後輩「何ですか男先輩? ジロジロ見ないでください」(106)

後輩「女の子を見つめてるなんて変態だと思われますよ?」

男「ジロジロ見てねーし」

後輩「でも私のこと見てましたよね?」

男「.........若干」

後輩「あれ先輩、もしかして私のこと好きなんですか?」

男「なぜそうなる」

後輩「うはぁ~、ちょっと赤くなってませんか? 意識しちゃってますぅ?」

男「うるせぇ、読書の邪魔だ帰れ」

後輩「ふふ、ムキになっちゃうあたり単純な人ですね先輩は」

男「お前が捻くれてるだけだ」

後輩「それはそうと私も先輩の熱い視線で読書の邪魔をされた口なんですが、これいかに」

男「そうかいそれは悪ぅ御座いました、なら静かに読んでろチビっこ」

後輩「ななな! 先輩、人の気にしているところを言うとは......大人気ねぇですよ」

男「お前がちっこいのが悪い」

後輩「先輩がでかすぎです」

男「身長145センチのお前から見ればでかいわな」

後輩「ぐぬぅ、怒りました。私怒りました!」べシベシ

男「おわ!? お前ツインテールに人を叩く用途はねぇぞ!?」

後輩「おこですよ流石にぃ、覚悟しやがれです!」ベシベシ

男「ちょ、落ち着けって」

後輩「むきぃーー!!」

俺の名前は男、そんでこのツインテールを振り回すちっこい女の子は俺の後輩

俺のっていう意味はまぁ、部活の後輩ってことだ他意はない

読書愛好部

これが俺と後輩が入っている部活

読書好きな奴らが集まって本を読むだけの部活だ

今は三年生がいなくなって二年生の俺と一年生の後輩だけになっている

してこの後輩、中々に可愛い奴なんだが、はっきり言ってしまうと

俺の好みどストライク、好きですハイ

だがしかし

男「分かったよ俺が悪かった、だから落ち着けって」

後輩「ふん反省して下さい女の子はデリケートなんです」プイ

男「へいへい、まぁそんな怒んなって......」なでなで

後輩「ふぇ!? なな、なんですか突然!」ブンブン

男「.........あ、悪い」

こいつは俺のことどう思っているんだろう

男「(俺はこいつの事が好きなんだが、こいつからしたら俺なんて茶化す程度の先輩ってだけなんだろなぁ)」

後輩「もう、先輩はすぐそうやって誤魔化して......何の気もない女の子の頭を撫でて!」

男「気はあるんだがなぁ」ボソッ

後輩「? 何か言いました?」

男「んや、今日はもう帰ろうかと」

後輩「なら私も帰りましょうか、一人で部室に居ても暇ですし」

男「じゃあ一緒に帰るか」

後輩「まぁ帰る方向が一緒ですから」

後輩「可愛い後輩と二人で帰れるなんて有難く思えやがれです」

男「......そうだな」ポンポン

後輩「ななな! またそうやって!」

ーーーーー
ーーー


~校門前~

後輩「さぁ先輩途中にパフェでも食べて行きましょう!」

男「昨日食ったろ、今日は真っ直ぐ帰る」

後輩「えー先輩ケチですね」

男「今月はもう金がないんだ」

後輩「本ばっかり買ってるからじゃあないですかぁ?」

男「良いじゃん好きなんだから。読んでて楽しいし」

後輩「楽しいことは読書だけじゃねぇですよ?」

男「じゃあ何でお前は読書部に入った」

後輩「............から」

男「ん? 何?」

後輩「な、何でもねぇです! ほら帰りますよ!」

男「あ、おい待てって」

ーーーー
ーー


~男宅~

男「ただいまー」

妹「あ、お兄さんお帰り」

男「おっす、ん? 誰と電話してるんだ?」

妹「.....................」

男「............友か?」

妹「あう///」

男「.........お熱いねぇ」

妹「か、からかわないで下さい」

男「へいへい、んじゃ俺部屋にいっから」

妹「分かりました、夕飯出来たら呼びますね」

男「はーい」

~男の部屋~

男「ふ~、まさか友に彼女が出来るなんてなぁ」

男「しかも俺の妹かよ」

男「人生何が起こるかわっかんねぇなぁ」

俺の妹は只今高校一年生、後輩と同級生だ

