった。
一部の虫が持つ、外敵を追い払うために分泌する体液である。

特にヤスデのそれが近いと、あなたは過去の経験から判断した。
ヤスデの体液は皮膚をかぶれさせる程度で強い毒性は無いが、迷宮の中ならば当然魔物に変異しているはずだ。
更に、量が量だ。
液体はあなたの体より一回り大きい範囲を汚している。
もし不用意に触れていれば、どのような悪影響があったか分かった物ではない。

あなたは刺激臭を避けるように、そっと距離を取った。

ヤスデのそれに近い毒の体液を持つ魔物が存在する事。
それは恐らく死んではいない事。
とりあえず分かった事は、以上の二点であった。


【11:45】


調査を終えて、あなたは再度周囲を見回した。
特に天井と壁をしっかりと確認する。
頭上から飛び降りたヤスデに巻きつかれて命を落とすなど、およそ考え得る末路でも最悪の物だろうと思えたためだ。

何も見当たらない事を三度ほど確認してから、あなたはようやく安堵の息を吐いた。



>>↓1  どうする?


あなたは部屋の北側に向かい、通路の先を観察する。

やはり通路の中にも傷痕は無い。
傷の主はこちら側には立ち入っていないようだ。

道自体は変わらず明るく、その姿を隠さない。
少し続いた後、西へと折れているのが確認出来た。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296139.jpg

◆ = 現在位置



あなたは道の先を睨んだまま、じっと目と耳に意識を集中させる。



>>↓1 コンマ判定 【道の観察】

感覚 2

目標値 2


【道の観察】

目標値 2  出目 4

失敗……



しかし、あなたの耳目は性能が良いとは決して言えない。
発見できたのは、万人が見つけられる程度の物だけ。

それは白い塊だ。
道の半ばに、白濁した何かが落ちている。
事前に調べた知識から思い出せば、ラビリンス・オクトパスの変色した触腕の一部に見える。

また、あなたは触腕の怪物、その原種の生態を知っている。
自身の体表を変色させての擬態を得意とする原種は、一定のダメージを負うとその能力を失うとされる。
この迷宮に存在する亜種も同様だとすれば、何か攻撃を受けて切り落とされたのではないだろうかと、思い至った。



>>↓1  どうする?

ちょっと休憩してきます。
また後ほど。


あなたは通路に落ちる触腕について、詳しく調べてみようと思い立った。
片手で持てる程度の物だが、調査すれば何かが分かるかも知れない。
もし弱点の一つでも判明すれば、この迷宮においては大きな力になるはずだ。

何かが潜んでいた場合に備え、あなたは一歩ずつ、慎重に通路を進む。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 8
装備 1

目標値 9


【隠密】

目標値 9  出目 5

成功!



落ちる触腕まで後三歩、という所で、あなたは足の裏に感じる違和感に立ち止まった。
ぬるりと、もし体重をかけていたならば無様に倒れていただろう、粘液の感触。
あなたが迷宮の東側、マナ・イーターの大部屋に通じる通路で学んだ、あの粘液だ。
恐怖に震えかける足をそっと戻し、頭上に目を向ける。

……これ程の至近距離でようやく分かる、不可視の怪物がそこに居た。

触腕の先端は動かず、怪物が休眠している事を示している。
だが、もし一つでも音を立てれば、あなたの命は即座に費えるに違いない。



>>↓1  どうする?


あなたはそっと、怪物を視界に収めながら後退する。
観察を行える状況ではなかった。
今は一刻も早く距離を取り、最低限の安全を確保する必要がある。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 8
装備 1

目標値 9


【隠密】

目標値 9  出目 1

クリティカル!!


後退は一切の無音で実行された。
怪物は目覚める事無く、触腕の攻撃圏外へと脱出する。

その途中、あなたは一つの発見をした。
眠る怪物の触腕、その内一本の先端が千切れている。
どうやら、落ちている物はこの怪物の一部で間違い無さそうだ。



そこに、あなたは違和感を感じた。

ドクリ、と、心臓が鼓動を奏でる。
予感があった。
自分は今、何か重要な情報に手をかけている。
この迷宮の根幹の一部にだ。


……あなたが違和感を覚えたもの、その正体は?



>>↓1  (回答を放棄し、判定に身を任せる事も出来ます)


【23:17】 までどうぞ。

連投になるけど違和感の正体とかいうのはこのスレの中で出てきた?
それとも完全新規?


>>364
出てきた、というか描写の中でおかしいと思われる部分を用意したつもりです。
その触り部分でも指摘に成功すれば自動進行します。

あ、時間間違えてました。
【23:27】 までです。


時間でした。


>>↓1


>>↓1 コンマ判定 【違和感 / 知識意思複合判定】

知識 5
意思 0

目標値 5


【違和感】

目標値 5  出目 8

失敗……



しかし、その答えはあなたの手をすり抜けて行く。
明確な形を持ちかけていた違和感は急速に消え、代わりに抱いたのは危機感だ。

触腕の圏外に離脱したとは言えど、未だ目の前には怪物が居る。
思索に耽る時間など無いはずだ。
気になる事は、安全な場所に辿り着いてからゆっくりと考えれば良い。

あなたは静かに、しかし速度を上げて、通路から完全に脱出した。


【12:00】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296139.jpg

◆ = 現在位置



大部屋までの後退は、問題無く成功した。
通路に進入する前と、何ら変わった様子は無い。



>>↓1  どうする?

魔法の習得にかかる時間は公開情報ですか?
知ることができるならばフィジカルブーストの取得時間を教えていただきたい


>>388
あなたの各能力値で習得が可能な全ての魔法を開示します。
これらは全て12時間での習得が可能です。



■ コンティニュアル・ライト

少量のマナを消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。


■ フィジカル・ブースト

少量のマナを消費して、筋力・耐久・敏捷のいずれか一つを増幅する。
持続時間は十五分。
強化値は魔力の能力値と等しいが、元々の能力値の二倍を超える事はできない。
持続時間中は、数秒の集中を代償として強化対象能力を変更でき、その場合マナの再消費は行われない。


■ マナ・ボルト

基礎攻撃力 : 3

少量のマナを消費して、魔力の矢を射出する。
魔力の能力値を威力増加判定に用いる遠距離攻撃。
特にデメリットは存在しない。


■ マナ・エクスチェンジ

全てのマナを何かに変換し、運用できる
何に変換するかは習得時に選択し、以降特殊な事情が無い限り変更は出来ない
食料などに変換する事は可能だが、それを摂取しても腹は膨れず、栄養も得られない

発動には十秒程度の集中が必要、終了は即座に行われる
この魔法の使用中は、全てのマナが変換されるため、他の一切の魔力行使と魔力感知が不可能になる
また、使用中に魔力によるダメージを受けると、ダメージ量が増大する

この魔法は発動だけではマナを消費しないが、変換したアイテムが損傷・消費されるとその修復・補充に自動消費される


■ リモート・ビューイング

少量のマナを消費して、離れた場所に視覚を飛ばし、その場を覗き見る
視覚を飛ばす場所には自身の魔力を籠めたアイテムを置いておく必要がある
また、視覚を移動させる以上、元々の視覚は一時的に機能しなくなる
この魔法による視覚には自動的に魔力視が付与される


■ アンプリフィケーション

微量のマナを消費して、次回の魔法行使を有利にする
成功判定のある魔法の成功率が上昇し、攻撃魔法の威力が強化される
この魔法と次の魔法の間に別の行動を行った場合、効果は失われる

この魔法は回避や防御と同時にデメリットなく行う事が出来る
ただし、攻撃と同時には使用できない


あなたは部屋を抜け、東へ向かった。
辺り一面に傷が刻まれた大部屋である。

慎重に部屋の中央部に踏み入れば、再び刺激臭があなたの鼻に届いた。
やはり、西の部屋で発見した壁の体液と同一の物のようだ。

ただし、違いも一つある。
傷痕の中に溜まる体液の中に、あなたは幾つかの異物を見つけた。
小さい物であるために断言はできないが、黒い甲殻の欠片であるように思える。

もし詳細を知ろうとするならば、体液溜まりの中から引き上げる必要があるだろう。



あなたは部屋から東と北に伸びる通路にも目を向けた。

東は更に傷痕が増えている。
全面が極めて大きく削られ、傷の主がここを通ったのは一度では無いのではないかと、あなたは感じた。

逆に北はさほどでもない。
道の半ばで傷痕は途切れている。
また、その向こうに赤い球体がついた扉が道を塞いでいるのが分かった。



>>↓1  どうする?


あなたは北の通路を塞ぐ扉へと移動した。

その手前、東側へと伸びる分かれ道も、同時に発見する。
そちらはすぐに北に曲がっており、その先は分からない。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296200.jpg

◆ = 現在位置


さて、あなたは扉の中央に存在する赤い球体に目を向けた。
それは迷宮の東側、アシッド・スライムが存在した部屋の扉についていた物の、色違いに思える。


◆ 知識判定 自動成功


思い当たる物は、知識の中に当たり前のようにあった。
数多の迷宮の中で、青と赤の仕掛けは特別な意味を持つ。
それぞれ、何かを捧げる事で閉ざされた道を開くのだ。
青ならば魔力を、赤ならば生命力を、それぞれ求めている。

また、あなたはこの吸収によって命を落とした者は殆ど居ない事も知っていた。
少数の死者は、瀕死と言っても良い程に元々弱っていた事も。
今の自身の状態を確認すれば、体力魔力共に問題は無い。
吸収を直に受けたとして、精々が疲労する程度だろう。



>>↓1  どうする?


あなたは球体に手を伸ばし、そして触れた。
途端、襲い来る眩暈と共に、急激に何かが引き抜かれていく。



>>↓1 コンマ判定 【吸収抵抗】

耐久 4

目標値 4


【吸収抵抗】

目標値 4  出目 7

失敗……



下腹に力を籠め、何とか流れを留めようと試みるも、それは失敗に終わった。
生命そのものと呼べる力は、次から次へと貪欲な球体に飲み込まれる。

その吸収量に危機感を覚え、本当に命を落とす事は稀なのかと不吉な疑問が沸きかけた頃、それは止まった。
球体は満足げに輝き、何の音も立てずに扉の中へと吸い込まれ消えていく。

あなたは荒い息を吐きながらも、一応の安堵を覚えた。
知識通り、命を落とす事は無かった。
強い疲労感はあるが、これでこの扉はあなたの意思に従うはずである。



>>↓1  どうする?


折角捧げたのだから、次は当然開けるべき。
ただし、罠には十分な警戒を行わなければならないと、あなたは慎重に行動した。
無警戒に扉を開けて部屋に侵入した結果、スライムに襲われた経験が生きたのだ。

東へ向かう通路に身を隠し、顔だけを覗かせて意思を送る。
それに従い、扉はやはり無音で、素早く開いた。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 4

目標値 4


【幸運な出来事】

目標値 4  出目 9

失敗……



扉が開き、呼吸を一つ、二つ、三つと重ねる。
何も起こらない。
どうやら少なくとも、開けただけで発動する類の罠は無いようだ。

一先ずの安心を得て、あなたは部屋の入り口から内部を覗く。

そこは小部屋だった。
スライムが居た所と同等の大きさだろうか。
違いは宝箱が無い事と、そしてもう一つ。


それは部屋の西の隅。
何かに怯えて蹲るような形の、人間の死体がそこにあった。



>>↓1  どうする?


