【ジョジョss】定助「ここはもう一つの杜王町みたいだ…」【4部×8部】 (31)

〈壁の目〉

康穂「ねぇ定助。」

定助「ン?なにィ?」

康穂「前から思ってたんだけどさァ………この[壁の目]に定助がもう一度埋まったらどうなるんだろうね。」

定助「………………」

定助「考えたこともなかった。名案だ。」

康穂「でしょォ~!」

定助「けど、リスクが伴うな。ここはこの前埋めた[ミカモン]をもう一度埋めてみよう。」

康穂「[ミカモン]?」

定助「ミカンとレモンだから[ミカモン]。」

康穂「じゃあ私と定助が埋まったら[康助]だね。」

定助「………………」

定助「それは気づかなかった。」

康穂「だよねェ~。私も今気づいたもん。」


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《壁の目》
S市紅葉区杜王町に存在する町の観光スポット。
震災が起こった3月11日から突如として現れた。
誰もこの壁の目を説明できるものはいない。
だが、最近分かってきたこともある。
2つの物をいっしょに埋めるとそれが混ざり合うのだ。
東方定助がその例である。
彼は[吉良吉影]と[空条仗世文]が混ざり合った人物だと最近判明した。
この壁の目にはまだ…深い謎がある。

定助「!」

定助(康穂ちゃんに虫が付いてる………)

定助「ソフト&ウェット。」ボソッ…

ドォォォーン

フワフワ

パシャッ

スルッ

康穂ちゃんの腕についてた虫は滑り落ちた。

定助(虫から摩擦を奪った…一生足をつけることはないな。)

康穂「………さっきから定助私の腕ばっかり見てない…?」

定助「え?ばれちゃった?」

康穂「もう!定助のスケベ!」

定助「ごめんって康穂ちゃん。」

ゴゴゴゴゴゴゴ

常秀「定助の野郎ォ………!あんなに康穂ちゃんとベタつきやがってェェェーーーーーー…ッ!」グググ

常秀「オレだってなッ………オレにだって康穂ちゃんとベタつくチャンスがあってもいいじゃあねてかよッ。」

常秀「チクショォー………絶対に許さないぞ定助…ッ。」

ユラッ

康穂「あ。」

定助「どうしたの康穂ちゃん?」

康穂「今………地面が揺れた。」

定助「………地面が?」

ユラッ

定助「本当だ………揺れてる。」

康穂「よくある事だから気にしない方がいいね。」

定助(それにしてはいつもより揺れてる気がする………)

定助(いつとよりは大きい地震………となると………)

バッ

ポロッ

定助(周りに高い壁があるこの場所はマズイな…!)

ポロッポロッ

ボロボロボロボロ

定助「崩れてきたッ!!」

康穂「え!?」

定助「康穂ちゃんッ!頭を隠して!」

康穂「えッ。あ、はい。」

常秀「そうはさせるか定助!!康穂といちゃつくのはオレ1人で充分間に合ってるんだよォォォォォッ。」

定助「常秀!」

定助「マズイッ!このままでは3人とも埋まってしまう!」

ボロボロボロボロボロボロ

定助「うわッ!」

ボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロボロ

定助(や…康穂ちゃん……………あと常秀も。)

………………………………………

?「起きなさいジョウスケ!」

定助「へ?オレ?」

?「あんた早く学校に行かないと遅刻するわよ!」

定助「………あんた誰だ?」

?「誰って…あんたの母親の東方朋子よ。」

定助「東方?」

定助「………夢ですかこれは?」

朋子「何バカな事言ってんのこのバカ息子は。サボってばっかりいないで学校に行きなさい!」

定助「ハ…ハァ………」

ガチャ

定助(あの壁の目に埋まった後にオレは気絶して夢でも見てるんだろうな………それにしても…)

定助「杜王町に似てるけど少し町の雰囲気が違うなぁ………どこだろう。」

ガバッ

定助は誰かと肩をぶつけた。

定助「すみません。よそ見してて…」

?「…………………」ドドドドドドドドドド

定助(なんだこいつ………すごいオーラだ。)

?「よそ見しててすまなかったな……この町の地図を見ていたんでな。」

定助「はい?」

?「この辺に東方という姓の家はあるか?」

定助「………オレの家ですか?」

?「なに?」

定助「オレの名前は東方定助。あんた誰だ?」

?「そんなはずは………」

?(ジジイから聞いていた男とは随分と違うが………)

定助「もしかしてオレのこと知ってるのかッ。」

?「あぁ。よく知っている。」

定助「!!」

定助「教えてくれッ。オレは誰なんだ!!」

?(おかしなやつだぜ………)

?「お前は[ジョセフ・ジョースター]の息子[東方ジョウスケ]…オレは空条承太郎。なんつーか血縁上はおまえの甥ってやつになるのかな…奇妙だが………」

定助「そ…そうなのか………」

定助「ン?でも待てよ………」

定助「あんた空条仗世文って名前知ってるか?」

承太郎「? 誰だそいつは?」

定助(やはり………残念だがこれは現実ではない。)

定助(オレの本当の名前は東方定助じゃあない。東方仗世文のはずだ。今の所は………)

定助(それにこの名前は康穂ちゃんがつけてくれた名前だ。この男が知るはずもない。この世界はオレが知っている杜王町ではないッ。)

承太郎「言い忘れていたがもう1つだけ伝えなければならない事がある。」

定助「へ?」

承太郎「この写真だ……ジョセフじじいのスタンドが念写したおまえの学校の写真だ…この町には何かが潜んでいる。何かやばい危機がおめーの周りにせまっているぜ。」

定助(めんどくさい夢見てんのかなァ〜オレ。とりあえず康穂ちゃんを探そう。康穂ちゃんがいるかいないかでこれが夢なのかどうかがはっきりする。)