ひょんなことから俺のダチの友と面識を待つようになり、気づいたら付き合っていた始末

衝撃一撃

あの時は驚いたもんだ

男「それに比べて俺は......」

俺の手には後輩を撫でた時の感触が残っていた

サラサラで柔らかくて、気持ち良かった

男「後輩.........」

俺の事を散々いじってくる奴だ

でも好きだ、これ以上無いってくらいに

男「告白かぁ.........」

だがしかし、振られたらどうしようという気持ちが、俺を前に進ませない

男「どうしたら好きになってもらえるかねぇ」

あいつが俺を見てくれるようにするには

男「とりあえず妹に相談しよう」

ーーーーーー
ーーー


~夕飯~

男「なぁ妹」

妹「? 何ですか?」

男「俺好きな奴いるんだけどさ」

妹「.........え!?」

男「なんでそんな驚く」

妹「すいません、それで誰ですか?」

男「部活の後輩」

妹「そ、そうなんですか」

男「それで相談なんだが、女の子はどんな男が好みなんだ?」

妹「それは......人によるかと」

男「じゃあお前から見た友はどんな男だ」

妹「ふぇ!/// と、ともさんは、その///」

妹「優しくて、かっこよくて、でもちょっと抜けてて、一緒にいると心が安らぐといいますか......その、えっと///」もじもじ

男「(.........なんだこの幸せですオーラは......)」

妹「と、とにかく好みは人それぞれなのでお兄さんはお兄さんらしくいれば良いかと」

男「そうか?」

妹「でしたらその後輩さんの好みを探ってみては?」

男「具体的になんかある?」

妹「本人に聞いてみてはどうです?」

男「それは、厳しいな」

妹「なら部室にカメラを設置して、後輩さんの言動を取ってみたり?」

男「それ盗撮ー」

妹「冗談ですよ、とにかくファイトですよお兄さん」

男「うーん、まぁ頑張る」

男「(しかしビデオカメラか)」

男「(確かに俺がいない時の後輩の様子を見るのもアリかもしれない)」

男「(やるだけやってみるか)」

ーーーーーー
ーーー

ーーーーーー
ーーー


~翌日~

男「おいっすー」ガラガラ

男「.........よし部室に誰もいねぇな」

男「さっさとこいつを設置しちまおう」

ビデオカメラ「」

男「バレない場所、本棚の上の方だなあいつちっこいし」

男「.........よし設置完了」

男「あいつの事なら何でも良い有益な映像が取れる事を祈る」

ーーーーー
ーーー


~昼~

友「おーい男、一緒に飯食おうぜ」

男「おう良いぞ、机くっつけよう」

友「いやー腹減ったぜ、炭水化物炭水化物」

男「お前運動部だからな、今日も朝練してたろ?」

友「当たり前だろ、日々の積み重ねが大事なんだ」

男「でも弁当箱一個で足りんのか?」

友「正直足りない」

男「だろうな」

友「購買で買おうにも金がねぇ」

男「俺の分けようか?」

友「いや遠慮しとく、お前の弁当だしな」

男「.........てかよ」

友「ん?」

男「彼女に作って貰えば良いんじゃね?」

友「むぐ、それはその......」

男「あいつ飯作るの美味いぞ」

友「そうしてくれると嬉しいが、俺なんかの為に負担をかけるのもな」

男「お前は真面目だな」

友「妹ちゃんに迷惑かけたく無いんだ」

男「そうかあいつは迷惑だなんて思ってねぇぞ、ほら」フイ

友「ん?」フイッ

妹「!! はわわ///」コソッ

友「!! 妹ちゃん」

妹「こ、こんにちわ」

男「おっす、どした妹」

妹「あ、あの......友さんにこれを///」

友「え、弁当......妹ちゃんが作ってくれたのか?」

妹「あ、はい/// 迷惑だったでしょうか?」

友「んなことねぇよ、すっげぇ嬉しい、ありがとうな」

妹「はぁ/// でしたらこれからも、そのぉ......友さんにお弁当作ってきても良いんですよね?」

友「ああ、大歓迎だ、毎日楽しみにしてる」

妹「!! はい! では失礼します!」

友「うん、じゃあな」

とたとたとた

男「リア充してんな、友さん」

友「ああ、お前も頑張れよ」