あなたは死体から目を逸らした。
何かを一つ間違えれば、自身も辿るだろう末路の直視は、可能ならば避けたい物である。

他に部屋の異常は無いか。
視線を巡らせて探る。
しかし、あなたは自身の感覚にどうにも自信を持てずに居た。
不可視であるとはいえ、触腕の怪物を二度も見落としたのだから当然だろう。

そこで、一つ思いつくことがあった。
あなたの荷物の中で、その役割を失いかけている物がある。
ランタンに火を灯すための獣脂だ。
光の魔法を扱える今、これは一つ程度ならば失っても構わないと思われる。
囮として投げ込めば、内部に怪物が居れば反応から存在が判明する可能性は高いのでは無いだろうか。


あなたはその思い付きを……。



>>↓1  実行に移しますか?

甲殻の欠片という選択肢はなかったのかな?
安価下


>>425
あなたは迷宮内での用途を発見していたので外しました。
指定すれば囮に使う事は出来ます。


いや、と思い直してあなたは考えを破棄した。
もし怪物が存在した場合、危険が大きい。

止むを得ずあなたは内部を覗き込み、己の五感によって探ることとした。



>>↓1 コンマ判定 【小部屋の調査】

感覚 2

目標値 2


【小部屋の調査】

目標値 2  出目 5

失敗……



何も無いと、あなたは感じた。
しかし、確信の持てる結果では無い。
やはり自信の肉体はろくな性能を持っていないようだと歯噛みする。



>>↓1  どうする?


どうやら破棄した思い付きに頼る他は無い。
あなたはそう判断して、ランタンの中から半分に減った獣脂を取り出した。
もし怪物が存在した場合、回収は困難になるだろう。
そうなった時に失われる物は極力減らしておくべきだった。

獣脂を手に持ったまま、呼吸を整える。
そして少し後。
意を決して、それを部屋の中へと放り込んだ。


……何も起こらない。


安堵の息を吐きながら、あなたはこの部屋がどうやら安全である事を、ようやく確信した。



>>↓1  どうする?


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
こちらはまた明後日。


荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」

信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」

鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋

信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」

>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450628050/)

>>1大先生の新作です!
荒らし除けにキャラ変えた癖になにも学んでないのが見ただけで判る内容!
貴虎「つゆだく!そういうのもあるのか」 【仮面ライダー鎧武SS】
貴虎「つゆだく!そういうのもあるのか」 【仮面ライダー鎧武SS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453306136/)
貴虎「こってり!そういうのもあるのか」 【仮面ライダー鎧武SS】
貴虎「こってり!そういうのもあるのか」 【仮面ライダー鎧武SS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455035899/)


◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】

【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x3】
【干し肉 x3】

【水袋 / 100%】

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】

【異形の甲殻の欠片】



◆ 習得魔法

【コンティニュアル・ライト】

少量の魔力を消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。


今晩は19時位の開始になります。
よろしくお願いします。


殺伐としたスレにイクラちゃんが!!

       /|
       |/__
       ヽ| l l│<ハーイ
       ┷┷┷



開始していきます。
よろしくお願いします。


部屋の安全は、確認出来た。
となれば、次に行うべき事は、残念ながら明白である。

あなたは小部屋に踏み入り、まずは投げ入れた獣脂を回収した。
汚れを指先で払って落とし、念入りに使用に問題が無いかと調べ回す。
そうして十分に時間をかけてから、再びランタンの中へと収めた。

……この一連の行為が現実逃避であった事は、無論言うまでも無い。

あなたは学者である。
例えば戦士のように、人の死が日常の中にある、などという生活を送ってはいない。
好奇心に駆られるまま人体の解剖に立ち会った事はあるにはあるだろう。
この部屋の死体を観察するのも十分に可能なはずだ。

しかし、あなたは感情の全てを制御出来るだろうか?



>>↓1 コンマ判定 【忌避行為】

意思 1
経験 2

目標値 3


【12:30】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296805.jpg

◆ = 現在位置



自身の末路を明確に示すそれは、あなたにとって酷く恐ろしい物であった。
指先は震え、視線は勝手に逸らされようとする。
しかし、この死体は迷宮の中で死んだのだ。
未知を解き明かすための一助と成り得る可能性は、とても捨てきれない。

あなたは込み上げる吐き気を堪えながら、死体を観察する。
無論、その作業は常よりも精確性を欠く上に、無駄に長い時間をかけての物だ。
もし研究院の元同僚が立ち会っていたならば、余りの無様さに嘲笑は免れなかっただろう。


【13:00】



◆ 知識判定 自動成功


恐怖と戦いながらの観察の結果、あなたは幾つかの事を知った。

死体は同年代の女性の物である事。
体の硬さから見て、死後二日ほどである事。
死因は恐らく、服毒による自殺である事。

そして、何かから隠れるように、部屋の隅に縮こまり布を被っていた事。
女性の顔は恐怖に引き攣り、死の直前まで極度の恐慌状態にあったと思われる。

女性の装備はそのまま、何も手を付けられずに置かれている。
毒と思われる液体の入った瓶、鋭利な短剣、粗末ではあるが鉄製の小盾。
革鎧も身に付けているが、サイズが合うとは思えない。

他の道具類は背負い袋に入っているのだろう。
そちらを調べるには、死体を持ち上げ動かす必要がある。



>>↓1  どうする?


迷宮の中では、物資は貴重である。
貰える物は貰っておくべきと、死後の安寧を神に祈り、女性を動かした。
直に伝わる死の冷たさに身を震わせながらも、あなたは幾つかの物品を獲得した。



■ 鮮血蜥蜴の劇毒

麻痺毒。
呼吸器系にのみ強力に作用し、呼吸困難による死を齎す。
死亡までの苦しみが大きい事から、報復を目的とした暗殺に多用される。


■ 魔鉄製の短剣

斬撃 / 刺突

基礎攻撃力 : 3
基礎防御力 : 2

命中補正 : 4
加工補正 : 1

刃渡り30cm程の短剣。
扱いやすく、素材が良質であるため武器としてもそれなり。
物品の加工にも利用出来る。


■ 鉄製の小盾

基礎防御力 : 4

回避補正 : 0

手に持って扱う丸い盾。
作りは粗末だが、十分な性能。


■ 堅焼きビスケット x2

穀物を練り固めて焼いた食料。
味はそこそこ程度であるが食感が良く、冒険者の間では割合人気。
一つで半日は腹持ちするだろう。


■ 空の水袋

水を持ち運ぶための、革製の袋。
一杯まで満たせば三日分にはなるだろう。


■ 意味不明のメモ

文字が殴り書きされている布の切れ端。
『にげられない』 『おいつかれた』 『どうして』 『くるな』 『みるな』 という言葉が最も多い。
末尾には、男性の名前と、その男に対する愛と謝罪の言葉が綴られている。


【13:30】



有用であると思われる物は、これで全てだった。
他は全て消費されているか、あるいは破壊されている。

あなたは女性に感謝を捧げつつも、素早くその冷たい体から距離を取った。

また、この作業の途中、あなたは自身の状態の回復を自覚した。
転倒時に捻った左手は、もう十全に扱える。



>>↓1  どうする?

短剣つっよ


>>472
装備関連は仕様変更されてます。
……って説明するの忘れてた気がする、やばい。

こちらのスレではダメージ計算は 【基礎攻撃力 × 威力判定結果】 となっています。

貴女のスレとは、似た内容であっても数値が異なります。
これで具体的にどう変わってくるかと言うと、与えられる最低ダメージが上昇しています。
最大ダメージはほぼ変わらないようにしている……はずです。

また、防具も同じく 【基礎防御力 × 被害軽減判定結果】 です。


恐怖に歪む女性の顔。
そこからあなたは、精神に対する攻撃や、魂の捕食能力を連想した。


◆ 知識判定 自動成功


どちらも、得手とするのはアンデッドの類である。
特に魔力的な能力に優れる死霊系を相手にする場合は、真っ先に対処法を用意するべき事だ。
有効な防御手段としては、魂の安息と輪廻を司るとされる忘却の神の聖印を刻んだ護符が上げられる。

試練の神が最大の信仰勢力となっている現在でも、かの神は根強く中規模の信仰を保っている。
無論、あなたにも聖印の形ははっきりと分かるはずだ。
幸いな事に手元には加工に適した短剣もあり、作成は難しく無いだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは女性の荷物から、木製の入れ物を取り出した。
恐らく、食料か何かを入れておいた物だろう。
今は空のそれを分解し、聖印を刻み込んでいく。

忘却の神、そのシンボルは主に直線で構成されている。
現世と冥界を隔てる川を示す横の線を中心に、
下方には現世、上方には幽世を示す簡素なマークを置く。
最後に全てを神の力を表す二重の五角形で囲めば、それで終わり。

知識と刃物を持ってさえいれば、子供でも作れるだろう。
作業はいとも容易く完了した。



■ 忘却の護符

基礎防御力 : 5

忘却の神の聖印が刻まれた木製の護符。
精神や魂に対する直接的な攻撃を防御出来る。
この力は信仰心によって強化されるが、無信心者であっても一定の効果が見込める。


【14:00】



作業を終え、あなたは護符を服の中に仕舞いこんだ。
これで、もし精神攻撃を得手とする魔物に襲われても、最低限の時間稼ぎにはなるだろう。

部屋の中の様子に変化は無い。
死体を探る前に当然の備えとして扉を閉めたために、外については不明である。
が、少なくとも妙な音は無かったはずだと、あなたは考えた。



>>↓1  どうする?

質問
リモート・ビューイングの基点になる条件は自分で魔翌力をこめたもの以外にありますか?
たとえば獣脂に魔翌力をこめて角に投げ込んでそこから角の先を見るとかできますか?


>>487
ありません。
獣脂であっても問題無く機能します。


あなたは部屋を離れ、通路へと出る。
その途中、一度だけ振り返り考えた。

どうやら、あの女性の死体は二日程ここにあったようだった。
怪物の食事となる事無く、である。
もしかすれば、この部屋は安全な休憩が可能であるかも知れない。
今後休息を必要とする事態になった場合に備え、覚えておくべきかと、あなたは頭に刻んだ。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296866.jpg

◆ = 現在位置



部屋の扉をしっかりと閉じ、周囲を確認する。

通路の様子に変化は無い。
南の通路は途中から傷跡が現れ、それは大部屋まで続いている。
すぐに北へ折れる東の通路は、先は未だ不明である。



>>↓1  どうする?


先が不明なままの通路。
そこをどうにか知れないかと考え、あなたは一つの魔法に思い至った。
視覚を遠方に飛ばす効果を持つ、リモート・ビューイングである。
何か適当な物品に魔力を籠めてさえおけば、あっさりと未知の領域を比較的安全に覗ける事だろう。

その閃きに従い、あなたは小部屋に引き返した。
魔法の習得には時間がかかる。
通路の真ん中で長々と座り込んでなどいられる訳が無い以上、これは当然の事だ。

再び扉を潜ったあなたを、女性の死体が出迎えた。
あなたが動かした体勢のまま、顔を入り口に向けた彼女は、何をしに早々と戻ってきたのかと尋ねているようだった。


◆ 魔法の習得のため 【2:00】 まで自動進行します。



【17:00】



魔法の習得のため、女性から最大限距離を取って自身の魔力と向き合うあなたは、ふと気が付いた。

周囲が暗くなり始めているのだ。
葉脈に宿っていた淡い光は光量を減じ、それは今もほんの僅かずつ進行している。
事前に調べた通り、この迷宮には昼夜があるようだ。

とはいえ、今あなたが行っている行為には何の関連も無い。
別段、書物を読んでいる訳でも無いのだ。
大図書館に収められていた書の内容は全て頭に入っている。
むしろ闇の中での方が瞑想や集中には良いだろう。

だが勿論、あなたが望むならば照明を用意しておく事も出来る。



>>↓1  どうする?