定助「……………あ。」

定助(あとついでに常秀も探そう。)テクテク

〜to be continued〜

こんかいはここまでです。
週一更新で、主に水曜日だと思います。

ガヤガヤ

ガヤA「おい押すな。」

ガヤB「押すな。」

警官「危険だから下がって!下がって!」

定助「なんだァ〜?この騒ぎは。」

ガヤC「コンビニ強盗が女性客を人質にとってたてこもってるんだとよ。ヒヒ。」

バン

警官「みろッ!出て来たぞッ!」

強盗「ウヒヒヒ…」

康穂「何するのッ!離してッ!」

定助「康穂ちゃん!」

康穂「あ!定助!」

定助「会えて良かったよ康穂ちゃーーーんッ。」

康穂「もう!探したんだから!」

強盗「喋んじゃあねえッ!」グイッ

康穂「いや!」

定助「…………………」

ブワァァァァン

定助「ソフト&………ウェット…………」

定助はシャボン玉を作り出した。

フワフワフワ

パシャッ

風に揺られながらシャボン玉は強盗の顔の前で割れた。

強盗「うわ!!」

強盗「目………目がァァァァァァッ!!前が見えねェェェェッ。」

定助「行こうか康穂ちゃん。」

康穂「え?え…えぇ。」

タッタッ

?「………………あの野郎…!オレの他にもスタンド使いがいやがったのかッ。よくも恥をかかしてくれな…」

強盗「うはぁぁぁぁッ。」バシャァァァ

強盗の身体はバラバラに飛び散った。

警官「な…なんだァーーー!?」

?「今度はお前がこうなる番だ…!」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

定助「…てなわけで、ここはオレたちがよく知っている杜王町じゃあないんだ。」

康穂「で…でもね。私たちの家は存在してるのよ。」

定助「あぁ。それにオレの事をジョウスケって呼んでくる。奇妙だ。」

定助(スタンド攻撃を受けているのかも……)

康穂「わけが分からないわ。」

タッタッ

定助「………………」

定助「康穂ちゃん。後で行くから君の家を教えてくれないか?」

康穂「? いいわよ。一緒に行かないの?」

定助「ちょっと用事があってね。」

康穂「えーとね………だいたいこんな感じかな。」カキカキ

康穂「地形自体はほとんど元の杜王町と変わらないからわかると思うわ。じゃあ先に待ってるね〜。」タッタッ

定助「………」

キョロキョロ

定助「何の用だ。」

?「殺しに来た。」

定助「なんだそりゃあ?…だけどシンプルで実に分かりやすい答えだ。来いよ。殺しに…」

?「実に良い返事だ…」

サッ

ビュン

男は定助めがけてビール瓶を投げた。

バシャアン

定助はそのビール瓶を腕で防ぎ、ビール瓶を割った。

周囲にビールが飛び散った。

すかさず男は刃物を持って定助に襲いかかった。

スッ

それに対して定助は左にかわした。

しかし、それを敵も読んでいた。

?「違うんだなァ〜。」

ズルズル

男の口からスタンドが出て来た。

?「お前の体をバラバラにしてやるぜェェェェェェッ。」

定助「!」

定助(このスタンドは…!確か承太郎さんが見せてくれた写真のスタンド………!)

定助「ソフト&ウェット!」ズサッ

定助はスタンドを使って後ろに下がった。

?「バカめッ!お前の周りをよく見ろッ。」

辺りはビールがこぼれ落ちている。

定助「ハッ。」

定助「いない!どこに消えた!」

?「どこでしょうかァァァァァッ!!」

定助「!!」

スタンドは定助の真下から表れた。

定助(こいつ………[水分]を使って移動できるのか!)

ビュン

定助は高くジャンプした。

定助「オラオラオラオラオラオラオラオラアラ。」

定助は地面を殴り続ける。

?「そんなんじゃあオレには当たらないんだよ。」

定助(このスタンドには直接的なダメージを与えるのは不可能だ…………本体を探すしか方法がない。)

ダダダダダッ

?「ほぉ〜。オレの本体を見つける気か。まぁ……見つける前に殺すがな。」

定助(遠隔操作型のスタンドの本体は必ずスタンドが見える位置にいるはずだ。そこまで遠くにはいないはずッ。)

男「喉乾いたな…」キュイ

男は水道の蛇口をひねった。

定助「!」

?「逃げれるかな………オレから。」

定助(こいつ相当厄介なスタンドだぞ………)

定助「オラッ。」

ボロォ

定助は壁を殴り、道を作った。

夫「人の食事中に何の用だッ!?」

妻「もう!スープこぼしちゃったじゃない。」

定助「ここも危険だ。」

ボロォ

おじさん「は、入ってます!!」←トイレ中

定助「どうすればいいんだ…!」

定助「水気のない場所………」チラリ

定助「車の中とかどうだ。」ガチャッ

………

定助「来ない。」

定助「逃げ切った……のか?」

チラリ

定助「?」

定助は窓の外を見る。

外では子供たちが水遊びをしている。

その内1人の子供が車を横切った。

定助「………」

ヌル

定助「!」

扉の隙間から液体が入ってくる。

定助「バ…バカな……!」

?「こういう移動方法もあるんだぜ…」

?「逃げれないんだよお前は………」

定助(しまった……車の中では逃げ切れない………)

〜to be continued〜

こんかいはここまでです。
次回更新は来週です。

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