男「ななな.........!」

友「うん、うんまい」

男「ちくしょう、からかいやがって」

友「お前を応援してるんだ」

男「へいへい」

友「いやーでも弁当は助かるな」

友「午後の体育もこれで乗り切れる」

男「え、体育あったっけ?」

友「おう」

男「うわ、運動着忘れた......」

友「うわー、ご愁傷様」

男「体育のハゲ先生厳しいからな...」

友「前に隣のクラスの奴運動着忘れて、ひたすら校庭走ってたぞ」

男「おおう」

ーーーーーー
ーーー
ーー

~放課後 部室~

男「............」

後輩「なんでそんなに満身創痍何ですか先輩」

男「あの体育のハゲ野郎にこってり搾られたんだよぉー」

後輩「どうせ運動着忘れたとかでご指導受けたオチでしょ、ざまぁねぇです」

男「......少しは慰めてくれても良いじゃないか」

後輩「先輩みたいなウッカリさんには良い指導だったでしょう」

男「(相変わらず可愛げねぇな)」

男「(まぁ惚れてる手前何も言えん)」

後輩「何ですかまたジロジロ見て、変態」

男「変態って......まぁ、悪い」

後輩「むむ、マジで疲れてますね。先輩」

男「んー、もう無理ちょっと寝るわ」

後輩「どうぞどうぞ、私はのんびり読書に勤しんでます」

男「程よく起こしてく......れ」

男「.........zZ」

後輩「.........寝ちまいましたね」

後輩「.........」

後輩「.........」ツンツン

後輩「ふふ、本当に疲れてますね」ナデナデ

後輩「何時もはうるさいくらい元気なのに」クスッ

後輩「うるさくて、素直になれない私に優しくて.........」

後輩「昔、私がイジメをうけていた時に助けてくれて」

後輩「.........はぁ、何で素直になれねぇんですかね.........///」

男「.........」スヤスヤ

後輩「私、先輩のこと好きなんですよ?」ボソ

後輩「/// 先輩のばーか、気付いて下さいよぉ」

後輩「まぁ私のことなんて、素直じゃない生意気な奴だって思ってるんですよね......」

後輩「.........自業自得なんですけどね」

後輩「それでも......好きですよ先輩......」

男「............」





男「(.........マジで?)」

男「(なんか起きるに起きれなかったから寝たふりしてたら)」

男「(告白されたよ!!)」

男「(ヤベェめっちゃ嬉しい...抱きしめたい...)」

男「(でもここで起きても後輩ははぐらかしそうだし...)」

男「(寝たふりしてよう)」

ーーーー
ーー

1時間後

後輩「先輩、先輩起きやがれです」ペシペシ

男「うぅ......お~今日はハンバーグかぁ...うまそぉ~」

後輩「帰ってから幾らでも食べやがれです」パシン

男「うあ? あ、後輩.........」

後輩「まったくやっと起きましたか」

男「悪い、起こしてくれてありがとな」

後輩「っむ......まぁ感謝してください」

男「今日は帰るか?」

後輩「まぁ本を読む気も失せたんで帰りましょう」

男「じゃあ気をつけてな」

後輩「.........は?」

男「ん?」

後輩「なに自然と送り出そうとしてるんですかね?」

男「え、ダメ?」

後輩「何時も一緒に帰ってるじゃねーですか」

男「たまにはいいだろ、変態の先輩と帰らないのも」

後輩「......先輩?」

男「てか思ったんだが、俺と無理に帰らくて良いんだぞ?」

後輩「ぇ......」

男「お前俺のこと嫌いだろ」

後輩「な、何でそうなるんですか!」

男「まぁな、嫌いじゃないかもしれないが、俺が嫌だ」

男「お前に罵倒されんのにそろそろ我慢の限界だ」

男「お前とはしばらく顔をあわせたくねぇ」

後輩「先輩......」

男「今日は一緒に帰らん、じゃあな気をつけろよ」

後輩「......っ、そうですか......ああそうですか」

後輩「だったら一人で帰ります。お疲れ様でした!!」バタンっ!!