あなたは念のためと、魔法の光を生み出し頭上に浮かべた。
安全なはずの小部屋の中ではあるが、迷宮において油断はあってはならない。

それに、と。
あなたは部屋の隅にちらりと目を向ける。
そこには当然、動かないままの女性の死体。

真なる暗闇の中で彼女と二人きりなどというのは、あなたにとって耐え難い物であったに違いない。


【18:00】


しばらくして、葉脈は完全にその青い光を失った。
光球の白色だけが周囲を照らし、昼間とは違った壁の色合いをあなたに見せている。

それが魔法の習得に何か影響を与える訳でもない。
あなたは集中し、不可視の魔力をこね回す作業に戻った。


【2:00】



そうして、時間は過ぎた。
途中で一度再作成を行い、今も灯されている光球の下で、あなたは新たな魔法の使用を試みる。

魔力を籠めた獣脂を床に置き、目を閉じて精神を研ぎ澄ませる。
瞼の裏に蠢く闇を見つめながら、記憶の中の書物に従って魔力を動かし、そして……。


突然に、あなたの視界は大きく開けた。
経験した事の無い視覚情報をあなたは受け取っている。
獣脂から見た全方位が同時に知覚出来ているのだ。

眉を上げ驚愕を表す自身の顔、女性の死体、閉ざされた扉、輝く光球。

それと、再び青い光を灯した壁の葉脈。
肉眼で捉えられる光は失われても、魔力は未だそこにあるようだ。
魔力を視覚化出来るこの魔法を用いれば、部屋の中は昼間のように明るく見える。
勿論、それは通路でも同様だろう。


満足したあなたは魔法を中断し、自身の目を開けた。
十分な成果であった。
この魔法はあなたにとって、極めて大きな武器となるはずだ。


さて、習得を終えたあなたは、二つの欲求を感じた。
眠気と空腹である。

一食を抜き、一晩を徹夜する事は、可能ではあろう。
しかし、それは到底賢い選択とは言えないはずだ。



>>↓1  どうする?


あなたは欲求に従い、一食分のビスケットを取り出した。
パリパリとした食感が心地良く、集中で溜まった疲れが取り払われていくようだ。


"これで、味ももうちょっと良ければなぁ"


などと、あなたが思うのは、研究員時代の食生活が原因だろう。
庶民から見れば目玉が飛び出るような額を、あなたは毎月稼いでいたのだ。
当然の事として、日々の食事も一般的には贅沢と呼ばれる物。

ビスケットの味が悪いのではない。
肥えすぎた舌が悪いのだと、ビスケットの生産者がここに居れば、そう顔を顰めたはずだ。


◆ 【堅焼きビスケット x1】 【水 / 15%】 を消費しました。



【2:30】



内心不満を垂れながらもビスケットを完食した。
満足感に満ちる腹を撫でながら、さてどうするかと、あなたは考える。



>>↓1  どうする?


◆ まさかのあなた掘り下げ。



>>↓1 コンマ判定 【故郷の彼女の正体】

1 【将来を誓い合った相手】
2-3 【あなたの知りたがりに呆れていた妹】
4-5 【良く面倒を見てくれた幼馴染】
6-7 【女体の研究のためと称して覗きによる多大な迷惑をかけた近所のお姉さん】
8-9 【あなたの後ろをちょろちょろついて周り一緒に好奇心を満たした年下の少女】
0 【安価で決定】


【安価で決定】


>>↓1  謎の故郷の彼女の正体とは?


美味い食事が恋しい。
壁に背を預け、研究院生活への未練を内心で繰り返す。
いや、この際飛びぬけて美味くなくとも良い。
せめて温かな食事がしたかった。
そう、例えば。


"……あの子が作ったシチュー、とか"


故郷に残してきた、一人の少女を思い出した。

出会いは十年以上も遡る。
既に祝福を受け、好奇心が命じるままに国中を見て回っていたあなたは、とある都市の路地裏で子供を拾ったのだ。
子供は細く、小さく、薄汚れ、目を離せば今にも死んでしまいそうな様相であった。

あなたが抱いたのは恐らく、ただの好奇心。
子供が成長する様を、すぐ近くで観察したい。
あるいは、この今にも死にそうな生物が回復する様子を記録したい。
その程度の理由で、あなたは子供の手を取って両親の元へ戻った。


両親の反応は、驚嘆と諦観。
あなたを育てる二人である、その気質については十分以上に理解していた。
だから、いつかこんな日が来るとは考えていたはずだ。
予想外だったのはただ一つ。


"……せめて犬猫にしてくれないかしら"


まぁ、極当然の感想だったと言えるだろう。


そうして子供は、あなたの妹になった。

あなたは神の祝福を受けた、言い換えれば神に愛された子供である。
希望を無碍にするのは信心深い者にとっては選び難く、それはあなたの両親も同様であったのだ。

適切な食事と環境を与えられた子供の回復は早かった。
すぐにあなたの後ろをついて回るようになる。
研究員と助手ごっこ。
それがあなたと妹の、定番の遊びとなっていた。

時が過ぎ、やがて家に残る事が多くなっても、屋内での研究で意見を交し合う事は多かった。
大抵は的を外していたものの、稀に核心を鋭く抉る言葉には、あなたも随分と助けられた。
便利な子を拾った、僕の選択は正しかったと、妹の頭を撫でながら考えた事もある。


"元気にやってるかな……。
 いや、下手したら僕よりしっかりしてるから、大丈夫だろうけど"


研究院に入る際、妹を伴う事は出来なかった。
情報漏洩を防ぐため、研究者は家族とすら切り離されるのだ。
そして、故郷と、研究院が存在する首都は酷く離れている。
路銀も無いあなたが独力で帰る事は、到底不可能なほどに。


"花嫁姿くらい見ておきたかったかな。
 娘を嫁にやる父親の気持ち、というのも理解できたかも知れないのに"


思索の最後に深い溜め息を一つ零した。
それが本心であったかどうか。
或いは、本当に好奇心だけだったのか、便利だと思っていただけなのか。

それらは、あなた以外の何者も知りようが無い事である。


【3:00】



思考が途切れた途端、あなたの口から欠伸が漏れた。
それに伴い、小さな涙の粒が一つ。
きっと、呆れる程の大欠伸であったためだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは欲求に従い、荷物を枕に横になった。
同時に明かりを一度消し、光量を抑えた物を再作成する。
睡眠の邪魔にはならないように、しかし周囲は見える程度の物だ。

コンティニュアル・ライトの魔法は、光量を調整する事が出来る。
抑えればその分持続時間が延びていき、強めればその逆となるのだ。
もっとも、今回の用途では時間については関係無い事だが。

そうして、あなたは目を閉じる。
眠りの闇が意識を覆い隠すまで、そう時間はかからなかった。


【6:00】



>>↓1 コンマ判定 【???】

感覚 2
?? 1

目標値 3


【???】

目標値 3  出目 5

失敗……


◆ 失敗により、判定内容は明かされません。


【9:00】



あなたが目を覚ますと、部屋の中は再び明るく照らされていた。
葉脈に青い光が戻っているのだ。
扉を開くまでは未確定だが、恐らく通路も同様であると思われる。

あなたの体調は今や万全だ。
体力魔力共に満たされ、昨夜の食事により空腹感も無く、負傷も癒えている。
十全な行動が可能であると、あなたはしっかりと確認した。



>>↓1  どうする?


一応地図を。

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296805.jpg

◆ = 現在位置

イモウト・ビューイング(小声)
安価下

>>538
【審議中】
    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ

 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'


あなたは、南の部屋に覗き見用の基点を設置していく事とした。
昨日の探索中、最も傷跡が多かった部屋である。
葉脈の壁を削る怪物の存在が疑われる以上、備えは必然ですらあった。

基点とするのは、女性が残したメモ。
内容を記憶した今、不要品の筆頭である。
既にコツを掴んでいる魔力の充填はすぐに済み、あなたは通路へと出た。


そこで、明確過ぎる異常に、当然あなたは気付けるだろう。

通路の傷跡が消えているのだ。
正確には、まだ幾らかは残っている。
だがそれはほんの僅かだ。
大半は綺麗に均され、昨日あなたが通った通路とは全く趣を異にしている。

迷宮は生きている、とも言われる。
世の中には満月毎に構造が入れ替わる物もあるのだ。
刻まれた傷が消えて無くなる事もあるのだろう。
あなたはそう自身を納得させた。


南の部屋を覗き込めば、やはりこちらも修復されていた。
例外は、部屋から東へ伸びる通路だけ。
そこだけは全面が極めて大きく削られたまま、傷の主が頻繁に通っている事を示している。

それを一旦気にしないよう脇に置き、あなたはメモを適当な箇所に設置した。
これで、遠く離れていても魔法によって覗き見る事が可能なはずだ。

視覚をこちらに飛ばせば、当然自前の目は機能しなくなる。
そのために、両方を同時に見る事は出来ないが、何の警戒手段も無いよりは遥かにマシであろう。
幾許かの安心を抱き、あなたは小部屋の東、未知の通路の調査へ向かう。


【9:15】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296965.jpg

◆ = 現在位置



あなたは曲がり角の手前まで辿り着いた。
ここまでは何の問題も起こっていない。

さて、あなたは考える。
自前の感覚に頼るべきか、魔力視によって探るべきか。
あるいは、魔力の消費と引き換えに魔法によって覗き見るべきか。



>>↓1  どうする?


【0:05】 までどうぞ。


◆ 基点の複数設置

回答忘れてました、ごめんなさい。
可能であり、自由に切り替えられます。
ただし、切り替えには魔力を再消費します。


◆持続時間と消費

あなたが接続を終了しない限り永続です。
消費は発動時と切り替え時のみで、維持には消費されません。

なんか新作はフリゲっぽい雰囲気だけど世界樹の迷宮始めてみようかな


時間です。


>>↓1  どうする?


>>552
世界樹なら2が個人的にオススメ。
新じゃない方で。
茶色カスメかわいい。


あなたは腰から魔鉄製の短剣を引き抜いた。
小部屋の死体、あの女性の遺品である。
手に持つならばより性能が高い物が好ましく、当然の判断である。

それに、既に慣れつつある魔力の充填を行った。
魔を帯びやすい良質の鉄は、注ぐというよりもむしろ飲まれるようですらある。
メモや獣脂に行うよりも遥かに容易く、基点化は完了する。

そうして、あなたは短剣に視覚を宿した。
視界は一変し、短剣から見た全周囲を同時に眺める事になる。
世界を支配するのは青い光。
葉脈から漏れるそれは一層強さを増し、迷宮の全てをあなたの前にさらけ出す。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296981.jpg

◆ = 現在位置



角から差し出して覗き見た通路の向こうには、異常は見当たらない。
通路はその半ばと突き当たりで、共に東へと折れている。



>>↓1  どうする?

>>この魔法による視覚には自動的に魔翌力視が付与される

俺の勘違いかも知れないがリモートビューイングを介すと強制的に魔翌力視の実行が確定するだけで魔翌力視による判定は確定成功になるわけではないのでは?
魔翌力視を実行することに成否判定なんてあったか?
安価下


>>565
魔力視の使用成功判定はあります。
これにファンブルして盗賊は魔力を枯渇させたりしました(今考えたらやりすぎ)
魔法剣士あなたの場合は、職業特性によりスキップされています。

リモート・ビューイングにはこの判定を自動成功させる能力も付属しています。


あなたは慎重に通路を進んだ。

魔力視とて万能では無い。
その名の通り、魔力を視るだけなのだ。
もしも透明で、かつ魔力を持たない生物などという物が居れば、何の役にも立たないだろう。

そのような生物は聞いた事も無いが、念のためと警戒は怠らない。

あなたは分かれ道で止まり、そして覗く。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org296990.jpg


……再び傷跡が姿を現した。
道は長く、その全容は見通せないが、途中から抉られてあちこちがへこんでいるのが分かる。
また、壁の一部にはべったりと、魔力を帯びた液体が付着しているのも見て取れた。



>>↓1  どうする?

>>567回答ありがとうございます
あともしかして>>564ってリモート使用してない扱いですか?
使用しながら移動するときはそう宣言したほうがいいんでしょうか?
さっき安価とったのでゆずりたい安価下


>>569
終了を宣言されるか、使用継続が不可能になるまで自動解除はされません。
>>568は魔力視を行って覗いた結果です。


あぁ、訂正。
遠隔地を見てる時に手元作業なんかを指定されたら、当然の事判断で自動解除されますね、すみません。

といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
また明日。

孤児妹ちゃんのデータ作らなきゃ(恍惚)


◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】
【魔鉄製の短剣】 ← NEW

【鉄製の小盾】 ← NEW
【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】
【忘却の護符】 ← NEW

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x4】 ← NEW / USED
【干し肉 x3】

【水袋 / 85%】 ← USED
【水袋 / 0%】 ← NEW

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】

【鮮血蜥蜴の劇毒】
【異形の甲殻の欠片】



◆ 習得魔法

【コンティニュアル・ライト】

少量の魔力を消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。


【リモート・ビューイング】

少量のマナを消費して、離れた場所に視覚を飛ばし、その場を覗き見る。
視覚を飛ばす場所には自身の魔力を籠めたアイテムを置いておく必要がある。
また、視覚を移動させる以上、元々の視覚は一時的に機能しなくなる。
この魔法による視覚には自動的に魔力視が付与される。


今晩は19時位の開始予定です。
よろしくお願いします。



あと、本編中には一切関係無いのですが、ちょっと判定を必要とする事があったので一つ。


>>↓1 コンマ判定 【???】

1ほど異常、0ほど普通。

補正 : -4


結果 : 5-4 = 1 (突き抜けた異常)


ありがとうございました。
それではまた夜に。

(異常とは言ってもそんな深刻な判定ではありません、紛らわしくて申し訳ないです)

遅くなりました、すみません。
開始していきます。

あと昼の判定結果は多分好ましいものだと思いますよ。


【9:15】


あなたは壁を濡らす液体を調べるため、通路へと踏み込んだ。

通路を進む程、傷は増える。
どうやら、深く壁を抉る傷跡は、葉脈も丸ごと削ってしまっているようだ。
傷跡の中には魔力の光は捉えられない。

当然の事として、自身の肉眼を開けば周囲がやや薄暗いのが分かるはずだ。
魔力を可視化させていなければ、詳細な調査には光が必要となっただろう。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org297557.jpg

◆ = 現在位置


通路の中ほどであなたは止まった。
ここまで来れば通路の先も見通せる。
傷が増え、葉脈が捉えにくいが、突き当りで南北に分かれているのは何とか把握できた。


壁を向けば、そこには魔力を含んだ液体がべったりと付着しているのが分かる。
触腕の怪物が分泌する粘液だ。
既に何度か実物を確認しているあなたが間違える道理は無い。


粘液の跡は飛び飛びに、東へと続いている。
この場で休息していた怪物が、何かを恐れて壁や天井を蹴りながら逃走する姿を、あなたは想像した。

周囲を濡らしているのはそれだけだ。
粘液はあっても体液らしきものは見当たらない。
少なくとも、怪物がここで命を落とす事は無かったのではないだろうか。



>>↓1  どうする?


あなたは更に詳しく周囲を観察する。
天井と壁と床、その全てを隈なく、見落としが無いように。

やはり、真っ先に目に付くのは無数の傷跡だ。
元々は、今や十分に見慣れた葉脈の壁だったのだろうに、抉り取られて様相が酷く変わっている。
光を放っていた葉脈内の魔力の流れ、それ自体が破壊されてただの白い壁と成り果てているのだ。

無事なのは天井ぐらいの物か。
床のみが残されていたマナ・イーターの部屋とは真逆である。



>>↓1 コンマ判定 【通路内の精査】

感覚 2
魔視 3

目標値 5


【通路内の精査】

目標値 5  出目 5

かろうじて成功……



他に何か無いかと探るあなたは、視界の隅に一つの違和感を発見した。

破壊された壁の欠片だろうか。
石ころのようなそれらが転がる中に、魔力の光を纏う物がある。

拾い上げてみれば、それは透明な球体であった。
酷く小さく、指先で摘むにも苦労する。
芥子粒よりも幾分マシ、という程度だ。



>>↓1 コンマ判定 【物品の鑑定】

知識 10

秘匿 -5

目標値 5

(白目)


……その物体の正体に、あなたは心当たりがあった。


正確には、全く同一の物を知っている訳ではない。
だが、透明な球体の内側、そこに描かれている極小の紋様を知っている。

神々が相争った神話の時代。
その時にすら既に葬り去られ、勝者たる神によって隠されてきた、真に古き神の聖印。

名は太陽の神。
その神は天の最高位より遍く地上を見渡し、人々に裁きを下したという。
シンボルとされるのは、燃える瞳。


更に、あなたはこの聖印の利用法についても思い出す。
天より全てを見るという権能は、この聖印においても同様の力を与えている。
研究院での秘匿研究の一つに、あったのだ。
光を失った者のための、眼球の代替となる、完全な義眼の開発が。


この球体がどこから零れ落ちたのか。
その答えは明白だ。

破壊された壁の残骸に埋もれていた、という事は、球体もまた壁の一部だったのだ。
そう、恐らくは、葉脈を形作る細い空隙の内側に存在していたのだろう。


そうして、あなたはこの迷宮の根幹を知る。


思えば、余りに不自然なのだ。
この迷宮の生物は、傾向が揃い過ぎている。

透明な怪物。
不可視の粘液。
闇に溶ける異形。

視覚から逃れる方向に特化した者が多すぎるのだ。

通常、これ程に質が揃う事は有り得ない。
まるで、見られてはいけないと全身で訴えているようではないか。


更にピースははまり続ける。

例えば、小部屋の死体が残したメモ。
例えば、目に見える部分を切り離して安心したような怪物。
例えば、光に照らされ姿を浮かび上がらせる事を忌避する異形。
例えば、光の中を逃げ闇の中に隠れろと教える石板。

全ては一つの事実を示している。

この迷宮における最上位の捕食者。
迷宮の主、その性質の一端についてだ。



■ ???????・????

◆ 特殊能力

【葉脈の瞳】

この生物は、迷宮を覆う葉脈全てを自身の眼球として扱える。
この能力はそれ以外の機能を持たず、魔力視や暗視を行う事は出来ない。


【9:30】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org297577.jpg

◆ = 現在位置



あなたは静かに傷跡の残る通路を出た。
心をざわつかせる発見をした場所を恐れるように。

しかし、それは何の解決にもならない。

周囲の葉脈は今も変わらず青い光を放っている。
それは、迷宮の主があなたを見つめている事と、つまりは同義なのだ。



>>↓1  どうする?


途切れそうになる遠隔視の魔法を懸命に維持したまま、あなたは北へ向かう。

自身の目となる短剣を掲げ、一歩一歩を探るように。
この方法は、思いの外歩行の妨げにはならない。
全方位が同時に見渡せるというのは完全に未知の感覚であったが、それは妙にあなたに馴染む。
魔法自体にそういう効果があるという知識はある。
しかしやはり、体感するとどうにも不思議さは拭えなかった。

だが、そんな事を考えてみても気は紛れない。
今も危険な魔物に見つめ続けられているという事実は、あなたの心を酷く重くしていた。


やがて、あなたは通路の角に辿り着いた。
そこから短剣の先端だけを差し出し、魔法による視覚でその先を暴く。

あなたの推測を補強する事実がそこにあった。

天井に張り付く、細長い魔力の光がある。
それは無音で動き、生物である事をあなたに示していたが、魔力以外は何も見えない。

肉眼では捉えられない不可視の魔物が、また一つ姿を見せたのだ。


動きのパターンから見るに、ヤスデやムカデといった多足類と類似している。
褐色の毒液を残していった魔物だろうか。
魔力の中に目を凝らせば、空間が歪んでいるように見える。
恐らくは光を捻じ曲げて自身を隠しているのだと、あなたは考えた。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org297587.jpg

◆ = 現在位置


あなたは通路の様子も同時に探った。
こちらは傷跡が少なく、突き当たりまでが良く見える。
一本南側と同じだけ伸びた先は南北に分かれているようだ。

また、通路の途中では北側に細い岩壁の道があるように思える。
ただし、その入り口付近にはヤスデがうろついている。
ヤスデの索敵手段は未知数だが、もし内部に駆け込もうとするならば、発見は免れないだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは少しだけ道を引き返し、投擲に適した石を拾った。
正確には壁の欠片である。
だが既に細かく砕けたそれは石と変わらないだろう。

再びヤスデの存在する通路に戻り、そして投げ入れる。
かつん、かつん、と音を立てて石が転がった。

魔物の反応は……静止だった。
石に飛び掛る訳でも、つついて様子を見るのでもない。
ただじっと、全身の動きを止めている。


石が投げ込まれた事を感知したのは間違いない。
虫は振動に敏感で、音にも鋭い感覚を持つ。
恐らくは魔物となっても、その性質を残しているのだろう。



>>↓1  どうする?


ヤスデは静止したままだ。

慎重な気質なのだろうか、とあなたは考える。
例えば、確実に餌と認識出来る音以外にはまず警戒と様子見を行う、という可能性。
有り得るのかも知れない。
もしそうであれば、刺激を最低限にするよう静かに移動すれば、通り抜けられる目もあるだろう。

あなたは自身の考えを確かめるように、ほんの少しずつ足を進める。
勿論、いつでも逃走に移れるよう、心構えと方向転換の準備をしながらだ。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 8
装備 1

目標値 9


【隠密】

目標値 9  出目 5

成功!



無音だけでは足りない。
一切の振動すら押し殺すように、あなたは進む。

残り十歩ほどで真下。
そのタイミングであった。
ヤスデが突如止めていた体を再び動作させる。


……一瞬で冷え切った肝を暖めるよう手を添えて、あなたは安堵の息を飲み込んだ。
どうやら、見つかった訳ではない。
あなたが石を投げ込む前の状態に戻っただけだ。
天井を這い回るのみで、あなたに飛び掛るようなことは無かった。

少なくとも、視覚では周囲を認識していない。
それが今回の収穫と考えて良いだろう。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org297618.jpg

◆ = 現在位置



ヤスデは天井から移動する気は無いようだ。
音や振動に注意すれば、捕捉されずに行動が出来ると思われる。



>>↓1  どうする?


【22:40】 までどうぞ。


時間です。


>>↓1  どうする?


あなたは静かに来た道をそのまま戻る。

ヤスデの索敵手段については、最低限の所は知れただろう。
音、もしくは振動を感知し、視覚は無いか、あったとしても酷く弱いようだ。
あなたはそれで一旦満足すべきと判断した。
今は無理をする場面ではないと。



>>↓1 コンマ判定 【隠密】

敏捷 8
装備 1

目標値 9


【隠密】

目標値 9  出目 6

成功!