男「...............行ったか」

男「(悪いな後輩、お前を突き放して)」

男「(今までお前に罵倒されてもつきやってたのはお前が好きだから)」

男「(でも今までの関係でいるとお前との距離は縮まらない)」

男「(だから突き放したんだ、ごめんな)」

男「(まぁ本音言うと今までの仕返しってのも含まれるけどな)」

男「さてと、気分をかえて設置してるカメラをチェックしますか」

男「いやあ俺が寝てる間になにしてたんだか」

ポチ

男「...............まあ本読んでるな」

男「...............お、後輩が寝てる俺を見てる」

男「...............ずっと見てるな」

~先輩......~

男「お」

~せーんぱい~

~せんぱーい/// えへへ~

男「...............(可愛い///)」

男「やばいこんな可愛い奴を突き放すとは、今更罪悪感が出てきた......」

男「...............最初から素直になればな」

男「でもアイツが俺のこと好きって言ってくれたのは嬉しかった」

男「.........どうしたらデレてくれっかな」

男「突き放したのは俺だし......」

男「............しばらくは距離置くか」

ーーーーーー
ーーー

~後輩宅~

後輩「ただいま......」

後輩母「お帰りー、ご飯出来てるよー」

後輩「いらない」

後輩母「何言ってんのよ......ってどうしたの!? 目が真っ赤よ!?」

後輩「何でもない...」

後輩母「学校で嫌な事でもあったの?」

後輩「............」

~お前に罵倒されんのにそろそろ我慢の限界だ~

~悪いけど一人にさせてくれ~

後輩「.........うぅ、兎に角ほっといて!!」ダッ

後輩母「あ、ちょっとー!」

バタンッ

後輩「..................た」

後輩「.........先輩に嫌われちゃったよぉ......」ぽろぽろ

後輩「うぅ......えぐっ......ふえぇ」

後輩「せんぱぁい..........」

後輩「わかってたのにぃ......わたしのバカァ......!!」

後輩「ひっぐっ......バカァアアアアア!!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

妹「お兄さん、その突き放し方は良くないですよ」

男「う、やっぱり?」

妹「好きか分からないならその言い方もありかも知れません、ですが」

男「分かっているならもっと良い形に出来たと思います」

男「だよなぁ......」

妹「......ふと思いましたが後輩ちゃんが素直じゃないのはお兄さんだけですか?」

男「そうなんだよ、あいつ他の奴の前だと普通に話してんだよな」

妹「...............」

男「だから俺は嫌われてんだなって思ってた」

妹「.........はぁ、お兄さん、明日後輩ちゃんに謝りに行きなさい」

男「いや俺、距離を置くって言って......」

妹「お兄さんは女心を分かってないです!」

男「お、おう......分かった」

妹「というか告白しましょう」

男「なんで!?」

妹「行きましょう、さっさとくっ付いてイチャイチャすれば良いじゃないですか」

妹「そもそも迷う必要無いですよね?」

男「う......」

妹「両想いですよね?」

男「むむむ......」

妹「お兄さんのチキン野郎」

男「ああー、お、男は度胸だよな?」

妹「そうですよ、当たって砕けろです」

男「それ振られてるよ!?」

妹「ふふ、やっとお兄さんにも春が来ましたね」

男「妹......なんかお前友に似てきた?」

妹「......ふふ/// そうかも知れません///」

男「リア充してんなぁ」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

後輩「うぅ......せんぱぁい.........」

後輩「グスン......スン」

後輩母「こうちゃーん」トントン

後輩「グスン......」

後輩母「ご飯食べよ?」

後輩「.........食欲ない」

後輩母「ちょっとくらい食べなさい、ついでに学校で何があったか聞かせて」

後輩「.........」

後輩母「お母さんで良ければ相談乗るわよ?」

後輩「.........うん」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

後輩母「ほら今日はハンバーグよ」

後輩「(.........私の好きな食べ物だ)」

後輩母「残しても良いからね、食べられるだけ食べなさい」

後輩「いただきます......」

後輩「(あ、そういえば先輩寝言でハンバーグとか言ってたな......)」

後輩「(先輩もハンバーグ好きなのかな......)」

後輩「(そうなら良いなぁ......でも......)」

後輩「.........グスン(もう嫌われちゃったし......)」」

後輩母「.........久しぶりね」

後輩「ん......なにが?」

後輩母「こんなに泣いてるこーちゃん見るのよ」

後輩「.........そうだね、久しぶりかも」

後輩母「前は何時だったかなぁ......確かこーちゃんが虐められてる時だったよね」

後輩「うん.........」

後輩母「でもその時助けてくれた人がいたんでしょ?」

後輩「いた......」

後輩母「.........男君だっけ?」

後輩「.........そうだよ」

後輩母「男君元気? 同じ部活入ったんでしょ?」

後輩「.........」

後輩母「どんな話してるの? この本おすすめだよーとか?」

後輩「.........」フルフル

後輩母「ねぇ今度家に招待してよ私も一目見たいなこーちゃんが大好きなせんぱーー」

後輩「やめてよ!!」ドン

後輩母「.........どうして?」

後輩「もういいの! 先輩のことは!だって......先輩に......わたし...もう」ポロポロ

後輩母「振られちゃったの?」

後輩「告白もしてない! 出来ないよ! 私、先輩にいっつも素直になれなくて、からかってばかりで......」

後輩「先輩優しいから甘えてて......でも今日先輩にお前の態度に我慢の限界だって.........それで嫌われて......」

後輩「ヒッグ.........しばらく顔も見たくないって......えぐっ」

後輩母「.........そっか」

後輩「だから.........もう、うぐっ、グスン」

後輩母「じゃあ諦めるの?」

後輩「...............あきらめたく、ないよぉ」

後輩母「そうでしょ? 男君が好きなんでしょ?」

後輩母「勉強頑張って男君のいる高校に入ったのはだれ?」

後輩母「本が好きでもないのに男君のそばに居たいからって今の部活選んだのはだれ?」

後輩母「こーちゃんでしょ? もう一途なんだからぁ」ナデナデ

後輩「でも.........」

後輩母「なら明日謝りなさい、今までのことぜーんぶ謝って素直になれるように頑張りなさい」

後輩「で、出来ないよ、会いたくないって言われたのに......」

後輩母「これは予想だけど男君は本心でそんなこと言ったんじゃないわ」

後輩母「こーちゃんに素直になってほしいのよ」

後輩「......」

後輩母「頑張ってこーちゃん」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

後輩「...............素直に、かぁ」

後輩「.........許してくれるかな?」

後輩「もし許してくれたら.........」

後輩「先輩.........」

~翌日 学校~

男「はぁ......」

友「どしたため息ついて?」

男「ああ、実は.........」

友「後輩ちゃんだろ? 妹ちゃんに聞いた」

男「おい妹ー!?」

友「良いじゃんか、さっさと行ってこいよ、進め、当たって砕けろ」

男「それ振られてる......ってお前も言うなよ妹にも言われたし」

友「え、マジで? へへ、なんか嬉しいな......」

男「もう爆ぜちまえ」

友「そう言うなって、でいつ行くんだ?」

男「.........考えてる」

友「ノープランかよ」

男「だが、謝るなら昼休みの今か放課後だな」

友「なら今行っちまえよ、早い方良いだろ?」

男「それもそうだよなぁ」

妹「こ、こんにちわー.........」

友「お、妹ちゃん」

男「あ、妹だ」

妹「友さん......き、今日は一緒にお昼食べませんか?」

友「俺が嫌と言うわけないだろ? 喜んで」

妹「ありがとうございます!! それと.........」

友「ん? 何?」

妹「彼女がお兄さんに会いたいと......」

男「え、俺.........に、う!?」

後輩「し、失礼します......」

友「お、まさかこの子か?」コソッ

男「あっちから来るとは思わなかった.........」コソッ

妹「では友さんは私と庭でお弁当食べましょう~」グイ

友「.........そうだな、んじゃな男また後で」

男「お、おう」

スタスタ

男「............」

後輩「.........」

男「(こんな形で出くわすなんてなぁ)」

後輩「.........先輩」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~部室~

後輩「.........」バタン

男「.........」

後輩「.........せ、先輩」

男「で、お前の話ってなんだよ」

後輩「それは......その、えっと」

男「............」

後輩「先輩、怒ってますよね?」

男「は? 何が?」

後輩「ぅ.........その今まで先輩に酷いこと言ってたんで......」

男「そりゃな(ああもう! 何でキツく当たっちまうんだ俺はぁ!?)」

後輩「でもそれは本音じゃねぇんです」

後輩「先輩には本当に申し訳ねぇと思ってます」

後輩「でもこれからは直していきます!」

男「んなこと言ってお前また騙すんだろ? うわw本気で言うと思ったんですかwってな」

後輩「そ、そんな事しねぇですよ!」

男「説得力ねぇぞ、お前そんだけのことしたんだからな?」

後輩「.........っ」

男「なんでそんな苦しい顔してんだよ。お前が蒔いた種だろ? 自業自得だろ?」

後輩「そう......ですけど」

男「お前ってズルいなその顔は俺がするはずなんだが......散々お前にコケにされたもんな」

後輩「ち、ちが.........」

男「さぞ爽快だろなぁ、俺が怒んないからってよぉ」

男「なめてんじゃねぇぞ、オイ」ギロッ

後輩「ぁぅ.........」ビクッ

男「(はぁ俺も素直じゃねぇな、後輩にここぞとばかりに仕返ししてるよ)」

後輩「(やっぱり、遅かった.........)」

後輩「(嫌われちゃった......」

後輩「(先輩のこと怒らせちゃったよぉ......)」

後輩「ほ、本当に先輩には申し訳ねぇと思ってます......」

男「.........あとそれだ」

後輩「ぇ.........」

男「んだよその喋り方は? ねぇですとか、やがれですとか。何それ?」

後輩「それは......(先輩の口調だから......)」

後輩「(少しでも先輩に近づきたいから.........)」

男「すげぇムカつくんだけど」

後輩「.........!!」

男「そういうとっからナメてんだよ、分かるか? なぁ!?」

後輩「」ビクッ!