【9:45】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org297587.jpg

◆ = 現在位置



何事もなく、引き返す事に成功した。

ヤスデは結局、最後まで天井を這い回るだけであった。
今後も同様の状況ならば、隠密行動によってやり過ごせるだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは魔法を維持したまま、南へと引き返す。

ヤスデが這う通路と、破壊された壁の通路。
どちらも易々と踏み込むのは避けたい所だ。
一度引き返すのも良いだろう。

遠隔視の副産物、魔力視による視界に異常は無い。
この迷宮においては、少なくとも今の所魔力視で発見できない魔物は存在しないはずだ。

十分な警戒と共に歩き、さして時間をかけずに一夜を明かした小部屋の前まで辿り着く。


そこから南の大部屋を覗き見た。
何も居ないように思える。

もし、より詳細な情報を得たいならば、丁度良い手段がある。
あなたは、自身の魔力を籠めたメモを、設置しておいた事をしっかりと記憶している。
視点の切り替えに幾らかの魔力は消費してしまうが、遠隔視で確認する事も可能なのだ。



>>↓1  どうする?


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。


一番出ちゃいけない所でクリったお陰で過程がザックリ消し飛んだ系の話。


◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】
【魔鉄製の短剣】

【鉄製の小盾】
【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】
【忘却の護符】

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x4】
【干し肉 x3】

【水袋 / 85%】
【水袋 / 0%】

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】

【鮮血蜥蜴の劇毒】
【異形の甲殻の欠片】



◆ 習得魔法

【コンティニュアル・ライト】

少量の魔力を消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。


【リモート・ビューイング】

少量のマナを消費して、離れた場所に視覚を飛ばし、その場を覗き見る。
視覚を飛ばす場所には自身の魔力を籠めたアイテムを置いておく必要がある。
また、視覚を移動させる以上、元々の視覚は一時的に機能しなくなる。
この魔法による視覚には自動的に魔力視が付与される。


【9:45】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org297587.jpg

◆ = 現在位置



19時30分位から開始していきます。
よろしくお願いします。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org298527.jpg

◆ = 現在位置



あなたは魔法による視覚の中心となる短剣をかざして、周囲の安全を慎重に探った。
魔力を持つ物は、壁の葉脈以外に見当たらない。
十分にそう確認してから、道を僅かに引き返し通路の隅に身を寄せる。

これから、視覚を遠方に飛ばすのだ。
周囲への注意が困難になる以上、出来るだけ備えはしておきたい。

現在、最も近くに存在する魔物はヤスデのような多足動物である。
先程の観察の結果では、音を出さない限り発見はされないようだ。
腰を下ろし、壁に背を預けてじっとしておけば問題無いだろう。


そうして準備を終え、頭の中で回路を切り替える。
その感覚は瞬きに近い。
一瞬にして短剣の視覚は失われ、大部屋に置かれたメモの視点が浮かび上がる。

代償として支払った魔力は、そう大した量では無い。
あなたの総魔力量であっても影響は存在しない。
短時間に何度も切り替えれば、当然話は別であろうが。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 4

目標値 4


【不運の回避】

目標値 4  出目 10

ファンブル!!


◆ 追加判定が発生します


>>↓1 コンマ判定 【不運の回避 / 特大】

幸運 4

目標値 4


【不運の回避 / 特大】

目標値 4  出目 3

成功!


大部屋に設置したメモから送られる視覚情報を精査しようとしたあなたは、思わず首を竦めた。

通路からでは見えない、部屋の北東部の天井隅に張り付き触腕を広げる怪物が存在する。
その触腕の内一本は途中から千切れ、昨日発見した物と同一の個体だと分かる。

動きから察するに休眠中のようだ。
しかし、もしこの部屋を通過するならば一つの物音が致命傷になるに違いない。


それ以外には生物は見当たらない。
この部屋と死体がある小部屋とを繋ぐ通路と同様、傷の一部が修復されているが、それだけだ。



>>↓1  どうする?


あなたは魔法を中断し、自身の目を開いた。
周囲の様子を一通り確認した後、即座に小部屋へと向かう。

北はヤスデ、南は怪物、二つの通路を塞がれた形である。
残る一つ、ヤスデの通路から一本南側に障害は無いが、最も傷跡が多く不気味ではある。
今後どうすべきかを一度冷静に考えるため、安全だと確認できている小部屋に戻るべきと判断したのだ。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org298569.jpg

◆ = 現在位置



移動は特に問題なく完了した。
恐怖に歪んだままの女性の死体があなたを無言で出迎える。



>>↓1  どうする?


小部屋の隅に座り込む女性の死体を、あなたはじっと見つめた。
そして考える。

彼女は、同士なのではなかろうか。
異形の怪物達が跋扈する迷宮の中で、彼女だけが唯一あなたの常識に存在する者だ。
死体は確かに恐ろしい。
しかし、怪物と比してみた時に、彼女は愛すべき隣人と成り得るのではないだろうか?


……あなたはそっと、死体の頬に手を伸ばした。



>>↓1 コンマ判定 【自己暗示】

意思 1

目標値 1


【自己暗示】

目標値 1  出目 9

失敗……



指先が冷たい頬に触れた瞬間、飛び跳ねるように死体から距離を取った。


"僕は何を考えていたんだ!?
 どう考えたってこんなのおかしいだろう!
 死体は死体じゃないか!!"


自身の内に一時確かに生まれた狂人の思想に、あなたは戦慄する。
死者に大して親しみを感じ、あまつさえ抱き締めようなどと、明らかに常軌を逸した行いだ。

もしや、自分はもう狂ってしまっているのか?

急速に沸き立つその疑念は、これよりあなたの心をゆっくりと、しかし確実に蝕んでいく事だろう。



>>↓1  どうする?


あなたは死体から最大の距離を取り、座り込んだ。
そうして自身を蝕む狂気から目を逸らすように、魔物について考え始める。


思い出すのはヤスデについてだ。
あなたが知るのは通常の、極普通の虫であるヤスデのみである。

ヤスデが魔物に変異した例は過去に存在しないために、詳細は不明なままだ。
しかし、変異前の姿からその性質を推測する事は可能であるかも知れない。


◆ 知識判定 自動成功


通常のヤスデの生態を、あなたは脳裏に書き出した。

まず食性。
ヤスデが好んで食すのは、落ち葉や菌類などである。
環境によっては肉を食べる事もあるというが、極稀だ。
元々の食性と変化がない場合、あなたを食料と見なして襲い掛かる危険は少ないとも思われた

また、あなたはヤスデを発見した箇所に岩壁の細道があったと思い至る。
そこに菌類が繁殖している可能性があるのではないだろうか。
もし人間が食して害の無い種であれば、食料の補給が行えるかも知れない。


次いで攻撃性。
外敵に襲われた時、通常のヤスデが選択するのは攻撃ではなく防御だ。
身を丸める事で、硬い外殻を用いて身を守るのだ。

これも、良い材料だろう。
過剰な攻撃を加えない限りは、攻撃を受ける可能性は更に低下する。


ここまでは良い。
問題は、その毒液である。

元々のヤスデの毒は、そう強い物ではない。
数を集めて大量に摂取すれば危険だが、一匹の持つ毒で人間がどうこうなる事は無い。
だが、それは勿論体が小さいためだ。

変異したヤスデは成人男性と同程度の体長があった。
もし毒液に触れる事があれば、皮膚がかぶれる程度では済まないだろう。


更に、未知数なのは自身の周囲を不可視にしている事だ。

ヤスデが存在すると思われる場所は景色が歪んで見えていた。
恐らくは光を曲げて隠蔽しているのだろう。
勿論、ただの虫である本来の種はこのような能力を持っていない。

魔力視で捉えられた事から、恐らくは魔法を使用していると推測出来る。
それはつまり、他に魔力を用いた能力が存在する可能性がある。


【10:30】


知識から推測できるのは、このくらいだろうか。
あなたは息を吐き、働かせていた頭を休ませた。

これらは、あくまで推測でしか有り得ない。
実際に確認した訳ではない以上、全てをそうと思い込んで行動する事は危険が伴うだろう。
しかし、大きな指標となる事は違いないはずだ。



>>↓1  どうする?


あなたはそのままの姿勢で、次なる魔法の習得を試みる事とした。

自身の持つ知識には絶対の自信がある。
隠密行動も、恐らく問題は無い。
最も不足しているのは、魔物に襲い掛かられた時の抵抗手段だと、あなたは考えたのだ。


◆ 魔法習得のため 【22:30】 まで自動進行します。



【12:00】

>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 4
時間 2

目標値 6


【不運の回避】

目標値 6  出目 1

クリティカル!!


【12:00】


魔法の知識を思い起こし、修練に勤しむあなたは、ふと自身の心が軽くなったのを自覚した。
何故だろうか、と考えるもその理由にはついぞ思い当たらない。
ともあれ、それが悪影響を齎す事は当然ながら有り得ない。
あなたは疑念を脇に置き、作業を再開する。



【14:30】


あなたは、胃が微かに蠕動したのを感じた。

思えば、前回の食事からそれなりの時間が経過している。
そう意識すると、唾を飲み込む程度では潤せない渇きにも気付く。

それぞれ、未だ活動に支障を来たす程ではないが、物資に余裕があるならば今の内に解決しておくのが良いかも知れない。
無論、所詮は我慢できる程度であると、自身の体の訴えを無視するのも自由だろうが。



>>↓1  どうする?


あなたは欲求に従い、一食分のビスケットを取り出した。
パリパリとした食感が心地良く、集中で溜まった疲れが取り払われていくようだ。


◆ 【堅焼きビスケット x1】 【水 / 15%】 を消費しました。


やはり、味気ない。
昨晩と同じく故郷の妹の顔が否応なく思い起こされる。

元気にやっているだろうか。
病気はしていないか。
食うに困ってはいないか。
そういえば、家族以外に親しい相手は居なかったが、友人の一人くらいは出来たのか。

研究院時代はろくに思い出しもしなかったというのに、今のあなたの心には次々と心配が湧き上がる。
全てを失い、心が弱くなっているせいだろう。
家族にすがりたくなってしまうのは、致し方の無い事かも知れない。


【22:30】


食事の間も魔力を練り上げ続けていたあなたは、事前の予想通りの時間を費やして新たな魔法を習得した。

周囲はすっかり闇に包まれているが、頭上には小さな光がある。
当然の事として、完全な暗中での作業は避けたのだ。
魔法の使用から十分に時間は経過しており、消耗も補われている。


新しい魔法を試すためにと、あなたは対面の壁へ向けて魔力の矢を放った。
かろうじて視認が出来るかどうか。
そのような速度で指先から飛び出した魔力塊は、あなたの狙った位置と全く違わぬ地点に着弾する。

強固過ぎる壁には傷一つ無く、その威力までは推し量れない。
しかし、速度と狙いに関しては問題は無いと、あなたは確信した。


新たな魔法の習得を終えても、あなたに眠気は無い。
昨夜眠ったのが遅かったためだ。
行動する必要があれば、何の障害も無いだろう。



>>↓1  どうする?


二回ほど出しましたけど一応。
魔法データ出しときます。


■ マナ・ボルト

基礎攻撃力 : 3

少量のマナを消費して、魔力の矢を射出する。
魔力の能力値を威力増加判定に用いる遠距離攻撃。
特にデメリットは存在しない。


あなたは暗い部屋の中で思索に沈んだ。
対象は昼に起こった出来事である。
唐突に心が軽くなったのは、一体何故なのだろうか。

静かに記憶を思い起こし、その原因の究明を試みる。


【看破】

感覚 2
既知 10

目標値 12 (自動成功)


そしてあっさりと答えに至った。

あの時感じた感覚。
それは、厳重な監視下から抜け出て、自由の下で新鮮な空気を吸った時のものに近い。
あなたは既にこの迷宮の根幹の一部を理解している。
知識と合わせて考えれば、明白なのだ。

葉脈の瞳を通しての視線がこの部屋から逸らされたのだと、あなたは気付いた。
勿論、今の状態が永続するとはとても考えられないが。


【22:45】


自分は今、一時ながらも完全な安全の中に居る。
そう確信したあなたの心は更に安くなっただろう。
吐き出した息も、実に軽やかなものだった。



>>↓1  どうする?


あなたは目を閉じ、南の部屋へと視覚を飛ばした。
昼に存在を確認していた触腕の怪物の様子を見るためだ。

視点の切り替えは何の問題もなく完了する。
この魔法には魔力視が自動付与され、更に葉脈の魔力を光として捉えられる以上、闇は障害として機能しない。
部屋の内部は一切隠される事なくあなたの前にさらけ出された。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 4

目標値 4


【幸運な出来事】

目標値 4  出目 9

失敗……



まず目に入ったのは、何かを捕食する怪物の姿だ。
腕の先を見れば、やはり一部が欠けている。
どうやら移動していなかったらしい。

次に、捕食されている側は何かと注視する。
既に半分以上腹に収められているようだが、特徴的な体の作りはあっさりと正体をあなたに伝える。

細く長い体。
黒く丸い、幾つもの節を持つ黒い甲殻。
その内側に生える、無数の足。
どう見ても、巨大なヤスデである事は間違いない。

残念だとあなたは嘆息する。
もし運が良ければ、怪物が獲物を捕らえる瞬間を目撃できた可能性もあっただろう。
ヤスデが応戦でもしていたならば、その戦闘方法が知れただろうに、と。


ヤスデはボタボタと体液を溢しながら、怪物に食われていく。
その毒は、どうやら怪物には何の効果も与えられていないようだ。

部屋の中に、他の異常は見当たらない。



>>↓1  どうする?


あなたは部屋を出て探索を行おうと考えた。

今の時間、迷宮は闇に包まれている。
探索を行うならば光源か魔力視が必須となるだろう。
その内、後者を選択し、あなたは両目に魔力を集中させた。



>>↓1 コンマ判定 【魔力視の使用】

魔力 4
覚醒 3

目標値 7


【魔力視の使用】

目標値 7  出目 4

成功!



魔力は滞り無くあなたの両目に集った。
その力により変質した瞳は、周囲の魔力を完全に知覚する。

これで暗中の行動に問題は発生しない。
魔法の光は部屋の中に置き去りに、あなたは出発した。


【23:00】


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◆ = 現在位置



小部屋からすぐの分かれ道で立ち止まり、そっと窺う。
東と南、どちらも通路には何も見当たらない。
ただし勿論、南の大部屋では今も怪物が食事中であるはずだ。
近寄るならばそれなりの覚悟が必要だろう。



>>↓1  どうする?


食事中ならば、注意力が低下している可能性がある。
あなたはそう考え、南の部屋へと近付いた。

入り口から覗き見れば、部屋の北東部にそれは存在した。
床に降り、何本もの腕を器用に扱い、触腕の付け根にある口へとヤスデを押し込んでいる。
甲殻を噛み砕く音が響き、その硬さをあなたに伝えた。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org298680.jpg


さて、この部屋からは二つの通路が延びている。

西は異形の脚を持つ怪物が巣としていた岩壁の洞窟と、触腕の怪物が塞いでいた道に繋がる。
同一の個体と思われる怪物が今ここに居る以上、隣の部屋からの通路は空いているだろう。

東は、全くの未知である。
唯一、無数の傷跡により葉脈自体が削られていると知っているのみだ。

どちらを目指すべきかと、あなたは考えた。



>>↓1  どうする?


西へ行こう。
あなたはそう判断した。

東の道は葉脈が削られているのだ。
魔力視による視界に明るさを与えているのは、葉脈の魔力である。
それ自体が無い以上、探索には光が必要であり、物資か魔力を消費してしまうだろう。

そうして、あなたは部屋の中へと踏み出し、怪物から距離を取るように壁際を歩く。




―――ところで、あなたは覚えているだろうか?




今あなたが踏み込んだ部屋の西においての事だ。
その時、あなたはヤスデの体液を調べ、そして強烈な刺激臭を感知したはずだ。
刺激臭とは、液体が揮発し気体と化した物が、鼻の粘膜を傷付ける際に感じられる。

恐らくは威嚇のため、生存に何の支障も無い程度の量で、顔を顰める程。
対して、今はどうか。
怪物によって引き千切られ、噛み砕かれ、ボタボタと音を伴う程の勢いで漏れ出しているのだ。


部屋の内部には毒が揮発した気体が満ちている。

その中で、あなたは何の影響も無く行動が出来るだろうか?



>>↓1 コンマ判定 【毒抵抗】

耐久 4

毒量 -2

目標値 2


【毒抵抗】

目標値 2  出目 9

失敗……



部屋を歩む途中、あなたは突如焼けるような痛みを感じた。
その発信源は呼吸器。
まるで焼けた鉄を押し付けられているようだ。
人生において経験した事が無い程の激痛が、あなたの精神に鋭い刃を突き立てる。

もはや満足な呼吸もままならない。
あなたの体は苦しみから崩れ落ち……


【苦痛抵抗】

意思 1

激痛 -2

目標値 -1 (自動失敗)


……そして、大きな音を伴って、無様に床へ転がった。


怪物の反応は、残酷なまでに鋭い。
食んでいた獲物は即座に放り出され、音の主、つまりはあなたへと向けて、跳躍する。


◆ 苦痛抵抗 自動失敗


あらゆる常識を打ち捨てた異常に過ぎる瞬発力をもって、怪物はあなたに迫る。

しかし、激痛に悶え苦しむあなたに出来る事は、何も無い。
振り下ろされる触腕を無防備にその背に受ける他、あなたに許された運命は存在しないのだ。



>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減 / 背中】

耐久 4

目標値 4


※ 基礎防御力 2


【物理的被害の軽減 / 背中】

目標値 4  出目 9

失敗……



脊椎が粉砕される絶望的な音が、部屋に響いた。
次いで、腹が破け大量の血液と臓器が弾ける音も。
怪力を誇る怪物の一撃を、ろくに軽減も出来ずに受けたのだ。
極当然、当たり前に過ぎる結果と言える。

幸運だったのは、心臓が一撃で破裂してくれた事。
あなたは無駄に苦しむ事なく、即座にその意識を永遠の闇の中に沈める事が出来たのだ。

怪物があなたの死体に圧し掛かり、ゆっくりとその口を頭に近付ける。
触腕の先は細かく揺れ、内心の上機嫌を表しているようだった。
一日の内に二つのご馳走にありつけた彼は、今この迷宮において最も幸運な存在である。



しばしの後、あなたの痕跡は部屋の中から一切が消え失せた。
血液までも舐め取った怪物の体内に、バラバラの残骸が浮かぶのみ。

それもやがて、朝が来る頃には溶けてしまう事だろう。





DEAD END


(筋力値14に殴られたら普通こうなるはずなのに、と向こうのスレを眺める音)


あなたが美味しく頂かれた所で、今日はお開きです。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。

コンティニューは>>734の部屋突入決定前からになります。


◆ 所持品一覧

【鉄製の短剣】
【魔鉄製の短剣】

【鉄製の小盾】
【雨除けのケープ】
【旅人のローブ】
【革製の手袋】
【革製のブーツ】
【忘却の護符】

【大型ヒップバッグ】

【堅焼きビスケット x3】 ← USED
【干し肉 x3】

【水袋 / 70%】 ← USED
【水袋 / 0%】

【ポーション x2】

【小型のランタン】
【獣脂 x5】

【携帯用調理器具】

【地図用羊皮紙】

【鮮血蜥蜴の劇毒】
【異形の甲殻の欠片】



◆ 習得魔法

【コンティニュアル・ライト】

少量の魔力を消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。


【リモート・ビューイング】

少量のマナを消費して、離れた場所に視覚を飛ばし、その場を覗き見る。
視覚を飛ばす場所には自身の魔力を籠めたアイテムを置いておく必要がある。
また、視覚を移動させる以上、元々の視覚は一時的に機能しなくなる。
この魔法による視覚には自動的に魔力視が付与される。


【マナ・ボルト】

基礎攻撃力 : 3

少量のマナを消費して、魔力の矢を射出する。
魔力の能力値を威力増加判定に用いる遠距離攻撃。
特にデメリットは存在しない。


◆ 現在の獲得成果

【魔力の覚醒】
【異形の脚の生態を一部解明】
【未発見の魔物(不確定名 : 巨大ヤスデ)を目撃】
【未発見の毒を目撃】
【迷宮の主の情報を一部取得】

【????に関する情報を一部取得】


【23:00】


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◆ = 現在位置



今晩は18時30分位の開始になります。
よろしくお願いします。


開始していきます。
よろしくお願いします。


◆ 残りコンティニュー回数 【 2 → 1 】


【23:00】


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◆ = 現在位置



小部屋からすぐの分かれ道で立ち止まり、そっと窺う。
東と南、どちらも通路には何も見当たらない。
ただし勿論、南の大部屋では今も怪物が食事中であるはずだ。
近寄るならばそれなりの覚悟が必要だろう。



>>↓1  どうする?


あなたはヤスデの毒について思い出した。


現在地から見て南西の部屋で、あなたはヤスデの体液を調べ、そして強烈な刺激臭を感知した。
刺激臭とは、液体が揮発し気体と化した物が、鼻の粘膜を傷付ける際に感じられる。

恐らくは威嚇のため、生存に何の支障も無い程度の量で、顔を顰める程。
対して、今はどうか。
怪物によって引き千切られ、噛み砕かれ、ボタボタと音を伴う程の勢いで漏れ出しているのだ。

南の部屋の内部には毒が揮発した気体が満ちているという事になる。
その中で、何の影響も無く行動が出来るだろうか?

到底不可能であると、あなたは確信した。


ではそのような状態の部屋を通過するためには何が必要かと、思考を巡らせる。

……しかし、残念ながら完全な対策は取りようがない。
毒液のサンプルでもあれば、もしくは実際に毒に触れでもしていれば、知識と照らし合わせる事も出来ただろう。

現状では、一般的な対策しか重い当たらない。
すなわち、触れない事と吸わない事。

あなたはフードや手袋などで全身を覆う事が可能だ。
眼球の保護のためには目を瞑る必要があるが、今のあなたならば遠隔視の応用で問題は解決される。
それに加えて、濡らした布で顔を覆えば吸入の恐れもない。

毒が常識を無視するような能力でも持っていない限り、この対策によって行動が可能になるはずだ。


毒に対する対策はこれで良いだろう。
これからどうすべきか、あなたは再度考える。



>>↓1  どうする?

その8って埋めたほうが良い?
埋めないほうがいい?


毒を耐える目処は立った。
しかし、それでも危険は大きい。
部屋には食事中の怪物が居るのだ。
もし物音の一つも立ててしまえば、即座に触腕の餌食となるのは間違い無い。

南を目指すならば大きく回るべきだと、あなたは判断した。
一度東へ向かい、南への道を探すべく行動を開始する。



>>↓1  東の二本の通路の内、南北のどちらを進みますか?