男「お前のそういうとこは大嫌いだ」

後輩「..............................」

男「(ちょっと言い過ぎたな......俺も大人気ねぇな、まぁこれでおあいこだろ)」

後輩「........................」

男「だからそういうとこ直さねぇ限り俺は...........後輩?」

後輩「........................」ツー

男「(やべ、想像以上にやりすぎた)」

後輩「.........えぐっ.........ひっぐ」ポロポロ

男「こ、後輩?」

後輩「.........ねぇでください」ポロポロ

男「え?」

後輩「嫌いに、ならねぇで、くだざい!!」

男「(ガチ泣きしちまった......)」

後輩「せんぱいに......きらわれたら.........わたし......わた、し」グスン

男「あー、ごめんな後輩俺が悪かった、ホントわるい」なでなで

後輩「せんぱいの、そばに、えっぐ、いたいんです.........だから、ひっぐ」

男「(そばにいたい......か)」

男「(後輩が俺のこと好きって知ってて何してんだろ、なんで泣かせちまうくらい追いつめるかね? 俺の馬鹿野郎)」ギュ

後輩「うぐっ、えぐ、せんぱぁい」ギュウ

男「(あ、そっか俺......やっぱ辛かったんだな......こいつにバカにされんのが、好きな人にからかわれんのが)」

男「............」

後輩「.........グスン、スン、ヒッグ」

男「なぁ後輩」

後輩「.........?」

男「辛いだろ? 泣きそうなくらい」

後輩「.........はい」

男「俺だって辛かったんだからな?」

後輩「.........ごめんなさい」

男「......特に好きな人だとなおさらな」

後輩「........................へ?」ピク

男「ずっと嫌われてるって思ってたんだぞ」ギュウ

後輩「せ、せんぱい? どういう」

男「俺も後輩のそばにいたい」なでなで

後輩「!!」

男「でももう少し素直になってくれないか? 俺も素直になるからさ、ふぅ......」

男「後輩、大好きだよ、そばにいさせてくれ」

後輩「..................」

男「.........後輩?」

後輩「........................」ギュウ

男「おう?」

後輩「きらわれたと思っちゃいましたぁ」ぐりぐり

男「それは俺の台詞だ」なでなで

後輩「はぅ......ごめんなさい」

男「いや、俺も悪かった」

後輩「先輩は悪くないです! 私が......」

男「いやだから......ってんなことぁもういいよ」

男「それより返事聞いてねぇぞ?」

後輩「ふぇ?」

男「俺はお前が好きだ」

後輩「ななな///」

男「後輩は俺のこと好きか?」

後輩「...........はい/// 大好きです///」

男「うはぁ~大好きときたか~」

後輩「///」

男「じゃあ俺は超好きだ」ギュウ

後輩「........./// なら私は超大好きです///」ギュウ

男「へへ///」

後輩「///」

男「お前のそばにいて良いんだよな?」

後輩「.........居てくれないと困ります」

男「/// 分かった」なでなで

後輩「ん/// 」ギュウ

男「でさ、何であんな口調なの?」

後輩「.........やっぱりムカつきますか?」

男「いやいや、ちょっと気になっただけなんだ」

後輩「その......先輩がそんな感じの喋り方だから、真似してたんです」

男「ああ、そういうこと」

後輩「この喋り方に慣れちゃったので変えるのは......いえ変えたくねぇです」

男「ん、良いよ。後輩の喋り方好きだ」

後輩「!! 先輩先輩///」すりすり

男「なんだよ、いきなり甘えてきたな(かわいーーーー!!!!!)」なでなで

後輩「私決めました! 素直になります」

後輩「だから先輩今後ともよろしくお願いします!」

男「......そっかじゃあ俺も素直にならないとな」ズイ

後輩「せ、先輩?/// 顔ちか......」

男「ん///」

後輩「ふみゅ!?///」

男「......ん」

後輩「(はうあ@「(^_^qキスdjdんw!?!?///)」ピクピク

男「ちゅ......うんなんか良いな///」

後輩「はわわわわ///」

男「はは、顔赤いぞー、照れてやんの///」

後輩「ま、まだ心の準備してねぇですよぉ!」

男「ん///」

後輩「ふみゅ!?///」

男「......ん」

後輩「(はうあ@「(^_^qキスdjdんw!?!?///)」ピクピク

男「ちゅ......うんなんか良いな///」

後輩「はわわわわ///」

男「はは、顔赤いぞー、照れてやんの///」

後輩「ま、まだ心の準備してねぇですよぉ!」

男「いやだったか?」

後輩「い、いやじゃあねぇですよ?/// ただ、もっとちゃんとして欲しいです.......」

男「じゃあもう一回して良いか?」

後輩「最初からちゃんとやりやがれです......///」

男「準備良し?」ギュウ

後輩「ひゃ/// じゅ、準備良し///」ギュウ

男「あ、そうだ後輩」

後輩「? なんです?」

男「俺も超大好きだ」ちゅ

後輩「せんぱ/// ふむぅ///」


続く

男「ん......」

後輩「ん......ぷは/// 不意打ちは駄目って言ったじゃねぇですか!」

男「後輩が可愛いのが悪い」

後輩「かわ......///」

男「後輩ってすぐ顔赤くなるんだな?」

後輩「だ、誰のせいですか! 先輩がそんなこと言うから......」

男「そんなこと言うからなに?」

後輩「う、嬉しくなっちゃうじゃねぇですか......///」

男「(......やべ、無性にこいつの頭撫でたくなる、素直な後輩可愛い!)」

後輩「だ、黙ってないでなんか言ってくださいよ......恥ずかしいです///」

男「あ、悪い.........なぁ頭撫でても良いか?」

後輩「ま、まぁ良いですけど......」

男「んじゃ失礼して.......」なでなで

後輩「ていうか今更聞くのもどうかと......」

男「たしかに」

後輩「ことあるごとに撫でられてましたから......」

男「もしかしてイヤだったか?」

後輩「嫌じゃねぇですよ....../// むしろ嬉しいです」ニコッ

男「~! 後輩ー!」ギュウ

後輩「はわわ/// 先輩苦し......」

男「可愛いなぁ......よしよし」


キーンコーンカーンコーン

男「あ、やべ。授業始まる」スッ

後輩「ぷはぁ......そうですね」

男「......なぁ後輩」

後輩「はい?」

男「俺たち恋人ってことで良いんだよな?」

後輩「!! はい......///」

男「こ、これからよろしくな?」

後輩「こ、こちらこそ不束者ですが...///」

男「んじゃ、また放課後な」

後輩「あ、先輩!」

男「ん?」

後輩「さ、最後に......ギュってしてくれねぇですか?」モジモジ

男「! もちろん......」ギュウ

後輩「ん.........///」

男「よしよし......」

後輩「先輩......」ギュウ

男「.........よし、午後の勉強も頑張りますか」

後輩「ふふ、私も頑張れそうですよ」

男「そんじゃ」

後輩「はい!」

ガラガラ バタン

後輩「.........」

後輩「.........はぅあ///」

後輩「せ、先輩と恋人同士///」

後輩「くぅ~///」

ーーーーー
ーーー

教師「男よギリギリでくるんじゃない、もっと余裕をもってだな......」

男「ごめん先生、あれ友は?」

教師「俺に聞くなよお前の方が詳しいだろ?」

男「? どこいったんだ?」






~放課後~


友「」グッタリ

男「お前大丈夫か?」

友「ああ......何とか......」

男「珍しいな午後一発目から遅刻するなんてよ?」

友「ああ......ちょっとな」

男「何してたんだよ?」

友「.........色々だ」

男「ふーん」

友「なぁ男」

男「ん?」

友「お前の妹は積極的だな......」

男「本当に何があったんだよ......まぁ良いじゃん嫌われるよりよ」

友「たしかに」

男「んじゃ俺は部活行くわ」

友「そういえばあの子とは上手くいったのか?」

男「おう、なんやかんやで」

友「そっかおめっとさん」

男「ありがとよ、そんじゃ」

友「あいよー」




~部室~