>>802
あ、どうぞ埋めたって下さい。


あなたは東の通路の内、以前ヤスデが存在した北側の道を選ぶ。
今怪物に食われている個体が、その個体と同一である可能性に思い至ったのだ。
もしこれが正解ならば、障害が取り払われているという事になる。

果たして、その考えは的を射ていた。
北側の長い道を覗いてみても、そこに魔力の光は見て取れない。
ただ葉脈がぼんやりと闇の中に浮かび上がるだけだ。

それでも念のためと、音を立てないようにと注意しつつ、道を進んでいく。

途中、あなたは岩壁の細道も覗き見る。
細道はすぐに途切れ、その先は大部屋になっているようだ。
しかし、今はそちらに用は無い。
南を目指すと決めた以上、あなたは東の突き当たりまでを直進する。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299415.jpg

◆ = 現在位置



突き当たりの三叉路で、あなたは南北を慎重に確認した。

まず北側。
こちらは今通ってきた通路の半分程の所で、三方向に分かれているのが分かる。
十字路となっているのだ。

次に、これより目指す南側。
こちらは、一本道のようだが酷く暗い。
無数の傷跡のためだ。
葉脈のほぼ全てが削り取られ、魔力視を用いても光は見えない。
もし光を用意せずに進むならば、極度の慎重性が要求されるだろう。



>>↓1  光を灯しますか? (灯す場合、ランタンか魔法かも指定して下さい)

質問
明かりをつけたり消したりするのにかかる手間というか時間は魔法とランタンで同じですか?


>>809
同じ時間で構いません。


一切光の無い闇の中を進むなど、どう考えても自殺行為である。
そう判断したあなたは、自身の頭上に魔法の光を生み出した。
途端、辺りは煌々と照らされ、葉脈だけでなく白い壁もはっきりと視認出来るようになる。


……数分後、あなたは自身のこの判断を心の底から褒め称える事となった。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299425.jpg

◆ = 現在位置



傷だらけで酷く足を取られる道を進み、あなたはそこに辿り着いた。
巨大な穴である。
四つの通路が交わる中心点から、床が完全に失われてしまっているのだ。

もし光源無しに歩いていれば、真っ逆さまに落ちていたに違いない。
光で照らしても底は見えず、落下後の末路は実に想像に容易かった。


崩落は十字路内部だけでなく通路にまで及び、他の通路への道は残っていない。
距離も遠く、飛び越える事もまず不可能だ。
もしも空中や壁を歩く術でもあれば別だろうが、そのような技術をあなたは持っていない。
そして勿論、ロープの一つもない以上、降下も難しいはずだ。

事実上の行き止まりである。



>>↓1  どうする?


行き止まりならばどうしようも無い。
あなたはこの先の探索を諦め、北の十字路へと向かう。

引き返しながら、あなたは現在歩いている道について考える。
やはり、酷い傷である。
蛇が這うようにくねりながら進みつつ、周囲を鋭い爪で掻き毟ったような形。
どのような生物ならばこのような惨状を生み出せるのだろうか。

あなたは脳裏に空想の怪物を幾つか描いた頃、闇に包まれる道を抜けた。



【23:30】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299444.jpg

◆ = 現在位置



十字路に辿り着いたあなたは、顔だけを覗かせて周囲を窺った。

東と西は、それぞれ大部屋になっているようだ。
一部しか見えないが、見える範囲にはとりあえず異常は無い。

北は通路がそのまま続いている。
すぐに西へと折れているために、その詳細までは分からない。



>>↓1 コンマ判定 【聞き耳】

感覚 2

目標値 2


【聞き耳】

目標値 2  出目 4

失敗……



耳を澄ませてみるも、あなたが音を捉える事は無かった。
辺りは葉脈から漏れる魔力の光と、静寂だけが支配している。



>>↓1  どうする?


あなたは素早く十字路を越え、通路の壁に背を付けた。
そうして慎重に、ゆっくりと顔だけを出して先を覗く。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299454.jpg


通路は長く伸びているようだ。
しかし、途中から葉脈の光が消えている。
行き止まりの周囲と同じく、完全な闇に包まれてしまっているのだ。
岩壁の道だろうかと、あなたは推測した。

とりあえず、動く物は何も目に映らない。



>>↓1  どうする?


自身の感覚に信用が置けない以上、何かを投げて確かめるという手は有効だろう。
投げるのに丁度良い物は無いかと、あなたは周囲を見回した。

残念ながら、近場にはそれらしい物は無い。
ただ、あなたは先程通ったばかりの傷だらけの通路を思い出す。
そこには砕かれた壁の欠片がゴロゴロと転がっていた。
必要ならば、取りに行くのも良いだろう。



>>↓1  壁の欠片を拾いにいきますか?


今後必要とする場面は多いかも知れない。
そう考えたあなたは、周囲に十分な注意を払いながら道を引き返した。

幸い、道中に変化は無い。
生物が突如出現している事もなければ、壊れた壁が修復されているなんて事もない。
何の障害もなく、あなたは十分な数の壁の欠片を拾い集めた。


【23:45】


◆ 【壁の欠片 x15】 を獲得しました。


当面はこれで良いだろう。
壊れた壁はそれなりに多く、他にも小石が転がる岩壁の道も所々あるようだ。
残数が乏しくなれば、また拾えば良いのだ。



>>↓1  どうする?

質問
コンティニュアルライトにリモートビューイングをかけることは可能ですか?


>>828
その使い方は想定していなかったですね……。
恐らく可能だと思いますが、光の中に視点が発生すると思います。
結果として眩しくて何も見えない事になりそうです。


あなたは拾った欠片に魔力を籠めて、通路の隅に設置した。

他の瓦礫との見分けは簡単である。
流石に、自身の魔力を見逃したりはしないだろう。

これでいつでも、この場を覗き見る事が出来る。
壁を破壊した魔物が通ったとして、その瞬間を観察出来れば姿を確認する事も可能だ。
問題は欠片が砕かれないかどうかという所だが、そこは運に頼る他は無い。



>>↓1  どうする?

北に移動

>>829
回答ありがとうございます
コンティニュアルライトの光量は調整できると書いてあったので
光を最小にして投げれば音を出さずに偵察できるんじゃね!って思ったけどやはり無理か

>>831
あぁ、なるほど。
最小の光量にすればいけそうですね、可能とします。
その場合闇を完全には払えませんが、暗闇補正を多少軽減します。


【0:00】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299496.jpg

◆ = 現在位置



あなたは再び、北の十字路まで戻った。
視覚で探る事の出来る範囲には、やはり何も無い。
対して、音は……。



>>↓1 コンマ判定 【聞き耳】

感覚 2
?? 2

目標値 4


【聞き耳】

目標値 4  出目 10

ファンブル!!


◆ 判定補正が公開されます。

?? → 距離


あなたが耳を澄ませようと目を閉じた、次の瞬間の事だ。

音を探るどころではない事に、あなたは気付いた。
複数の足音が、急速に接近してきている。
音源は北、曲がった通路の先からだ。

一つ一つは小さい。
硬質の爪で床を、あるいは壁を掻いているのだと分かるだろう。


音の主を姿を見せるまで、最早猶予は僅かしか残されていない。
即座に行動を選択する必要がある。



>>↓1  どうする?


【22:54】 までどうぞ。


時間です。


>>↓1  どうする?


あなたは咄嗟に距離を取り、そして魔法の光を灯した。

硬質の爪音。
これに該当するのは、六足鼠と異形の脚を持つ魔物の二種類だ。
前者ならば手を出さなければ問題無く、後者ならば光を忌避するはずである。
対処はこれで良いはずだと、あなたは判断した。

そうして、近付いてくる音を待つ。
冷たい汗が頬を伝い、あなたに恐怖を自覚させる。
大丈夫だ、命を失うような事態にまではならない。
自身にそう言い聞かせるも、効果は無く指先の震えも止められない。


やがて、角から姿を見せたのは……。

壁を掴む、闇色の鋭い刃。
予想していた二種の内、悪い方が当たってしまったとあなたは戦慄する。

だが、この場合の対処も既に思考の内に用意していた。
未だ全身を見せない異形に対し、全力の閃光で威嚇する。
白光が通路に閃き、脅威を追い返さんと瞬いた。


その瞬間。
猛烈な速度で伸ばされた刃が光球を切り裂いた。
構成する魔力をかき乱された閃光は、その痕跡も残さず掻き消える。

刃が折り畳まれていく様を呆然と眺めながら、あなたは気付いた。

あなたは迷宮の主の情報に至った時、こう考えた。
主の目から逃れるため、この異形は闇に紛れるのだと。
そのために光を避けている、と。

そこを逆に考えればどうだろうか。
主の目が完全に逸らされていると確信できるならば、果たして闇に紛れる必要はあるのだろうか?



※ 魔物の鑑定に成功しました、情報を開示します。

■ 異形の脚

【知識】 7
【意思】 7



この生物は、主の活動時間を完全に理解している。
その確信にあなたは至った。

夜間において、異形は光を忌避しないのだ。


角からついに現れた三日月状の胴を見た瞬間、あなたは即座に身を翻し、駆け出した。
対抗手段は乏しく、光は意味がなく、そして敵は複数存在する。
立ち止まっている暇などありはしない。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299496.jpg


>>↓1  どの方向に逃げますか?


あなたは東の部屋を目指した。

理由は……不明だ。
咄嗟の判断で体がそちらへ向かったに過ぎない。
安全が確保できるだろう小部屋へ向かうべきだったかと一瞬だけ後悔が過ぎるも、既に遅い。
自身の運を頼りに走り続けるしか、逃走における選択肢は残されていない。



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 8
装備 1

敏捷 -9 (異形の脚)

目標値 5


【敏捷対抗】

目標値 5  出目 9

失敗……



走るあなたの背に向けて、刃が振るわれる。
視認すら困難だろう速度のそれは、見てすらいないあなたが回避できる理由は無い。



……が、しかし、鮮血が飛び散るような事態は起こらなかった。

あなたの代わりに切り裂かれたのは、光球である。
閃光を発する前に用意していた、通常の光量を持つ物だ。
光源を失った通路は途端に闇に飲まれ、一歩先すら隠される。

もし、あなたが魔力視を使ったままでなければ、ここで何もかもが終わっていただろう。
幸運な事に、葉脈の光は未だ捉えられている。
逃走を続けるために必要な視界は十分確保されたままだ。


脚槍の一撃を切り抜けて辿り着いた部屋からは、三つの通路が伸びていた。
それぞれの先がどうなっているかは確かめている余裕など有り得ない。
唯一分かるのは、部屋の中には何も居ないという事だけ。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299527.jpg


失われた光源に、一瞬だけあなたは振り向いた。
背後、十字路の中心では、異常な密度の魔力で形作られた異形の単眼が、じっとあなたを見つめている。



>>↓1  どうする?

北東(右上)ですかね?
とりあえずそれで処理して進めておきますので、違えば指摘お願いします。


あなたは北東を選択した。
これもやはり理由は無い。
部屋に駆け込んだ勢いのまま、体の向きを変えないで済む方向というだけ。





……そうして、しばらく駆けた後、あなたは気付いた。
背後から追ってくる音が聞こえてこない。

恐る恐る足を止めて振り向けば、そこには何も居なかった。

ほう、と安堵の息を吐く。
どうやら、命を拾った事は確かなようだ。


【0:15】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299540.jpg

◆ = 現在位置



落ち着きを得たあなたは周囲をしっかりと確認した。

部屋から北東へ出た通路は長く伸び、少し先で南へ折れている。
周囲には葉脈の光以外魔力の輝きは無く、また傷跡も存在しない。



>>↓1  どうする?


追跡は、妙にあっさりと終了した。

何故だろうかと、あなたは考える。
追えない理由が何かあったのだろうか。


◆ 知識判定 自動成功


考え込むあなたは、自身の持つ知識の中に一つの答えを発見した。

異形は、何故か光球を優先的に攻撃した。
もしあれが光を奪い取ってから確実に仕留めるという目的でないとしたら、どうか。
異形は光球を攻撃する他なかった、という線だ。

他の迷宮において、魔力を敏感に感知する代わりに、他の感覚が極めて鈍いという魔物が存在する。
勿論、あなたはその情報を過去に知りえていた。
その魔物と同様の性質を持っているのではないだろうか。

そう考えれば、あの魔力を凝り固めて作った単眼も怪しく思える。
魔力を捉えるために魔力を集めるという技法は、あなた自身も行えるのだ。


あっさりとした逃走の成功も頷ける。
あの異形達は単純に標的を見失ったのだと、あなたは結論した。



※ 魔物の鑑定に成功しました、情報を開示します。

■ 異形の脚

◆ 特殊能力

【魔力眼】

この生物は、あらゆる魔法を視覚情報として感知する。
視線が通る状態において、この能力を回避する方法は存在しない。


追記


■ 異形の脚

【感覚】 3


思考を終えたあなたは、道を進み南側を覗き見た。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org299544.jpg

◆ = 現在位置



そこにあった物に驚き、あなたは目を瞬かせる。
階段だ。
通路の西側に、地下へと降りる道が存在している。

他には何も無い。
ただ真っ直ぐに、長い通路が続いているだけだ。



>>↓1  どうする?


あなたは慎重に階段に近付いた。
すぐに降りるなどという蛮行は論外である。
まずは調査し、安全を確実に確かめなければならない。

……そうして、しゃがみ込んで一段目に指先が触れた、その時だ。



◆ 神との深い縁により、幸運判定が自動的にクリティカルします。



轟、と音を立てて、魔力が渦巻いた。
瞬時に立ち上った青い光は二重の正五角形を描き、あなたを取り囲む。

飛び退く時間すらありはしない。
戸惑うあなたへと向けて未知の魔法が解き放たれる。


魔力の嵐が収まった時、あなたの姿は跡形もなく消え去っていた。


……あなたが眼を開くと、そこは異常な空間であった。

神殿、なのだろうか。
巨大な白亜の柱が幾本も蒼空へ向けて伸び、天には黄金で彩られた紋章が浮かぶ。
使徒たるあなたには、それが試練の神を示すシンボルの一つであると完全に理解できるだろう。

また、柱に目を向ければ、そこには槍で縫いとめられた心臓がある。
柱一つにつき、心臓が一つ。
全ては貫かれながらも脈打ち、真紅の血液を流し続けていた。

ここは一体何なのか。
混乱の極みに至ったあなたに、声がかけられる。


"よくぞ来た、愛すべき使徒よ。
 我が迷宮に挑むその姿、まさに信徒の鑑である。

 私はお前を祝福しよう"


それはいつかの神託と同じ響き。
生物が決して持ち得ない重圧を伴った、しかしそれと矛盾する程の余りにも清らかな音。

まさか、と思い振り向けば。
そこには簡素な白い薄絹を纏い、黄金の玉座に座す、少女の姿をした神の姿があった。


"さて、お前には褒美の言葉を並べてやっても良いのだがな。
 生憎と私もそう暇ではない。
 用件だけを手早く済ませるとしよう"


神は透き通るように白い掌を持ち上げ、掲げ持った慈悲を差し出すように、あなたに示す。


"お前が今望む物を言うが良い。
 今この場で、それを与えよう。

 ただし、代価はお前の才である。
 良く考える事だ"


神はあなたへと語った。
才能を代価として、あらゆる物を与えると。




※ 詳細 ※

能力値を代価として、あらゆるアイテムを神に要求する事が出来ます。

欲しいアイテムを指定した後、交換に必要な能力値の総計が示されます。
交換する場合はどの能力値を減らすかを具体的に指定。

交換を取り止めた場合は何も減りませんが、別のアイテムを指定しなおす事は出来ず、イベント終了となります。


というアレなんですが、要求物決定まで今日やりますか?


じゃあ今日はこの辺にしておきますか。
お付き合いありがとうございました。
また明日。

要求から交換するかどうかの選択まで明日やります。
ただし残業次第でキャンセルして魔法剣士あなたに行く可能性があります。


ヤスデの不確定名と交換ルールが知りたい


>>901
歪曲馬陸、もしくは、巨大馬陸です。
馬陸=ヤスデ。
読めなさそうとの判断でカタカナ表記してます。
歪曲は周囲の風景を歪めて姿を隠す能力から。



あと交換ルール……。


1) こんなの下さい、と神に要求 (曖昧でもOK)

2) 神「それが欲しいなら能力値こんだけな」

3) 欲しい場合はどの能力値を捧げるか選択、いらなければ 神「じゃあ帰って」 で終了します


要求出来ないアイテムは存在しません。
生物は不可能。
能力はその能力を得られるアイテムという形になり可能です。

要求される能力値の目安を置いておきますね。


■ 魔鉄製の短剣 → 能力値 1

■ 永遠に水が無くならない水筒 → 能力値 3

■ 治療魔法の才能 → 能力値 5

■ ブーツ・オブ・ライトニング → 能力値 5

■ 試練の神が欲しい → 能力値を全て失った上で更に複数回の判定が必要

神様を取りたいです、物語のスパイス要素に

無音歩行が出来る靴とか、視界からも魔翌力視からも姿を隠せるマントとか
そう云うスニークアイテムが有れば研究院から証文を盗り返せるかも

後ディスペルに関しては「僕の自由を制限している魔法を無力化する手段」とか曖昧な言い回しでもいいかも

結構欲しいものがいっぱいあるのよな
欲しいものを複数言ってコスト聞いてからじゃあこれとそれ、って感じで選びたいもんだが

とりあえずラナルータかリレミト、スニーキングセットのいずれかは欲しいと自分も言っておく

(白目)


い、一切埋めていない地図を出すよりマシということで(震え声)



>>923を受けて修正。

要求候補三つを募集し、その全てのコストを公開。
その後どれか一つを選択する形に。


書き忘れ。
今晩は17時からアイテム要求を行って、終了次第向こうのスレに移ります。
よろしくお願いします。

俺は神様狙いで行くぜ(お目々グルグル)

なんか妹の幸福とか自分自身に関係ないものを求めたくなってきました

今ある候補をまとめると

1.確実に脱出できて妹ちゃんのところに帰りたい → リレミト
2.契約を解除してダンジョン攻略後も安泰にしたい → ディスペル
3.この後のダンジョン攻略を有効なものにしたい → スニーキングアイテム
4.開花した魔翌力の才能をさらに伸ばしたい → 魔翌力強化アイテム
5.神様が欲しい → ―――ところで、あなたは覚えているだろうか?(自動失敗)

こんな感じか?
能力捧げた後のこと考えると、4を選択してフィジカルブーストして逃げ続けたら脱出はできそう
妹ちゃんに会いたいんだけどなぁ……試練の神がそれを許してくれるかどうか

ところで一応お聞きしとくと神様選択した場合の判定難易度ってどれくらいでしょうか?

そっか、その時に聞けばいいか

しかし才能と引き換えに力をくれるって言うと片道勇者の女神像を思い出すネ!

>>946の候補の文言は

1.この迷宮を出て故郷の妹と暮らす手段がほしい
2.かけられた魔法を無力化する技術を身に付けたい
3.隠密行動する装備がほしい
4.更なる魔導の深淵を知るために魔翌力がほしい
5.「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」

こんな感じだろうか
この学者の背景考えると冗談抜きで「君(の知識)が欲しい」とか言い出しそうなんだよな
前例(孤児妹)が在るわけだし

知識を失っても知能や知識欲を失う訳じゃないしね!

ほら、お前らもよく「このゲーム記憶リセットしてまたやりてー」とか言うじゃん?

時間ですけど先に次立てておきますね。
少々お待ち下さい。

このイベントが例の進化する魂ってことでいいんだよな?
そしたらこの場合どの行動が難行を乗り越えた扱いなんだ?
難行を乗り越えるたびにとあるから今後もこのイベントが起こる可能性があるのか?


次スレ

【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック ソロ-2【オリジナル】

【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック ソロ-2【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455696227/)



>>963
いえ、このイベントは祝福とは無関係です。
一定地点到達時に幸運判定がクリティカルするか、神の祝福を受けている場合、同様のイベントが発生します。
【進化する魂】 は、未だ神が認める程の難行を乗り越えていないため発動していません。


では開始していきます。
よろしくお願いします。

まずは神に要求するアイテムの候補を三つ決定します。
被った場合は一つ下にズレ。
埋まらない場合は適当に時間を見て切り上げます。


>>【17:25】 以降 ↓1-3

幸運が10なら、基本的に幸運判定が成功するとみていいですか?
ステータスはこの方法なら11以上にできますか?

>>967
補正が無い限りは自動成功します。
11以上も可能です。

テレポーテーション

何回でも使えるアリアドネの糸みたいなアイテム

不幸な出来事回避と幸運な出来事での生存率にかけて
幸運を10にできるアイテム

\神様嫁に来てくれ/

妹の幸福が欲しい


>>970
>>971
>>972
で決定されました。

>>969>>970に統合されます。

アイテムの性能と代価を決定してきます。
少々お待ち下さい。


■ リング・オブ・テレポーテーション

対価 : 能力値 7

アーティファクト。
人の手では決して生み出せないとされる、最高品質のマジックアイテム。


◆ 特殊能力

【不壊】

このアイテムは、神の加護による絶対的な破壊への耐性を持つ。
同等の力を持つ神の一撃以外に、一切の破壊手段は存在しない。


【次元移動】

このアイテムは、着用者を空間転移させる事が出来る。
移動距離は無制限だが、迷宮の入り口か、もしくは事前に設置しておいた基点にしか移動出来ない。
この能力は一日に一度だけ使用可能。





■ ラビット・テイル

対価 : 能力値 6

アーティファクト。
人の手では決して生み出せないとされる、最高品質のマジックアイテム。


◆ 特殊能力

【不壊】

このアイテムは、神の加護による絶対的な破壊への耐性を持つ。
同等の力を持つ神の一撃以外に、一切の破壊手段は存在しない。


【ラッキースター】

このアイテムは、着用者の幸運の能力値を常に10に固定する。
この能力が有効な限り、能力値自体にダメージを与えるあらゆる技能を無効化する。

ああっと訂正、幸運以外の能力値6 です


■ 試練の神

◆ 女性 / ????歳

◆ 能力値

【筋力】 権能により数値化不能
【耐久】 権能により数値化不能
【敏捷】 権能により数値化不能
【感覚】 権能により数値化不能
【知識】 権能により数値化不能
【意思】 ?
【魔力】 権能により数値化不能
【幸運】 権能により数値化不能


◆ 特殊能力

【大神権限】

このキャラクターは、世界の法則を自由に変更出来る。


◆ 対価

全能力値を代価として挑戦出来る試練への勝利。
この試練における判定では、最低限の成功率は絶対に確保される。


決取りは次スレの方で行いましょうか。
こちらは適当に埋める感じで。

 

 

オッス梅

 

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