後輩「.........」ドキドキ

後輩「(先輩早く来ないかな......)」ドキドキ

後輩「(いつもは来たら毒づいてたけど今日からは素直に......)」

後輩「(.........素直にどうすればいいの?)」

後輩「うわわわ......どうしよう素直に振る舞うってどうするの!?」

後輩「そうだ思い出せ昼休みの出来事をあの時は素直になれたはず......」

後輩「好きって言って、それから抱きついたりキスしたり、抱きしめてほしいっておねだりしたり......」

後輩「.........」

後輩「......今更だけど恥ずかしいじゃねぇですかぁ......//」

男「でもあん時の後輩は可愛かったぞ?」

後輩「!!?」

男「よ」

後輩「せせせ、先輩!? いつの間に!」

男「後輩が素直に振る舞うってどうしようあたりからいたぞ?」

後輩「こ、声に出てたんですか///」

男「うん」

後輩「.........///」

男「でも無理して素直になろうとなるもんじゃないだろ?」

男「後輩の場合は口が悪かっただけだ」

男「それさえ直せば良いだろ?」

男「あとは俺に何してほしいか言ってくれればさ、最初はそんなもんでいいよ」

後輩「やっぱり先輩は優しいですね......あの時は怖かったですけど...」

男「う、確かに俺も大人気なかった......悪りぃ」

後輩「怖かったんですよ? 先輩に嫌いだって言われて......」

男「ホントにごめんな何でも言うこと聞くから」

後輩「!! まじですか!」

男「もちろん! 何でもこいや」

後輩「じゃ、じゃあですね......」

ーーーーー

後輩「えへへ///」

男「膝の上に乗りたいねぇ......」

後輩「前からずっとしてほしいと思ってたので......」

男「そうなの?」

後輩「そりゃ.....好きでしたもん」

男「......俺もだよ」ギュウ

後輩「はぅ/// せ、先輩はいつから私のこと......」

男「いつからかぁ、お前が部活に入部した時に一目惚れした」

後輩「一目惚れ///」

男「後輩は?」

後輩「ちゅ、中学生の時先輩に助けてもらってからです......」

男「え、俺後輩に会ってたの?」

後輩「覚えてねぇんですか......まぁ無理もねぇです、中学の頃はこんなんじゃなかったですし」

男「うーん、悪い思い出せん」

後輩「冬に......」

男「?」

後輩「私を虐めてた女子グループがいました」

後輩「その時の私は地味で、その......クラスでも浮いた子ですた」

男「今の後輩からは想像できねぇな」

後輩「そりゃ頑張りましたもん、それで、女子グループの子たちがそんな私の事を気に入らないからと虐めだして......」

後輩「私の大切なペンダント川に捨てられて......」

後輩「その時一緒に探してくれたのが先輩でした......」

男「......思い出した、あん時の前髪めっちゃ長い子か!!」

後輩「思いだしました?」

男「ああ、まさかあの子がお前だったとは」

後輩「先輩がペンダント見つけてくれて、すごく嬉しかったんです」

後輩「それに私の事を元気付けてくれましたし」

後輩「今までいなかったんです、あんなに優しくしてくれた男の人は.......」

後輩「だから、好きになっちゃっても仕方ねぇじゃねぇですか///」

男「.........そっか」ギュウ

後輩「先輩?」

男「俺は後輩に惚れられてたってのがすんげぇ嬉しい」

後輩「ふふ、頑張った甲斐がありました」

男「.........」

後輩「.........」

俺と後輩は一言も喋らないまま、ただ手に入れた幸福感を確かめるように抱きしめ合っていた

一度はすれ違っていた同士

だがひょんな事で再び巡り会った二人

彼と彼女の心踊る日々は

まだ始まったばかりである


終わり

>>1です。短ssを書きたいと思ったら上手くまとまらずもとい、話しがこじれてしまい読み手の方には不快を感じさせる結果にしてしまいました。ですがこれを教訓に次に生かしたいと思います。見てくれた方々ありがとう

因みに>>1はこれが初レスです。

ありがとうございました!

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